JP2009074891A - 物理量センサとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い検出感度を得ることができるとともに梁部の破壊を防止することのできる物理量センサとその製造方法を提供する。
【解決手段】物理量センサ1は、枠形状の支持部10と、所定間隔をおいて支持部10の内側に肉薄で可撓性の梁部30で懸架された錘部20とを有する。梁部30上には、検出素子であるゲージ抵抗が配設されている。また、物理量センサ1は、錘部20の支持部10と向かい合う面Lから、梁部30との接合部Kまでの間に、衝撃緩和部41が設けられている。物理量センサ1に過度な加速度が印加された場合には、錘部20の面Lと支持部10が衝突し、錘部20に与えられた衝撃が梁部30に向かう。しかし、物理量センサ1においては、衝撃緩和部41によってその衝撃は吸収され、梁部30に伝達される衝撃が軽減される。すなわち、本発明の物理量センサ1では、錘部20と支持部10の衝突による梁部30の損傷を防ぐことが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、外力による物理的な変位を電気的に変換する物理量センサに関する。
従来から、外力に応じて材料自身が持っている物理的な変化を電気的に変換する物理量センサが開発され、それを応用した製品も開発され市場に出ている。それらの製品は、性能を維持または向上しつつも軽量化や小型化、低コスト化が求められている。したがって、製品の一部として利用される物理量センサ自体も小型化が要求される。
物理量センサは多くの種類が提案されているが、その中でも加速度をゲージ抵抗の歪みによる抵抗値の変化として検出する半導体加速度センサが知られている。
半導体加速度センサは、支持部と所定間隔をおいて梁部で懸架された錘部を有し、梁部上に検出素子であるゲージ抵抗を設けている。ゲージ抵抗は、ピエゾ抵抗素子などを用いることができる。半導体加速度センサに加速度が加わると、錘部が変位し、その変位量に応じて梁部が撓み、その結果としてゲージ抵抗の抵抗が変化するため、印加された加速度を電気信号として検出することができる。
また、半導体加速度センサにおいては、性能を維持しつつ小型化を行う為に、梁部をより薄肉化して撓みやすくし、加速度をうけて変位する錘部の変位量を高感度に検出できるようにしている。
しかし、この梁部の薄肉化は、過大な加速度に対する梁部の機械的強度の低下をまねいてしまう。この強度低下を補う手段として、半導体加速度センサには錘の可動範囲を制限するストッパーを設けて、錘に過大な加速度が印加されて変位量が大きくなったとしても、ストッパーによりこの変位を確実に止めて梁部の破壊を防止しようとする手段がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された従来技術について、図18を用いて説明する。図18は、特許文献1に記載された半導体加速度センサ100をその主旨を逸脱しないようにしつつ書き表した断面図である。図18において、110は支持部、120は梁部、130は錘部、150はストッパー部、160は接着部である。支持部10とストッパー部150は接着部160によって接合している。
図18において、ストッパー部150は支持部110と錘部130の向かい合う面方向に対して垂直な方向の変位量が制限されるように支持部110上に接着部160を介して設けられている。この制限される変位量は接着部160の厚みによって決まる。
特許文献1に記載された従来技術は、過大な加速度に対して錘部130とストッパー部150が向かい合う面方向の変位量をストッパー部150で制限することで、梁部120にかかる応力を抑えるというものである。
特開平8−233851号公報(第3頁、第4図)
しかし、上述した特許文献1に記載された従来技術では、以下のような問題がある。特
許文献1に示した従来技術は、錘部が支持部と向かい合う面に垂直な方向に過大な加速度に対して、錘部の変位量を制限するストッパーを設ける事で、錘部とストッパー部が向かい合う面方向に錘部が変位した時の梁部の損傷を防ぐことが出来た。しかし、支持部と錘部の向かい合う面方向への変位に対しての錘部の変位量を制限することができず、この方向に錘部が変位した際に梁部にかかる衝撃を防ぐことは難しいという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決しようとするためになされたもので、高い検出感度を得ることができるとともに梁部の破壊を防止することのできる物理量センサとその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の物理量センサとその製造方法は、下記に記載の構成要件を採用するものである。
