JP2009069218A - 焦点距離変更可能なレンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズの光軸に対する傾きの調整を行うことができる焦点距離変更可能なレンズ鏡筒を提供すること。
【解決手段】レンズ鏡筒は、レンズと焦点距離変更のため光軸方向に移動するカムフォロア31bと31aと31cとを備えた一群枠4と、カムフォロア31bに係合する焦点距離変更のためのカム溝52c2とカムフォロア31bに係合する焦点距離変更のためのカム溝52c1とカムフォロア31cに係合する焦点距離変更のためのカム溝52c3とを備えたカム筒5とを有しており、所定の焦点距離において、カム溝52c2にはカムフォロア31bを移動させない第一の領域が設けられ、カム溝52c1にはカムフォロア31aを、光軸方向に移動させる第二の領域が設けられ、カム溝51c3にはカムフォロア31cを、上記第二の領域とは異なる量を光軸方向に移動させる第三の領域が設けられる。
【選択図】図9

Description

本発明は、焦点距離変更可能なレンズ鏡筒の進退機構に関する。
従来の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒において、該レンズ鏡筒とフィルム面(または、撮像素子受光面)との離間距離(バックフォーカス)の調整を行う方法として特許文献1に開示のものは、バックフォーカスの調整を容易に行うことが可能な方法を提案したものである。この方法を適用したレンズ鏡筒は、ヘリコイド係合する前群レンズと駆動リングに対してカム溝係合する後群レンズを備えたズームレンズ鏡筒であって、上記カム溝に間隔をもって形成される複数のバックフォーカス調整区間を有している。バックフォーカスの調整を行う場合、カム溝に係合するカムフォロアが各バックフォーカス調整区間に位置しているとき、上記駆動リングの回転位置を微調整することにより、上記各バックフォーカス調整区間位置におけるバックフォーカス調整を行うことができる。
特開平10−68864号公報
特許文献1に開示された方法を適用したレンズ鏡筒では、ズーミング時に上記カムフォロアが上記カム溝の複数のバックフォーカス調整区間を通過する際、撮像素子の撮像面上の被写体像が振れる。従って、ライブビュー表示画面が見づらくなるといった問題があった。
また、特許文献1に開示されたものには被写体像の片ぼけなどを調整する機構についての言及はなされていない。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、レンズの光軸方向の位置、あるいは、レンズの光軸に対する傾きの調整を行うことができる焦点距離変更可能なレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒は、レンズを保持し、焦点距離変更のため光軸方向に移動する第一のカムフォロアと第二のカムフォロアと第三のカムフォロアとを周面に有する移動枠と、上記第一のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第一のカム溝と上記第二のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第二のカム溝と上記第三のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第三のカム溝とを有し、所定の焦点距離において、上記第一のカム溝、上記第二のカム溝、上記第三のカム溝それぞれには上記第一のカムフォロア、上記第二のカムフォロアを光軸方向に互いに異なる位置に位置させるカム部を有するカム筒とを有する。
本発明の請求項2記載記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒は、レンズと焦点距離変更のため光軸方向に移動する第一のカムフォロアと第二のカムフォロアと第三のカムフォロアとを周面に有する移動枠と、上記第一のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第一のカム溝と上記第二のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第二のカム溝と上記第三のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第三のカム溝とを有し、所定の焦点距離において、上記第一のカム溝には第一のカムフォロアを該所定の焦点距離の位置で光軸方向に移動させない第一の領域を有し、上記第二のカム溝には上記第二のカムフォロアを、上記第一のカムフォロアが上記第一の領域を移動するのに伴って光軸方向に移動させる第二の領域を有し、上記第三のカム溝には上記第三のカムフォロアを、上記第一のカムフォロアが上記第一の領域を移動するのに伴って、上記第二の領域とは異なる量を光軸方向に移動させる第三の領域を有するカム筒とを有する。
本発明の請求項3記載記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒は、請求項2記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒において、上記第一の領域は、上記カム筒の円周上に、円周方向にのみ沿って設けられたカム溝である。
