JP2009062932A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、より広い運転領域で排気浄化装置を好適に昇温させることが可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合に比べて、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を多くすると共に1回の還元剤添加によって添加する還元剤の量を少なくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気浄化装置に還元剤を供給するために排気通路に設けられた還元剤添加弁を備えた内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関の排気通路に酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置を設けると共に、該排気浄化装置に還元剤を供給するために該排気浄化装置よりも上流側の排気通路に還元剤添加弁を設ける場合がある。この場合、排気浄化装置の能力を再生させるべく該排気浄化装置を昇温させるときに還元剤添加弁から排気中に還元剤が添加される。還元剤添加弁から排気中に還元剤が添加されると、添加された還元剤が排気浄化装置に供給され触媒において酸化される。そのときに生じる酸化熱によって排気浄化装置の温度が上昇する。
また、特許文献1には、内燃機関での燃料噴射を圧縮上死点付近で分割して実施することで排気の温度を上昇させ、それによって排気通路に設けられたパティキュレートフィルタを昇温させる技術が記載されている。この特許文献1には、内燃機関の負荷および回転数が低いほど、燃料噴射の分割回数を多くし、或いは燃料の分割噴射時における噴射休止期間を長くすることが開示されている。
特開2002−70623号公報
内燃機関の運転状態が低負荷領域にあるときは排気の温度が比較的低い。このようなときに排気浄化装置を目標温度に昇温させるべく還元剤添加弁から還元剤を添加する場合、還元剤添加弁からより多くの還元剤を添加する必要がある。しかしながら、排気の温度が低いときは還元剤添加弁から添加された還元剤の霧化が促進され難い。
また、内燃機関の運転状態が低回転領域にあるときは排気の流量が比較的少ない。このようなときに還元剤添加弁から還元剤を添加する場合、還元剤添加弁から添加された還元剤が排気の流れによって排気浄化装置まで運ばれ難い。
これらのことから、排気の温度が低いときまたは排気の流量が少ないときに還元剤添加弁から還元剤が添加されると、添加された還元剤が排気通路に付着し易い。また、排気浄化装置に到達した還元剤が触媒において酸化されずに排気浄化装置に付着し易い。還元剤が排気浄化装置に付着すると反って排気浄化装置の温度低下を招く虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、より広い運転領域で排気浄化装置を好適に昇温させることが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明は、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合に比べて、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を多くすると共に1回の還元剤添加によって添加する還元剤の量を少なくするものである。
より詳しくは、本実施例に係る内燃機関の排気浄化システムは、
内燃機関の排気通路に設けられ酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置と、
前記排気浄化装置よりも上流側の排気通路に設けられ前記排気浄化装置を昇温させるときに排気中に還元剤を添加する還元剤添加弁と、を備え、
前記排気浄化装置を昇温させるときに前記内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、前記排気浄化装置を昇温させるときに前記内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合に比べて、前記内燃機関の一燃焼サイクル中における前記還元剤添加弁による還元剤の添加回数を多くすると共に1回の還元剤添加によって添加する還元剤の量を少なくすることを特徴とする。
これによれば、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合に比べて、排気中における添加された還元剤の霧化をより促進させることが出来る。そのため、排気通路や排気浄化装置への還元剤の付着を抑制することが出来る。
また、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合は、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合に比べて、還元剤をより集中的に触媒に供給することが出来る。これにより、排気浄化装置をより速やかに昇温することが出来る。
従って、本発明によれば、より広い運転領域で排気浄化装置を好適に昇温させることが可能となる。
尚、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合は、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を1回としてもよい。
本発明において、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、還元剤添加弁による各還元剤添加を内燃機関のいずれかの気筒の排気行程に同期させて実行してもよい。
これによれば、各還元剤添加によって添加された還元剤がいずれかの気筒から排出された排気の流れによって排気浄化装置まで運ばれ易くなる。そのため、排気通路への還元剤の付着をより抑制することが出来る。