本発明にかかる物理量センサは、物理量センサは、支持部と、支持部と所定間隔をおいて梁部で懸架された錘部とを有し、梁部に配設された検出素子で梁部にかかる物理量を検出する物理量センサにおいて、錘部の、錘部の支持部と向かい合う面から、錘部の梁部との接合部までの何れかに、衝撃緩和部を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる物理量センサは、錘部の支持部と向かい合う面に衝撃緩和部を有することを特徴とする。
さらに、本発明にかかる物理量センサは、錘部の、梁部により懸架される方向に接合部から最も離れた端面に凹部を設け、凹部内に衝撃緩和部を有することを特徴とする。
さらに、本発明にかかる物理量センサは、凹部は、端面の近傍より、接合部の近傍で広い幅を有して形成されることを特徴とする。
さらに、本発明にかかる物理量センサは、錘部の、衝撃緩和部と接する表面に凹凸を設けることを特徴とする。
さらに、本発明にかかる物理量センサは、衝撃緩和部は、梁部を構成する少なくとも1つの材料と、同じ材料を有して形成されることを特徴とする。
また、本発明にかかる物理量センサの製造方法は、支持部と、支持部と所定間隔をおいて梁部で懸架された錘部とを有し、梁部に配設された検出素子で梁部にかかる物理量を検出する物理量センサの製造方法において、基板に凹部を形成する工程と、凹部内に衝撃緩和材を埋設する工程と、凹部が、錘部の錘部の支持部と向かい合う面と、錘部の梁部との接合部との間に位置するように、錘部と支持部とを分離する空間を基板に形成する工程とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、錘部と支持部が向かい合う面の方向に過大な加速度が印加されても、錘部と支持部とが衝突したことによる錘部への衝撃を衝撃緩和部が吸収するため、機械的強度の低い梁部への衝撃の伝達を軽減し梁部の破壊を防ぐことができる。
[構造体の説明]
以下、本発明の物理量センサを実施する際の最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。本発明の実施形態にあっては、物理量センサは、半導体基板などの固体を加工して形成する場合を例にしている。
[実施例1]
まず、実施例1の物理量センサについて説明する。図1及び図2は、実施例1の物理量センサ1の構成例を模式的に示す構造図である。図1は平面図である。図2(a)は図1のA−A’断面の端面図であり、図2(b)は図1のB−B’断面の端面図である。
図1及び図2に示すように、物理量センサ1は、枠形状の支持部10と、所定間隔をおいて支持部10の内側に肉薄で可撓性の梁部30で懸架された錘部20とを有する。ここで、支持部10と錘部20と梁部30とは、例えば、シリコン半導体基板に複数の膜を積層してなる積層構造を有するが、図中では簡略化のために単層構造として示している。
梁部30上には、検出素子であるゲージ抵抗が配設されている。ゲージ抵抗は、例えば、ピエゾ抵抗素子などを用いることができる。各ゲージ抵抗は金属配線で接続され、各ゲージ抵抗及び金属配線は、エポキシ系樹脂などの保護膜によって覆われている。ゲージ抵抗、金属配線及び保護膜は、図1及び図2においては省略している。
また、物理量センサ1は、錘部20の支持部10と向かい合う面Lから、梁部30との接合部Kまでの間に、衝撃緩和部41が設けられている。図1及び図2に示す物理センサ1においては、錘部20を構成する錘材20a(例えばシリコン材など)を、面Lを含む箇所と接合部Kを含む箇所とに分けるように、衝撃緩和材を有する衝撃緩和部41が、錘部20の内部領域に設けられている。衝撃緩和部41は例えば、梁部30における保護膜と同じエポキシ系樹脂やシリコン系樹脂、または金属などの材質が利用できる。
次に、物理量センサ1による加速度検出の動作例について、図3を用いて説明する。図3は、物理量センサ1に加速度が印加された時の、物理センサ1の状態を模式的に示す説明図である。図3(a)は加速度が印加された際の図1のA−A’端面図であり、図3(b)は加速度が印加された際の図1のB−B’端面図である。
物理量センサ1に加速度が印加されると錘部20が図3に示すように変位する。錘部20の変位に伴い梁部30が撓む。この時、梁部30上に配設されたゲージ抵抗素子は梁部30の撓む方向に沿って曲げ応力、または引っ張り応力を受けて変形し抵抗値が変化する。各検出方向に対応するゲージ抵抗素子を金属配線によってブリッジ回路を形成するように組み、錘部20にかかる加速度を電気的に検出することができる。
