JP2009061611A - ヘッド基板、該ヘッド基板を用いたインクジェット記録ヘッド、及び記録装置 - Google Patents

ヘッド基板、該ヘッド基板を用いたインクジェット記録ヘッド、及び記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒューズ素子を確実に溶断させ、その溶断の有無に対応するデータを高い信頼性をもって記憶可能なヘッド基板、インクジェット記録ヘッド、及び記録装置を提供する。
【解決手段】ヘッド基板は、電気熱変換素子H1103と、電気熱変換素子を通電駆動する回路と、選択的溶断により情報を記憶するヒューズ410と、ヒューズ溶断回路と、電気熱変換素子の選択的駆動とヒューズの選択的溶断や情報読出のためのロジック回路とを備える。このような構成で、ヒューズを接続するトランジスタH1118のオン抵抗を、電気熱変換素子を接続するトランジスタH1116のオン抵抗よりも大きくする。
【選択図】図8

Description

本発明はヘッド基板、該ヘッド基板を用いたインクジェット記録ヘッド、及び記録装置に関する。特に、本発明は、電流を流すことによって溶断可能なヒューズ素子を備えるヘッド基板、それを備えるインクジェット記録ヘッド、そのインクジェット記録ヘッドを用いる記録装置に関する。
インクジェット記録装置(以下、記録装置)は、所謂ノンインパクト記録方式の記録装置であり、高速な記録と様々な記録媒体に対して記録することが可能であり、記録時に騒音が殆ど生じないと言った利点がある。このため、この記録装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等の記録機構を担う装置として、広く採用されている。
このような記録装置に搭載される記録ヘッドにおける代表的なインク吐出方式としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いたもの、レーザなどの電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用でインク滴を吐出させるものなどがある。あるいは、発熱抵抗体を有する電気熱変換素子(ヒータ素子)によってインクを加熱し、膜沸騰の作用によりインク滴を吐出させるものなどが知られている。
電気熱変換素子を用いた記録ヘッドは、電気熱変換素子が記録液室内に設けられ、これに記録信号となる電気パルスを供給して発熱させることによりインクに熱エネルギーを与えている。そのときのインクの相変化により生じるインク発泡時(沸騰時)の気泡圧力を利用して、微小な吐出口から微量のインク滴を吐出させて、記録媒体に対し記録を行う。一般に、この種の記録ヘッドは、インク滴を吐出するためのノズルと、このノズルにインクを供給する供給系とを有している。そして、このような記録ヘッドを備えた記録装置は低コストで高品位な文字や画像が出力可能である。
従来より低価格でカラープリントが出力できる利点から、インクジェット方式の中でもサーマル方式を採用したインクジェットプリンタが市場の大半を占めている。この方式の吐出原理は、液体に膜沸騰を生じせしめ気泡の形成(発生、成長、消泡、消滅)に伴って、液滴を吐出させるという原理に基づいている。このプリンタは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロの各インクを吐出するヘッド部を備えた記録ヘッドを用いている。
一般に各ヘッド部の吐出口の数は、高速化の傾向から、数100個〜数1000個となっており、600dpi、1200dpi等の高密度で配置される。これらの吐出口に対して配置される電気熱変換体は、数μ秒オーダから10μ秒オーダの高周波のパルス信号によって駆動される。
また、サーマル方式の改良版として提案された新方式として、上記気泡を大気に連通させることで、液滴のサイズを一定化し微小液滴の吐出を可能にした大気連通方式がある。この方式はバブルスルージェット方式(以下、BTJ方式)と呼ばれ、この方式を用いたプリンタも市場に投入されている。このプリンタも、上記プリンタ同様のブラック、シアン、マゼンタ、イエロの各色インク用のBTJ方式を採用したヘッド部を有している。そして、この方式を用いることで、微小液滴を安定的に吐出させ高画質プリントを達成している。
さて、銀塩写真と同等の高品位カラー記録を達成するためには、紙上でドットが見えない(粒状感が無い)程度にインク液滴を小さくすることが必要である。現在のところ、カラーインクの液滴は約2〜5pl(ピコリットル、10-12リットル)程度まで小さくなっており、その記録解像度も600×1200〜1200×1200dpiとなっており、十分対応可能である。
ところで、最近のインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)には、自身のID(アイデンティティ)コードやインク吐出機構の駆動特性といったヘッド固有の情報(個別情報)を記録ヘッド自身に格納する構成も知られている。記録ヘッドを記録装置に装着したとき、記録ヘッドから格納情報を読み出して記録装置に保持し、記録動作に用いるためである。このため、インクジェット記録ヘッド用基板(以下、ヘッド基板)にROMを搭載する構成が提案されている。この構成は記録装置本体に着脱可能な記録ヘッドを用いる場合に、その記録ヘッド固有の情報を得る必要があるため非常に有効である。特許文献1には、記録ヘッドにEEPROMを搭載することが開示されている。
上記の他、ヘッド基板のベースに、インク吐出機構などの層膜とともにヘッド固有の情報を示す抵抗を形成する手法も知られている。この手法は、情報量が比較的少ない場合有効である。ヘッド基板に形成された抵抗の値を記録装置が読み込むことで、記録ヘッドの固有情報を得ることができる。
