JP2009067074A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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昭彦 西村
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Abstract

【課題】基本性能を損なうことなく減速機構における歯打ち音の発生を抑制して静粛性の高い電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】EPSアクチュエータには、その減速機構24を構成する第1のギヤとしてのリダクションギヤ25及び第2のギヤとしてのモータギヤ26の芯間距離Dを調節可能な芯間調節機構50が設けられる。また、ECUは、減速機構24における歯打ち音の発生しやすさを判定する判定手段としての機能を有する。そして、ECUは、当該歯打ち音が発生しやすい状況にあると判定される場合には、上記芯間距離Dを縮めるべく芯間調節機構50の作動を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、モータを駆動源とする電動パワーステアリング装置(EPS)には、ステアリングシャフトを回転駆動することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与するものがある。通常、このようなEPSにおいて、モータは、第1及び第2のギヤを噛合してなる減速機構(例えばウォーム&ホイール等)を介してステアリングシャフトに連結されている。そして、同モータの回転は、この減速機構により減速されてステアリングシャフトに伝達されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−291718号公報 特開2004−225873号公報
ところで、多くのEPSは、図8に示すようなステアリングと転舵輪とを連結する操舵伝達系(ステアリングシャフト91)の途中に設けられたトーションバー92の捻れ角に基づき操舵トルクを検出するトルクセンサ93を備えている。尚、図8は、EPS用トルクセンサとして広く採用されているもの、即ちトーションバー92の両端に設けられた一対の角度センサ94a,94b(レゾルバ)により同トーションバー92の捻れ角を検出する所謂ツインレゾルバ型トルクセンサの概略構成を示す模式図である。そして、そのトルクセンサにより検出された操舵トルクに基づいて、操舵反力を低減する方向にアシスト力を付与する構成となっている。
しかしながら、上記のような第1及び第2のギヤを噛合してなる減速機構を介してモータとステアリングシャフトとが駆動連結されたEPSでは、上記のように操舵反力を低減すべくモータが回転することにより、場合によって、減速機構を構成する両ギヤの噛合部において歯打ち音(ラトル音)が発生するおそれがある。
即ち、例えば、不整路面走行時等、転舵輪に逆入力応力が印加された場合には、ステアリングシャフトは、その逆入力応力に基づき回転する。このとき、同ステアリングシャフトに設けられたトルクセンサにおいては、その逆入力応力に基づくトルクが操舵反力として検出される。そして、その操舵反力を低減する(打ち消す)方向にアシスト力を付与すべく、モータが回転することにより、減速機構に歯打ち音が発生する。
つまり、図9に示すように、このような逆入力応力の印加時には、ステアリングシャフトとともに一体回転する第1のギヤ(リダクションギヤ)95と、モータ駆動により回転する第2のギヤ(モータギヤ)96とが相反する方向に回転することになり、その結果、互いに噛合されたそれぞれの歯95a,96aが互いに衝突することになる。さらに、転舵輪に印加された逆入力応力は、振動として操舵系に残存する。このため、第1及び第2のギヤ95,96は、それぞれ、その回転方向を反転しつつ、上記のような衝突を繰り返すことになり、その衝撃が歯打ち音として外部に伝達されるおそれがある。
この点を踏まえ、従来、例えば、減速機構を構成する各ギヤの材質に合成樹脂を用いる等の対策が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、このような従来の構成は、その耐久性等に課題を残しているのが実情であり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、基本性能を損なうことなく減速機構における歯打ち音の発生を抑制して静粛性の高い電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータを駆動源としてステアリングシャフトを回転駆動することにより操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置を備え、前記モータは、第1及び第2のギヤを噛合してなる減速機構を介して前記ステアリングシャフトに駆動連結された電動パワーステアリング装置であって、前記第1及び第2のギヤの芯間距離を調節可能な芯間距離調節機構と、前記芯間距離調節機構の作動を制御する制御手段と、前記第1及び第2のギヤの噛合部分における歯打ち音の発生しやすさを判定する判定手段とを備え、前記制御手段は、前記歯打ち音が発生しやすい状況にあると判定される場合には、前記芯間距離を縮めるべく前記芯間距離調節機構の作動を制御すること、を要旨とする。
