JP2009063549A - 圧力測定用材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用した圧力測定用材料であって、取り扱い性が良好な圧力測定用材料を提供する。
【解決手段】少なくとも電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルを含有する発色剤層が基材上に設けられた第1の材料と、電子受容性化合物を含有する層が基材上に設けられた第2の材料とを含む圧力測定用材料であって、前記第1の材料のヘイズ値を65以下とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、面圧などの圧力分布を測定する圧力測定用材料に関する。
圧力測定用の材料は、液晶ガラスの貼合せ工程、プリント基板へのハンダ印刷、ローラ間の圧力調整、エンジンガスケットや燃料電池セルの組み立て時の面圧分布の確認などの用途に使われている。このような圧力測定用の材料には、例えば、富士フイルム(株)から提供されているプレスケール(商品名)に代表される圧力測定フィルムがある。
この圧力測定フィルムの例として、電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用した圧力測定用シートが開示されており(例えば、特許文献1参照)、0.1MPa〜20MPa程度の圧力範囲で測定することができるとされている。圧力測定フィルムは、測定部位に合わせてフィルムを任意の大きさに裁断して使用できる特徴を有するほか、筆圧による高い線圧によって発色反応を起こさせる、いわゆる感圧複写紙とは異なり、面圧を測定することができる特徴を有している。
近年、製品の高機能化、高精細化により、微小な圧力の分布を測定する必要性が増加している。例えば、液晶パネルの貼り合わせでは、大面積化により真空貼り合わせ方式が増加し、大気圧である0.1MPa以下の領域での圧力分布測定が重要になっている。また、プリント基板へのハンダ印刷では、電子部品の高精細化や基板の多層化により、0.1MPa以下の微小な圧力を含む圧力領域でのハンドリングが増加しており、0.1MPa以下の微小な圧力の分布測定に対する要望が高まっている。
特公昭57−24852号
エンジンガスケットや燃料電池セルの組み立て時の面圧分布を測定する場合においては、セルや部品を締め付けるネジを通すための穴を圧力測定用材料に開ける必要がある。穴の位置を決めるためには、セルやガスケットの上に圧力測定用材料を乗せて、圧力測定用材料越しに透けて見える穴の位置に印をつけることが考えられる。しかし、従来から圧力分布の測定に用いられている材料では透明度が低く、圧力測定用材料越しに穴を透かしてみることができず、取り扱い性に問題点があった。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、取り扱い性が良好な圧力測定用材料を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を解決するための鋭意検討の結果、本発明は、電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用した発色系において、電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルを含有する発色剤層中のバインダー含有量を特定の範囲とすることが、圧力感度と透明度に有用であるとの知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。
上記の課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用した圧力測定用材料であって、少なくとも電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルを含有する発色剤層が基材上に設けられた第1の材料と、電子受容性化合物を含有する層が基材上に設けられた第2の材料とを含み、前記第1の材料のヘイズ値が65以下である圧力測定用材料。
<2> 前記発色剤層がバインダーを更に含み、発色剤層の総質量をBg/mとしたときに、発色剤層中のバインダー含有量がB×0.03g/m以上、B×0.55g/m以下であることを特徴とする前記<1>に記載の圧力測定用材料。
<3> 0.30MPaでの加圧前後における発色濃度差ΔDが0.04以上であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の圧力測定用材料。
<4> 電子供与性無色染料前駆体を内包する前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径がAμmであるときに、(A+5)μm以上の前記マイクロカプセルが、前記第1の材料上に、2cm×2cm当たり5000〜50000個存在することを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の圧力測定用材料。
<5> 電子供与性無色染料前駆体を内包する前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径(Aμm)が10〜40μmであることを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の圧力測定用材料。