本発明の請求項4記載記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒は、請求項2記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒において、上記所定の焦点距離は、最広角の焦点距離である。
本発明の請求項5記載記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒は、請求項2記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒において、上記所定の焦点距離は、最望遠の焦点距離である。
本発明の請求項6記載記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒は、レンズと焦点距離変更のため光軸方向に移動する第一のカムフォロアと第二のカムフォロアと第三のカムフォロアとを周面に有する移動枠と、上記第一のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第一のカム溝と上記第二のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第二のカム溝と上記第三のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第三のカム溝とを有し、所定の焦点距離において、上記第一のカム溝には第一のカムフォロアを該所定の焦点距離の位置で光軸方向に往復移動させる第一の領域を有し、上記第一のカムフォロアが上記第一の領域を移動する動作に伴って上記第二のカム溝には上記第二のカムフォロアを、上記第一のカムフォロアの移動に対して位相がずれた状態で光軸方向に往復移動させる第二の領域を有し、上記第一のカムフォロアが上記第一の領域を移動するのに伴って上記第三のカム溝には上記第三のカムフォロアを、上記第一のカムフォロアの移動と上記第二のカムフォロアの移動とに対し位相がずれた状態で光軸方向に往復移動させる第三の領域を有するカム筒とを有する。
本発明によれば、レンズの光軸方向の位置、あるいは、レンズの光軸に対する傾き調整を行うことができる焦点距離変更可能なレンズ鏡筒を提供することができる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態である焦点距離変更可能なレンズ鏡筒の沈胴状態における光軸上の縦断面図である。図2は、上記レンズ鏡筒のワイド状態における光軸上の縦断面図である。図3は、上記レンズ鏡筒のテレ状態における光軸上の縦断面図である。図4は、上記レンズ鏡筒に組み込まれるカム筒と該カム筒に嵌合する第一群枠とを光軸前方から見た断面図である。なお、図4には後述する第二,三の実施形態のレンズ鏡筒に適用されるカム筒も合わせて示されている。図5は、上記レンズ鏡筒のワイド位置調整状態における撮影レンズの位置の変化を図4のA−A断面(縦断面)で示した図である。
なお、撮影レンズの光軸は、図中、「O」で示す。また、以下の説明では該光軸の被写体側を前方、結像側(撮像素子側)を後方とする。さらに、上記レンズ鏡筒のカム筒の回転方向は、前方側から見た回転方向で示す。また、上記光軸に対して直交する方向のうち、左右方向をX方向とし、上下方向をY方向とする。
本実施形態のレンズ鏡筒1は、光軸方向の長さが伸長した状態にてズーミングおよびフォーカシングを行う撮影可能状態と上記伸長状態より短縮した非撮影状態、例えば、沈胴状態とに切り替えることができる焦点距離変更可能なレンズ鏡筒である。このレンズ鏡筒1は、図1〜3に示すようにカメラ本体等に固定支持されるの円筒状の固定枠2と、固定枠2の後端面に固定して装着される固定板地板12と、さらに固定板地板12の背面に固着されるCCD固定板13と、固定板地板12に支持される光学フィルタ15と、CCD固定板13に支持される保護ガラス16w含む撮像素子であるCCD14と、固定枠2に光軸方向に進退可能に支持される直進枠3と、固定枠2に支持され、回転、かつ、光軸O方向に進退移動するカム筒5と、固定枠2により回転規制され、カム筒5とともに進退移動するカム筒/二群枠直進ガイド用フロートキー9と、カム筒5に支持され、光軸方向に進退移動する移動枠である一群枠4と、カム筒5に支持され、光軸方向に進退移動する二群枠6と、二群枠6に保持されて進退移動するシャッタ枠7と、後述するフォーカス駆動機構部10を介して光軸方向に進退駆動される三群枠8と、CCD14の前方にのskyt前方から後方に向けて順に配される撮影レンズ群であって、一群枠4に保持される一群レンズ21および二群枠6に保持される二群レンズ22および三群枠8に保持された三群レンズ23と、固定板地板12に固定支持される上記フォーカス駆動機構部10とを有している。
直進枠3は、固定枠2の直進溝2bに嵌入するガイド突部3aを介して回転規制された状態でカム筒5と光軸方向に一体の状態で進退駆動される。
カム筒5は、円筒状枠部材であって、その後端部が固定枠2の内周に嵌入し、回転、進退可能に支持されている。そして、カム筒5は、固定枠2のヘリコイドねじ(雌)2aに螺合するヘリコイドねじ(雄)5aと、外周面5e上に設けられる120°間隔の3本からなるカム溝(第二のカム溝)5c1、カム溝(第一のカム溝)5c2,カム溝(第三のカム溝)5c3と、さらに、内周面上に設けられる3本からなるカム溝5d1,5d2,5d3とを有しており、ズーム駆動モータ(図示せず)によりズーム駆動用ギヤ(図示せず)を介して回転駆動され、その回転にともなって固定枠2に設けられた上記ヘリコイドねじ2aによって光軸方向に進退移動する。
