JP2009074941A - 周期信号の振幅測定方法および装置並びに磁気ヘッドの試験方法および装置 - Google Patents

周期信号の振幅測定方法および装置並びに磁気ヘッドの試験方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズの影響を受けにくく、周波数成分のリークに影響されずに、かつ+側振幅と−側振幅との間のアンバランスを生じさせないで、高精度で周期信号の振幅を測定するための振幅測定方法を提供する。
【解決手段】周期信号をデジタル変換し(S11)、そのデジタルの周期信号を離散フーリエ変換し、周波数領域において周期信号の基本波成分および高調波成分の大きさと位相を算出し(S12)、算出された各周波数成分の値を逆離散フーリエ変換して、時間領域での波形を再構築し(S13)、時間軸上でその波形の中央に位置する部分の波形データから、周期信号の振幅を測定する(S14)。
【選択図】図1

Description

本発明は、周期信号特に周期的に一定波形を繰り返すような信号の振幅を測定する方法および装置に関する。またその方法および装置を用いた磁気ヘッドの試験方法および装置に関する。
一定の周期をもって同一の波形を繰り返すような周期信号について、その周期信号の+側振幅と−側振幅の各平均的な値を測定することは、一般の信号計測分野においてしばしば行われることである。
1つの例としては、磁気ヘッドの信号計測分野における磁気ヘッドの特性評価試験があり、この試験項目の1つとして、一定の周期で磁気遷移を繰り返したときに該磁気ヘッドから出力されるリードバック信号(再生信号)の+側振幅と−側振幅の平均的な大きさを測定することが行われている。そしてそのリードバック信号の波形の、ベースラインに対する対称性(可)および非対称性(不可)が評価される。
あるいは下記の〔特許文献1〕においては、例えば数GHzの集積回路に流れる高周波の信号波形を測定して表示するという信号計測分野があり、本発明は、このような信号計測分野にももちろん適用可能である。
特開2004−151065号公報
図18は周期信号の波形の一例を示す図である。本図の周期信号波形は、前述した磁気ヘッドの特性評価試験において、一定の周期で磁気遷移を繰り返したときに、磁気ヘッドから出力されるリードバック信号(再生信号)の理想波形である。すなわち、波形Wの、ベースラインから+側ピークまでの+側振幅A+と、該ベースラインから−側ピークまでの−側振幅A−とが同じ大きさになっており、対称性を満足した波形である。もし、+側振幅A+の大きさと、−側振幅A−の大きさが異なると、非対称な波形であり、好ましくない。この様子を次の図で示す。
図19は周期信号の対称性の悪い波形(A)および対称性が良い波形(B)の一例を示す図であり、前者の波形をWで示し、後者の波形をW′で示す。
すなわち、実際の磁気ヘッドからのリードバック信号の一例を示す。本図の波形は、磁気遷移を1とし、最大書込み周波数の周期をTとしたとき、NRZIデータ{1,0,0,0,0,0,0,0}を繰り返して、8T間隔で+−の遷移を繰り返したときのリードバック信号である。(A)は対称特性の悪い場合(非対称)、(B)は対称特性の比較的良好な場合(対称)の波形である。+側振幅と−側振幅の非対称性は、磁気ヘッドの特性として好ましいものでなく、磁気ヘッドの試験においては+振幅、−側振幅の平均的な測定をするとともに、その値から非対称性を算出することが試験項目の一つとして行われている。
実際のリードバック信号(再生信号)の+−振幅は、ノイズ等の影響によりばらつくため、磁気ヘッド特性を測定評価する場合には、ある所定期間内の+側振幅と−側振幅のそれぞれの平均値を測定するとともに、その平均値から非対称の度合いを求めている。この磁気ヘッドの振幅特性の測定評価の場合のみならず、一般の信号計測分野においても、このような周期信号の平均的な+−振幅を測定することがいろいろな場面で行われている。
このように周期信号の振幅、とりわけその+側振幅および−側振幅を測定することは信号計測分野において重要なことである。なお以下の説明において、「対称性」および「非対称性」についてしばしば言及するが、それ自体は本発明にとって重要ではない。重要なのは、周期信号の振幅、とりわけ+側振幅および−側振幅そのものの大きさを測定することである。
そこでこのような振幅測定を行う方法(装置)の従来例と、前述した〔特許文献1〕に開示される公知の方法(装置)とについて詳しく説明する。
図20は周期信号の振幅を測定する回路の従来例を示す図であり、
図21は図20の回路における信号波形を表す図である。この図20の回路は、いわばエンベロープ追従回路である。
図20の構成においては、+−に対応した2系統のコンパレータ、アップ/ダウン制御回路および積分器により、それぞれの系統で周期信号のピーク点の振幅に対応した+側および−側エンベロープ信号(図21)が生成される。今、+側エンベロープ信号の電圧が入力周期信号(リードバック信号)の電圧値よりも小さいとすると、+側電圧コンパレータがオンとなり、アップ/ダウン制御回路から+方向のパルスが出力される。この+方向のパルスは積分器により積分され、+側エンベロープ信号の電圧値を増加させる方向に動く。
逆に、+側エンベロープ信号の電圧が入力周期信号の値よりも大きい場合には、+側電圧コンパレータはオフとなり、アップ/ダウン制御回路から−方向のパルスが出力され、積分器により積分されて、+側エンベロープ信号の電圧値を減少させる方向に働く。
この結果、+側エンベロープ信号は入力周期信号の+側ピーク点の電圧に追従するように動作する。−側エンベロープ信号についても同様であり、こうして得られた入力周期信号の+側振幅と−側振幅の各データを、必要に応じて所定回数分加算平均することにより、平均的な+側振幅および−側振幅の各値を求めることができる。これらの値をAD変換器(ADC)によりデジタル値とし、+側振幅データと−側振幅データを得る。
なお上記のコンパレータの代わりにピークホールド回路を使用した構成もよく知られている。