本発明によれば、取り扱い性が良好な圧力測定用材料を提供することができる。
以下、本発明の圧力測定用材料について、詳細に説明する。
(圧力測定用材料の構成)
本発明の圧力測定用材料は、電子供与性無色染料前駆体(以下、「発色剤」ともいう。)および、好ましくは溶媒を内包したマイクロカプセルを含有する層と、前記電子供与性無色染料前駆体と反応して発色させる電子受容性化合物(以下、「顕色剤」ともいう。)を含有する層とを、それぞれ別個の基材上に設けて(好ましくは塗工して)構成したものである。
本発明の圧力測定用材料は、マイクロカプセルと電子受容性化合物とが別個の基材に塗工等して設けられた、いわゆる2シートタイプであり、シートやフィルム等の基材上にマイクロカプセル含有の発色剤層を有する第1の材料と、シートやフィルム等の基材上に顕色剤含有の顕色剤層を有する第2の材料と、を有して構成されており、第1の材料のマイクロカプセルが存在する面(発色剤層表面)と、第2の材料の電子受容性化合物が存在する面(顕色剤層表面)とが互いに向き合うように両材料を重ね、重ねた状態で圧力あるいは圧力分布を測定したい部位に挟んで加圧する。
上記のように加圧されることで、マイクロカプセルが破壊されて電子供与性無色染料前駆体を含む内包物が放出され、電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物が反応することによって着色が見られるものである。このとき、加圧する圧力に対応して電子供与性無色染料前駆体を含む内包物がより多く放出されるようになり、電子受容性化合物との反応量が増えるため、より高い濃度の発色が得られる。
本発明の圧力測定用材料においては、電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルを含有する発色剤層を基材上に塗工等して設けた第1の材料と、電子受容性化合物を含有する層を第1の材料とは別の基材上に塗工等して設けた第2の材料とから構成されることにより、その保存性や取扱い性が良好になる。
本発明の圧力測定用材料は、基材上に発色剤層を設けた第1の材料のヘイズ値が65以下であることを特徴とする。これにより圧力測定用材料の透明度が高くなり、取り扱い性が良好になる。
すなわち、例えば、エンジンガスケットや燃料電池セルの組み立て時の面圧分布を測定する場合においては、セルや部品を締め付けるネジを通すための穴を圧力測定用シートに開ける場合、本発明の圧力測定用材料を用いることで、セルやガスケットの上に乗せた圧力測定用材料越しに透けて見える穴の位置に印をつけることが可能となる。
一方、その穴の位置を決めるためには、セルやガスケットの形と穴の位置を実寸でかたどった型紙を圧力測定用材料上に重ねて穴の位置に印をつける方法、定規などを圧力測定材料上に重ねて位置を測ることにより、穴の位置に印をつける方法等も考えられる。しかし、低圧力(例えば、0.3MPa以下、特に0.1MPa以下)に応答するマイクロカプセルを使用した圧力測定用材料の上に型紙や定規を重ねて押さえると、その際にマイクロカプセルが破壊されてしまい、圧力測定時における発色が不十分になる場合がある。
本発明の圧力測定用材料のヘイズ値は65以下であるが、取り扱い性の観点から、
0以上63以下であることが好ましく、0以上60以下であることがより好ましい。尚、ヘイズ値は、例えば、スガ試験機製へイズメーターHGM−2DPを用いて測定することができる。
(基材)
本発明の圧力測定用材料を構成する基材は、シート状、フィルム状、板状等のいずれであってもよく、具体的な例として、紙、プラスチィックフィルム、合成紙等が挙げられる。
前記紙の具体例としては、上質紙、中質紙、更紙、中性紙、酸性紙、再生紙、コート紙、マシンコート紙、アート紙、キャストコート紙、微塗工紙、トレーシングペーパー、再生紙等を挙げることができる。前記プラスチックフィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム等を挙げることができる。
また、前記合成紙の具体例としては、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等を二軸延伸してミクロボイドを多数形成したもの(ユポ等)や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドなどの合成繊維からなるもの、これらを紙の一部、一面、両面に積層したものなどが挙げられる。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、加圧によって生じる発色濃度をより高くする点で、プラスチックフィルム、合成紙が好ましく、プラスチックフィルムがより好ましい。
本発明で使用するシート状基材としては、これらの中でも、セルロース誘導体フィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましく、セルロース誘導体フィルム、ポリエステルフィルムがより好ましい。また、シート状基材の厚みは10〜200μmの範囲であればよく、20〜100μmであることが好ましく、30〜90μmであることがより好ましい。
(電子供与性無色染料前駆体)
本発明の圧力測定用材料の発色剤層に含有されるマイクロカプセルは、電子供与性無色染料前駆体の少なくとも1種を内包する。
