JP2009073410A - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも電動機から出力される動力により走行可能なハイブリッド車において、内燃機関の空燃比の検出に用いられる検出素子が被水したか否かをより適正に判定すると共に、検出素子が被水したときでも検出素子を保護しつつ走行を確保する。
【解決手段】空燃比センサの素子インピーダンスに基づいて空燃比センサの被水による異常を判定し、異常が判定されないときにはエンジンに要求される仮要求パワーPetmpが設定されたエンジンの要求パワーPe*がエンジンから出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸に出力されるようエンジンとモータとを制御し(S330,S360〜S410)、異常が判定されたときには仮要求パワーPetmpを被水時制限パワーPewで制限して設定されたエンジンの要求パワーPe*がエンジンから出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸に出力されるようエンジンとモータとを制御する(S340〜S410)。
【選択図】図5

Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関し、詳しくは、内燃機関と電動機とを備え、少なくとも電動機から出力される動力により走行可能なハイブリッド車およびこうしたハイブリッド車の制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車に搭載される空燃比検出装置としては、内燃機関の排気通路に設けられた酸素センサと、酸素センサを加熱するヒータとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この空燃比検出装置では、酸素センサの素子温度が単位時間あたりに基準値を超えて低下したときには、酸素センサが被水したと判定し、ヒータによる酸素センサの加熱を禁止することによって酸素センサが損傷することを防止している。
特開2000−283948号公報
上述したような空燃比検出装置を搭載するハイブリッド車では、内燃機関の空燃比を検出する検出素子が被水すると、検出素子が急激に冷やされて検出素子を加熱するヒータとの温度差が大きくなり、検出素子が損傷するおそれがある。このため、検出素子が被水したか否かをより適正に判定する必要がある。また、検出素子が被水したときには、検出素子の保護のためにハイブリッド車の走行を禁止することも考えられるが、退避走行などを考えると、走行を確保することが好ましい。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、内燃機関の空燃比の検出に用いられる検出素子が被水したか否かをより適正に判定すると共に、検出素子が被水したときでも検出素子を保護しつつ走行を確保することを主目的とする。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
内燃機関と電動機とを備え、少なくとも前記電動機から出力される動力により走行可能なハイブリッド車であって、
前記内燃機関の排気系に配置され該内燃機関の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
前記空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて前記空燃比検出手段の被水による異常を判定する異常判定手段と、
前記異常判定手段により異常が判定されないときには前記内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御し、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、内燃機関の空燃比を検出する空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて空燃比検出手段の被水による異常を判定すると共に、異常が判定されないときには内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう内燃機関と電動機とを制御し、異常が判定されたときには内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう内燃機関と電動機とを制御する。空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて空燃比検出手段の被水による異常を判定するから、内燃機関の空燃比を検出する検出素子が被水したか否かをより適正に判定することができる。また、異常が判定されたときには内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう内燃機関と電動機とを制御するから、検出素子が被水したときでも検出素子を保護しつつ走行を確保することができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記内燃機関の運転を停止すると共に前記電動機からの動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、検出素子が被水したときでも、より確実に検出素子を保護しつつ走行を確保することができる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記異常判定手段により異常が判定されたときには所定の負荷範囲内で前記内燃機関が運転されると共に走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、検出素子が被水したときでも、検出素子を保護しつつ内燃機関からの動力と電動機からの動力とを用いて走行を確保することができる。
さらに、本発明のハイブリッド車において、前記空燃比検出手段は、電力の供給を受けて前記検出素子を加温可能な加温素子を備える手段であり、前記制御手段は、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記加温素子への電力の供給を制限する手段であるものとすることもできる。こうすれば、検出素子が被水したときでも、検出素子と加温素子との温度差が大きくなって検出素子が損傷することを防止することができる。