一群枠4は、一群レンズ21を保持する円筒状枠部材であって、直進枠3とカム筒5の間に嵌入され、かつ、固定枠2の直進溝2bに嵌入する突部4a(後述するカムフォロア軸嵌入穴の外径)により回転規制された状態で支持されている。そして、一群枠4の内周面4bの3分割位置(120°間隔)にはカム筒5のカム溝5c1,5c2,5c3に係合する3つのカムフォロア(第二のカムフォロア)31a,カムフォロア(第一のカムフォロア)31b,カムフォロア(第三のカムフォロア)31cが設けられており(図4)、カム筒5の進退回転にともなって、該カム溝により該カムフォロアを介して光軸方向に進退駆動される。なお、一群枠4の前面部には、一群レンズ21の前面に位置し、開口部を有する飾り板11が固着されており、さらに、飾り板11の内側に上記開口部を開閉可能なレンズバリア25が配されている。
二群枠6は、二群レンズ22を保持する円筒状枠部材であって、カム筒5の内周部に嵌入され、フロートキー9によって回転規制された状態支持されている。そして、この二群枠6の外周面の3分割位置(120°間隔)にはカム筒5のカム溝5d1,5d2,5d3に係合する3つのカムフォロア32が設けられており、二群枠6は、カム筒5の進退回転にともなって、該カム溝により該カムフォロアを介して光軸方向に進退移動する。
シャッタ枠7は、二群枠6とともに光軸方向に進退移動し、前面側に開閉駆動されるシャッタ羽根24を内蔵している。
三群枠8は、三群レンズ23を保持しており、二群枠6と光学フィルタ15,CCD14の間に介在した状態で光軸方向ガイド支持部(図示せず)により支持され、フォーカス駆動機構部10により光軸方向に進退駆動される。
フォーカス駆動機構部10は、フォーカス駆動モータおよび減速ギヤを含む進退駆動機構部からなり、フォーカシング時に三群枠8を進退駆動する。
次に、上述した構成を有する本実施形態のレンズ鏡筒1の進退動作の概要について説明するが、特に本実施形態のレンズ鏡筒1においては、組み立て後にレンズ鏡筒のワイド状態におけるカム筒5のワイド位置を調整し、設定することにより一群枠4の位置を微調整する。この微調節により図5に示すようにワイド位置状態における一群レンズ21の位置を変化させて当該レンズ鏡筒1のワイド焦点距離状態でのバックフォーカス量(撮影レンズから結像面までの距離)が調整され、撮像素子14の撮像面14a上に被写体像が精度よく結像する良好なフォーカシング状態を得ることができる。また、ワイド状態での像面湾曲を改善することもできる。
なお、上記ワイド状態で一群枠4の位置を微調整する代わりに三群枠8の移動位置を微調節して上記ワイド焦点距離状態での良好なフォーカシング状態を得ることも可能であるが、上記ワイド状態では、図2に示すように三群枠8に保持される三群レンズ23の前後に二群レンズ22と光学フィルタ15とが接近している状態であり、その調整範囲が狭く、十分な調整ができない。しかし、本実施形態のレンズ鏡筒1ではワイド状態にて一群枠4の一群レンズ21の位置を調整することにより三群レンズ23を移動させることなく上記ワイド焦点距離状態での良好なフォーカシング状態が得られる。
レンズ鏡筒1が沈胴状態に繰り込まれている状態では、図1に示すように直進枠3、一群枠4、カム筒5、二群枠6は、ともに固定枠2の内部に略収納されており、一群レンズ21、二群レンズ22、さらに、三群枠8に保持される三群レンズ23が近接した状態に繰り込まれている。一群枠4のカムフォロア31a等は、それぞれカム筒5のカム溝上の沈胴位置P0 に移動している。一方、二群枠6のカムフォロア32は、それぞれカム筒5のカム溝5c1等の沈胴位置Q0 に移動している(後述する図6参照)。
レンズ鏡筒1を撮影可能なワイド位置状態(最広角の焦点距離を与える位置)に繰り出すには、上記ズーム駆動モータによりカム筒5を反時計回りにワイド位置(詳しくは、ワイド基準位置P1 近傍のワイド調整位置)まで回転駆動する。上記カム筒5の回転によりカム筒5自体が光軸O方向に繰り出され、同時に直進枠3とフロートキー9も回転規制状態で光軸方向に一体的に繰り出される。
上記カム筒5のワイド調整位置までの回転にともなって、一群枠4のカムフォロア31a等がカム筒5のカム溝5c1等の後述するワイド基準位置P1近傍の調整ワイド位置に移動する。二群枠6のカムフォロア32は、カム筒5の上記回転にともなってカム筒5のカム溝5d1等のワイド基準位置Q1近傍に移動する(後述する図6参照)。上記カムフォロア31a等および32の移動により一群枠4に保持される一群レンズ21は、図5に示すように調整ワイド位置に、また、二群枠6に保持される二群レンズ22は、所定のワイド位置にそれぞれ繰り出され、撮像素子撮像面14a上に被写体像が結像される。
一方、三群枠8は、フォーカス駆動機構部10によって各被写体距離に応じたワイド合焦位置に駆動される。
また、レンズ鏡筒1を撮影可能なテレ状態位置(最望遠の焦点距離を与える位置)に繰り出すには、カム筒5をさらに反時計回りにテレ位置まで回転駆動させる。一群枠4のカムフォロア31a等がカム筒5のカム溝5c1等のテレ位置P2 に移動する。二群枠6のカムフォロア32は、カム筒5の上記回転にともなってカム筒5のカム溝5d1等のテレ位置Q2 に移動する(後述する図6参照)。上記カムフォロア31a等および32の移動により一群枠4および二群枠6は、それぞれのテレ位置に繰り出される。