マイクロカプセルに内包される電子供与性無色染料前駆体は、感圧複写紙あるいは感熱記録紙の用途において公知のものを使用することができる。例えば、トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物など各種の化合物を使用することができる。
これら化合物の詳細については、特開平5−257272号公報に記載されており、電子供与性無色染料前駆体は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
電子供与性無色染料前駆体は、0.3MPa以下の圧力(好ましくは面圧)での発色性を高め、微少な圧力で高い濃度を得る(圧力変化に対する濃度変化(濃度勾配)を高める)観点から、モル吸光係数(ε)の高いものが好ましい。電子供与性無色染料前駆体のモル吸光係数(ε)は、10000 mol−1・cm−1・L以上であることが好ましく、15000 mol−1・cm−1・L以上あることがより好ましく、更には25000 mol−1・cm−1・L以上あることが好ましい。
モル吸光係数εが前記範囲の電子供与性無色染料前駆体を1種単独で用い、あるいはモル吸光係数εが前記範囲の電子供与性無色染料前駆体を含む2種以上を混合して用いる場合、電子供与性無色染料前駆体の合計量に占める、モル吸光係数εが10000 mol−1・cm−1・L以上の電子供与性無色染料前駆体の割合は、加圧によって生じる発色性を高め、高い濃度を得る(圧力変化に対する濃度変化(濃度勾配)を高める)観点から、10〜100質量%の範囲が好ましく、20〜100質量%の範囲がより好ましく、更には30〜100質量%の範囲が好ましい。
2種以上の電子供与性無色染料前駆体を用いる場合、εがそれぞれ10000 mol−1・cm−1・L以上のものを2種以上併用するのが好ましい。
モル吸光係数(ε)は、電子供与性無色染料を95%酢酸水溶液中に溶解したときの吸光度から算出することができる。具体的には、吸光度が1.0以下となるように濃度を調節した電子供与性無色染料の95%酢酸水溶液において、測定用セルの長さをAcm、電子供与性無色染料の濃度をB mol/L、吸光度をCとしたときに、下記式によって算出することができる。
モル吸光係数(ε)= C/(A×B)
電子供与性無色染料前駆体の量(例えば塗布量)は、低圧(好ましくは0.3MPa以下)での発色性を高める観点から、乾燥後の質量で0.1〜5g/mであることが好ましく、0.1〜4g/mであることがより好ましく、0.2〜3g/mであることがさらに好ましい。
(溶媒)
本発明におけるマイクロカプセルは、電子供与性無色染料前駆体と共に溶媒の少なくとも1種を内包することができる。
マイクロカプセルに内包される溶媒としては、感圧複写紙用途において公知のものを使用することができる。例えば、ジイソプロピルナフタレン等のアルキルナフタレン類、1−フェニル−1−キシリルエタン等のジアリールアルカン類、イソプロピルビフェニル等のアルキルビフェニル類、その他トリアリールメタン類、アルキルベンゼン類、ベンジルナフタレン類、ジアリールアルキレン類、アリールインダン類等の芳香族炭化水素;フタル酸ジブチル、イソパラフィン等の脂肪族炭化水素、大豆油、コーン油、綿実油、菜種油、オリーブ油、ヤシ油、ひまし油、魚油等の天然動植物油等、鉱物油等の天然物高沸点留分等が挙げられる。溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
また、必要に応じて、補助溶媒として、メチルエチルケトン等のケトン類や酢酸エチルなどのエステル類、イソプロピルアルコール等のアルコール類等、沸点が130℃以下の溶媒を添加することもできる。
(マイクロカプセルの作製方法)
電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルは、それ自体公知の任意の方法、例えば、界面重合法、内部重合法、相分離法、外部重合法、コアセルベーション法等の方法により製造することができる。
前記マイクロカプセルの壁材としては、従来から感圧記録材料の電子供与性無色染料前駆体含有のマイクロカプセルの壁材として使用されている水不溶性、油不溶性のポリマーの中から、特に限定されることなく使用できる。中でも、壁材としては、ウレタン・ウレア樹脂(ポリウレタン・ウレア)、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ゼラチンが好ましく、低圧(好ましくは0.3MPa以下)で良好な発色を得る観点から、ポリウレタン・ウレア、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂がより好ましく、特にポリウレタン・ウレアが好ましい。
ここで、ポリウレタン・ウレアを用いた場合を例に説明する。
電子供与性無色染料前駆体を内包する、ポリウレタン・ウレア壁のマイクロカプセルの分散液の調製は、感圧複写紙用途において公知の方法を使用することができる。例えば、電子供与性無色染料前駆体と多価イソシアネートとを溶媒に溶解した溶液(油相)を、水溶性高分子(ポリオール、ポリアミンなどのカプセル壁形成用物質)を含有する親水性溶液(例えば水など;水相)に乳化分散させ、得られた乳化分散液中の油滴をポリウレタン・ウレアで被覆してマイクロカプセル化する方法が挙げられる。このとき、加温することによって油滴界面で高分子形成反応が進み、マイクロカプセル壁を形成できる。