ここで、物理量センサ1に過度な加速度が印加された場合には、図3のxに示すように錘部20の面Lと支持部10が衝突し、錘部20に与えられた衝撃が梁部30に向かう。しかし、物理量センサ1においては、衝撃緩和部41によってその衝撃は吸収され、梁部30に伝達される衝撃が軽減される。すなわち、本発明の物理量センサ1では、錘部20と支持部10の衝突による梁部30の損傷を防ぐことが可能となる。
また、本発明の物理量センサ1では、衝撃緩和部41は、錘材20aの内部領域の一部に形成される。これにより、錘部20を所望の重量にするとともに、衝撃緩和部41を設けたことによる錘部20の大型化を抑えることが出来る。すなわち、本発明の物理量センサ1では、錘部20と支持部10の衝突による梁部30の損傷を防ぐとともに、センサ全体を小型化することが可能となる。
以下において、本発明の他の実施形態である実施例2から実施例7の物理センサの構成について、図面を用いて説明する。以下の説明において、すでに説明した同一の構成には同一の符号を付与しており、その説明は省略する。実施例2から実施例7の物理量センサは、実施例1の物理センサ1と同様に、枠形状の支持部10と、所定間隔をおいて支持部10の内側に梁部30で懸架された錘部とを有する。
実施例2から実施例7の物理量センサは、錘部に形成された衝撃緩和部の構成が、それぞれ異なることを特徴とするものである。
[実施例2]
図4は、実施例2の物理量センサ2の構成例を模式的に示すもので、図1のA−A’ 断面に相当する箇所での端面図である。実施例2の物理センサ2は、図4に示すように、衝撃緩和部42は、錘部21の支持部10と向かい合う面に形成されている。
これにより、実施例2の物理センサ2は、過度な加速度が印加された場合の錘部20と支持部10の衝突による衝撃を、衝撃緩和部42で直接吸収することができる。すなわち、実施例2の物理センサ2は、錘部21と支持部10の衝突による梁部30の損傷を防ぐことを可能とするとともに、衝突による錘材21aの欠けを防ぐことができる。
[実施例3]
図5は、実施例3の物理量センサ3の構成例を模式的に示すもので、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。実施例3の物理センサ3は、図5に示すように、衝撃緩和部43は、錘部22の支持部10と向かい合う面の、梁部30との接合部Kから最も離れた端部に設けられている。すなわち、実施例3の物理センサ3は、過度な加速度が印加された場合に錘部20と支持部10がはじめに接触する部分のみに衝撃緩和部43を設けた構造である。
これにより、実施例3の物理センサ3は、実施例2の物理センサ2と同様の効果に加え、衝撃緩和部43の体積を減らすことにより、錘部20の重量を重くして検出感度を高くすることが出来る。これは特に、錘材22aよりも比重の軽い衝撃緩和材を衝撃緩和部43に用いた際に有効である。
[実施例4]
図6は、実施例4の物理量センサ4の構成例を模式的に示すもので、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。図6に示すように実施例4の物理センサ4は、衝撃緩和部44が錘材23aの内部領域で、錘部23が懸架される方向に行くに従って漸次幅が狭くなるテーパ形状に設けられている。
これにより、実施例4の物理センサ4は、実施例1の物理センサ1と同様の効果に加え、錘部23における衝撃緩和部44の体積を減らすことにより、錘部23の重量を重くして検出感度を高くすることが出来る。これは特に、錘材23aよりも比重の軽い衝撃緩和材を衝撃緩和部44に用いた際に有効である。
また、衝撃緩和部44がテーパ形状に設けられることによって、実施例1と比較して、錘材23aと衝撃緩和部44との接触面積が広くなり、衝撃緩和部44による衝撃吸収の効果をより高めることが可能となる。
[実施例5]
図7は、実施例5の物理量センサ5の構成例を模式的に示すもので、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。図7に示すように実施例5の物理センサ5は、衝撃緩和部45が錘材24aの内部領域で、錘部24が懸架される方向に行くに従って狭い幅を有する階段形状に設けられている。
これにより、実施例5の物理センサ5は、実施例1の物理センサ1と同様の効果に加え、錘部24における衝撃緩和部45の体積を減らすことにより、錘部24の重量を重くし
て検出感度を高くすることが出来る。これは特に、錘材24aよりも比重の軽い衝撃緩和材を衝撃緩和部45として用いた際に有効である。