即ち、減速機構において生ずる歯打ち音は、第1及び第2のギヤの噛合部分の衝突によるものである。従って、その衝突時における両者の速度差が大きいほど、より大きな歯打ち音が発生することになる。この点、上記構成のように、歯打ち音が発生しやすい状況にあると判定される場合には、予め芯間距離を縮めてバックラッシの短縮化を図ることにより、両者が衝突する際の速度差を抑制することが可能になる。その結果、減速機構に生ずる歯打ち音を抑制して高い静粛性を確保することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、前記判定手段は、前記操舵系に生ずる振動に関する周波数解析に基づいて、前記歯打ち音の発生しやすさを判定すること、を要旨とする。
上記構成によれば、操舵系に生ずる振動が歯打ち音(ラトル音)として顕在化する前に、いち早く且つ高精度にその発生を検知して速やかな抑制を図ることが可能になる。その結果、高い静粛性と良好な操舵フィーリングを実現することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、前記操舵力補助装置の発生するアシスト力は、前記操舵系の状態を示す信号に基づき制御されるとともに、前記操舵系の状態を示す信号から、前記第1及び第2のギヤの噛合部分における歯打ち音の発生を助長する振動に対応した特定の周波数成分を抽出可能な特定周波数抽出手段を備え、前記歯打ち音の発生しやすさは、前記抽出された前記特定の周波数成分の実効値の大きさに示されるものであって、前記制御手段は、前記実効値が所定の閾値以上である場合に、前記芯間距離を縮める制御を実行すること、を要旨とする。
即ち、芯間距離(バックラッシ)の短縮化は、上記歯打ち音の発生を抑制する効果があるものの、トルク伝達効率の低下を招くという問題がある。しかしながら、上記構成によれば、その芯間距離(バックラッシ)の短縮化制御は、最も歯打ち音の発生する蓋然性の高い状況においてのみ限定的に実行される。その結果、基本的なトルク伝達性能の低下を抑えて良好な操舵フィーリングを維持しつつ、効果的に歯打ち音の発生を抑制することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、前記操舵力補助装置の発生するアシスト力は、前記操舵系の状態を示す信号に基づき制御されるとともに、前記操舵系の状態を示す信号から、前記第1及び第2のギヤの噛合部分における歯打ち音の発生を助長する振動に対応した特定の周波数成分を抽出可能な特定周波数抽出手段を備え、前記歯打ち音の発生しやすさは、前記抽出された前記特定の周波数成分の実効値の大きさに示されるものであって、前記制御手段は、前記実効値が大きいほど、より大きく前記芯間距離を縮めるべく、前記芯間距離調節機構の作動を制御すること、を要旨とする。
上記構成によれば、その歯打ち音の発生しやすさに応じた芯間距離の短縮化制御を実行することにより、良好な操舵フィーリングを維持しつつ高い静粛性を確保することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、前記第1のギヤの回転角速度を第1の角速度として検出する第1の角速度検出手段と、前記第2のギヤの回転角速度を前記第1ギヤの回転角速度に換算した第2の角速度として検出する第2の角速度検出手段とを備え、前記判定手段は、前記検出される前記第1及び第2の角速度の差分値に基づいて、前記歯打ち音の発生しやすさを判定すること、を要旨とする。
即ち、第1及び第2のギヤが衝突する際の速度差は、その第1及び第2の角速度の差分値の絶対値が大きいほど大となる。従って、上記構成によれば、操舵系に生ずる振動が歯打ち音(ラトル音)として顕在化する前に、いち早く且つ高精度にその発生を検知して速やかな抑制を図ることが可能になる。その結果、高い静粛性と良好な操舵フィーリングを実現することができるようになる。
請求項6に記載の発明は、前記制御手段は、前記差分値の絶対値が所定の閾値以上である場合に、前記芯間距離を縮める制御を実行すること、を要旨とする。
即ち、芯間距離(バックラッシ)の短縮化は、上記歯打ち音の発生を抑制する効果があるものの、トルク伝達効率の低下を招くという問題がある。しかしながら、上記構成によれば、その芯間距離(バックラッシ)の短縮化制御は、最も歯打ち音の発生する蓋然性の高い状況においてのみ限定的に実行される。その結果、基本的なトルク伝達性能の低下を抑えて良好な操舵フィーリングを維持しつつ、効果的に歯打ち音の発生を抑制することができるようになる。
請求項7に記載の発明は、前記制御手段は、前記差分値の絶対値が大きいほど、前記アシスト力を大きく低減すべく前記制御すること、を要旨とする。
上記構成によれば、その歯打ち音の発生しやすさに応じた芯間距離の短縮化制御を実行することにより、良好な操舵フィーリングを維持しつつ高い静粛性を確保することができるようになる。
