JP3441135B2 - 樹脂管継手及び管材の接続方法 - Google Patents

樹脂管継手及び管材の接続方法

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JP3441135B2
JP3441135B2 JP33310893A JP33310893A JP3441135B2 JP 3441135 B2 JP3441135 B2 JP 3441135B2 JP 33310893 A JP33310893 A JP 33310893A JP 33310893 A JP33310893 A JP 33310893A JP 3441135 B2 JP3441135 B2 JP 3441135B2
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行遠 兵部
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株式会社柿崎製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硫酸等の薬液その他の
液体を所定箇所に供給する際に用いる管材を接続し、メ
ンテナンス等のために取り外すことができるようにした
樹脂管継手及び管材の接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の樹脂管継手としては図12に示す
ような構成のものがある。
【0003】図中の1は継手本体、2はインナリング、
4は袋ナット、5は管材である。管材5にはインナリン
グ2が挿入され、このインナリング2が継手本体1の挿
入口1Aに挿入されている。この状態で袋ナット4が継
手本体1に螺合され、袋ナット4の押圧エッジ部4Aで
インナリング2の膨出部6を押圧してインナリング2と
継手本体1との間をシールすると共に管材5の抜落ちを
防止している。
【0004】この例としては、例えば実開平2−117
494号公報記載のものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
樹脂管継手では、その内部に硫酸等の薬品を高温の状態
で流すことがあるため継手部分でのシール性が重要であ
るが、前記構成の樹脂管継手ではシールする部分がイン
ナリング2及び継手本体1間のシール面7と、インナリ
ング2及び管材5間のシール面8との2ヵ所にある。ま
た、この各シール部分を互いに圧接するのは、袋ナット
4の押圧エッジ部4Aに押圧されてである。即ち、袋ナ
ット4の螺進によって押圧エッジ部4Aが管材5を介し
てインナリング2を押す。これにより、インナリング2
はその端部が継手本体1の軸芯方向に押圧されて、各シ
ール部分が互いに圧接される。
【0006】ところがこのとき、インナリング2におい
ては、袋ナット4の押圧エッジ部4Aによってこのイン
ナリング2の先端部を内方へ縮径させるように力を及ぼ
してしまう。これにより、内部を流れる高温の流体で柔
らかくなったインナリング2が内側に撓んでしまうこと
がある。このように内側に撓んでしまうと、袋ナット4
の押圧エッジ部4Aによる押圧力が低下し、シール性が
悪くなることがある。
【0007】また、管材5の抜止め機能は主に袋ナット
4の押圧エッジ部4Aに持たせてあるため、インナリン
グ2が内側に撓んでしまうと、確実に支持して抜止めを
行うことが難しくなる。
【0008】これらの結果、樹脂管継手に対する信頼性
に欠けるという問題点がある。
【0009】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
で、シール性に優れ、管材の抜落ちを確実に防止できる
信頼性に優れた樹脂管継手及び管材の接続方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、第1の発明に係る樹脂管継手は、管材を接
続して連続した流路を形成する樹脂管継手において、環
状または筒状に形成され前記管材の端部からその内部に
圧入されるコアと、前記管材と接続されることにより連
続した流路を形成する内部流路を有すると共にこの内部
