JP2009063843A - 定着装置及びこの定着装置を搭載している画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこの定着装置を搭載している画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な定着画質を得られる定着装置及びこれを搭載する画像形成装置を提供することにある。
【解決手段】定着装置10は、定着部材11と、該定着部材11に押圧される加圧部材15と、かつ前記定着部材11及び前記加圧部材15のうち少なくとも前記定着部材11を加熱するヒータ14とを有し、前記定着部材11と前記加圧部材15とで形成される定着ニップに記録媒体Pを通して搬送しつつ該記録媒体P上のトナー像を前記記録媒体Pに融着させる。前記定着装置10は、前記定着部材11の温度を検知する温度検知手段8と、検知温度が目標温度近傍の所定の温度になるように前記ヒータを制御する温度制御コントローラ31と、前記定着部材近傍を冷却するファン6を備え、該ファン6の動作信号の発生から所定の時間後に、前記ヒータ14に供給する電力を変化させることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、ヒータに電力を供給して定着ローラ等を発熱させて記録媒体に形成されたトナー像を加熱溶融して定着させる定着装置及びこの定着装置を搭載しているプリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置には、記録媒体に形成されたトナー像を加熱溶融することにより、このトナー画像を定着させる定着装置を用いることが知られている。
一般的に、トナー像として形成された電子写真画像を記録媒体へ定着する定着装置は、ヒータに電力を供給してこの定着装置内のローラ等を発熱させ、この熱でトナー像を加熱溶融して記録媒体に定着する処理を行なう。
このような定着装置は、電子写真画像を記録媒体へ定着している間の定着温度を一定にするために、ヒータに電力を供給し、所定の温度に昇温させて定着可能状態とし、この所定の定着温度を維持しつつ定着装置へ記録媒体を通過させるという構成になっている。
従来では、一般的に、トナーカートリッジ内にはトナーが充填されており、このトナーカートリッジの近傍に定着部が配置されている。この定着部には、定着ローラ、ヒータを備えた加圧ローラがあり、トナーカートリッジと定着部の間にファンモータを内蔵している。
このような定着部近傍の配置を有する画像形成装置では、駆動立ち上がり時においては、できる限り早く使用可能状態にするために、ファンモータを停止した状態でヒータをオンし、定着部が200度に至るまで風の流れを止めたままにしておく。
印字時においては、定着部の温度により、トナーが固まらないように、風の流れを最大にする。待機時においては、定着温度を印字準備ができるための予備温度である中間温度に保ち、かつ温度雰囲気が機器内にこもらないように、最小の風を発生させている。
定着部とトナーカートリッジの間に風の通り道を設けて、トナーの温度が上がらないようにファンモータの回転を制御している。また、ヒータの中央に印字中のヒータの温度を、例えば、180度に均一に保つためにサーミスタが配置され、サーミスタを中心として温度設定がなされている。
ここで、ヒータの加熱制御はヒータへの供給電力を制御することにより行なうものとしている。一般に、ヒータへの供給電力の制御方法としては、定着装置に設けられたサーモパイル、サーミスタ等の温度センサにより温度を検知し、検知温度が目標制御温度よりも低い時はヒータへの通電をオンし、目標制御温度より高い時はオフするというオン−オフ制御法がある。
しかし、オン−オフ制御法による温度制御では、目標制御温度に対して温度リップルが大きく発生し、定着ローラ表面温度の変化に応じて定着画像の画質が変化し良好な画像の定着が確保しづらいという問題点がある。
これを低減するために、例えば、定着装置内で加熱される定着ローラ対の芯金厚や表層厚を増加させ、定着ローラ対の熱容量を大きく設定することが考えられる。しかし、このように定着ローラ対の熱容量を大きく設定すると、温度リップルを低減できるものの、目標制御温度に昇温するためのウォームアップ時間が長くなるといった問題が新たに生じる。
このウォームアップ時間の増加を解決するために、画像形成装置が休止している時は定着装置を高温に保つということも考えられるが、それでは、画像形成装置の消費電力が大きくなるという弊害が生じる。
故に、昨今では、これらを包括的に解決するために、比較的熱容量の小さいローラ、もしくは複数の支持ローラに掛け回す定着ベルト等を熱媒体として、比較的発熱量の大きなヒータを熱源として用いかつ、大きな温度オーバーシュート(異常温度変化)や、温度リップルを生じさせることなく制御する手法が必要となってきた。