また、衝撃緩和部45が階段形状に設けられることによって、実施例1、実施例4と比較して、錘材24aと衝撃緩和部45との接着面積を更に広くでき、衝撃緩和部45による衝撃吸収の効果をより高めることが可能となる。
図7においては、衝撃緩和部45が、2つの幅の異なる箇所からなる階段形状に形成された例を示している。しかし、衝撃緩和部45が、3つ以上の幅の異なる箇所からなる階段形状に形成されてもよく、これにより、錘材24aと衝撃緩和部45との接着面積を更に広くでき、衝撃緩和部45による衝撃吸収の効果をより高めることが可能となる。
[実施例6]
図8は、実施例6の物理量センサ6の構成例を模式的に示すもので、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。図8に示すように実施例6の物理センサ6は、錘材25aと衝撃緩和部46との接触面が凹凸形状に形成されている。
実施例6の物理センサ6では、錘材25aと衝撃緩和部46との接触面積を広くするとともに、錘材25aと衝撃緩和部46との密着性を向上させることができる。これにより、実施例6の物理センサ6は、衝撃緩和部46による衝撃吸収の効果をより高めることが可能となる。
図8に示す実施例6の物理量センサ6は、実施例1の物理量センサ1の構成において、錘材と衝撃緩和部との接触面が凹凸形状に形成された例を示した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例2から実施例5のそれぞれの物理量センサにおいて、錘材と衝撃緩和部との接触面が凹凸形状に形成されるとしてもよい。これにより、錘材と衝撃緩和部との密着性を向上させることにより、衝撃緩和部による衝撃吸収の効果をより高めることが可能となる。
[実施例7]
図9は、実施例7の物理量センサ7の構成例を模式的に示す平面図である。図9に示すように、実施例7の物理量センサ9は、錘部26の錘材26aに設けられた貫通孔90内に、波形に形成された衝撃緩和材が衝撃緩和部47として設けられている。衝撃緩和部47の衝撃緩和材は、波の腹となる部分の近傍で両側より錘材が接するように配されている。
これにより、実施例7の物理量センサ7は、錘部26と支持部10の衝突により錘部20に衝撃が加えられた際には、波型に形成された衝撃緩和材が撓み、衝撃をより吸収することが可能となる。すなわち、実施例7の物理量センサ7では、衝撃緩和部47による衝撃吸収の効果をより高めることが可能となる。
[製造方法の説明]
次に、本発明の各実施例の物理量センサの製造方法について、図面を参照して説明する。以下に説明する製造方法では、基板としてシリコン半導体基板を用いる場合を例にして説明する。また、梁部の積層部は、絶縁膜であるシリコン窒化膜と、ゲージ抵抗素子としてボロンドープをしたポリシリコンと、金属配線としてアルミニウムを用いた積層膜とを有して構成し、梁部の保護膜と衝撃緩和部の衝撃緩和材にはポリイミドを用いる場合を例にして説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1の物理量センサの製造方法について説明する。図10および図11は
、実施例1の物理量センサ1の製造方法の説明図であり、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。
まず、図10(a)のシリコン半導体基板50の主面側(図10の上側)に、図示はしない熱酸化膜を形成する。さらに熱酸化膜の上部に図示しないシリコン窒化膜を形成した後に、シリコン窒化膜の上部側に図示しないポリシリコン膜を形成し、ポリシリコン膜にボロンをドープする。次にポリシリコン膜を所望の形状になるようにエッチング加工をする。ポリシリコン膜を所望の形状にすることでゲージ抵抗素子であるピエゾ抵抗となる。
次に、シリコン窒化膜を所望の形状になるようにエッチング加工によって形成する。次に、各ゲージ抵抗素子を金属配線で接続されるようにアルミニウムを形成する。これにより、図10(b)に示すように、シリコン半導体基板50の主面側に、シリコン窒化膜、ポリシリコン及びアルミニウムを有する、梁部の積層部60を形成する。
次に、図10(c)に示すように、シリコン半導体基板50の主面側に、衝撃緩和部を形成するための溝部71をエッチング加工によって所望の深さになるように形成する。
溝部71の形成後、図11(a)に示すように、積層部60の上部及び溝部71の内部にポリイミドを形成する。積層部60に形成されたポリイミドは梁部30を構成する保護膜80となり、溝部71内に形成されたポリイミドは、衝撃緩和部41となる。