上記の図20および図21に示す方法は、時間領域のパラメータである、信号の+側振幅と−側振幅を、同じ時間領域で求める方法である。これに対し、周期信号という点に着目して、周波数領域での基本波成分および高調波成分の大きさと位相関係とを求め、これを時間領域に逆変換して信号波形を再構築しようとする方法がある。これが前述した〔特許文献1〕に開示された方法である。
図22は特許文献1に開示された装置を示す図であり、本文献による周期信号測定の原理構成図である。この方法は、2系統のヘテロダイン・ミキシング(a,b/c,d)と、AD変換器(e/f)と、フーリエ変換の系統(g,h)とを有し、その2系統のうちの一方の系統を常にリファレンスとして基本波あるいは固定の高調波の周波数成分の測定を行い、もう一方の系統で第N次高調波成分を測定して、両者のフーリエ変換により各成分の大きさおよび位相差を求め、これを時間領域に逆変換することによって、元の周期信号の波形を再構築し、波形測定を行うものである。
ところが上述した従来例(図20、図21)および公知例(図22)には以下の問題がある。
まず従来例の時間領域による方法(図20、図21)は、電圧コンパレータあるいはピークホールドを使用しているため、入力周期信号の+ピーク部および−ピーク部に高周波のノイズが重畳した場合、あるいは入力周期信号全体に低周波のノイズが重畳した場合に、本来の振幅とはかけ離れた振幅として測定される等、ノイズの影響を受けやすい、という問題がある。
さらに、電圧コンパレータとピーク検出器にはそれぞれ最小検出可能パルス幅に限界があり、入力周期信号の周波数が高くなってそのパルス幅が細くなると、本来のピークレベルよりも低く測定されてしまう、という問題がある。
さらにまた、+側の回路と−側の回路とが独立しているため、両者の回路の特性を一致させることが難しく、このために+側と−側の各測定振幅の間にアンバランスを生じやすく、測定結果に極性差を生じてしまう、という問題がある。
他方、上記特許文献1(図22)による方法は、入力信号が周期信号であるという性質を利用し、周波数領域の基本波成分と高調波成分のそれぞれの大きさと、これらの位相関係から、元の周期信号の波形を再構築して測定を行うというものであって、この点では後述する本発明の方法と共通する方法である。しかし前述のとおり2系統の信号処理系を備え、常に片方の系統をリファレンスとしているため、回路量が大きくなるという問題があり、
また、2系統のAD変換器のクロック信号に同一のクロック信号を使用して、一方の系統を常にリファレンス成分の測定に使用し、他方の系統において第N次成分の測定を行うことによってこれらの成分間の位相差を求めるようにしているが、一方の系統と他方の系統の各ミキサ(b,d)の局部発振信号(a,c)で生じる位相差が分からないと、実際には元の各高調波成分と基本波との位相関係が決定できない上、これらの局部発振信号を、測定対象の高調波の次数に対応して周波数を変えながら常に所定の決まった位相関係で発生させることは困難である、という問題があり、
さらにまた、測定対象の周期信号の周波数とAD変換器(e,f)のサンプリング周波数とは、一般的には倍数関係にないから、その場合、フーリエ変換(g)の離散周波数は基本波および高調波の各周波数とは一致しない。このため、周波数成分のリーク等の現象を生じてパワーが複数の離散周波数に分散してしまうとともに、上記成分の振幅も本来の値とは異なるものになる、という問題がある。
したがって本発明は、上記諸問題点に鑑み、ノイズの影響を受けにくく、+側振幅測定系と−側振幅測定系との間のアンバランスを生じることがなく、また周波数成分のリークに影響されることのない、周期信号の振幅測定方法および装置を提供することを目的とするものである。また上記の諸問題を生じさせない、磁気ヘッドの試験方法および装置を提供することを目的とするものである。
本発明における第1の実施形態による方法は、次のステップ(i)〜(iv)を有する、すなわち、
(i)周期的に一定波形を繰り返す周期信号をデジタル変換するステップと、(ii)デジタルの前記周期信号を離散フーリエ変換し、周波数領域において該周期信号の基本波成分および高調波成分の大きさと位相を算出するステップと、(iii)各前記周波数成分を逆離散フーリエ変換して、時間領域での波形を再構築するステップと、(iv)時間軸上で前記波形の中央に位置する部分(図11の「中央部分」参照)の波形データから、前記周期信号の振幅を測定するステップである。
さらに具体的な第2の実施形態による方法は、次のステップ(i)〜(v)を有する。すなわち、
(i)周期的に一定波形を繰り返す周期信号を入力するステップと、(ii)入力された前記周期信号を離散フーリエ変換しその離散周波数領域において、該周期信号の基本波成分および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数をそれぞれ設定するステップと、(iii)設定された前記離散周波数にそれぞれ対応する基本波成分および高調波成分を算出するステップと、(iv)算出された前記基本波成分および高調波成分を逆離散フーリエ変換して、時間領域の波形を再構築するステップと、(v)再構築された前記時間領域の波形のうちその中央に位置する部分(図11の「中央部分」参照)の波形データに基づいて該波形の最大値および最小値を算出し、その値から測定すべき前記周期信号の+側振幅および−側振幅を出力するステップである。
また本発明の第1の実施形態による装置は、次の機能部(i)〜(iv)を備えて構成される。すなわち、
(i)周期的に一定波形を繰り返す周期信号をデジタル変換するAD変換部と、(ii)周波数領域において、デジタル変換された前記周期信号の基本波成分および高調波成分の大きさと位相を算出する離散フーリエ変換部と、(iii)各前記周波数成分を逆離散フーリエ変換して加算することによって、時間領域において波形を再構築する逆離散フーリエ変換部と、(iv)時間軸上で前記波形の中央に位置する部分の波形データから、前記周期信号の振幅を算出する振幅算出部である。
さらに具体的な第2の実施形態による装置は、次の機能部(i)〜(vi)からなる。すなわち、