マイクロカプセル化する工程途中には、多価ヒドロキシ化合物と多価アミンなどの反応調整剤を添加してもよい。多価ヒドロキシ化合物の具体例としては、脂肪族又は芳香族の多価アルコール、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポリアルキレンエーテル、多価アミンのアルキレンオキサイド付加物等を挙げることができる。中でも、脂肪族又は芳香族の多価アルコール、多価アミンのアルキレンオキサイド付加物が好ましく、より好ましくは、多価アミンのアルキレンオキサイド付加物である。
多価アミンとしては、分子中に2個以上の−NH基または−NH基を有するものであれば、いずれも使用可能である。具体的な化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、1,3−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族多価アミン;脂肪族多価アミンのエポキシ化合物付加物;ピペラジン等の脂環式多価アミン;3,9−ビス−アミノプロピル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−(5,5)ウンデカンなどの複素環式ジアミンなどを挙げることができる。
多価ヒドロキシ化合物や多価アミンの添加量は、使用する多価イソシアネートの種類及び量、さらには所望のカプセル膜硬度などにより適宜決定される。多価ヒドロキシ化合物や多価アミンを添加する場合、「多価ヒドロキシ化合物及び/又は多価アミンの総量:多価イソシアネートの量」の比(質量比)は、0.1:99.9〜30:70であることが好ましく、1:99〜25:75であることがより好ましい。また、多価ヒドロキシ化合物の添加量としては、多価イソシアネート:多価ヒドロキシ化合物が質量比で99.9:0.1〜70:30であることが好ましく、99:1〜75:25であることがより好ましく、98:2〜80:20であることがさらに好ましい。
多価ヒドロキシ化合物や多価アミンの添加時期は、電子供与性無色染料前駆体を溶解する溶媒や補助溶媒中にあらかじめ添加しておいてもよいし、乳化分散前あるいは乳化分散後に添加してもよい。
親水性溶液中には、乳化剤として、種々の両性高分子、イオン系高分子、非イオン系高分子、例えばゼラチン、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレン硫酸塩、ポリオキシアルキルエーテルやその変性体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等を添加してもよい。
前記多価イソシアネートとしては、感圧複写紙用途において公知のものを使用することができる。例えば、水添キシリレンジイソシアネート(一般に水添XDIと称される)のイソシアヌレート体、イソホロンジイソシアネート(一般にIPDIと称される)のイソシアヌレート体、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体にウレタン結合により脂肪族ジオール(例、アルキレンジオール)が結合した化合物、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、水添キシリレンジイソシネートとトリメチロールプロパンとの付加体、イソホロンジイソシネートとトリメチロールプロパンとの付加体、キシリレンジイソシアネートのビュレット体及びトリス−(p−イソシアネートフェニル)チオホスファイトを挙げることができる。多価イソシアネートは、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、マイクロカプセルには、上記の電子供与性無色染料前駆体、溶媒、及び補助溶媒以外に、必要に応じて、添加剤を内包してもよい。添加剤としては、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤、ワックス、臭気抑制剤などを挙げることができる。
マイクロカプセルに内包される溶媒と電子供与性染料前駆体との質量比(溶媒:前駆体)としては、発色性の点で、98:2〜30:70の範囲が好ましく、97:3〜40:60の範囲がより好ましく、95:5〜50:50の範囲が更に好ましい。
マイクロカプセルの体積標準のメジアン径としては、塗布・乾燥して得られる顕色剤シートと電子供与性無色染料シートと接触させた状態で、加える圧力とその時に発色する濃度のバランスの点で、1〜100μmが好ましく、5〜70μmがより好ましく、10〜40μmが更に好ましく、15〜35μmが特に好ましい。体積標準のメジアン径は、マイクロカプセル粒子を体積累計が50%となる粒子径を閾値に2つに分けたときに、大径側と小径側とでの粒子の体積の割合が等量となる径D50である。
この体積標準のメジアン径は、例えば、マイクロカプセル液を支持体に塗布し、その表面を光学顕微鏡により150倍で撮影し、2cm×2cmの範囲にある全てのマイクロカプセルの大きさを計測して算出される値である。