あるいは、本発明のハイブリッド車において、前記空燃比検出手段は、前記内燃機関の排気系に配置される排気側電極と、外気に接する大気系に配置される大気側電極と、前記排気側電極と前記大気側電極とに接する固体電解質と、を備える手段であり、前記異常判定手段は、前記排気側電極と前記大気側電極との電位差と前記固体電解質に流れる電流値に基づいて検出される前記検出素子の抵抗値に基づいて前記空燃比検出手段の異常を判定する手段であるものとすることもできる。
本発明のハイブリッド車において、前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と車輪に接続された駆動軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記電動機および前記発電機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備え、前記制御手段は、前記異常判定手段により異常が判定されないときには前記内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記発電機とを制御し、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記発電機とを制御する手段であるものとすることもできる。
本発明のハイブリッド車の制御方法は、
内燃機関と、電動機と、前記内燃機関の排気系に配置され該内燃機関の空燃比を検出する空燃比検出手段と、を備え、少なくとも前記電動機から出力される動力により走行可能なハイブリッド車の制御方法であって、
(a)前記空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて前記空燃比検出手段の被水による異常を判定し、
(b)前記異常判定手段により異常が判定されないときには前記内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御し、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド車では、内燃機関の空燃比を検出する空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて空燃比検出手段の被水による異常を判定すると共に、異常が判定されないときには内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう内燃機関と電動機とを制御し、異常が判定されたときには内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう内燃機関と電動機とを制御する。空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて空燃比検出手段の被水による異常を判定するから、内燃機関の空燃比を検出する検出素子が被水したか否かをより適正に判定することができる。また、異常が判定されたときには内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう内燃機関と電動機とを制御するから、検出素子が被水したときでも検出素子を保護しつつ走行を確保することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、計時指令に応じて計時処理を実行するタイマ24dと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号、例えば、エンジン22の排気を浄化する浄化装置62の前段で排気管63に取り付けられエンジン22の空燃比AFを検出する空燃比センサ64からの電圧Vafや電流Iaf,浄化装置62の後段で同じく排気管63に取り付けられた酸素センサ65からの酸素信号,エンジン22のクランクシャフト26のクランク角を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどが入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22や各種センサを駆動するための種々の制御信号、例えば、空燃比センサ64への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、空燃比センサ64からの電圧Vafや電流Iafに基づいてエンジン22の空燃比AFを求めたり、図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
ここで、空燃比センサ64は、図2に示すように、有底筒状に形成されたジルコニア固体電解質102と、ジルコニア固体電解質102の内表面,外表面に装着される大気側電極104,排気側電極106と、ジルコニア固体電解質102の内側に設置されてジルコニア固体電解質102を加温するヒータ110と、排気側電極106の外表面に装着されてジルコニア固体電解質102などを排気の熱などから保護する拡散抵抗層108と、大気側電極104と排気側電極106との間に電圧を印加する電圧印加回路112と、大気側電極104と排気側電極106との間の電圧や電流を検出してエンジンECU24に出力する電圧センサ120,電流センサ122とから構成されており、その外側には、排気管63に取り付けられ空燃比センサ64のうち排気通路側に露出している部分を水分などから保護するために覆うカバー114が設けられている。また、空燃比センサ64は、その内側には大気が導入され、外側にはカバー114の図示しない多数の小孔を通してエンジン22の排気が導入されている。空燃比センサ64は、大気側電極104と排気側電極106との間に所定電圧(例えば0.4Vなど)が印加されたときに、電流Iafがエンジン22の空燃比AFに応じた限界電流Iafmaxで飽和する特性を示す。限界電流Iafmaxと空燃比AFとの関係の一例を図3に示す。なお、この限界電流Iafmaxは、センサ温度Tafによっても異なるため、センサ温度Tafが予め定められた所定温度T0となるようにヒータ110によってジルコニア固体電解質102は加温されている。このヒータ110は、エンジンECU24により制御されており、その制御として、実施例では、センサ温度Tafが所定温度T0となるようにフィードバック制御(PID制御)が用いられている。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して、最終的には車両の駆動輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやり取りを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやり取りを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に空燃比センサ64が被水していると判定されたときの動作について説明する。図4はエンジンECU24により所定時間毎(例えば、数十msec毎)に繰り返し実行される被水判定ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図5はハイブリッド用電子制御ユニット70により所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。以下、まず、空燃比センサ64が被水しているか否かの判定について図4の被水判定ルーチンを用いて説明し、その後、この空燃比センサ64が被水しているか否かの判定結果に基づくエンジン22やモータMG1,MG2の制御について図5の駆動制御ルーチンを用いて説明する。