一方、三群枠8は、フォーカス駆動機構部10によって各被写体距離に応じたテレ合焦位置に駆動される。
ここで、図6,7を用いてレンズ鏡筒1のワイド位置状態に対応するカム筒5のカム溝5c1,5c2,5c3およびカム溝5d1,5d2,5d3の形状の詳細および該カム溝に係合する各カムフォロアの動き、および、ワイド位置調節方法について説明する。
図6は、カム筒5を外周側から見たときのカム溝形状を示す展開図であって、該カム溝に嵌入するカムフォロアの移動状態を合わせて示している。図7は、カム筒5のワイド基準位置P1 (相対回転角θ1 )近傍の調整域Δθ1 のカム溝の形状を示す拡大図であって、図7(A)は、カム形状G1 ,G2 ,G3 を示し、図7(B)は、カム形状H1 ,H2 ,H3 を示している。
なお、レンズ鏡筒1を沈胴状態から撮影可能なワイド、または、テレ状態に繰り出す場合、カム筒5は反時計回りに回転駆動される(図4)。そのとき、一群枠4および二群枠6の上記各カムフォロアは、回転規制されているので、カム筒5の外周面5e上のカム溝を周方向Sに沿って相対的に時計回りに移動する。この状態は他の実施形態の場合も同様とする。
以下の説明において、上記カム溝の形状に関するカム筒角(相対回転角)θは、上記繰り出し側の時計回り方向を+側として説明する。このθは、レンズ鏡筒1が沈胴状態にあるときのカム筒5上のカム溝角度を沈胴位置角度起点θ=0として、各カムフォロア31a,31b,31c、または、カムフォロア32のカム筒5のカム溝上の係合位置角度を与える。なお、後述する第二、第三の実施形態の場合も同様とする。
カム溝5c1,5c2,5c3上の調整域Δθ1 のカム部のカム形状G1 ,G2 ,G3 は、図7(A)に示される。すなわち、カム形状G1 ,G2 ,G3 は、同一形状を有しており、カム筒5の光軸方向に直交する周方向Sに対して調整域Δθ1 だけが所定のリード角を有する同一形状のカム筋5caに沿ったカム溝になっている。
カム溝5d1,5d2,5d3上の調整域Δθ1 のカム形状H1 ,H2 ,H3 は、図7(B)に示される。すなわち、カム形状H1 ,H2 ,H3 は、同一形状を有しており、カム筒5の光軸方向に直交する周方向Sに対して調整域Δθ1 が平行なカム筋5daに沿ったカム溝になっている。
なお、レンズ鏡筒1がワイド位置状態にあるとき、図6に示すように上記カムフォロア31a,31b,31cがカム筒5のカム溝5c1,5c2,5c3上のワイド基準位置P1 の調整域Δθ1 内にある。また、カムフォロア32は、カム溝5d1,5d2,5d3上のワイド基準位置Q1 の調整域Δθ1 内にある。
ワイド位置調整に際してカム筒5を繰り出し方向(反時計回り)に回転させ、カムフォロア31a,31b,31cおよび32をカム溝のワイド基準位置P1 からさらに移動させ、調整域Δθ1 内の調整位置に位置させた場合、カムフォロア31a,31b,31cがカム形状G1 ,G2 ,G3 に沿ってワイド基準位置から光軸方向に移動する。従って、図5に示すように一群枠4に保持される一群レンズ21は、光軸方向に移動位置21B〜21C間の調整された位置に光軸に対して傾くことなく移動する。一方、カムフォロア32は、調整域Δθ1 内にあり、ワイド基準位置に位置する状態で保持され、二群枠6に保持される二群レンズ22は、光軸方向に移動することがない。
レンズ鏡筒1の組み立て時において標準の被写体距離におけるテストパターン像を観察しながらもっとも適切なレンズ鏡筒ワイド位置状態(ワイド焦点距離状態)が得られる状態、即ち、所定のバックフォーカス位置に結像する状態でカム筒5のワイド基準位置P1 近傍の調整域Δθ1 内の調整角度Δθp を特定する。そのときの沈胴位置起点θ=0からカム筒5のワイド調整回転角度(すなわち、カム筒ワイド基準位置角度データ)θ1 とともに調整角度データΔθp をカメラ制御部(CPU、図示せず)を介して制御部メモリ(図示せず)に書き込まれる。
なお、上記調整角度データΔθp は、単一のレンズ鏡筒毎に測定した値を上記制御部メモリに書き込むようにしてもよいが、ワイド位置に影響のある部材、例えば、カム筒5、一群枠4等の生産ロットごとに上記測定を行うような方法を採用することも可能である。
上記組み立て調整後のレンズ鏡筒1をワイド位置状態に繰り出す場合、上記カメラ制御部は、上記メモリに書き込まれたカム筒ワイド基準位置角度データθ1 および調整角度データΔθp を読み出し、上記ズーム駆動モータによりカム筒5をワイド調整角度データθ1 +Δθp だけ回転駆動する。この回転により一群枠4はカム溝5c1,5c2,5c3の所定のリード角を有するカム筋5caに沿って移動し、一群レンズ21は、適切なワイド調整位置に移動する。但し、二群枠6の二群レンズ22は、上記調整域の範囲、ワイド位置に位置したままである。
なお、レンズ鏡筒1において、ワイド位置状態から他のズーム状態にズーミングを切り替える場合、上記ワイド基準位置P1 近傍の調整域Δθ1 の範囲にはカム筒5を停止させないように上記カメラ制御部にて制御する。
上述したように本実施形態のレンズ鏡筒1によれば、カム筒5のカム溝5c1,5c2,5c3のワイド位置のリード角傾斜させた調整域Δθ1 を設けて一群枠4のワイド位置を調整することによってワイド位置状態でのバックフォーカス位置を調整することが可能となり、さらに、ワイド位置での像面湾曲の補正も可能となる。