マイクロカプセルのカプセル壁の壁厚については、カプセル壁材の種類やカプセル径など種々の条件にも依存するが、微少の加圧で破壊可能な範囲であれば、制限なく任意に選択することができる。中でも、0.3MPa以下の低圧で良好な発色性を得る観点から、好ましい壁厚は0.005〜3.0μmの範囲であり、より好ましくは0.05〜0.45μmの範囲であり、更に好ましくは、マイクロカプセルのメジアン径Aを10〜40μmとした場合において0.06〜0.40μmである。特に好ましいカプセル壁の壁厚は、メジアン径Aが10〜40μmのマイクロカプセルのカプセル壁をポリウレタン・ウレアで構成した場合において、0.07〜0.35μmである。
0.1MPa以下の低圧で良好な発色性を得る場合、好ましい壁厚は0.005〜2.0μmの範囲であり、より好ましくは0.05〜0.30μmの範囲であり、更に好ましくは、マイクロカプセルのメジアン径Aを10〜40μmとした場合において0.06〜0.28μmである。特に好ましいカプセル壁の壁厚は、メジアン径Aが10〜40μmのマイクロカプセルのカプセル壁をポリウレタン・ウレアで構成した場合において、0.07〜0.27μmである。
電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルは、ウレタン結合を含むポリウレタン・ウレアを壁材として形成されると共に、下記式1に示す関係を満たすことが、低圧(好ましくは0.3MPa以下)で良好な発色を得る点で特に好ましい。この関係式を満たすマイクロカプセルに構成することで、低圧領域(好ましくは0.3MPa以下の圧力領域)での加圧でも発色しやすい発色系を形成することができる。下記式1において、δはマクロカプセルの数平均壁厚(μm)を表し、Dはマイクロカプセルの体積標準のメジアン径(μm)を表す。
1.0×10−3 ≦ δ/D ≦ 4.0×10−2 ・・・式1
δ/D値が前記範囲内であると、カプセルサイズとカプセル壁の厚みとのバランスが良く、薄すぎて経時でカプセルの中身が漏れる等がなく、低圧領域(好ましくは0.3MPa以下の圧力領域)で良好な発色を得ることができる。
本発明において、壁厚とは、マイクロカプセルのカプセル粒を形成する樹脂膜(いわゆるカプセル壁)の厚みをいい、数平均壁厚(μm)とは、5個のマイクロカプセルの個々のカプセル壁の厚みを走査型電子顕微鏡により求めて平均した平均値をいう。
上記のδ/D値の範囲のうち、低圧領域(好ましくは0.3MPa以下の圧力領域)で良好な発色(着色)を得る点で、δ/D値は、2.0×10−3〜3.5×10−2が好ましく、3.0×10−3〜3.0×10−2がより好ましい。さらに低圧領域(好ましくは0.1MPa以下の圧力領域)で良好な発色(着色)を得る点で、δ/D値は、2.0×10−3〜1.5×10−2が好ましく、3.0×10−3〜1.3×10−2がより好ましい。
(発色剤層形成用の調製液の調製)
マイクロカプセルは上記のように分散液として得ることができるが、このマイクロカプセルの分散液は、そのまま電子供与性無色染料前駆体を含有する発色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)としてもよい。また、上記のように得られたマイクロカプセルの分散液に更に、澱粉又は澱粉誘導体の微粉末、セルロース繊維粉末等の緩衝剤、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子結着剤、酢酸ビニル系、アクリル系、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス等の疎水性高分子結着剤、蛍光増白剤、消泡剤、浸透剤、紫外線吸収剤、防腐剤を添加して調製液(特に塗布液)としてもよい。
本発明においては、透明度の観点から、発色剤層にバインダー(結着剤)を更に含むことが好ましい。バインダーとしては上記水溶性高分子結着剤や疎水性高分子結着剤を挙げることができる。中でも、透明度の観点から、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル系ラテックス、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックスであることが好ましい。
発色剤層中のバインダー含有量としては、透明度の観点から、発色剤層の総質量をBg/mとしたときに、B×0.03g/m以上、B×0.55g/m以下であることが好ましく、B×0.04g/m以上、B×0.45g/m以下であることがより好ましく、B×0.05g/m以上、B×0.35g/m以下であることが特に好ましい。バインダー含有量がB×0.03g/m以上であることにより、透明度を向上させることができる。また、バインダー含有量がB×0.55g/m以下であることにより圧力感度の変動を抑制することができる。
このようにして得られた調製液(特に塗布液)を、基材の上に塗工等して付与し、乾燥させることにより、圧力測定用材料を構成する発色剤層を形成することができる。
前記発色剤層形成用の調製液を塗布液として用いる場合、塗布液の塗工方法は、通常の塗工機を用いて塗布、乾燥させて行なえる。具体的な塗工機の例としては、エアーナイフコーター、ロッドコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコータ−、エクストルージョンコーター、ダイコーター、スライドビードコーター、ダイコーター、スライドビードコーター、ブレードコーター等を挙げることができる。