流路の端部に形成され前記管材に圧入されたコアが管材
と一体となって嵌着して流路内をシールするコア嵌着用
拡径段部を有する継手本体と、この継手本体に螺合され
前記コアを圧入した管材と継手本体とを接続する袋ナッ
トとからなり、前記継手本体のコア嵌着用拡径段部が、
前記袋ナットの螺進により継手本体の軸芯方向に押圧さ
れる前記コアが圧接して前記内部流路内をシールするシ
ール面を有し、前記コアが、前記コア嵌着用拡径段部の
シール面に圧接される先端面と、前記袋ナットの螺進に
よる押圧力を受けて前記先端面を前記シール面に圧接さ
せる基端面とを有し、このコアの基端面が、前記軸芯方
向に対して逆テーパ状に傾斜して形成されたことを特徴
とする。
【0011】第2の発明に係る樹脂管継手は、前記コア
の先端部を折り返して形成され、このコアがその基端部
から前記管材の内部に圧入された状態でこの管材の端部
をその全周に亘って覆い、この管材の内部に圧入された
コアが前記コア嵌着用拡径段部に嵌着されることで縮径
されて前記管材の端部を掴みこの管材の継手本体からの
抜落ちを防止する折返し部を備え、前記継手本体のコア
嵌着用拡径段部が逆テーパ状のシール面を有することを
特徴とする。
【0012】第3の発明に係る樹脂管継手は、前記袋ナ
ットと管材との間に介装された状態で袋ナットの螺進に
よる押圧力を受けて前記コアの基端面を押圧する押圧面
と、前記継手本体の端面に当接してシールするリップシ
ール部とを有するシールサポート部材を備えたことを特
徴とする。
【0013】第4の発明に係る樹脂管継手は、前記コア
の基端面からこのコア内に挿入される内筒部と、この内
筒部の端部から円錐状に折り返し前記コアの外周を覆っ
て形成され前記管材の端部を円錐部分で押し広げられな
がら管材内部に前記コアを圧入させる円錐面部とからな
る案内部材を備えたことを特徴とする。
【0014】第5の発明に係る管材の接続方法は、前記
案内部材を前記コアに装着する第1工程と、前記案内部
材の前記円錐面部から突出した状態でこの円錐面部と相
俟って連続した円錐面を構成する拡径プラグをこの案内
部材に挿入する第2工程と、前記拡径プラグ及び前記案
内部材により構成される円錐面の部分を管材の端部に押
し込み、この管材の端部を押し広げながら内部にコアを
圧入する第3工程と、管材の内部に圧入されたコアをこ
の管材とともにコア嵌着用拡径段部に嵌着し袋ナットを
螺合して管材を継手本体に接続する第4工程とからな
る。
【0015】
【作用】第1の発明では、コアの基端面を軸芯方向に対
て逆テーパ状に傾斜させたので、内方に押し縮められ
ることがなくなる。即ち、基端面を逆テーパ状に傾斜さ
せることにより、袋ナットによる押圧力はコアが押し開
かれる外方に作用し、内方に押圧力が作用することはな
くなる。これにより、コアが内方に押し縮められてシー
ル性が悪化したり、流路の抵抗になったりするのを確実
に防止することができる。
【0016】第2の発明により、第1の発明と同様に、
シール性の悪化、流路抵抗の増加を確実に防止すること
ができる。さらに、コアがコア嵌着用拡径段部に嵌着さ
れることで、折返し部が押し縮められ、管材の端部を掴
む。これにより、継手本体から管材が抜け落ちるのを確
実に防止することができる。さらに、コアが押圧される
ことで、コアの先端部分がコア嵌着用拡径段部の逆テー
パ状のシール面に押圧されて、外方へ拡径する方向に力
が作用する。この結果、折返し部がさらに押し縮めら
れ、継手本体から管材が抜け落ちるのを確実に防止する
ことができる。第3の発明により、袋ナットによる押圧
力は、シールサポート部材の押圧面を介してコアを押圧
する。さらに、シールサポート部材のリップシール部が
継手本体の端面に当接してシールする。これにより、さ
らにシール性が向上する。
【0017】第4の発明により、案内部材の円錐面部が
管材の端部を押し広げられる。これにより、コアを管材
内部に圧入することができるようになる。
【0018】第5の発明により、コアを容易に管材内に
圧入することができ、管材を継手本体に確実に接続する
ことができるようになる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0020】[第1実施例] 図1は本実施例に係る樹脂管継手10を示す。図2はこ
