JP2009067489A - 磁気吸着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 鉄板に直接接触する永久磁石に対して、それを支持するばねによって永久磁石の鉄板からの引き剥がし動作を補償しようとする磁気吸着装置は、塗装が施された鉄板上では、ばね力と磁気吸着力のバランスがずれ、永久磁石の引き剥がし動作に大きな力が必要となるのでそれを防ぐ機構が必要となる。
【解決手段】磁性体でなる被吸着体1に対接する外側フレーム10に対し、高さを調整可能な内側フレーム15を設け、これに対して、他端に永久磁石12を取り付けた支持ばね機構13を係止する構造を導入し、鉄板上に厚さtの非磁性体塗装がある場合には、内側フレームの高さを同じ距離tだけ変更する機構を導入することで、永久磁石12と支持ばね機構13の力が、鉄板の塗装厚さと、永久磁石と被吸着体との間隙にかかわらず、常に平衡するように構成する。
【選択図】 図7
【解決手段】磁性体でなる被吸着体1に対接する外側フレーム10に対し、高さを調整可能な内側フレーム15を設け、これに対して、他端に永久磁石12を取り付けた支持ばね機構13を係止する構造を導入し、鉄板上に厚さtの非磁性体塗装がある場合には、内側フレームの高さを同じ距離tだけ変更する機構を導入することで、永久磁石12と支持ばね機構13の力が、鉄板の塗装厚さと、永久磁石と被吸着体との間隙にかかわらず、常に平衡するように構成する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、厚さの異なる塗装が施された鉄板のような、任意厚さの非磁性体に覆われた磁性体壁面に対して、非磁性体の厚さにかかわらず吸着・引き剥がし動作を原理的にゼロの力で実施することができる壁面吸着装置に関する。
現在までに建築されてきた大型構造物には、安価で高強度な鉄鋼が広く使用されている。これらの大型構造物の壁面作業に使用するための壁面移動装置が必要とされており、壁面に吸着するための装置としては、例えば電磁コイルに電磁誘導を引き起こしてその磁力によって吸着する電磁石があるが、これは吸着のためにエネルギを消費し続ける必要がある。これに対して、永久磁石は吸着のためのエネルギが不要であるが、壁面から引き剥がす際に大きなエネルギを必要としてしまう。
そこで、図1に示すように、被吸着体1に対接されるフレーム10と、吸着力を生成する状態に設定される永久磁石12と、フレーム10に係止され永久磁石12を支持してこの永久磁石12に対して被吸着体1との間の磁気吸着力に抗する弾性力の作用する支持ばね機構13と、支持ばね機構13で支持された永久磁石12を被吸着体1に接近させあるいは離間させる操作桿11とを具備し、被吸着体1に対して作用する永久磁石12の磁気吸着力に対して、非線形特性を有する支持ばね機構11を導入し、それが生成する力が永久磁石と被吸着体との間隙にかかわらず概略磁気吸着力と平衡するように構成することにより、永久磁石12の吸着・引き剥がし動作を原理的にゼロの力で実施できる磁気吸着装置を構成することが可能となる。つまり、図3に示すように、永久磁石12の被吸着体に対する吸着力と、支持ばね機構13の弾性力は、永久磁石12と被吸着体1との距離に対して常に同じ大きさで逆向きに作用して平衡を保てば操作桿11の上下動作を行う駆動系14が生成すべき力はゼロとなる。そして、支持ばね機構13の弾性力の反力はフレーム10を被吸着体1に押し付ける方向に働くため、永久磁石12が被吸着体に接触したときのフレームの被吸着体に対する吸着力は、永久磁石の最大吸着力そのものとなり、支持ばねでその吸着力が減少するようなことがない。つまり、装置全体としては被吸着体1に永久磁石の最大吸着力を生成する状態からゼロの吸着力までの状態変化をゼロの力で実施することが可能となる。(特許文献1参照)。
上述した磁気吸着装置では、図4に示すように被吸着体1の上にある塗装などの非磁性体2(厚さt)によって永久磁石12に対する吸着力特性が変動すると、永久磁石12の内部力を打ち消すための支持ばね機構13が適切に機能せず、操作桿11を操作するためのエネルギ消費が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、厚さの異なる塗装が施された鉄板のような、任意厚さの非磁性体に覆われた磁性体壁面に対しても、非磁性体の厚さにかかわらず吸着・引き剥がし動作を原理的にゼロの力で実施できる壁面吸着装置を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の磁気吸着装置では、磁性体でなる被吸着体に対して、吸着力を生成する状態に設定される永久磁石と、上記被吸着体に対接される外側フレームと、この外側フレームの内部に設けられ、被吸着体に接近させあるいは離間させる位置調整を外側フレームに対して行う高さ調整機構を有する内側フレームと、この内側フレームに係止され上記永久磁石を支持してこの永久磁石に対して被吸着体との間の磁気吸着力に抗する弾性力の作用する支持ばね機構と、このばね機構で支持された上記永久磁石を被吸着体に接近させあるいは離間させる永久磁石に取り付けられた操作桿を具備し、上記被吸着体に対して作用する永久磁石の磁気吸着力に対して、上記支持ばね機構の力が、永久磁石と被吸着体との間隙にかかわらず概略磁気吸着力と平衡するようにばね機構を設定したことを特徴としている。
また、前記磁気吸着装置において、被吸着体の特性が変わりその磁気吸着力が変動したときに、支持ばね機構を介して永久磁石を係止する内側フレームを、被吸着体に対して接近あるいは離間させるように、外側フレームに対して間隙を調整できる機構を有することを特徴としている。