被水判定ルーチンが実行されると、エンジンECU24のCPU24aは、まず、電圧センサ120からの電圧Vafや電流センサ122からの電流Iafなど制御に必要なデータを入力し(ステップS100)、空燃比センサ64が被水しているか否かを示す被水判定フラグFの値を調べる(ステップS110)。ここで、電圧Vafや電流Iafは、空燃比AFを測定するときに印加される正の所定電圧とは異なる負の所定電圧が大気側電極104と排気側電極106との間に印加されたときに検出された値を入力するものとした。また、被水判定フラグFは、空燃比センサ64が被水していないと判定されたときには値0が設定され、空燃比センサ64が被水していると判定されたときには値1が設定されるフラグであり、詳細については後述する。
被水判定フラグFが値0のときには、電圧Vafを電流Iafで除することにより空燃比センサ64の素子インピーダンスZafを計算すると共に(ステップS120)、計算した素子インピーダンスZafを所定値Zrefと比較する(ステップS130)。ここで、所定値Zrefは、空燃比センサ64が被水している可能性があるか否かを判定するために用いられるものであり、実施例では、ジルコニア固体電解質102などの温度であるセンサ温度Tafが所定温度Trefのときの素子インピーダンスを用いるものとした。この所定温度Trefは、空燃比センサ64が被水していなければヒータ110により一旦加温された後に通常至らない温度として設定され、予め実験などにより定められた温度を用いることができる。図6は、素子インピーダンスZafとセンサ温度Tafとの関係の一例を示す説明図である。なお、この図6には、所定温度Trefや所定値Zref,前述の所定温度T0,センサ温度Tafが所定温度T0のときの素子インピーダンスである所定値Z0についても併せて示した。一般に、図6に示すように、ジルコニア固体電解質を用いた空燃比センサ64は、素子インピーダンスZafがセンサ温度Tafが高いほど小さくなる傾向がある。前述したように、空燃比センサ64は、ヒータ110によって加温されているので、被水していない通常時には、センサ温度Tafが所定温度Trefより高い所定温度T0近傍となる、即ち、素子インピーダンスZafが所定値Zrefより小さい所定値Z0近傍となる。一方、空燃比センサ64は、被水して冷却されたときには、センサ温度Tafが所定温度Tref以下に低下する、即ち、素子インピーダンスZafが所定値Zref以上に大きくなる。ステップS130の処理では、素子インピーダンスZafと所定値Zrefとを比較することにより、センサ温度Tafが所定温度Tref以下に低下しているか否か、即ち、空燃比センサ64が被水している可能性があるか否かを判定しているのである。
素子インピーダンスZafが所定値Zref未満のときには、タイマ24dにより計時されている計時値tをリセットすると共に(ステップS140)、タイマ24dにより計時が行なわれているか否かを示す計時中判定フラグGに値0を設定し(ステップS150)、被水判定フラグFに値0を設定して(ステップS160)、被水判定ルーチンを終了する。
ステップS130で素子インピーダンスZafが所定値Zref以上のときには、空燃比センサ64が被水している可能性があると判断し、計時中判定フラグGの値を調べ(ステップS170)、計時中判定フラグGが値0のときには、タイマ24dによる計時をスタートすると共に(ステップS180)、計時中判定フラグGに値1を設定する(ステップS190)。こうして計時中判定フラグGに値1が設定されると、次回以降に被水判定ルーチンが実行されたときにはステップS170で計時中判定フラグGが値1であると判定され、ステップS180,S190の処理を実行せずに計時を継続する。こうして計時される計時値tは、素子インピーダンスZafが所定値Zref以上である時間を示すことになる。
続いて、計時値tを被水判定時間trefと比較する(ステップS200)。ここで、被水判定時間trefは、空燃比センサ64が被水していると判定するのに要する時間であり、空燃比センサ64の特性などに基づいて予め実験などにより定めることができる。計時値tが被水判定時間tref未満のときには、未だ空燃比センサ64が被水していると判定するのに十分な時間が経過していないと判断し、被水判定フラグFに値0を設定して(ステップS160)、被水判定ルーチンを終了する。一方、計時値tが被水判定時間tref以上のときには、空燃比センサ64が被水していると判断し、警告灯90を点灯すると共に(ステップS210)、被水判定フラグFに値1を設定して(ステップS220)、被水判定ルーチンを終了する。被水判定フラグFに値1が設定されると、次回以降に被水判定ルーチンが実行されたときにはステップS110で被水判定フラグFが値1であると判定され、ステップS210,S220の処理を行なって被水判定ルーチンを終了する。このように、素子インピーダンスZafに基づいて空燃比センサ64が被水しているか否かを判定することにより、より適正に空燃比センサ64が被水しているか否かを判定することができる。また、空燃比センサ64が被水していると判定されたときには、その旨を警告灯90により運転者に報知することができる。
以上、被水判定ルーチンについて説明した。次に、この被水判定ルーチンの判定の結果に基づいて行なわれる図5の駆動制御ルーチンを説明する。駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Wout,被水判定フラグFなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS300)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。さらに、被水判定フラグFは、上述した被水判定ルーチンにより設定されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪39a,39bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される出力の仮の値である仮要求パワーPetmpとを設定する(ステップS310)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図7に要求トルク設定用マップの一例を示す。また、仮要求パワーPetmpは、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
