JP2009068715A - 通水管と接続体とからなる接続装置及び通水管と接続体とからなる接続構造 - Google Patents

通水管と接続体とからなる接続装置及び通水管と接続体とからなる接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】管本体を接続体に接続するための構造を容易に形成することができる端部構造を備えた通水管を接続体に接続することができ、管本体を接続体に安定した状態で接続することができる通水管と接続体とからなる接続装置及び接続構造を提供する。
【解決手段】接続装置は、合成樹脂材料製の通水管11と、通水管が接続される接続体12とからなる。通水管11は、管本体11aの端部の内側に挿入された環状をなす金属材料製のリング体13が内側から拡径されることにより、外面から外方へ突出する接続用膨出部11bが接続体12に接続される前に予め形成されている。接続体12は、接続用膨出部11bが形成された管本体11aの端部が挿入される接続筒部14と、接続筒部14内に挿入された管本体11aの端部を抜け止めした状態に接続するために、接続筒部14内に挿入された接続用膨出部11bと係合する係合部19bを有する係合体19とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、給湯管や給水管等に使用される合成樹脂材料製の通水管を継手や分岐継手等の接続体に抜け止めされた状態で接続するために通水管と接続体とからなる接続装置及び通水管と接続体とからなる接続構造に関するものである。
従来より、例えば給水管として使用される合成樹脂材料製の通水管を接続体としての継手に抜け止めされた状態で接続するために通水管には接続端部が形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
図27に示すように、通水管101の管本体101aの端部には、管本体101aの外周面から同管本体101aの周方向に沿って外方へ突出する鍔部101bが形成されている。前記継手102は、筒状をなし両端部(図27では一方の端部のみ図示)には接続筒部103が突設され、同接続筒部103内からは内挿筒部103aが突設されている。
接続筒部103において、内挿筒部103aの外側には円環状の凹設部103bが凹設され、その凹設部103bにはゴム材料により円環状に形成されたシール部材107が装着されている。接続筒部103の外周面には雄ネジ104が形成され、その雄ネジ104に継手102を形成するカバーナット105の内周面に螺刻された雌ネジ105aが螺合可能に形成されている。
前記通水管101の外周に装着されるスリーブ106は略円筒状に形成され、スリーブ106の一端側には同スリーブ106の一端縁から周方向に沿って外方へ延びる鍔部106bが形成されている。一方、スリーブ106の他端側には先端に向かうに連れてテーパ状に縮径する縮径部106aが形成されている。
そして、上記継手102と通水管101とを接続するには、管本体101aの鍔部101bがシール部材107に当接するまで管本体101aを内挿筒部103aに外嵌する。さらに、その管本体101aにスリーブ106を外嵌した状態でカバーナット105の雌ネジ105aと雄ネジ104とを螺合する。
すると、カバーナット105が接続筒部103に螺合されるに連れてカバーナット105の内周面によりスリーブ106の縮径部106aが縮径され、同スリーブ106の内周面が管本体101aの外周面に圧着する。それと同時に、スリーブ106の鍔部106bと凹設部103bとの間に管本体101aの鍔部101bが挟持され、管本体101aが接続筒部103に接続されるとともに、通水管101が継手102に抜け止めされた状態で接続される。
特開平7−42883号公報
ところが、上記従来の通水管101と継手102との接続において、管本体101aの鍔部101bは、同管本体101aの端部を加熱し、軟化させた状態でその端部を所定の治具に押し付けて成形することにより形成されている。そのため、管本体101aを継手102に接続するための鍔部101bを形成する作業が非常に煩雑であるという問題があった。また、鍔部101bは合成樹脂材料を成形して形成されているため、例えば温度変化による鍔部101bの膨張、収縮が繰り返されると、当該鍔部101bが変形してしまうおそれがある。その結果、鍔部101bの変形により、管本体101aの鍔部101bに対するスリーブ106の鍔部106bと凹設部103bとの間での挟持が不安定になり管本体101aと継手102との接続状態が不安定になるおそれがあるという問題があった。
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、管本体を接続体に接続するための構造を容易に形成することができる端部構造を備えた通水管を接続体に接続することができ、管本体を接続体に安定した状態で接続することができる通水管と接続体とからなる接続装置及び通水管と接続体とからなる接続構造を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、合成樹脂材料製の通水管と、該通水管が接続される接続体とからなり、前記通水管は、管本体の端部の内側に挿入された環状をなす金属材料製のインナー体が内側から拡径されることにより、管本体の端部において外面から外方へ突出する接続用膨出部が前記接続体に接続される前に予め形成されてなり、前記接続体は、前記接続用膨出部が形成された管本体の端部が挿入される接続筒部と、該接続筒部内に挿入された管本体の端部を抜け止めした状態に接続するために、前記接続筒部に取り付けられて、該接続筒部内に挿入された前記接続用膨出部と係合する係合部を有する接続手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の通水管と接続体とからなる接続装置において、前記接続手段は、接続筒部に螺合して取り付けられ、その取付状態で接続用膨出部に係合する係合部を備えた抜脱防止スリーブにより形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の通水管と接続体とからなる接続装置において、前記接続手段は、係合部を備えた係合体と、当該係合体と接続用膨出部との係合を維持すべく接続筒部に取り付けられる取着体とにより形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の通水管と接続体とからなる接続装置において、前記取着体は、前記係合体を内部に保持して接続筒部に螺合して取り付けられる固定スリーブにより形成されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の通水管と接続体とからなる接続装置において、前記固定スリーブは、管本体の接続用膨出部が形成された端部側から同接続用膨出部の外側を通過して管本体に装着されることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の通水管と接続体とからなる接続装置において、前記係合体は、複数の分割体を組付けることにより形成され、前記接続用膨出部に係合して取り付けられることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項3に記載の通水管と接続体とからなる接続装置において、前記取着体は、接続筒部内に挿入された係合体の同接続筒部内からの抜脱を防止すべく接続筒部に取着されるピン体により形成されていることを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、合成樹脂材料製の通水管と、該通水管が接続される接続体との接続構造であって、前記通水管は、管本体の端部の内側に挿入された環状をなす金属材料製のインナー体が内側から拡径されることにより、管本体の端部において外面から外方へ突出する接続用膨出部が前記接続体に接続される前に予め形成されてなり、前記接続体は、前記接続用膨出部が形成された管本体の端部が挿入される接続筒部と、該接続筒部内に挿入された管本体の端部を抜け止めした状態に接続するために、前記接続筒部に取り付けられて、該接続筒部内に挿入された前記接続用膨出部と係合する係合部を有する接続手段とを備え、前記接続筒部内に挿入された前記接続用膨出部が、該接続筒部に設けられた前記接続手段の係合部と係合することにより、管本体の端部が抜け止めされた状態に接続体に接続されることを要旨とする。
以上、詳述したように、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の発明によれば、管本体を接続体に接続するための構造を容易に形成することができる端部構造を備えた通水管を接続体に接続することができ、管本体を接続体に安定した状態で接続することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した通水管の接続端部、同接続端部を備えた通水管、接続端部を形成するインナー体並びに接続端部を備えた通水管と接続体との接続構造及び通水管の接続端部の形成方法の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。尚、第1の実施形態の以下の説明における上下左右は、図1における上下左右に対応する。
図1に示すように、通水管11の接続端部10は、合成樹脂材料製の通水管11を、接続体としての継手12に抜け止めされた状態で接続するため前記通水管11の管本体11aの右端部に形成されるものである。
具体的に、通水管11の接続端部10は、管本体11aの右端の内側に挿入されたインナー体としての円環状をなすリング体13が、同リング体13の内側から拡径されることにより、当該管本体11aの右端部に外方へ突出する接続用膨出部11bが形成されて構成されている。図2(a)に破線に示すように、前記リング体13は金属材料(例えば銅)により形成され、管本体11a内に挿入される前のリング体13の外径は管本体11aの内径よりわずかに小さく形成されている。
図1に示すように、前記継手12は合成樹脂材料又は金属材料により略円筒状に形成された継手本体12a、係合スリーブ19及び固定スリーブ20により主に形成されている。この第1の実施形態では、継手本体12a、係合スリーブ19及び固定スリーブ20は合成樹脂材料により形成した。前記継手本体12aの左端部には管本体11aを接続するための接続筒部14が形成され、右端部は管体(図示せず)に接続可能に形成されている。前記接続筒部14の外周面には雄ネジ15が螺刻されている。また、継手本体12aの接続筒部14の内部には円環状をなす第1当接面16が形成され、同第1当接面16より継手本体12aの左端側の内周面にはゴム材料によりリング状に形成されたシール部材17が2箇所に装着されている。なお、シール部材17は継手本体12a内に1箇所だけに装着されていてもよく、3箇所以上に装着されていてもよい。前記シール部材17より継手本体12aの左端側には、円環状をなし、前記第1当接面16より内径及び外径が大きい第2当接面18が形成されている。