の樹脂管継手10への管材14の接続状態を示す態様図
である。この樹脂管継手10は主に、コア11と継手本
体12と袋ナット13とから構成されている。なお、樹
脂管継手10は2つの管材を接続する場合や、継手本体
12の基端部が直接装置に取り付けられて管材14を装
置に接続する場合等がある。
【0021】継手本体12は全体を肉厚の管状に形成さ
れ、その内部に内部流路12Aが設けられている。この
内部流路12Aは、継手本体12と管材14とが互いに
接続されることによって管材14の内部流路14Aとの
間で連続した流路を形成する。内部流路12Aの内径は
管材14の内径とほぼ同一径に設定されている。
【0022】継手本体12の内部流路12Aの端部には
コア嵌着用拡径段部16が形成されている。このコア嵌
着用拡径段部16は、内部流路12Aの端部を拡径して
形成されている。コア嵌着用拡径段部16の内部に、管
材14内に圧入されたコア11がこの管材14と一体と
なって嵌着し、管材14と連続した流路を形成すると共
にこの流路内をシールする。このコア嵌着用拡径段部1
6は、シール面17とテーパ面18とを有している。こ
のシール面17は、継手本体12の軸芯方向である図1
中の一点鎖線19の方向に対する直交方向から僅かに右
側に傾斜させて(逆テーパ状に)形成されている。即
ち、このシール面17はなだらかな円錐面となってい
る。これにより、図1中の軸芯方向右側に押圧されるコ
ア11の先端部分がこのシール面17に押圧されて外方
へ拡径する方向に力が作用するようになっている。
【0023】テーパ面18は、コア嵌着用拡径段部16
内においてその開口側(図1中の左側)に向けて拡径す
る円錐状に形成され、内部にコア11が圧入されること
によって後述する折返し部31を押し縮めると共に、後
述するコア11の外周面11Cが圧接される面となる。
【0024】継手本体12の外周には袋ナット13と螺
合する雄ねじ部21が形成されている。この雄ねじ部2
1のうち、後述の袋ナット13の雌ねじ部13Aとの圧
接面は袋ナット13の螺進方向(継手本体12の軸芯方
向)に対して垂直方向に形成されている。ここで、雄ね
じ部21及び雌ねじ部13Aの圧接面とは、継手本体1
2に螺着した袋ナット13が抜ける方向(図1中の左方
向)に力が作用するときに強く圧接される面で、図1に
おいては雄ねじ部21の右側面及び雌ねじ部13Aの左
側面をいう。
【0025】袋ナット13の端部(図1中の左端部)に
は管材挿入口22が設けられ、管材14が挿入されてい
る。管材挿入口22の内側端部分(右側端部分)は、後
述するコア11の基端面11Bを押圧するコア押圧面2
3となっている。袋ナット13の内周のうち継手本体1
2との螺合部分には、前記継手本体12の雄ねじ部21
と螺合する雌ねじ部13Aが設けられている。
【0026】コア11は全体をほぼ環状または筒状に形
成され、管材14の端部開口から管材14内に圧入され
る。このコア11の内径は管材14の内径とほぼ同一径
に設定されている。コア11の先端(図1中の右端)
は、前記コア嵌着用拡径段部16のシール面17に圧接
されて流路12A,14Aをシールする先端面11Aと
なっている。コア11の基端(図1中の左端)は、前記
袋ナット13の螺進による押圧力を受ける基端面11B
となっている。この基端面11Bでは袋ナット13の螺
進による押圧力を管材14を介して受け、先端面11A
をシール面17に圧接する。基端面11Bは、軸芯方向
に対して垂直に形成されている。これは、袋ナット13
の螺進による押圧力がコア11の基端部分で内側に作用
して、この部分を縮径されないようにするためである。
なお、コア11の基端部分の内側は外方(図1中の左
方)に向けて拡径する円錐状になっているが、これはコ
ア11が管材14内に圧入されたときにこの管材14に
よる収縮力でコア11の基端部分が押し縮められたとき
に管材14の内径と同一の内径になるようにするためで
ある。この円錐部分の寸法は、使用する管材14の収縮
力及びコア11の強度を考慮して設定する。