次に、被水判定フラグFの値を調べ(ステップS320)、被水判定フラグFが値0のときには、エンジン22に要求される要求パワーPe*に仮要求パワーPetmpを設定し(ステップS330)、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS360)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図8に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とエンジン22の目標トルクTe*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS370)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図9に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=-ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
そして、要求トルクTr*に設定したトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に減速ギヤ35のギヤ比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(3)により計算すると共に(ステップS380)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(4)および式(5)により計算すると共に(ステップS390)、設定した仮トルクTm2tmpを式(6)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS400)。ここで、式(3)は、図9の共線図から容易に導くことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (6)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS410)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22を効率よく運転して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
ステップS320で被水判定フラグFが値1のときには、空燃比センサ64が被水していると判断し、仮要求パワーPetmpを被水時制限パワーPewで制限してエンジン22の要求パワーPe*を設定すると共に(ステップS340)、空燃比センサ64を加温するヒータ110に供給する電力を制限するように電力供給制限指令をエンジンECU24に送信し(ステップS350)、設定したエンジン22の要求パワーPe*を用いて上述したステップS360〜S410の処理を実行して駆動制御ルーチンを終了する。空燃比センサ64は、被水すると、急冷されてヒータ110との間の温度差が大きくなることによって損傷することがある。実施例では、空燃比センサ64が被水していると判定されたときにヒータ110に供給する電力を制限することにより、こうした不都合を解消することができる。この結果、空燃比センサ64を保護しつつ、エンジン22の運転を伴って走行することができる。ここで、ヒータ110に供給する電力を制限する指令を受信したエンジンECU24は、例えば、ヒータ110に供給する電力を空燃比センサ64の損傷を抑制できる所定電力に制限してPID制御を行なうことができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、被水判定時間tref以上の時間に亘って空燃比センサ64の素子インピーダンスZafが所定値Zref以上となるときに、空燃比センサ64が被水により異常を生じていると判定するから、空燃比センサ64が被水したか否かをより適正に判定することができる。また、空燃比センサ64が被水していると判定されないときにはエンジン22に要求される仮要求パワーPetmpが設定された要求パワーPe*がエンジン22から出力される共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御し、空燃比センサ64が被水していると判定されたときには仮要求パワーPetmpを被水時制限パワーPewで制限して設定された要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するから、空燃比センサ64が被水したときでも空燃比センサ64を保護しつつ走行を確保することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、素子インピーダンスZafが被水判定時間tref以上の時間に亘って所定値Zref以上となったときに空燃比センサ64が被水していると判定するものとしたが、素子インピーダンスZafが所定値Zref以上となったときには、被水判定時間trefに拘わらず、空燃比センサ64が被水していると判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、素子インピーダンスZafは、空燃比AFを測定するときに印加される正の所定電圧とは異なる負の所定電圧が大気側電極104と排気側電極106との間に印加されたときに検出された電圧Vafと電流Iafとを用いて計算するものとしたが、所定時間毎に大気側電極104と排気側電極106との間にパルス状の電圧(例えば、0.4±0.2V)を印加してこのパルス状の電圧に対する電圧Vafと電流Iafの変化量を用いて計算するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、素子インピーダンスZafを用いて空燃比センサ64が被水しているか否かを判定するものとしたが、これに代えて、素子インピーダンスZafの逆数としての素子アドミタンスを用いて空燃比センサ64が被水しているか否かを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、空燃比センサ64が被水していると判定されたときには、エンジン22からの出力の被水時制限パワーPewによる制限を伴って走行するものとしたが、エンジン22をアイドル運転したり停止したりしてモータMG2からの動力だけによって走行するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、空燃比センサ64が被水していると判定されたときには、ヒータ110に供給する電力の制限として、ヒータ110に供給する電力を所定電力に制限するものとしたが、この所定電力に値0が含まれるものとしてもよい。