尚、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を内燃機関の気筒数と同数としてもよい。そして、還元剤添加弁による各還元剤添加を内燃機関の各気筒の排気行程に同期させて実行してもよい。
本発明においては、還元剤添加弁近傍の排気通路を流れる排気の温度を取得する温度取得手段と、還元剤添加弁近傍の排気通路を流れる排気の流量を取得する流量取得手段と、をさらに備えてもよい。
内燃機関の機関負荷が高いほど排気の温度が高くなり、内燃機関の機関回転数が高いほど排気の流量が増加する。そこで、上記の場合、排気浄化装置を昇温させるときに、温度取得手段によって取得される排気の温度が所定温度以上且つ流量取得手段によって取得される排気の流量が所定流量以上の場合は前記内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にあると判断してもよい。また、排気浄化装置を昇温させるときに、温度取得手段によっ
て取得される排気の温度が所定温度未満の場合は内燃機関の運転状態が低負荷領域にあると判断し、流量取得手段によって取得される排気の流量が所定流量未満の場合は内燃機関の運転状態が低回転領域にあると判断してもよい。
ここで、所定温度および所定流量は、それぞれ、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を比較的少ない回数としても、排気通路および排気浄化装置に付着する還元剤の量が許容範囲内に収まると判断出来る閾値である。
また、本発明においては、上記温度取得手段および流量取得手段に加えて、要求添加量を算出する要求添加量算出手段をさらに備えてもよい。ここで、要求添加量は、排気浄化装置を目標温度まで昇温させるために必要となる還元剤の添加量である。このとき、流量取得手段によって取得される排気の流量を要求添加量算出手段によって算出される要求添加量で除算した値を除算値と称する。
そして、要求添加量算出手段をさらに備えた場合、排気浄化装置を昇温させるときに、温度取得手段によって取得される排気の温度が所定温度以上且つ除算値が所定値以上の場合は、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を比較的少ない回数としても、排気通路および排気浄化装置に付着する還元剤の量が許容範囲内になると判断してもよい。また、排気浄化装置を昇温させるときに、除算値が所定値未満の場合は、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を比較的少ない回数にすると、排気通路および排気浄化装置に付着する還元剤の量が許容範囲外になると判断してもよい。
排気の流量が同一であっても、要求添加量が変化すると排気通路に付着する還元剤の量は変化する。つまり、排気の流量が同一の場合、要求添加量が多いほど排気通路に付着する還元剤の量が増加する。そこで、上記においては、除算値に基づいて内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を比較的少ない回数としても、排気通路および排気浄化装置に付着する還元剤の量が許容範囲内に収まるか否かを判断する。ここで、所定値は、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤添加弁による還元剤の添加回数を比較的少ない回数としても、排気通路に付着する還元剤の量が許容範囲内に収まると判断出来る閾値である。
上記によれば、排気流量および要求添加量が変化した場合であっても、排気流量と要求添加量との相対比により上記の判断が行われるため、排気通路への還元剤の付着を抑制することが出来る。
本発明において、排気浄化装置よりも上流側の排気通路にターボチャージャのタービンハウジングが設けられている場合、前記還元剤添加弁を、タービンハウジングよりも上流側の排気通路に設けられた第一還元剤添加弁としてもよい。そして、タービンハウジングよりも下流側且つ排気浄化装置よりも上流側の排気通路に第二還元剤添加弁を設けてもよい。
このような構成においては、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合、第一還元剤添加弁によって還元剤の添加を実行する。一方、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、第一還元剤添加弁による還元剤の添加を実行せずに第二還元剤添加弁によって還元剤の添加を実行してもよい。このときは、内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤の添加回数を第一還元剤添加弁によって還元剤を添加するとき(即ち、内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にあるとき)よりも多くする。また、1回の還元剤添加によって添加する還元剤の量を第一還元剤添加弁によって還元剤を添加するときよりも少
なくする。
これによれば、タービンハウジング内のターボチャージャ関連部品(タービンホイール等)への還元剤の付着を抑制することが出来る。
また、第二還元剤添加弁によって還元剤を添加するときは、各還元剤添加を内燃機関のいずれかの気筒の排気行程に同期させて実行してもよい。
これによれば、第二還元剤添加弁から添加された還元剤がいずれかの気筒から排出された排気の流れによって排気浄化装置まで運ばれ易くなる。そのため、排気通路への還元剤の付着をより抑制することが出来る。
尚、上記の場合においても、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、内燃機関の一燃焼サイクル中における第二還元剤添加弁による還元剤の添加回数を内燃機関の気筒数と同数としてもよい。そして、第二還元剤添加弁による各還元剤添加を内燃機関の各気筒の排気行程に同期させて実行してもよい。