溝部71の内部及びシリコン半導体基板50の上面に、ポリイミドをスピンコーティングで形成した後、シリコン半導体基板50の上面のポリイミドが所望の形状になるようにエッチング加工することにより、積層部60の上部及び溝部71の内部にポリイミドが形成される。
次に、図11(b)に示すように、シリコン半導体基板50の裏面側から、支持部10の形成部分以外をエッチング加工によって衝撃緩和部41の底面に接するまで、シリコンを除去する。
次に、図11(c)に示すように、シリコン半導体基板50の裏面側からシリコンを、錘部20および支持部10が所望の形状になるように、エッチング加工によって形成する。その後、同様のパターンにて裏面側から図示しない熱酸化膜をエッチング加工によって除去する。以上の工程により図1および図2に示す実施例1の物理量センサを製造する。
図10及び図11で示した、本発明の物理量センサの製造方法では、同じ材質(ポリイミド)で作製される保護膜80と衝撃緩和部41とを同一の工程で一体に形成する。これにより、本発明の物理量センサの製造方法では、保護膜80と衝撃緩和部41とを別々の工程で作製する製造方法と比較して、製造工程を短く、簡略化することが可能となる。
[実施例2]
図10及び図11では、実施例1の物理量センサ1の製造方法を示したが、図10(c)の溝部71の形成位置、および図11(c)のシリコン半導体基板50の裏面側からのエッチングの位置を変更することにより、上述した実施例1の物理量センサ1の製造方法と同様に方法により、図4に示す実施例2の物理量センサ2を製造することができる。
[実施例3]
次に、実施例3の物理量センサ3の製造方法について説明する。図12は、実施例3の物理量センサの製造方法の説明図であり、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。実施例3の物理量センサ3の製造方法は、実施例1の物理量センサ1の製造方法と、衝撃緩和部の形成工程及び、衝撃緩和材の充填工程が異なる製造方法である。
図10(a)及び図10(b)に示す実施例1の物理量センサ1と同様の方法により、シリコン半導体基板50の主面側に、シリコン窒化膜、ポリシリコン及びアルミニウムを有する、梁部30の積層部60を形成する。
その後、図12(a)に示すように梁部30の積層部60の上部に、保護膜80をポリイミドで形成する。この保護膜80は、シリコン半導体基板50の上面にポリイミドをスピンコーティングで形成した後、シリコン窒化膜と同様のマスクにより所望の形状になるようにエッチング加工をして形成する。
保護膜80の形成後、図12(b)に示すようにシリコン半導体基板50の裏面側に支持部10以外をエッチング加工によって所定の厚さ分除去する。
次に、図12(c)に示すようにシリコン半導体基板50の裏面側に衝撃緩和部43を形成するための溝部72を、所望の形状になるようにエッチング加工によって形成する。
次に、図12(d)に示すように図12(c)で形成した溝部72に衝撃緩和部43となるポリイミドを、スピンコート及びエッチング加工により、所望の形状になるように形成する。
その後、錘部および支持部が所望の形状になるようにシリコン半導体基板50の裏面側からシリコンをエッチング加工によって形成することで、図5に示すような実施例3の物理量センサ3を製造する。
[実施例4]
次に、実施例4の物理量センサ4の製造方法について説明する。図13は、実施例4の物理量センサ4の製造方法の説明図であり、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。実施例4の物理量センサの製造方法は、実施例1の物理量センサ1の製造方法と、衝撃緩和部を形成するための溝部の形状が異なる製造方法である。
図10(a)及び図10(b)に示す実施例1の物理量センサ1と同様の方法により、シリコン半導体基板50の主面側に、シリコン窒化膜、ポリシリコン及びアルミニウムを有する、梁部30の積層部60を形成する。
その後、図13(a)に示すように、衝撃緩和部44を形成するための溝部73を、シリコン半導体基板50の主面側からウェットエッチングなどのエッチング加工によって奥行き方向に開口が狭くなるテーパ形状となるように形成する。
その後、図13(b)に示すように、実施例1の物理量センサ1の製造方法と同様の方法により、溝部73の内部に衝撃緩和部44となるポリイミドを充填するとともに、積層部60上へ梁部30の保護膜80となるポリイミドを形成する。
その後、図13(c)に示すように、シリコン半導体基板50の裏面側から、支持部10の形成部分以外をエッチング加工によって衝撃緩和部44の底面に接するまで除去する。その後、シリコン半導体基板50の裏面側からシリコンを、錘部および支持部が所望の形状になるようにエッチング加工によって形成し、図示しない熱酸化膜をエッチング加工によって除去する。以上の工程により図6に示す実施例4の物理量センサ4を製造する。