即ち、ヒータ110に供給する電力を停止するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪39c,39dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、動力分配統合機構30にエンジン22とモータMG1と駆動軸とを接続すると共に駆動軸に減速ギヤ35を介してモータMG2を接続し、モータMG1,MG2と電力のやり取りをするバッテリ50を備える構成としたが、走行用の動力を出力するエンジンと、動力を入出力するモータと、モータと電力のやり取りをするバッテリと、を備えるハイブリッド車であれば如何なる構成のハイブリッド車の形態としても構わない。また、こうしたハイブリッド車の制御方法の形態としてもよい。
ここで、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、空燃比センサ64や空燃比センサ64を制御するエンジンECU24が「空燃比検出手段」に相当し、被水判定時間tref以上の時間に亘って空燃比センサ64の素子インピーダンスZafが所定値Zref以上となったときに空燃比センサ64が被水していると判定する図4の被水判定ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「異常判定手段」に相当し、空燃比センサ64が被水していると判定されないときには、要求トルクTr*に基づいて設定されるエンジン22の仮要求パワーPetmpをエンジン22の要求パワーPe*に設定し、設定した要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定してエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータECU40に送信し、空燃比センサ64が被水していると判定されたときには、エンジン22の仮要求パワーPetmpを被水時制限パワーPewで制限して要求パワーPe*を設定し、要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定してエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータECU40に送信する図5の駆動制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてエンジン22を制御するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。また、ヒータ110が「加温素子」に相当し、排気側電極106が「排気側電極」に相当し、大気側電極104が「大気側電極」に相当し、ジルコニア固体電解質102が「固体電解質」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「空燃比検出手段」としては、空燃比センサ64や空燃比センサ64を制御するエンジンECU24に限定されるものではなく、内燃機関の排気系に配置され内燃機関の空燃比を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「異常判定手段」としては、被水判定時間tref以上の時間に亘って空燃比センサ64の素子インピーダンスZafが所定値Zref以上となったときに空燃比センサ64が被水していると判定するものに限定されるものではなく、空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて空燃比検出手段の被水による異常を判定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく、単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、空燃比センサ64が被水していると判定されないときには、要求トルクTr*に基づいて設定されるエンジン22の仮要求パワーPetmpをエンジン22の要求パワーPe*に設定し、設定した要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御し、空燃比センサ64が被水していると判定されたときには、エンジン22の仮要求パワーPetmpを被水時制限パワーPewで制限して要求パワーPe*を設定し、要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するものに限定されるものではなく、空燃比センサ64が被水していると判定されたときにはエンジン22をアイドル運転したり停止したりしてモータMG2によるモータ走行をするものとするなど、異常判定手段により異常が判定されないときには内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう内燃機関と電動機とを制御し、異常判定手段により異常が判定されたときには内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう内燃機関と電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。また、「加温素子」としては、ヒータ110に限定されるものではなく、電力の供給を受けて検出素子を加温可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「排気側電極」としては、排気側電極106に限定されるものではなく、内燃機関の排気系に配置されるものであれば如何なるものとしても構わない。「大気側電極」としては、大気側電極104に限定されるものではなく、外気に接する大気系に配置されるものであれば如何なるものとしても構わない。