JP2009075390A - 電気光学装置及びその駆動方法、並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置及びその駆動方法、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】一つの装置で二つの表示範囲に別々の画像を表示する場合において、当該画像に動画ぼけ及びフリッカが発生することを抑制して、より高品位な画像を表示することが可能な電気光学装置を提供する
【解決手段】電気光学装置は、液晶装置20、レンチキュラレンズ32、シャッタ装置33及び照明装置10を備える。照明装置10からの光の一部は、シャッタ装置33を通過し、レンチキュラレンズ32によって、第1方向DR又は第2方向DAに進行する。これらの方向が、2つの表示範囲、ないしは異なる観察者それぞれの視野に対応する。そして、第1表示範囲に静止画像、第2表示範囲に動画像を表示する場合において、1フレーム期間内で、表示光が第1方向DRへと進行させられる第1期間の長さが、第2方向DAへと進行させられる第2期間の長さ以上とされる。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置等の電気光学装置及びその駆動方法、並びに電子機器に関する。
従来、2つの異なる表示範囲にそれぞれ異なる画像を表示する液晶表示装置等の電気光学装置(以下、「二画像表示装置」ということがある。)が提案されている。この二画像表示装置によると、当該装置を中心として異なる方向に位置する視認者の各々が、別々の内容の画像を視認することが可能である。それゆえ、当該装置は、例えば自動車のダッシュボードの中央に組み込まれる等して好適である。これによれば、例えば、運転手には、例えば、経路情報や渋滞情報等に関する内容を持つ画像が表示され、助手席に座る者等運転手以外の者(以下、「同乗者」ということがある。)にはDVD等を再生した映画等の内容を持つ画像が表示される、などといったことが可能となる。
このような二画像表示装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。なお、この特許文献1における「表示装置」では特に、当該装置における全体の画像表示時間に対する、同乗者用の画像表示時間を高めることが提案されている(例えば、〔請求項3〕以下・〔図13〕等、特に〔0122〕〔0123〕)。これは、前述のように、運転手が見る画像の内容と同乗者が見るそれとが異なることに応ずるものである。すなわち、「車両の…運転中に運転者がディスプレイ…を凝視すること」はないが、「助手席の乗員はDVD再生出力などを観ることが考えられる」からである(以上、特許文献1の〔0123〕より抜粋)。
特開2006−301573号公報
ところで、一般に、液晶表示装置等の電気光学装置では、いわゆる動画ぼけ、ないしは尾引きと呼ばれる現象が発生することが知られている。これは、液晶表示装置等が表示光を一定期間維持することによって画像を表示する、いわゆるホールド型ディスプレイであり、この形式が、人間の視覚特性との間に一種の不適合を生じさせることが原因であることが報告されている(この点については、例えば栗田泰市郎,「液晶ディスプレイで生じる原理的な動画質劣化とその改善法等」,信学技報,EID2000-47,pp.13-18(2000-09)等参照。)。
このような動画ぼけを抑制するためには、例えば間欠表示を行うこと、あるいはフレームレートを高めること等が提案されている。前者の「間欠表示」とは、本来の表示期間の全てに亘って、表示光をホールドするのではなく、その期間中の一定時間内については遮光を行いながら画像表示を行うことを意味する。一方、後者は、表示期間それ自体の短縮化を目的とする。いずれにしても、これらの手法は、比較的長期間にわたって、表示光が視認者の目に入射することを防止するものということができる。実際、前者の間欠表示手法では、一般に、デューティ比(ここでは、繰り返し周期あたりの発光時間の比)が低まると、動画ぼけが抑制されることが報告されている(この点については、例えば伊藤寛ほか,「AMLCDの動画画質改善手法の検討」,ITE Technical Report Vol.28,No.22,pp.13-16(BCT2004-69(Mar.2004))等参照。以下この文献を「参考文献」という。)。
ところが、上述のような動画ぼけ抑制手法を採用すると、他方で別の問題が生じる。すなわち、フリッカ発生のおそれが高まるのである。そして、前記の間欠表示手法では特に、確かに、前記デューティ比を低めることで動画ぼけを排除していくことが可能となるものの、一方で、フリッカの影響が大きくなっていくことが報告されている(前記の参考文献参照。)。つまり、両者は、前記デューティ比に関して、いわばトレードオフの関係にあるのである。
ちなみに、このようなフリッカは、車載された二画像表示装置を想定した場合、運転手により強く感じられるおそれが高い。これは以下の事情による。
すなわち、まず、人間の視覚特性上、第1に、フリッカは、視線を移動しながら画像を視認する場合の方が、視線を固定しつつ画像を視認する場合に比べて、より認識されやすく、第2に、フリッカは、視野中心よりその周辺10〜20度で認識されやすいことが知られている。そして、運転手は常態において自動車の進行方向を凝視するのであって、表示装置の画像については時宜に応じて一瞥をくれるに過ぎないことが多い(つまり、運転者は、視線を移動しながら、しかも視野の端っこで画像を捉えることが多いのである。)。このようなことから結局、フリッカは、運転手により強く感じられる恐れが高まるのである。
なお、以上のような観点からすると、前記の特許文献1には若干問題がある。というのも、この文献では、上述のように同乗者用の画像表示時間を相対的に高めることが提案されているが、これでは、表示光がホールドされる時間がそれだけ長くなることとなって、前述の動画ぼけの不具合をいわば真正面から被ることになりかねないからである。特許文献1には、このような問題意識について何ら記載するところがない。
また、二画像表示装置において、シャッタの切換等によって二つの表示範囲における画像表示を行うということは、一方の表示範囲に関してみれば、前述の間欠表示が行われていると捉え得ることに他ならないが、この場合、特許文献1のように、同乗者側の画像表示時間を相対的に長くするのであれば、当然、運転手側の画像表示時間は相対的に短くなる。つまり、前記デューティ比は低まるのであるから、フリッカがより認識されやすい状況が生まれてしまうということになるのである。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、一つの装置で二つの表示範囲に別々の画像を表示する場合において、当該画像に動画ぼけ及びフリッカが発生することを抑制して、より高品位な画像を表示することが可能な電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器を提供することを課題とする。