本発明によれば、基本性能を損なうことなく減速機構における歯打ち音の発生を抑制して静粛性の高い電動パワーステアリング装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。具体的には、本実施形態のステアリングシャフト3は、自在継手7a,7bを介して、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなり、上記ラックアンドピニオン機構4は、ピニオンシャフト10の一端に形成されたピニオン歯10aとラック軸5側のラック歯5aとを噛合させることにより構成される。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角、即ち車両の進行方向が変更されるように構成されている。
本実施形態のEPS1は、モータ21を駆動源としてステアリングシャフト3を回転駆動することにより操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するEPSアクチュエータ22と、該EPSアクチュエータ22の作動を制御するECU23とを備えている。
詳述すると、本実施形態のEPSアクチュエータ22は、コラムシャフト8にアシスト力を付与する所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されており、その駆動源であるモータ21は、減速機構24を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。本実施形態では、減速機構24は、コラムシャフト8に対して相対回転不能に設けられた第1のギヤとしてのリダクションギヤ25と、モータ軸21aに対して相対回転不能に設けられた第2のギヤとしてのモータギヤ26とを噛合することにより構成されている。尚、本実施形態では、第1ギヤとしてのリダクションギヤ25にはホイールギヤが用いられ、第2ギヤとしてのモータギヤ26にはウォームギヤが用いられている。即ち、本実施形態の減速機構24には、所謂ウォーム&ホイールが採用されている。そして、操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ22は、駆動源であるモータ21の回転を減速機構24により減速してコラムシャフト8に伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU23は、EPSアクチュエータ22の駆動源であるモータ21に対して駆動電力を供給する。そして、その駆動電力の供給を通じてモータ21の回転、即ちEPSアクチュエータ22の作動を制御するように構成されている。
さらに詳述すると、ECU23には、コラムシャフト8に設けられたトルクセンサ31が接続されている。本実施形態では、コラムシャフト8は、ステアリング2側の第1シャフト8aとインターミディエイトシャフト9(ピニオンシャフト10)側の第2シャフト8bとを、トーションバー33を介して連結することにより形成されている。そして、トルクセンサ31は、トーションバー33、及び同トーションバー33の両端(第1シャフト8aの端部及び第2シャフト8bの端部)に設けられた一対の角度センサ34a,34b(レゾルバ)により構成されている。
即ち、本実施形態のトルクセンサ31は、ツインレゾルバ型のトルクセンサとして構成されており、ECU23は、第1の角度センサ34aにより第1シャフト8aの回転角(操舵角θs)を検出するとともに、第2の角度センサ34bにより第2シャフト8bの回転角(ピニオン角θp)を検出する。そして、これら両角度センサ34a,34bにより検出された両回転角の差分、即ちトーションバー33の捻れ角に基づいて、操舵トルクτを検出する。
また、本実施形態では、ECU23には、車速センサ35により検出された車速Vが入力される。そして、ECU23は、これらの各センサにより検出される車両状態量に基づいて、操舵系に付与すべき目標アシスト力を決定し、当該目標アシスト力をEPSアクチュエータ22に発生させるべく、モータ21に対する駆動電力の供給を実行する。
次に、本実施形態のEPSにおけるアシスト制御の態様について説明する。
図2に示すように、ECU23は、モータ制御信号を出力するマイコン41と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ22の駆動源であるモータ21に駆動電力を供給する駆動回路42とを備えて構成されている。
本実施形態では、ECU23には、モータ21に通電される実電流値Iを検出するための電流センサ43、及びモータ回転角θmを検出するための回転角センサ44(図1参照)が接続されている。そして、マイコン41は、上記各車両状態量、並びにこれら電流センサ43及び回転角センサ44の出力信号に基づき検出されたモータ21の実電流値I及びモータ回転角θmに基づいて、駆動回路42に出力するモータ制御信号を生成する。
