JP2009071633A - 給電レール装置および通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タップ装置60の制御部67は、第1通信IF部65を介してパケットデータを受信すると、データバッファ69に記憶させる。そして、制御部67は、ID記憶部68にレールIDが記憶されているか否かに応じて、読取部53にレールIDの生成を指示する。制御部67はデータバッファ69かパケットデータを読み出し、そのヘッダにレールIDを付加すると、第2通信IF部66を介して送信させる。また、フィルタ部62が設けられているので、電力端子61や電力線6,7を流れる給電電流に重畳された信号と、電力線5を流れる給電電流に重畳された信号とが混在することはない。これにより、レールIDに基づいて、これを供給した給電レール装置30を容易に知ることができるから、これを認証として通信を許可してもセキュリティを確保することができる。
【選択図】図9
Description
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、セキュリティを確保しつつ、容易にネットワークを管理することのできる技術を提供することを目的とする。
(A)実施形態の構成
まず、図1を参照して、本発明に係る通信システムについて説明する。
本通信システムは、サーバ装置10と、複数のクライアント装置20,20…と、複数のPLC専用アダプタ1,1…と、電力線2とを備える。本通信システムはLANであり、LAN規格としてイーサネット(登録商標)を用いる。従って、通信においては、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)/IP等の各種のプロトコルに基づいて、ヘッダ部とペイロード部とからなるパケットデータが遣り取りされる。
図2において、会社100は3階建ての建造物であり、会社100には管理室200と、複数の部屋300,300…とが設けられている。管理室200は、会社100の3階に設けられている。この管理室200には、会社100内の通信システムを管理するサーバ装置10が設置される。部屋300は、会社100の1階、2階および3階の各階に複数設けられており、例えば営業部や経理部などの各部署の部屋である。部屋300には、複数のクライアント装置20が設置されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、ROM又は記憶部14に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、バスを介してサーバ装置10の各部を制御する。表示部12は、液晶パネルなどを備え、制御部11の制御の下で、サーバ装置10を操作するためのメニュー画面等を表示する。操作部13は、サーバ装置10を管理するユーザ(以下、「管理者」という)による操作に応じた操作信号を制御部11に出力する。記憶部14は、制御部11によって実行されるコンピュータやその実行時に使用されるデータを記憶するための記憶手段であり、例えばハードディスク装置である。第1通信IF部15および第2通信IF部16は、例えばモデム等を備える通信手段である。制御部11は、第1通信IF部15を介してデータを遣り取りすることによりクライアント装置20と通信する一方で、第2通信IF部16を介してネットワーク4経由の通信を行う。
図4は、ID管理テーブル141の一例を示した図である。このID管理テーブル141においては、給電レール装置30の名称である「レール名」と、給電レール装置30が設置されている階数および部屋の名称である「部屋名」と、給電レール装置30を識別するための識別情報である「レールID」とが対応付けられて書き込まれている。図4の第1行に注目すると、レール名のフィールドには「RA1」、部屋名のフィールドには「1階、営業部」、レールIDのフィールドには「ID10001」と書き込まれている。すなわち、「RA1」という名称の給電レール装置30は、会社100の1階にある営業部の部屋300に設置され、レールID「ID10001」が割り当てられていることを示している。また、第2行を参照すると、「RA2」という名称の給電レール装置30は1階の営業部の部屋300に設置されており、そのレールIDは「ID10002」であることを示している。第3行を参照すると、「RA3」という名称の給電レール装置30は、2階の経理部の部屋300に設置されており、そのレールIDは「ID20001」であることを示している。サーバ装置10はこのID管理テーブル141に基づいて、各給電レール装置30を管理する。新たな給電レール装置30が管理室200や部屋300に設置される際には、管理者は操作部13を操作してID管理テーブル141の内容を書き換えることができる。