図2(a)に示すように、接続筒部14に設けられる接続手段の係合体としての係合スリーブ19は右側の外径より左側の外径が小さく形成された筒状をなし、ほぼ中央部には係合スリーブ19の右側から左側に向かうに連れて外径が縮径する縮径部19cが形成されている。図2(b)に示すように、係合スリーブ19は半筒状をなす一対の分割体19aを組付けることにより形成されている。分割体19a同士は一側縁同士が連結されることにより一体化され、その連結部を中心として分割体19a同士を離間又は組付け可能に形成されている。係合スリーブ19の内周面には、係合スリーブ19を管本体11aの外周面に装着したとき、前記接続用膨出部11bが係合可能な係合部としての係合凹条19bが係合スリーブ19の周方向に沿って凹設されている。
図2(a)に示すように、前記接続筒部14に螺合して取り付けられる接続手段を形成する取着体としての固定スリーブ20は略円筒状をなし、固定スリーブ20の左端部には、右端側に向かうに連れて外径及び内径が拡径するように形成されている。固定スリーブ20の左端側には、前記係合スリーブ19の左端側の外径よりわずかに大きい直径を有する内孔20aが形成されている。前記内孔20aの直径は、管本体11aの外径に前記リング体13を形成する金属材の直径の二倍の値を加えた値よりわずかに大きく設定されている。また、図1に示すように、固定スリーブ20の右端側の内周面には前記雄ネジ15に螺合可能な雌ネジ20bが螺刻されている。そして、継手本体12aに固定スリーブ20を螺合して、継手本体12aと固定スリーブ20との間に係合スリーブ19を位置決めすることにより継手12が形成される。
次に、前記リング体13を拡径して管本体11aに接続用膨出部11bを形成する膨出部形成具21について説明する。図3(a)、(b)及び図4に示すように、前記膨出部形成具21は、前記接続用膨出部11bを形成する前記リング体13を備えた挿入体24と、同挿入体24の内側に挿入された状態で設けられ、管本体11aの端部内に挿入される引抜体22とより主に形成されている。
前記引抜体22は金属材料により筒状に形成され、図4において、引抜体22の左端部には、同引抜体22の軸線方向に沿って一定の外径を有する拡径部22aが形成されている。さらに、引抜体22は、拡径部22aから同引抜体22の右端側に向かうに連れて外径が縮径するようにテーパ状に形成されている。
また、図3(b)に示すように、引抜体22には同引抜体22を管本体11a内から引き抜く作業を行うための引抜ピン23が取り付けられている。この引抜ピン23は、引抜体22内に配置された引抜ピン23の頭部23aが引抜体22の右端側の内周縁部に係止することにより引抜ピン23が引抜体22の右側から抜け外れないように取り付けられている。
前記挿入体24は略円筒状をなし、その挿入体24の左側には内部に引抜体22を挿入可能な筒状部24aを備え、その筒状部24aの右側には前記引抜ピン23の軸部を挿通支持可能な挿通支持部24bが延設されている。また、筒状部24aの左側の開口端には前記リング体13が、同リング体13の内周縁が筒状部24aの内周面より内方へ突出するように接着剤により接着されている。さらに、挿入体24の中央部の外周面には同挿入体24の径方向の外方へ延びる支持部24cが突設されている。
そして、引抜ピン23が取り付けられた引抜体22において、引抜ピン23の軸部が筒状部24aから挿通支持部24b内へ挿入され、さらに引抜体22が筒状部24a内に挿入されて膨出部形成具21が形成されている。膨出部形成具21は、リング体13の内周面に引抜体22の外周面が接触することにより同引抜体22の挿入体24内へのそれ以上の挿入が規制されているとともに、挿通支持部24bから引抜ピン23の軸部が突出している。なお、前記リング体13は筒状部24aの開口端に接着されていなくてもよい。
次に、前記膨出部形成具21を使用して通水管11に接続用膨出部11bを形成して通水管11に接続端部10を形成し、その接続端部10を使用して通水管11と継手12とを接続する方法について説明する。
まず、図4に示すように、膨出部形成具21の挿入体24、引抜体22及びリング体13を管本体11a内に挿入するとともに、支持部24cに管本体11aの端面を当接させる。続いて、専用の引抜き工具を使用し、引抜ピン23を管本体11aから離れる方向へ引っ張ると、その引抜ピン23の移動により頭部23aが係止した引抜体22が筒状部24a内奥方へ引っ張られる。
このとき、引抜体22は、同引抜体22の左端側へ向かうに連れて外周面の外径が拡径している。そのため、引抜体22が筒状部24a内へ移動するに連れてリング体13の内周面に接触する引抜体22の外径は大きくなり、筒状部24aの内周側へ突出しているリング体13は拡径されていく。そして、リング体13が内側から拡径されることにより、図5に示すように、管本体11aの右端部はリング体13により内側から外側へ押出される。
最後に、引抜体22の右端面が挿入体24の内底面に当接し、さらに引抜ピン23を引っ張ると、引抜体22により挿入体24が管本体11aから離れる方向へ引っ張られる。その結果、リング体13は管本体11aの内周面に食い込んでいるため、リング体13は管本体11a内に残存し、そのリング体13から挿入体24が離間するとともに、挿入体24が管本体11a内から引抜かれる。従って、管本体11a内に残存したリング体13により管本体11aの外周面に外方へ突出する接続用膨出部11bが形成され、接続端部10を備えた通水管11が形成される。
さて、管本体11aの端部に接続用膨出部11bが形成された通水管11を継手12に接続するため、まず、図2(a)に示すように、管本体11aの接続用膨出部11bが形成された側の端部から固定スリーブ20の内孔20aを通過させて管本体11aに固定スリーブ20を装着する。
このとき、固定スリーブ20の内孔20aの直径は管本体11aの外径に前記リング体13を形成する金属材の直径の二倍の値を加えた値より大きく設定されている。そのため、内孔20aの直径より接続用膨出部11bの外径が小さくなり、接続用膨出部11bと内孔20aの周縁部とが係止することなく固定スリーブ20が管本体11aに装着される。
次いで、係合スリーブ19を一対の分割体19aに分割した状態で接続用膨出部11bの外周側に配置する。そして、接続用膨出部11bが係合凹条19bに係合するように一対の分割体19aを組付けて係合スリーブ19を形成するとともに、管本体11aに係合スリーブ19を取付ける。次に、係合スリーブ19が取り付けられた管本体11aの端部を継手本体12aの接続筒部14内へ挿入する。
そして、図1に示すように、前記固定スリーブ20の雌ネジ20bを継手本体12aの雄ネジ15に螺合する。すると、固定スリーブ20が継手本体12aに螺進されるに連れて係合スリーブ19の左側が内孔20a内に入り込んでいくとともに、係合スリーブ19の縮径部19cの外周面に内孔20aの内周面が徐々に圧接していき係合スリーブ19が縮径される。それと同時に、係合スリーブ19が接続筒部14内奥方へ押圧され、その係合スリーブ19の係合凹条19bが係合している管本体11aも接続筒部14内奥方へ押圧される。
その結果、管本体11aの右端面が第1当接面16に当接されるとともに、係合スリーブ19の右端面が第2当接面18に当接される。また、継手本体12aに取り付けられた固定スリーブ20の内側に係合スリーブ19が保持されて固定スリーブ20からの抜脱が防止される。
加えて、管本体11aの外周面を保持した係合スリーブ19の左側が内孔20a内に保持されるため、通水管11が係合スリーブ19及び固定スリーブ20により安定した状態に保持される。即ち、係合スリーブ19を内部に保持した固定スリーブ20が接続筒部14に螺合して取付けられることにより、通水管11と継手12との接続構造が形成される。そして、継手本体12a、係合スリーブ19及び固定スリーブ20が組付けられて継手12が形成される。
それと同時に、係合スリーブ19の係合凹条19bが接続用膨出部11bに係合することにより管本体11aが接続筒部14に抜け止めされた状態で接続され、接続端部10を備えた通水管11と継手12とが接続される。また、接続用膨出部11bは金属材料製のリング体13により形成されているため、高温の流体が通水管11内を流通してもリング体13は変形せず、接続用膨出部11bの形状が維持され、接続用膨出部11bと係合凹条19bとの係合が維持される。さらに、管本体11aの外周面に一対のシール部材17の内周面が密着して管本体11aの外周面と継手本体12aの内周面との間のシール性が維持される。
上記第1の実施形態によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)管本体11aの端部の内側に挿入されたリング体13を拡径することにより接続用膨出部11bを形成して、通水管11を継手12に接続するための接続端部10を形成することができる。従って、管本体11aの端部を加熱、軟化させた後、その端部を所定の治具に押し付けて、通水管を継手に接続するための鍔部を形成した従来と異なり、通水管11を継手12に接続するための接続端部10を容易に形成することができる。
(2)係合スリーブ19の係合凹条19bに接続用膨出部11bが係合可能となるようにリング体13を内側から拡径して接続端部10を形成する。そのため、従来のように継手に突設された内挿筒部に管本体を外嵌するために、管本体の内径が、内挿筒部の外径より大きくなるまで管本体を拡径する必要が無くなる。即ち、管本体11aを拡径する量を必要最小限に抑えて、その拡径により管本体11aに作用する負荷を小さくすることができる。従って、前記負荷により管本体11aが損傷を受けたり、変形したりする不具合を防止することができる。
(3)リング体13はリング状をなすため、膨出部形成具21を使用して容易に拡径することができ、接続用膨出部11b、ひいては通水管11に接続端部10を容易に形成することができる。また、リング体13を管本体11aの内側から拡径させるため、接続用膨出部11bの突出量を、従来の鍔部より小さくして接続端部10を備えた通水管11を小型化することができる。
(4)リング体13は金属材料製であるため、従来の合成樹脂製の鍔部と比較して接続用膨出部11bの強度を高めることができる。そのため、リング体13により接続用膨出部11bを形成した後、縮径、変形することなく接続端部10を常に形成することができる。従って、接続用膨出部11bと係合凹条19bとの係合を維持して、通水管11を継手12に安定した状態で接続することができる。