詳述すると、マイコン41は、操舵系に付与するアシスト力の目標値、すなわち目標アシスト力に対応する電流指令値Iq*を演算する電流指令値演算部45と、電流指令値演算部45により算出された電流指令値Iq*に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部46とを備えている。
本実施形態の電流指令値演算部45には、操舵トルクτ及び車速Vが入力される。そして、電流指令値演算部45は、これら操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、その操舵トルクτが大きいほど、また車速Vが小さいほど、より絶対値の大きな電流指令値Iq*を演算するように構成されている。
一方、モータ制御信号出力部46には、電流指令値演算部45が出力する電流指令値Iq*とともに、電流センサ43により検出された実電流値I、及び回転角センサ44により検出されたモータ回転角θmが入力される。そして、モータ制御信号出力部46は、この目標アシスト力に対応する電流指令値Iq*に実電流値Iを追従させるべくフィードバック制御を実行することによりモータ制御信号を演算する。
具体的には、本実施形態では、モータ21には、三相(U,V,W)の駆動電力の供給により回転するブラシレスモータが用いられている。そして、モータ制御信号出力部46は、実電流値Iとして検出されたモータ21の相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q座標系のd,q軸電流値に変換(d/q変換)することにより、上記電流フィードバック制御を行う。
即ち、電流指令値Iq*は、q軸電流指令値としてモータ制御信号出力部46に入力され、モータ制御信号出力部46は、回転角センサ44により検出されたモータ回転角θmに基づいて相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q変換する。また、モータ制御信号出力部46は、そのd,q軸電流値及びq軸電流指令値に基づいてd,q軸電圧指令値を演算する。そして、そのd,q軸電圧指令値をd/q逆変換することにより相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)を演算し、当該相電圧指令値に基づいてモータ制御信号を生成する。
そして、本実施形態のECU23は、上記のように生成されたモータ制御信号をマイコン41が駆動回路42に出力し、該駆動回路42がその当該モータ制御信号に基づく三相の駆動電力をモータ21に供給することにより、EPSアクチュエータ22の作動を制御する構成となっている。
[ラトル音抑制制御]
次に、本実施形態のEPSにおけるラトル音(歯打ち音)抑制制御の態様について説明する。
図1及び図3に示すように、本実施形態のEPS1では、EPSアクチュエータ22には、その減速機構24を構成する第1のギヤとしてのリダクションギヤ25及び第2のギヤとしてのモータギヤ26の芯間距離Dを調節可能な芯間距離調節機構50が設けられている。
具体的には、本実施形態の芯間距離調節機構50は、モータギヤ26を構成するウォームギヤに対し、その外周が当接するように同モータギヤ26と並置された偏心円盤51と、該偏心円盤51を回転駆動するモータ52とにより構成されている。本実施形態では、駆動源であるモータ52は、ECU23からの電力供給に基づき回転するとともに、その回転は、減速器53を介して偏心円盤51に伝達されるようになっている。そして、その偏心円盤51の回転によりモータギヤ26がリダクションギヤ25側に押圧されることによって、両者の芯間距離Dが調節される構成となっている。
さて、上述のように、モータトルクをステアリングシャフトに伝達することにより操舵系にアシスト力を付与する所謂コラム型(ピニオン型)EPSの多く、即ち第1及び第2のギヤを噛合してなる減速機構を介してモータとステアリングシャフトとが駆動連結されたEPSには、その減速機構における歯打ち音(ラトル音)発生という問題がある。
この点を踏まえ、本実施形態では、ECU23(マイコン41)には、EPSアクチュエータ22の減速機構24を構成するリダクションギヤ25とモータギヤ26との噛合部分における歯打ち音の発生しやすさを判定する判定手段としての機能が備えられている。そして、ECU23は、噛合部分において歯打ち音が発生しやすい状況にあると判定される場合には、リダクションギヤ25及びモータギヤ26の芯間距離Dを縮めるべく上記芯間距離調節機構50の作動を制御する構成となっている。
即ち、減速機構24に生ずる歯打ち音は、第1のギヤとしてのリダクションギヤ25(の歯)と第2のギヤとしてのモータギヤ26(の歯)との衝突によるものである。従って、その衝突時における両者の速度差が大きいほど、より大きな歯打ち音が発生することになる。
この点に着目し、本実施形態では、歯打ち音が発生しやすい状況にあると判定される場合には、上記のように芯間距離Dを縮めてバックラッシの短縮化を図ることにより、衝突時における両者の速度差を抑制する。そして、これにより、転舵輪12への逆入力応力印加時等、減速機構24に生ずる歯打ち音の抑制を図る構成となっている。