また、上記の場合、第二還元剤添加弁から単位時間当たりに添加することが可能な還元剤量は第一還元剤添加弁から単位時間当たりに添加することが可能な還元剤量より少なくてもよい。そこで、上記の場合、第一還元剤添加弁の還元剤噴射孔に比べて第二還元剤添加弁の還元剤噴射孔を小さくしてもよい。
これによれば、第二還元剤添加弁から添加される還元剤の霧化をより促進させることが出来る。そのため、排気浄化装置を昇温させるときに内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合において、排気通路や排気浄化装置への還元剤の付着をより抑制することが出来る。
本発明によれば、より広い運転領域で排気浄化装置を好適に昇温させることが出来る。
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムの具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施例1>
<内燃機関およびその吸排気系の概略構成>
図1は、本実施例に係る内燃機関およびその吸排気系の概略構成を示す図である。内燃機関1は4つの気筒2を有する車両駆動用のディーゼルエンジンである。各気筒2には該気筒2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁3がそれぞれ設けられている。
内燃機関1には、インテークマニホールド5およびエキゾーストマニホールド7が接続されている。インテークマニホールド5には吸気通路4の一端が接続されている。エキゾーストマニホールド7には排気通路6の一端が接続されている。
排気通路6の一端はエキゾーストマニホールド7における4番気筒(#4)近傍の位置に接続されている。また、エキゾーストマニホールド7における排気通路6の接続部近傍には排気中に還元剤として燃料を添加する燃料添加弁11が設置されている。尚、本実施例においては、燃料添加弁11が、本発明に係る還元剤添加弁に相当する。
吸気通路4にはターボチャージャ8のコンプレッサハウジング8aが設置されている。排気通路6にはターボチャージャ8のタービンハウジング8bが設置されている。尚、本実施例に係るターボチャージャ8は、タービンハウジング8bにノズルベーン(図示略)が設けられた可変容量型ターボチャージャである。吸気通路に4におけるコンプレッサハウジング8aよりも上流側にはエアフローメータ12が設けられている。
排気通路6におけるタービンハウジング8bより下流側には酸化触媒9が設けられている。また、排気通路6における酸化触媒9より下流側には、排気中の粒子状物質(Particulate Matter:以下、PMと称する)を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタと称する)10が設けられている。尚、本実施例においては、酸化触媒9およびフィルタ10が本発明に係る排気浄化装置に相当する。
排気通路6におけるタービンハウジング8bより上流側には排気の温度を検出する温度センサ13が設けられている。この温度センサ13によって、内燃機関1から排出される排気の温度が検出される。
内燃機関1には電子制御ユニット(ECU)20が併設されている。このECU20は内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。ECU20には、エアフローメータ12、温度センサ13、クランクポジションセンサ16、および、アクセル開度センサ17が電気的に接続されている。クランクポジションセンサ16は内燃機関1のクランク角を検出する。アクセル開度センサ17は内燃機関1を搭載した車両のアクセル開度を検出する。そして、上記各センサの出力信号がECU20に入力される。
ECU20は、クランクポジションセンサ16の検出値に基づいて内燃機関1の回転数を導出し、アクセル開度センサ17の検出値に基づいて内燃機関1の負荷を導出する。また、ECU20は、エアフローメータ12の検出値に基づいて内燃機関1から排出される排気の流量を導出する。
また、ECU20には、各燃料噴射弁3および燃料添加弁11が電気的に接続されている。そして、ECU20によってこれらが制御される。
<フィルタ再生制御>
本実施例では、フィルタ10のPM捕集能力を再生させるべく、フィルタ10に捕集されたPMを除去するフィルタ再生制御が行われる。このフィルタ再生制御は燃料添加弁11から燃料を添加することで実現される。燃料添加弁11から燃料が添加されると、添加された燃料が酸化触媒9に供給され該酸化触媒9において酸化される。このときに生じる酸化熱によってフィルタ10が昇温される。フィルタ再生制御では、燃料添加弁11から添加する燃料の量を制御することで、フィルタ10の温度をPMの酸化が可能な目標温度まで上昇させる。これにより、PMが酸化されフィルタ10から除去される。
ここで、フィルタ10の温度を目標温度まで上昇させるために必要となる内燃機関1の一燃焼サイクル当たりの燃料添加量を要求添加量と称する。本実施例において、要求添加量は、フィルタ再生制御実行時における、内燃機関1から排出される排気の温度と目標温度との差および内燃機関1から排出される排気の流量に基づいて算出される。
フィルタ再生制御の実行時において排気の温度が比較的低い場合、要求添加量が多くなる。しかしながら、排気の温度が低いときは燃料添加弁11から添加された燃料の霧化が促進され難い。また、フィルタ再生制御の実行時において排気の流量が比較的少ない場合、燃料添加弁11から添加された燃料が排気の流れによって酸化触媒9まで運ばれ難い。
そのため、フィルタ再生制御の実行時において排気の温度が比較的低い場合または排気の流量が比較的少ない場合は、燃料添加弁11から一度に多量の燃料が添加されると、添加された燃料が排気通路6やタービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品(タービンホイールやノズルベーン等)に付着し易い。排気通路6やタービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品に付着する燃料が増加すると酸化触媒9に到達する燃料が減少する。また、添加された燃料が酸化触媒9に到達したとしても、該燃料の粒径が大きいと、該燃料が酸化触媒9において酸化されずに酸化触媒9に付着し易い。酸化触媒9に燃料が付着すると酸化触媒9の温度低下を招き、その結果、フィルタ10の昇温が妨げられる虞がある。
