JP2009073992A - アゾ化合物の製造方法およびアゾ顔料 - Google Patents
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- RBSANOZHVXBJCI-RCUCARTCSA-N CCCCC[C@H](C)/N=C1/C(C)C1 Chemical compound CCCCC[C@H](C)/N=C1/C(C)C1 RBSANOZHVXBJCI-RCUCARTCSA-N 0.000 description 1
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Abstract
【課題】着色力、色相等の色彩的特性に優れ、かつ耐光性、耐オゾン性等の耐久性にも優れるアゾ顔料を、再現性よく高効率に製造することのできる製造方法を提供する。
【解決手段】ヘテロ環アミンをジアゾニウム化したジアゾニウム化合物と、目的とするアゾ顔料の中間体化合物とのカップリング反応する際に、目的とするアゾ顔料を種結晶として使用する。
【選択図】図1
【解決手段】ヘテロ環アミンをジアゾニウム化したジアゾニウム化合物と、目的とするアゾ顔料の中間体化合物とのカップリング反応する際に、目的とするアゾ顔料を種結晶として使用する。
【選択図】図1
Description
本発明は、アゾ化合物の製造方法およびアゾ顔料に関する。
近年、画像記録材料としては、特にカラー画像を形成するための材料が主流であり、具体的には、インクジェット方式の記録材料、感熱転写方式の記録材料、電子写真方式の記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インキ、記録ペン等が盛んに利用されている。また、撮影機器ではCCDなどの撮像素子において、ディスプレーではLCDやPDPにおいてカラー画像を記録・再現するためにカラーフィルターが使用されている。これらのカラー画像記録材料やカラーフィルターでは、フルカラー画像を表示あるいは記録する為に、いわゆる加法混色法や減法混色法の3原色の色素(染料や顔料)が使用されているが、好ましい色再現域を実現できる吸収特性を有し、且つさまざまな使用条件、環境条件に耐えうる堅牢な色素がないのが実情であり、改善が強く望まれている。
前記の各用途で使用する染料や顔料には、共通して次のような性質を具備している必要がある。即ち、色再現性上好ましい吸収特性を有すること、使用される環境条件下における堅牢性、例えば耐光性、耐熱性、オゾンなどの酸化性ガスに対する耐性が良好であること、等が挙げられる。加えて、色素が顔料の場合にはさらに、水や有機溶剤に実質的に不溶であり耐薬品堅牢性が良好であること、および、粒子として使用しても分子分散状態における好ましい吸収特性を損なわないこと、等の性質をも具備している必要がある。前記要求特性は分子間相互作用の強弱でコントロールすることができるが、両者はトレードオフの関係となるため両立させるのが困難である。
また、顔料を使用するにあたっては、他にも、所望の透明性を発現させるために必要な粒子径および粒子形を有すること、使用される環境条件下における堅牢性、例えば耐光性、耐熱性、オゾンなどの酸化性ガスに対する耐性、その他有機溶剤や亜硫酸ガスなどへの耐薬品堅牢性が良好であること、使用される媒体中において微小粒子まで分散し、かつ、その分散状態が安定であること、等の性質も必要となる。特に、良好なイエロー色相を有し、光、湿熱及び環境中の活性ガス、中でも着色力が高く、光に対して堅牢な顔料が強く望まれている。
また、顔料を使用するにあたっては、他にも、所望の透明性を発現させるために必要な粒子径および粒子形を有すること、使用される環境条件下における堅牢性、例えば耐光性、耐熱性、オゾンなどの酸化性ガスに対する耐性、その他有機溶剤や亜硫酸ガスなどへの耐薬品堅牢性が良好であること、使用される媒体中において微小粒子まで分散し、かつ、その分散状態が安定であること、等の性質も必要となる。特に、良好なイエロー色相を有し、光、湿熱及び環境中の活性ガス、中でも着色力が高く、光に対して堅牢な顔料が強く望まれている。
すなわち、顔料に対する要求性能は色素分子としての性能を要求される染料に比べて、多岐にわたり、色素分子としての性能だけでなく、色素分子の集合体としての固体(微粒子分散物)としての前記要求性能を全て満足する必要がある。特に、結晶多型の制御は顔料の性能や品質を一定に保つために必要不可欠であり、例えばフタロシアニン顔料やキナクリドン顔料においては、結晶多型を制御するための製造方法に関する特許出願が数多くなされている(例えば特許文献1〜3参照)。
アゾ顔料は色彩的特性である色相および着色力に優れているため、印刷インキ、インクジェット用インク、電子写真材料などに広く使用されている。これらのうち、最も典型的に使用されている黄色のアゾ顔料は、ジアリーリド顔料である。ジアリーリド顔料としては例えば、C.I.ピグメント・イエロー12、同13、同17などが挙げられる。しかし、ジアリーリド顔料は堅牢性、とりわけ耐光性が非常に劣るため、印字物が光に曝されることによって顔料が分解して退色してしまい、印字物の長期間の保存に適さない。
このような欠点を改良するために、分子量を大きくしたり、強い分子間相互作用を持つ基を導入したりすることによって、堅牢性を改善したアゾ顔料も開示されている(例えば特許文献4〜6参照)。しかしながら、改良された顔料においても、例えば特許文献1に記載の顔料はその耐光性が改善されてはいるが未だ不十分であり、また、例えば特許文献2および3に記載の顔料は色相が緑味で着色力が低くなり、色彩的特性に劣るといった欠点があった。
また、特許文献7には色再現性に優れた吸収特性と十分な堅牢性を有する色素が開示されている。しかしながら、該特許文献に記載されている具体的化合物は、どれも水または有機溶剤に溶解するため、耐薬品堅牢性が十分でない。
そのため、着色力、色相等の色彩的特性に優れ、かつ耐光性、耐オゾン性等の耐久性にも優れるアゾ顔料が求められている。しかしながら、該アゾ顔料はその製造方法によって異なる構造異性および結晶多型を示すため、所望の特性を発揮する構造異性および結晶多型を有する該アゾ顔料を再現性よく高純度に製造することは困難であった。
特開2003−160738号公報
特開2007−9007号公報
特開平11−53767号公報
特開昭56−38354号公報
米国特許2936306号
特開平11−100519号公報
特開2003−277662号公報
本発明は、着色力、色相等の色彩的特性に優れ、かつ耐光性、耐オゾン性等の耐久性にも優れるアゾ顔料を、特定の構造異性および結晶多型に制御しながら再現性よく高効率に製造することのできる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は前記した実情に鑑みて鋭意検討した結果、種結晶の存在下カップリングを行うことで、アゾ化合物の構造異性および結晶多型を制御しながら再現性よく高効率に製造することができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
下記一般式(1)で表されるヘテロ環アミンをジアゾニウム化したジアゾニウム化合物と、下記一般式(3)で表される化合物とのカップリング反応によって下記一般式(4)で表されるアゾ化合物を製造する方法において、種結晶としての下記一般式(4)で表されるアゾ化合物の存在下カップリング反応を行うことを特徴とする下記一般式(4)で表されるアゾ化合物の製造方法。
一般式(1):
Het−NH2
(一般式(1)中、Hetは下記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群から選ばれる基を表す。*は一般式(1)中のアミノ基との結合部位を表す。)
一般式(2):
〔1〕
下記一般式(1)で表されるヘテロ環アミンをジアゾニウム化したジアゾニウム化合物と、下記一般式(3)で表される化合物とのカップリング反応によって下記一般式(4)で表されるアゾ化合物を製造する方法において、種結晶としての下記一般式(4)で表されるアゾ化合物の存在下カップリング反応を行うことを特徴とする下記一般式(4)で表されるアゾ化合物の製造方法。
一般式(1):
Het−NH2
(一般式(1)中、Hetは下記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群から選ばれる基を表す。*は一般式(1)中のアミノ基との結合部位を表す。)
一般式(2):
(一般式(2)中、X,Y,Z,W0、W1、W2、W3、W4はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。)
一般式(3):
一般式(3):
(一般式(3)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。Gは5〜6員ヘテロ環を構成することができる原子団を表す。WはGが構成するヘテロ環に結合可能な置換基を表す。sは1〜4の整数を表し、tは0〜3の整数を表し、s+tは4以下の整数である。)
一般式(4):
一般式(4):
(一般式(4)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。Gは5〜6員ヘテロ環を構成することができる原子団を表す。WはGが構成するヘテロ環に結合可能な置換基を表す。sは1〜4の整数を表し、tは0〜3の整数を表し、s+tは4以下の整数である。Het−1、Het−2はそれぞれ独立に、前記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群から選ばれる基を表す。*は、一般式(4)中のアゾ基との結合部位を表す。)
〔2〕
前記一般式(3)で表される化合物が溶解した溶液に前記一般式(4)で表されるアゾ化合物を種結晶として加える〔1〕記載の製造方法。
〔3〕
前記一般式(3)で表される化合物が溶解した溶液が炭素数1〜4のアルコール溶液、炭素数1〜4のケトン溶液、またはアセトニトリル溶液である〔1〕または〔2〕記載の製造方法。
〔4〕
前記一般式(1)で表されるヘテロ環アミンが、下記一般式(5)で表される化合物である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
一般式(5):
〔2〕
前記一般式(3)で表される化合物が溶解した溶液に前記一般式(4)で表されるアゾ化合物を種結晶として加える〔1〕記載の製造方法。
〔3〕
前記一般式(3)で表される化合物が溶解した溶液が炭素数1〜4のアルコール溶液、炭素数1〜4のケトン溶液、またはアセトニトリル溶液である〔1〕または〔2〕記載の製造方法。
〔4〕
前記一般式(1)で表されるヘテロ環アミンが、下記一般式(5)で表される化合物である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
一般式(5):
(一般式(5)中、Yは水素原子または置換基を表す。)
〔5〕
前記一般式(4)で表される化合物が下記一般式(6)で表される化合物である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の製造方法。
一般式(6):
〔5〕
前記一般式(4)で表される化合物が下記一般式(6)で表される化合物である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の製造方法。