なお、上述したレンズ鏡筒1は、ワイド位置状態におけるバックフォーカス位置の調整を行うものであったが、上述したカム筒のカム溝の調整域をテレ基準位置に配することによってテレ位置状態でのバックフォーカス位置の調整を行うことも可能である。
次に本発明の第二の実施形態のレンズ鏡筒について図4および図8〜10を用いて説明する。
図8は、本実施形態のレンズ鏡筒のテレ位置調整状態における撮影レンズの位置、傾きの変化を図4のB−B断面(横断面)で示した図である。図9は、本実施形態のレンズ鏡筒に適用されるカム筒51を外周側から見たときのカム溝形状を示す展開図であって、該カム溝に嵌入するカムフォロアの移動状態を合わせて示している。図10は、カム筒51のテレ基準位置近傍の調整域Δθ2 のカム溝の形状を示す拡大図であって、図10(A)〜(C)は、それぞれカム形状G11,G12,G13を示し、図10(D)は、カム形状H11,H12,H13を示している。
本実施形態のレンズ鏡筒は、第一の実施形態のレンズ鏡筒1に対してカム筒のカム溝形状が異なっており、その他の構成部材は、第一の実施形態のレンズ鏡筒1の場合と同様であり、以下の説明において、カム筒以外は、同一の符号を付し、以下、異なる部分について説明する。
本実施形態のレンズ鏡筒ではテレ状態における撮像素子14の撮像面14a上に結像する被写体像の片ぼけを調整することができる。
詳しくは、カム筒51のテレ基準位置P2 (相対回転角度θ2 )近傍における3本のカム溝中の左右側(X側)に位置する2本のカム溝51c1,51c3のカム筋を互いに異なる方向に傾斜させる(図4,9)。他の1本のカム溝51c2のカム筋は、カム筒周方向に一致させる。従って、該テレ基準位置P2 近傍にてカム筒51の回転位置を調整することによりカム溝51c1,51c3に係合する一群枠4の左右のカムフォロア31a,31cのみを光軸方向前後に移動させることができる(図4,9)。該左右のカムフォロアの前後位置調整により図8(図4のB−B断面)に示すように一群レンズ21の左右(水平)方向の傾きを変化させ、撮像素子14の撮像面14aに結像する被写体像の左右方向(X方向)の像の片ぼけが少なくなるように調整することができる。なお、上記X方向は撮像素子14の撮像サイズの長手方向である。
本実施形態のレンズ鏡筒のテレ位置状態に対応するカム筒51のカム溝51c1,51c2,51c3およびカム溝51d1,51d2,51d3の形状の詳細および各カムフォロアの動きとテレ位置での片ぼけ調整方法の詳細について説明する。
カム溝(第二のカム溝)51c1,カム溝(第一のカム溝)51c2,カム溝(第三のカム溝)51c3上のテレ基準位置P2 の第二の領域、第一の領域、第三の領域である調整域Δθ2 のカム部のカム形状G11,G12,G13は、図10(A)〜(C)に示される。
すなわち、中央のカム形状G12は、カム筒51の光軸方向に直交する周方向Sに対して調整域Δθ2 が平行なカム筋(第一のカム筋)51ca2に沿ったカム溝になっている。カム形状G11,G13は、カム筒51の光軸方向に直交する周方向Sに対して調整域Δθ2 が相反する方向に傾斜するリード角を有するカム筋(第二のカム筋)51ca1,カム筋(第三のカム筋)51ca3に沿ったカム溝になっている。
カム溝51d1,51d2,51d3上のテレ基準位置Q2 の調整域Δθ2 のカム形状H11,H12,H13は、図10(D)に示される。すなわち、カム形状Q11,Q12,Q13は、同一形状を有しており、カム筒51の光軸方向に直交する周方向Sに対して調整域Δθ2 が平行なカム筋51daに沿ったカム溝になっている。
本実施形態のレンズ鏡筒がテレ位置状態(最望遠の焦点距離を与える位置)の片ぼけ調整状態では、図9に示すように上記カムフォロア31a,31b,31cがカム筒51のカム溝51c1,51c2,51c3上のテレ基準位置P2 の調整域Δθ2 内のいずれかに位置しており、カムフォロア32はカム溝51d1,51d2,51d3上のテレ基準位置Q2 の調整域Δθ2 上に位置している。
テレ位置調整に際してカム筒51を繰り出し方向(反時計回り)に回転し、さらに、カムフォロアがカム溝のテレ基準位置P2 ,Q2 の調整域Δθ2 内の調整位置に位置するように回転させた場合、カムフォロア31a,31b,31cのうち、中央のカムフォロア31bは、周方向Sと平行なカム形状G12上を移動するので、光軸方向の位置は変化しない。しかし、左右のカムフォロア31a,31cはカム形状G11,G13に沿ってテレ基準位置から光軸方向の互いに異なる方向に同量移動するので、一群枠4は、C0 点を中心に揺動する。従って、図8に示すように一群枠4に保持される一群レンズ21単体の光軸がC0 点を中心に揺動して光軸OEからOFの範囲を変化する。一方、二群枠6は、カムフォロア32が調整域Δθ2 内で係合しているカム筒5のカム溝のカム形状Q11,Q12,Q13が傾斜していないのでテレ基準位置に止まり、二群枠6に保持される二群レンズ22は静止している。
なお、上記C0 点は、カム筒51がテレ基準位置P2 の回転位置にあるとき、少なくともカム溝51d2に嵌入するカムフォロア31bの中心軸の延長線がが光軸に対して垂直に交わる点である。