そこで、本実施例においては、フィルタ10の温度をより好適に上昇させるために、フィルタ再生制御の実行時における内燃機関1の運転状態に基づいて燃料添加弁11による燃料添加の方法を変更する。以下、本実施例に係る、フィルタ再生制御実行時の燃料添加弁11による燃料添加方法について説明する。
内燃機関1の運転状態が低負荷領域にある場合は排気の温度が比較的低い。また、内燃機関1の運転状態が低回転領域にある場合は排気の流量が比較的少ない。そこで、本実施例では、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル中の燃料添加弁11による燃料添加の回数を4回(即ち、内燃機関1の気筒数と同数)とする。つまり、4回の燃料添加によって要求添加量の燃料を添加する。さらに、内燃機関1の一燃焼サイクル中における各燃料添加を各気筒2の排気行程に同期させて実行する。
内燃機関1の一燃焼サイクル中の燃料添加を4回に分割すると、内燃機関1の一燃焼サイクル中の燃料添加回数を1回とした場合に比べて、1回の燃料添加によって添加される燃料の量が少なくなる。そのため、燃料添加弁11によって添加される燃料の霧化をより促進させることが出来る。これにより、排気通路6やタービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、酸化触媒9への燃料の付着を抑制することが出来る。
また、内燃機関1の一燃焼サイクル中における各燃料添加が各気筒2の排気行程に同期して実行されると、燃料添加弁11から添加された燃料が各気筒2から排出された排気の流れによって酸化触媒9まで運ばれ易い。そのため、排気通路6への燃料の付着をより抑制することが出来る。
一方、本実施例では、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル中の燃料添加弁11による燃料添加の回数を1回とする。つまり、1回の燃料添加によって要求添加量の燃料を添加する。
1回の燃料添加によって要求添加量の燃料を添加した場合、4回の燃料添加によって要求添加量の燃料を添加する場合に比べて、酸化触媒9により集中的に燃料を供給することが出来る。これにより、フィルタ10をより速やかに昇温することが出来る。
ここで、本実施例に係るフィルタ再生制御のルーチンについて図2に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で繰り返し実行される。
本ルーチンでは、ECU20は、先ずS101において、フィルタ再生制御の実行条件が成立したか否かを判別する。ここでは、フィルタ10におけるPMの捕集量が所定捕集量以上となったときにフィルタ再生制御の実行条件が成立したと判定してもよい。フィルタ10におけるPMの捕集量は、内燃機関1における燃料噴射量の積算値等から推定する
ことが出来る。S101において、肯定判定された場合、ECU20はS102に進み、否定判定された場合、ECU20は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S102において、ECU20は、内燃機関1から排出される排気の温度と目標温度との差ΔTfiを算出する。
次に、ECU20は、S103に進み、S102において算出された内燃機関1から排出される排気の温度と目標温度との差ΔTfiおよび内燃機関1から排出される排気の流量に基づいて要求添加量Qaddを算出する。
次に、ECU20は、S104に進み、内燃機関1の機関負荷Qeが所定負荷Qe0以上であるか否かを判別する。ここで、所定負荷Qe0とは、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを1回としても、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、および酸化触媒9に付着する燃料の量が許容範囲内に収まる程度に排気の温度が高いと判断出来る閾値である。所定負荷Qe0は、実験等に基づいて予め定めることが出来る。所定負荷Qe0の値を要求添加量Qaddに基づいて変化させてもよい。この場合、要求添加量Qaddが多いほど所定負荷Qe0を高い値とする。S104において、肯定判定された場合、ECU20はS105に進み、否定判定された場合、ECU20はS108に進む。
S105において、ECU20は、内燃機関1の機関回転数Neが所定回転数Ne0以上であるか否かを判別する。ここで、所定回転数Ne0とは、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを1回としても、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、および酸化触媒9に付着する燃料の量が許容範囲内に収まる程度に排気の流量が多いと判断出来る閾値である。所定回転数Ne0は、実験等に基づいて予め定めることが出来る。所定回転数Ne0の値を要求添加量Qaddに基づいて変化させてもよい。この場合、要求添加量Qaddが多いほど所定回転数Ne0を高い値とする。S105において、肯定判定された場合、ECU20はS106に進み、否定判定された場合、ECU20はS108に進む。
S106において、ECU20は、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを1回に設定する。このとき、1回の燃料添加によって添加される燃料の量が要求添加量Qaddに設定される。
次に、ECU20は、S107に進み、燃料添加弁11による燃料添加を実行する。その後、ECU20は本ルーチンの実行を一旦終了する。