詳述すると、図2に示すように、本実施形態のECU23には、芯間距離調節機構50用の駆動回路55が設けられている。また、マイコン41には、芯間距離調節機構50の作動を制御するための制御信号を生成する芯間距離調節機構制御部56が設けられている。そして、マイコン41は、当該芯間距離調節機構制御部56において生成された制御信号を駆動回路55に出力し、駆動回路55は、その入力される制御信号に基づいて、芯間距離調節機構50の駆動源であるモータ52に対する駆動電力の供給を行う構成となっている。
また、本実施形態では、判定手段としてのマイコン41は、操舵系に生ずる振動に関する周波数解析に基づいて歯打ち音の発生しやすさを判定する。具体的には、本実施形態のマイコン41には、入力される信号から特定の周波数成分を抽出可能な特定周波数抽出手段としての特定周波数抽出部57が設けられており、同特定周波数抽出部57には、操舵系の状態を示す信号として、操舵トルクτが入力されるようになっている。そして、特定周波数抽出部57は、その入力される操舵トルクτから、操舵系に生じた振動に対応した特定の周波数成分、詳しくは、減速機構24における歯打ち音(ラトル音)の発生を助長する振動に対応した特定の周波数成分を抽出し、その実効値をパワースペクトルSpとして出力するように構成されている。
即ち、図4のフローチャートに示すように、特定周波数抽出部57は、入力される操舵トルクτ(ステップ101)について、先ず、バンドパスフィルタ処理を実行し、歯打ち音の発生を助長する振動に対応した特定の周波数成分として8〜12Hzの周波数成分を抽出する(ステップ102)。次に、特定周波数抽出部57は、RMS(Root Means square:平均自乗平方根)演算により、上記ステップ102において抽出された周波数成分の実効値を求める(ステップ103)。そして、ローパスフィルタ処理を実行し(ステップ104)、当該ローパスフィルタ処理した後の値をパワースペクトルSpとして出力する(ステップ105)。
そして、本実施形態では、この特定周波数抽出部57が出力するパワースペクトルSpに基づき芯間距離調節機構制御部56が制御信号を生成し、当該制御信号に基づく駆動電力が駆動回路55から芯間距離調節機構50へと供給されることにより、上記のような歯打ち音が発生しやすい状況における芯間距離D(バックラッシ)の短縮化制御が実行される構成となっている。
さらに詳述すると、図5に示すように、本実施形態の芯間距離調節機構制御部56は、入力されるパワースペクトルSpの値が第1の閾値Sth1以上である場合に、上記芯間距離Dの短縮化制御を実行するための制御信号を生成する。具体的には、パワースペクトルSpの値が第1の閾値Sth1から第2の閾値Sth2までの領域(Sth1≦Sp≦Sth2)において、当該パワースペクトルSpの値が大きいほど、より大きく芯間距離Dを縮めるような制御信号を生成する。そして、これにより、その歯打ち音の発生しやすさに応じた芯間距離Dの短縮化制御を実行し、良好な操舵フィーリングを維持しつつ高い静粛性を確保する構成となっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)EPSアクチュエータ22には、その減速機構24を構成する第1のギヤとしてのリダクションギヤ25及び第2のギヤとしてのモータギヤ26の芯間距離Dを調節可能な芯間距離調節機構50が設けられる。また、ECU23(マイコン41)は、減速機構24における歯打ち音の発生しやすさを判定する判定手段としての機能を有する。そして、ECU23は、当該歯打ち音が発生しやすい状況にあると判定される場合には、上記芯間距離Dを縮めるべく芯間距離調節機構50の作動を制御する。
即ち、減速機構24において生ずる歯打ち音は、第1のギヤとしてのリダクションギヤ25(の歯)と第2のギヤとしてのモータギヤ26(の歯)との衝突によるものである。従って、その衝突時における両者の速度差が大きいほど、より大きな歯打ち音が発生することになる。この点、上記構成のように、歯打ち音が発生しやすい状況にあると判定される場合には、予め芯間距離Dを縮めてバックラッシの短縮化を図ることにより、両者が衝突する際の速度差を抑制することが可能になる。その結果、減速機構24に生ずる歯打ち音を抑制して高い静粛性を確保することができるようになる。
(2)マイコン41は、操舵系に生ずる振動に関する周波数解析に基づいて歯打ち音の発生しやすさを判定する。これにより、操舵系に生ずる振動が歯打ち音(ラトル音)として顕在化する前に、いち早く且つ高精度にその発生を検知して速やかな抑制を図ることが可能になる。その結果、高い静粛性と良好な操舵フィーリングを実現することができるようになる。
(3)マイコン41は、芯間距離調節機構50の作動を制御するための制御信号を生成する芯間距離調節機構制御部56を備える。また、操舵系の状態を示す信号として入力される操舵トルクτから減速機構24における歯打ち音の発生を助長する振動に対応した特定の周波数成分を抽出し、その実効値をパワースペクトルSpとして出力する特定周波数抽出部57とを備え、当該パワースペクトルSpは、芯間距離調節機構制御部56へと入力される。そして、芯間距離調節機構制御部56は、そのパワースペクトルSpの値が第1の閾値Sth1以上である場合に、上記芯間距離Dの短縮化制御を実行するための制御信号を生成する。