【0027】コア11の先端部分の外周には折返し部3
1が形成されている。この折返し部31は、コア11の
先端部分を折り返して形成され、コア11が管材14内
に圧入された状態でこの管材14の端部をその全周に亘
って覆うように構成されている。この折返し部31は、
図2に示す状態から図1のように、コア11がコア嵌着
用拡径段部16に嵌着されることでテーパ面18によっ
て縮径方向に押圧され、管材14の端部を掴んでこの管
材14の継手本体12からの抜落ちを防止する。
【0028】コア11の先端部分の外周面(図1中の上
側面)11Cは、先端面11Aがシール面17に圧接さ
れてこの先端部分が外方に押し広げられたときにテーパ
面18に押圧されてシールする第2シール部となってい
る。なお、第1シール部は先端面11Aとシール面17
とで構成されている。また、袋ナット13のコア押圧面
23で管材14が圧接される基端面11Bが第3シール
部となっている。さらに、折返し部31においても、管
材14の端部を押圧する際の反発力でこの折返し部31
がテーパ面18に圧接され、この部分もシール部とな
る。
【0029】なお、前記各部材はすべて合成樹脂で成形
される。
【0030】以上のように構成された樹脂管継手10で
は、継手本体12と管材14との接続を次のようにして
行なう。
【0031】管材14に袋ナット13を装着する。次い
で、管材14内にコア11を圧入し、図2のように、管
材14と共にコア11をコア嵌着用拡径段部16内に嵌
着する。次に、袋ナット13を継手本体12に螺合し、
さらに螺進させて、図1のように、袋ナット13のコア
押圧面23でコア11の基端面11Bを押圧する。これ
により、コア11はコア嵌着用拡径段部16内の圧入さ
れ、先端面11Aがシール面17に圧接され、シールす
る。この部分が第1シール部となる。さらに、先端面1
1Aがシール面17の圧接されることで、コア11の先
端部分が拡径されて外周面11Cがテーパ面18に圧接
され、シールする。この部分が第2シール部となる。
【0032】また、袋ナット13のコア押圧面23で管
材14が圧接される基端面11Bが第3シール部とな
る。さらに、折返し部31においても、管材14の端部
を押圧する際の反発力でこの折返し部31がテーパ面1
8に圧接され、この部分でもシールする。
【0033】さらに、袋ナット13のコア押圧面23と
コア11の基端面11Bとで管材14が挟持されて、こ
の部分でも、前記折返し部31と共に管材14の抜け落
ちを防止する。
【0034】以上により、4ヵ所でシールし、2ヵ所で
管材14を把持するので、流路内を確実にシールできる
と共に、管材14の継手本体12からの抜落ちを確実に
防止することができるようになる。
【0035】この結果、樹脂管継手10に対する信頼性
が大幅に向上する。
【0036】[第2実施例] 本実施例に係る樹脂管継手は、前記第1実施例に係る樹
脂管継手10のコア11の基端面11Bを改良したもの
である。このコア11の基端面11B及び袋ナット13
に対応する部分以外の部分は前記第1実施例の樹脂管継
手10と同様であり、同一部分には同一符号を付して、
その説明を省略する。
【0037】図3に示すように、本実施例の樹脂管継手
40では、コア41の基端面41Bが軸芯方向に対して
逆テーパ状に傾斜して形成されている。具体的には、図
3において、軸芯方向に対する垂直方向から僅かに左方
向に傾斜させ、外方(図3中の左方)に向けて拡径する
円錐状に形成されている。
【0038】さらに、袋ナット42のコア押圧面43
は、基端面41Bに沿って円錐状に傾斜して形成されて
いる。
【0039】以上の構成より、袋ナット42の螺進によ
ってコア41が押圧されると、袋ナット42のコア押圧
面43がコア41の基端面41Bに圧接される。この袋
ナット42による押圧力によってコア41の基端部分で
は、この部分を押し広げる方向である外方に力が働く。
【0040】これにより、コア41の基端部分が内側に
撓んで、継手本体12におけるシール性を低下させた
り、流路における流体の流れの障害になるのを確実に防
止することができる。
【0041】[第3実施例] 本実施例に係る樹脂管継手50は、図4に示すように、