また、被吸着体の特性が変わりその磁気吸着力が変動したときに、内側フレームを被吸着体に対して接近あるいは離間させることを外側フレームに対して行う調整機構において、その調整量を、永久磁石に取り付けられた操作桿と外側フレーム間に生成する力を計測して実施することを特徴としている。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図5は本発明の一実施の形態に係る磁気吸着装置を示す断面平面図である。この磁気吸着装置では、磁性体でなる被吸着体1に対接される外側フレーム10と、被吸着体1に吸着力を生成する状態に設定される永久磁石12と、この外側フレーム10の内部に設けられ、被吸着体1に接近させあるいは離間させる位置調整を外側フレーム10に対して行う高さ調整機構を有する内側フレーム15と、この内側フレーム15に係止され永久磁石12を支持してこの永久磁石12に対して被吸着体1との間の磁気吸着力に抗する弾性力の作用する支持ばね機構13と、このばね機構13で支持された永久磁石12を被吸着体1に接近させあるいは離間さする操作桿11とを具備し、被吸着体1に対して作用する永久磁石12の磁気吸着力に対して、支持ばね機構13の力が永久磁石と被吸着体との間隙にかかわらず概略磁気吸着力と平衡するようにばね機構13の特性を設定することで、駆動系14による永久磁石12の吸着・引き剥がし動作を原理的にゼロの力で実施でき、かつ、その支持ばね機構の反力は外側フレーム10を被吸着体1に押し付ける方向に働くため、図6のように永久磁石12が被吸着体に接触したときのフレームの被吸着体に対する吸着力は、永久磁石の最大吸着力そのものとなり、支持ばねでその吸着力が減少するようなことがない。つまり、装置全体としては被吸着体1に永久磁石の最大吸着力を生成する状態からゼロの吸着力までの状態変化をゼロの力で実施することが可能となる。
さらに、外側フレーム10には複数のスクリュー16が回転自由に支持されており、内側フレーム15にはスクリュー16と噛み合うねじ穴が空けられているため、複数のスクリュー16を同期して同時に回転させることで内側フレーム15が平行に上下動し、これによって永久磁石12の磁気吸着力を補償するための支持ばね機構13の支持点を変化させることが可能となっている。
そのため、塗装の無い被吸着体1に対して永久磁石12と支持ばね13の力のバランスが調整された上記磁気吸着装置が、図7のように塗装などの非磁性体2(厚さt)などが施された被吸着体1の上におかれた場合には、永久磁石に働く磁気吸着力と支持ばねの力は、図4のようにバランスがずれて永久磁石を上下する操作桿11のアクチュエータ14はゼロの力では作動できなくなる。しかし、このバランスのずれ量はアクチュエータ14が出すべき力のゼロの状態からの変動量を計測することによって容易に推定できる。そのため、手動操作で操作するユニットの場合は、手で操作するアクチュエータ系14の生成すべき力を表示板17に表示し、その値がセロになるようにスクリュー16を回転して調整すれば、塗装のある被吸着体の上においても、完全に力のバランスをとることが出来て操作桿は簡単に上下できるようになる。
また、図5において、アクチュエータ14が電動モータなどで駆動される場合は、アクチュエータ14が生成すべき力を常時ゼロになる方向にスクリュー16を回転するフィーd-バック制御装置を導入することによって、支持ばね機構13の弾性力は自動的に調整されることになる。
さらに、被吸着体1に対接する外側フレーム10の接触部分に車輪やクローラなどの何らかの移動機構を取り付けることにより、永久磁石12が被吸着体1に完全に吸着していない状態では、取り付けた移動機構によって被吸着体表面を吸着状態で移動可能となる。そして、被吸着体1の上に塗装などの非磁性体2がある場所で移動する場合には、アクチュエータ14における駆動力を常時ゼロに保つようにスクリュー16を回転させることによって、非磁性体2がない通常の被吸着体1の表面を吸着移動するのと同様に移動を行うことが可能となる。
10 外側フレーム、11 操作桿、12 永久磁石、13 支持ばね機構、14 アクチュエータ、15 内側フレーム、16 スクリュー、17 表示板
Claims (3)
- 磁性体でなる被吸着体に対して、吸着力を生成する状態に設定される永久磁石と、上記被吸着体に対接される外側フレームと、この外側フレームの内部に設けられ、被吸着体に接近させあるいは離間させる位置調整を外側フレームに対して行う高さ調整機構を有する内側フレームと、この内側フレームに係止され上記永久磁石を支持してこの永久磁石に対して被吸着体との間の磁気吸着力に抗する弾性力の作用する支持ばね機構と、このばね機構で支持された上記永久磁石を被吸着体に接近させあるいは離間させる永久磁石に取り付けられた操作桿を具備し、上記被吸着体に対して作用する永久磁石の磁気吸着力に対して、上記支持ばね機構の力が、永久磁石と被吸着体との間隙にかかわらず概略磁気吸着力と平衡するようにばね機構を設定したことを特徴とする磁気吸着装置。
- 前記磁気吸着装置において、被吸着体の特性が変わりその磁気吸着力が変動したときに、支持ばね機構を介して永久磁石を係止する内側フレームを、被吸着体に対して接近あるいは離間させるように、外側フレームに対して間隙を調整できる機構を有することを特徴とする請求項1記載の磁気吸着装置。
- 被吸着体の特性が変わりその磁気吸着力が変動したときに、内側フレームを被吸着体に対して接近あるいは離間させることを外側フレームに対して行う調整機構において、その調整量を、永久磁石に取り付けられた操作桿と外側フレーム間に生成する力を計測して実施することを特徴とする請求項1または請求項2記載の磁気吸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007235002A JP2009067489A (ja) | 2007-09-11 | 2007-09-11 | 磁気吸着装置 |
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2007
- 2007-09-11 JP JP2007235002A patent/JP2009067489A/ja active Pending
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