JP2009074962A - 光ファイバフェルール保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フェルールの位置決めと姿勢保持を行うフェルール保持装置において、フェルールの先端部を光軸の倒れ変位を伴うことなく高精度に押圧保持する。
【解決手段】フェルール10をフェルール固定用のフェルール挿通孔120に軸方向に挿入した態様に保持するものであって、フェルール挿通孔120を有する装置本体110より突出したフェルールの先端部を保持するクランプ部材130を備え、該クランプ部材はフェルール挿通孔の延長上の保持孔131から放射2方向に延び、一端がクランプ部材の一側辺の開放端に開放し他端が閉止端で閉じ、対向する固定部134と変位部135とを分離する切欠き溝132を備え、装置本体110は変位部の変位量を調整する変位調整部150を備え、該変位調整部の作動により前記変位部の保持孔のフェルール押圧部位136が固定部に接近移動し、フェルールの先端部をフェルール軸方向と直交する方向から押圧保持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、顕微干渉計装置(「干渉顕微鏡装置」とも称される)を用いて、光コネクタを構成する光ファイバフェルールの先端部の形状等を解析する際に、この光ファイバフェルールを対物レンズ前の所定位置に保持するために使用される光ファイバフェルール保持装置に関するものである。
光通信に用いられる光ファイバは、例えば外径10μm程度のコアと、その外周に設けた例えば外径125μm程度のクラッド層からなり、光ファイバ同士を接続するためにその接続端部に光コネクタが設置される。
上記光コネクタは、光ファイバの端部を保持固定する光ファイバフェルール(以下単にフェルールと呼ぶ)を備える。このフェルールは光ファイバの端部を保持固定する円筒状の部品で構成され、その中心部の貫通穴に光ファイバの端部が挿入され接着剤等で固定された後、その先端面が鏡面状に研磨されてなる。そして、2つのフェルールの先端面を光コネクタによって突き合わせることによって、それぞれに保持された2つの光ファイバを光学的に接続するように構成されている。
このフェルールの先端面は、光軸に対して直交する平面に研磨されたものや、光軸に対して斜交する平面に研磨されたものが知られているが、最近、フェルールの先端面を突き合わせる際の押圧力により先端面が弾性変形して、フェルール先端面同士の密着性を高め得るように、先端面を球面形状にするPC(phisical contact)研磨が施されたものが注目されている。
ところで、光コネクタによる光ファイバの接続に伴う光損失を低減するため、フェルールには高精度な種々の規格がJISにより定められており、上記PC研磨が施されたフェルールに対しては、先端面の曲率半径の寸法誤差、フェルールの球状先端面の頂点と光ファイバのコアの中心(ファイバの外形中心)との位置ずれ誤差など、6項目に及ぶμmオーダの規格が定められている。
作製されたフェルールが、上記規格に適合しているかどうかを検査するために、前述の顕微干渉計装置が用いられることがある。顕微干渉計装置は、微小な被検体の表面形状や屈折率分布などの位相情報を担持した物体光と、参照光とを干渉させて得られる干渉縞を観察し、この干渉縞の形状や変化を測定解析することにより、被検体の位相情報を得るように構成されている。
このような顕微干渉計装置を用いて、作製されたフェルールの検査を行う場合、顕微干渉計装置の対物レンズに対向する前方の所定位置に、検査するフェルールを高い位置精度で保持するためのフェルール保持装置が必要となる。従来、このようなフェルール保持装置として、下記特許文献1に記載されているものが知られている。
特開2005−69697号公報
特許文献1に記載された従来のフェルール保持装置は、図5に例示するような構造を有している。図5ではフェルール保持装置500の本体部分のみ示しているもので、フェルール10を、図5で左方に位置する顕微干渉計装置の対物レンズユニット前方の所定位置に保持するためのものである。