一般式(6):
(一般式(6)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。Het−1、Het−2はそれぞれ独立に、前記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群から選ばれる基を表す。*は、一般式(6)中のアゾ基との結合部位を表す。)
〔6〕
〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする一般式(4)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物。
〔7〕
〔6〕記載のアゾ顔料、その塩または水和物を少なくとも1種含む着色剤組成物。
〔6〕
〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする一般式(4)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物。
〔7〕
〔6〕記載のアゾ顔料、その塩または水和物を少なくとも1種含む着色剤組成物。
本発明によれば、着色力、色相等の色彩的特性に優れ、かつ耐光性、耐オゾン性等の耐久性にも優れるアゾ顔料を特定の構造異性および結晶多型に制御しながら再現性よく高効率に製造することのできる製造方法が提供される。本発明によって製造された顔料を種々の媒体に分散させることにより、例えば、色彩的特性、耐久性および分散安定性に優れるインクジェットなどの印刷用のインク、電子写真用のカラートナー、LCD、PDPなどのディスプレーやCCDなどの撮像素子で用いられるカラーフィルター、塗料、着色プラスチック等に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
ここで、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値について若干説明する。
ハメット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年 L.P.Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J.A.Dean編、「Lange’s Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw−Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しい。なお、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σpにより限定したり、説明したりするが、これは前記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでもない。本発明の一般式(1)〜(6)で表される化合物はベンゼン誘導体ではないが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。本発明においては今後、σp値をこのような意味で使用する。
ここで、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値について若干説明する。
ハメット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年 L.P.Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J.A.Dean編、「Lange’s Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw−Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しい。なお、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σpにより限定したり、説明したりするが、これは前記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでもない。本発明の一般式(1)〜(6)で表される化合物はベンゼン誘導体ではないが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。本発明においては今後、σp値をこのような意味で使用する。
〔アゾ化合物〕
本発明において製造されるアゾ化合物は前記一般式(4)で表される。
本発明において製造されるアゾ化合物は前記一般式(4)で表される。
以下、一般式(4)で表されるアゾ顔料について詳細に説明する。なお当該アゾ顔料は、その塩または水和物であってもよい。
一般式(4)
一般式(4)
(一般式(1)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。Gは5〜6員ヘテロ環を構成する事ができる原子団を表す。Wは、Gが構成するヘテロ環に結合可能な置換基を表す。sは1〜4の整数を表し、tは0〜3の整数を表し、s+tは4以下の整数である。Het-1、Het-2はそれぞれ独立に、下記一般式(2)で表される芳香族へテロ環基群から選ばれる基を表す。*は、一般式(4)中のアゾ基との結合部位を表す。)
一般式(2)
一般式(2)
(一般式(2)中、X、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。)
以下に、前記一般式(4)について更に詳しく説明する。
一般式(4)中、Het-1、Het-2で表されるヘテロ環基は、前記一般式(2)で表される芳香族へテロ環基群から選ばれる基を表し、それらは更にヘテロ環上の置換基が互いに結合して縮環していてもよい。*は、一般式(4)中のアゾ基との結合部位を表す。
一般式(4)中、Het-1、Het-2で表されるヘテロ環基は、前記一般式(2)で表される芳香族へテロ環基群から選ばれる基を表し、それらは更にヘテロ環上の置換基が互いに結合して縮環していてもよい。*は、一般式(4)中のアゾ基との結合部位を表す。
ヘテロ環基の例としては、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)が好ましく、更に(2)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)が好ましく、特に(2)、(5)、(6)、(7)、(10)が好ましく、その中でも(7)が最も好ましい。
一般式(2)における、X、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。
X、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で表される置換基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基、炭素数7〜18の直鎖又は分岐鎖アラルキル基、炭素数2〜12の直鎖又は分岐鎖アルケニル基、炭素数2〜12の直鎖又は分岐鎖アルキニル基、炭素数3〜12の直鎖又は分岐鎖シクロアルキル基、炭素数3〜12の直鎖又は分岐鎖シクロアルケニル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、2−メチルスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル)、ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシ基、アミノ基、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メチルスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルボニルフェノキシ、3−メトキシカルボニルフェニルオキシ、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド)、アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ)、アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ)、アルキルスルホニルアミノ基及びアリールスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、p−トルエンスルホニルアミノ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル、オクチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル)、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル)、イオン性親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基及び4級アンモニウム基)が挙げられる。
一般式(2)中、X及びW0の好ましい置換基例は、それぞれ独立に電子吸引性基である。特に、ハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基であり、より好ましくは、σp値が0.30以上の電子吸引性基であることが好ましい。上限としては1.0以下の電子吸引性基である。
σp値が0.20以上の電子吸引性基であるXの具体例としては、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアリールホスフィニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン化アリールオキシ基、ハロゲン化アルキルアミノ基、ハロゲン化アルキルチオ基、σp値が0.20以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アゾ基、又はセレノシアネート基が挙げられる。
X及びW0の好ましい例としては、それぞれ独立に炭素数2〜12のアシル基、炭素数2〜12のアシルオキシ基、炭素数1〜12のカルバモイル基、炭素数2〜12のアルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜18のアリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜12のアルキルスルフイニル基、炭素数6〜18のアリールスルフイニル基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、炭素数0〜12のスルファモイル基、炭素数1〜12のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜12のハロゲン化アルキルオキシ基、炭素数1〜12のハロゲン化アルキルチオ基、炭素数7〜18のハロゲン化アリールオキシ基、2つ以上のσp0.20以上の他の電子吸引性基で置換された炭素数7〜18のアリール基、及び窒素原子、酸素原子、またはイオウ原子を有する5〜8員環で炭素数1〜18のヘテロ環基を挙げることができる。