本発明に係る電気光学装置は、上述した課題を解決するため、画像信号の供給を受けて、その発光態様又は光透過態様を変更させる電気光学素子を備え、第1表示範囲及び第2表示範囲それぞれに相異なる内容の画像を表示可能な電気光学装置であって、光源と、前記光源を発生源とする表示光を、前記第1表示範囲に対応する第1方向又は前記第2表示範囲に対応する第2方向に進行させる光方向決定手段と、前記第1表示範囲に静止画像、前記第2表示範囲に動画像を表示する場合において、所定の長さをもつ1フレーム期間内で、前記表示光が前記第1方向へと進行させられる第1期間の長さが、前記第2方向へと進行させられる第2期間の長さ以上となるように、前記光源及び前記光方向決定手段の少なくとも一方を制御する発光期間制御手段と、を備える。
本発明によれば、第1表示範囲に静止画像、第2表示範囲に動画像を表示する場合において、前者に対応する第1方向への表示光の投射の時間、即ち第1期間の長さが、後者に対応する第2方向への表示光の投射の時間、即ち第2期間の長さ以上となるようにされている。
このことから、まず、第2表示範囲の動画像における動画ぼけの発生が極力抑制されることになる。というのも、第1期間の長さが第2期間のそれよりも大きい、逆に言えば、第2期間の長さが第1期間のそれよりも小さくなれば、第2表示範囲に関する、前記で定義したデューティ比が、低まるからである。
また、本発明によれば、第1表示範囲の静止画像におけるフリッカの発生が極力抑制されることにもなる。第1期間の長さが第2期間のそれ以上とされているからである。
なお、第1表示範囲と第2表示範囲とは、互いに混在する場合、いわゆる混在表示範囲が存在する場合もあるが、特許請求の範囲における第1表示範囲と第2表示範囲は、当該混在表示範囲を除き、第1表示範囲と第2表示範囲とに異なる画像が表示される範囲をいう。
この発明の電気光学装置では、前記発光期間制御手段は、前記光源を点灯させ又は消灯させることで、前記第1及び前記第2期間の長短を制御する、ように構成してもよい。
この態様によれば、第1及び第2期間の長短が、光源の点灯又は消灯という、より直接的な手法によって制御されることから、例えば光源を点灯したまま表示光の進行方向だけを制御する等といった手法で当該長短を制御する場合に比べて、消費電力を低減することが可能となり、また、当該光源が必要以上に消耗することを回避することができる。
また、本発明の電気光学装置では、前記光方向決定手段は、その第1領域において前記光源から発せられた光の一部を通過させ、かつ、その第2領域において当該光の残りを遮る状態と、前記第1領域において前記光源から発せられた光の一部を遮り、かつ、前記第2領域において当該光の残りを通過させる状態との間を遷移することが可能なシャッタ手段と、前記シャッタ手段における前記第1領域を通過した光を前記第1方向へと進行させるように、かつ、前記シャッタ手段における前記第2領域を通過した光を前記第2方向へと進行させるように、当該光を屈折させるレンズ手段と、を備えるように構成してもよい。
この態様によれば、表示光の進行方向の決定が好適に行われる。
この態様では、前記シャッタ手段は、液晶素子を含み、当該液晶素子を構成する液晶の配向状態に応じて、前記光を通過させ又は遮蔽する、ように構成してもよい。
これによれば、光の通過及び遮蔽をよりよく行うことができる。したがって、前述した表示光の進行方向の決定もまた、より好適に行われ得ることになる。
また、このシャッタ手段は、実質的にみて、一般の液晶表示装置と構成上変わるところなく構成することが可能であるから、その場合、制御が比較的容易になるという利点も得られる。
さらに、この観点からすると、本発明に係る「電気光学装置」が、液晶表示装置に適用されるならば、当該液晶表示装置と当該シャッタ手段とは、基本的に同一の構成を備え得ることになるので、これらの制御回路の共通要素等を1つの構成にまとめることができたり、あるいは、これらの応答性能はほぼ同一のものとすることができることから装置全体の制御を安定的に行うことができる等、といった種々の利点を得ることができる。
また、本発明の電気光学装置では、前記発光期間制御手段は、前記電気光学素子に対する前記画像信号の供給タイミングを制御する画像信号供給制御手段を含み、当該画像信号供給制御手段は、前記1フレーム期間内において、前記第1表示範囲用の画像を表示するための画像信号の、前記電気光学素子への第1供給タイミングと、前記第2表示範囲用の画像を表示するための画像信号の、前記電気光学素子への第2供給タイミングとの間の時間が、当該1フレーム期間内の残余の時間よりも長くなるように、前記供給タイミングを制御し、かつ、前記発光期間制御手段は、前記第1及び前記第2供給タイミング間内に、前記第1期間を設定し、前記残余の時間内に、前記第2期間を設定する、ように構成してもよい。
この態様によれば、第1及び第2表示範囲用それぞれの画像を表示するための画像信号の供給タイミングが好適に制御されることを通じて、前記第1及び第2期間の長短が好適に制御される。
より詳細には、前述の第1及び第2供給タイミングが、1フレーム期間内で、それぞれ1回ずつ訪れるようになっているのであれば、第1表示範囲用画像の画像信号の供給タイミング(第1供給タイミング)から、第2表示範囲用のそれ(第2供給タイミング)までの時間が、当該第2供給タイミングから次のフレームにおける第1供給タイミングまでの時間(前記の「残余の時間」の一例に該当する。)よりも長くされることに応じて、第1期間の長さが、第2期間のそれよりも大きくなることになる。したがって、前述した、本発明に係る作用効果が奏される。
また、本発明の電気光学装置では、前記発光期間制御手段は、前記1フレーム期間を、各々同じ長さで区分する(2n+1)個(nは正の整数)の小フレーム期間のうち、過半数の前記小フレーム期間に対応するように前記第1期間を設定し、残る前記小フレーム期間に対応するように前記第2期間を設定する、ように構成してもよい。
この態様によれば、奇数個ある小フレーム期間のうち過半数が占める期間が「第1期間」に該当し、残りが「第2期間」に該当するということになる。これにより、第1期間の長さは、第2期間のそれよりも長くなる。したがって、前述した本発明に係る効果が奏される。