本発明の圧力測定用材料は、例えば、上記塗布液を所望のシート状基材の上に、直接もしくは他の層を介して塗布し、乾燥させることにより、少なくとも発色剤層が形成されたシート材を得ることができる。
電子供与性無色染料前駆体を内包したマイクロカプセルの発色剤層中における数(塗布による場合は塗布量)は、低圧(好ましくは0.3MPa以下の圧力)で視認ないし計測可能な濃度(好ましくは0.3MPaでの加圧前後での発色濃度差ΔDが0.02以上)を得る観点から、体積標準のメジアン径がAμmであるときに、(A+5)μm以上のマイクロカプセルが2cm×2cmあたり5000個〜50000個であることが好ましく、5000個〜48000個であることがより好ましく、6000個〜45000個であることがさらに好ましい。
さらに低圧(好ましくは0.1MPa以下の圧力)で視認ないし計測可能な濃度(好ましくは0.1MPaでの加圧前後での発色濃度差ΔDが0.02以上)を得る観点から、体積標準のメジアン径がAμmであるときに、(A+5)μm以上のマイクロカプセルが2cm×2cmあたり5000個〜30000個であることが好ましく、5000個〜29000個であることがより好ましく、6000個〜28000個であることがさらに好ましい。
本発明の圧力測定用材料においては、取り扱い性の観点から、電子供与性無色染料前駆体を内包したマイクロカプセルの体積標準メジアン径がAμmである場合の、(A+5)μm以上の径を有するマイクロカプセルの、発色剤層中における存在量が、2cm×2cmあたり5000個〜50000個であって、発色剤層中のバインダー含有量が、発色剤層の総質量Bg/mに対して、B×0.03g/m以上、B×0.55g/m以下であることが好ましく、前記マイクロカプセルの存在量が6000個〜45000個であって、バインダー含有量がB×0.05g/m以上、B×0.35g/m以下であることがより好ましい。このとき更には、マイクロカプセルの体積標準のメジアン径が15〜35μmであるときに、(15〜35μm)+5μm以上のマイクロカプセルが、2cm×2cm当たり上記範囲の存在量であることが好ましい。
(電子受容性化合物)
本発明の圧力測定用材料における第2の材料を構成する顕色剤層は、電子受容性化合物(顕色剤)の少なくとも1種を含有する。
本発明の顕色剤層に含有される電子受容性化合物としては、無機化合物と有機化合物を挙げることができる。無機化合物の具体例としては、酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、ベントナイト、カオリンのような粘土物質等を挙げることができる。有機化合物としては、芳香族カルボン酸の金属塩、フェノールホルムアルデヒド樹脂、カルボキシル化テンペルフェノール樹脂の金属塩等を挙げることができる。中でも、酸性白土、活性白土、ゼオライト、カオリン、芳香族カルボン酸の金属塩、カルボキシル化テンペルフェノール樹脂の金属塩が好ましく、酸性白土、活性白土、カオリン、芳香族カルボン酸の金属塩であることがより好ましい。
前記芳香族カルボン酸の金属塩の好ましい具体例としては、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−t−オクチルサリチル酸、3,5−ジ−t−ノニルサリチル酸、3,5−ジ−t−ドデシルサリチル酸、3−メチル−5−t−ドデシルサリチル酸、3−t−ドデシルサリチル酸、5−t−ドデシルサリチル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−5−メチルサリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−6−メチルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−6−エチルサリチル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、カルボキシ変性テルペンフェノール樹脂、3,5−ビス(α−メチルベンジル)サリチル酸とベンジルクロリドとの反応生成物であるサリチル酸樹脂等の、亜鉛塩、ニッケル塩、アルミニウム塩、カルシウム塩等を挙げることができる。
(顕色剤分散液の調製)
顕色剤分散液は、電子受容性化合物が上記の無機化合物である場合、無機化合物を機械的に水系で分散処理することにより調製することができ、また、電子受容性化合物が有機化合物である場合、有機化合物を機械的に水系で分散処理するか、又は有機溶媒に溶解することにより調製することができる。
詳細は、特開平8−207435号公報に記載された方法を参照することができる。
(顕色剤層形成用の調製液の調製)
上記のようにして調製された電子受容性化合物分散液は、そのまま電子受容性化合物を含有する顕色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)としてもよい。また、顕色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)には、バインダーとして、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、アクリル酸エステル系ラテックス、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、無水マレイン酸−スチレン−共重合体、デンプン、カゼイン、アラビアゴム、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの合成又は天然高分子物質を添加してもよい。また、顔料として、カオリン、焼成カオリン、カオリン凝集体、重質炭酸カルシウム、種々の形態(米粒状、角状、紡錘状、イガ状、球状、アラゴナイト系柱状、無定形等)の軽質炭酸カルシウム、タルク、ルチル型またはアナターゼ型の二酸化チタン等を添加してもよい。更には、所望により蛍光増白剤、消泡剤、浸透剤、防腐剤を添加することもできる。