「固体電解質」としては、ジルコニア固体電解質102に限定されるものではなく、例えば、チタニアとするなど、排気側電極と大気側電極とに接するものであれば如何なるものとしても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、燃機関からの動力を用いて発電するものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる作動作用を有するものなど、駆動軸と出力軸と発電機の回転軸との3軸に接続され3軸のうちのいずれかに軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、電動機および発電機と電力のやり取りが可能であれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 空燃比センサ64の構成の一例を示す構成図である。 限界電流Iafmaxと空燃比AFとの関係の一例を示す説明図である。 被水判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 素子インピーダンスZafとセンサ温度Tafとの関係の一例を示す説明図である。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 エンジン22の運転を伴って走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、24d タイマ、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、62 浄化装置、63 排気管、64 空燃比センサ、65 酸素センサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 警告灯、102 ジルコニア固体電解質、104 大気側電極、106 排気側電極、108 拡散抵抗層、110 ヒータ、112 電圧印加回路、114 カバー、120 電圧センサ、122 電流センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (7)

  1. 内燃機関と電動機とを備え、少なくとも前記電動機から出力される動力により走行可能なハイブリッド車であって、
    前記内燃機関の排気系に配置され該内燃機関の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
    前記空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて前記空燃比検出手段の被水による異常を判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段により異常が判定されないときには前記内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御し、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 前記制御手段は、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記内燃機関の運転を停止すると共に前記電動機からの動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する手段である請求項1記載のハイブリッド車
  3. 前記制御手段は、前記異常判定手段により異常が判定されたときには所定の負荷範囲内で前記内燃機関が運転されると共に走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する手段である請求項1記載のハイブリッド車。
  4. 請求項3記載のハイブリッド車であって、
    前記空燃比検出手段は、電力の供給を受けて前記検出素子を加温可能な加温素子を備える手段であり、
    前記制御手段は、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記加温素子への電力の供給を制限する手段であるハイブリッド車。
  5. 請求項1ないし4いずれか1つの請求項に記載のハイブリッド車であって、
    前記空燃比検出手段は、前記内燃機関の排気系に配置される排気側電極と、外気に接する大気系に配置される大気側電極と、前記排気側電極と前記大気側電極とに接する固体電解質と、を備える手段であり、
    前記異常判定手段は、前記排気側電極と前記大気側電極との電位差と前記固体電解質に流れる電流値に基づいて検出される前記検出素子の抵抗値に基づいて前記空燃比検出手段の異常を判定する手段である、
    ハイブリッド車。
  6. 請求項1ないし5いずれか1つの請求項に記載のハイブリッド車であって、
    前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、
    前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と車輪に接続された駆動軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
    前記電動機および前記発電機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記異常判定手段により異常が判定されないときには前記内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記発電機とを制御し、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記発電機とを制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  7. 内燃機関と、電動機と、前記内燃機関の排気系に配置され該内燃機関の空燃比を検出する空燃比検出手段と、を備え、少なくとも前記電動機から出力される動力により走行可能なハイブリッド車の制御方法であって、
    (a)前記空燃比検出手段に用いられる検出素子の抵抗値に基づいて前記空燃比検出手段の被水による異常を判定し、
    (b)前記異常判定手段により異常が判定されないときには前記内燃機関の出力制限を伴わずに走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御し、前記異常判定手段により異常が判定されたときには前記内燃機関の出力制限を伴って走行に要求される動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド車の制御方法。
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