また、この態様では、1フレーム期間内に、より多くの発光期間が設定されていることから、相対的に高速の切換が行われるということになり、実質的にみて、フレームレートが増大する。したがって、この態様によれば、第1表示範囲用の画像におけるフリッカの低減効果がより実効的に享受され得る。また、第2表示範囲用の画像における動画ぼけの低減効果もより実効的に享受され得る。
また、本発明の電気光学装置では、前記発光期間制御手段は、前記1フレーム期間を、各々同じ長さで区分する2n個(nは正の整数)の小フレーム期間のうち、半数の前記小フレーム期間に対応するように前記第1期間を設定し、残る前記小フレーム期間に対応するように前記第2期間を設定する、ように構成してもよい。
この態様によれば、偶数個ある小フレーム期間の半分ずつが、それぞれ、「第1期間」及び「第2期間」に割り当てられる。これにより、第1及び第2期間の長さは同じになるが、1フレーム期間内で、より多くの発光期間が設定されていることから、相対的に高速の切換が行われるということになり、実質的にみて、フレームレートが増大する。したがって、この態様によれば、第1表示範囲用の画像におけるフリッカの低減効果がより実効的に享受され得る。また、第2表示範囲用の画像における動画ぼけの低減効果もより実効的に享受され得る。
これら1フレーム期間が、複数の小フレーム期間に区分される態様では、前記第1期間は、前記小フレーム期間の長さに対応する長さを各々もつ複数の第1小期間からなり、前記第2期間は、前記小フレーム期間の長さに対応する長さを各々もつ複数の第2小期間からなり、前記第1及び前記第2小期間は、前記1フレーム期間内で交互に繰り返される、ように構成してもよい。
この態様によれば、「第1期間」及び「第2期間」とは、それぞれ、連続した時間の期間として観念されるのではない。1フレーム期間の最初から順に、第1小期間、第2小期間、第1小期間、第2小期間、…というように、第1及び第2小期間が交互に繰り返される状態において、そのうちの第1小期間に該当する期間の全体が「第1期間」に該当し、第2小期間に該当する期間の全体が「第2期間」に該当する。
いずれにせよ、このような態様によれば、実質的にフレームレートが上昇することになるから、前述した効果が更に実効的に享受され得ることになる。
本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するために、上述した各種態様の電気光学装置を備える。
本発明の電子機器は、上述した各種の電気光学装置を備えてなるので、第2表示範囲用の動画像では動画ぼけの発生が極力抑制され、かつ、第1表示範囲用の静止画像ではフリッカの発生が極力抑制された、高品位の画像を表示することができる。
なお、本発明に係る「電子機器」は、自動車のダッシュボードの中央に搭載されるカーナビゲーション装置に適用されて、最も好適な具体的態様の1つを提供する。
本発明に係る電気光学装置の駆動方法は、上記課題を解決するために、画像信号の供給を受けて、その発光態様又は光透過態様を変更させる電気光学素子を備え、第1表示範囲及び第2表示範囲それぞれに相異なる内容の画像を表示可能な電気光学装置を駆動するための電気光学装置の駆動方法であって、前記第1表示範囲に静止画像、前記第2表示範囲に動画像を表示する場合において、所定の長さをもつ1フレーム期間内で、第1期間の長さ分だけ、表示光を、前記第1表示範囲に対応する第1方向へと進行させる工程と、前記第1期間の長さよりも小さい第2期間の長さ分だけ、前記表示光を、前記第2表示範囲に対応する第2方向へと進行させる工程と、を備える。
この発明によれば、前述の本発明に係る電気光学装置により奏される効果と略同様の効果が奏される。
<第1実施形態>
以下では、本発明に係る第1の実施の形態について図1及び図2を参照しながら説明する。なお、以下では、第1実施形態に係る二画像表示装置100が、自動車のダッシュボードの中央に搭載される場合を前提とした説明を行うことがある。
第1実施形態に係る二画像表示装置100は、照明装置10、液晶装置20、光学体30、駆動装置50及びタイミング制御回路60から構成されている。照明装置10は、液晶装置20の背面側に設置されて液晶装置20を照明する。光学体30は照明装置10と液晶装置20との間に介挿される。
照明装置10は、図1に示すように、導光板11及び光源15からなる。
このうち光源15は、例えば白色LED(Light Emitting Diode)である。この光源15は、図1に示すように、比較的長尺の棒状ないしは直方体形状をもつ。光源15は、その長手方向が、後述の導光板11の側端に沿うようにして配置される。光源15から発せられた光は、導光板11の当該側端からその内部に入射する。
導光板11は、略平板状の形態をもつ、光透過性の光学部材である。この導光板11は、光源15から入射した光を当該導光板11の全体に行き渡らせるとともに、その光を、液晶装置20に向けて出射する機能を有する。導光板11の図1中上面、即ち液晶装置20に対向する面は、光が当該液晶装置20に向けて出射する面であり、発光面となる。
この機能を補助するため、導光板11は、拡散板及び反射板(いずれも不図示)を備えている。このうち拡散板は、導光板11に入射した光を適当に拡散させる機能を持つ。具体的には例えば、楔形断面をもつ微小な突起を所定方向に沿って並列させた平板等が該当し得る。また、反射板は、導光板11の裏面(図1では表し得ない、図中下面)に備えられる。反射板は、例えばアルミニウム等の比較的高い光反射性能をもつ材料から作られる。これにより、導光板11の内部から逃げようとする光は、その内部に封じ込められる。
液晶装置20は、図1等に示すように、相互に対向する第1基板21と第2基板22とを具備する。第1基板21と第2基板22との間隙には液晶(図示略)が封止される。OCB(Optically Compensated Bend)モードなど高速に応答する液晶が好適に採用される。第2基板22のうち液晶との対向面には、画像の各画素に対応する複数の画素電極24が、相互に交差するX方向及びY方向にわたって行列状に配列する。第1基板21と第2基板22とで挟持された液晶は、各画素電極24と第1基板21の表面の対向電極(図示略)との電位差に応じて配向が変化する。したがって、照明装置10からの出射光のうち観察側に透過する光量の割合(透過率)は画素電極24ごとに制御される。
光学体30は、レンチキュラレンズ32及びシャッタ装置33を備える。