フェルール10は光コネクタを構成するものであり、通常は、光コネクタのプラグ内に収容されている。このフェルール10は、フェルール本体11の外径中心にシングルモードタイプの光ファイバ(不図示)の一端部を保持しており、このフェルール本体11には、フェルール10を光コネクタのプラグ内に収容するための保持具12が取り付けられている。また、フェルール本体11は、ジルコニアセラミックからなり、その先端面は不図示の相手側フェルールの先端面と密着し易いように凸状にPC研磨されている。
従来のフェルール保持装置500は、円形の板状部材からなる基部510を備え、上記基部510は上下方向に延びる切欠部550を有し、該切欠部550を挟んで互いに対向する2つの部分、すなわち、支持部560と変位部570とに、部分的に分割されている。上記支持部560は、基部510の中央部を軸線方向に延びる貫通孔によるフェルール挿通孔561を備えている。このフェルール挿通孔561は、上記フェルール10の外径と略同寸法の内径を有しており、上記支持部560は、このフェルール挿通孔561内に挿通されたフェルール10を該フェルール挿通孔561の内面により支持するように構成されている。
変位部570は、上記切欠部550の開口端部(図で上端部)の隙間が拡縮するように、下部側の薄肉部分を枢支点として揺動変位するものであり、フェルール挿通孔561の延長線上に、フェルール10の先端部分を上記変位に伴って押圧して、フェルール10を保持する押圧部位571を有している。変位部570の変位を調整する機構は図示していないが、変位部570の先端部に形成されたネジ孔572に、基部510に設置された不図示の変位調整部の先端ネジ部が螺合されてなり、この変位調整部の回転操作によって変位部570が支持部560側に引き寄せられると、押圧部位571がフェルール10の周面を押圧して保持するものである。
しかし、このような構成のフェルール保持装置には、次のような問題がある。すなわち、上記従来のフェルール保持装置500では、変位部570が下部側の薄肉部分を枢支点として揺動変位し、その押圧部位571によってフェルール10の先端部分を押圧して保持するために、このフェルール10の先端部の光軸が倒れるように変位して保持精度が低下することになり、測定精度の誤差が増大し、解析結果に影響を与える問題を有する。
つまり、上記押圧部位571は、変位部570の変形に伴って、フェルール挿通孔の中心線に対して平行に変位するのではなく、押圧面が中心線と傾くように変位し、その押圧力の影響でフェルール先端面の光軸が倒れるように変位することになる。その結果、先端面の向きが変化して、フェルール10の中心に位置するファイバが、測定するフェルール先端面の中心位置からずれることになり、測定誤差に影響を与える。
また、繰り返してのフェルール10の保持操作に伴って、フェルール挿通孔561および押圧部位571に摩耗が発生し、フェルール10の保持精度の低下を招く問題がある。つまり、フェルール10をフェルール挿通孔561に挿入する際に、擦れて摩耗が生起するとともに、フェルール10を保持する際の押圧に伴う押圧部位571に摩耗が生起する場合がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、光コネクタを構成するフェルールを先端部の光軸の倒れ変位を伴うことなく高精度に押圧保持するようにした光ファイバフェルール保持装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の光ファイバフェルール保持装置は、光ファイバの端部に固着されたフェルールを、フェルール固定用のフェルール挿通孔に、その軸方向に挿入した態様に保持する光ファイバフェルール保持装置であって、前記フェルール挿通孔を有する装置本体と、該装置本体に取り付けられ、前記装置本体より突出したフェルールの先端部を保持するプレート状のクランプ部材とを備え、前記クランプ部材は、前記フェルール挿通孔の延長上に開口する保持孔と、該保持孔から放射2方向に延びて、一端がクランプ部材の一側辺の開放端に開放し、他端が閉止端で閉じる切欠き溝と、該切欠き溝により分離され、前記装置本体に固定される固定部と、該固定部に対向して前記切欠き溝の該閉止端部分を中心として変位する変位部と、を備え、前記装置本体は、前記変位部の変位量を調整する変位調整部を備え、前記変位部は、前記保持孔の内周部に、前記変位調整部の作動により前記固定部の該保持孔の内周部に対して接離可能に移動して、前記装置本体のフェルール挿通孔に挿入されたフェルールの先端部をフェルール軸方向と直交する方向から押圧するフェルール押圧部位を備えてなることを特徴とするものである。