上述したオン−オフ制御にかわる制御アルゴリズムとして、PID制御がある。PID制御は、P:Proportional(比例)、I:Integral(積分)、D:Derivative(微分)の3つの組み合わせで制御するものであり、目標値と現在値の偏差に応じ、複数のパラメータを最適化することにより制御を行うものである。このPID制御は、オン−オフ制御に比較して温度リップルの低減を図ることができる。
かかるPID制御を使用してヒータへの供給電力を制御するようにした定着装置も、温度リップルの低減を図るために、従来から種々提案されている(例えば、特許文献1乃至4参照)。
図8は従来のファンモータ制御装置の第1の例における冷却効果の説明図である。図8の(a)には、トナーカートリッジ1、定着部3、ヒータ4a、ファンモータ6、一定の風の流れ(矢印)、サーミスタ8を示している。図8の(b)には、印字中のヒータ4aの温度が風の通り道(風路)の中央で180度に均一に保たれていることを示している。
図9は従来のファンモータ制御装置の第2の例における冷却効果の説明図である。図9の(a)には、トナーカートリッジ1、定着部3、ヒータ4a、ファンモータ6、変化した風の流れ(矢印)、サーミスタ8を示している。図9の(b)には、ヒータ4aの温度が風の通り道(風路)の中央部では180度であるが出口側では160度、入口側では200度に上昇することを示している。
図10は従来のファンモータ制御装置の第3の例における冷却効果の説明図である。図10の(a)には、トナーカートリッジ1、定着部3、ヒータ4a、ファンモータ6、変化した風の流れ(矢印)、サーミスタ8を示している。図10の(b)には、ヒータ4aの温度が風の通り道(風路)の中央部では180度であるが出口側では140度、入口側では220度に上昇することを示している。
定着温度制御と、定着近傍の冷却制御は、上記の技術を用いて行われるが、冷却ファンによる風の流れが、定着温度に影響を与えることがある。つまり、冷却ファン(ファンモータ6)が作動すると、定着温度がいったん下がることがある(図9の(b)、図10の(b))。定着温度が目標温度を下回ると、目標温度との偏差とPID制御アルゴリズムにより、ヒータに供給される電力が増加し目標温度に追従しようとする。
しかし、PID制御は、フィードバック制御のため、以下の問題点、すなわち、一時的に定着温度が落ち込む;落ち込みから復帰した時にオーバーシュートする;オーバーシュートした後、温度リップルが収束するのに時間を要する、などが存在する。
それらを改善した技術が、特許文献4に示される、ファンの制御方法である。この方法は、PWM制御されるファンモータと、ファンモータのPWM制御のPWM比率をステップごとに設定する設定手段と、設定されたPWM比率により定着部に備えたサーミスタの検出した温度を比較する比較手段を備え、定着部の温度に対応してファンモータの風量(回転数)を変化させるというものである。これにより、定着温度の低下時にはファンの回転数も低下に転じさせ、定着温度のさらなる低下が防止できる。
特開昭58−38972号公報 特開昭60−163102号公報 特開平3−116208号公報 特許第3836277号
しかしながら、代表的な定着温度制御のうち、オン−オフ制御法やPID制御法は、目標値と現在値の偏差に応じて供給電力を変化させるフィードバック制御手法である。そのため、制御対象の温度が低下して初めてヒータへの供給電力を増やすことになり、ファン動作と定着温度の関係に無駄時間が存在し、ファンが作動すると、必ず定着温度の落ち込みを招いてしまう。
定着温度がいったん落ち込むと、落ち込んでいる時の定着品質を確保できないばかりか、前述したように、落ち込みから復帰した時にオーバーシュートが生じ、オーバーシュートした後、温度リップルが収束するのに時間を要する。このような良好な定着画質を得られない時間帯が発生することについては検討されていないのが現状であった。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、ファンの動作信号を検知してから、目標値と現在値の偏差に関係なく、一定時間後に、ヒータに供給する電力を変化させる。