このうちシャッタ装置33は、基本的に、前述の液晶装置20と同じ構成を備える。すなわち、シャッタ装置33は、第1基板及びこれに備えられる対向電極、第2基板及びこれに備えられる画素電極、並びに、第1及び第2基板に挟持される液晶(いずれも不図示)等を備える。
ただ、このシャッタ装置33は、液晶装置20とは異なり、図2に示すように、Y方向に沿って延びる画素列ごとに、光を透過させ又は透過させない、2つだけの状態間を遷移する。より詳しい説明については、後のシャッタ駆動回路53の説明の際に改めて触れる。
レンチキュラレンズ32は、図2に示すように、X方向に複数配列する。各レンチキュラレンズ32はY方向に延在する。発光面に垂直な方向からみると、ひとつのレンチキュラレンズ32は、シャッタ装置33においてX方向に相隣接する2列分の画素列と重なり合う。すなわち、シャッタ装置33を構成する2列の画素列に対して1個のレンチキュラレンズ32が対応する。
このレンチキュラレンズ32は、シャッタ装置33の状態に応じて、導光体11からの出射光を方向DRに進行させ、あるいは方向DAに進行させる。方向DRと方向DAとは別方向である。図2では、各レンチキュラレンズ32の図中右半分に位置するシャッタ装置33の画素列が光透過状態とされていることにより、光は、方向DRに沿って進行することが実線でもって表現されている。
このようなことから、光源15の光が、導光体11からシャッタ装置33を介してレンチキュラレンズ32を透過した後、方向DRに進行するならば、その光は運転席側に進行することになる一方、方向DAに進行するならば、その光は助手席側に進行することになる、という状態が実現され得る。要するに、以上の構成によると、二つの表示範囲それぞれに異なる画像の表示が行われ得ることになるのである。
駆動装置50は、照明装置10、シャッタ装置33及び液晶装置20を駆動する。この駆動装置50は、図1に示すように、照明駆動回路52、シャッタ駆動回路53及び液晶駆動回路55を備えている。なお、駆動装置50の実装の態様は任意である。例えば、照明駆動回路52を照明装置10に実装するとともに液晶駆動回路54を液晶装置20に実装した構成や、照明駆動回路52、シャッタ駆動回路53及び液晶駆動回路54を単一の集積回路に搭載した構成が採用される。
照明駆動回路52は、照明装置10の光源15の点灯・消灯を制御する。
シャッタ駆動回路53は、シャッタ装置33の状態の遷移を制御する。シャッタ装置33は、前述のように、画素列ごとに、光の透過又は不透過の2つだけの状態間を遷移するが、より詳しくは、次のようである。
すなわち、まず、シャッタ装置33における奇数番目の列に位置する画素列が光透過状態であり、かつ、偶数番目の列に位置する画素列が光不透過状態である、という第1の状態を定義する。一方、かかる状態とは逆に、奇数番目の列の画素列が光不透過状態であり、かつ、偶数番目の画素列が光透過状態である、という第2の状態を定義する。
シャッタ駆動回路53は、これら第1及び第2の状態が交互に現れるように、シャッタ装置33を制御する。その際、第1の状態の持続時間、第2の状態の持続時間、及びこれら2つの状態間のインターバルの持続時間のそれぞれが、後述のタイミング制御回路60により、適当に設定される。
以上により、シャッタ駆動回路53は、シャッタ装置33の状態をその時時に応じて適当に制御するのである。
液晶駆動回路54は、液晶装置20の状態を制御する。この液晶駆動回路54は、走査線駆動回路及びデータ線駆動回路を含み得る。走査線駆動回路は、1つの画素行を単位として選択信号を発し、水平走査期間を規定する。データ線駆動回路は、走査線駆動回路によって選択された画素行に対して、画像信号を供給する(即ち、画像信号を書き込む。)。最初の画素行に画像信号の供給を開始してから、最終の画素行に画像信号を供給するまでの時間が、垂直走査期間となる。以上の結果、各画素について、画素電極及び対向電極間の電位差が適当に設定されることになり、その間に挟持された液晶の配向状態が適当に調整される。
タイミング制御回路60は、先の述べた照明駆動回路52、シャッタ駆動回路53及び液晶駆動回路54の動作タイミングを制御する。つまり、タイミング制御回路60は、これらの各回路52,53及び54を介して、光源15、シャッタ装置33及び液晶装置20それぞれの状態遷移のタイミングを制御する。
また、このタイミング制御回路60には、外部装置(不図示)から入力画像信号SINが供給される。入力画像信号SINは、一般に、相異なる内容を持つ運転席側画像及び助手席側画像各々の画素が保有すべき前記の電位差を指定する信号である。
以下では、以上のような構成を備える二画像表示装置100の動作について、既に参照した図1及び図2に加えて、図3及び図4を参照しながら説明する。なお、以下の説明における液晶装置20、光源15、シャッタ装置33等の各種要素の動作の開始・終了は、特に断りがない限り、駆動装置50を介した、タイミング制御回路60による制御に因る。
まず、図3のタイミングチャートにおいて、「1フレーム」とは、運転手側に表示される画像と、同乗車側に表示される画像との1セットの表示に必要な一単位の期間を意味する。この期間を単位とした繰り返し周波数は、第1実施形態において、図に示すように60Hzである。
この図3において、まず初めに、液晶装置20に対する画像信号SINの書込みが行われる。この画像信号SINの書込みは、前述のように、液晶装置20の画素行毎に行われるとともに、最初の画素行から最終の画素行までを順次走査していくことによって全ての画素について行われる。また、この図3の最初のパルスの書込みは、運転席側に表示すべき画像の内容に基づいて行われる。
なお、図3では、この一連の書込動作が1つのパルスで表現されている。つまり、当該パルスの幅が垂直走査期間にほぼ相当する。この点については、以下の説明上現れる画像信号書込みを表すパルス(即ち、図4乃至図7の最上段に描かれたパルス)について、すべて同様である。
画像信号SINの書込みが完了すると、続いて、液晶装置20における液晶の応答が始まるのに併せて、シャッタ装置33の応答が始まる。ここでのシャッタ装置33の応答は、図3に「運転席側シャッタ透過タイミング」と記載されていることからもわかるように、運転席側へ画像を表示するための応答である。つまり、図2に示すように、レンチキュラレンズ32の図中右半分に対応する画素列が光透過状態となり、それに隣接する画素列が光不透過状態となるような応答がなされるのである。