また、特許文献2には、ヘッド基板を製造するためのベースに、インク吐出機構などの層膜を形成するときに、ROMとなるヒューズを同時に形成することが開示されている。このヒューズを、同時に形成したロジック回路の制御により選択的に溶断すれば、その溶断の有無により、二値データを書き込み保持させることができる。
このように、特許文献2に記載されているヘッド基板は、インクジェットプリンタの各種データをヒューズ素子により読出自在に保持することができ、このヒューズ素子をヘッド基板に各種層膜とともに形成することができる。
上述のようなヘッド基板を利用した記録ヘッドでは、ヘッド固有の情報を保持させながらも構造の簡略化、生産性の向上、コストの削減、小型軽量化を実現できる。
特開平3−126560号公報 特許第3428683号公報
しかしながら、上述した個別情報を記憶可能な従来の記録ヘッドには、以下のような課題もある。
図11はヒューズROMの構造を示す図である。
図11において、(a)はヒューズROMの拡大平面図であり、(b)はヘッド基板H1110上に形成されたヒューズROMの断面図である。図11(b)は図11(a)のA−A’線に沿う断面図となっている。
ヒューズ素子410の上層には、インクを吐出するためのインクの流路が有機樹脂層によって形成される。
図11(a)に示されているように、ポリシリコンによって形成されるヒューズ素子410は、その中心部が細くなっている。例えば、その中心部は、長さ約10μm×幅約1.5μm程度に細長く形成されていて、溶断しやすくなっている。ヒューズ素子410の端部はAl電極105に接続される。また、ヒューズ素子410とAl電極105とを接続するためにスルーホール108が設けている。
図11(b)に示すように、ヘッド基板H1110の表面には、ヒューズ素子410、層間絶縁膜104、Al電極105、保護膜(絶縁膜)106等が所定形状を成すように適宜積層される。そして、保護膜(絶縁膜)106の表面に有機樹脂を用いたノズル材(不図示)が形成されている。
ヒューズ素子410は、ヘッド基板H1110の表面の熱酸化膜402上に積層されたポリシリコンの厚さ約4000オングストロームの膜からなる。ヒューズ素子410の上層には、層間絶縁膜104としてSiO膜がプラズマCVD法によって約8000オングストロームの厚さに形成されている。このSiO膜は、ポリシリコンのヒューズ素子410よりも融点が低く、そのヒューズの溶断時の熱によって容易にガス化して空洞を形成する。SiO膜の厚さは、その上層にクラックが生じて大きく破壊することがないように、0.5〜1μmの範囲に設定することが望ましい。
次に、ヒューズ素子410の溶断時にSiO膜に形成される空洞を制御するために、保護膜106としてさらに組成の異なるSiO膜をプラズマCVD法によって6000オングストロームの厚さに形成する。保護膜106は、層間絶縁膜104よりも融点が高く、熱により容易に溶解しないような組成のために層間絶縁膜104の空洞の膨張を押さえて、それを所定の大きさに制御する。保護膜106は、溶解のスピードは遅いものの、熱によって一部が溶けて穴を形成することにより、その穴から噴出物を放出させて、空洞の膨張を完全に押さえ込んだ場合の内部圧力によるクラックの発生を防止することができる。そのため、保護膜106の厚さは、空洞の膨張を押さえ、かつ部分的に穴が生じるように、0.3〜0.8μmの範囲に設定することが望ましい。
このようなヒューズ素子410を溶断するには、例えば、レーザ光を用いて、ヒューズ素子410を溶断、蒸発させて、それを電気的にオープンの状態とするのが最も効果的な溶断方法として知られている。しかし、それが溶断したときの溶出物が基板上に付着したり、また溶断工程にコストが掛かるため、大量生産には適さない。一方、電気的に大電流を流してヒューズ素子410を溶断させる方法は、コストが掛からず、しかも溶出物の基板上への付着も少ないため、大量生産に適している。
ところで、ヘッド基板の上にはインクが存在するため、例えば、ヒューズ素子の溶断後に残った部分にインクが侵入した場合には、その部分や電極が腐食して信頼性が損なわれるおそれがある。そのため、ヘッド基板上に同時に作りこまれるヒューズ素子は、溶断が確実、かつインクの侵入が起こらない構造でなければならない。
電流を流してヒューズ素子を溶断させる方法は、その溶断に十分なエネルギーをかけたとしても、ヒューズ素子410が図11(b)に示されているように積層構造の下部に位置するため、その溶断時に溶けたヒューズ材料が十分に飛散することが難しい。従って、ヒューズ素子を溶断し、それがオープンの状態になっても、狭い空間内に溶けたヒューズ材料が存在した場合には、再度導通してしまうおそれがある。
そのため、従来はヒータボードに搭載されたヒューズを安定して溶断するために、ヘッド基板の外部に抵抗素子を設けることによってヒューズ素子溶断時の電流の時間変化が緩やかになるように調整することがあった。
しかしながら、インクを使いきるたびに、同じ記録装置本体に記録ヘッドとインクタンクとが一体構成となったヘッドカートリッジを交換する構成では、次のような特有の課題があった。つまり、ヘッド基板の外部(例えば、記録装置本体)に設けた抵抗素子は固定であり、ヒューズ素子を溶断するのに最適な電流波形はヘッドカートリッジ毎にある程度のバラツキがある。そのため、記録装置本体とヘッドカートリッジとの組合せによってはヒューズ素子の溶断が安定しないことがあった。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、ヒューズ素子を確実に溶断させ、その溶断の有無に対応するデータを高い信頼性で記憶可能なヘッド基板、インクジェット記録ヘッド、及び記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明のヘッド基板は以下の構成からなる。