本実施形態のレンズ鏡筒の組み立て時に標準の被写体距離におけるテストパターン像を観察しながら上記レンズ鏡筒がテレ位置状態(テレ焦点距離状態)にあるとき、カム筒5をテレ基準位置P2 を中心にして調整域Δθ2 の範囲を回転させ、撮像素子撮像面14aでの被写体像の左右の片ぼけが最小になる調整角度Δθp を特定する。そのときの沈胴位置起点θ=0からカム筒51のテレ調整回転角度、すなわち、カム筒テレ基準位置角度データθ2 とともに調整角度データΔθp をカメラ制御部(CPU、図示せず)を介して制御部メモリ(図示せず)に書き込む必要がある。
なお、上記調整角度データΔθp は、単一のレンズ鏡筒毎に測定した値を上記制御部メモリに書き込むようにしてもよいが、テレ位置での撮像画像に影響のある部材、例えば、カム筒51、一群枠4等の生産ロットごとに上記測定を行うような方法を採用することも可能である。
上記組み立て調整後、本実施形態のレンズ鏡筒をテレ位置状態に繰り出す場合、上記制御部は、上記メモリに書き込まれたカム筒テレ基準位置角度データθ2 および調整角度データΔθp を読み出し、上記ズーム駆動モータによりカム筒51をテレ調整角度データθ2 +Δθp だけ回転駆動する。この回転により一群枠4はカム溝51c1,51c2,51c3に沿って移動し、一群レンズ21は、テレ位置に移動し、かつ、片ぼけの生じないような傾きで保持される。但し、二群枠6の二群レンズ22は、上記調整域の範囲、テレ位置に静止したままである。
なお、本実施形態のレンズ鏡筒において、テレ位置状態から他のズーム状態に切り替える場合、上記テレ基準位置P2 近傍の調整域Δθ2 の範囲にはカム筒51を停止させないように制御する。
上述したように本実施形態のレンズ鏡筒によれば、カム筒51のカム溝51c1,51c2,51c3のうち、カム溝51c2のテレ基準位置の調整域Δθ2 を光軸と平行なカム溝とし、カム溝51c1,51c3のテレ基準位置の調整域Δθ2 を光軸に対して互いに異なる方向に傾斜させることによって一群枠4のテレ位置での片ぼけの生じやすいX方向(左右)の傾きを調整し、撮像面14a上の被写体像の片ぼけを抑えことができる。
次に本発明の第三の実施形態のレンズ鏡筒について図4および図11〜13を用いて説明する。
図11は、本実施形態のレンズ鏡筒のテレ位置調整状態における撮影レンズの位置、傾きの変化を図4のA−A断面(縦断面)で示した図である。図12は、本実施形態のレンズ鏡筒に適用されるカム筒52を外周側から見たときのカム溝形状を示す展開図であって、該カム溝に嵌入するカムフォロアの移動状態を合わせて示している。図13は、カム筒52のテレ基準位置近傍の調整域Δθ2 のカム溝の形状を示す拡大図であって、図13(A)〜(C)は、それぞれカム形状G21,G22,G23を示し、図10(D)は、カム形状H21,H22,H23を示している。
本実施形態のレンズ鏡筒は、第一の実施形態のレンズ鏡筒1に対してカム筒のカム溝形状が異なっており、その他の構成部材は、第一の実施形態のレンズ鏡筒1の場合と同様であり、以下の説明において、カム筒以外は、同一の符号を付し、以下、異なる部分について説明する。
本実施形態のレンズ鏡筒は、テレ状態における撮像素子14の撮像面14a上に結像する被写体像の片ぼけを少なくするように調整することができることを特徴とする。
詳しくは、カム筒52のテレ基準位置P2 (相対回転角度θ2 )近傍における3本のカム溝中の左右側(X側)に位置する3本のカム溝52c1,52c2,52c3のカム筋をそれぞれ位相のずれた正弦曲線で形成する(図4,13)。該テレ基準位置P2 近傍にてカム筒52を回転駆動すると、一群枠4がC0 点を中心にした歳差運動を行い、一群レンズ21単体の光軸OHが光軸Oまわりに所定の傾斜角度だけ傾いて振れ回る(図11)。該一群レンズ21の光軸OHの振れ回り位置を調整することにより撮像素子14の撮像面14aに結像する被写体像の左右(X)、上下(Y)方向を含む全方向についての像の片ぼけを無くすように調整することができる。
本実施形態のレンズ鏡筒のテレ位置状態に対応するカム筒52のカム溝52c1,52c2,52c3およびカム溝52d1,52d2,52d3の形状の詳細および各カムフォロアの動き、片ぼけ調整の詳細について説明する。
カム溝(第二のカム溝)52c1,カム溝(第一のカム溝)52c2,カム溝(第三のカム溝)52c3上のテレ基準位置P2 の第二の領域、第一の領域、第三の領域である調整域Δθ2 のカム部のカム形状G21,G22,G23は、図13(A)〜(C)に示される。すなわち、カム形状G21,G22,G23は、それぞれがカム筒52の光軸方向に直交する周方向Sに対して調整域Δθ2 を一周期とした所定の振幅を有し、位相がカムフォロア配設位置に対応して互いに2π/3だけずれた正弦波形曲線からなり、各カムフォロア31a,31b,31cを位相がずれた状態で光軸方向に往復移動されるカム筋(第二のカム筋)52ca1、カム筋(第一のカム筋)52ca2、カム筋(第三のカム筋)52ca3、に沿ったカム溝になっている。
カム溝52d1,52d2,52d3上のテレ基準位置Q2 の調整域Δθ2 のカム形状H21,H22,H23は、図13(D)に示される。すなわち、カム形状H21,H22,H23は、同一形状を有しており、カム筒52の光軸方向に直交する周方向Sに対して調整域Δθ2 が平行なカム筋52daに沿ったカム溝になっている。