また、前記クランプ部材は、前記フェルールと接する部分を交換可能な別部品として構成することができる。
その際、前記別部品が、筒体の一部に軸方向の縦割り溝を有する割りスリーブであり、該割りスリーブが前記装置本体のフェルール挿通孔の部分にも延長装着されてなるように構成することができる。
また、前記変位調整部による前記変位部に対する押圧力の印加位置が、前記保持孔の中心位置より、前記切欠き溝の開放端に偏った位置であるように構成することができる。
さらに、前記クランプ部材は、前記変位部と前記固定部とが前記切欠き溝の閉止端近傍の薄肉部を介して連結され、前記固定部に対して前記変位部が前記薄肉部を中心として変位可能であるように構成することができる。
なお、上記フェルール挿通孔の断面形状としては、フェルールの断面形状と同じ円形とすることができるが、フェルールの位置決めを行うことが可能であれば、円形に限られるものではなく、正方形や菱形あるいは多角形状に形成してもよい。その場合、フェルール挿通孔の内径とは、フェルールの外周面と接し、かつフェルールを挟んで互いに対向する面間の距離を意味する。
以上のように、本発明の光ファイバフェルール保持装置は、フェルールをフェルール固定用のフェルール挿通孔に軸方向に挿入した態様に保持するものであって、フェルール挿通孔を有する装置本体より突出したフェルールの先端部を保持するクランプ部材を備え、上記クランプ部材は、フェルール挿通孔の延長上に開口する保持孔から放射2方向に延び、一端がクランプ部材の一側辺の開放端に開放し他端が閉止端で閉じ、対向する固定部と変位部とを分離する切欠き溝を備え、装置本体は変位部の変位量を調整する変位調整部を備え、前記変位部は、保持孔の内周部に、変位調整部の作動により固定部の保持孔の内周部に対して接離可能に移動して、フェルールの先端部をフェルール軸方向と直交する方向から押圧するフェルール押圧部位を備えてなるように構成されている。
このように構成された本発明のフェルール保持装置においては、変位部のフェルール押圧部位の変位が、フェルール軸方向と直交する方向から押圧するように変位部の変位形態を構成したことにより、押さえ動作に伴ってフェルール先端の光軸が倒れるように変位しないため、フェルール先端面の向きが変位することなく保持される。これにより、測定先端面の中心位置が変化することなく保持精度が向上し、測定が良好に行える。
また、フェルールと接触する別部品を交換可能とした場合には、フェルール挿通孔におけるフェルールの挿入に伴う挿入端部位での摩耗、およびフェルールを保持する押圧部位の押圧に伴う摩耗により、フェルール保持装置によるフェルールの保持精度の低下に対し、変位調整部などを有する装置本体を残して、フェルール挿通孔を構成するクランプ部材の部分のみを交換することができ、交換に要する費用の低減化が図れ、長期間にわたって安定した保持精度を維持できる。
上記別部品を割りスリーブとし、このフェルールと接触する割りスリーブを交換するようにした場合には、この割りスリーブの交換でフェルールと接触する部分が全部交換できるので、多数のフェルールを繰り返し保持して摩耗が発生した場合の、交換コストが低減でき、定期的な交換などによって長期間の測定精度が維持できる。
また、変位調整部による変位部に対する押圧力の印加位置を保持孔中心より偏った位置とすると、押圧力の低減が図れ、変位調整部の小型、簡素化が実現できるとともに、押圧量調整も容易となり、過大な押圧力の作用によるフェルール損傷の発生を防止できる。
さらに、固定部と変位部とを薄肉部を介して連結すると、変位部の変位が容易となり、変位調整部の必要とされる押圧力が低減し、同様に小型簡素化が実現できる。
以下、本発明のフェルール保持装置の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の一例の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置の断面図、図2はその正面図、図3はその背面図、図4は図1の4−4断面拡大図である。なお、図1においては、割りスリーブは一部のみ断面図としている。