すなわち、定着温度が落ち込む前に電力供給量を増加させることにより、良好な定着画質を得られる定着装置及びこれを搭載する画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、定着部材と、該定着部材に押圧される加圧部材と、かつ前記定着部材及び前記加圧部材のうち少なくとも前記定着部材を加熱するヒータとを有し、前記定着部材と前記加圧部材とで形成される定着ニップに記録媒体を通して搬送しつつ該記録媒体上のトナー像を前記記録媒体に融着させる定着装置において、前記定着部材の温度を検知する温度検知手段と、検知温度が目標温度近傍の所定の温度になるように前記ヒータを制御する温度制御コントローラと、前記定着部材近傍を冷却するファンを備え、該ファンの動作信号の発生から所定の時間後に、前記ヒータに供給する電力を変化させる定着装置を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記定着部材として、複数の支持ローラに掛け回された定着ベルトを用い、該定着ベルトと前記定着ニップを形成する前記加圧部材を設け、前記定着ニップに前記記録媒体を通して搬送しつつ該記録媒体上のトナー像を該記録媒体に融着させる請求項1記載の定着装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記温度制御コントローラは、前記ヒータへの電力を供給する際、パルス幅変調信号による制御によって任意の単位時間あたりの通電時間を所定の範囲で変化させ、電力を入力する請求項1又は2記載の定着装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記温度制御コントローラの任意の単位時間あたりの通電時間を変化させるアルゴリズム中に、PID、PI、I−PD、I−P、PI−D制御のいずれかを含んでいる請求項1乃至3のいずれか1項記載の定着装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記ヒータは、少なくとも2個以上配設され、そのうちの少なくとも1個は、前記定着部材に対して、中央より両側端部もしくは片側端部に多く配熱されたヒータであり、該ヒータのみ、前記ファンの動作信号を検知してから所定の時間後に、前記ヒータに供給する電力を変化させる請求項1乃至4の何れか1項記載の定着装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記定着部材に圧接して定着ニップを形成する前記加圧部材と、該加圧部材を冷却する冷却手段とを備えた請求項1乃至5の何れか1項記載の定着装置を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、画像形成部で静電潜像をトナーで現像して可視化し、トナー画像を給紙部から送給された記録媒体に転写し、該記録媒体上にトナー画像を定着させる画像形成装置において、定着装置として請求項1乃至6の何れか1項記載の定着装置を具備する画像形成装置を特徴とする。
本発明によれば、ヒータへの電力供給に、目標値と現在値の偏差に関係なく、フィードフォワード制御を行なうことにより、ファンの動作から定着温度低下までの無駄時間、及び、定着ヒータオンから定着温度上昇までの無駄時間が存在する系でも、精度よく定着温度を目標温度近傍に維持することが可能になる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1はプリンタ、コピー機、ファクシミリ装置等に搭載されている一般的な画像形成装置の要部構成を示す側面図である。図2は図1に示す画像形成装置の定着部付近の背面の概略構成を模式的に示す平面図である。
図1には、トナーカートリッジ1と、このトナーカートリッジ1内に充填されたトナー2が示されている。このトナーカートリッジ1の図1左方には、定着部3が示してあり、この定着部3には、定着ローラ5、ヒータ4aを備えた加圧ローラ4があり、トナーカートリッジ1と定着部3の間の図面において背面で陰となる位置にファンモータ(ファン)6を内蔵している。
この画像形成装置の駆動立ち上がり時においては、できる限り早く使用可能状態にするために、ファンモータ6を停止した状態でヒータ4aをオンし、定着部3が200度に至るまで風の流れを止めたままにしておく。
印字時においては、定着部3の温度により、トナー2が固まらないように、風の流れを最大にする。待機時においては、定着温度を印字準備ができるための予備温度である中間温度に保ち、かつ温度雰囲気が機器内にこもらないように、最小の風を発生させている。トナー2として示した場所は定着の熱によりトナーが熱ダメージを受けないようにファンモータ6により冷却したい場所でもある。
定着部3とトナーカートリッジ1の間に風の通り道(風路)7を設けて、トナー2の温度が上がらないようにファンモータ6の回転を制御している。なお、図2に示すように、ヒータ4aの中央に印字中のヒータ4aの温度を180度に均一に保つためにサーミスタ8が配置され、サーミスタ8を中心として温度設定がなされている。
図2には、さらに、トナーカートリッジ1、定着部3、ファンモータ6、風の流れ(矢印)を示している。ここで、ヒータの加熱制御はヒータへの供給電力を制御することにより行なうものとしている。
図3は本発明によるベルト定着装置の詳細を断面図で含みかつ作像部と給紙部を簡単なブロックで示す画像形成装置の概略図である。重複するので図示しないが、図3のベルト定着装置10の近傍の配置は、図1の定着部3と同様に構成されており、トナー2が固まらないように、風の流れを最大にする。