即ち、芯間距離D(バックラッシ)の短縮化は、上記歯打ち音の発生を抑制する効果があるものの、トルク伝達効率の低下を招くという問題がある。しかしながら、上記構成によれば、その芯間距離D(バックラッシ)の短縮化制御は、最も歯打ち音の発生する蓋然性の高い状況においてのみ限定的に実行される。その結果、基本的なトルク伝達性能の低下を抑えて良好な操舵フィーリングを維持しつつ、効果的に歯打ち音の発生を抑制することができるようになる。
(4)芯間距離調節機構制御部56は、パワースペクトルSpの値が大きいほど、より大きく芯間距離Dを縮めるような制御信号を生成する。これにより、その歯打ち音の発生しやすさに応じた芯間距離Dの短縮化制御を実行し、良好な操舵フィーリングを維持しつつ高い静粛性を確保することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。
尚、本実施形態と上記第1の実施形態との主たる相違点は、第1及び第2のギヤ間の歯打ち音の発生しやすさを判定する判定手段の構成のみである。このため、説明の便宜上、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付すこととして、その説明を省略する。
本実施形態では、判定手段としてのECU23(マイコン)は、減速機構24を構成する第1のギヤとしてのリダクションギヤ25(の歯)及び第2のギヤとしてのモータギヤ26(の歯)の速度差を監視する。そして、その速度差に基づいて、第1のギヤとしてのリダクションギヤ25(の歯)と第2のギヤとしてのモータギヤ26(の歯)との間の噛合部分における歯打ち音の発生しやすさを判定する。
即ち、上述のように、減速機構24に生ずる歯打ち音は、第1のギヤとしてのリダクションギヤ25(の歯)と第2のギヤとしてのモータギヤ26(の歯)との衝突によるものであり、その衝突時における両者の速度差が大きいほど、より大きな歯打ち音が発生する。従って、両者の相対速度を監視することで、歯打ち音の発生しやすさを判定することが可能である。そして、本実施形態では、これにより、操舵系に生ずる振動が歯打ち音(ラトル音)として顕在化する前に、いち早く且つ高精度にその発生を検知して、速やかに抑制を図る構成となっている。
詳述すると、図6に示すように、本実施形態のマイコン61は、トルクセンサ31を構成する角度センサ34b(角度センサ34a,34bのうち、第2シャフト8bに設けられたもの、図1参照)により検出されるピニオン角θpを微分することにより、リダクションギヤ25の回転角速度である第1の角速度としてのピニオン角速度ωpを検出する。
また、マイコン61は、回転角センサ44により検出されるモータ回転角θm、即ちモータ軸21aに設けられたモータギヤ26の回転角に基づいて、同モータギヤ26の回転角をリダクションギヤ25の回転角、即ちピニオン角θpに換算した換算ピニオン角θp_cnvを演算する。尚、本実施形態のマイコン61には、回転角変換部62が設けられており、回転角センサ44により検出されたモータ回転角θm(電気角)は、この回転角変換部62において、換算ピニオン角θp_cnvに変換される。そして、マイコン61は、この換算ピニオン角θp_cnvを微分することにより、リダクションギヤ25の回転角速度に換算した場合のモータギヤ26の回転角速度、即ち第2の角速度としての換算ピニオン角速度ωp_cnvを検出する。
即ち、本実施形態では、第1の角速度検出手段及び第2の角速度検出手段は、マイコン61(並びに角度センサ34b及び回転角センサ44)により構成されている。
このようにして演算された第1の角速度としてのピニオン角速度ωp、及び第2の角速度としての換算ピニオン角速度ωp_cnvは、減算器63に入力される。そして、本実施形態の芯間距離調節機構制御部66は、この減算器63において演算される両者の差分値、即ち角速度差分値Δωp(の絶対値)に基づいて、その歯打ち音の発生しやすさに応じた芯間距離Dの短縮化制御を実行するための制御信号を生成する。
即ち、第1のギヤとしてのリダクションギヤ25(の歯)と第2のギヤとしてのモータギヤ26(の歯)とが衝突する際の速度差は、上記角速度差分値Δωpの絶対値が大きいほど大となる。つまり、より歯打ち音の発生しやすい状況にあると判定することができる。そして、本実施形態の芯間距離調節機構制御部66は、図7に示すように、入力される角速度差分値Δωpの絶対値が第1の閾値ωth1以上である場合に、上記芯間距離Dの短縮化制御を実行するための制御信号を生成する。
具体的には、角速度差分値Δωpの絶対値が第1の閾値ωth1から第2の閾値ωth2までの領域(ωth1≦Δωp≦ωth2)において、当該角速度差分値Δωpの絶対値が大きいほど、より大きく芯間距離Dを縮めるような制御信号を生成する。そして、これにより、その歯打ち音の発生しやすさに応じた芯間距離Dの短縮化制御を実行し、良好な操舵フィーリングを維持しつつ高い静粛性を確保する構成となっている。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、本発明は、第1及び第2のギヤを噛合してなる減速機構を介してモータとステアリングシャフトとが駆動連結される構成を有するものであれば、例えばピニオンシャフトに対してアシスト力を付与する所謂ピニオン型のEPSに適用してもよい。