図示したフェルール保持装置100は、図1に示す光ファイバの端部に固着されたフェルール10を、不図示の顕微干渉計装置の対物レンズユニット前方の所定位置に保持するためのものであり、図1の左側すなわち図2に示す正面が顕微干渉計装置に装着される面で、図1の右側すなわち図3に示す背面からフェルール10を挿入するように構成されている。なお、顕微干渉計装置の装置構造例は、前述の特許文献1に詳細に説明されているので、その記載を参照されたい。
図1に示すフェルール10は、前述のように、不図示の相手側プラグと不図示のスリーブを介して接合される光コネクタを構成するものであり、通常は、光コネクタのプラグ内に収容されている。このフェルール10は、フェルール本体11の外径中心にシングルモードタイプの光ファイバ(不図示)の一端部を保持しており、このフェルール本体11には、フェルール10を光コネクタのプラグ内に収容するための保持具12が取り付けられている。また、フェルール本体11は、ジルコニアセラミックからなり、その先端面11aは不図示の相手側フェルールの先端面と密着し易いように凸状にPC研磨され、この先端面11aの形状精度を上記顕微干渉計装置で解析するものである。
本実施形態のフェルール保持装置100は、円形の板状部材からなる装置本体110と、該装置本体110に前面側から脱着可能に取り付けられるクランプ部材130とを備え、その中心部にはフェルール固定用のフェルール挿通孔120(図示の場合は後述の割りスリーブ133の内部に形成される)を有し、前記フェルール10をその軸方向に挿入した態様に保持する。また、装置本体110はクランプ操作を行う変位調整部150を備えている。
前記装置本体110は、上部が一部欠けている中央の円盤部111と、外周縁の略円環状(上部が欠けている)の縁部112とが一体に形成され、円盤部111の背面側の中央部には円板状の回転規制板(図示せず)が取り付けられる。
図2,図3に示すように上記縁部112は、ネジ孔113(図で3個)と位置決め用の凹部114とを備えている。ネジ孔113は、フェルール保持装置100を顕微干渉計装置に取り付けるための取付ネジ用のものであり、凹部114はその位置決め用のピンとの係合用に形成されている。
図1に示すように上記装置本体110の前面側に脱着可能に装着されるクランプ部材130は、略円盤状(図2で左部が一部欠けている)であり、中心部に上記フェルール挿通孔120の延長上に開口する保持孔131を有する。
上記クランプ部材130の保持孔131には、割りスリーブ133の一端が装着されている。上記割りスリーブ133は、フェルール挿通孔120に挿入されたフェルール10に接触する部位が別部材として構成されたものである。この割りスリーブ133は、筒体133Aの一部に、軸方向の縦割り溝133Bを有してなる。
上記割りスリーブ133は、他端が装置本体110の中心部の貫通孔115に挿通され、両端部が段状に保持されて抜け止め構造となっている。つまり、上記割りスリーブ133は、クランプ部材130の保持孔131の前面側の段部に一端が係止し、他端が上記装置本体110の貫通孔115の背面側の段部に係止している。
この割りスリーブ133の内径は、保持孔131および貫通孔115の内径より小さく、この割りスリーブ133の内周面に接するように前述のフェルール10が挿入される。また、上記クランプ部材130の割りスリーブ133の解放状態における内径、つまり、フェルール挿通孔120は、上記フェルール10の外径より大きい内径を有しており、挿入されたフェルール10を割りスリーブ133の内面により支持するように構成されている。
また、上記クランプ部材130は、このクランプ部材130を表裏方向に貫通して、上記保持孔131から放射2方向(図では水平な直径方向)に延びる切欠き溝132を有する。この切欠き溝132は、一端がクランプ部材130の一側辺の開放端132Aで開放し、他端が保持孔131を挟んで開放端132Aと反対側の円孔状の閉止端132Bで閉じる構造に形成されている。
そして、上記切欠き溝132により上記クランプ部材130は、該切欠き溝132を介して対向する2つの部材、すなわち、図で下方の固定部134と図で上方の変位部135とに分離される。上記固定部134は、フェルール挿通孔120の中心位置に対して移動しないよう前記装置本体110に固定される。一方、上記変位部135は、切欠き溝132の閉止端132Bの延長部分の薄肉部137を中心として切欠き溝132の溝幅が拡縮変化するように変位可能となっている。この変位部135の変位が容易となるように、上記薄肉部137の寸法、つまり、閉止端132Bからクランプ部材130の端部までの距離が小さくなるように、閉止端132Bの延長部分のクランプ部材130が外周部より切除されている。