前記顕色剤層形成用の調製液を塗布液として用いる場合、塗布液の塗工方法としては、通常の塗工機を用いて塗布、乾燥させて行なえる。具体的な塗工機の例としては、ブレードコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、バーコーター、ロールコーター、エクストルージョンコーター、ダイコーター、スライドビードコーター、ブレードコーター等を挙げることができる。
本発明の圧力測定用材料は、例えば、顕色剤含有の塗布液を所望のシート状基材の上に、直接もしくは他の層を介して塗布し、乾燥させることにより、少なくとも顕色剤層が形成されたシート材を得ることができる。
電子受容性化合物(顕色剤)の顕色剤層中における量(塗布による場合は塗布量)は、乾燥後の質量で0.1〜30g/mが好ましく、より好ましくは、無機化合物の場合は3〜20g/mであり、有機化合物の場合は0.1〜5g/mであり、さらに好ましくは、無機化合物の場合は5〜15g/mであり、有機化合物の場合は0.2〜3g/mである。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(実施例1)
−電子供与性無色染料シート(1)の作製−
1−フェニル−1−キシリルエタン(新日本石油(株)製 ハイゾールSAS296)70部に、電子供与性無色染料前駆体として下記化合物(A)15部を溶解し、溶液Aを得た。次に、メチルエチルケトン1部に溶解したエチレンジアミンのブチレンオキシド付加物0.4部を、攪拌している溶液Aに加えて溶液Bを得た。さらに、メチルエチルケトン1部に溶解したトリレンジイソシアナートのトリメチロールプロパン付加物2部を、攪拌している溶液Bに加えて溶液Cを得た。そして、水150部にポリビニルアルコール(商品名:PVA−205、(株)クラレ製)5.6部を溶解した溶液中に上記の溶液Cを加えて、乳化分散した。乳化分散後の乳化液に水300部を加え、攪拌しながら70℃まで加温し、1時間攪拌後冷却して、電子供与性無色染料前駆体が内包されたマイクロカプセルを含むマイクロカプセル液(1)を得た。
得られたマイクロカプセルの数平均壁厚(δ)は0.11μmであり、その体積標準でのメジアン径D50は20μmであった。数平均壁厚は、5個のマイクロカプセルのカプセル壁の厚みを走査型電子顕微鏡により求めて平均した平均値とし、メジアン径は、マイクロカプセル液を所望の支持体に塗布して、光学顕微鏡により150倍で撮影し、2cm×2cmの範囲にある全てのマイクロカプセルの大きさを計測して算出した。δ/Dは、0.006であった。
このマイクロカプセル液(1)を、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートの上に、乾燥後の質量が3.0g/mとなるように、バーコーターにより塗布、乾燥させて発色剤層を形成し、電子供与性無色染料前駆体シート(1)を得た。
Figure 2009063549

−顕色剤シート(1)の作製−
硫酸処理活性白土100部に、40%水酸化ナトリウム水溶液5部、及び水300部を加えてホモジナイザーで分散し、これに更にカゼインのナトリウム塩の10%水溶液50部、及びスチレン−ブタジエンラテックス30部を添加して、電子受容性化合物(顕色剤)を含有する顕色剤含有液を調製した。
得られた顕色剤含有液を、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートシートの上に固形分塗布量が10g/mになるように塗布、乾燥させて顕色剤層を形成し、顕色剤シート(1)を得た。
以上のようにして、電子供与性無色染料前駆体シート及び顕色剤シートからなる2シートタイプの圧力測定用材料を作製した。
(実施例2)
実施例1において、マイクロカプセル液(1)の代わりに、ポリビニルアルコールの10%水溶液9部をマイクロカプセル液(1)に更に添加・攪拌することで調製したマイクロカプセル液(2)を用い、発色剤層の乾燥後の塗布量を3.0g/mに代えた以外は、実施例1と同様にして、2シートタイプの圧力測定用材料を作製した。
(実施例3)
実施例1において、マイクロカプセル液(1)の代わりに、ポリビニルアルコールの10%水溶液150部をマイクロカプセル液(1)に更に添加・攪拌することで調製したマイクロカプセル液(3)を用い、発色剤層の乾燥後の塗布量を3.9g/mに代えた以外は、実施例1と同様にして、2シートタイプの圧力測定用材料を作製した。
(実施例4)
実施例1において、マイクロカプセル液(1)の代わりに、ポリビニルアルコールの10%水溶液1000部をマイクロカプセル液(1)に更に添加・攪拌することで調製したマイクロカプセル液(4)を用い、発色剤層の乾燥後の塗布量を6.0g/mに代えた以外は、実施例1と同様にして、2シートタイプの圧力測定用材料を作製した。