・上記各実施形態では、モータギヤ26に当接する偏心円盤51をモータ52によって回転駆動することにより芯間距離調節機構50を構成することとした。しかしながら、芯間距離調節機構の構成はこれに限るものではなく、例えば、ソレノイドを用いる等、その他の構成により具体化してもよい。
・上記各実施形態では、リダクションギヤ25を第1のギヤとし、モータギヤ26を第2のギヤとしたが、これを逆転させてもよい。例えば、上記第2の実施形態においては、リダクションギヤ25の回転角速度であるピニオン角速度ωpを基準(第1の角速度)として、モータギヤ26の回転角速度をリダクションギヤ25の回転角速度に換算することにより第2の角速度(換算ピニオン角速度ωp_cnv)を検出した。しかし、これに限らず、モータギヤ26の回転角速度であるモータ角速度を第1の角速度として、リダクションギヤ25の回転角速度をモータギヤ26の回転角速度に換算することにより第2の角速度(換算モータ角速度)を検出する構成としてもよい。
・上記第1の実施形態では、特定周波数抽出手段としての特定周波数抽出部57は、マイコン41内に設けられることとした。しかし、これに限らず、マイコン41の外部、更にはECU23の外部に設ける構成としてもよい。
・上記第1の実施形態では、特定の周波数成分を抽出する対象となる「操舵系の状態を示す信号」として、トルクセンサ31により検出される操舵トルクτを用いた。しかし、これに限らず、減速機構24における歯打ち音の発生を助長する振動に対応した特定の周波数を含むような「操舵系の状態を示す信号」であればよく、例えば、ピニオンシャフト10の回転角を示すピニオン角θpやステアリング2側の回転角である操舵角θs(ハンドル角)を用いてもよい。尚、周波数解析におけるこれら操舵トルクτ、ピニオン角θp、及び操舵角θsの位置づけは、瞬間値ではなく、連続信号としての位置付けであることはいうまでもない。
・上記第2の実施形態では、特に言及しなかったが、角速度差分値Δωpについても、RMS演算を実行した後に芯間距離調節機構制御部66へと入力する構成としてもよい。
・車速Vが所定の車速領域にある場合に限定して芯間距離Dの短縮化制御を行う構成にしてもよい。即ち、操舵系に振動として残留する逆入力応力の振幅は、転舵輪12を支承するサスペンションの振動特性に依存し、当該サスペンションに共振が発生する所定の車速領域において増幅される。そして、減速機構24において発生する歯打ち音もまた、この所定の車速領域において特に顕著となる傾向がある。つまり、逆説的にいえば、車速Vが当該所定の車速領域にない場合には、減速機構24における歯打ち音は特に問題にならない。従って、こうした場合には、芯間距離Dの短縮化制御を実行せず、当該所定の車速領域に車速Vがある場合に限定して上記アシスト力の低減を行うことにより、操舵フィーリングを損ねることなく、効果的に減速機構24における歯打ち音の発生を抑制することができる。
・更に、ステアリング操作時には、芯間距離Dの短縮化制御を行わない構成としてもよい。即ち、運転者によるステアリング操作が発生している場合には、歯打ち音の抑制よりも、十分なバックラッシを確保してトルク伝達効率を優先することが望ましい。そして、これにより操舵フィーリングを損ねることなく、効果的に減速機構における歯打ち音の発生を抑制することができる。尚、ステアリング操作の推定方法については、操舵角θs、操舵速度、操舵トルクτ、及びヨーレイト等、どのような状態量を用いるものであってもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想をその効果とともに記載する。
(付記1)請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、前記制御手段は、車速が所定の車速領域にある場合に限定して、前記芯間距離を縮める制御を実行すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
(付記2)請求項1〜請求項7、及び上記(付記1)の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、前記制御手段は、ステアリング操作時には、前記芯間距離を縮める制御を行わないこと、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