上記変位部135の保持孔131の内周部には、割りスリーブ133の内面により、前記固定部134に近接する変位に伴って、この割りスリーブ133の先端部分に挿入されたフェルール10の先端部を挟持するフェルール押圧部位136が構成されている。つまり、変位部135と固定部134の間で、上記割りスリーブ133の内径が小さくなるように、この割りスリーブ133を押圧変形させ、その内面によるフェルール押圧部位136は、その変位に伴ってフェルール10の先端部を挟みつけるように押圧保持するもので、フェルール10の中心軸を曲げる(光軸が倒れる)ような押圧力を作用させることなく、中心軸と直交方向から、中心軸と平行な面で、中心軸の平行状態を維持しつつ押圧力を作用させる構造となっている。
上記クランプ部材130の組み付けは、上記割りスリーブ133の一端が装置本体110の中心部の貫通孔115に嵌挿され、この貫通孔115より突出した割りスリーブ133の先端部が、前記保持孔131に挿入されるように、上記クランプ部材130が装置本体110の前面部に装着され、固定部134は正面側からの止着ネジ140(図2で3本)の締め付けによって、装置本体110に取り付けられることによって行われる。
一方、前記フェルール10の繰り返し保持に伴うフェルール挿通孔120の内面、つまり割りスリーブ133の摩耗程度に応じて、上記固定部134を前記装置本体110から外して、上記クランプ部材130の割りスリーブ133を脱着交換する。
次に、前述の装置本体110には、上記変位部135の変位量、つまり上記固定部134に対する接離変位量を調整する変位調整部150が設けられている。上記クランプ部材130の変位部135には、切欠き溝132から離れた端部に、切欠き溝132と平行に後方に屈曲して、装置本体110の上方に延びる係止片138が形成され、この係止片138に変位調整部150が係止される。この変位調整部150はクランプ操作部材を兼ねるものであり、回転操作用のつまみ部151の先端にネジ軸152を備えてなる。上記ネジ軸152は係止片138の透孔139を通って、装置本体110のネジ孔117に螺合されている。
変位調整部150は、上記つまみ部151の締め付け回転操作に伴って、ネジ軸152が装置本体110のネジ孔117にねじ込まれるのに伴い、つまみ部151は係止片138を装置本体110側、つまり、変位部135に対し前記切欠き溝132の幅が狭くなる方向に、フェルール挿通孔120の軸方向と直交する方向に押圧力を与える。この変位部135を変位させることを介して、上記クランプ部材130のフェルール押圧部位136を変位させる外力を与える構造となっている。
上記変位調整部150の設置位置は、図2に示すように、クランプ部材130の保持孔131の中心位置の延長上より切欠き溝132の開放端132A側に偏った位置である。変位調整部150による変位部135に対する押圧力の印加位置を、保持孔131中心より偏った位置とすると、押圧力の低減が図れ、変位調整部150の小型、簡素化が実現できるとともに、押圧量調整も容易となり、過大な押圧力の作用によるフェルール損傷の発生が防止できる。
上記変位調整部150の押圧力を作用させる位置は、変位部135が切欠き溝132の溝幅が狭くなるように作用する位置であれば特に規定されることはないが、小さな押圧力で変位を可能とするためには、切欠き溝132の開放端132Aに近い位置で、変形の中心となる薄肉部137から離れた位置が好適である。
なお、上記変位調整部150の操作を容易にするため、または操作量を規定するために、変位調整部150にレバーを立設し、このレバーの移動範囲をピン等の設置によってクランプ位置と解放位置とに規制するように構成してもよい。その具体的構造については、前述の特許文献1の記載を参照されたい。
また、前記フェルール挿通孔120の先端開口部(図1の左端部)は、これに挿入されたフェルール10の先端面11aを観察するための観察孔となり、フェルール保持装置100が顕微干渉計装置にセットされた際、対物レンズユニットの正面に位置するように構成されている。