更に好ましくは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、または炭素数0〜12のスルファモイル基である。特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、炭素数6〜12のアリールスルホニル基、または炭素数0〜8のスルファモイル基であり、その中でもシアノ基、メタンスルホニル基、フェニルスルホニル基、スルファモイル基が好ましく、更にシアノ基、メタンスルホニル基が好ましく、シアノ基が最も好ましい。
一般式(2)中、Zの好ましい例は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基またはアシル基を示す。特に好ましい置換基は置換もしくは無置換のアリール基、置換基もしくは無置換のへテロ環基、置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基またはアシル基であり、その中でも特に置換基は置換もしくは無置換のアリール基、置換基もしくは無置換のへテロ環基が好ましい。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。
一般式(2)中、Y及びW1〜W4の好ましい例は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、水素原子、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基及びまたは分岐のアルキル基が好ましく、特に水素原子、またはC1〜C8のアルキル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
一般式(4)中、R1、R2及びWの好ましい例を詳細に説明する。
R1、R2及びWは、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。
R1、R2及びWが一価の置換基を示す場合、一価の置換基の例としては、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基)、アシルアミノ基(アミド基)、アミノカルボニルアミノ基(ウレイド基)、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、アゾ基、イミド基、ホスホリル基を挙げることができ、各々はさらに置換基を有していてもよい。
R1、R2及びWが一価の置換基を示す場合、一価の置換基の例としては、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基)、アシルアミノ基(アミド基)、アミノカルボニルアミノ基(ウレイド基)、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、アゾ基、イミド基、ホスホリル基を挙げることができ、各々はさらに置換基を有していてもよい。
中でも特に好ましいR1、R2及びWは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、またはアルコキシカルボニル基であり、特に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロ環基またはアルコキシカルボニル基が好ましく、水素原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基が最も好ましい。
以下に、前記R1、R2及びWを更に詳しく説明する。
R1、R2及びWで表されるハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を表す。中でも塩素原子、または臭素原子が好ましく、特に塩素原子が好ましい。
R1、R2及びWで表されるハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を表す。中でも塩素原子、または臭素原子が好ましく、特に塩素原子が好ましい。
R1、R2及びWで表されるアルキル基は、置換もしくは無置換のアルキル基が含まれる。置換又は無置換のアルキル基は、炭素原子数が1〜30のアルキル基が好ましい。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。中でも、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、およびハロゲン原子、スルホ基(塩の形でもよい) またはカルボキシル基(塩の形でもよい)が好ましい。前記アルキル基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、ヒドロキシエチル、シアノエチルまたは4−スルホブチルを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるシクロアルキル基は、置換もしくは無置換のシクロアルキル基が含まれる。置換基又は無置換のシクロアルキル基は、炭素原子数が5〜30のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記シクロアルキル基の例にはシクロヘキシル、シクロペンチル、または4−n−ドデシルシクロヘキシルを挙げることができる。
R1、R2及びWで表されるアラルキル基は、置換もしくは無置換のアラルキル基が含まれる。置換もしくは無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アラルキルの例にはベンジルおよび2−フェネチルを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルケニル基は、直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。好ましくは炭素数2−30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル、2−シクロペンテンー1−イル、2−シクロヘキセンー1−イルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルキニル基は、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキニル基であり、例えば、エチニル、またはプロパルギルを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアリール基は、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、またはo−ヘキサデカノイルアミノフェニルである。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。
R1、R2及びWで表されるヘテロ環基は、5又は6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、それらは更に縮環していてもよい。更に好ましくは、炭素数3から30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記ヘテロ環基の例には、置換位置を限定しないで例示すると、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが挙げられる。
R1、R2及びWで表されるアルコキシ基は、置換もしくは無置換のアルコキシ基が含まれる。置換もしくは無置換のアルコキシ基としては、炭素原子数が1〜30のアルコキシ基が好ましい。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n−オクチルオキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシおよび3−カルボキシプロポキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアリールオキシ基は、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基が好ましい。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アリールオキシ基の例には、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるシリルオキシ基は、炭素数3から20のシリルオキシ基が好ましく、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるで表されるヘテロ環オキシ基は、炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基が好ましい。置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記ヘテロ環オキシ基の例には、例えば、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアシルオキシ基は、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アシルオキシ基の例には、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるカルバモイルオキシ基は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記カルバモイルオキシ基の例には、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルコキシカルボニルオキシ基は、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アルコキシカルボニルオキシ基の例には、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるで表されるアリールオキシカルボニルオキシ基は、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アリールオキシカルボニルオキシ基の例には、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアミノ基は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アミノ基の例には、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N-メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ、ヒドロキシエチルアミノ、カルボキシエチルアミノ、スルフォエチルアミノ、3,5−ジカルボキシアニリノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアシルアミノ基は、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アシルアミノ基の例には、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアミノカルボニルアミノ基は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