なお、これら液晶装置20及びシャッタ装置33の応答は、理想的には垂直に立ち上がるべきところであるが、現実の液晶では、図に示すように一定の時定数をもつ応答がなされるのが通常である。また、これら液晶装置20及びシャッタ装置33は、前述のように、基本的に同じ構成を備えているので、図3に示すように、その応答の様子も基本的に同様となる。
液晶装置20及びシャッタ装置33が、立ち上がり直後から続く過渡状態を抜けて定常状態に至ったら、続いて、光源15が点灯される。これにより、光源15からの光は、導光板11の内部を通ってその発光面から出射し、シャッタ装置33に至る。
ここでシャッタ装置33は、前述のように、図2に示すような状態とされているので、光は、当該シャッタ装置33を構成する各画素列のうち光透過状態とされた画素列の部分のみを透過する。そして、この光は更に、レンチキュラレンズ32を通過する際、同図に示すように方向DRに沿って進行しながら、液晶装置20を通過する。
以上により、運転手に対して、一定の内容をもつ画像が表示されることになる。ここで一定の内容をもつ画像とは、例えば、当該自動車の現在位置を併せ表示する道路地図に係る画像等を内容とするものであり、当該画像上、殆ど動きが認められないもの(なお、以下では、便宜上、これを「静止画像」ということがある。)である。
このようにして運転席側の画像が表示されてから一定期間経過した後、光源15は消灯される。また、これと同時に、シャッタ装置33の状態は遷移する。すなわち、先の段階で、光透過状態とされた画素列が、光不透過状態とされる。これにより、シャッタ装置33、前述で言う第1及び第2の状態間のインターバルの状態となる。ちなみに、図3では、この光透過状態から不透過状態への遷移にあたっても、シャッタ装置33が定常状態に至るまでは、一定の時間を要することが示されている。
なお、ここでいう一定期間については特に、図3に示すように、「運転席側発光期間」と呼ぶことにする。
続いて、再び、液晶装置20に対する画像信号の書込みが行われる。この書込みは、助手席側に表示すべき画像の内容に基づいて行われる。
これに続いて、再び、液晶装置20における液晶の応答が始まるのに併せて、シャッタ装置33の応答が始まる。ここにおけるシャッタ装置33の応答は、前述の場合とは逆に、助手席側へ画像を表示するための応答である。つまり、図2を参照して言えば、レンチキュラレンズ32の図中左半分に対応する画素列が光透過状態となり、それに隣接する画素列が光不透過状態となるような応答がなされるのである(図2中、ハッチングされた部分とそうでない部分とがそれぞれ逆の関係になる場合を想定されたい。なお、図2中破線参照。)。図3では、これを表現して、「助手席側シャッタ透過タイミング」と記載されている。
そして、液晶装置20及びシャッタ装置33が定常状態に至ったら、再び、光源15が点灯される。これにより、前述の場合と同様、光源15からの光は、導光板11の内部を通ってその発光面から出射し、シャッタ装置33に至る。ただし、この場合、導光板11を通過した光は、図2の方向DAに沿って進行しながら、液晶装置20を通過することになる。
以上により、助手席に座る同乗者に対して、一定の内容をもつ画像が表示されることになる。ここで、一定の内容をもつ画像とは、例えば、DVD、ビデオテープ、テレビ映像信号等に基づく映画等を内容とするものであり、当該画像上、比較的激しい動きが認められるもの(以下では、便宜上、これを「動画像」ということがある。)である。
このようにして助手席側の画像が表示されてから一定期間経過した後、光源15は再び消灯される。なお、ここでいう一定期間については、図3に示すように、「助手席側発光期間」と呼ぶことにする。
ここで特徴的なのは、図3に示すように、この助手席側発光期間が、前述した運転席側発光期間に比べて、短いということである。このことはつまり、シャッタ装置33における、光透過状態とされた画素列が、その状態を未だ維持しているにもかかわらず、光源15のみが早々と消灯されてしまうことを意味している(以上、図3中の太線且つ破線参照。)。
このように、第1実施形態では、助手席側の画像表示に関しては、いわゆる間欠表示が行われることになるのである。
なお、発光期間が短くなると輝度が落ちることから、必要に応じて、助手席側発光期間は、光源輝度を高めてもよい。
以後は、以上のような動作が順次繰り返されることになる。
以上説明したような、第1実施形態の二画像表示装置100によれば、次のような効果が奏される。
(1) 第1実施形態の二画像表示装置100では、上で説明したように、助手席側発光期間の長さが、運転席側発光期間のそれに比べて短い。これにより、助手席側への画像表示は、いわゆる間欠表示が行われることになる。したがって、第1実施形態によれば、助手席側の画像として動画像を表示する場合においても、比較的長期間に亘って、表示光が視認者の目に入射することが防止されることになるから、動画ぼけの発生を極力抑制することができる。
他方、運転席側発光期間は相対的に長いのであるから、フリッカの発生が極力抑制されることになるのである。
このような効果は、第1実施形態に対する比較例たる図4を参照すると、より明瞭に把握される。この図4では、1フレーム期間の間に、運転席側及び助手席側の1セットの画像表示が行われることに関し上記第1実施形態と変わりはないが、運転席側発光期間及び助手席側発光期間の長さが、図3とは異なって同一である。しかも、その発光期間の開始及び終了は、シャッタ装置33の透過タイミングに同期するようになっている。このように両者等価の時分割表示を行うのでは、助手席側の画像が動画像である場合に、動画ぼけが発生するおそれが高まる。ちなみに、前述した特許文献1では、このような両者等価の時分割表示を超えて、むしろ、助手席側発光期間の長さを、運転席側発光期間のそれよりも長くすることを提案していると考えられ、そうであるとするなら、かかる不具合の発生可能性は更に高まるものと考えられる。
第1実施形態では、以上のような不具合の発生が極力抑制されるのである。
(2) 第1実施形態の二画像表示装置100では、運転席側及び助手席側の発光期間の長さを制御するのに、光源15の点灯・消灯という、より直接的な手段によっている。したがって、光源15が延々と点きっぱなしである等という場合に比べて、消費電力を低減することが可能となり、また、当該光源15の必要以上の消耗を回避すること等が可能になる。
<第2実施形態>
以下では、本発明に係る第2の実施の形態について図5を参照しながら説明する。なお、この第2実施形態及び後述する第3以降の実施形態は、前述の第1実施形態に比べて、二画像表示装置100の具体的な動作態様について特徴的な変更があるものであり、二画像表示装置100の構成それ自体については、前述の第1実施形態と全く同じである。したがって、以下では、その説明については省略する。