クライアント装置20は、制御部21と、表示部22と、操作部23と、記憶部24と、通信IF部25とを備える。記憶部24には、クライアント装置20がサーバ装置10と通信するために必要なコンピュータプログラムPRGが記憶されている。クライアント装置20には、給電線26を介して給電が行われ、その先端にはコンセントに差し込むためのプラグ27が設けられている(図6参照)。その他の各部の機能はサーバ装置10と同様であり、その詳細な説明を省略する。
図6に示したように、給電レール装置30は、レール本体40と、レール本体40内にレールの伸長方向に沿って設けられる給電導体42(図7参照)とを有している。また、レール本体40には、支持装置となる移動体50と、タップ装置60とが設けられている。なお、図に示したように直交する3軸をそれぞれX,Y,Z軸とする。タップ装置60は、移動体50に接着または又は所定の固定具によって固定されている。タップ装置60の内部には、電力端子61が設けられており、下面に設けられたプラグ用の差込孔にクライアント装置20のプラグ27が差し込まれると、給電レール装置30とクライアント装置20とが電気的に接続される。移動体50は、図の矢印a方向(x軸方向に平行する軸線)に移動可能に構成されており、どの位置に移動しても、給電導体42との電気的接続は維持されるようになっている。また、移動体50を移動させる場合は、操作者がタップ装置60を持って移動させるようにする。
サーバ装置10と給電レール装置30との電気的接続も上述と同様になっている。
図7に示すように、レール本体40は、その外形は下側に開口する断面略「コ」字状に形成されてX軸方向に伸長する。開口部には折り返し部が伸長方向に延びるように形成され、この各折り返し部には後述する凸部51が挿嵌される凹部41が伸長方向に形成される。レール本体40の側面には、給電導体42,42がレール本体40の伸長方向に設けられる。この給電導体42は、給電レール装置30内において電力線2として機能する。本実施形態においては、給電導体42,42の表面は、レール本体40に対して十分に短い曲率半径の円弧形状が伸長方向に連続した形状をなしている。この給電導体42は、商用電源(いずれも図示せず)に接続される。
読取部53は、図7に示した移動体50側に設けられた受発光部531と、図8に示したレール本体40側に設けられたバーコード532とからなる。バーコード532は、ず7、図8に示すように、レール本体40の内側面に所定間隔毎に複数設けられる。これらのバーコード532は、同じ識別情報を示す。この場合、バーコード532は、給電導体42の下側で、かつ移動体50が位置決めされた位置で、受発光部531が正確にコード情報を読み取ることができる位置に設けられている。
本実施形態においては、レール本体40ごとに異なる識別情報を表示するバーコードが設けられている。したがって、読取部53が生成するレールID(読取情報)によって、どのレール本体40からの情報であるかを知ることができる。
なお、本実施形態では、クライアント装置20とPLC専用アダプタ1とはUSBケーブルを介して接続されており、給電線26およびプラグ27は通信用の電源コードとして用いられる。よって、クライアント装置20の受電用の電源コードが別途、タップ装置60や会社100内の壁面に設けられた図示せぬコンセントに接続されている。
次に、実施形態の動作の一例について説明する。なお、サーバ装置10に給電するための電源コードのプラグは、部屋300にあるタップ装置60の差込孔に差し込まれており、サーバ装置10はすでに立ち上がった状態であるとする。
まず、ユーザはクライアント装置20を起動させるべく、プラグ27をタップ装置60の差込孔に差し込む。そして、ユーザによってクライアント装置20の電源スイッチがオンされると、クライアント装置20は起動する。そして、ユーザが操作部23を操作することによりサーバ装置10との通信を指示すると、これに応じて、制御部21はサーバ装置10と通信するための処理を開始する。
そして、ステップSB5において、制御部67は、ID記憶部68に記憶されたレールIDを読み出し、これをパケットデータのヘッダ部に付加する。
以上のようにして、サーバ装置10によって認証が行われると、その認証が行われた旨(パケットデータ)がクライアント装置20に送信される。なお、送信の経路はクライアント装置20からサーバ装置10へのアクセスの経路の逆順であるので、その説明を省略する。
まず、サーバ装置10の制御部11は、クライアント装置20のIPアドレスをパケットデータのヘッダ部に付加し、第1通信IF部15を介して送信する。タップ装置60の制御部67は、第2通信IF部66を介してこのパケットデータを受信すると、レールIDを付加するための処理を実行する(図10のステップSB1〜SB5と同じ)。続いて、制御部67は、ヘッダ部に記述されたIPアドレスに対応する通信端末(本動作例では、クライアント装置20)にパケットデータを送信する。クライアント装置20の制御部21は、通信IF部25を介してパケッデータを受信すると、パケットデータに応じた制御を行う。