アミノカルボニルアミノ基の例には、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルコキシカルボニルアミノ基は、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アルコキシカルボニルアミノ基の例には、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアリールオキシカルボニルアミノ基は、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アリールオキシカルボニルアミノ基の例には、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるスルファモイルアミノ基は、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記スルファモイルアミノ基の例には、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルキル及びアリールスルホニルアミノ基は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アルキルスルホニルアミノ基及びアリールスルホニルアミノ基の例には、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルキルチオ基は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アルキルチオ基の例には、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアリールチオ基は炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アリールチオ基の例には、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるヘテロ環チオ基は、炭素数2から30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記ヘテロ環チオ基の例には、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるスルファモイル基は、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記スルファモイル基の例には、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル)などを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルキル及びアリールスルフィニル基は、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、6から30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アルキル及びアリールスルフィニル基の例には、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルキル及びアリールスルホニル基は、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換又は無置換のアリールスルホニル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アルキル及びアリールスルホニル基の例には、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−トルエンスルホニルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアシル基は、ホルミル基、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アシル基の例には、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2―ピリジルカルボニル、2―フリルカルボニルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアリールオキシカルボニル基は、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アリールオキシカルボニル基の例には、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアルコキシカルボニル基は、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記アルコキシカルボニル基の例には、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるカルバモイル基は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記カルバモイル基の例には、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるホスフィノ基は、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記ホスフィノ基の例には、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるホスフィニル基は、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記ホスフィニル基の例には、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるホスフィニルオキシ基は、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記ホスフィニルオキシ基の例には、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるホスフィニルアミノ基は、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記ホスフィニルアミノ基の例には、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるシリル基は、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシリル基が好ましく、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記シリル基の例には、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリルなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるアゾ基は、例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるイミド基は、例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミドなどを挙げることが出来る。
R1、R2及びWで表されるホスホリル基には、置換基を有するホスホリル基および無置換のホスホリル基が含まれる。ホスホリル基の例には、フェノキシホスホリル基およびフェニルホスホリル基が含まれる。
三価の連結基の総炭素数は0乃至50であることが好ましく、0乃至30であることがより好ましく、0乃至10であることが最も好ましい。
一般式(4)中、sの好ましい例は、1または2であり、特に1が好ましい。tの好ましい例は、0または1であり、特に0が好ましい。
一般式(4)中、Gが構成する5〜6員へテロ環の好ましい例は、5員又は6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環基が好ましく、それらは更に縮環していてもよい。更に好ましくは、炭素数が3から30の5員もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。
前記Gで表されるヘテロ環基の例には、置換位置を限定しないで例示すると、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリン、スルホランなどが挙げられる
更に好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環が好ましく、その中でもピリジン環、ピリミジン環、トリアジン環が好ましく、s−トリアジン環が最も好ましい。
前記Gが構成するヘテロ環基が、更に置換基を有することが可能な基であるときは、置換基の例としては、前記一般式(2)におけるX、Y、Z、W0、W1、W2、W3、W4で挙げた置換基と同じものを挙げることができる。前記一般式(2)で表されるヘテロ環基が更に置換基を有することが可能な基であるときに挙げたような置換基と同じものが挙げられる。
本発明の一般式(4)で表されるアゾ化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
本発明の一般式(4)で表されるアゾ化合物として特に好ましい組み合わせは、以下の(イ)〜(ル)を含むものである。
(イ)Gは、5〜6員含窒素ヘテロ環が好ましく、特にS-トリアジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、ピリジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、またはピロール環が好ましく、その中でもS-トリアジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、またはピラジン環が好ましく、S-トリアジン環が最も好ましい。
(ロ)sは1〜4の整数を表し、好ましくは1〜2の整数であり、特に1が最も好ましい。
(ハ)tは0〜3の整数を表し、好ましくは0〜1の整数であり、特に0が最も好ましい。
(ニ)R1及びR2はそれぞれ独立に置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特にメチル基、2級または3級アルキル基が好ましく、メチル基、t−ブチル基が最も好ましい。
(ホ)Het−1及びHet−2は、それぞれ独立に前記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群(1)〜(15)から選ばれる基が好ましく、その中でも(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)が好ましく、特に(2)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)が好ましく、更に(2)、(5)、(6)、(7)、(10)が好ましく、その中でも(7)が最も好ましい。
(ヘ)Xとして特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、または炭素数0〜12のスルファモイル基であり、その中でも、シアノ基、または炭素数1〜12のアルキルスルホニル基が好ましく、最も好ましいものは、シアノ基である。