(i)周期的に一定波形を繰り返す周期信号を入力する入力部と、(ii)離散周波数領域において、前記周期信号の基本波および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数を設定する周波数設定部と、(iii)設定された前記離散周波数に対応する前記基本波成分および高調波成分を離散フーリエ変換によって求める離散フーリエ変換部と、(iv)各前記周波数成分を逆フーリエ変換して加算することにより、時間領域の波形を再構築する逆離散フーリエ変換部と、(v)時間軸上で前記波形の中央に位置する部分の波形データをもとに、前記周期信号の振幅を算出する振幅算出部である。
本発明によれば、周波数領域において必要となる各周波数成分の値を求め、その値から最終的な時間領域の値である入力周期信号の平均的な振幅を求めるので、ノイズの影響を受けにくい。また、従来例による時間領域での測定回路(図20)に見られる、+側振幅測定系と−側振幅測定系との間のアンバランスを生じることもなく、精度よく+側振幅と−側振幅とを求めることができる。
また前述の公知例(図22)と対比すると、入力周期信号の周波数がどのような値であっても、既述した周波数成分のリークによる影響(すなわち、周波数領域における、入力周期信号の基本波成分および高調波成分の各周波数と、離散周波数(BIN)との間のずれに起因して振幅値が小さく現れること)を受けることなく、精度の高い測定が可能となり、かつ小さな回路規模での実現が可能となる。
図1は第1の実施形態による振幅測定方法を表すフローチャートである。本図において、
ステップS11:周期的に一定波形を繰り返す周期信号をデジタル変換し、
ステップS12:デジタルの前記周期信号を離散フーリエ変換し、周波数領域において該周期信号の基本波成分および高調波成分の大きさと位相を算出し、
ステップS13:各周波数成分の値を逆離散フーリエ変換して加算することにより、時間領域での波形を再構築し、
ステップS14:時間軸上で前記波形の中央に位置する部分(中央部分)の波形データから、前記周期信号の振幅を測定する。
図2は第2の実施形態による振幅測定方法を表すフローチャートであり、図1の第1の実施形態をより具体的にしたものである。本図において、
ステップS21:測定対象の周期信号であって周期的に一定波形を繰り返す周期信号を入力し、
ステップS22:離散周波数領域において、該周期信号の基本波成分および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数をそれぞれ設定し、
ステップS23:設定された前記離散周波数にそれぞれ対応する基本波成分および高調波成分について離散フーリエ変換を行うことによって各周波数成分を算出し、
ステップS24:算出された前記基本波成分および高調波成分の各周波数成分の値を逆離散フーリエ変換して加算することにより、時間領域の波形を再構築し、
ステップS25:再構築された前記時間領域の波形のうちその中央に位置する部分(中央部分)の波形データに基づいて該波形の最大値および最小値を算出し、その値から測定すべき前記周期信号の+側振幅および−側振幅を出力する。
各上記ステップにおけるさらに好ましい態様は次のとおりである。すなわち、周期信号を入力するステップS21は、アナログの周期信号をデジタルの周期信号に変換するステップを含み、それに続くステップS22−S25はデジタル処理により行うようにする。
離散フーリエ変換を行うステップS22の前に、デジタル変換された周期信号に対して窓関数を乗じる処理を行うようにする。
最大値および最小値を算出するステップS25において、前述の中央に位置する部分は、再構築された時間領域の波形を、先頭部分と中央部分と最後尾部分とに略均等に区分したときの入力信号の1周期分に相当する中央部分とする。
高調波成分は、基本波成分のN(Nは2以上の整数)次の高調波であって、時間領域の波形を再構築するステップS24は、所定のN次の高調波までの各周波数成分を、基本波成分に対して加算するようにする。この場合、Nを増加させたとき周期信号の波形と再構築された時間領域の波形との誤差分が略ゼロに収束するときのNの値をもって、高調波の次数を決定するようにする。
上述した、周期信号の振幅測定方法は、例えば磁気ヘッドの試験方法に応用することができ、図1または図2に記載の周期信号の振幅測定方法により、磁気ヘッドの特性評価の1つである、該磁気ヘッドからの周期性リードバック信号の+側振幅および−側振幅を測定するようにする。そして上記の+側振幅および−側振幅のそれぞれの大きさから、周期性リードバック信号の対称性または非対称性の判定を行うようにする。
次に、上述した、周期信号の振幅測定方法を実施するための装置例について説明する。
図3は第1の実施形態による振幅測定装置を示す図である。本図において該装置10は、図示する4つの機能部11,12,13および14からなる。すなわち、
周期的に一定波形を繰り返す周期信号Saをデジタル変換するAD変換部11、
周波数領域において、デジタル変換された周期信号Sdの基本波成分および高調波成分の大きさと位相大きさを算出する離散フーリエ変換部12、
各周波数成分を逆離散フーリエ変換して加算することによって、時間領域において波形を再構築する逆離散フーリエ変換部13、および
時間軸上でその波形の中央に位置する部分の波形データから、周期信号Saの振幅を算出する振幅算出部14である。
図4は第2の実施形態による振幅測定装置を示す図であり、図3の第1の実施形態をより具体的にしたものである。本図の振幅測定装置10は、少なくとも6つの機能部21,22,23,24,25および26から構成される。すなわち、
周期的に一定波形を繰り返す周期信号Saを入力する入力部21、
離散周波数領域において、周期信号Saの基本波および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数を設定する周波数設定部22、
設定された離散周波数に対応する基本波成分および高調波成分の各周波数成分を離散フーリエ変換によって求める離散フーリエ変換部23、