[実施例5]
次に、実施例5の物理量センサ5の製造方法について説明する。図14は、実施例5の物理量センサ5の製造方法の説明図であり、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。実施例5の物理量センサの製造方法は、実施例1の物理量センサの製造方法と
、衝撃緩和部を形成するための溝部の形状が異なる製造方法である。
実施例1の物理量センサ1と同様の方法により、シリコン半導体基板50の主面側に梁部30の積層部60を形成する。その後、図14(a)に示すように、衝撃緩和部45を形成するための溝部をシリコン半導体基板50の主面側から第一の溝部74aをエッチング加工によって形成し、その後、第一の溝部74a内にそれよりも狭い第二の溝部75bを所望の形状になるようにエッチング加工によって形成する。
ここで、実施例4の物理量センサ4は、等方性のウェットエッチングなどを利用して溝部を加工するのに対して、実施例5の物理量センサ5は異方性エッチングのみで溝部74a及び74bを加工することが可能となる。
その後、図14(b)に示すように、実施例1の物理量センサ1の製造方法と同様の方法により、溝部73の内部に衝撃緩和部45となるポリイミドを充填するとともに、積層部60上へ梁部30の保護膜80となるポリイミドを形成する。
その後、図14(c)に示すように、シリコン半導体基板50の裏面側から、支持部10の形成部分以外をエッチング加工によって衝撃緩和部45の底面に接するまで除去する。その後、実施例1の物理量センサ1と同様の方法により、シリコン半導体基板50の裏面側からシリコンを、錘部および支持部を所望の形状になるようにエッチング加工によって形成し、図示しない熱酸化膜をエッチング加工によって除去する。以上の工程により図7に示す実施例5の物理量センサ5を製造する。
[実施例6]
次に、実施例6の物理量センサ6の製造方法について説明する。図15は、実施例6の物理量センサの製造方法の説明図であり、図1のA−A’断面に相当する箇所での端面図である。実施例6の物理量センサ6の製造方法は、実施例1の物理量センサ1の製造方法と、衝撃緩和部を形成するための溝部の形状が異なる製造方法である。
実施例1の物理量センサ1と同様の方法により、シリコン半導体基板50の主面側に梁部30の積層部60を形成する。その後、図15(a)に示すように、衝撃緩和部46を形成するための溝部75をシリコン半導体基板50の主面側からドライエッチングなどによってスキャロップと呼ばれるエッチングの深さ方向の側面に凹凸形状の面を形成する。
その後、図15(b)に示すように、実施例1の物理量センサ1の製造方法と同様の方法により、溝部75の内部に衝撃緩和部46となるポリイミドを充填するとともに、積層部60上へ梁部30の保護膜80となるポリイミドを形成する。
その後、図15(c)に示すように、シリコン半導体基板50の裏面側から、支持部10の形成部分以外をエッチング加工によって衝撃緩和部46の底面に接するまで除去する。その後、実施例1の物理量センサ1と同様の方法により、シリコン半導体基板50の裏面側からシリコンを、錘部および支持部を所望の形状になるようにエッチング加工によって形成し、図示しない熱酸化膜をエッチング加工によって除去する。以上の工程により図8に示す実施例6の物理量センサ6を製造する。
[実施例7]
次に、実施例7の物理量センサの製造方法について説明する。図16は、実施例7の物理量センサの製造方法を示す平面図である。図17は、実施例7の物理量センサの製造方法を示す端面図である。実施例7の物理量センサの製造方法は、実施例1の物理量センサの製造方法における衝撃緩和部を形成するための溝部の形状及び、錘部を形成するためのエッチング工程が異なる製造方法である。
実施例1の物理量センサ1と同様の方法により、シリコン半導体基板50の主面側に梁部30の積層部60を形成する。その後、図16(a)及び図16(a)のD−D’断面の端面図である図17(a)に示すように衝撃緩和部47を形成するための溝部76を所望の波形形状になるようにシリコン半導体基板50の主面側からエッチング加工によって形成する。
次に、図16(b)及び図16(b)のE−E’断面の端面図である図17(b)に示すように、実施例1の物理量センサ1の製造方法と同様の方法により、溝部75の内部に衝撃緩和部47となるポリイミドを充填するとともに、積層部60上へ梁部30の保護膜80となるポリイミドを形成する。