(ト)Yは水素原子、置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、水素原子、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特に水素原子、またはC1〜C8のアルキル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
(チ)Zは、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、特に好ましい置換基は置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のへテロ環基である。
(リ)W0として特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、または炭素数0〜12のスルファモイル基であり、その中でも、シアノ基、またはメタンスルホニル基、フェニルスルホニル基が好ましく、最も好ましいものは、シアノ基である。
(ヌ)W1〜W4は、水素原子、置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、水素原子、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特に水素原子、またはC1〜C8のアルキル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
前記一般式(4)で表されるアゾ化合物のうち、好ましくは下記一般式(6)で表される化合物である。
以下、一般式(6)について詳細に説明する。
一般式(6)
以下、一般式(6)について詳細に説明する。
一般式(6)
一般式(6)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子または一価の置換基を表す。Het-1、Het-2はそれぞれ独立に、前記一般式(4)で表されるHet-1、Het-2と同義である。*は、一般式(6)中のアゾ基との結合部位を表す。
以下に、前記R1、R2、Het−1及びHet−2を更に詳しく説明する。
R1、R2の置換基例は、それぞれ独立に前記一般式(4)中のR1、R2の例と同義であり、好ましい例も同じである。
Het−1、Het−2の表すヘテロ環基は、それぞれ独立に前記一般式(4)中のHet−1、Het−2の例と同義であり、好ましい例も同じである。
本発明の一般式(6)で表される顔料の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
R1、R2の置換基例は、それぞれ独立に前記一般式(4)中のR1、R2の例と同義であり、好ましい例も同じである。
Het−1、Het−2の表すヘテロ環基は、それぞれ独立に前記一般式(4)中のHet−1、Het−2の例と同義であり、好ましい例も同じである。
本発明の一般式(6)で表される顔料の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
本発明の一般式(6)で表されるアゾ化合物として特に好ましい組み合わせは、以下の(イ)〜(ト)を含むものである。
(イ)R1及びR2はそれぞれ独立に置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特にメチル基、2級または3級アルキル基が好ましく、メチル基、t−ブチル基が最も好ましい。
(ロ)Het−1及びHet−2は、それぞれ独立に前記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群(1)〜(15)から選ばれる基が好ましく、その中でも(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)が好ましく、特に(2)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)が好ましく、更に(2)、(5)、(6)、(7)、(10)が好ましく、その中でも(7)が最も好ましい。
(ハ)Xとして特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、または炭素数0〜12のスルファモイル基であり、その中でも、シアノ基、または炭素数1〜12のアルキルスルホニル基が好ましく、最も好ましいものは、シアノ基である。
(ニ)Yは水素原子、置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、水素原子、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特に水素原子、またはC1〜C8のアルキル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
(ホ)Zは、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、特に好ましい置換基は、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のへテロ環基である。
(ヘ)W0として特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、または炭素数0〜12のスルファモイル基であり、その中でも、シアノ基、またはメタンスルホニル基、フェニルスルホニル基が好ましく、最も好ましいものは、シアノ基である。
(ト)W1〜W4は、水素原子、置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、水素原子、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特に水素原子、またはC1〜C8のアルキル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
前記一般式(4)および(6)で表されるアゾ化合物は、化学構造上数種の互変異性体を取りうるが、前記一般式(4)および(6)で示される極限構造式を取っていることが、顔料として使用したときの分散性および分散安定性の点から好ましい。一般式(4)および(6)で示される構造以外の互変異性体を含有した混合物であってもよいが、好ましくは互変異性体の含有率が30%以下であり、さらに好ましくは10%以下であり、最も好ましくは0%である。
前記一般式(4)および(6)で表されるアゾ化合物の具体例(例示アゾ化合物Pig−1〜Pig−23)を以下に示すが、本発明のアゾ化合物は、下記の例に限定されるものではない。
前記一般式(4)および(6)で表されるアゾ化合物の具体例(例示アゾ化合物Pig−1〜Pig−23)を以下に示すが、本発明のアゾ化合物は、下記の例に限定されるものではない。
また、以下の具体例の構造は化学構造上取りうる数種の互変異性体の中から極限構造式の形で示されるが、記載された構造以外の互変異性体を含有した混合物として用いても良いことは言うまでもない。
以下に、本発明の製造方法に関して詳細に説明する。
本発明のアゾ化合物の製造方法は、下記一般式(1)で表されるヘテロ環アミンをジアゾニウム化したジアゾニウム化合物と、下記一般式(3)で表される化合物とのカップリング反応によって下記一般式(4)で表されるアゾ化合物を製造する方法において、種結晶としての下記一般式(4)で表されるアゾ化合物の存在下カップリング反応を行うことを特徴とする。
本発明のアゾ化合物の製造方法は、下記一般式(1)で表されるヘテロ環アミンをジアゾニウム化したジアゾニウム化合物と、下記一般式(3)で表される化合物とのカップリング反応によって下記一般式(4)で表されるアゾ化合物を製造する方法において、種結晶としての下記一般式(4)で表されるアゾ化合物の存在下カップリング反応を行うことを特徴とする。
一般式(1)
Het−NH2
(式中、Hetは前記一般式(2)で表される芳香族へテロ環群から選ばれるヘテロ環基と同義である。*は、一般式(1)中のアミノ基との結合部位を表す。)
一般式(3)
Het−NH2
(式中、Hetは前記一般式(2)で表される芳香族へテロ環群から選ばれるヘテロ環基と同義である。*は、一般式(1)中のアミノ基との結合部位を表す。)
一般式(3)
(式中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子または一価の置換基を表す。Gは5〜6員ヘテロ環を構成する事ができる原子団を表す。WはGが構成するヘテロ環に結合可能な置換基を表す。sは1〜4の整数を表し、tは0〜3の整数を表し、s+tは4以下の整数である。)
一般式(4)
一般式(4)
(一般式(4)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。Gは5〜6員ヘテロ環を構成することができる原子団を表す。WはGが構成するヘテロ環に結合可能な置換基を表す。sは1〜4の整数を表し、tは0〜3の整数を表し、s+tは4以下の整数である。Het−1、Het−2はそれぞれ独立に、前記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群から選ばれる基を表す。*は、一般式(4)中のアゾ基との結合部位を表す。)
一般式(1)中、Hetは、前記一般式(4)で表されるHet-1、Het-2と同義であり、好ましい例も同じである。*は、一般式(1)中のアミノ基との結合部位を表す。
一般式(3)中、R1、R2は、前記一般式(4)で表されるR1、R2と同義であり、好ましい例も同じである。
Gの置換基例は、前記一般式(4)中のGの例と同義であり、好ましい例も同じである。
Wは、前記一般式(4)中のWの例と同義であり、好ましい例も同じである。
s及びtは、前記一般式(4)中のs及びtの例と同義であり、好ましい例も同じである。
一般式(3)中、R1、R2は、前記一般式(4)で表されるR1、R2と同義であり、好ましい例も同じである。
Gの置換基例は、前記一般式(4)中のGの例と同義であり、好ましい例も同じである。
Wは、前記一般式(4)中のWの例と同義であり、好ましい例も同じである。
s及びtは、前記一般式(4)中のs及びtの例と同義であり、好ましい例も同じである。
本発明の一般式(1)、一般式(3)で表されるアゾ顔料の中間体の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
本発明の一般式(1)、一般式(3)で表されるアゾ顔料の中間体として特に好ましい組み合わせは、以下の(イ)〜(ヌ)を含むものである。
(イ)Gは、5〜6員含窒素ヘテロ環が好ましく、特にS-トリアジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、ピリジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、またはピロール環が好ましく、その中でもS-トリアジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、またはピラジン環が好ましく、S-トリアジン環が最も好ましい。
(ロ)sは1〜4の整数を表し、好ましくは1または2であり、特に1が最も好ましい。