各前記周波数成分の値を逆離散フーリエ変換して加算することによって、時間領域の波形を再構築する逆離散フーリエ変換部24、および
時間軸上でその波形の中央に位置する部分の波形データをもとに、周期信号Saの振幅を算出する振幅算出部25である。
上記の構成に対し、好ましくは次の機能部をさらに備える。すなわち、
前記入力部21において、周期信号Saをデジタルに変換するAD変換部31と、AD変換部31の出力を保持するメモリ32とを含むようにする。
また、入力部21から離散フーリエ変換部23に印加される信号(Sd)に対して窓関数を乗ずる窓関数処理部33を備えるようにする。
上述した、周期信号の振幅測定装置は、例えば磁気ヘッドの試験装置に応用することができ、該試験装置20は、図3または図4に記載の周期信号の測定装置10を用いて、磁気ヘッドの特性評価の1つである、該磁気ヘッドからの周期性リードバック信号の+側振幅および−側振幅を測定することができる。
上記の本発明の方法を、上記の公知例(図22)と対比させると、本発明は、この公知例と同様に、周期信号Saの周波数領域における基本波成分および高調波成分から波形を再構築しているが、本発明のAD変換系は1系統のみであって、公知例のようにリファレンス系を使用することなく、測定対象の周期信号Saを直接AD変換し、基本波成分と高調波成分の振幅を直接求めるようにしている。したがって、好ましくは振幅精度のよい窓関数処理を行うとともに、基本波周波数と高調波周波数のそれぞれに最も近い離散周波数上の各一点のみでの基本波成分と高調波成分の大きさおよび位相を波形の再構築のために使用すると同時に、その再構築波形の時間軸上での中央部分での最大値と最小値を+振幅および−振幅とすることにより、周波数成分のリークに影響されることなく、精度の高い測定と、小規模回路での実現とを可能にしている。
次に波形図等を参照しながら詳しく本発明を説明する。
図5は本発明に基づく処理の流れを表す図(その1)であり、
図6は同図(その2)である。
図5および図6において
ステップS31:入力周期信号SaのAD変換部11によるサンプリングを行う。そのサンプリング波形を(8(A))に示す。なお、(8(A))は後述の図8(A)に相当することを表す(以下、図5および図6において同じ)。
ステップS32:AD変換されたデータをメモリ32に記憶する。
ステップS33:AD変換されたデータを時間領域において窓関数処理する(8(B))。
ステップS34:窓関数処理後のデータに対して離散フーリエ変換部12による変換を行う(9(A),9(B))。
ステップS35:入力周期信号の周波数から、離散周波数領域において基本波成分および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数を算出する(17/10)。
ステップS36:上記離散周波数に対応する基本波成分および高調波成分の大きさと位相を算出する。
本発明では説明の都合上、ステップS34で離散フーリエ変換を行い、全離散周波数点のデータを示しているが、実際にはステップS35で算出した離散周波数点についてのみ
ステップS36で離散フーリエ変換を行えばよい。
ステップS37:基本波成分と高調波成分の逆離散フーリエ変換を行ってこれらを加算することにより、時間領域での波形データを再構築する(11)。
ステップS38:上記波形データの時間軸上の中央部分(11)の最大値および最小値を算出し、+側振幅および−側振幅とする。
上記図5および図6において示した本発明の全体的な処理の流れを参照しながら、その処理をより詳細に説明していく。
既述のとおり本発明は一般の周期信号の+振幅/−振幅の測定に適用可能であるが、先に例として挙げている、一定周期で磁気遷移を繰り返したときにおける磁気ヘッドからの再生波形を例にとって説明する。
連続時間領域における周期Tの周期波形をx(t)としたとき、そのフーリエ変換X(f)には1/Tの倍数の周波数成分しか含まれない。しかしながら、そのx(t)を一定のサンプリング周波数Fsでサンプリングした有限長のデータにより離散フーリエ変換を行ったとき、そのサンプリング周波数Fsが、上記周期波形の周波数1/Tの整数倍の関係にないような一般的な場合においては、周波数リークと呼ばれる現象により、本来の周波数成分が、複数の離散周波数成分に分離されてしまう。
このような現象を回避して時間領域での信号に含まれる周波数成分の大きさを精度よく求めるために、通常は、高速フーリエ変換(FFT)等による離散フーリエ変換の前に、時間領域の信号に窓関数を乗じる処理が行われる。ここで図7を参照する。
図7は磁気ヘッドからの実際のリードバック信号の波形例であって非対称性(A)および対称性(B)について示す図である。この図7(A),(B)に示した実際の磁気ヘッド信号は、それぞれ前述した図19(A),(B)にその一部を示した波形を4GSPSおよび、8GSPSでそれぞれサンプリングした4096点分の波形である。これに対してさらに窓関数を乗じる。
図8の(A)は図7(A)と同じ波形、(B)はこの波形に窓関数を乗じた波形を示す図である。(なお簡略のために、図7(B)についての説明は省略するが図7(A)の場合と全く同様である。)このときの窓関数としてFlat Top Windowを使用し、時間領域での乗算を行った。そしてこの乗算後の波形に離散フーリエ変換を行う。
図9は図8(B)の波形に対し離散フーリエ変換を行った結果の振幅(A)と位相(B)を示す図である。すなわち、図8(B)のFlat Top Windowによる窓関数処理を行った波形の離散フーリエ変換例えばFFT(Fast Fourier Transform)による振幅(dB)と位相(radian)の周波数(MHz)特性を示したものである。この図9に示すFFTの結果には、前述した周波数成分のリーク以外のノイズ等による、基本波成分および高調波成分以外の余分な成分が多く含まれている。この場合、測定対象の波形が厳密に周期Tの波形ならば基本波成分および高調波成分以外の成分は含まない。このため、上述の余分な成分を除いた成分が、純粋に磁気ヘッド単体すなわち磁気ヘッド自体による再生波形とみなすことができる。