一方、S108に進んだECU20は、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを4回に設定する。このとき、1回の燃料添加によって添加される燃料の量が要求添加量Qaddの1/4の量に設定される。
次に、ECU20は、S109に進み、各燃料添加を内燃機関1の各気筒2の排気行程に同期させて燃料添加弁11による燃料添加を実行する。その後、ECU20は本ルーチンの実行を一旦終了する。
以上説明したルーチンによれば、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加回数を1回として燃料添加弁11による燃料添加が実行される。また、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加回数を4回とし、且つ、各燃料添加を各気筒2の排
気行程に同期させて燃料添加弁11による燃料添加が実行される。従って、より広い運転領域でフィルタ10を好適に昇温させることが可能となる。
尚、本実施例において、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合においても、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加を複数回に分割してもよい。この場合、内燃機関1の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合よりも燃料添加間の長さ(燃料添加休止期間の長さ)を短くする。これにより、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加を複数回に分割しても、酸化触媒9により集中的に燃料を供給することが出来る。
また、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料添加の回数を内燃機関1の気筒数よりも多い回数としてもよい。この場合、1回の燃料添加によって添加される燃料の量がより少なくなる。そのため、燃料添加弁11から添加された燃料の霧化をより促進させることが出来る。
<実施例2>
本実施例に係る内燃機関およびその吸排気系の概略構成は実施例1と同様である。
<フィルタ再生制御>
本実施例においても、燃料添加弁11から燃料を添加することでフィルタ再生制御が実現される。そして、本実施例においては、フィルタ再生制御の実行時における内燃機関1から排出される排気の温度および流量に基づいて燃料添加弁11による燃料添加の方法を変更する。
尚、本実施例においても、温度センサ13によって、内燃機関1から排出される排気の温度、即ち、燃料添加弁11近傍を流れる排気の温度が検出される。また、内燃機関1から排出される排気の流量、即ち、燃料添加弁11近傍を流れる排気の流量がエアフローメータ12の検出値に基づいて導出される。本実施例においては、温度センサ13が本発明に係る温度取得手段に相当し、エアフローメータ12の検出値に基づいて内燃機関1から排出される排気の流量を導出するECU20が本発明に係る流量取得手段に相当する。
以下、本実施例に係るフィルタ再生制御のルーチンについて図3に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で繰り返し実行される。尚、図3に示すフローチャートは、図2に示すフローチャートにおけるS104およびS105をS204およびS205に置き換えたものである。そのため、S204およびS205についてのみ説明し、それ以外のステップの説明を省略する。
本ルーチンでは、ECU20は、S103において要求添加量Qaddを算出した後、S204に進む。S204において、ECU20は、内燃機関1から排出される排気の温度Tgasが所定温度Tgas0以上であるか否かを判別する。ここで、所定温度Tgas0とは、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを1回としても、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、および酸化触媒9に付着する燃料の量が許容範囲内に収まると判断出来る閾値である。所定温度Tgas0は、実験等に基づいて予め定めることが出来る。所定温度Tgas0の値を要求添加量Qaddに基づいて変化させてもよい。この場合、要求添加量Qaddが多いほど所定温度Tgas0を高い値とする。S204において、肯定判定された場合、ECU20はS205に進み、否定判定された場合、ECU20はS108に進む。
S205において、ECU20は、内燃機関1から排出される排気の流量Qgasが所定流量Qgas0以上であるか否かを判別する。ここで、所定流量Qgas0とは、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを1回としても、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、および酸化触媒9に付着する燃料の量が許容範囲内に収まると判断出来る閾値である。所定流量Qgas0は、実験等に基づいて予め定めることが出来る。所定流量Qgas0の値を要求添加量Qaddに基づいて変化させてもよい。この場合、要求添加量Qaddが多いほど所定流量Qgas0を高い値とする。S205において、肯定判定された場合、ECU20はS106に進み、否定判定された場合、ECU20はS108に進む。
つまり、本実施例においては、内燃機関1から排出される排気の温度Tgasが所定温度Tgas0以上且つ内燃機関1から排出される排気の流量Qgasが所定流量Qgas0以上の場合、内燃機関1の運転状態が高負荷且つ高回転領域にあると判断する。また、内燃機関1から排出される排気の温度Tgasが所定温度Tgas0未満の場合は内燃機関1の運転状態が低負荷領域にあると判断する。また、内燃機関1から排出される排気の流量Qgasが所定流量Qgas0未満の場合は内燃機関1の運転状態が低回転領域にあると判断する。そして、フィルタ再生制御の実行時における燃料添加弁11による燃料添加の方法を実施例1と同様に変更する。