(ハ)tは0〜3の整数を表し、好ましくは0または1であり、特に0が最も好ましい。
(ニ)R1及びR2はそれぞれ独立に置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特にメチル基、2級または3級アルキル基が好ましく、メチル基、t−ブチル基が最も好ましい。
(ホ)Het−1及びHet−2は、それぞれ独立に前記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群(1)〜(15)から選ばれる基が好ましく、その中でも(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)が好ましく、特に(2)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)が好ましく、更に(2)、(5)、(6)、(7)、(10)が好ましく、その中でも(7)が最も好ましい。
(ヘ)Xとして特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、または炭素数0〜12のスルファモイル基であり、その中でも、シアノ基、または炭素数1〜12のアルキルスルホニル基が好ましく、最も好ましいものは、シアノ基である。
(ト)Yは水素原子、置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、水素原子、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特に水素原子、またはC1〜C8のアルキル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
(チ)Zは、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、特に好ましい置換基は置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のへテロ環基である。
(リ)W0として特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、または炭素数0〜12のスルファモイル基であり、その中でも、シアノ基、またはメタンスルホニル基、フェニルスルホニル基が好ましく、最も好ましいものは、シアノ基である。
(ヌ)W1〜W4は、水素原子、置換もしくは無置換の総炭素数C1〜C12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜C18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数C4〜C12ヘテロ環基が好ましく、その中でも、水素原子、総炭素原子数C1〜C8の直鎖アルキル基または分岐のアルキル基が好ましく、特に水素原子、またはC1〜C8のアルキル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
ジアゾニウム化は、慣用法によって実施できる。
例えば、下記一般式(7)で表される化合物のジアゾニウム化は、例えば酸(例えば、塩酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等)含有反応媒質中で、ニトロソニウムイオン源、例えば亜硝酸、亜硝酸塩を用いる慣用のジアゾニウム化合物形成方法が適用できる。
一般式(7):
例えば、下記一般式(7)で表される化合物のジアゾニウム化は、例えば酸(例えば、塩酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等)含有反応媒質中で、ニトロソニウムイオン源、例えば亜硝酸、亜硝酸塩を用いる慣用のジアゾニウム化合物形成方法が適用できる。
一般式(7):
より好ましい酸の例としては、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、リン酸を単独または併用して用いる場合が挙げられ、その中でリン酸、または酢酸とリン酸の併用系が特に好ましい。
反応媒質(溶媒)の好ましい例としては、有機酸、無機酸を用いることが好ましく、特にリン酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸が好ましく、その中でも酢酸及びまたはプロピオン酸が好ましい。
好ましいニトロソニウムイオン源の例としては、前記の好ましい酸含有含有反応媒質中で亜硝酸ナトリウムを用いることが挙げられる。
反応媒質(溶媒)の好ましい例としては、有機酸、無機酸を用いることが好ましく、特にリン酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸が好ましく、その中でも酢酸及びまたはプロピオン酸が好ましい。
好ましいニトロソニウムイオン源の例としては、前記の好ましい酸含有含有反応媒質中で亜硝酸ナトリウムを用いることが挙げられる。
一般式(7)のジアゾニウム塩に対する溶媒の使用量は、0.5〜50質量倍が好ましく、より好ましくは1〜20質量倍であり、特に3〜15質量倍が好ましい。
本発明において、一般式(1)のヘテロ環アミンは溶媒に分散している状態であっても、ヘテロ環アミンの種類によっては溶解液の状態になっていてもどちらでも良い。
ニトロソニウムイオン源の使用量はヘテロ環アミンに対して0.95〜5.0当量が好ましく、より好ましくは1.00〜3.00当量であり、特に1.00〜1.50当量であることが好ましい。
反応温度は、−15℃〜30℃が好ましく、より好ましくは−10℃〜10℃であり、更に好ましくは−5℃〜5℃である。−10℃未満では反応速度が顕著に遅くなり合成に要する時間が著しく長くなるため経済的でなく、また30℃を超える高温で合成する場合には、副生成物の生成量が増加するため好ましくない。
反応時間は、30分から300分が好ましく、より好ましくは30分から200分であり、更に好ましくは30分から150分である。
本発明において、一般式(1)のヘテロ環アミンは溶媒に分散している状態であっても、ヘテロ環アミンの種類によっては溶解液の状態になっていてもどちらでも良い。
ニトロソニウムイオン源の使用量はヘテロ環アミンに対して0.95〜5.0当量が好ましく、より好ましくは1.00〜3.00当量であり、特に1.00〜1.50当量であることが好ましい。
反応温度は、−15℃〜30℃が好ましく、より好ましくは−10℃〜10℃であり、更に好ましくは−5℃〜5℃である。−10℃未満では反応速度が顕著に遅くなり合成に要する時間が著しく長くなるため経済的でなく、また30℃を超える高温で合成する場合には、副生成物の生成量が増加するため好ましくない。
反応時間は、30分から300分が好ましく、より好ましくは30分から200分であり、更に好ましくは30分から150分である。
本発明のアゾ化合物の合成方法においては、種結晶としての一般式(4)で表されるアゾ化合物の存在下カップリングを行う。この種結晶を用いることによって、得られるアゾ化合物の互変異性体や結晶多型を制御することができる。使用する種結晶は、一般式(4)で表される極限構造式を持っている結晶であることが好ましい。また、種結晶の使用量は、カップリング成分の使用量に対して、0.1〜20%当量が好ましく、より好ましくは0.5〜10%当量であり、特に1〜5%当量であることが好ましい。
種結晶は、一般式(3)で表されるカップリング成分を溶解させる前に加えても、溶解させた後に加えてもよいが、好ましくは溶解させた後に加えると良い。さらに好ましい形態は、一般式(3)で表されるカップリング成分が溶解した溶液に前記一般式(4)で表されるアゾ化合物を種結晶として加え、そこにジアゾニウム化合物を加えてカップリング反応を行う形態である。
カップリング反応(アゾ顔料化工程)は、酸性反応媒質中〜塩基性反応媒質中で実施することができるが、本発明のアゾ顔料は酸性〜中性反応媒質中で実施することが好ましく、特に酸性反応媒質中で実施することがジアゾニウム塩の分解を抑制し効率良くアゾ顔料に誘導することができる。
種結晶は、一般式(3)で表されるカップリング成分を溶解させる前に加えても、溶解させた後に加えてもよいが、好ましくは溶解させた後に加えると良い。さらに好ましい形態は、一般式(3)で表されるカップリング成分が溶解した溶液に前記一般式(4)で表されるアゾ化合物を種結晶として加え、そこにジアゾニウム化合物を加えてカップリング反応を行う形態である。
カップリング反応(アゾ顔料化工程)は、酸性反応媒質中〜塩基性反応媒質中で実施することができるが、本発明のアゾ顔料は酸性〜中性反応媒質中で実施することが好ましく、特に酸性反応媒質中で実施することがジアゾニウム塩の分解を抑制し効率良くアゾ顔料に誘導することができる。
反応媒質(溶媒)の好ましい例としては、有機酸、無機酸、有機溶媒を用いることができるが、特に有機溶媒が好ましく、反応時に液体分離現象を起こさず、溶媒と均一な溶液を呈する溶媒が好ましい。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブチルアルコール、アミルアルコール等のアルコール性有機溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶媒、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール等のジオール系有機溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系有機溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル等が挙げられる、これらの溶媒は2種類以上の混合液であってもよい。
好ましくは、炭素数1〜4のアルコール溶液、炭素数1〜4のケトン溶液、またはアセトニトリル溶液である。またこれらの混合溶媒も好ましい。
溶媒の使用量は前記一般式(3)で表されるカップリング成分の1〜200質量倍が好ましい。
本発明において、一般式(3)のカップリング成分は溶解液の状態になっていることが好ましい。
好ましくは、炭素数1〜4のアルコール溶液、炭素数1〜4のケトン溶液、またはアセトニトリル溶液である。またこれらの混合溶媒も好ましい。
溶媒の使用量は前記一般式(3)で表されるカップリング成分の1〜200質量倍が好ましい。
本発明において、一般式(3)のカップリング成分は溶解液の状態になっていることが好ましい。
カップリング成分の使用量は、アゾカップリング部位あたり、ジアゾニウム化合物が0.95〜5.00当量が好ましく、より好ましくは1.00〜3.00当量であり、特に1.00〜1.50当量であることが好ましい。
反応温度は、−30℃〜40℃が好ましく、より好ましくは−10℃〜30℃であり、更に好ましくは−5℃〜25℃である。−30℃未満では反応速度が顕著に遅くなり合成に要する時間が著しく長くなるため経済的でなく、また40℃を超える高温で合成する場合には、副生成物の生成量が増加するため好ましくない。
反応時間は、30分から8時間が好ましく、より好ましくは1時間から6時間であり、更に好ましくは1時間から4時間である。
反応時間は、30分から8時間が好ましく、より好ましくは1時間から6時間であり、更に好ましくは1時間から4時間である。