そこで、磁気ヘッドの磁気遷移周波数の基本波と高調波に対応するFFT周波数成分のみを残し、その他の周波数成分は0にして逆離散フーリエ変換例えばIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を行うことによって、磁気ヘッド自体としての時間領域の再生波形を得ることができる。この考え方による再生波形を図10に示す。
図10は基本波と高調波に対応するFFT周波数成分のみを示す図であり、上記の考え方に基づいて、図9に示す、FFTの基本波/高調波成分に対応する振幅および位相のデータのみをそのまま残し、他の成分を0としたときの周波数振幅特性を示したものである。ただし、FFTのBIN周波数と磁気遷移周波数が倍数関係にないので、その磁気遷移周波数の倍数に最も近い基本波および高調波の周波数にそれぞれ対応する1つのBINのみのデータを残している。そしてこれらのデータを時間領域のデータに戻す。
図11は図10の周波数領域の波形を時間領域に戻した波形を示す図である。すなわち、図10に示す周波数領域の波形データを、IFFTにより時間領域に戻すと、図11のエンベロープEV+とEV−で囲まれた波形データが得られる。一方図11において、エンベロープev+とev−で囲まれた波形データは、元々の図7(A)あるいは図8(A)に示した実際の磁気ヘッド自体からの再生信号波形である。
図11をさらに詳しく見ると、本図の「先頭部分」と「最後尾部分」においては、時間領域に再構築された波形EV+−EV−は、元波形ev+−ev−とのずれが大きい(図12)。しかしその「中央部分」においては、波形EV+−EV−と元波形ev+−ev−とのずれは小さく(図13)、精度よく一致した波形が得られる。
図12は図11の先頭部分の一部を拡大して示す図、
図13は図11の中央部分の一部を拡大して示す図である。このように、基本波成分と高調波成分に対応する周波数領域のデータを、逆離散フーリエ変換(IDFT)によって時間領域のデータに逆変換し、さらにこれらの各周波数成分のデータを加算することによって、再構築後の波形データの時間軸上における中央部分において精度よく元の波形を再構築することができる。なお図13における中央の線DFは、再構築波形(EV+−EV−)と元波形(ev+,ev−)との差を表し、その差がほとんど0であることを示す。
そこで、このように再構築された時間領域の波形データの中央部分における磁気遷移周期相当範囲のデータの最大値および最小値を求めることにより、元の波形の平均的な+振幅および−振幅を測定することができる。なお、前述した磁気ヘッドからのリードバック信号振幅の対称性/非対称性は、このようにして求めた+振幅と−振幅の各値から、定義にしたがって算出する。
以上の説明では、サンプリング周波数の1/2以下の高次高調波成分を全て考慮して加算し波形の再構築を行ったが、高調波成分は高次になるほど振幅が小さくなり再構築した波形に与える影響は少なくなる。この様子を図14および図15に示す。
図14は高調波の次数と再構築波形との関係を示す図(その1)であり、
図15は同図(その2)である。図14および図15において、左欄は元波形、中欄は再構築された図13の波形(EV+−EV−)、右欄は左欄の波形と中欄の波形との差分をそれぞれ示す。一方、中欄および右欄の各最上段は基本波成分(0次)の波形、第2段は1次までの加算波形、その次の第3段は2次までの加算波形、…最下段は9次までの加算波形を示す。さらに
図16は高次数になるほど飽和レベルに近付くことを示し、(A)は+振幅側、(C)は−振幅側、(B)はこれらの比を示す。この比(ratio)は、(A−A)/(A+A)で表わし、振幅はmVで表している。横軸は次数である。
結局、高調波成分としては、本例の波形の場合、7次程度までを考慮すれば十分であることが分かる。したがって、周波数成分を求める離散フーリエ変換、あるいは、時間領域の波形を逆算する逆離散フーリエ変換は、FFTによる全周波数点についての演算ではなくて、基本波成分と高調波成分の所定の周波数点に対応する点のみについて離散フーリエ変換および逆離散フーリエ変換を行えば十分である。
図17は7次までの高調波成分を使って波形を再構築した場合の波形を示す図である。
以上の説明は磁気ヘッドからの再生信号(リードバック信号)の波形を例にとって行ったが、一般の周期信号の+側振幅および−側振幅の測定に適用可能であり、所望の精度に応じて使用する高調波の次数を決め、その次数までの基本波成分および高調波成分によって波形を再構築し、その再構築波形の時間軸上での中央部分における波形データの最大値および最小値を求めることにより、測定対象である周期信号の平均的な+側振幅と−側振幅とを精度よく求めることができる。
また以上説明した振幅測定方法はソフトウェアによる実現も、また全ハードウェアによる実現も共に可能である。最後に参考として、この全ハードウェアによる実際の設計による実現例を図23〜図45に示しておく。ただし、各種機能ブロックの配列を示すに留め、詳細な動作の説明は省略する。
図23はDFT/IDFTによる振幅測定装置の全体構成を示す図(その1)、図24は同図(その2)、図25は同図(その3)である。
図23の下段には前述したAD変換部(ADC)からのADCデータを入力するADC入力部43が示されている。なお、グラフ表示部44は、単にそのADCデータをモニターするだけである。
一方図23の上段には、図24の回路部分の入力端子部42と、その前段のスタートストップスイッチ41とが示されている。このスタートストップスイッチ41は、測定の開始・停止を制御するものである。
図24には前述した窓関数処理部46と、前述した離散フーリエ変換部(DFT)および逆離散フーリエ変換部(IDFT)に相当するDFT/IDFT振幅測定部47が示されている。これらの前段にはスタート/ストップ制御部45が設けられ、その後段にはデータのグラフ表示部48が設けられる。なお、( )内の図番は、さらにその詳細部分まで展開した後述の図の番号を示す。
図25には前記DFT/IDFT振幅測定部47からの振幅を表す出力データの出力端子部49と、これらの振幅出力データをグラフで表示する振幅グラフ表示部50とが示されている。