従って、本実施例によっても、より広い運転領域でフィルタ10を好適に昇温させることが可能となる。
<実施例3>
本実施例に係る内燃機関およびその吸排気系の概略構成は実施例1と同様である。
<フィルタ再生制御>
本実施例においても、燃料添加弁11から燃料を添加することでフィルタ再生制御が実現される。そして、本実施例においては、フィルタ再生制御の実行時における内燃機関1から排出される排気の温度、および、フィルタ再生制御の実行時における内燃機関1から排出される排気の流量を要求添加量で除算した値(以下、除算値と称する)に基づいて燃料添加弁11による燃料添加の方法を変更する。
尚、本実施例においても、温度センサ13によって、内燃機関1から排出される排気の温度、即ち、燃料添加弁11近傍を流れる排気の温度が検出される。また、内燃機関1から排出される排気の流量、即ち、燃料添加弁11近傍を流れる排気の流量がエアフローメータ12の検出値に基づいて導出される。本実施例においても、温度センサ13が本発明に係る温度取得手段に相当し、エアフローメータ12の検出値に基づいて内燃機関1から排出される排気の流量を導出するECU20が本発明に係る流量取得手段に相当する。
以下、本実施例に係るフィルタ再生制御のルーチンについて図4に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で繰り返し実行される。尚、図4に示すフローチャートは、図3に示すフローチャートにS304を追加すると共に、図3に示すフローチャートおけるS205をS305に置き換えたものである。そのため、S304およびS305についてのみ説明し、それ以外のステップの説明を省略する。
本ルーチンでは、ECU20は、S103において要求添加量Qaddを算出した後、S304に進む。尚、本実施例においては、S103を実行するECU20が本発明に係る要求添加量算出手段に相当する。
S304において、ECU20は、内燃機関1から排出される排気の流量Qgasを要求添加量Qaddで除算することで除算値Vdを算出する。その後、ECU20はS204に進む。
また、本ルーチンでは、S204において、肯定判定された場合、ECU20はS305に進む。S305において、ECU20は、S304において算出された除算値Vdが所定値Vd0以上であるか否かを判別する。ここで、所定値Vd0とは、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを1回としても、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、及び酸化触媒9に付着する燃料の量が許容範囲内に収まると判断出来る閾値である。所定値Vd0は、実験等に基づいて予め定めることが出来る。S305において、肯定判定された場合、ECU20はS106に進み、否定判定された場合、ECU20はS108に進む。
排気の流量が同一であっても、燃料添加弁11から添加される燃料の量が多いほど、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、或いは酸化触媒9などに付着する燃料の量が増加する。除算値Vdは、排気の流量が同一であっても、要求添加量が多いほど小さい値となる。そして、上記説明したルーチンによれば、除算値Vdが所定値Vd0未満のときに内燃機関1の一燃焼サイクル中の燃料添加の回数が4回に設定される。つまり、排気の流量Qgasに対して要求添加量Qaddが相対的に多くなるときに、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加が4回に分割される。これにより、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品への燃料の付着をより抑制することが出来る。また、所定値Vd0は要求添加量Qaddに基づいて変更する必要がない。
本実施例においては、内燃機関1から排出される排気の温度Tgasが所定温度Tgas0以上且つ除算値Vdが所定値Vd0以上の場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを1回としても、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、或いは酸化触媒9などに付着する燃料の量が許容範囲内に収まると判断する。また、内燃機関1から排出される排気の温度Tgasが所定温度Tgas0未満の場合は内燃機関1の運転状態が低負荷領域にあると判断する。また、除算値Vdが所定値Vd0未満の場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル中における燃料添加弁11による燃料添加回数を1回にすると、排気通路6、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品、および酸化触媒9などに付着する燃料の量が許容範囲内に収まらないと判断する。そして、フィルタ再生制御の実行時における燃料添加弁11による燃料添加の方法を実施例1と同様に変更する。
従って、本実施例によっても、より広い運転領域でフィルタ10を好適に昇温させることが可能となる。
<実施例4>
<内燃機関およびその吸排気系の概略構成>
図5は、本実施例に係る内燃機関およびその吸排気系の概略構成を示す図である。本実施例では、燃料添加弁11を第一燃料添加弁11とする。そして、本実施例においては、この第一燃料添加弁11とは別に、排気通路6におけるタービンハウジング8bより下流側且つ酸化触媒9より上流側に第二燃料添加弁14が設けられている。この第二燃料添加弁14の燃料噴射孔は第一燃料添加弁11の燃料噴射孔よりも小さい。
第二燃料添加弁14は、ECU20と電気的に接続されており、ECU20によって制御される。第二燃料添加弁14以外の構成は実施例1と同様であるため、同様の構成要素