第2実施形態の二画像表示装置100では、図5に示すように、図3と比べて、まず、画像信号の書込みタイミングに関する変更がある。すなわち、この図5では、運転席側画像の書込みタイミングから助手席側画像の書込みタイミングまでの時間と、当該助手席側画像の書込みタイミングから次のフレームにおける運転席側画像の書込みタイミングまでの時間(以下、第2実施形態の説明に限り、「インターバル時間」という。)とを比べると、前者が後者よりも長くされているのである。つまり、第2実施形態においては、「運転席側表示」に係る期間と、「助手席側表示」に係る期間とが、1フレーム期間内で不均等に時分割されている。
また、このような変更に応じて、図5では更に、シャッタ透過タイミング及び照明タイミングも変更を受けている。すなわち、前記インターバル時間が図3に比べて短縮化されていることから、これらシャッタ装置33の状態遷移時期及び光源15の消灯タイミングもまた、図3に比べて早められているのである。
このような形態によっても、前述の第1実施形態と本質的に相違のない作用効果が得られることが明白である。というのも、この場合であっても、助手席側発光期間の長さが、運転席側発光期間のそれよりも相対的に短くなることに変わりはなく、したがって、助手席側画像の動画ぼけの発生が極力抑制されることになるからである。また、運転席側画像におけるフリッカの発生もまた極力抑制されることになることについても本質的な変更は全くない。
<第3実施形態>
以下では、本発明に係る第3の実施の形態について図6を参照しながら説明する。
第3実施形態の二画像表示装置100では、図6に示すように、図3と比べて、1フレーム期間内における運転性側発光期間及び助手席側発光期間の割り振りの仕方に関する変更がある。すなわち、この図6では、まず、最初の期間として、運転席側発光期間が設けられ、続いて、助手席側発光期間が設けられる、ということに関しては、図3と相違ない。
しかしながら、この後、図6では、図3とは異なって、第3の期間として、再び運転席側発光期間が設けられている。ちなみに、これら3つの期間は、すべて同じ長さである。また、助手席側発光期間といえども、第1実施形態のように、シャッタ装置33がインターバル状態に至る前に、光源15が消灯されるのではなく、シャッタ装置33における当該画素列が光不透過状態に至るのに併せて、光源15が消灯されるようになっている。
このように、第3実施形態では、1フレーム内に都合3つの発光期間が設けられており、そのうち過半を運転席側発光期間が占めていることに特徴がある。
このような形態によっても、前述の第1実施形態と本質的に相違のない作用効果が得られることが明白である。というのも、この場合であっても、助手席側発光期間の長さが、運転席側発光期間のそれよりも相対的に短くなることに変わりはなく、したがって、助手席側画像の動画ぼけの発生が極力抑制されることになるからである。また、運転席側画像におけるフリッカの発生もまた極力抑制されることについても本質的な変更は全くない。
加えて、この第3実施形態では、1フレーム期間内で、より多くの発光期間が設定されていることから、相対的に高速の切換が行われるということになり、実質的にみて、フレームレートが増大する。したがって、この形態によれば、運転席側画像におけるフリッカの低減効果をより実効的に享受することが可能になる。また、同じ理由により、助手席側画像における動画ぼけの低減効果もより実効的に享受することが可能となる。
<第4実施形態>
以下では、本発明に係る第4の実施の形態について図7を参照しながら説明する。
第4実施形態の二画像表示装置100では、図7に示すように、図3と比べて、1フレーム期間内における運転性側発光期間及び助手席側発光期間の割り振りの仕方に関する変更がある。すなわち、この図6では、まず、最初の期間として、運転席側発光期間が設けられ、続いて、助手席側発光期間が設けられる、ということに関しては、図3と相違ない。
しかしながら、この後、図6では、図3とは異なって、第3の期間として、再び運転席側発光期間が設けられ、更には第4の期間として、再び助手席側発光期間が設けられている。ちなみに、これら4つの期間は、すべて同じ長さである。また、助手席側発光期間といえども、第1実施形態のように、シャッタ装置33がインターバル状態に至る前に、光源15が消灯されるのではなく、シャッタ装置33における当該画素列が光不透過状態に至るのに併せて、光源15が消灯されるようになっている。
このように、第4実施形態では、1フレーム内に都合4つの発光期間が設けられていることに特徴がある。
なお、少なくとも同乗者側に表示される画像は、120Hzであってもよい。例えば、同乗者側に表示される画像は、送られてくる60Hzの画像信号から、フレームとフレームとの間の画像(中間画像)を生成して、120Hzの画像信号として、図7の2つの助手席側表示の期間にそれぞれ割り当てて表示することで、動画ボケを改善することが好ましい。
このような形態によると、前述の第3実施形態に特有の効果をより実効的に享受することができる。というのも、この場合では、1フレーム期間内で、更に多くの発光期間が設定されていることから、相対的に更に高速の切換が行われるということになり、実質的にみて、フレームレートが更に増大しているとみることができるからである。
このように、第4実施形態では、運転席側画像におけるフリッカの低減効果を更に実効的に享受することが可能になる。また、同じ理由により、助手席側画像における動画ぼけの低減効果も更に実効的に享受することが可能となる。
なお、この第4実施形態及びその前の第3実施形態のように、実質的にフレームレートを高めて画像表示を行う場合においては、1フレーム期間内で、2回目に表示する画像は、その1回目で表示された画像と次のフレームで表示すべき画像との間の中間的な画像とするのが好ましい。このようにしておけば、動画像の動きをより滑らかなものとすることができ、したがってその分、動画ぼけの発生を抑制することができるからである。
ちなみに、この考え方は、1フレーム期間内を、4区分以上に区分する場合にも容易に適用することが可能である。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明に係る電気光学装置及びその駆動方法は、上述した形態に限定されることはなく、各種の変形が可能である。