図26は図24の窓関数処理部46の詳細を示す図である。該処理部46は、窓関数係数発生部51と、ADCデータと窓関数係数との乗算部52とからなる。なお、図中のZ-3は、3クロック分の遅延を与える遅延素子を表す。この乗算部52の出力、すなわち窓関数処理後のADCデータD(前述の図8(B))は、図24のDFT/IDFT振幅測定部47に入力される。
図27は図24のDFT/IDFT振幅測定部47の詳細を示す図である。ここには、DFT部55と、IDFT部56と、IDFT成分加算部57と、目的の振幅測定データを生成する振幅測定部58とが示されている。なお、ここでは基本波成分から第6次高調波成分までを処理するものとする。
図28は図27のDFT部55の詳細を示す図である。本図の主体は、第1次高調波から第6次高調波までにそれぞれ対応させたDFT(第n次高調波)部61である(n=1,2…6)。なお、Z-1は、位相合わせのための1クロック分の遅延素子である。
図29は図28のDFT(第n次高調波)部61の詳細を示す図(その1)であり、
図30は同図(その2)である。なお、図28のDFT部61は第1次、第2次…第6次の各高調波対応の6つのブロック(n=6)からなるが、それぞれが用いる係数が異なるだけでいずれも同一構成である。したがって図29および図30は、上記6つのブロックのうちの任意の1つをとって示す。
図29においては、DFT位相アドレス発生部62と、DFT係数発生部(実部)63と、DFT係数発生部(虚部)64が示されている。また図30にはDFT積和演算部65が示されている。
図31は図29のDFT位相アドレス発生部62の詳細を示す図(その1)であり、
図32は同図(その2)である。図31には、DFT位相アドレスカウンタ66が示されている。このカウンタ66は、測定したい周波数成分の位相がどのような位相になるか、といった情報を発生する部分であり、最終的には図33に示すDFT係数発生ROM67のアドレスを発生し、また制御信号を発生する。DFTを行う際のcos成分およびsin成分の各係数をテーブルとして持つのがこのROM67である。しかしその係数を全て持つ必要はない。0〜2πの位相の間でのcosとsinの間の相関性と、1/4象限〜4/4象限の間の類似性に着目すれば、例えばcosに関する1/4象限のデータのみで、その2/4〜4/4象限のデータは簡単に算出できるし、またsinに関するデータも簡単に算出できる。これはROM67の容量の大幅な節約になる。上記の制御信号は、この節約のために寄与する信号である。
図33は図29のDFT係数発生部63(および64)の詳細を示す図である。なおその実部63および虚部64は同等の構成であるから、実部(63)側についてのみ示す。前述したDFT係数発生ROM67が本図33に示されている。そのROM67の出力は一部、DFT係数データ符号変換及び強制0データ変換部68を介してIDFT部56に入力される。該変換部68は、前述した節約された容量のROMのデータから本来の係数データを再生するものである。
図34は図30のDFT積和演算部65の詳細を示す図である。窓関数処理後のADCデータDと、DFT係数(実部と虚部)とを入力とし、積演算部71、累積和演算部72等を介して、DFT出力(実部と虚部)を得る。
図35は図27のIDFT部56の詳細を示す図であり、
図36は図35のIDFT(第n次高調波)部73の詳細を示す図(その1)であり、
図37は同図(その2)であり、
図38は図36のIDFT時間位相アドレス発生部75の詳細を示す図(その1)であり、
図39は同図(その2)であり、
図40は同図(その3)であり、
図41は図36のIDFT係数発生部76(および77)の詳細を示す図である。
なお、IDFT部56についての上記図35〜図41の説明は、既に述べたDFT部55についての図28〜図34の説明が対応する。すなわち、
図35=図28、
図36,37=図29,30
図38,39,40=図31,32
図41=図33
である。
図42は図27のIDFT成分加算部57の詳細を示す図であり、本図では、5つの加算部(Add Sub)を含んでなる。
図43は図27の振幅測定部58の詳細を示す図(その1)であり、
図44は同図(その2)であり、
図45は同図(その3)である。図43には、図11の「中央部分」を設定するカウンタ91が示され、図44には、IDFT成分の最大値検出部92と最小値検出部93が示され、目的とする+側振幅の出力データと、−側振幅の出力データとが得られ、図25の振幅グラフ表示部50において図21に示すような波形が視認される。
以上詳述した本発明の実施態様は以下の「付記」に示すとおりである。
(付記1)
周期的に一定波形を繰り返す周期信号をデジタル変換するステップと、
デジタルの前記周期信号を離散フーリエ変換し、周波数領域において該周期信号の基本波成分および高調波成分の大きさと位相を算出するステップと、
算出された各周波数成分の値を逆離散フーリエ変換して加算することにより、時間領域での波形を再構築するステップと、
時間軸上で前記波形の中央に位置する部分の波形データから、前記周期信号の振幅を測定するステップと、
を有することを特徴とする周期信号の測定方法。
(付記2)
周期的に一定波形を繰り返す周期信号を入力するステップと、
離散周波数領域において、該周期信号の基本波成分および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数を設定するステップと、
設定された前記離散周波数にそれぞれ対応する基本波成分および高調波成分について離散フーリエ変換を行うことによって各周波数成分を算出するステップと、
算出された前記基本波成分および高調波成分の各周波数成分の値を逆離散フーリエ変換して加算することによって、時間領域の波形を再構築するステップと、
再構築された前記時間領域の波形のうちその中央に位置する部分の波形データに基づいて該波形の最大値および最小値を算出し、その値から測定すべき前記周期信号の+側振幅および−側振幅を出力するステップと、