には同様の参照番号を付しその説明を省略する。本実施例においては、第一燃料添加弁11および第二燃料添加弁14が本発明に係る第一還元剤添加弁および第二還元剤添加弁に相当する。
<フィルタ再生制御>
本実施例においては、第一燃料添加弁11または第二燃料添加弁14から燃料を添加することでフィルタ再生制御が実現される。以下、本実施例に係るフィルタ再生制御のルーチンについて図6に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で繰り返し実行される。尚、図6に示すフローチャートにおけるS101〜S105は、図2に示すフローチャートと同様である。そのため、これらのステップについての説明は省略する。
本ルーチンでは、S105において肯定判定された場合、ECU20はS406に進む。S406において、ECU20は、燃料添加弁として第一燃料添加弁11を選択する。
次に、ECU20は、S407に進み、内燃機関1の一燃焼サイクル中における第一燃料添加弁11による燃料の添加回数naddを1回に設定する。このとき、1回の燃料添加によって添加される燃料の量が要求添加量Qaddに設定される。
次に、ECU20は、S408に進み、第一燃料添加弁11による燃料添加を実行する。その後、ECU20は本ルーチンの実行を一旦終了する。
また、本ルーチンでは、S104において否定判定された場合およびS105において否定判定された場合、ECU20はS409に進む。S409において、ECU20は、燃料添加弁として第二燃料添加弁14を選択する。
次に、ECU20は、S410に進み、内燃機関1の一燃焼サイクル中における第二燃料添加弁14による燃料の添加回数naddを4回に設定する。このとき、1回の燃料添加によって添加される燃料の量が要求添加量Qaddの1/4の量に設定される。
次に、ECU20は、S411に進み、各燃料添加を内燃機関1の各気筒2の排気行程に同期させて第二燃料添加弁14による燃料添加を実行する。その後、ECU20は本ルーチンの実行を一旦終了する。
以上説明したルーチンによれば、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル当たりの燃料添加回数を1回として第一燃料添加弁11による燃料添加が実行される。また、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、内燃機関1の一燃焼サイクル当たりの燃料添加回数を4回とし、且つ、各燃料添加を各気筒2の排気行程に同期させて第二燃料添加弁14による燃料添加が実行される。従って、より広い運転領域でフィルタ10を好適に昇温させることが可能となる。
また、第二燃料添加弁14から添加された燃料はタービンハウジング8bを通過することなく酸化触媒9に供給される。そのため、本実施例によれば、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合において、タービンハウジング8b内のターボチャージャ関連部品への燃料の付着をより抑制することが出来る。
また、第二燃料添加弁14は、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合に選択される。従って、第二燃料添加弁14から単
位時間当たりに添加される燃料の量は第一燃料添加弁11から単位時間当たりに添加される燃料の量に比べて少ない。そのため、上述したように、第二燃料添加弁14の燃料噴射孔を第一燃料添加弁11の燃料噴射孔よりも小さくすることが出来る。
第二燃料添加弁14の燃料噴射孔を第一燃料添加弁11の燃料噴射孔よりも小さくすることにより、第二燃料添加弁14から添加される燃料の霧化をより促進させることが出来る。その結果、フィルタ再生制御の実行時に内燃機関1の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合において、排気通路6や酸化触媒9への燃料の付着をより抑制することが出来る。
また、本実施例において、エキゾーストマニホールド7にEGR通路の一端が接続されている場合、フィルタ再生制御の実行時に第二燃料添加弁14によって燃料添加を行うことで、添加された燃料がEGR通路を介して内燃機関1の吸気系に導入されることを抑制することが出来る。
尚、本実施例に係る構成およびフィルタ再生制御の実行時における燃料添加弁の選択方法を実施例2および実施例3に適用してもよい。
上記実施例1〜3においては、内燃機関1から排出される排気の温度を温度センサ13によって検出したが、該排気の温度を内燃機関1の機関負荷に基づいて導出してもよい。また、上記実施例1〜3においては、内燃機関1から排出される排気の流量をエアフローメータ12の検出値に基づいて導出したが、該排気の流量を内燃機関1の機関回転数に基づいて導出してもよい。
また、上記実施例1〜3において、吸蔵還元型NOx触媒が排気通路6設けられている場合、該吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されたSOxを還元すべく該吸蔵還元型NOx触媒を昇温させるときに、上述したようなフィルタ再生制御の実行時における燃料添加方法を適用してもよい。この場合、より広い運転領域で吸蔵還元型NOx触媒を好適に昇温させることが可能となる。
実施例1に係る内燃機関およびその吸排気系の概略構成を示す図。 実施例1に係るフィルタ再生制御のルーチンを示すフローチャート。 実施例2に係るフィルタ再生制御のルーチンを示すフローチャート。 実施例3に係るフィルタ再生制御のルーチンを示すフローチャート。 実施例4に係る内燃機関およびその吸排気系の概略構成を示す図。 実施例4に係るフィルタ再生制御のルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・気筒
3・・・燃料噴射弁
4・・・吸気通路
5・・・インテークマニホールド
6・・・排気通路
7・・・エキゾーストマニホールド