コア11と袋ナット51との間にシールサポート部材5
2を設けたものである。この袋ナット51及びシールサ
ポート部材52の部分以外は前記第1実施例の樹脂管継
手10と同様であり、同一部分には同一符号を付して、
その説明を省略する。
【0042】本実施例の袋ナット51は、その全体構成
は前記第1実施例の袋ナット13とほぼ同様であるが、
本実施例の袋ナット51では、その管材挿入口53を大
きく拡大して形成し、その内側が図中の右方向に拡径し
た円錐状に形成されている。
【0043】シールサポート部材52は、全体をほぼ筒
状に形成され、その内径が管材14の外径と同一径にな
っている。このシールサポート部材52は袋ナット51
の管材挿入口53に挿入されるもので、その外周は管材
挿入口53に合せ、先端(図中の右端)に向けて拡径す
る円錐状に形成されている。シールサポート部材52の
先端面部はコア11の基端面11Bを押圧する押圧面5
4となっており、シールサポート部材52が袋ナット5
1の管材挿入口53に装着された状態で袋ナット51の
螺進による押圧力を受けてコア11の基端面11Bを押
圧する。
【0044】シールサポート部材52の先端部分の外周
には皿状に拡径してリップシール部55が形成されてい
る。このリップシール部55は、皿状に拡径した外周縁
部分から継手本体12側に突環状にリップ部56が形成
され、このリップ部56が継手本体12の端面12Bに
当接してシールする。
【0045】シールサポート部材52の基端部には、こ
のシールサポート部材52が管材挿入口53から抜け落
ちないように、係止用フランジ57が設けられている。
この係止用フランジ57のためにシールサポート部材5
2が管材挿入口53に挿入しずらいときは、スリットを
設ける。
【0046】以上の構成より、袋ナット51の螺進によ
る押圧力は直接的にはシールサポート部材52に作用す
る。この押圧力を受けたシールサポート部材52では、
押圧面54が管材14を介してコア11の基端面11B
を押圧して、管材14と継手本体12とを接続すると共
に流路をシールする。
【0047】さらに、袋ナット51による押圧力を受け
たシールサポート部材52では、押圧面54によるコア
11の押圧と共に、リップシール部55のリップ部56
が継手本体12の端面12Bに当接してこの部分をシー
ルする。
【0048】これにより、コア11と継手本体12との
間の第1、第2及び第3シール部と相俟って流路内をよ
り確実にシールすることができる。
【0049】なお、この場合コア11の基端面11Bは
逆テーパ状に形成してもよい。
【0050】[第4実施例] 次に、第4実施例に係る管材の接続方法を、図5から図
10に基づいて説明する。
【0051】前記各実施例では、管材14よりも大きな
径のコア11,41を用いたが、このままの状態では、
コア11,41を管材14内に圧入することは難しい。
このため、コア11,41を管材14内に圧入する方法
を案出した。
【0052】この圧入作業においては、図5に示すよう
に、拡径プラグ61と案内部材62とを用いる。ここで
は、コア63は図6に示す構成となっている。このコア
63は、前記第1実施例のコア11の先端面11A、基
端面11B、外周面11C及び折返し部31と同様の構
成の先端面63A、基端面63B、外周面63C及び折
返し部64を有するが、このコア63では、そのほぼ中
央部に後述する案内部材62の係止爪部70を係止する
ための係止溝65が形成されている。さらに、コア63
に基端側から覆い被さる案内部材62の厚みを考慮して
縮径した縮径段部66が形成されている。
【0053】案内部材62は、図7に示すように、コア
63の内部に挿入される内筒部68と、縮径段部66を
覆うように嵌合される外筒部69と、この外筒部69の
一端部(図7中の右端部)に縮径して設けられ係止溝6
5に係止する係止爪部70と、他端部で前記内筒部68
と外筒部69とを接続し円錐状の傾斜面として形成され
る案内面部71とから構成されている。この案内面部7
1の傾斜角度は、後述する拡径プラグ61の拡径用円錐
面75と同一またはそれに近い角度に設定されている。
この傾斜角度は、拡径用円錐面75によって押し広げら