本実施形態のレンズ鏡筒がテレ位置状態(最望遠の焦点距離を与える位置)の片ぼけ調整状態にあるときは、図12に示すように上記カムフォロア31a,31b,31cがカム筒52のカム溝52c1,52c2,52c3上のテレ基準位置P2 の調整域Δθ2 内のいずれかに位置しており、カムフォロア32はカム溝52d1,52d2,52d3上のテレ基準位置Q2 の調整域Δθ2 内に位置している。
テレ位置調整に際してカム筒52を繰り出し方向(反時計回り)に回転させて、さらに、カムフォロアをカム溝のテレ基準位置P2 ,Q2 の調整域Δθ2 内を移動させた場合、カムフォロア31a,31b,31cは、それぞれがカム形状G21,G22,G23位相のずれたカム筋をもつカム溝に係合しているので一群枠4は、C0 点を中心にした歳差運動を行う。従って、一群枠4に保持される傾斜した一群レンズ21Hの光軸OHは、図11に示すようにC0 点を中心にして全方向に傾斜するようにレンズの傾きを変えることができる。一方、カムフォロア32が調整域Δθ2 内で係合しているカム溝のカム形状H21,H22,H23が周方向Sに沿っているので二群枠6は、テレ基準位置に止まり、二群枠6に保持される二群レンズ22は静止している。
なお、上記C0 点は、カム筒52がテレ基準位置P2 の回転位置にあるとき、少なくともカム溝52d2に嵌入するカムフォロア31bの中心軸の延長線が光軸と交わる点である。
本実施形態のレンズ鏡筒の組み立て時に標準の被写体距離におけるテストパターン像を観察しながら上記レンズ鏡筒がテレ位置状態(テレ焦点距離状態)にあるとき、カム筒5をテレ基準位置P2 を中心にして調整域Δθ2 の範囲を回転させ、撮像素子撮像面14aでの被写体像の全方向の片ぼけが最小になる調整角度Δθp を特定する。そのときの沈胴位置起点θ=0からカム筒52のテレ調整回転角度、すなわち、カム筒テレ基準位置角度データθ2 とともに調整角度データΔθp をカメラ制御部(CPU、図示せず)を介して制御部メモリ(図示せず)に書き込む必要がある。
なお、上記調整角度データΔθp は、単一のレンズ鏡筒毎に測定した値を上記制御部メモリに書き込むようにしてもよいが、テレ位置での撮像画像に影響のある部材、例えば、カム筒52、一群枠4等の生産ロットごとに上記測定を行うような方法を採用することも可能である。
上記組み立て調整後、本実施形態のレンズ鏡筒をテレ位置状態に繰り出す場合、上記制御部は、上記メモリに書き込まれたカム筒テレ基準位置角度データθ2 および調整角度データΔθp を読み出し、上記ズーム駆動モータによりカム筒52をテレ調整角度データθ2 +Δθp だけ回転駆動する。この回転により一群枠4はカム溝52c1,52c2,52c3に沿って移動し、一群レンズ21は、テレ位置にてその光軸OHが片ぼけの生じないような傾きで保持される。但し、二群枠6の二群レンズ22は、上記調整域の範囲、テレ位置に静止したままである。
なお、本実施形態のレンズ鏡筒において、テレ位置状態から他のズーム状態に切り替える場合、上記テレ基準位置P2 近傍の調整域Δθ2 の範囲にはカム筒52を停止させないように制御する。
上述したように本実施形態のレンズ鏡筒によれば、カム筒52のカム溝52c1,52c2,52c3のテレ基準位置の調整域Δθ2 を位相をずらした形状を採用して光軸に対して一群レンズ21の光軸OHを全方向のいずれかの方向に傾斜させることによって一群枠4のテレ位置での片ぼけが生じないように調整できる。
なお、上述した第二,第三の実施形態のレンズ鏡筒において、ワイド位置状態での被写体像の片ぼけも合わせて調整する必要がある場合には、上述したテレ位置での片ぼけの調整を行う前にワイド位置状態で撮像素子14を光軸方向に対して片ぼけが生じない角度に機械的に調整して固定する。その後、上述したテレ位置での片ぼけの調整を行う。
この発明は、上記各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
本発明によるレンズ鏡筒は、レンズの光軸方向の位置、あるいは、レンズの光軸に対する傾きの調整を行うことができる焦点距離変更可能なレンズ鏡筒として利用することができる。
本発明の第一の実施形態である焦点距離変更可能なレンズ鏡筒の沈胴状態における光軸上の縦断面図である。 図1のレンズ鏡筒のワイド状態における光軸上の縦断面図である。 図1のレンズ鏡筒のテレ状態における光軸上の縦断面図である。 図1のレンズ鏡筒に組み込まれるカム筒と該カム筒に嵌合する第一群枠とを光軸前方から見た断面図である。 図1のレンズ鏡筒のワイド位置調整状態における撮影レンズの位置の変化を図4のA−A断面(縦断面)で示した図である。 図1のレンズ鏡筒のカム筒5を外周側から見たときのカム溝形状を示す展開図であって、該カム溝に嵌入するカムフォロアの移動状態を合わせて示している。 図1のレンズ鏡筒のカム筒5のワイド基準位置P1 近傍の調整域Δθ1 のカム溝の形状を示す拡大図であって、図7(A)は、カム形状G1 ,G2 ,G3 を示し、図7(B)は、カム形状H1 ,H2 ,H3 を示している。 本発明の第二の実施形態のレンズ鏡筒のテレ位置調整状態における撮影レンズの位置、傾きの変化を図4のB−B断面(横断面)で示した図である。 図8のレンズ鏡筒に適用されるカム筒を外周側から見たときのカム溝形状を示す展開図であって、該カム溝に嵌入するカムフォロアの移動状態を合わせて示している。 図9のカム筒のテレ基準位置P2 近傍の調整域Δθ2 のカム溝の形状を示す拡大図であって、図10(A)〜(C)は、それぞれカム形状G11,G12,G13を示し、図10(D)は、カム形状H11,H12,H13を示している。 本発明の第三の実施形態のレンズ鏡筒のテレ位置調整状態における撮影レンズの位置、傾きの変化を図4のA−A断面(縦断面)で示した図である。 図11のレンズ鏡筒に適用されるカム筒を外周側から見たときのカム溝形状を示す展開図であって、該カム溝に嵌入するカムフォロアの移動状態を合わせて示している。 図12のカム筒のテレ基準位置P2 近傍の調整域Δθ2 のカム溝の形状を示す拡大図であって、図13(A)〜(C)は、それぞれカム形状G21,G22,G23を示し、図10(D)は、カム形状H21,H22,H23を示している。