(5)係合スリーブ19は一対の分割体19aを組付けることにより形成されるため、管本体11aに接続用膨出部11bが形成された後に通水管11に係合スリーブ19を取り付けることができる。従って、通水管11に係合スリーブ19を取り付けた後、係合凹条19bに接続用膨出部11bが係合するようにリング体13を拡径する必要がなく、係合スリーブ19の通水管11に対する取付作業、さらには通水管11と継手12との接続作業を速やかに行うことができる。
(6)固定スリーブ20の内孔20aの直径より係合スリーブ19の右端側の外径が大きく形成されているため、固定スリーブ20内に係合スリーブ19が保持される。そのため、管本体11aに取り付けられた係合スリーブ19を、継手本体12aに螺合接続された固定スリーブ20により継手12内に位置決めすることができ、継手12から通水管11が抜け出る不具合を防止することができる。
(7)固定スリーブ20の内孔20aの直径は管本体11aの外径に前記リング体13を形成する線材の直径の二倍の値を加えた値より大きく設定されている。そのため、接続用膨出部11bに内孔20aの周縁部が係止することなく、管本体11aに固定スリーブ20を速やかに装着することができ、通水管11と継手12との接続作業を速やかに行うことができる。
(8)以下のような管本体11aの拡径用の工具を使用する場合に発生する不具合の発生を防止することができる。前記拡径用の工具は、4つの分割体の集合体を備え、前記集合体が管本体11a内に挿入されて拡径作業が行われる。即ち、前記集合体の挿入状態で、集合体の中心に棒材が挿入されると、4つの分割体が外方へ押し出され、集合体全体が押し広げられることにより管本体11aの端部が各分割体によって直接的に拡径される。そのため、各分割体と対応する管本体11aの内周面は外方へ押し出されるが、分割体同士の隙間と対応する位置は拡径されない。その結果、拡径後の管本体11aの端部には、拡径部位と非拡径部位とが形成されて管本体11aが周方向に均一に拡径されず、通水管11を継手12に接続したとき、管本体11aの外周面にシール部材17の内周面が密接しなくなり通水管11と継手12との間から流体が漏れ出る不具合が発生してしまう。これに対し、本実施形態では、拡径部22aによりリング体13は周方向全体に均一に拡径されるため、管本体11aの端部は周方向全体へ均一に拡径され、さらにリング体13と対応する部位しか拡径されない。従って、上記工具を使用した場合と異なり、シール部材17の内周面にはほぼ真円状の管本体11aの外周面が確実に密接して通水管11と継手12との間から流体が漏れ出る不具合の発生を防止することができる。また、上記工具を使用して管本体11aを直接的に拡径する場合のように、拡径治具の外面等によって管本体11aの内面が損傷を受ける不具合の発生も防止することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した通水管の接続端部、同接続端部を備えた通水管、接続端部を形成するインナー体並びに接続端部を備えた通水管と接続体との接続構造及び通水管の接続端部の形成方法の第2の実施形態を図6〜図8に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の接続端部及び接続体を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。また、第2の実施形態の以下の説明における上下左右は、図6における上下左右に対応する。
図6に示すように、通水管11の接続端部10は、通水管11を接続体としての継手26に抜け止めされた状態で接続するため前記通水管11の管本体11aの右端部に形成されるものである。まず、通水管11の接続端部10について説明すると、管本体11aには第1の実施形態と同様にインナー体としてのリング体13が膨出部形成具21を使用して取り付けられている。そして、そのリング体13により管本体11aに接続用膨出部11bが形成され、接続端部10を備えた通水管11が形成されている。管本体11aにおける接続用膨出部11bが形成された右端の内側には金属材料製又は合成樹脂材料製のインナースリーブ25が内嵌されている。なお、第2の実施形態ではインナースリーブ25を金属材料により形成した。このインナースリーブ25は円筒状をなすインナー部25aと、そのインナー部25aの右端に外方へ突出するように形成された係合鍔部25bとより形成されている。
インナー部25aの外径は管本体11aの内径よりわずかに小さく形成されて管本体11a内に嵌入可能に形成されている。係合鍔部25bにおける外径は管本体11aの内径より大きく形成され、管本体11a内にインナー部25aが嵌入されたとき、管本体11aの端面が係合鍔部25bに係合するように形成されている。また、係合鍔部25bの外径は左側から右側に向かうに連れて外径が縮径するようにテーパ状に形成されている。
次に、接続体としての継手26について説明する。この継手26は通水管11同士を接続するために使用され、合成樹脂材料又は金属材料により略筒状に形成された継手本体27、その継手本体27に取り付けられたピン体28、第1割リング31及び第2リング32より主に形成されている。なお、この第2の実施形態では、継手本体27、ピン体28、第1割リング31及び第2リング32を合成樹脂材料製とした。前記継手本体27の両端(図6では左端のみ図示)にはそれぞれ接続筒部27bが形成され、各接続筒部27bの端面近傍の外面にはそれぞれ突出部27aが形成されている。図7に示すように、各突出部27aにはそれぞれ略U字状に形成されたピン体28が取着されている。このピン体28は、接続手段を形成する取着体として設けられ、同ピン体28の中央部が突出部27aに取着されているとともに、ピン体28の両端側が突出部27aから離れる方向へ延びている。そして、ピン体28はそれぞれ突出部27aに取り付けられた部分を回動中心として回動可能に取り付けられている。
各接続筒部27bの端面において、前記突出部27aとほぼ対向する位置には、それぞれ継手本体27の軸線に沿って接続筒部27bの端面から外方へ突出する一対の係合突部29が突設されている。各係合突部29の内側面にはそれぞれ前記ピン体28が係合可能な係合凹所29aが凹設されている。そして、ピン体28を係合突部29側へ回動させ、さらにピン体28を係合凹所29aに係合させることにより、ピン体28を回動不能に配置することができる。このとき、図8に示すように、ピン体28は接続筒部27bの開口を横断する状態で配置されるようになっている。図6に示すように、継手本体27内の内周面には、同継手本体27の周方向に沿って延びる係止突条30が形成されている。
図7に示すように、接続筒部27bに設けられ、接続手段を形成する係合体としての第1割リング31は筒状体が軸線方向に沿って切り欠かれて断面C字状に形成されている。そして、図6に示すように、接続筒部27b内に挿入されたとき、接続筒部27bの内周面により縮径されるように形成されている。また、第1割リング31は接続筒部27b内に挿入された状態において、第1割リング31の右端面が係合部として接続用膨出部11bに係合するように形成されている。図7に示すように、接続用膨出部11bの外周面に圧接する第2リング32は円筒状に形成され、図6に示すように、接続筒部27b内に挿入されたとき、接続筒部27bの内周面により縮径されるように形成されている。
さて、上記構成の継手26と通水管11とを接続するには、まず、第1の実施形態と同様の方法によりリング体13を使用して管本体11aに接続用膨出部11bを形成し、接続端部10を備えた通水管11を形成する。次に、図6に示すように、管本体11aの接続用膨出部11bが形成された側の端部にインナースリーブ25のインナー部25aを内嵌するとともに、管本体11aの端面に係合鍔部25bを係合させる。続いて、管本体11aの接続用膨出部11bが形成された側の端部に第1割リング31、次いで第2リング32、さらにシール部材17を装着する。
そして、ピン体28を回動させて接続筒部27bの開口を開放した状態で、管本体11aの接続用膨出部11bが形成された側を接続筒部27b内に挿入する。さらに、シール部材17、第2リング32及び第1割リング31を接続筒部27b内に挿入した状態でピン体28の両端が係合突部29に近づくように回動させる。すると、ピン体28が第1割リング31の左端面に当接し、そのピン体28により第1割リング31は接続筒部27b内奥方へ押圧され、その第1割リング31により第2リング32及びシール部材17が接続筒部27b内奥方へ移動される。このとき、接続筒部27bの内周面により第1割リング31及び第2リング32が縮径されて、第1割リング31は管本体11aの外周面に圧着し、第2リング32は接続用膨出部11bの外周面に圧着する。
また、第1割リング31の右端面が接続用膨出部11bに係合し、その係合状態で第1割リング31が接続筒部27b内奥方へ押し込まれることにより管本体11aが接続筒部27b内奥方へ送り込まれる。そして、ピン体28が係合凹所29aに係合されると継手26が形成される。それと同時に、接続筒部27b内の係止突条30に係合鍔部25bの端面が係止して管本体11aの継手本体27内奥方へのそれ以上の移動が規制されるとともに、シール部材17が管本体11aの外周面に圧接して継手本体12aと通水管11との間のシール性が維持される。
ピン体28が係合凹所29aに係合した状態において、図8に示すように、ピン体28は接続筒部27bの開口を横断し、そのピン体28により接続用膨出部11bに係合した第1割リング31の接続筒部27b内からの抜脱が防止されて通水管11と継手26との接続構造が形成される。その結果、ピン体28により第1割リング31と接続用膨出部11bとの係合が維持され、接続筒部27b、即ち継手26から通水管11が抜け出るのが防止されて、接続端部10を備えた通水管11と継手26とが接続される。
第2の実施形態において、ピン体28と係合凹所29aとの係合により、接続用膨出部11bに係合した第1割リング31の接続筒部27bからの抜け出しを防止して、接続筒部27bからの通水管11の抜け出しを防止することができる。その結果、管本体11aに係合した係合スリーブ19の抜け出しを防止するために、第1の実施形態のように、継手12に固定スリーブ20を螺合した場合と比較して、通水管11を継手26に抜け止めした状態に接続する作業を容易に行うことができる。また、インナースリーブ25により、そのインナースリーブ25が内嵌された管本体11aの内周面が保護されている。そのため、インナースリーブ25により管本体11aの端部が熱変形等する虞を無くすことができる。さらに、管本体11aの端面が斜状や凹凸状に切断されていても、係合鍔部25bにより管本体11aの端面を保護することができるため、管本体11aの接続筒部27b内への挿入時にシール部材17を損傷させてしまう虞を無くすことができる。加えて、係合鍔部25bはテーパ状をなすため、係合鍔部25bがシール部材17と干渉しにくくなり、通水管11の接続筒部27b内への挿入作業を速やかに行うことができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した通水管の接続端部、同接続端部を備えた通水管、接続端部を形成するインナー体並びに接続端部を備えた通水管と接続体との接続構造及び通水管の接続端部の形成方法の第3の実施形態を図9〜図13に従って説明する。なお、第3の実施形態は、第1の実施形態の管本体のインナー体及び接続体を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。また、第3の実施形態の以下の説明における上下左右は、図9における上下左右に対応する。