まず、上記各実施形態では、説明の便宜上、運転席側に静止画像、助手席側に動画像がそれぞれ表示される場合を念頭において説明しているが、当該各実施形態に係る二画像表示装置100の運用態様がこれに限られるわけでは勿論ない。言うまでもないが、自動車が停止等している場合には、運転席側及び助手席側に同じ内容を持つ動画像を表示してよいし、あるいは、走行・停止の別にかかわらず、いずれの席の側にも異なる内容を持つ静止画像を表示してもよい。その他、様々なバリエーションがあるが、いずれにせよ、上記各実施形態に係る二画像表示装置100において表示すべき画像の内容は、その時時に応じて自由に決定されるべきものである。
なお、本発明のより好適な態様としては、このような様々なバリエーションに応じて、前記各実施形態間の選択がなされる等、二画像表示装置100の動作態様を異ならしめることを可能とする動作態様選択手段を備えているとよい(例えば、運転席側及び助手席側双方に動画像を表示するのであれば、第4実施形態、運転席側に動画像・助手席側に静止画像を表示するのであれば、第1実施形態の「運転席側表示」に係る期間及び「助手席側表示」に係る期間を入れ替えたかの如き形態等々)。
また、上記各実施形態では、二画像表示装置100が、自動車に搭載される場合を念頭に説明しているが、以下の<応用例>において開示されるように、本発明は、様々な電子機器に対して適用が可能であり、自動車搭載形態にも限定されるわけでも勿論ない。
なお、本発明にいう「電気光学装置」とは、電気光学素子を備えることで、所定の画像を表示することが可能な装置をいう。ここで「電気光学素子」とは、電気信号(電流信号又は電圧信号)の供給によって透過率や輝度といった光学的特性が変化する素子である。この電気光学素子を適当な態様で複数配列し、かつ、これらを適当に制御することによって、前記所定の画像を表示することが可能となる。
この「電気光学装置」の概念に当てはまる具体的装置ないし態様は、例えば以下のようである。
すなわち、無機EL(ElectroLuminescent)や有機EL、あるいは発光ポリマーなどの発光素子を用いた表示パネル、着色された液体と当該液体に分散された白色の粒子とを含むマイクロカプセルを電気光学物質として用いた電気泳動表示パネル、極性が相違する領域ごとに異なる色に塗り分けられたツイストボールを電気光学物質として用いたツイストボールディスプレイパネル、黒色トナーを電気光学物質として用いたトナーディスプレイパネル、あるいは更に、ヘリウムやネオンなどの高圧ガスを電気光学物質として用いたプラズマディスプレイパネル等々である。
なお、これらの場合であって、「電気光学素子」それ自体が発光機能をもつ場合には、その「電気光学素子」が、本発明にいう「光源」をも兼ねる、ということになる。
<応用例>
次に、本発明に係る二画像表示装置100を利用した電子機器について説明する。図8ないし図11には、以上に説明した何れかの形態に係る二画像表示装置100を採用した電子機器の形態が図示されている。
図8は、表示装置100を採用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、各種の画像を表示する二画像表示装置100と、電源スイッチ2001やキーボード2002が設置された本体部2010とを具備する。
図9は、二画像表示装置100を適用した携帯電話機の構成を示す斜視図である。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002と、各種の画像を表示する二画像表示装置100とを備える。スクロールボタン3002を操作することによって、二画像表示装置100に表示される画面がスクロールされる。
図10は、二画像表示装置100を適用した携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す斜視図である。携帯情報端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002と、各種の画像を表示する表示装置100とを備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった様々な情報が二画像表示装置100に表示される。
図11は、二画像表示装置100を適用したカーナビゲーション装置の構成を示す図である。カーナビゲーション装置5000は、複数の操作ボタン5001と、各種の画像を表示する二画像表示装置100とを備える。操作ボタン5001を操作すると、経路情報を含む道路地図や、渋滞情報、あるいは、お勧め観光スポット等の様々な情報(以下、「運行関連情報」という。)が二画像表示装置100に表示される。
また、このカーナビゲーション装置5000では、二画像表示装置100を利用して、DVD、ビデオテープ、あるいはテレビ受像信号等に基づく動画像等の表示を行うこともできる。
そして、このカーナビゲーション装置5000は、上記各種実施形態に係る二画像表示装置100を搭載しているので、運転席5100に座る運転手に対して表示される画像と、助手席5200に座る同乗者に対して表示される画像とを異ならせることができる。この場合、好ましくは(特に、当該自動車の運行中には)、運転席5100の側に前記運行関連情報に係る画像が、助手席5200の側に前記動画像等が、それぞれ表示される。
このようなカーナビゲーション装置5000によれば、当該装置5000が、上記各実施形態に係る二画像表示装置100を搭載しているので、既に詳しく述べたように、助手席5200の側の画像においては、動画ぼけの発生が極力抑制されることになる一方、運転席5100の側の画像においては、フリッカの発生が極力抑制されることになるのである。
なお、本発明に係る二画像表示装置100が適用される電子機器としては、図8から図11に例示した機器のほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、プリンタ、スキャナ、複写機、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。