従って、図2の平面図と同様に定着部3とトナーカートリッジ1の間に風の通り道を設けて、トナー2の温度が上がらないようにファンモータ(冷却ファン)6の回転を制御している。
図3において、ベルト定着装置10は、基材ポリイミド(又は金属)フィルムからエンドレスベルトとして形成される定着ベルト11を含み、この定着ベルト11は表層にゴム層(図示せず)があり、最外層としてPFA層(又はPTFE層)を有する場合も有る。
定着ベルト11は定着熱容量が比較的小さく、かつ、ファンモータ6の動作から定着温度低下までの無駄時間が比較的大きい系でも、素早い温度立ち上がりと良好な記録媒体搬送性能が得られる。
ベルト定着装置10は、また、金属製芯金12a及びゴム層12bからなる定着ローラ12、金属製の加熱ローラ13、この加熱ローラ13に内蔵される加熱源としてのハロゲンヒータ14、定着ローラ12に対して押圧しかつ金属製芯金15a及びゴム層15bからなる加圧ローラ15を含んでいる。
図示はしてないが、定着ベルト11に圧接して定着ニップを形成する加圧部材加圧ローラ15には、この加圧ローラ15を冷却する冷却手段を備えることができる。かかる構成にすると、記録媒体としてコート紙等を用いる時に、記録媒体の含有水分が熱膨張することで発生する火ぶくれ現象であるブリスタや波打ちが生じるのを抑止することができる。
定着ベルト11に圧接してニップ部を形成する加圧ローラ15と、この加圧ローラ15を冷却する冷却手段と、を備えた場合には、定着装置の熱容量が大きくなり、ファンモータ6による定着温度が温度低下し易く、上述したブリスタや波打ちの発生抑止の効果が顕著になる。
ベルト定着装置10は、さらに、定着入口ガイド板16、定着出口ガイド板17、図3には1つしか示してないが、軸方向で位置違いに2個以上配置されている定着ベルト温度センサ18を含んでいる。符号11aは加熱ローラ13が停止している時、定着ベルト11が加熱されている部位を示している。
画像形成部19で静電潜像をトナーで現像して可視化し、トナー画像を給紙部20から送給された記録媒体Pに転写する。この記録媒体Pはその上のトナー画像Tとともに定着入口ガイド板16に案内されて定着ベルト11と加圧ローラ15に形成される定着ニップをY10方向に通過する。
記録媒体Pは定着ニップを通過する時に、熱及び圧力によりトナー画像Tを記録媒体P上に定着させる。定着後の記録媒体PはY11方向に進んで、図示してない排出ローラによって排出部にスタックされる。
図4は定着ベルトが最適の温度になるように制御する制御回路を示すブロック図である。図3の画像形成装置Aは、ウォームアップ時、待機時、プリント時(通紙時)に、制御回路30によって、温度検知手段としての定着ベルト温度センサ(サーモパイルやサーミスタ)18で測定した定着ベルト11の温度に基づいてハロゲンヒータ14を制御している。
制御回路30は、そのアルゴリズム中にPID、PI、I−PD、I−P、PI−D制御を適宜に含む温度制御コントローラ31及びPWM駆動回路32が設けられている。この制御回路30によってハロゲンヒータ14に対する通電のデューティ(DUTY)が制御される。このデューティは、所定の通電時間(制御周期)あたりに点灯するハロゲンヒータ14の点灯率であり、以下、ヒータデューティと呼ぶ。
温度制御コントローラ31は、PID制御のアルゴリズム(所定のアルゴリズム)に基づいて、予め定められた目標制御温度と定着ベルト温度センサ18によって検知された定着ベルト11の温度偏差とからヒータデューティを算出する。
そして、算出されたヒータデューティに基づいて、PWM駆動回路32を通じてハロゲンヒータ14が点灯される。このハロゲンヒータ14の両端における、制御周期あたりの定格交流電圧を印加する割合(=ヒータデューティ)が、制御されることになる。
定着ヒータへの電力供給量をPWM制御(パルス幅変調信号による制御)によって任意の単位時間あたりの通電時間を適宜変化させ電力を入力する。制御周期は100[ms]〜2[s]程度とすることが多いが、定着装置の特性に応じて最適な値を決めておく。
定着ヒータへの電力供給量を緻密にすることができ、いわゆる目標温度のスレッシュに対して電力入力をオン−オフする制御法に比べてより精度よく定着温度を目標温度近傍に維持することが可能である。
図5はファンモータによる定着温度低下の様子を示すタイミングチャートである。次に、特許文献4の場合の定着温度低下の様子を、比較のためにここで示す図5を用いてファンモータ6による定着温度低下の様子を示す。
簡単化のため、ファンモータ6はオン−オフによる一速制御の例を示す。横軸は時間、縦軸は、それぞれ、ファンモータ6のオン−オフ信号、定着(サーミスタ)温度、ヒータデューティを示している。