を有することを特徴とする周期信号の振幅測定方法。
(付記3)
前記の各振幅を算出するステップは、該各振幅に加えて前記基本波成分および高調波成分の各位相を算出するステップを含み、
前記の波形を再構築するステップは、前記各振幅の値および前記各位相の値を逆離散フーリエ変換して加算することを特徴とする付記2に記載の周期信号の振幅測定方法。
(付記4)
前記の周期信号を入力するステップは、アナログの該周期信号をデジタルの周期信号に変換するステップを含み、それに続く各前記ステップはデジタル処理により行うことを特徴とする付記2に記載の周期信号の振幅測定方法。
(付記5)
前記の離散フーリエ変換を行うステップの前に、デジタル変換された前記周期信号に対して窓関数を乗じる処理を行うことを特徴とする付記2に記載の周期信号の振幅測定方法。
(付記6)
前記の最大値および最小値を算出するステップにおいて、前記中央部分は、前記の再構築された時間領域の波形を、先頭部分と中央部分と最後尾部分とに略均等に区分したとき入力信号の1周期分に相当する波形の時間的な中央部分であることを特徴とする付記2に記載の周期信号の振幅測定方法。
(付記7)
前記高調波成分は、前記基本波成分のN(Nは2以上の整数)次の高調波であって、前記の時間領域の波形を再構築するステップは、所定のN次の高調波までの各振幅を、前記基本波成分の振幅に対して加算することを特徴とする付記2に記載の周期信号の振幅測定方法。
(付記8)
前記Nを増加させたとき前記周期信号の波形と前記の再構築された時間領域の波形との誤差分が略ゼロに収束するときのNの値をもって、前記高調波の次数を決定することを特徴とする付記7に記載の周期信号の振幅測定方法。
(付記9)
付記1又は2に記載の周期信号の振幅測定方法により、磁気ヘッドからの周期性リードバック信号の+側振幅および−側振幅を測定することを特徴とする磁気ヘッドの試験方法。
(付記10)
前記+側振幅および−側振幅のそれぞれの大きさから、前記周期性リードバック信号の対称性または非対称性の判定を行うことを特徴とする付記9に記載の磁気ヘッドの試験方法。
(付記11)
周期的に一定波形を繰り返す周期信号をデジタル変換するAD変換部と、
周波数領域において、デジタル変換された前記周期信号の基本波成分および高調波成分の大きさと位相を算出する離散フーリエ変換部と、
各前記周波数成分を逆離散フーリエ変換して加算することによって、時間領域において波形を再構築する逆離散フーリエ変換部と、
時間軸上で前記波形の中央に位置する部分の波形データから、前記周期信号の振幅を算出する振幅算出部と、
からなることを特徴とする周期信号の振幅測定装置。
(付記12)
周期的に一定波形を繰り返す周期信号を入力する入力部と、
離散周波数領域において、前記周期信号の基本波および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数を設定する周波数設定部と、
設定された前記離散周波数に対応する前記基本波成分および高調波成分を離散フーリエ変換によって求める離散フーリエ変換部と、
各前記周波数成分を逆フーリエ変換して加算することによって、時間領域の波形を再構築する逆離散フーリエ変換部と、
時間軸上で前記波形の中央に位置する部分の波形データをもとに、前記周期信号の振幅を算出する振幅算出部と、
からなることを特徴とする周期信号の振幅測定装置。
(付記13)
前記入力部は、前記周期信号をデジタルに変換するAD変換部と、該AD変換部の出力を保持するメモリとを含むことを特徴とする付記12に記載の周期信号の振幅測定装置。
(付記14)
前記入力部から前記離散フーリエ変換部に印加される信号に対して窓関数を乗ずる窓関数処理部を備えることを特徴とする付記12に記載の周期信号の振幅測定装置。
(付記15)
付記11又は12に記載の周期信号の振幅測定装置を用いて、磁気ヘッドの特性評価の1つである、該磁気ヘッドからの周期性リードバック信号の+側振幅および−側振幅を測定することを特徴とする磁気ヘッドの試験装置。
第1の実施形態による振幅測定方法を表すフローチャートである。 第2の実施形態による振幅測定方法を表すフローチャートである。 第1の実施形態による振幅測定装置を示す図である。 第2の実施形態による振幅測定装置を示す図である。 本発明に基づく処理の流れを表す図(その1)である。 本発明に基づく処理の流れを表す図(その2)である。 磁気ヘッドからの実際のリードバック信号の波形例であって非対称性(A)および対称性(B)について示す図である。 (A)は図7(A)と同じ波形、(B)はこの波形に窓関数を乗じた波形を示す図である。 図8(B)の波形に対し離散フーリエ変換を行った結果の振幅(A)と位相(B)を示す図である。 基本波と高調波に対応するFFT周波数成分のみを示す図である。 図10の周波数領域の波形を時間領域に戻した波形を示す図である。 図11の先頭部分の一部を拡大して示す図である。 図11の中央部分の一部を拡大して示す図である。 高調波の次数と再構築波形との関係を示す図(その1)である。 高調波の次数と再構築波形との関係を示す図(その2)である。 高次になるほど飽和レベルに近づくことを、(A)は+振幅側、(C)は−振幅側、(B)両者の比に関してそれぞれ示す図である。 7次までの高調波成分を使って波形を再構築した場合の再構築波形を示す図である。 周期信号の波形の一例を示す図である。 周期信号の対称性波形(A)および非対称性波形(B)の一例を示す図である。 周期信号の振幅を測定する回路の従来例を示す図である。 図20の回路における信号波形を表す図である。 特許文献1に開示された装置を示す図である。 DFT/IDFTによる振幅測定装置の全体構成を示す図(その1)である。 DFT/IDFTによる振幅測定装置の全体構成を示す図(その2)である。 DFT/IDFTによる振幅測定装置の全体構成を示す図(その3)である。 図24の窓関数処理部46の詳細を示す図である。 図24のDFT/IDFT振幅測定部47の詳細を示す図である。 図27のDFT部55の詳細を示す図である。 図28のDFT(第n次高調波)部61の詳細を示す図(その1)である。 