れた管材14の端部が案内面部71にかかり、そのまま
連続的にかつスムーズに押し広げられてコア63を覆う
ことができる程度、即ちコア63を管材14内に圧入す
ることができる程度の角度である。
【0054】拡径プラグ61は、図5に示すように、コ
ア63の先端部分(図5中の右端部分)を受けて支持す
るコア先端受け部73と、コア63の内部に挿入されそ
の基端部から外方に突出する拡径用棒部74とから構成
されている。コア先端受け部73は、コア63の先端形
状に合せて形成され、コア63を確実に支持できるよう
になっている。拡径用棒部74は、コア先端受け部73
に支持された状態でコア63の内部に挿入されてその基
端部から外部に突出するように構成され、先端部が拡径
用円錐面75となっている。この拡径用円錐面75は、
先頭部を取り除いた裁頭円錐状に形成され、その先端が
管材14の内径よりも小さく設定されている。これによ
り、拡径用棒部74の先端が管材14内に挿入される
と、拡径用円錐面75で管材14の端部が、案内部材6
2の案内面部71にかかるまで押し広げられるようにな
っている。
【0055】なお、前述した各部品は合成樹脂で成形さ
れている。拡径プラグ61は、合成樹脂でも金属でも可
能である。
【0056】次に、以上の拡径プラグ61及び案内部材
62を用いた管材の接続方法について説明する。
【0057】(第1工程) まず、案内部材62をコア63に装着する。即ち、案内
部材62の内筒部68をコア63の内部に挿入し、外筒
部69が縮径段部66を覆うように被せ、係止爪部70
を係止溝65に嵌合させる。これにより、案内部材62
はコア63から抜け落ちないように装着される。
【0058】(第2工程) 次いで、拡径プラグ61を案内部材62の内筒部68に
挿入し、コア63の先端部分が嵌合するまで嵌着する。
これにより、拡径プラグ61の先端部分がコア63の基
端側から突出し、この状態で、拡径プラグ61の拡径用
円錐面75と案内部材62の案内面部71とで連続した
円錐面を構成し、この円錐面で管材14の端部が拡径さ
れる。
【0059】(第3工程) 拡径プラグ61を案内部材62に挿入した状態で、連続
した円錐面を構成した先端部分を管材14の端部に押し
込む。これにより、管材14の端部が、まず拡径プラグ
61の拡径用円錐面75で徐々に押し広げられる。そし
て、案内部材62の案内面部71にかかり、この案内面
部71で案内されてさらに押し広げられ、ついにはコア
63が管材14の内部に完全に圧入される。このコア6
3は、管材14の端部が折返し部31の内部に当接する
まで圧入される。
【0060】なお、袋ナット13は予め管材14に装着
されている。
【0061】(第4工程) 図9に示すように、管材14に圧入されたコア63をこ
の管材14とともにコア嵌着用拡径段部16に嵌着し、
袋ナット13を螺合させる。袋ナット13の螺進によ
り、この袋ナット13のコア押圧面23が管材14を介
して案内部材62の案内面部71を押圧する。これによ
り、コア63がコア嵌着用拡径段部16の奥側の押され
ると共に案内部材62の案内面部71自身が押されて曲
り、コア63の基端面63Bに当接する。これにより、
内筒部68の端部がコア63の先端面63Aの外側には
み出すが、この内筒部68の端部は、図10に示すよう
に、シール面17に当たって拡径方向である外側に押し
広げられる。
【0062】これと共に、コア63もさらに押圧されて
コア嵌着用拡径段部16の奥側に圧入される。これによ
り、前記第1、第2及び第3シール部で流路内がシール
されると共に、折返し部31が管材14の先端を掴む。
さらに折返し部31とテーパ面18とが圧接されてこの
部分もシール部となる。
【0063】これにより、継手本体12と管材14とが
確実に接続される。
【0064】また、案内部材62は管材14とコア63
との間、コア63と継手本体12との間でパッキンとし
て機能する。
【0065】なお、この第4工程においては案内部材6
2の案内面部71が押し曲げられてコア63の基端面6
3Bに当接されるが、寸法の違いによっては案内面部7
1がコア63の内側に突出することがある。この場合