まず、時間aでファンモータ6が回転を開始した時、定着温度は直ぐには低下せず、b後に低下が始まる。定着温度が低下すると、目標温度との偏差が発生するため、PIDコントローラ31(図4)はヒータデューティを増していく。ヒータデューティが増加しても、定着温度は直ぐには上昇せず、さらに、c後に上昇に転ずる。
このように、ファンモータ6がオンしてから、定着温度が上昇に転ずるのには、b+cの2段階の無駄時間が生じているため、温度維持の高精度化が困難になっている。
図6は本発明によるファンモータによる定着温度低下の様子を示すタイミングチャートである。図6には図5での問題を解決する制御を示している。図5と同様に、時点aにてファンモータ6が作動したとする。その後、d後にヒータデューティをA増加し、継続する(増加分:以下、FFデューティ (フィードフォワードデューティ))。
ファンモータ動作−定着温度とヒータ点灯−定着温度の無駄時間の差であるdは、d≒b−cと考えて差し支えなく、後は、実験的検討で微調整を行い最適化すればよい。bとcはシステム同定手法により伝達関数を1次〜数次遅れ系のモデル化を行ない、近似するのが一般的である。
時点dで付与した、いわゆるFF(フィードフォワード)制御とPID制御は併用されてなり、FF制御の誤差分をPID制御により吸収できるようにしておくのが望ましい。
フィードフォワード値は一定の矩形波の例を示したが、ファンモータ6の制御がPMW制御され、PMW比率(以下、ファンモータデューティ)により回転数が段階的もしくは連続的に回転数を変化させて使用する時は、それに応じてFFデューティ値も段階的もしくは連続的に変化させるのが望ましい。
この場合も、ファンモータデューティと定着温度の伝達関数(もしくはファンモータデューティと定着ヒータデューティとの伝達関数)をシステム同定手法により、1次〜数次遅れ系にてモデル化する。
ファンモータ6の動作を外乱と見て、ファンモータデューティによる定着温度に与える外乱を、ヒータデューティで打ち消すように作用するヒータデューティのFFデューティ値の波形を決定するのが最も望ましい形態といえる。
ファンモータ6の動作信号を検知してから、定着温度及び電力供給要求に関係なく、一定時間後に、ハロゲンヒータ14(図3)に供給する電力を変化させる。すなわち、定着温度が落ち込む前に電力供給量を増加させる。一定時間とは、「ファンモータの動作に対する定着温度の落ち込み発生の無駄時間」+「ヒータへの電力供給に対する定着温度上昇の無駄時間」を基本とし、実験的検討により微調整を行い最適化するのが望ましい。
図7は本発明によるファンモータによる定着温度低下の様子を示すタイミングチャートである。図7には、ファンデューティが一定区間で連続的に変化する場合の、FFデューティの波形も変化させる例を示している。
本発明によれば、ファンモータ6の定着温度に与える影響は、定着ベルト11の或る部位に集中することが多い。ファンモータ6の冷却手法は風冷であるので、風路により定着ベルト11に風が当たる部分が集中的に冷やされる格好である。その場合に、一律にFF デューティを与えてしまうと、逆に、ファンモータ6による温度低下が生じていない部位の温度が上がりすぎることがある。
定着温度制御コントローラ31の全てもしくは一部にPID、PI、I−PD、I−P、PI−D制御を用いる。これにより目標値までは素早く温度を立ち上げ、目標値近傍で精度良く温度維持が可能となる。
このように構成すれば、温度制御手段は、PID制御、PI制御、I−PD制御、I−P制御、PI−D制御のいずれかの制御を適当に選択することにより目標値までは素早く温度を立ち上げ、目標値近傍で精度良く温度維持が可能となる。ステップ状の目標制御温度に対して定常偏差を最小にした最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。
温度コントローラ31にPIコントローラを用いれば、ステップ状の目標制御温度に対して定常偏差を最小にした最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。
温度コントローラ31にI−PDコントローラを用いることにより、目標温度に対しての過度応答の特性を抑制した最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。また、温度コントローラ31にI−P、PI−Dコントローラを用いれば、入力外乱の影響を速やかに除去し、安定した最適な熱量を供給する制御系の構築が容易となる。
ヒータを2個以上が配設されそのうち少なくとも1つをファンモータ6で温度低下の影響が出る部位に配熱を集中させておけば、FFデューティはそのヒータにのみ印加すれば良い。