図9に示すように、通水管11の接続端部10は、通水管11を接続体としての継手33に抜け止めされた状態で接続するため前記通水管11の管本体11aの端部に形成されるものである。具体的に、通水管11の接続端部10は、管本体11aの右端部の内側に挿入されたインナー体としての筒体34が内側から拡径されることにより管本体11aの端部の外面に外方へ突出する接続用膨出部11bが形成されて構成されているものである。前記筒体34は金属材料により円筒状に形成され、筒体34の外径は管本体11aの内径よりわずかに小さく形成されている。
前記継手33は合成樹脂材料又は金属材料により略円筒状に形成された継手本体33a及び抜脱防止スリーブ33bより主に形成されている。この第3の実施形態では、継手本体33a及び抜脱防止スリーブ33bを合成樹脂材料により形成した。前記継手本体33aの左端には管本体11aを接続するための接続筒部33fが形成され、右端は管体(図示せず)に接続可能に形成されている。接続筒部33fの外周面には雄ネジ33gが螺刻されている。また、継手本体33aの内部には円環状をなす第1当接面33hが形成され、同第1当接面33hにはシール部材17が装着されている。前記シール部材17より継手本体33aの左端側には、円環状をなし、前記第1当接面33hより内径及び外径が大きい第2当接面33iが形成されている。
図10に示すように、前記接続筒部33fに螺合されて取り付けられる接続手段を形成する取着体としての抜脱防止スリーブ33bは略円筒状をなし、継手33の左端部に左端側に向かうに連れて内径及び外径が縮径するように形成されている。抜脱防止スリーブ33bの左端には管本体11aの外径よりわずかに大きい直径を有する内孔33cが形成されている。また、図9に示すように、抜脱防止スリーブ33bの右側の内周面には前記雄ネジ33gに螺合可能な雌ネジ33dが螺刻されている。
次に、前記筒体34を拡径する金属材料製の拡径治具35について説明する。なお、拡径治具35の以下の説明における上下左右は、図11及び図12における上下左右に対応する。図11及び図12に示すように、拡径治具35は略円筒状に形成されたメインスリーブ36を備え、そのメインスリーブ36の左端側には円盤状をなすスリーブキャップ37が螺着されている。図12に示すように、スリーブキャップ37の中央部には円孔37aが形成されている。メインスリーブ36内にはボルト状をなす可動ボルト38が、同可動ボルト38の頭部側が前記スリーブキャップ37側を向くように挿入されている。
この可動ボルト38の頭部側端面の中央部には、メインスリーブ36内への挿入状態で前記円孔37aと対応するように雌ネジ孔38aが形成され、その雌ネジ孔38aの内周面には雌ネジが螺刻されている。また、可動ボルト38の頭部の外面には、可動ボルト38の軸線に沿って延びる係合溝38bが形成され、可動ボルト38の軸部の外周面には雄ネジ38cが形成されている。
そして、メインスリーブ36内に挿入された可動ボルト38の軸部がメインスリーブ36の右端側から突出した状態で、スペーサ39を介装して雄ネジ38cにナット40が螺合されて、メインスリーブ36に可動ボルト38が取り付けられている。メインスリーブ36に可動ボルト38が取り付けられた状態で、メインスリーブ36の外面から可動ボルト38の係合溝38bに係合ピン41が係合するように取り付けられ、その係合ピン41の係合溝38bに対する係合により可動ボルト38のメインスリーブ36内での回転が規制されている。
メインスリーブ36内の可動ボルト38の雌ネジ孔38aには拡径シャフト42の右端側に形成された雄ネジ42aが螺合されて可動ボルト38に拡径シャフト42が取り付けられている。この拡径シャフト42の左端側は、同左端側に向かうに連れて徐々に外径が拡径するように形成され、左端部は、一定の外径を有するように形成されている。拡径シャフト42の左端部の外径は管本体11aの内径よりわずかに小さく形成されている。そして、前記ナット40を可動ボルト38の雄ネジ38cに螺進させると可動ボルト38はメインスリーブ36内において、スリーブキャップ37側からナット40側へ移動し、その移動に伴い拡径シャフト42をメインスリーブ36内へ移動させるように形成されている。なお、メインスリーブ36には支持シャフト43が取り付けられている。
次に、上記拡径治具35を使用して通水管11に接続用膨出部11bを形成して通水管11に接続端部10を形成し、その通水管11を使用して継手33とを接続する方法について説明する。まず、管本体11aに抜脱防止スリーブ33bを装着しておく。次に、拡径治具35において、ナット40を可動ボルト38から螺退させ、同可動ボルト38を頭部側端面がメインスリーブ36のスリーブキャップ37側内面に当接するまで移動させる。次いで、拡径シャフト42に筒体34を装着した状態で、その拡径シャフト42の雄ネジ42aを雌ネジ孔38aに螺合して図11に示すように、拡径シャフト42を可動ボルト38に取り付ける。
続いて、図12に示すように、その筒体34に管本体11aの端部を外嵌し、拡径シャフト42に管本体11aを装着した状態で、ナット40を可動ボルト38に螺進させる。すると、係合ピン41と係合溝38bとの係合により可動ボルト38は回転しないため、係合ピン41に係合溝38bが沿うように可動ボルト38はメインスリーブ36の軸線に沿って同メインスリーブ36内へ引き込まれていく。その可動ボルト38の移動と同時に、拡径シャフト42がメインスリーブ36内へ引き込まれていく。すると、筒体34内に拡径シャフト42の拡径部分が徐々に挿入されていき、その拡径部分により筒体34が左側から徐々に拡径される。
そして、図13に示すように、管本体11aの内径とほぼ同じ外径を有する拡径シャフト42が筒体34内を通過すると、その拡径シャフト42により筒体34の内周面と管本体11aの非拡径部分における内径とがほぼ同じとなるように筒体34が拡径される。その結果、管本体11aの端部は、拡径された筒体34により外方へ押出され、管本体11aの外面には外方へ突出する接続用膨出部11bが形成されるとともに、接続端部10を備えた通水管11が形成される。
さて、前記継手33と通水管11とを接続するには、まず、図9に示すように、管本体11aの接続用膨出部11bが形成された側の端部を接続筒部33f内に挿入し、管本体11aの右端面を第2当接面33iに当接させるとともに、筒体34の右端面をシール部材17に当接させる。続いて、抜脱防止スリーブ33bの雌ネジ33dを雄ネジ33gに螺合して抜脱防止スリーブ33bを継手本体33aに取付ける。すると、抜脱防止スリーブ33bの内孔33cの直径は管本体11aの非拡径部分における外径とほぼ同じに形成されているため、内孔33cの直径は接続用膨出部11bの外径より小さくなる。
その結果、継手本体33aに抜脱防止スリーブ33bが取り付けられて継手33が形成される。それと同時に、抜脱防止スリーブ33bの係合部としての左端の内周面に接続用膨出部11bが係合して抜脱防止スリーブ33bから接続用膨出部11bが抜け出ることが防止されるとともに、通水管11と継手33との接続構造が形成される。そして、接続端部10を備えた通水管11が継手33に抜け止めされた状態で接続される。さらに、抜脱防止スリーブ33bにより管本体11aは継手本体33a内方へ押圧されるため、筒体34の右端面が継手本体33a内のシール部材17に圧接し、管本体11aと継手本体33aとの間のシール性が維持される。
従って、第3の実施形態において、筒体34は内径が管本体11aの内径とほぼ同じになるように拡径されているため、筒体34による管本体11a内を流通する流体の流量損失をほとんどなくすことができる。さらに、筒体34は内側から拡径されるため、筒体34の外周面は管本体11aの内周面に圧接することになる。従って、管本体11aと筒体34との間にシール構造を形成して管本体11aの内周面と筒体34の外周面との間から流体が漏れ出るのを防止することができ、管本体11aの外周面と継手本体33aの内周面との間に流体が漏れ出るおそれをなくすことができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明を具体化した通水管の接続端部、同接続端部を備えた通水管、接続端部を形成するインナー体並びに接続端部を備えた通水管と接続体との接続構造及び通水管の接続端部の形成方法の第4の実施形態を図14〜図17に従って説明する。なお、第4の実施形態は、第1の実施形態の管本体の接続端部及び接続体を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。また、第4の実施形態の以下の説明における上下左右は、図14における上下左右に対応する。
図14に示すように、通水管11の接続端部10は、通水管11を接続体としての継手44に抜け止めされた状態に接続するため前記通水管11の管本体11aの端部に形成されるものである。具体的に、通水管11の接続端部10は管本体11aの右端部の内側に挿入された第2の実施形態で使用された前記インナースリーブ25が拡径されることにより管本体11aの外面に装着されたアウタースリーブ45が外方へ突出して形成されている。前記インナースリーブ25は金属材料により形成され、インナー体として使用される。そして、アウタースリーブ45の外面に前記接続用膨出部11bが形成されて通水管11に接続端部10が構成されているものである。
前記アウタースリーブ45は架橋ポリエチレン等の合成樹脂材料又は銅等の軟質の金属材料により略円筒状に形成されている。図14に示すように、アウタースリーブ45の筒状部45cの右端の内周縁には同アウタースリーブ45の周方向に沿って内方へ突出する内周鍔部45aが形成され、外周縁にはアウタースリーブ45の周方向に沿って外方へ突出する外周鍔部45bが形成されている。なお、図15(a)に示すように、筒状部45cの内径は管本体11aの外径よりわずかに大きく形成され、内周鍔部45aの内径は管本体11aの外径より小さく形成されている。