(実施例5)
実施例1において、マイクロカプセル液(1)の代わりに、ポリビニルアルコールの10%水溶液3000部をマイクロカプセル液(1)に更に添加・攪拌することで調製したマイクロカプセル液(5)を用い、発色剤層の乾燥後の塗布量を15.2g/mに代えた以外は、実施例1と同様にして、2シートタイプの圧力測定用材料を作製した。
(比較例1)
実施例1のマイクロカプセル液(1)の調製において、水150部にポリビニルアルコール2部を溶解した溶液中に溶液Cを加えて、乳化分散して得られた乳化液を用いてマイクロカプセル液を調製した以外は、実施例1と同様にして、2シートタイプの圧力測定用材料を作製した。
(評価)
(1)ヘイズ値
上記で得られた電子供与性無色染料前駆体シートを、それぞれ5cm×5cmに裁断し、スガ試験機製ヘイズメーターHGM−2DPを用いて測定した。結果を表1に示した。
(2)取り扱い性評価
ネジ穴の開いたエンジンガスケット上に、上記で得られた電子供与性無色染料前駆体シートを重ね、シートの上から目視で観察し、以下の評価基準に従って評価した。結果を表1に示した。
−評価基準−
○:シートを通してネジ穴が明確に見えた
△:シートを通してネジ穴が何とか見えた
×:シートを通すとネジ穴が見えなくなった
(3)発色濃度
得られた圧力測定用材料を5cm×5cmのサイズに裁断し、電子供与性無色染料前駆体シートと顕色剤シートとを、電子供与性無色染料前駆体シートの発色剤層の表面と顕色剤シートの顕色剤層の表面とが向き合うようにして重ね合わせ、重ね合わせた両シートを表面が平滑なガラス板2枚で挟み、その上に錘を乗せることによって0.30MPaの圧力で加圧し、発色させた。その後、重ね合わせた両シートを剥離し、濃度計RD−19(グレタグマクベス社製)を用いて、顕色剤シートに形成された発色部の濃度(D)を測定した。また、これとは別に、未使用の顕色剤シートについて同様の方法で初期濃度(D)を測定した。そして、濃度Dから初期濃度Dを減算し、発色濃度ΔDを求め、下記の評価基準にしたがって評価した。なお、「○」以上が実使用上許容できる範囲である。
−評価基準−
◎(ΔD>0.06):発色が明確に認められ、濃度は高かった。
○(0.03<D≦0.06):発色が明確に認められた。
△(0.01≦ΔD≦0.03):発色が微かに認められた。
×(ΔD=0.0):発色は認めらなかった。
上記と同様にして、0.10MPaの圧力でも加圧して発色させ、発色濃度ΔDを求め、上記の評価基準にしたがって評価した。
(4)マイクロカプセルの個数
電子供与性無色染料シートの発色剤層の表面を光学顕微鏡で観察し、メジアン径A=20μmであるマイクロカプセルのうち直径25μm〔(A+5)μm〕以上のマイクロカプセルの2cm×2cm当たりの数を計測した。
Figure 2009063549

前記表1に示すように、電子供与性無色染料前駆体シートのヘイズ値を65以下とすることで、シートを通してエンジンガスケットのネジ穴を明確に視認することができ、取り扱い性に優れることが分かる。これに対し、比較例ではヘイズ値が65よりも大きいために、シートを通してエンジンガスケットのネジ穴を視認することができず、取り扱い性に劣ることが分かる。

Claims (5)

  1. 電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用した圧力測定用材料であって、
    少なくとも電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルを含有する発色剤層が基材上に設けられた第1の材料と、電子受容性化合物を含有する層が基材上に設けられた第2の材料とを含み、
    前記第1の材料のヘイズ値が65以下である圧力測定用材料。
  2. 前記発色剤層がバインダーを更に含み、発色剤層の総質量をBg/mとしたときに、発色剤層中のバインダー含有量がB×0.03g/m以上、B×0.55g/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の圧力測定用材料。
  3. 0.30MPaでの加圧前後における発色濃度差ΔDが0.04以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力測定用材料。
  4. 電子供与性無色染料前駆体を内包する前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径がAμmであるときに、(A+5)μm以上の前記マイクロカプセルが、前記第1の材料上に、2cm×2cm当たり5000〜50000個存在することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の圧力測定用材料。
  5. 電子供与性無色染料前駆体を内包する前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径(Aμm)が10〜40μmであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の圧力測定用材料。
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