本発明の製造方法において、前記一般式(1)で表されるヘテロ環アミンは、下記一般式(5)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(5):
一般式(5):
(一般式(5)中、Yは水素原子または置換基を表す。)
一般式(5)中、Y及び置換基は前記一般式(5)で表されるY及び置換基と同義であり、好ましい例も同じである。
一般式(5)中、Y及び置換基は前記一般式(5)で表されるY及び置換基と同義であり、好ましい例も同じである。
また、本発明の製造方法において、前記一般式(4)で表される化合物が下記一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(6):
一般式(6):
(一般式(6)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。Het−1、Het−2はそれぞれ独立に、前記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群から選ばれる基を表す。*は、一般式(6)中のアゾ基との結合部位を表す。)
一般式(6)中、R1、R2は前記一般式(6)で表されるR1、R2と同義であり、好ましい例も同じである。
一般式(6)中、R1、R2は前記一般式(6)で表されるR1、R2と同義であり、好ましい例も同じである。
本発明のアゾ顔料の合成方法においては、これらの反応によって得られる生成物(粗アゾ顔料)は通常の有機合成反応の後処理方法に従って処理した後、精製してあるいは精製せずに供することができる。
すなわち、例えば、反応系から遊離したものを精製せずに、あるいは再結晶、造塩等にて精製する操作を単独、あるいは組み合わせて行ない、供することができる。
すなわち、例えば、反応系から遊離したものを精製せずに、あるいは再結晶、造塩等にて精製する操作を単独、あるいは組み合わせて行ない、供することができる。
また、反応終了後、反応溶媒を留去して、あるいは留去せずに水、又は氷にあけ、中和してあるいは中和せずに、遊離したものをあるいは有機溶媒/水溶液にて抽出したものを、精製せずにあるいは再結晶、晶析、造塩等にて精製する操作を単独に又は組み合わせて行なった後、供することもできる。
本発明の方法で製造された前記一般式(4)で表されるアゾ化合物は、顔料として好適に使用することができる。顔料として使用する場合、本発明の方法で製造されたアゾ化合物は粗アゾ顔料として得られるため、後処理を行うことがより望ましい。この後処理の方法としては、例えば、ソルベントソルトミリング、ソルトミリング、ドライミリング、ソルベントミリング、アシッドペースティング等の摩砕処理、溶媒加熱処理などによる顔料粒子制御工程、樹脂、界面活性剤および分散剤等による表面処理工程が挙げられる。
本発明の方法で製造された前記一般式(4)で表されるアゾ化合物は、顔料として好適に使用することができる。顔料として使用する場合、本発明の方法で製造されたアゾ化合物は粗アゾ顔料として得られるため、後処理を行うことがより望ましい。この後処理の方法としては、例えば、ソルベントソルトミリング、ソルトミリング、ドライミリング、ソルベントミリング、アシッドペースティング等の摩砕処理、溶媒加熱処理などによる顔料粒子制御工程、樹脂、界面活性剤および分散剤等による表面処理工程が挙げられる。
本発明の方法で製造された前記一般式(4)で表されるアゾ顔料は後処理として溶媒加熱処理を行うことが好ましい。溶媒加熱処理に使用される溶媒としては、例えば、水、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、イソプロパノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の極性非プロトン性有機溶媒、氷酢酸、ピリジン、またはこれらの混合物等が挙げられる。これらの後処理によって顔料の平均粒子径を0.01μm〜1μmに調整することが好ましい。
〔着色剤組成物〕
本発明の着色剤組成物は、前記一般式(4)又は(6)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物を少なくとも1種含む。本発明の着色剤組成物としては、例えば、印刷インキ、塗料、マスターバッチを含むプラスチック等のポリマー用着色剤、電子写真用のカラートナー、インクジェット用インキ、カラーフィルター用レジストインキ、化粧品用着色剤が挙げられる。本発明の着色剤組成物は、前記一般式(4)又は(6)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物の他、必要に応じて、樹脂および/または液体媒質を含んでいても良い。樹脂は、前記の各種インキ、塗料、カラートナー等の各用途で従来から使用されている樹脂がいずれも使用でき、特に限定されない。液体媒質は水であっても有機溶剤であってもよく、従来から使用されているものがいずれも使用でき、特に限定されない。本発明の着色剤組成物は、前記一般式(4)又は(6)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物が、前記樹脂および/または液体媒質に分散されていることが好ましい。分散には分散装置を使用することが好ましく、使用できる分散装置としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ロールミル、ジェットミル、ペイントシェイカー、アトライター、超音波分散機、ディスパー、加圧加熱ニーダー、一軸押出機、二軸押出機等が挙げられる。
本発明の着色剤組成物は、前記一般式(4)又は(6)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物を少なくとも1種含む。本発明の着色剤組成物としては、例えば、印刷インキ、塗料、マスターバッチを含むプラスチック等のポリマー用着色剤、電子写真用のカラートナー、インクジェット用インキ、カラーフィルター用レジストインキ、化粧品用着色剤が挙げられる。本発明の着色剤組成物は、前記一般式(4)又は(6)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物の他、必要に応じて、樹脂および/または液体媒質を含んでいても良い。樹脂は、前記の各種インキ、塗料、カラートナー等の各用途で従来から使用されている樹脂がいずれも使用でき、特に限定されない。液体媒質は水であっても有機溶剤であってもよく、従来から使用されているものがいずれも使用でき、特に限定されない。本発明の着色剤組成物は、前記一般式(4)又は(6)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物が、前記樹脂および/または液体媒質に分散されていることが好ましい。分散には分散装置を使用することが好ましく、使用できる分散装置としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ロールミル、ジェットミル、ペイントシェイカー、アトライター、超音波分散機、ディスパー、加圧加熱ニーダー、一軸押出機、二軸押出機等が挙げられる。
本発明のアゾ顔料の用途としては、画像、特にカラー画像を形成するための画像記録材料が挙げられ、具体的には、以下に詳述するインクジェット方式記録材料を始めとして、感熱記録材料、感圧記録材料、電子写真方式を用いる記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク、記録ペン等があり、好ましくはインクジェット方式記録材料、感熱記録材料、電子写真方式を用いる記録材料であり、更に好ましくはインクジェット方式記録材料である。
また、CCDなどの固体撮像素子やLCD、PDP等のディスプレーで用いられるカラー画像を記録・再現するためのカラーフィルター、各種繊維の染色の為の染色液にも適用できる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例中、「部」とは重量部を表す。
[実施例1]
(Pig−1の製造)
27.9部の5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールを325部のリン酸に加えて50℃に加熱し溶解させた。この溶液を氷冷して−3℃に保ち、亜硝酸ナトリウム20.9部を加えて1.5時間攪拌し、ジアゾニウム塩溶液を得た。別に式(7)で表される化合物30部をメタノール3000部に加えて完溶させた溶液を用意し、この中に、種結晶として式(8)で表されるアゾ化合物を2.5部加えて懸濁させた。この懸濁液に上述のジアゾニウム塩溶液を20℃で1時間かけて加えた。このまま4時間20℃で反応させた後、生成した粉末を濾別した。この粉末を1500部の水に加え、水酸化カリウム水溶液で余分の酸を中和した。再度濾過を行い、黄色粉末を得た。この黄色粉末をN,N−ジメチルアセトアミド300部、水300部の混合溶媒に加え、85℃で4時間加熱熟成した。この熟成液を熱時濾過し、さらにメタノールで洗浄して式(8)で表されるアゾ化合物を38.6部(収率76.6%)得た。同様の操作を3回繰り返し行ったところ、いずれも同様の粉末X線回折スペクトルを示す化合物が得られた。
(Pig−1の製造)
27.9部の5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールを325部のリン酸に加えて50℃に加熱し溶解させた。この溶液を氷冷して−3℃に保ち、亜硝酸ナトリウム20.9部を加えて1.5時間攪拌し、ジアゾニウム塩溶液を得た。別に式(7)で表される化合物30部をメタノール3000部に加えて完溶させた溶液を用意し、この中に、種結晶として式(8)で表されるアゾ化合物を2.5部加えて懸濁させた。この懸濁液に上述のジアゾニウム塩溶液を20℃で1時間かけて加えた。このまま4時間20℃で反応させた後、生成した粉末を濾別した。この粉末を1500部の水に加え、水酸化カリウム水溶液で余分の酸を中和した。再度濾過を行い、黄色粉末を得た。この黄色粉末をN,N−ジメチルアセトアミド300部、水300部の混合溶媒に加え、85℃で4時間加熱熟成した。この熟成液を熱時濾過し、さらにメタノールで洗浄して式(8)で表されるアゾ化合物を38.6部(収率76.6%)得た。同様の操作を3回繰り返し行ったところ、いずれも同様の粉末X線回折スペクトルを示す化合物が得られた。
[比較例1]
実施例1において、アゾ化合物(8)を種結晶として加えなかったこと以外は同様にしてアゾ化合物(8)を製造した。得られたアゾ化合物(8)の収率は73.8%であった。同様の操作を3回繰り返し行ったところ、そのうちの1回は他の2回とは粉末X線回折スペクトルが異なる固体が得られ、再現性をとることができなかった。
実施例1において、アゾ化合物(8)を種結晶として加えなかったこと以外は同様にしてアゾ化合物(8)を製造した。得られたアゾ化合物(8)の収率は73.8%であった。同様の操作を3回繰り返し行ったところ、そのうちの1回は他の2回とは粉末X線回折スペクトルが異なる固体が得られ、再現性をとることができなかった。
[比較例2]