次に、図17の(c)に示すように、シリコン半導体基板50の裏面側から、支持部10の形成部分以外をエッチング加工によって衝撃緩和部47の底面に接するまで除去する。
図17(d)は、図9のC−C’断面の端面図である。衝撃緩和部47の底面に接するまでシリコンを除去した後、図9及び図17(d)に示すように、エッチング加工により、波の腹となる部分の近傍で衝撃緩和部47の両側より錘材27が接するように貫通孔90を形成するとともに、錘部および支持部を形成する。以上の工程により図9示す実施例7の物理量センサ7を製造する。
実施例1の物理量センサの構成を示す説明図である。 実施例1の物理量センサの構成を示す説明図である。 物理量センサの動作を示す説明図である。 実施例2の物理量センサの構成を示す説明図である。 実施例3の物理量センサの構成を示す説明図である。 実施例4の物理量センサの構成を示す説明図である。 実施例5の物理量センサの構成を示す説明図である。 実施例6の物理量センサの構成を示す説明図である。 実施例7の物理量センサの構成を示す説明図である。 実施例1の物理量センサの製造方法を示す説明図である。 実施例1の物理量センサの製造方法を示す説明図である。 実施例3の物理量センサの製造方法を示す説明図である。 実施例4の物理量センサの製造方法を示す説明図である。 実施例5の物理量センサの製造方法を示す説明図である。 実施例6の物理量センサの製造方法を示す説明図である。 実施例7の物理量センサの製造方法を示す説明図である。 実施例7の物理量センサの製造方法を示す説明図である。 従来の物理量センサの構成を示す説明図である。
符号の説明
1,2,3,4,5,6,7 物理量センサ
10 支持部
20,21,22,23,24,25,26 錘部
20a,21a,22a,23a,24a,25a,26a 錘材
30 梁部
41,42,43,44,45,46,47 衝撃緩和部
50 シリコン半導体基板
60 積層膜
71,72,73,74a,74b,75,76 溝部
80 保護膜
90 貫通孔
K 梁部と錘部の接合部
L 錘部の支持部との向かい合う面
x 支持部と錘部の接触点

Claims (7)

  1. 支持部と、前記支持部と所定間隔をおいて梁部で懸架された錘部とを有し、前記梁部に配設された検出素子で該梁部にかかる物理量を検出する物理量センサにおいて、
    前記錘部の、該錘部の前記支持部と向かい合う面から、該錘部の前記梁部との接合部までの何れかに、衝撃緩和部を有する
    ことを特徴とする物理量センサ。
  2. 前記錘部の前記支持部と向かい合う面に前記衝撃緩和部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の物理量センサ。
  3. 前記錘部の、前記梁部により懸架される方向に前記接合部から最も離れた端面に凹部を設け、
    前記凹部内に前記衝撃緩和部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の物理量センサ。
  4. 前記凹部は、前記端面の近傍より、前記接合部の近傍で広い幅を有して形成される
    ことを特徴とする請求項3に記載の物理量センサ。
  5. 前記錘部の、前記衝撃緩和部と接する表面に凹凸を設ける
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか1つに記載の物理量センサ。
  6. 前記衝撃緩和部は、前記梁部を構成する少なくとも1つの材料と、同じ材料を有して形成される
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか1つに記載の物理量センサ。
  7. 支持部と、前記支持部と所定間隔をおいて梁部で懸架された錘部とを有し、前記梁部に配設された検出素子で該梁部にかかる物理量を検出する物理量センサの製造方法において、
    基板に凹部を形成する工程と、
    前記凹部内に衝撃緩和材を埋設する工程と、
    前記凹部が、前記錘部の該錘部の前記支持部と向かい合う面と、該錘部の前記梁部との接合部との間に位置するように、前記錘部と前記支持部とを分離する空間を前記基板に形成する工程とを有する
    ことを特徴とする物理量センサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111739932A (zh) * 2020-06-23 2020-10-02 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 一种柔性器件及其制备方法

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