は、図11に示すように、案内面部81をコア63の基
端面63Bと同一寸法にする。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の樹脂管継
手及び管材の接続方法によれば、次のような効果を奏す
る。
【0067】(1) 第1の発明の樹脂管継手により、
コアの基端面を軸芯方向に対して垂直または逆テーパ状
に傾斜させたので、内方に押し縮められることがなくな
る。これにより、コアが内方に押し縮められてシール性
が悪化したり、流路の抵抗になったりするのを確実に防
止することができる。
【0068】(2) 第2の発明の樹脂管継手により、
コアがコア嵌着用拡径段部に嵌着されることで、折返し
部が押し縮められ、管材の端部を掴む。これにより、継
手本体から管材が抜け落ちるのを確実に防止することが
できる。
【0069】(3) 第3の発明の樹脂管継手により、
袋ナットによる押圧力はシールサポート部材の押圧面を
介してコアを押圧し、シールサポート部材のリップシー
ル部が継手本体の端面に当接してシールすることによ
り、さらにシール性を向上させることができる。
【0070】(4) 第4の発明の樹脂管継手により、
案内部材の円錐面部が管材の端部を押し広げられるた
め、コアを管材内部に容易に圧入することができるよう
になる。
【0071】(5) 以上により、樹脂管継手に対する
信頼性が向上する。
【0072】(6) 第5の発明の管材の接続方法によ
り、コアを容易に管材内に圧入することができ、管材を
継手本体に確実に接続することができるようになる。こ
れにより、接続作業が極めて容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る樹脂管継手を示す要部断面図
である。
【図2】図1の樹脂管継手を分解した状態で示す要部断
面図である。
【図3】第2実施例に係る樹脂管継手を示す要部断面図
である。
【図4】第3実施例に係る樹脂管継手を示す要部断面図
である。
【図5】第4実施例に係る管材の接続方法に用いる案内
部材及びコア先端受け部を示す断面図である。
【図6】管材の接続方法に用いるコアを示す部分断面図
である。
【図7】管材の接続方法に用いる案内部材を示す部分断
面図である。
【図8】コアに案内部材を嵌着させた状態を示す部分断
面図である。
【図9】管材の継手本体への接続に際してコアをコア嵌
着用拡径段部に挿入した状態を示す部分断面図である。
【図10】管材を継手本体に接続した状態を示す部分断
面図である。
【図11】変形例を示す断面図である。
【図12】従来の樹脂管継手を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10…樹脂管継手、11…コア、11A…先端面、11
B…基端面、11C…外周面、12…継手本体、12A
…内部流路、13…袋ナット、14…管材、16…コア
嵌着用拡径段部、17…シール面、18…テーパ面、2
3…コア押圧面、31…折返し部。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管材を接続して連続した流路を形成する
    樹脂管継手において、 環状または筒状に形成され前記管材の端部からその内部
    に圧入されるコアと、 前記管材と接続されることにより連続した流路を形成す
    る内部流路を有すると共にこの内部流路の端部に形成さ
    れ前記管材に圧入されたコアが管材と一体となって嵌着
    して流路内をシールするコア嵌着用拡径段部を有する継
    手本体と、 この継手本体に螺合され前記コアを圧入した管材と継手
    本体とを接続する袋ナットとからなり、 前記継手本体のコア嵌着用拡径段部が、前記袋ナットの
    螺進により継手本体の軸芯方向に押圧される前記コアが
    圧接して前記内部流路内をシールするシール面を有し、 前記コアが、前記コア嵌着用拡径段部のシール面に圧接
    される先端面と、前記袋ナットの螺進による押圧力を受
    けて前記先端面を前記シール面に圧接させる基端面とを
    有し、 このコアの基端面が、前記軸芯方向に対して逆テーパ状