上記のような本実施の形態のフェルール保持装置100においては、上記クランプ部材130によって、次のようにしてフェルール10を保持する。まず、変位調整部150を解放位置に操作する。このとき、上記変位部135は、変位していない状態、すなわち、上記切欠き溝132の間隙が広がっている状態に維持される。次に、フェルール10を、その先端部側からフェルール保持装置100の割りスリーブ133のフェルール挿通孔120に挿入してセットする。
次いで、変位調整部150をクランプ位置に操作する。このとき、変位部135は変位調整部150によって押圧され、固定部134に接近して切欠き溝132の溝幅が小さくなる方向に変位し、この変位によって割りスリーブ133が、その内径が小さくなるように変形し、そのフェルール押圧部位136がフェルール10の先端部分を、フェルール10の挿通方向と直角な方向に押圧して、抜脱しないように保持する。フェルール10の先端面11aは所期の位置に、所期の姿勢で高精度に保持される。
フェルール10の保持を解除する場合は、変位調整部150を逆方向に操作する。このとき、変位調整部150の後退移動に応じて変位部135は変位調整部150による押圧が解放され、切欠き溝132の溝幅が広がる方向に変位し、この変位によって割りスリーブ133の内径が広がり、そのフェルール押圧部位136によるフェルール10の先端部分に対する押圧が解除されて、フェルール10をフェルール挿通孔120内から抜脱することが可能となる。
本実施の形態においては、フェルール挿通孔120に挿入されたフェルール10の先端部を、フェルール10の軸方向と直交する方向から、所定範囲に亘って押圧するようにしたことにより、フェルール10の先端が倒れる方向の力を受けることがなく、フェルール先端面11aの解析精度が良好となる。つまり、フェルール先端面11aが倒れるように変位すると、フェルール10の先端面11aでのファイバの中心位置がずれ、測定誤差に影響を与えることになる。これに対し、本発明では押圧に伴うフェルール先端部11aの倒れは少なく、ファイバの中心位置のずれも少なく保持精度が高く測定誤差が小さくなる点で有利となる。
本発明の他の実施の形態について説明する。前述の実施の形態においては、別部材として設置した割りスリーブ133は、フェルール10と接触する部位、つまり摩耗する部位が割りスリーブ133だけとなるように設置し、所定の摩耗程度で交換することで、低コストで摩耗に対応して保持精度を確保するようにしているが、上記割りスリーブ133の設置をしない形態も本発明の実施の形態に含まれる。
具体的には図示していないが、前述の図1〜図4において、その割りスリーブ133を除去した際に、装置本体110の中心の貫通孔115は段部を有することなく形成され、その内径はフェルール10の外径に相当する寸法に設けてフェルール挿通孔120となる。また、クランプ部材130の保持孔131についても、上記割りスリーブ133を保持するための段部構造をなくし、平坦な内周面としてフェルール10の先端部を押圧固定するフェルール押圧部位136を構成してなる。
そして、装置本体110のフェルール挿通孔120に挿入したフェルール10の先端部は、装置本体110の前端面より所定量だけ突出しており、この部分を変位部135の変位によって変位したフェルール押圧部位136によって押圧保持してなるものである。このような割りスリーブ133を有していない実施の形態においても、フェルールの保持精度、つまり、フェルール10の先端部を光軸の倒れを伴うことなく、高精度にかつ確実良好に保持することができるものである。
なお、割りスリーブを備えていない場合でも、繰り返してのフェルール10の交換保持を行っていると、このフェルール10と接触するフェルール挿通孔120の部位、およびクランプ部材130の保持孔131の内周面(フェルール押圧部位136)に摩耗が発生し、フェルール保持精度が低下する。この場合に、クランプ部材130および/または装置本体110の交換が必要となる場合がある。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限られず、種々の態様の変更が可能である。
例えば、上記実施の形態において、フェルール保持装置は、先端面がPC研磨されたフェルールを保持するものとしているが、このフェルール保持装置は、先端面が光軸に対して垂直な平面に研磨されたフェルールや、先端面が光軸に対して斜交する平面に研磨されたフェルールを保持することも可能である。