即ち、選択的な溶断により情報を記憶するヒューズ素子と、前記ヒューズ素子に通電して溶断するために第1のトランジスタを備えた回路と、電気熱変換素子と、前記電気熱変換素子に通電して駆動するために第2のトランジスタを備えた回路と、前記電気熱変換素子の選択的な駆動と、前記ヒューズ素子の選択的な溶断や情報の読出しをするためのロジック回路とを備え、前記第1のトランジスタのオン抵抗が、前記第2のトランジスタのオン抵抗よりも大きいことを特徴とする。
また他の発明によれば、上記構成のヘッド基板を用い、前記電気熱変換素子を駆動してインクを吐出するインクジェット記録ヘッドを備える。
さらに他の発明によれば、上記構成のインクジェット記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録する記録装置であって、前記ヒューズ素子に情報を記憶させる書き込み手段と、前記ヒューズ素子に記憶された情報を読出す読出し手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
従って本発明によれば、ヒューズ素子に通電して溶断させるための電流の時間変化を緩やかになるように、そのヒューズ素子に接続されたトランジスタのオン抵抗が調整されるという効果がある。また、そのトランジスタのオン抵抗は、例えばゲート電圧やゲート容量によって調整されていれば良い。
このため、別途に電流調整素子を設けることなく記録ヘッド個々に最適な電流の波形をヘッド基板の内部で調整でき、ヒューズ溶断を安定的に行うことができる。即ち、もともとヒューズ素子を選択するスイッチング素子として機能するトランジスタのオン抵抗を電流調整素子としての働きを併せて備えさせることができる。
これにより、電流調整手段としての電気抵抗素子を新たにヘッド基板の内外に備える必要がなくなり、ヘッド基板の面積の縮小や部品点数の削減に寄与し、ヘッド基板の生産コストダウンを達成することができる。
このような比較的簡単な構成により、ヒューズ素子に通電する電流の波形変化を緩やかにすることが実現でき、ヒューズ溶断の信頼性が確保できる。この結果、ヒューズ素子を確実に溶断させ、その溶断の有無に応じてデータを高い信頼性をもって記憶させることができる。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみを表すものではない。これに加えて、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。即ち、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
以下に用いる記録ヘッド用基板(ヘッド基板)とは、シリコン半導体のみで構成される単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線等が設けられた構成を指し示すものである。
さらに、基板上とは、単にヘッド基板の上を指し示すだけでなく、ヘッド基板の表面、表面近傍の素子基板内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み」とは、別体の各素子を単に基体表面上に別体として配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によってヘッド基板上に一体的に形成、製造することを示すものである。
<インクジェット記録装置の説明(図1)>
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置(以下、記録装置)の概観図である。図1において、リードスクリュー5004は、キャリッジモータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転する。キャリッジHCは、リードスクリュー5004の螺旋溝5005に対して係合するピン(不図示)を有し、リードスクリュー5004の回転に伴って、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向に往復移動される。このキャリッジHCには、インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。インクジェットカートリッジIJCは、インクジェット記録ヘッドIJH(以下、記録ヘッドという)及び記録用のインクを貯蔵するインクタンクITを具備する。
インクジェットカートリッジIJCは記録ヘッドIJHとインクタンクITとを一体化した構成となっている。しかしながら、この構成により本発明は限定されるものではなく、インクタンクITと記録ヘッドIJHとが分離する構成のものを用いることもできる。
また、この記録装置は、ブラック(K)インクを吐出するモノクロ記録のみならず、ブラックに加えてシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)の3色のカラーインクを吐出してカラー記録を行うことができる。従って、モノクロ記録のためには、インクタンクITはブラックインクを収容するだけであるが、カラー記録のためには、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)の4色のカラーインクを別々に収容する構成のインクタンクを用いる。そして、インクタンクITにはインクが充填されており、このインクが記録ヘッドIJHに供給される。