    に傾斜して形成されたことを特徴とする樹脂管継手。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の樹脂管継手において、 前記コアの先端部を折り返して形成され、このコアがそ
    の基端部から前記管材の内部に圧入された状態でこの管
    材の端部をその全周に亘って覆い、この管材の内部に圧
    入されたコアが前記コア嵌着用拡径段部に嵌着されるこ
    とで縮径されて前記管材の端部を掴みこの管材の継手本
    体からの抜落ちを防止する折返し部を備え、前記継手本体のコア嵌着用拡径段部が逆テーパ状のシー
    ル面を有する ことを特徴とする樹脂管継手。
  3. 【請求項3】 管材を接続して連続した流路を形成する
    樹脂管継手において、 環状または筒状に形成され前記管材の端部からその内部
    に圧入されるコアと、 前記管材と接続されることにより連続した流路を形成す
    る内部流路を有すると共にこの内部流路の端部に形成さ
    れ前記管材に圧入されたコアが管材と一体となって嵌着
    して流路内をシールするコア嵌着用拡径段部を有する継
    手本体と、この継手本体に螺合され前記コアを圧入した
    管材及び継手本体を接続する袋ナットとからなり、 前記継手本体のコア嵌着用拡径段部が、前記袋ナットの
    螺進により継手本体の軸芯方向に押圧される前記コアが
    圧接して前記内部流路内をシールするシール面を有する
    と共に、前記コアが、前記コア嵌着用拡径段部のシール
    面に圧接される先端面と、前記袋ナットの螺進による押
    圧力を受けて前記先端面を前記シール面に圧接させる基
    端面とを有し、 前記袋ナットと管材との間に介装された状態で袋ナット
    の螺進による押圧力を受けて前記コアの基端面を押圧す
    る押圧面と、前記継手本体の端面に当接してシールする
    リップシール部とを有するシールサポート部材を備えた
    ことを特徴とする樹脂管継手。
  4. 【請求項4】 管材を接続して連続した流路を形成する
    樹脂管継手において、 環状または筒状に形成され前記管材の端部からその内部
    に圧入されるコアと、 前記管材と接続されることにより連続した流路を形成す
    る内部流路を有すると共にこの内部流路の端部に形成さ
    れ前記管材に圧入されたコアが管材と一体となって嵌着
    して流路内をシールするコア嵌着用拡径段部を有する継
    手本体と、 この継手本体に螺合され前記コアを圧入した管材及び継
    手本体を接続する袋ナットとからなり、 前記継手本体のコア嵌着用拡径段部が、前記袋ナットの
    螺進により継手本体の軸芯方向に押圧される前記コアが
    圧接して前記内部流路内をシールするシール面を有する
    と共に、前記コアが、前記コア嵌着用拡径段部のシール
    面に圧接される先端面と、前記袋ナットの螺進による押
    圧力を受けて前記先端面を前記シール面に圧接させる基
    端面とを有し、 前記コアの基端面からこのコア内に挿入される内筒部
    と、この内筒部の端部から円錐状に折り返し前記コアの
    外周を覆って形成され前記管材の端部を円錐部分で押し
    広げられながら管材内部に前記コアを圧入させる円錐面
    部とからなる案内部材を備えたことを特徴とする樹脂管
    継手。
  5. 【請求項5】 前記案内部材を前記コアに装着する第1
    工程と、 前記案内部材の前記円錐面部から突出した状態でこの円
    錐面部と相俟って連続した円錐面を構成する拡径プラグ
    をこの案内部材に挿入する第2工程と、 前記拡径プラグ及び前記案内部材により構成される円錐
    面の部分を管材の端部に押し込み、この管材の端部を押
    し広げながら内部にコアを圧入する第3工程と、 管材の内部に圧入されたコアをこの管材とともにコア嵌
    着用拡径段部に嵌着し袋ナットを螺合して管材を継手本
    体に接続する第4工程とからなる管材の接続方法。
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