このような手順に従って、クライアント装置20は送信すべきパケットデータを順次サーバ装置10に送信する。
上述した実施形態を以下のように変形してもよい。これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
(1)上述した実施形態では、タップ装置60の制御部67は、受信したすべてのパケットデータにレールIDを付加していたが、一部のパケットデータのみにレールIDを付加するようにしてもよい。ここで、図12は、パケットデータの遣り取りの様子を示すタイムチャートを示した図である。図12に示したように、クライアント装置20によって送信される複数のパケットデータPa1、Pa2、・・・Pa,nは、それぞれの送信の時間間隔が短い。また、サーバ装置10によって応答のパケットデータPb1、Pb2、・・・Pb,mにおいても、これらの送信の時間間隔は短い。一方で、図示したように、Pa,nとPb1との送信の時間間隔T1は、上記の時間間隔に比べてかなり長い。これは、サーバ装置10やクライアント装置20は、受信したパケットデータに対する応答のパケットデータを送信するまでにその内容を判断して、それに応じたパケットデータを生成する、という処理を経ているためである。
また、制御部67は、受信したパケットデータのヘッダ部にレールIDを付加するのではなく、別途レールIDを付加したパケットデータを生成してもよい。
また、制御部67がレールIDの生成を指示するタイミングは、通信の開始時でなくてもよく、例えば一定時間が経過するたびや、管理者の操作に応じてサーバ装置10によって指示されたときでもよい。
これに加えて、パスワード等を用いるユーザ認証処理を行ってもよい。例えば、PC等の情報処理装置においては、ユーザ管理のために、ユーザにユーザIDやパスワード等の認証情報を入力させ、この認証に成功すれば装置へのログインを許可するという機能が一般的に備わっている。そこで、これを利用し、サーバ装置10が各クライアント装置20のログイン用のパスワードを管理しておく。そして、通信開始時に、サーバ装置10は、クライアント装置20にログイン用のパスワードを送信させ、この認証に成功すると、クライアント装置20との通信を許可する。このように、タップ装置60による認証とパスワード等による認証を加え合わせることでより高いセキュリティを実現することもできる。
会社等においては、クライアント装置20は社員毎に1台ずつ割り当てられ、それぞれの社員のデスクに設置される。この場合、各クライアント装置20は同じタップ装置60に接続された状態が維持され、そのタップ装置60が移動されることもない。この場合、タップ装置60の位置を特定することは、それを使用するクライアント装置20を特定することと同等とみなすことができる。
また、制御部67が送信する電流値は、所定の期間における最大の電流(ピーク電流)を表す電流値であってもよい。
以上のように、制御部67は電力線5に流れる給電電流の電流に基づいて決まる消費電力量に関する情報(消費電力情報)を生成し、これをサーバ装置10に送信する。そして、サーバ装置10は、この消費電力情報と、これに関連付けられた読取情報とに基づいて、クライアント装置20による消費電力に関する情報(一覧表やグラフ等)を表示部12に表示させたり、記憶部14に記憶させたりする。
この方法について、以下に具体的に説明する。
制御部601は、CPUやROM、RAMを備え、ROMに記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、バスを介して中継装置600の各部を制御する。記憶部602は、処理の実行時に使用されるデータを記憶するための記憶手段であり、例えばハードディスク装置である。第1通信IF部603および第2通信IF部604は、例えばモデム等を備える通信手段である。PLC専用アダプタ605,606は、上述したPLC専用アダプタ1と同等の機能を有する。第1通信IF部603および第2通信IF部604は、通信を行うためのインタフェース装置である。制御部601は、第1通信IF部603または第2通信IF部604を介してデータを遣り取りする。具体的には、制御部601は、第1通信IF部603を介して給電レール装置30aの給電導体にパケットデータを送信したり、そこかパケットデータを受信したりする。一方、制御部601は、第2通信IF部604を介してサーバ装置10とデータを遣り取りする。データバッファ607は、実施形態のデータバッファ69と同等の機能を有する。
また、中継装置600の記憶部602には、その設置時において、中継装置600ごとに割り当てられたレールIDが記憶される。このレールIDにおいては、サーバ装置10による制御に応じてレールIDは更新することもできる。