また、上記実施の形態において、切欠き溝は、その一端から他端まで一直線状に延びるように形成されているが、この切欠き溝を、保持孔を頂点としたV字状に延びるように形成することも可能である。
また、上記フェルール保持装置に保持するフェルールとしては、光コネクタのプラグ内から取り出された状態のフェルール(図示の場合)を保持するときと、光コネクタのプラグの一部分が装着されたものを保持するときとがあるが、それぞれの場合に適合して、プラグ等との干渉を回避する凹部逃げ構造を設置することで保持できるようにすることが可能である。
さらに、上記実施の形態においては、フェルールは、ジルコニアセラミック製であり、その軸心部にはシングルモードタイプの光ファイバを保持しているが、フェルールに関しては、ステンレス製やプラスチック製等の他の材料で形成されたものであってもよく、保持する光ファイバに関しては、マルチモードタイプのものであってもよい。
また、本発明のフェルール保持装置は、顕微干渉計装置に使用が限られるものではなく、フェルールの検査等に用いられる他の機器において、フェルールを所期の位置に保持するなどのために用いることが可能である。
本発明の一つの実施の形態に係る光ファイバフェルール保持装置の断面図 図1に示すフェルール保持装置の正面図 図1に示すフェルール保持装置の背面図 図1の4-4断面図 従来例に係る光ファイバフェルール保持装置の断面図
符号の説明
10 フェルール
11 フェルール本体
11a 先端面
100 フェルール保持装置
110 装置本体
115 貫通孔
117 ネジ孔
120 フェルール挿通孔
130 クランプ部材
131 保持孔
132 切欠き溝
132A 開放端
132B 閉止端
133 割りスリーブ
133A 筒体
133B 縦割り溝
134 固定部
135 変位部
136 フェルール押圧部位
137 薄肉部
138 係止片
139 透孔
140 止着ネジ
150 変位調整部
151 つまみ部
152 ネジ軸

Claims (5)

  1. 光ファイバの端部に固着されたフェルールを、フェルール固定用のフェルール挿通孔に、その軸方向に挿入した態様に保持する光ファイバフェルール保持装置であって、
    前記フェルール挿通孔を有する装置本体と、該装置本体に取り付けられ、前記装置本体より突出したフェルールの先端部を保持するプレート状のクランプ部材とを備え、
    前記クランプ部材は、前記フェルール挿通孔の延長上に開口する保持孔と、該保持孔から放射2方向に延びて、一端がクランプ部材の一側辺の開放端に開放し、他端が閉止端で閉じる切欠き溝と、該切欠き溝により分離され、前記装置本体に固定される固定部と、該固定部に対向して前記切欠き溝の該閉止端部分を中心として変位する変位部と、を備え、
    前記装置本体は、前記変位部の変位量を調整する変位調整部を備え、
    前記変位部は、前記保持孔の内周部に、前記変位調整部の作動により前記固定部の該保持孔の内周部に対して接離可能に移動して、前記装置本体のフェルール挿通孔に挿入されたフェルールの先端部をフェルール軸方向と直交する方向から押圧するフェルール押圧部位を備えてなることを特徴とする光ファイバフェルール保持装置。
  2. 前記クランプ部材は、前記フェルールと接する部分を交換可能な別部品としたことを特徴とする請求項1記載の光ファイバフェルール保持装置。
  3. 前記別部品が、筒体の一部に軸方向の縦割り溝を有する割りスリーブであり、該割りスリーブが前記装置本体のフェルール挿通孔の部分にも延長装着されてなることを特徴とする請求項2記載の光ファイバフェルール保持装置。
  4. 前記変位調整部による前記変位部に対する押圧力の印加位置が、前記保持孔の中心位置より、前記切欠き溝の開放端に偏った位置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光ファイバフェルール保持装置。
  5. 前記クランプ部材は、前記変位部と前記固定部とが前記切欠き溝の閉止端近傍の薄肉部を介して連結され、前記固定部に対して前記変位部が前記薄肉部を中心として変位可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項1記載の光ファイバフェルール保持装置。
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