次に、継手44について説明する。図14及び図15(a)に示すように、継手44は合成樹脂材料又は金属材料により略円筒状に形成された継手本体44a及び抜脱防止スリーブ46より主に形成されている。この第4の実施形態では、継手本体44a及び抜脱防止スリーブ46を合成樹脂材料により形成した。前記継手本体44aの両端側にはそれぞれ管本体11aを接続可能な接続筒部44dが形成されている。図14に示すように、その継手本体44aの両端側の内周面にはそれぞれ雌ネジ44bが形成されている。また、継手本体44a内の中央部には継手本体44aの周方向に沿って内方へ突出する当接面44cが形成され、その当接面44cの両面にはそれぞれ一対ずつシール部材17が装着されている。なお、シール部材17は当接面44cに一つだけ装着してもよい。
接続筒部44dに設けられる接続手段としての略ボルト状をなす抜脱防止スリーブ46は、図15(b)に示すように、一対の分割体46aを組付けることにより形成されている。分割体46a同士は一側縁同士が連結されて一体化され、その連結部を中心として分割体46a同士を離間又は組付け可能に形成されている。
また、抜脱防止スリーブ46の内周面には、抜脱防止スリーブ46を管本体11aの外周面に装着したとき、前記接続用膨出部11bに係合する係合部としての係合段部48が抜脱防止スリーブ46の周方向に沿って形成されている。さらに、抜脱防止スリーブ46の他端側の外周面には前記継手本体44aの雌ネジ44bに螺合可能な雄ネジ49が螺刻されている。そして、抜脱防止スリーブ46の継手本体44aに対する取付状態において、係合段部48が接続用膨出部11bに係合するようになっている。
次に、前記拡径治具35を使用して通水管11に接続用膨出部11bを形成して接続端部10を備えた通水管11を形成し、その通水管11と継手44とを接続する方法について説明する。図16に示すように、まず、拡径シャフト42にインナースリーブ25を装着し、その拡径シャフト42に拡径治具35に取付ける。続いて、管本体11aの端部の外側にアウタースリーブ45を装着し、内周鍔部45aを管本体11aの端面に係合させる。
さらに、拡径シャフト42に装着された前記インナースリーブ25に管本体11aを外嵌して、管本体11aの端面を係合鍔部25bに係合させるとともに、インナースリーブ25のインナー部25aを管本体11a内に挿入する。このとき、係合鍔部25bの外端面と内周鍔部45a及び外周鍔部45bの外端面とが面一となる。
続いて、前記拡径治具35を使用して管本体11aの端部を拡径する。すると、図17に示すように、インナースリーブ25全体が拡径シャフト42により拡径されるとともに、管本体11aの端部を介してアウタースリーブ45が拡径される。そして、そのアウタースリーブ45の拡径部分に接続用膨出部11bが形成され、接続端部10を備えた通水管11が形成される。このとき、インナースリーブ25の内径と管本体11aの非拡径部分における内径とが面一となるように拡径されている。
次いで、図14に示すように、管本体11aの外面に一対の分割体46aを組付けて抜脱防止スリーブ46を管本体11aに取り付ける。次に、管本体11aの接続端部10が形成された側の端部を接続筒部44d内に挿入し、さらに、抜脱防止スリーブ46の雄ネジ49を継手本体44aの雌ネジ44bに螺合すると継手44が形成される。
そして、抜脱防止スリーブ46の右端面がアウタースリーブ45の外周鍔部45bに当接するとともに、同外周鍔部45bが抜脱防止スリーブ46と当接面44cとの間に挟持されてアウタースリーブ45が継手本体44a内に位置決め固定される。このとき、アウタースリーブ45の外面に形成された接続用膨出部11bと抜脱防止スリーブ46の係合段部48とが係合する。その結果、接続用膨出部11bに係合した係合段部48を備えた抜脱防止スリーブ46が継手本体44aに取り付けられることにより、管本体11aの継手本体44aからの抜け出しが防止されるとともに、通水管11と継手44との接続構造が形成される。即ち、接続端部10を備えた通水管11が継手44に抜け止めされた状態で接続される。
このとき、一対のシール部材17において、継手本体44aの内周側に位置するシール部材17により管本体11aの端面と当接面44cとの間がシールされる。さらに、万一、流体が内側のシール部材17と当接面44cとの間から漏れ出たり、インナースリーブ25の外周面と管本体11aの内周面との間から漏れ出たりしても外側のシール部材17により継手本体44aの内面とアウタースリーブ45の外面との間がシールされる。
従って、第4実施形態において、インナースリーブ25が管本体11aの内側から拡径されることによりインナースリーブ25及びアウタースリーブ45が管本体11aの内周面及び外周面に圧接する。また、アウタースリーブ45は架橋ポリエチレンの収縮により縮径して管本体11aの外面に圧接する。その結果、管本体11aとインナースリーブ25及びアウタースリーブ45との間にシール構造を形成して管本体11aと継手本体33aとの間に流体が漏れ出るおそれをなくすことができる。また、外周鍔部45b及び係合鍔部25bの端面がそれぞれシール部材17に圧接している。そのため、万一、外周鍔部45bと係合鍔部25bとの間から流体が漏れ出たとしても、継手本体44aの外側に位置するシール部材17により流体が継手本体44aの内周面とアウタースリーブ45の外周面との間へ漏れ出るおそれを無くすことができる。即ち、管本体11aと継手本体44aとの間のシール性を維持することができる。
(第5の実施形態)
以下、本発明を具体化した通水管の接続端部、同接続端部を備えた通水管、接続端部を形成するインナー体並びに接続端部を備えた通水管と接続体との接続構造及び通水管の接続端部の形成方法の第5の実施形態を図18及び図19に従って説明する。なお、第5の実施形態は、第1の実施形態の接続端部及び接続体を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。また、第5の実施形態の以下の説明における上下左右は、図18における上下左右に対応する。
図18に示すように、通水管11の接続端部10は、通水管11を接続体としての継手55に抜け止めされた状態で接続するため前記通水管11の管本体11aの端部に形成されるものである。具体的に、通水管11の接続端部10は管本体11aの端部の内側に挿入されたインナー体としての前記筒体34が内側から拡径されることにより管本体11aの外面に装着されたアウタースリーブ45が外方へ突出してそのアウタースリーブ45により接続用膨出部11bが形成されて構成されている。なお、第5の実施形態のアウタースリーブ45には内周鍔部45a及び外周鍔部45bが省略されている。
図18及び図19(a)に示すように、前記継手55は合成樹脂材料又は金属材料により略円筒状に形成された継手本体55a、係合スリーブ56及び固定スリーブ57より主に形成されている。この第5の実施形態では、継手本体55a、係合スリーブ56及び固定スリーブ57を合成樹脂材料により形成した。前記継手本体55aの左端には管本体11aを接続するための接続筒部55cが形成され、右端は管体(図示せず)に接続可能に形成されている。各接続筒部55cの外周面には雄ネジ55dが螺刻され、継手本体55aの内部には円環状をなす当接面55bが形成され、同当接面55bにはシール部材17が装着されている。図19(a)に示すように、接続筒部55cに設けられる接続手段を形成する係合体としての係合スリーブ56は略円筒状に形成され、図19(b)に示すように、係合スリーブ56は一対の分割体56aを組付けることにより形成されている。
分割体56a同士は各分割体56aの一側縁同士が連結されて一体化され、その連結部を中心として分割体56a同士を離間又は組付け可能に形成されている。図18に示すように、係合スリーブ56は右端側の内径及び外径が左端側より大きく形成されて係合スリーブ56内面に前記接続用膨出部11bが係合可能な係合部としての係合面56bが形成されている。係合スリーブ56において前記係合面56b以外の部分の内径は管本体11aの外径よりわずかに大きく形成されている。
前記接続筒部55cに螺合されて取り付けられる接続手段を形成する取着体としての固定スリーブ57は略円筒状をなし、左端側には前記係合スリーブ56の左側における外径よりわずかに大きい直径を有する内孔57aが形成されている。さらに、固定スリーブ57の右端側の内周面には継手本体55aの雄ネジ55dに螺合可能な雌ネジ57bが螺刻されている。
次に、前記拡径治具35を使用して通水管11に接続用膨出部11bを形成して接続端部10を備えた通水管11を形成し、その通水管11と継手55とを接続する方法について説明する。まず、固定スリーブ57を管本体11aに装着しておく。続いて、拡径シャフト42に筒体34を装着した後、その拡径シャフト42を拡径治具35に取り付ける。次いで、管本体11aの端部の外側にアウタースリーブ45を装着した後、拡径治具35に取り付けられた拡径シャフト42の筒体34に管本体11aを外嵌する。続いて、前記拡径治具35を使用して筒体34の内周面と管本体11aの非拡径部分における内径とがほぼ同一となるように拡径する。その結果、管本体11aの端部を介してアウタースリーブ45が拡径され、そのアウタースリーブ45により接続用膨出部11bが形成される。そして、管本体11aの端部に接続用膨出部11bにより接続端部10を備えた通水管11が形成される。
次いで、接続端部10を備えた通水管11を継手55に接続するには、まず、図19(a)に示すように、管本体11aの外面に一対の分割体56aを組付け、係合スリーブ56を管本体11aに取り付ける。次に、図18に示すように、管本体11aの接続用膨出部11bが形成された側の端部を接続筒部55c内に挿入し、さらに、固定スリーブ57の雌ネジ57bを継手本体55aの雄ネジ55dに螺合する。
すると、係合スリーブ56の外周面に固定スリーブ57の内周縁部が係合して係合スリーブ56が継手本体55a内方へ移動され、さらに継手本体55aの左端面に係合スリーブ56の右端面が当接する。その結果、継手55が形成されるとともに、継手本体55aと固定スリーブ57との間に係合スリーブ56が挟持され、さらに、接続用膨出部11bと係合スリーブ56の係合面56bとが係合する。
その結果、継手55内に位置決めされた係合スリーブ56に接続用膨出部11bが係合するため、通水管11が継手55に抜け止めされた状態で接続されるとともに、通水管11と継手55との接続構造が形成される。さらに、管本体11aの右端面がシール部材17に圧接し、管本体11aと継手本体55aとの間のシール性が維持される。