図28のDFT(第n次高調波)部61の詳細を示す図(その2)である。 図29のDFT位相アドレス発生部62の詳細を示す図(その1)である。 図29のDFT位相アドレス発生部62の詳細を示す図(その2)である。 図29のDFT係数発生部63および64の詳細を示す図である。 図30のDFT積和演算部65の詳細を示す図である。 図27のIDFT部56の詳細を示す図である。 図35のIDFT(第n次高調波)部73の詳細を示す図(その1)である。 図35のIDFT(第n次高調波)部73の詳細を示す図(その2)である。 図36のIDFT時間位相アドレス発生部75の詳細を示す図(その1)である。 図36のIDFT時間位相アドレス発生部75の詳細を示す図(その2)である。 図36のIDFT時間位相アドレス発生部75の詳細を示す図(その3)である。 図36のIDFT係数発生部76および77の詳細を示す図である。 図27のIDFT成分加算部57の詳細を示す図である。 図27の振幅測定部58の詳細を示す図(その1)である。 図27の振幅測定部58の詳細を示す図(その2)である。 図27の振幅測定部58の詳細を示す図(その3)である。
符号の説明
10 振幅測定装置
11 AD変換部
12 離散フーリエ変換部
13 逆離散フーリエ変換部
14 振幅算出部
21 入力部
22 周波数設定部
23 離散フーリエ変換部
24 逆離散フーリエ変換部
25 振幅抽出部
31 AD変換部
32 メモリ
33 窓関数処理部

Claims (10)

  1. 周期的に一定波形を繰り返す周期信号をデジタル変換するステップと、
    デジタルの前記周期信号を離散フーリエ変換し、周波数領域において該周期信号の基本波成分および高調波成分の大きさと位相を算出するステップと、
    各周波数成分の値を逆離散フーリエ変換して加算することによって、時間領域での波形を再構築するステップと、
    時間軸上で前記波形の中央に位置する部分の波形データから、前記周期信号の振幅を測定するステップと、
    を有することを特徴とする周期信号の測定方法。
  2. 周期的に一定波形を繰り返す周期信号を入力するステップと、
    離散周波数領域において、該周期信号の基本波成分および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数をそれぞれ設定するステップと、
    設定された前記離散周波数にそれぞれ対応する基本波成分および高調波成分について離散フーリエ変換を行うことによって各周波数成分を算出するステップと、
    算出された前記基本波成分および高調波成分の各周波数成分の値を逆離散フーリエ変換して加算することによって、時間領域の波形を再構築するステップと、
    再構築された前記時間領域の波形のうちその中央に位置する部分の波形データに基づいて該波形の最大値および最小値を算出し、その値から測定すべき前記周期信号の+側振幅および−側振幅を出力するステップと、
    を有することを特徴とする周期信号の振幅測定方法。
  3. 前記の各振幅を算出するステップは、該各振幅に加えて前記基本波成分および高調波成分の各位相を算出するステップを含み、
    前記の波形を再構築するステップは、前記各振幅の値および前記各位相の値を逆離散フーリエ変換することを特徴とする請求項2に記載の周期信号の振幅測定方法。
  4. 前記の離散フーリエ変換を行うステップの前に、デジタル変換された前記周期信号に対して窓関数を乗じる処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の周期信号の振幅測定方法。
  5. 前記の最大値および最小値を算出するステップにおいて、前記中央部分は、前記の再構築された時間領域の波形を、先頭部分と中央部分と最後尾部分とに略均等に区分したときの入力周期波形の1周期に相当する時間的な中央部分であることを特徴とする請求項2に記載の周期信号の振幅測定方法。
  6. 前記高調波成分は、前記基本波成分のN(Nは2以上の整数)次の高調波であって、前記の時間領域の波形を再構築するステップは、所定のN次の高調波までの各振幅を、前記基本波成分の振幅に対して加算することを特徴とする請求項2に記載の周期信号の振幅測定方法。
  7. 請求項1又は2に記載の周期信号の振幅測定方法により、磁気ヘッドからの周期性リードバック信号の+側振幅および−側振幅を測定することを特徴とする磁気ヘッドの試験方法。
  8. 周期的に一定波形を繰り返す周期信号をデジタル変換するAD変換部と、
    周波数領域において、デジタル変換された前記周期信号の基本波成分および高調波成分を算出する離散フーリエ変換部と、
    各前記周波数成分を逆離散フーリエ変換して加算することによって時間領域において波形を再構築する逆離散フーリエ変換部と、
    時間軸上で前記波形の中央に位置する部分の波形データから、前記周期信号の振幅を算出する振幅算出部と、
    からなることを特徴とする周期信号の振幅測定装置。
  9. 周期的に一定波形を繰り返す周期信号を入力する入力部と、
    離散周波数領域において、前記周期信号の基本波および高調波成分の各周波数に最も近い離散周波数を設定する周波数設定部と、
    設定された前記離散周波数に対応する前記基本波成分および高調波成分を離散フーリエ変換によって求める離散フーリエ変換部と、
    各前記周波数成分を逆離散フーリエ変換して加算することによって時間領域の波形を再構築する逆離散フーリエ変換部と、
    時間軸上で前記波形の中央に位置する部分の波形データをもとに、前記周期信号の振幅を算出する振幅算出部と、
    からなることを特徴とする周期信号の振幅測定装置。
  10. 請求項8又は9に記載の周期信号の振幅測定装置を用いて、磁気ヘッドの特性評価の1つである、該磁気ヘッドからの周期性リードバック信号の+側振幅および−側振幅を測定することを特徴とする磁気ヘッドの試験装置。
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