本発明の第1実施形態に係る二画像表示装置の構成を示すブロック図である。 図1の二画像表示装置の構成の側面図である。 図1の二画像表示装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図3の比較例たる動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る二画像表示装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係る二画像表示装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態に係る二画像表示装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明に係る電子機器の形態(パーソナルコンピュータ)を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の形態(携帯電話機)を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の形態(携帯情報端末)を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の形態(カーナビゲーション装置)を示す図である。
符号の説明
100……二画像表示装置、10……照明装置、11……導光体、15……光源、20……液晶装置、21……第1基板、22……第2基板、24……画素電極、30……光学体、32……レンチキュラレンズ、33……シャッタ装置、50……駆動装置、52……照明駆動回路、53……シャッタ駆動回路、54……液晶駆動回路、60……タイミング制御回路、5000……カーナビゲーション装置

Claims (10)

  1. 画像信号の供給を受けて、その発光態様又は光透過態様を変更させる電気光学素子を備え、第1表示範囲及び第2表示範囲それぞれに相異なる内容の画像を表示可能な電気光学装置であって、
    光源と、
    前記光源を発生源とする表示光を、前記第1表示範囲に対応する第1方向又は前記第2表示範囲に対応する第2方向に進行させる光方向決定手段と、
    前記第1表示範囲に静止画像、前記第2表示範囲に動画像を表示する場合において、
    所定の長さをもつ1フレーム期間内で、前記表示光が前記第1方向へと進行させられる第1期間の長さが、前記第2方向へと進行させられる第2期間の長さ以上となるように、前記光源及び前記光方向決定手段の少なくとも一方を制御する発光期間制御手段と、
    を備えることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記発光期間制御手段は、
    前記光源を点灯させ又は消灯させることで、前記第1及び前記第2期間の長短を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記光方向決定手段は、
    その第1領域において前記光源から発せられた光の一部を通過させ、かつ、その第2領域において当該光の残りを遮る状態と、前記第1領域において前記光源から発せられた光の一部を遮り、かつ、前記第2領域において当該光の残りを通過させる状態との間を遷移することが可能なシャッタ手段と、
    前記シャッタ手段における前記第1領域を通過した光を前記第1方向へと進行させるように、かつ、前記シャッタ手段における前記第2領域を通過した光を前記第2方向へと進行させるように、当該光を屈折させるレンズ手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記シャッタ手段は、液晶素子を含み、
    当該液晶素子を構成する液晶の配向状態に応じて、前記光を通過させ又は遮蔽する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
  5. 前記発光期間制御手段は、
    前記電気光学素子に対する前記画像信号の供給タイミングを制御する画像信号供給制御手段を含み、
    当該画像信号供給制御手段は、
    前記1フレーム期間内において、前記第1表示範囲用の画像を表示するための画像信号の、前記電気光学素子への第1供給タイミングと、前記第2表示範囲用の画像を表示するための画像信号の、前記電気光学素子への第2供給タイミングとの間の時間が、当該1フレーム期間内の残余の時間よりも長くなるように、前記供給タイミングを制御し、かつ、
    前記発光期間制御手段は、
    前記第1及び前記第2供給タイミング間内に、前記第1期間を設定し、
    前記残余の時間内に、前記第2期間を設定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記発光期間制御手段は、
    前記1フレーム期間を、各々同じ長さで区分する(2n+1)個(nは正の整数)の小フレーム期間のうち、
    過半数の前記小フレーム期間に対応するように前記第1期間を設定し、
    残る前記小フレーム期間に対応するように前記第2期間を設定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記発光期間制御手段は、
    前記1フレーム期間を、各々同じ長さで区分する2n個(nは正の整数)の小フレーム期間のうち、
    半数の前記小フレーム期間に対応するように前記第1期間を設定し、
    残る前記小フレーム期間に対応するように前記第2期間を設定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記第1期間は、前記小フレーム期間の長さに対応する長さを各々もつ複数の第1小期間からなり、
    前記第2期間は、前記小フレーム期間の長さに対応する長さを各々もつ複数の第2小期間からなり、
    前記第1及び前記第2小期間は、前記1フレーム期間内で交互に繰り返される、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の電気光学装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電気光学装置を備える、
    ことを特徴とする電子機器。
  10. 画像を表示するための画像信号の供給を受けて、その発光態様又は光透過態様を変更させる電気光学素子を備え、第1表示範囲及び第2表示範囲それぞれに相異なる内容の画像を表示可能な電気光学装置を駆動するための電気光学装置の駆動方法であって、
    前記第1表示範囲に静止画像、前記第2表示範囲に動画像を表示する場合において、
    所定の長さをもつ1フレーム期間内で、
    第1期間の長さ分だけ、表示光を、前記第1表示範囲に対応する第1方向へと進行させる工程と、
    前記第1期間の長さよりも小さい第2期間の長さ分だけ、前記表示光を、前記第2表示範囲に対応する第2方向へと進行させる工程と、
    を備えることを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
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