なお、各実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 第1の実施形態において、接続用膨出部11bの外径が固定スリーブ20の内孔20aの直径より大きくなってもよい。このように構成した場合、管本体11aに接続用膨出部11bが形成される前に、管本体11aに固定スリーブ20を予め装着しておく。
・ 第1の実施形態において、係合スリーブ19を分割体19aに分割せず、一体形成してもよい。このとき、係合凹条19bを接続用膨出部11bに無理嵌めする。
・ 第1の実施形態において、リング体13の代わりにインナー体としての筒体34を使用してもよい。このとき、筒体34により形成された接続用膨出部11bと係合スリーブ19の係合凹条19bとが係合するように係合凹条19bの大きさを変更する。
・ 第1の実施形態において、継手12の継手本体12aの両端部に接続筒部14を形成してもよい。
・ 第1及び第2の実施形態において、膨出部形成具21を使用して通水管11に接続用膨出部11bを形成したが、管本体11aを拡径する一般に使用される拡径工具を使用してリング体13を拡径して通水管11に接続用膨出部11bを形成してもよい。
・ 第2の実施形態において、第1割リング31と第2リング32とを一体形成し、その一体化された部材の内周面に接続用膨出部11bが係合可能な溝を形成してもよい。
・ 第2の実施形態において、インナースリーブ25を省略してもよい。
・ 第2の実施形態において、継手本体27の一端部のみに接続筒部27bを形成してもよい。
・ 第2の実施形態において、図20に示すように、リング体13を省略するとともに、インナー体としての金属材料製の筒状部材59を管本体11a内に挿入しても接続用膨出部11bを形成してもよい。前記筒状部材59の先端部には筒状部材59の先端部を折り返して突条部59aが形成されている。具体的に説明すると、図20に示すように、前記膨出部形成具21の引抜体22が前記筒状部材59の内側に挿入されて、同筒状部材59と引抜体22とが一体化されている。また、筒状部材59の基端側の内側には、略皿状をなすキャップ部材59bが内嵌され、そのキャップ部材59bの中央を引抜ピン23の軸部が貫通している。なお、筒状部材59にキャップ部材59bが内嵌された状態において、前記突条部59aとキャップ部材59bとの間の長さより引抜体22の軸線方向への長さが短くなっている。そして、このキャップ部材59bにより、引抜体22と筒状部材59とを安定した状態に組み付けることができ、さらに、引抜ピン23の軸部を筒状部材59の開口の中心部に支持することができる。なお、キャップ部材59bは省略してもよい。
さて、膨出部形成具21を使用して突条部59aにより管本体11aに接続用膨出部11bを形成するには、まず、引抜体22及び筒状部材59を管本体11a内に挿入し、専用の引抜き工具等を使用し、引抜ピン23を移動させ引抜体22を筒状部材59側へ引っ張る。すると、引抜体22の移動により筒状部材59の軸線方向に沿った一部の周面、即ち突条部59aが拡径され、その突条部59aにより管本体11aは周方向に沿って外方へ押出され、管本体11aの外面には外方へ突出する接続用膨出部11bが形成される。
引抜体22全体が突条部59aを通過し、突条部59aとキャップ部材59bとの間に入り込む。そして、さらに、引抜ピン23が引張られると引抜体22の右端面がキャップ部材59bの内底面に当接し、図21に示すように、引抜体22によりキャップ部材59bが管本体11aから離れる方向へ引っ張られ、キャップ部材59bが管本体11a内から引抜かれる。このとき、拡径された突条部59aが管本体11aの内周面に係合しているため、筒状部材59は引抜体22が管本体11aから引抜かれても管本体11a内に残存する。その結果、管本体11aの内周面に突条部59aの外周面が圧接して止水構造が形成され、管本体11aの内周面と突条部59aの外周面との間から流体が漏れ出るおそれを無くすことができる。従って、管本体11aに接続用膨出部11bを容易に形成することができるとともに、管本体11aの内周面と筒状部材59の外周面との間から流体が漏れ出る不具合を防止することができる。
・ 第3の実施形態において、筒体34の代わりにリング体13を使用して管本体11aに接続用膨出部11bを形成してもよい。そして、継手本体33aに取り付けられた抜脱防止スリーブ33bの内面と接続用膨出部11bとの係合により継手33から管本体11aが抜け出るのを防止して、通水管11と継手33とを接続してもよい。
・ 第3の実施形態において、継手本体33aの両端部に接続筒部33fを形成してもよい。第3の実施形態において、筒体34の内径と管本体11aの非拡径部分における内径がほぼ同じになっていなくてもよい。さらに、筒体34の外周面と管本体11aの内周面との間にシール構造が形成されていなくてもよい。
・ 第4の実施形態において、継手本体44aの一端部のみに接続筒部44dを形成してもよい。第4の実施形態の通水管11と継手44が接続された状態において、拡径されたインナースリーブ25の内径と管本体11aの非拡径部分における内径とが同一とならなくてもよい。また、インナースリーブ25の外周面と管本体11aの内周面との間にシール構造が形成されていなくてもよく、インナースリーブ25の外周面と管本体11aの内周面及びアウタースリーブ45の内周面と管本体11aの外周面との間にシール構造が形成されていなくてもよい。
・ 第4の実施形態において、アウタースリーブ45を省略し、管本体11aの外面により接続用膨出部11bを形成する。そして、抜脱防止スリーブ46を継手本体44aに螺合した状態において、係合段部48が管本体11aの接続用膨出部11bに係合して管本体11aの継手本体44aからの抜け出しを防止してもよい。
・ 第4の実施形態において、インナースリーブ25の係合鍔部25bとアウタースリーブ45の外周鍔部45bとを接合してインナースリーブ25とアウタースリーブ45とを一体形成してもよい。
・ 第5の実施形態において、継手本体55aの両端部に接続筒部14を形成してもよい。
・ 第5の実施形態において、アウタースリーブ45を省略し、管本体11aの外面に形成された接続用膨出部11bを係合スリーブ56の係合面56bに係合させて管本体11aの継手本体55aからの抜け出しを防止してもよい。
・ 第5の実施形態において、通水管11と継手55が接続された状態において、管本体11aの非拡径部分における内径と拡径された筒体34の内径とが同じとならなくてもよい。
・ 第5の実施形態において、筒体34の外周面と管本体11aの内周面との間にシール構造が形成されていなくてもよく、筒体34の外周面と管本体11aの内周面及びアウタースリーブ45の内周面と管本体11aの外周面との間にシール構造が形成されていなくてもよい。
・ 第5の実施形態において、係合スリーブ56を分割体56aを一体化して形成してもよい。
・ 図22に示すように、第3の実施形態において、筒体34の右端側に、外方へ拡径しながら延びる延設部34aを形成する。また、継手本体33aの接続筒部33fの左端面を継手本体33aの中央部側へ向かうに連れて拡径するようにテーパ状に形成する。さらに、抜脱防止スリーブ33bの中央部の内周面に抜脱防止スリーブ33bの周方向に沿って延びる係止段部33eが形成されるように、抜脱防止スリーブ33bの右端側を拡径する。
そして、管本体11aの内側に挿入された筒体34が拡径されて管本体11aの外面に接続用膨出部11bを形成するとともに、延設部34aも拡径させる。さらに、延設部34aの内周面を継手本体33aの端面に当接させ、その当接状態で抜脱防止スリーブ33bを継手本体33aに螺合する。その結果、継手本体33aの左端面と抜脱防止スリーブ33bの係止段部33eとの間に延設部34aが挟持されるとともに、抜脱防止スリーブ33bの内面に接続用膨出部11bが係合する。従って、継手本体33aに取り付けられた抜脱防止スリーブ33bから管本体11aが抜け出ることが防止される。即ち、通水管11が継手33に抜け止めされた状態で接続される。このとき、延設部34aの内周面と継手本体33aの左端面との間及び延設部34aの内周面と抜脱防止スリーブ33bの内周面との間にシール構造が形成される。従って、通水管11と継手本体33aとの間のシール構造により管本体11aと継手本体33aとの間から流体が漏れ出る不具合を防止することができる。
・ 第2の実施形態において、図23(a)に示す接続端部10を備えた通水管11と、接続体としての継手60とを接続してもよい。まず、通水管11の接続端部10について説明すると、管本体11aには、インナー体として金属材料により断面四角形状をなす円環状に形成されたリング体13が膨出部形成具21を使用して取り付けられている。そして、そのリング体13により管本体11aに接続用膨出部11bが形成され、接続端部10を備えた通水管11が形成されている。管本体11aにおける接続用膨出部11bが形成された右端の内側には金属材料製の前記インナースリーブ25が内嵌されている。
次に、前記継手60について説明する。図23(a)に示すように、継手60は合成樹脂材料又は金属材料により略円筒状に形成された継手本体61、取着スリーブ67、挿入スリーブ68及び係合スリーブ69より主に形成されている。なお、この場合は、前記継手本体61、取着スリーブ67、挿入スリーブ68及び係合スリーブ69はそれぞれ合成樹脂材料により形成した。前記継手本体61の両端側にはそれぞれ管本体11aを接続可能な接続筒部61aが形成されている。その継手本体61の両端側の外周面にはそれぞれ雄ネジ61bが形成されている。また、継手本体61内には継手本体61の周方向に沿って内方へ突出する第1当接面61cが形成され、その第1当接面61cより継手本体61の接続筒部61a側の内周面には、第1当接面61cより外径及び内径が大きく形成された第2当接面61dが形成されている。第2当接面61dには一対のシール部材17が装着されている。
接続体の取着体としての取着スリーブ67は略円筒状に形成され、取着スリーブ67の一端側(図23(a)では右側)の内周面には前記雄ネジ61bに螺合可能な雌ネジ67aが形成されている。一方、取着スリーブ67の他端側(図23(a)では左側)の内周縁には、取着スリーブ67の周方向に沿って内方へ延びる内周縁部67bが形成されている。なお、取着スリーブ67の他端側の開口の直径は、通水管11に形成された接続用膨出部11bの外径より若干大きく形成されている。
前記挿入スリーブ68は、略円筒状に形成され、一端側(図23(a)では右側)の内径及び外径より他端側(図23(b)では左側)の内径及び外径が大きく形成されている。挿入スリーブ68の一端側の内周縁には挿入スリーブ68の周方向に沿って延びる係止縁部68aが形成されている。さらに、挿入スリーブ68のほぼ中央部の内周面には、一端側より外径が大きく形成されて係合面68bが形成されている。また、挿入スリーブ68の他端側の開口端部には、挿入スリーブ68の他端側の開口端から挿入スリーブ68内へ斜めに傾斜する傾斜面68cが形成されている。