少なくとも2個以上配置されたヒータのうちの少なくとも1個は、定着部材に対して、中央より両側端部もしくは片側端部に多く配熱されてなり、端部配熱過多のヒータにのみ、ファンモータ6の動作信号を検知してから一定時間後に、定着熱源に供給する電力を変化させる。これにより定着部材を均一に温度制御することが可能となる。
本発明によれば、目標制御温度に良好に追従させるベルト定着装置を備えることにより、画像の定着性、光沢度などの定着品質に優れ、かつ省エネルギの画像形成装置を提供できる。
プリンタ、コピー機、ファクシミリ装置等に搭載されている従来の画像形成装置の要部構成図である。 図1に示す画像形成装置の定着部付近の背面の概略構成を模式的に示す平面図である。 本発明によるベルト定着装置の詳細を断面図で含みかつ作像部と給紙部を簡単なブロックで示す画像形成装置の概略図である。 定着ベルトが最適の温度になるように制御する制御回路を示すブロック図である。 ファンモータによる定着温度低下の様子を示すタイミングチャートである。 ファンモータによる定着温度低下の様子を示すタイミングチャートである。 ファンモータによる定着温度低下の様子を示すタイミングチャートである。 従来のファンモータ制御装置の第1の例における冷却効果の説明図である。 従来のファンモータ制御装置の第2の例における冷却効果の説明図である。 従来のファンモータ制御装置の第3の例における冷却効果の説明図である。
符号の説明
A 画像形成装置、P 記録媒体、1 トナーカートリッジ、2 冷却対象部位、3 定着部、6 ファン(ファンモータ)、10 ベルト定着装置、11 定着部材(定着ベルト)、12 定着ローラ、13 加熱ローラ、14 ヒータ(ハロゲンヒータ)、15 加圧部材(加圧ローラト)、18 温度検知手段(温度センサ、サーミスタ)、30 制御装置、31 定着温度コントローラ(PID、I−P制御等を含むコントローラ)、32 定着ヒータPWM駆動回路

Claims (7)

  1. 定着部材と、該定着部材に押圧される加圧部材と、かつ前記定着部材及び前記加圧部材のうち少なくとも前記定着部材を加熱するヒータとを有し、前記定着部材と前記加圧部材とで形成される定着ニップに記録媒体を通して搬送しつつ該記録媒体上のトナー像を前記記録媒体に融着させる定着装置において、
    前記定着部材の温度を検知する温度検知手段と、検知温度が目標温度近傍の所定の温度になるように前記ヒータを制御する温度制御コントローラと、前記定着部材近傍を冷却するファンを備え、該ファンの動作信号の発生から所定の時間後に、前記ヒータに供給する電力を変化させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着部材として、複数の支持ローラに掛け回された定着ベルトを用い、該定着ベルトと前記定着ニップを形成する前記加圧部材を設け、前記定着ニップに前記記録媒体を通して搬送しつつ該記録媒体上のトナー像を該記録媒体に融着させることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記温度制御コントローラは、前記ヒータへの電力を供給する際、パルス幅変調信号による制御によって任意の単位時間あたりの通電時間を所定の範囲で変化させ、電力を入力することを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 前記温度制御コントローラの任意の単位時間あたりの通電時間を変化させるアルゴリズム中に、PID、PI、I−PD、I−P、PI−D制御の何れかを含んでいることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の定着装置。
  5. 前記ヒータは、少なくとも2個以上配設され、そのうちの少なくとも1個は、前記定着部材に対して、中央より両側端部もしくは片側端部に多く配熱されたヒータであり、該ヒータのみ、前記ファンの動作信号を検知してから所定の時間後に、前記ヒータに供給する電力を変化させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の定着装置。
  6. 前記定着部材に圧接して定着ニップを形成する前記加圧部材と、該加圧部材を冷却する冷却手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の定着装置。
  7. 画像形成部で静電潜像をトナーで現像して可視化し、トナー画像を給紙部から送給された記録媒体に転写し、該記録媒体上にトナー画像を定着させる画像形成装置において、定着装置として請求項1乃至6の何れか1項記載の定着装置を具備することを特徴とする画像形成装置。
JP2007231947A 2007-09-06 2007-09-06 定着装置及びこの定着装置を搭載している画像形成装置 Pending JP2009063843A (ja)

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