27.9部の5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールを325部のリン酸に加えて50℃に加熱し溶解させた。この溶液を氷冷して−3℃に保ち、亜硝酸ナトリウム20.9部を加えて1.5時間攪拌し、ジアゾニウム塩溶液を得た。別に式(7)で表される化合物30部をメタノール600部に加えて完溶させた溶液を用意し、この中に上述のジアゾニウム塩溶液を4〜10℃で2時間かけて加えた。このまま8時間10℃で反応させた後、生成した粉末を濾別した。反応液の粘度は高く、濾別するのに一晩を要した。この粉末を1500部の水に加え、水酸化カリウム水溶液で余分の酸を中和した。再度濾過を行い、黄色粉末を得た。この黄色粉末をN,N−ジメチルアセトアミド300部、水300部の混合溶媒に加え、85℃で4時間加熱熟成した。この熟成液を熱時濾過し、さらにメタノールで洗浄してアゾ化合物(8)を28.1部(収率55.8%)得た。同様の操作を3回繰り返し行ったところ、いずれも同様の粉末X線回折スペクトルを示す化合物が得られた。
以上の実施例1および比較例1,2について、それぞれの製造方法の特徴を表にまとめると以下のようになった。
27.9部の5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールを325部のリン酸に加えて50℃に加熱し溶解させた。この溶液を氷冷して−3℃に保ち、亜硝酸ナトリウム20.9部を加えて1.5時間攪拌し、ジアゾニウム塩溶液を得た。別に式(7)で表される化合物30部をメタノール600部に加えて完溶させた溶液を用意し、この中に上述のジアゾニウム塩溶液を4〜10℃で2時間かけて加えた。このまま8時間10℃で反応させた後、生成した粉末を濾別した。反応液の粘度は高く、濾別するのに一晩を要した。この粉末を1500部の水に加え、水酸化カリウム水溶液で余分の酸を中和した。再度濾過を行い、黄色粉末を得た。この黄色粉末をN,N−ジメチルアセトアミド300部、水300部の混合溶媒に加え、85℃で4時間加熱熟成した。この熟成液を熱時濾過し、さらにメタノールで洗浄してアゾ化合物(8)を28.1部(収率55.8%)得た。同様の操作を3回繰り返し行ったところ、いずれも同様の粉末X線回折スペクトルを示す化合物が得られた。
以上の実施例1および比較例1,2について、それぞれの製造方法の特徴を表にまとめると以下のようになった。
以上の結果から本発明の製造方法は、反応時間が短くて済み収率も高いので、製造に伴うエネルギーや廃棄物を削減でき、よって、小さい環境負荷で製造することができる。また、反応の再現性もよく、品質の整ったアゾ化合物を製造することができる。
[実施例2]
実施例1において、5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールの代わりに5−アミノ−1,2,4−チアジアゾールを用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−2で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−2で表される化合物を収率72.3%で得た。
実施例1において、5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールの代わりに5−アミノ−1,2,4−チアジアゾールを用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−2で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−2で表される化合物を収率72.3%で得た。
[実施例3]
実施例1において、前記式(7)の代わりに式(9)を用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−5で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−5で表される化合物を収率67.8%で得た。
式(9):
実施例1において、前記式(7)の代わりに式(9)を用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−5で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−5で表される化合物を収率67.8%で得た。
式(9):
[実施例4]
実施例1において、前記式(7)の代わりに式(10)を用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−6で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−6で表される化合物を収率59.9%で得た。
式(10):
実施例1において、前記式(7)の代わりに式(10)を用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−6で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−6で表される化合物を収率59.9%で得た。
式(10):
[実施例5]
実施例4において、5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールの代わりに1−フェニル−4−シアノ−5−アミノピラゾールを用い、かつ、種結晶として前記Pig−5で表される化合物の代わりに前記Pig−11で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−11で表される化合物を収率74.1%で得た。
実施例4において、5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールの代わりに1−フェニル−4−シアノ−5−アミノピラゾールを用い、かつ、種結晶として前記Pig−5で表される化合物の代わりに前記Pig−11で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−11で表される化合物を収率74.1%で得た。
[実施例6]
実施例1において、5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールの代わりに2−アミノ−5−メチル−1,3,4−チアジアゾールを用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−12で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−12で表される化合物を収率72.3%で得た。
実施例1において、5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールの代わりに2−アミノ−5−メチル−1,3,4−チアジアゾールを用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−12で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−12で表される化合物を収率72.3%で得た。
[実施例7]
実施例1において、5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールの代わりに5−アミノ−4−シアノ−3−メチル−イソチアゾールを用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−15で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−15で表される化合物を収率49.6%で得た。
実施例1において、5−アミノ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾールの代わりに5−アミノ−4−シアノ−3−メチル−イソチアゾールを用い、かつ、種結晶として前記Pig−1で表される化合物の代わりに前記Pig−15で表される化合物を用いたこと以外は同様にして、Pig−15で表される化合物を収率49.6%で得た。
Claims (7)
- 下記一般式(1)で表されるヘテロ環アミンをジアゾニウム化したジアゾニウム化合物と、下記一般式(3)で表される化合物とのカップリング反応によって下記一般式(4)で表されるアゾ化合物を製造する方法において、種結晶としての下記一般式(4)で表されるアゾ化合物の存在下カップリング反応を行うことを特徴とする下記一般式(4)で表されるアゾ化合物の製造方法。
一般式(1):
Het−NH2
(一般式(1)中、Hetは下記一般式(2)で表される芳香族ヘテロ環基群から選ばれる基を表す。*は一般式(1)中のアミノ基との結合部位を表す。)
一般式(2):
一般式(3):
一般式(4):
- 前記一般式(3)で表される化合物が溶解した溶液に前記一般式(4)で表されるアゾ化合物を種結晶として加える請求項1記載の製造方法。
- 前記一般式(3)で表される化合物が溶解した溶液が炭素数1〜4のアルコール溶液、炭素数1〜4のケトン溶液、またはアセトニトリル溶液である請求項1または2記載の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする一般式(4)で表されるアゾ顔料、その塩または水和物。
- 請求項6記載のアゾ顔料、その塩または水和物を少なくとも1種含む着色剤組成物。
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---|---|---|---|
JP2007245918A JP2009073992A (ja) | 2007-09-21 | 2007-09-21 | アゾ化合物の製造方法およびアゾ顔料 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011052140A (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-17 | Fujifilm Corp | インク組成物、インクジェット記録方法及び印刷物 |
US8101325B2 (en) * | 2007-09-14 | 2012-01-24 | Fujifilm Corporation | Azo compound, curable composition, color filter, and method of producing the same |
EP2474574A4 (en) * | 2009-09-04 | 2014-03-19 | Fujifilm Corp | PROCESS FOR PRODUCING AZO PIGMENT, AZO PIGMENT AND COLORING COMPOSITION |
-
2007
- 2007-09-21 JP JP2007245918A patent/JP2009073992A/ja active Pending
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JP2011052140A (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-17 | Fujifilm Corp | インク組成物、インクジェット記録方法及び印刷物 |
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