係合部を備えた係合体としての前記係合スリーブ69は略円筒状をなす筒状体が軸線方向に沿って切り欠かれて断面C字状に形成されている。係合スリーブ69の一端側(図23(a)では右側)の外周面は、同一端側へ向かうに連れて外径が縮径するように形成されている。そして、継手本体61内に挿入スリーブ68、係合スリーブ69が収容された状態で取着スリーブ67が継手本体61に螺着されている。なお、図23(b)に示すように、継手60を使用する前の段階では、継手本体61と取着スリーブ67との間に介装部材70が装着され、挿入スリーブ68内に係合スリーブ69が挿入されるのが規制されている。
この介装部材70は断面C字状をなす介装部70aと、介装部70aから延設された把持部70bとより形成され、介装部70aの内径は継手本体61の前記雄ネジ61bにおける外径とほぼ同じに形成されている。そして、図23(a)に示すように、介装部70aが雄ネジ61bの外周に装着され、その状態で雄ネジ61bに取着スリーブ67の雌ネジ67aが螺合されている。このとき、介装部70aにより取着スリーブ67の必要以上の螺進が規制され、取着スリーブ67により係合スリーブ69が挿入スリーブ68内へ押されることが防止されている。
さて、上記継手60に接続端部10を備えた通水管11を接続するには、まず、第2実施形態と同様の方法によりリング体13を使用して管本体11aに接続用膨出部11bを形成し、接続端部10を備えた通水管11を形成する。次に、管本体11aの接続用膨出部11bが形成された側の端部にインナースリーブ25のインナー部25aを内嵌するとともに、管本体11aの端面に係合鍔部25bを係合させる。
続いて、未使用の継手60において、まず、取着スリーブ67を継手本体61から螺退し、さらに介装部材70を継手本体61から取り外し、挿入スリーブ68、係合スリーブ69を取り出す。次に、管本体11aの接続用膨出部11bが形成された側の端部に、取着スリーブ67を装着する。このとき、取着スリーブ67の他端側の開口は接続用膨出部11bの外径より大きいため、接続用膨出部11bを通過して管本体11a奥方まで取着スリーブ67を移動させることができる。
続けて、管本体11aに係合スリーブ69、次いで挿入スリーブ68を装着する。このとき、挿入スリーブ68の係止縁部68aが接続用膨出部11bに係止し、係合スリーブ69の管本体11a奥方への移動が規制される。そして、管本体11aの接続用膨出部11b側を継手本体61の接続筒部61a内に挿入し、さらに、挿入スリーブ68の一端側を接続筒部61a内へ挿入して挿入スリーブ68の一端面をシール部材17に当接させる。
次に、取着スリーブ67を継手本体61に螺進させる。すると、取着スリーブ67の内周縁部67bが係合スリーブ69の他端面に当接し、係合スリーブ69が接続筒部61a側へ押圧されていく。それに伴い、係合スリーブ69の一端側が挿入スリーブ68の傾斜面68cにより挿入スリーブ68内方へ案内されて縮径されるとともに、同挿入スリーブ68内へ挿入されていく。
そして、図24に示すように、取着スリーブ67が継手本体61に螺合されると、係合スリーブ69の一端面が挿入スリーブ68の係合面68bに係合され、同係合面68bと取着スリーブ67の内周縁部67bとの間に挟持される。それと同時に、接続用膨出部11bに係合スリーブ69の係合部としての一端面が係合する。また、シール部材17が管本体11aの外周面に圧接して継手本体61と通水管11との間のシール性が維持される。
取着スリーブ67が継手本体61に螺着された状態において、図24に示すように、内周縁部67bが係合スリーブ69に係合している。そのため、その内周縁部67bにより接続用膨出部11bに係合した係合スリーブ69が取着スリーブ67内から抜け出るのが防止され、取着スリーブ67により係合スリーブ69と接続用膨出部11bとの係合が維持される。従って、接続筒部61a、即ち継手60から通水管11が抜け出るのが防止されて、接続端部10を備えた通水管11と継手60とが接続される。
・ 図25に示すように、前記筒状部材59の先端部の内周面に、内方へ突出する内周突条71を一体形成してもよい。そして、管本体11aの一端部に筒状部材59を内嵌し、前記内周突条71のみを拡径させて、図26に示すように、管本体11aに接続用膨出部11bを形成してもよい。即ち、筒状部材59の軸線方向に沿った一部の周面を拡径して接続用膨出部11bを形成してもよい。なお、管本体11aの両端部に筒状部材59を内嵌し、内周突条71を拡径させて管本体11aの両端部に接続用膨出部11bを形成してもよい。
具体的に説明すると、図25に示すように、前記膨出部形成具21の引抜体22が前記筒状部材59の内側に挿入されて、同筒状部材59と引抜体22とが一体化されている。また、筒状部材59の基端側には前記キャップ部材59bが内嵌されている。そして、膨出部形成具21を使用することにより、内周突条71が拡径され、図26に示すように、その内周突条71により管本体11aは周方向に沿って外方へ押出されて管本体11aの外面には外方へ突出する接続用膨出部11bが形成される。
また、上記内周突条71を備えた筒状部材59を使用して接続用膨出部11bが形成された通水管11は、図26に示す接続体としての継手72に抜け止めした状態に接続される。前記継手72は通水管11同士を接続するもの又はヘッダーの一部であり、略筒状に形成された継手本体73、その継手本体73に螺着される固定スリーブ74、割リング75及びリング部材76より主に形成されている。
合成樹脂材料により略円筒状に形成された前記継手本体73の両端(図26では左端のみ図示)には、それぞれ接続筒部77が形成されている。各接続筒部77の奥方の内周面には第1載置面78が形成され、その第1載置面78より継手本体73の左側に位置する接続筒部77の内周面には、前記第1載置面78より内径及び外径の大きい第2載置面79が形成されている。前記第1載置面78及び第2載置面79には、それぞれゴム材料製のO−リング80が配設されている。
前記第2載置面79より継手本体73の左側に位置する接続筒部77の内周面には、前記第2載置面79より内径及び外径の大きい当接面81が形成されている。また、接続筒部77の外周面には雄ネジ82が螺刻されている。前記固定スリーブ74は接続手段を形成する取着体として設けられている。そして、固定スリーブ74は、合成樹脂材料により略円筒状に形成され、固定スリーブ74の右側内周面には、前記雄ネジ82に螺合可能な雌ネジ74aが螺刻されている。また、固定スリーブ74の内周面には内方へ突出する係止面74bが形成されている。加えて、前記係止面74bの内周縁に繋がる固定スリーブ74の内周面には、係止面74b側から、固定スリーブ74の左端に向かうに連れて縮径するテーパ面74cが形成されている。さらに、固定スリーブ74の左端の内周縁には、係止リブ74dが内方へ向かって突設されている。
前記割リング75は接続手段を形成する係合体として設けられ、割リング75の右端面が接続用膨出部11bに係合する係合部として形成されている。この割リング75は合成樹脂材料製の筒状体が軸線方向に沿って切り欠かれて断面C字状に形成されている。この割リング75は右端から左端に向かうに連れて外径が縮径するテーパ状に形成されている。また、割リング75は接続筒部77内に挿入された状態において、右端面が係合部として接続用膨出部11bに係合するように形成されている。前記リング部材76は金属材料により円環状に形成され、継手本体73に固定スリーブ74が螺合された状態で、右端が前記当接面81に当接し、左端が前記係止面74bに係止されて当接面81とテーパ面74cとの間に保持されるようになっている。
リング部材76が、当接面81とテーパ面74cとの間に保持された状態では、同リング部材76の内周縁部と、前記第2載置面79との間にO−リング80が保持されるようになっている。そして、O−リング80を第1及び第2載置面78,79に載置し、当接面81にリング部材76を載置した状態で、割リング75が内部に収容された固定スリーブ74を継手本体73に螺着すると、継手72が組み付けられる。このとき、割リング75の左端面は固定スリーブ74の係止リブ74dに係止され、固定スリーブ74内からの割リング75の抜け出しが防止されている。
さて、接続用膨出部11bが形成された通水管11と、上記継手72とを接続するには、まず、固定スリーブ74を継手本体73から若干螺退させ、テーパ面74cと割リング75の外周面との間に間隙を形成し、割リング75を拡径可能な状態としておく。そして、管本体11aの接続用膨出部11b側を固定スリーブ74側から接続筒部77内に挿入する。すると、係合鍔部25bの外周面が割リング75の内周面に当接し、さらに、割リング75内に管本体11aが挿入されてその割リング75が拡径されるとともに、接続用膨出部11bの割リング75内の通過が許容される。
そして、係合鍔部25bの端面が第1載置面78に載置されたO−リング80に当接するまで、通水管11を継手72内に挿入する。このとき、接続用膨出部11bは割リング75の右端面より継手本体73内奥側に位置し、リング部材76と対応する位置に配設されている。続いて、固定スリーブ74を接続筒部77に螺進させると、テーパ面74cが割リング75の外周面に圧接していき、割リング75が徐々に縮径されていく。固定スリーブ74が接続筒部77に螺合されると、割リング75の内面が管本体11aの外周面に圧接するとともに、割リング75の右端面が接続用膨出部11bに係合可能な位置に配置される。また、第1載置面78に載置されたO−リング80が係合鍔部25bに圧接し、第2載置面79に載置されたO−リング80が管本体11aの外周面に圧接する。
その結果、接続用膨出部11bが、割リング75に係合し、その割リング75が固定スリーブ74内から抜け出し不能に収容される。そのため、接続用膨出部11bが割リング75に係合した状態が維持されるとともに、管本体11aが接続筒部77に抜け止めされ、通水管11の継手72からの抜け出しを防止することができる。また、内周突条71の外周面が管本体11aの内周面に圧接しているため、管本体11aの内周面とインナースリーブ25の外周面との間を止水することができる。万一、管本体11aの内周面とインナースリーブ25の外周面との間から水が漏れ出たとしても、第2載置面79に載置されたO−リング80により、管本体11aの外面と接続筒部77の内周面との間を止水することができる。従って、継手72から水が漏れ出る不具合の発生を防止することができる。
さらに、管本体11aの端面には係合鍔部25bが設けられているため、第1載置面78に載置されたO−リング80に対して係合鍔部25bの端面の周方向全体が圧接し、係合鍔部25bとO−リング80との間を確実に止水することができる。従って、係合鍔部25bが設けられず、管本体11aの端面が斜めに切断されている場合のように、O−リング80と管本体11aの端面との間から水が漏れ出てしまうといった虞を無くすことができる。