まず、制御部601は、第1通信IF部603を介してパケットデータを受信すると、これを、データバッファ607に記憶させる(ステップSD1)。制御部601が第1通信IF部603を介して受信されるパケットデータは、クライアント装置20によって送信されたものである。続いて、制御部601は、先にデータバッファ607に記憶されたものから順にパケットデータを読み出す。制御部601は、記憶部602からレールIDを読み出し、受信したパケットデータのヘッダ部にこれを付加する(ステップSD2)。そして、制御部601は、ヘッダ部に付加された送信先を示すIPアドレスに対応する送信先(すなわち、サーバ装置10)に、第2通信IF部604を介してパケットデータを送信する(ステップSD3)。この構成においても、サーバ装置10は、レールIDに基づいてパケットデータを供給した部屋300を特定できるから、実施形態と同様の理由により、レールIDの照合を認証とみなすことができる。
以上が、中継装置600が実行する動作の説明である。
また、PLC専用アダプタ605,606は中継装置600の外部装置として設けられてもよい。
Claims (7)
- 識別情報を備えたレール本体と、前記レール本体に伸長方向に沿って設けられる給電用導体と、前記給電用導体に電力線を介して接続された電力端子を有し、前記電力端子に接続された装置に電力を供給する給電レール装置において、
前記レール本体に備えられた識別情報を読み取る読取手段と、
前記電力端子に接続された装置によって前記電力線に給電電流に重畳して出力された信号を抽出する信号抽出手段と、
前記信号抽出手段によって抽出された信号に、前記読取手段が読み取った識別情報に対応する読取情報を生成して付加する付加手段と、
前記付加手段によって前記読取情報が付加された信号を給電電流に重畳して前記給電用導体に出力する出力手段と
を備えることを特徴とする給電レール装置。 - 前記装置によって前記電力線に出力された信号が前記給電用導体に流れないように遮断するフィルタ手段
を備えることを特徴とする請求項1記載の給電レール装置。 - 前記電力端子に装置が接続されたことを検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記装置が接続されたことが検出されると、前記読取手段に前記識別情報を読み取らせることを指示する読取指示手段と
を備え、
前記読取手段は、前記読取指示手段による指示に応じて前記識別情報を読み取ることを特徴とする請求項1記載の給電レール装置。 - 前記信号抽出手段によって信号が抽出されてから所定時間が経過した後に受け取った信号に前記読取情報を付加するよう指示し、前記所定時間が経過する前に受け取った信号には前記読取情報を付加しないよう指示する付加指示手段
を備え、
前記付加手段は、前記付加指示手段による指示に応じて前記読取情報を前記信号に付加することを特徴とする請求項1記載の給電レール装置。 - 前記識別情報は、前記レール本体の前記伸長方向の位置を表す位置情報を含むことを特徴とする請求項1記載の給電レール装置。
- 識別情報を備えたレール本体と、前記レール本体に伸長方向に沿って設けられる給電用導体と、前記給電用導体に電力線を介して接続された電力端子を有し、前記電力端子に接続された装置に電力を供給する給電レール装置と、前記給電レール装置の前記給電用導体を介して接続されたサーバ装置とを備える通信システムにおいて、
前記給電レール装置は、
前記レール本体に備えられた識別情報を読み取る読取手段と、
前記電力端子に接続された装置によって前記電力線に給電電流に重畳して出力された信号を抽出する信号抽出手段と、
前記信号抽出手段によって抽出された信号に、前記読取手段が読み取った識別情報に対応する読取情報を生成して付加する付加手段と、
前記付加手段によって前記読取情報が付加された信号を給電電流に重畳して前記給電用導体に出力する出力手段と
を有し、
前記サーバ装置は、
前記出力手段によって前記給電用導体に出力された信号を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された信号に付加された前記読取情報に基づいて、前記電力端子に接続された装置との通信の許可の可否を決定する制御手段と
を有することを特徴とする通信システム。 - 前記識別情報は、前記レール本体の前記伸長方向の位置を表す位置情報を有し、
前記給電用導体と前記電力端子との間に介挿された前記電力線を流れる給電電流から消費電力情報を生成する電力情報生成手段
を備え、
前記出力手段は、前記消費電力情報を前記位置情報に関連付けて出力し、
前記制御手段は、前記消費電力情報と該消費電力情報に関連付けられた前記位置情報とに応じて、前記装置による消費電力に関する情報を出力することを特徴とする請求項6記載の通信システム。
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