符号の説明
4 …一群枠(移動枠)
5,51,52…カム筒
5c1,51c1,52c1,…カム溝(第二のカム溝)
5c2,51c2,52c2,…カム溝(第一のカム溝)
5c3,51c3,52c3,…カム溝(第三のカム溝)
31a…カムフォロア(第二のカムフォロア)
31b…カムフォロア(第一のカムフォロア)
31c…カムフォロア(第三のカムフォロア)
G1 ,G11,G21…カム形状(第二の領域のカム部)
G2 ,G12,G22…カム形状(第一の領域のカム部)
G3 ,G13,G23…カム形状(第三の領域のカム部)

Claims (6)

  1. レンズを保持し、焦点距離変更のため光軸方向に移動する第一のカムフォロアと第二のカムフォロアと第三のカムフォロアとを周面に有する移動枠と、
    上記第一のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第一のカム溝と上記第二のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第二のカム溝と上記第三のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第三のカム溝とを有し、所定の焦点距離において、上記第一のカム溝、上記第二のカム溝、上記第三のカム溝それぞれには上記第一のカムフォロア、上記第二のカムフォロア、上記第三のカムフォロアを光軸方向に互いに異なる位置に位置させるカム部を有するカム筒と、
    を有することを特徴とする焦点距離変更可能なレンズ鏡筒。
  2. レンズと焦点距離変更のため光軸方向に移動する第一のカムフォロアと第二のカムフォロアと第三のカムフォロアとを周面に有する移動枠と、
    上記第一のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第一のカム溝と上記第二のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第二のカム溝と上記第三のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第三のカム溝とを有し、所定の焦点距離において、上記第一のカム溝には第一のカムフォロアを該所定の焦点距離の位置で光軸方向に移動させない第一の領域を有し、上記第二のカム溝には上記第二のカムフォロアを、上記第一のカムフォロアが上記第一の領域を移動するのに伴って光軸方向に移動させる第二の領域を有し、上記第三のカム溝には上記第三のカムフォロアを、上記第一のカムフォロアが上記第一の領域を移動するのに伴って、上記第二の領域とは異なる量を光軸方向に移動させる第三の領域を有するカム筒と、
    を有することを特徴とする焦点距離変更可能なレンズ鏡筒。
  3. 上記第一の領域は、上記カム筒の円周上に、円周方向に沿って設けられたカム溝であることを特徴とする請求項2記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒。
  4. 上記所定の焦点距離は、最広角の焦点距離であることを特徴とする上記請求項2記載の焦点距離変更なレンズ鏡筒。
  5. 上記所定の焦点距離は、最望遠の焦点距離であることを特徴とする上記請求項2記載の焦点距離変更可能なレンズ鏡筒。
  6. レンズと焦点距離変更のため光軸方向に移動する第一のカムフォロアと第二のカムフォロアと第三のカムフォロアとを周面に有する移動枠と、
    上記第一のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第一のカム溝と上記第二のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第二のカム溝と上記第三のカムフォロアに係合する焦点距離変更のための第三のカム溝とを有し、所定の焦点距離において、上記第一のカム溝には第一のカムフォロアを該所定の焦点距離の位置で光軸方向に往復移動させる第一の領域を有し、上記第一のカムフォロアが上記第一の領域を移動する動作に伴って上記第二のカム溝には上記第二のカムフォロアを、上記第一のカムフォロアの移動に対して位相がずれた状態で光軸方向に往復移動させる第二の領域を有し、上記第一のカムフォロアが上記第一の領域を移動するのに伴って上記第三のカム溝には上記第三のカムフォロアを、上記第一のカムフォロアの移動と上記第二のカムフォロアの移動とに対し位相がずれた状態で光軸方向に往復移動させる第三の領域を有するカム筒と、
    を有することを特徴とする焦点距離変更可能なレンズ鏡筒。
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