加えて、割リング75を継手72内に収容することにより、継手72を形成する各部材を組み付けた状態で通水管11の接続作業を行うことができる。従って、例えば固定スリーブ74、割リング75及びリング部材76をそれぞれ通水管11に装着した後、それらを組み付けて継手72を形成し、通水管11と接続する場合と比較して、通水管11と継手72の接続作業の簡易化を図ることができる。
なお、上記では、継手本体73、固定スリーブ74、割リング75及びリング部材76を組み付けた状態で、通水管11の接続作業を行ったが、以下のような接続作業としてもよい。即ち、接続用膨出部11bが形成された通水管11に固定スリーブ74及び割リング75を予め装着した状態で、リング部材76が当接面81に当接するように収容された接続筒部77内に、通水管11を挿入する。そして、固定スリーブ74を接続筒部77に螺合して継手72を形成し、通水管11を継手72に接続してもよい。なお。前記継手72は、継手本体73及び固定スリーブ74を金属材料により形成し、リング部材76を継手本体73に一体形成してもよい。なお、割リング75は合成樹脂材料により成形する。
・ 第1又は第2の実施形態において、リング体13の代わりに金属材料製の線材を円環状に巻回して形成されたリング部材をインナー体として使用してもよい。このように構成した場合、インナー体を容易かつ安価に形成することができる。
・ 各実施形態では通水管11の一端部に接続端部10を形成したが、通水管11の両端側に接続端部10を形成してもよい。
・ 各実施形態では、通水管11と接続体とを接続する施工現場で、通水管11に接続端部10を形成したが、工場等で通水管11に接続端部10を予め形成しておいてもよい。そして、接続端部10を備えた通水管11を施工現場に搬入して、通水管11と接続体との接続を行ってもよい。このとき、通水管11の外面を保護するさや管等内に通水管11を挿入した後、通水管11と接続体とを即座に接続することができる。また、管本体の端部に鍔部が形成されていた従来と異なり、接続用膨出部11bの大きさを小さくすることができ、接続端部10を備えた通水管11のさや管内への挿通作業を容易に行うことができる。また、通水管11を接続体に接続するために、通水管をさや管内を通過させた後に、管本体に鍔部を形成する必要があった従来と異なり、通水管11と接続体との接続作業を容易に行うことができる。
・ 各実施形態では、通水管11を合成樹脂材料のみによって形成したが、合成樹脂材料製の通水管11として、管本体11aの厚み内に金属層を設けてもよい。このように構成した場合、金属層により酸素が通水管11を通過するのを防止することができる。そのため、通水管11内を流通する水等の流体に酸素が含有され、その酸素により金属製の接続体が錆びてしまうといった不具合の発生を防止することができる。
・ 第3及び第4の実施形態で使用した拡径治具35において、メインスリーブ36の内周形状を断面八角形状又は断面六角形状に形成し、可動ボルト38の頭部を断面八角形状又は断面六角形状に形成してもよい。このように構成した場合、ナット40を雄ネジ38cに螺進又は螺退させたとき、可動ボルト38の頭部とメインスリーブ36の内周面とが干渉して、可動ボルト38をメインスリーブ36内で回転させることなく移動させることができる。従って、可動ボルト38の回転を規制するための係合溝38bと、係合ピン41とを省略することができる。
・ 各実施形態では、接続体としての継手12,26,33,45,55,60,72に具体化したが、接続端部10を備えた通水管11を、接続体としての分岐継手(ヘッダー)、水栓器具等に接続してもよい。
・ 膨出部形成具21の挿入体24を省略して引抜体22にリング体13を取り付けた膨出部形成具21を使用してもよい。
・ 各実施形態で使用された膨出部形成具21及び拡径治具35の他の拡径工具を使用してインナー体を拡径してもよい。
次に上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)合成樹脂材料製の通水管を、接続体に抜け止めした状態で接続するため当該通水管の管本体を接続体に接続する方法であって、前記管本体の端部の内側に金属材料製の環状をなすインナー体を挿入し、同インナー体を内側から拡径して管本体に外方へ突出する接続用膨出部を形成した後、管本体の接続用膨出部が形成された側を接続体の接続筒部内に挿入又は接続筒部に当接させ、当該接続筒部に設けられた接続手段の係合部と接続用膨出部との係合により接続筒部に管本体を接続することを特徴とする通水管の接続方法。このように構成した場合、管本体を接続体に容易に接続することができる。
第1の実施形態の通水管と継手との接続状態を示す側断面図。 (a)は第1の実施形態の通水管と継手とを示す分解斜視図、(b)は第1の実施形態の係合スリーブを示す正面図。 (a)は膨出部形成具を示す斜視図、(b)は膨出部形成具を示す側断面図。 膨出部形成具を管本体内に挿入した状態を示す側断面図。 管本体から膨出部形成具を引き抜いた状態を示す側断面図。 第2の実施形態の通水管と継手との接続状態を示す側断面図。 第2の実施形態の通水管と継手を示す分解斜視図。 継手に通水管を接続した状態を示す正面図。 第3の実施形態の通水管と継手との接続状態を示す側断面図。 第3の実施形態の通水管と継手を示す分解斜視図。 拡径治具を示す斜視図。 拡径治具に筒体及び管本体を装着した状態を示す側断面図。 拡径治具により接続用膨出部を形成した状態を示す側断面図。 第4の実施形態の通水管と継手との接続状態を示す側断面図。 (a)は第4の実施形態の通水管と継手を示す分解斜視図、(b)は抜脱防止スリーブを示す正面図。 管本体にインナースリーブ及びアウタースリーブを装着した状態を示す部分側断面図。 拡径治具により管本体を拡径した状態を示す側断面図。 第5の実施形態の通水管と継手との接続状態を示す側断面図。 (a)は第5の実施形態の通水管と継手を示す分解斜視図、(b)は係合スリーブを示す正面図。 別例の膨出部形成具を示す側断面図。 別例の膨出部形成具により接続用膨出部を形成した状態を示す側断面図。 別例の通水管と継手との接続状態を示す側断面図。 (a)は別例の継手と通水管とを接続する前の状態を示す側断面図、(b)は別例の継手を示す斜視図。 別例の通水管と継手との接続状態を示す側断面図。 別例のインナー体を通水管に装着した状態を示す側断面図。 別例の継手と通水管との接続状態を示す側断面図。 従来の通水管と継手との接続状態を示す側断面図。
符号の説明
10…接続端部、11…通水管、11a…管本体、11b…接続用膨出部、12,26,33,44,55,60,72…接続体としての継手、13…インナー体としてのリング体、14,27b,33f,44d,55c,61a,77…接続筒部、19,56,69…係合体としての係合スリーブ、19a,46a,56a…分割体、19b…係合部としての係合凹条、20,57,74…取着体としての固定スリーブ、25…インナー体としてのインナースリーブ、28…取着体としてのピン体、31…係合体としての第1割リング、33b,46…取着体としての抜脱防止スリーブ、34…インナー体としての筒体、48…係合部としての係合段部、56b…係合部としての係合面、67…取着体としての取着スリーブ、75…係合体としての割リング。

Claims (8)

  1. 合成樹脂材料製の通水管と、該通水管が接続される接続体とからなり、
    前記通水管は、管本体の端部の内側に挿入された環状をなす金属材料製のインナー体が内側から拡径されることにより、管本体の端部において外面から外方へ突出する接続用膨出部が前記接続体に接続される前に予め形成されてなり、
    前記接続体は、前記接続用膨出部が形成された管本体の端部が挿入される接続筒部と、該接続筒部内に挿入された管本体の端部を抜け止めした状態に接続するために、前記接続筒部に取り付けられて、該接続筒部内に挿入された前記接続用膨出部と係合する係合部を有する接続手段とを備えたことを特徴とする通水管と接続体とからなる接続装置。
  2. 前記接続手段は、接続筒部に螺合して取り付けられ、その取付状態で接続用膨出部に係合する係合部を備えた抜脱防止スリーブにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の通水管と接続体とからなる接続装置。
  3. 前記接続手段は、係合部を備えた係合体と、当該係合体と接続用膨出部との係合を維持すべく接続筒部に取り付けられる取着体とにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の通水管と接続体とからなる接続装置。
  4. 前記取着体は、前記係合体を内部に保持して接続筒部に螺合して取り付けられる固定スリーブにより形成されていることを特徴とする請求項3に記載の通水管と接続体とからなる接続装置。
  5. 前記固定スリーブは、管本体の接続用膨出部が形成された端部側から同接続用膨出部の外側を通過して管本体に装着されることを特徴とする請求項4に記載の通水管と接続体とからなる接続装置。
  6. 前記係合体は、複数の分割体を組付けることにより形成され、前記接続用膨出部に係合して取り付けられることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の通水管と接続体とからなる接続装置。
  7. 前記取着体は、接続筒部内に挿入された係合体の同接続筒部内からの抜脱を防止すべく接続筒部に取着されるピン体により形成されていることを特徴とする請求項3に記載の通水管と接続体とからなる接続装置。
  8. 合成樹脂材料製の通水管と、該通水管が接続される接続体との接続構造であって、
    前記通水管は、管本体の端部の内側に挿入された環状をなす金属材料製のインナー体が内側から拡径されることにより、管本体の端部において外面から外方へ突出する接続用膨出部が前記接続体に接続される前に予め形成されてなり、
    前記接続体は、前記接続用膨出部が形成された管本体の端部が挿入される接続筒部と、該接続筒部内に挿入された管本体の端部を抜け止めした状態に接続するために、前記接続筒部に取り付けられて、該接続筒部内に挿入された前記接続用膨出部と係合する係合部を有する接続手段とを備え、
    前記接続筒部内に挿入された前記接続用膨出部が、該接続筒部に設けられた前記接続手段の係合部と係合することにより、管本体の端部が抜け止めされた状態に接続体に接続されることを特徴とする通水管と接続体とからなる接続構造。
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