上記各構成によれば、操舵フィーリングを損ねることなく、効果的に減速機構における歯打ち音の発生を抑制することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 第1の実施形態におけるEPSの制御ブロック図。 芯間距離調節機構の概略構成図。 特定周波数抽出の処理手順を示すフローチャート。 第1の実施形態における芯間距離の短縮化制御の態様を示す説明図。 第2の実施形態におけるECU(マイコン)の制御ブロック図。 第2の実施形態における芯間距離の短縮化制御の態様を示す説明図。 トルクセンサの構成を概略的に示す模式図。 減速機構における歯打ち音(ラトル音)の発生メカニズムを示す説明図。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、8…コラムシャフト、8a…第1シャフト、8b…第2シャフト、9…インターミディエイトシャフト、10…ピニオンシャフト、12…転舵輪、21…モータ、21a…モータ軸、22…EPSアクチュエータ、23…ECU、24…減速機構、25…リダクションギヤ、26…モータギヤ、31…トルクセンサ、35…車速センサ、41,61…マイコン、42…駆動回路、50…芯間距離調節機構、56,66…芯間距離調節機構制御部、57…特定周波数抽出部、62…回転角変換部、D…芯間距離、θp…ピニオン角、θs…操舵角、V…車速、τ…操舵トルク、Sp…パワースペクトル、Sth1,Sth2,ωth1,ωth2…閾値、ωp…ピニオン角速度、θm…モータ回転角、θp_cnv…換算ピニオン角、ωp_cnv…換算ピニオン角速度、Δωp…角速度差分値。

Claims (7)

  1. モータを駆動源としてステアリングシャフトを回転駆動することにより操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置を備え、前記モータは、第1及び第2のギヤを噛合してなる減速機構を介して前記ステアリングシャフトに駆動連結された電動パワーステアリング装置であって、
    前記第1及び第2のギヤの芯間距離を調節可能な芯間距離調節機構と、
    前記芯間距離調節機構の作動を制御する制御手段と、
    前記第1及び第2のギヤの噛合部分における歯打ち音の発生しやすさを判定する判定手段とを備え、
    前記制御手段は、前記歯打ち音が発生しやすい状況にあると判定される場合には、前記芯間距離を縮めるべく前記芯間距離調節機構の作動を制御すること、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記判定手段は、前記操舵系に生ずる振動に関する周波数解析に基づいて、前記歯打ち音の発生しやすさを判定すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵力補助装置の発生するアシスト力は、前記操舵系の状態を示す信号に基づき制御されるとともに、前記操舵系の状態を示す信号から、前記第1及び第2のギヤの噛合部分における歯打ち音の発生を助長する振動に対応した特定の周波数成分を抽出可能な特定周波数抽出手段を備え、前記歯打ち音の発生しやすさは、前記抽出された前記特定の周波数成分の実効値の大きさに示されるものであって、
    前記制御手段は、前記実効値が所定の閾値以上である場合に、前記芯間距離を縮める制御を実行すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵力補助装置の発生するアシスト力は、前記操舵系の状態を示す信号に基づき制御されるとともに、前記操舵系の状態を示す信号から、前記第1及び第2のギヤの噛合部分における歯打ち音の発生を助長する振動に対応した特定の周波数成分を抽出可能な特定周波数抽出手段を備え、前記歯打ち音の発生しやすさは、前記抽出された前記特定の周波数成分の実効値の大きさに示されるものであって、
    前記制御手段は、前記実効値が大きいほど、より大きく前記芯間距離を縮めるべく、前記芯間距離調節機構の作動を制御すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記第1のギヤの回転角速度を第1の角速度として検出する第1の角速度検出手段と、
    前記第2のギヤの回転角速度を前記第1ギヤの回転角速度に換算した第2の角速度として検出する第2の角速度検出手段とを備え、
    前記判定手段は、前記検出される前記第1及び第2の角速度の差分値に基づいて、前記歯打ち音の発生しやすさを判定すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 請求項5に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、前記差分値の絶対値が所定の閾値以上である場合に、前記芯間距離を縮める制御を実行すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  7. 請求項5に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、前記差分値の絶対値が大きいほど、前記アシスト力を大きく低減すべく前記制御すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013088502A1 (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 トヨタ自動車株式会社 操舵装置

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