8・・・ターボチャージャ
8a・・コンプレッサハウジング
8b・・タービンハウジング
9・・・酸化触媒
10・・パティキュレートフィルタ
11・・燃料添加弁(第一燃料添加弁)
12・・エアフローメータ
13・・温度センサ
14・・第二燃料添加弁
16・・クランクポジションセンサ
17・・アクセル開度センサ
20・・ECU

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置と、
    前記排気浄化装置よりも上流側の排気通路に設けられ前記排気浄化装置を昇温させるときに排気中に還元剤を添加する還元剤添加弁と、を備え、
    前記排気浄化装置を昇温させるときに前記内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、前記排気浄化装置を昇温させるときに前記内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にある場合に比べて、前記内燃機関の一燃焼サイクル中における前記還元剤添加弁による還元剤の添加回数を多くすると共に1回の還元剤添加によって添加する還元剤の量を少なくすることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記排気浄化装置を昇温させるときに前記内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、前記還元剤添加弁による各還元剤添加を前記内燃機関のいずれかの気筒の排気行程に同期させて実行することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記還元剤添加弁近傍の排気通路を流れる排気の温度を取得する温度取得手段と、
    前記還元剤添加弁近傍の排気通路を流れる排気の流量を取得する流量取得手段と、をさらに備え、
    前記排気浄化装置を昇温させるときに、前記温度取得手段によって取得される排気の温度が所定温度以上且つ前記流量取得手段によって取得される排気の流量が所定流量以上の場合は前記内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にあると判断し、前記温度取得手段によって取得される排気の温度が前記所定温度未満の場合は前記内燃機関の運転状態が低負荷領域にあると判断し、前記流量取得手段によって取得される排気の流量が前記所定流量未満の場合は前記内燃機関の運転状態が低回転領域にあると判断することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記還元剤添加弁近傍の排気通路を流れる排気の温度を取得する温度取得手段と、
    前記還元剤添加弁近傍の排気通路を流れる排気の流量を取得する流量取得手段と、
    前記排気浄化装置を目標温度まで昇温させるために必要となる還元剤の添加量である要求添加量を算出する要求添加量算出手段と、をさらに備え、
    前記排気浄化装置を昇温させるときに、前記温度取得手段によって取得される排気の温度が所定温度以上且つ前記流量取得手段によって取得される排気の流量を前記要求添加量算出手段によって算出される要求添加量で除算した値が所定値以上の場合は前記内燃機関の運転状態が高負荷且つ高回転領域にあると判断し、前記温度取得手段によって取得される排気の温度が前記所定温度未満の場合は前記内燃機関の運転状態が低負荷領域にあると判断し、前記流量取得手段によって取得される排気の流量を前記要求添加量算出手段によって算出される要求添加量で除算した値が前記所定値未満の場合は前記内燃機関の運転状態が低回転領域にあると判断することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記排気浄化装置よりも上流側の排気通路にターボチャージャのタービンハウジングが設けられており、
    前記還元剤添加弁が、前記タービンハウジングよりも上流側の排気通路に設けられた第一還元剤添加弁であって、
    前記タービンハウジングよりも下流側且つ前記排気浄化装置よりも上流側の排気通路に設けられた第二還元剤添加弁をさらに備え、
    前記排気浄化装置を昇温させるときに前記内燃機関の運転状態が低負荷領域または低回転領域にある場合は、前記第一還元剤添加弁による還元剤の添加を実行せずに前記第二還
    元剤添加弁によって還元剤の添加を実行し、
    前記第二還元剤添加弁によって還元剤を添加するときは、前記内燃機関の一燃焼サイクル中における還元剤の添加回数を前記第一還元剤添加弁によって還元剤を添加するときよりも多くすると共に1回の還元剤添加によって添加する還元剤の量を前記第一還元剤添加弁によって還元剤を添加するときよりも少なくすることを特徴とする請求項1、3および4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  6. 前記第二還元剤添加弁によって還元剤を添加するときは、各還元剤添加を前記内燃機関のいずれかの気筒の排気行程に同期させて実行することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の排気浄化システム。
  7. 前記第一還元剤添加弁の還元剤噴射孔よりも前記第二還元剤添加弁の還元剤噴射孔が小さいことを特徴とする請求項5または6記載の内燃機関の排気浄化システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014001683A (ja) * 2012-06-19 2014-01-09 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2015034494A (ja) * 2013-08-08 2015-02-19 トヨタ自動車株式会社 過給機付き内燃機関の制御装置

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