5002は紙押え板であり、キャリッジの移動方向に亙って紙をプラテン5000に対して押圧する。プラテン5000は不図示の搬送モータにより回転し、記録紙Pを搬送する。5007、5008はフォトセンサで、ホームポジション検知手段である。5016は記録ヘッドの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材である。また、5015はこのキャップ内を吸引する吸引部で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5004の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されている。しかしながら、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
次に、上述した記録装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
図2は記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
図2において、1700は記録信号を入力するインタフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は上記記録信号や記録ヘッドに供給される記録データ等のデータを格納するDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。
さらに、1709は記録紙Pを搬送するための搬送モータ(図1では不図示)1706は搬送モータ1709を駆動するためのモータドライバ、1707はキャリッジモータ1710を駆動するためのモータドライバである。さらに、1705は記録ヘッドIJHを駆動するためのヘッドドライバである。
上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、キャリッジHCに送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動され、記録紙P上への画像記録が行われる。
図3は記録ヘッドIJHに組み込まれるヘッド基板H1110のレイアウト構成を示す図である。
図3に示すように、ヘッド基板H1110の表面には、ヒータ素子H1103やヒータ素子を駆動するための第1のトランジスタH1116、ヒューズ素子410やヒューズ素子を駆動させるための第2のトランジスタH1118、配線などが形成されている。またヘッド基板H1110には、ヘッド基体と外部端子とを電気的に接続するための電極パッドH1104a〜fなども形成されている。
ヘッドドライバ1705は、キャリッジHCの接続コネクタを介して記録ヘッドIJHのヘッド基板H1110に接続され、記録データを供給する。また、ヘッドドライバ1705は、キャリッジHCの接続コネクタを介してヒューズ素子410の記憶データを読み出す。
記録ヘッドIJHは、インクタンクITから常時供給されるインクを保持しており、記録データに基づいて、記録ヘッドIJHの多数のヒータ素子H1103を選択的に駆動する。ヒータ素子H1103の選択的な発熱により、インクが発泡して、対応する吐出口からインク滴が吐出される。このインク滴が記録紙Pの表面に付着することによって画像が形成される。
さて、ヒータ素子H1103は、インクの吐出エネルギーとしての熱エネルギーを発生するものであり、インクを加熱して発泡させることにより、吐出口(不図示)からインク滴を吐出させる。電極パッドH1104a〜fは、ヘッド基板H1110に形成された配線を外部端子と電気的に接続させるための電極を構成し、ヒータ素子H1103の駆動信号などが供給される。
ヒューズ素子410は電流によって溶断可能であり、第2のトランジスタH1118を選択的に駆動してそれぞれのヒューズ素子を選択的に溶断することによって、種々のデータを記憶させることができる。特に、第2のトランジスタH1118は、ヒューズ素子を確実に溶断させ、その溶断の有無に応じてデータを高い信頼性をもって記憶させることができるように、後述するようにオン抵抗が調整されている。
また、ヘッド基板H1110の中心部にはインク供給口H1102が形成され、その周辺にヒータ素子H1103が配置されている。
また、各回路は以下のように構成されている。
ヒューズ素子410は、この実施例では、ポリシリコン抵抗体で形成されており、インク供給口H1102の短辺側に配置される。ヒューズ素子410を溶断、読み出しをする為に駆動する第2のトランジスタH1118は、第1のトランジスタH1116に隣接して配置される。第2のトランジスタH1118によってヒューズ素子410を選択的に駆動する選択信号は、電気熱変換素子H1103を選択する信号をそのまま用いていることから、電気熱変換素子H1103と同じように選択することができる。
即ち、ヘッド基板H1110に入力される信号線から、シフトレジスタ(S/R)、ラッチ回路(LT)、デコーダ(DECODER)を経て第2のトランジスタH1118近くの信号線までを第1のトランジスタH1116を選択する回路と同じ回路を用いる。また、第2のトランジスタH1118をシフトレジスタ(S/R)などより出力された信号線より最終的に選択する選択回路H1112は、第1のトランジスタH1116用の回路と同様な形態である。
なお、電気熱変換素子H1103にVH電源を供給するためのVH電源パッドH1104eから伸びたVH電源配線H1114は電気熱変換素子H1103に接続している。一方、GNDH電源を供給するためのGNDH電源パッドH1104fから伸びたGNDH電源配線H1113は第1のトランジスタH1116と第2のトランジスタH1118で共用している。
このように構成されたヘッド基板H1110の上層にインクを吐出させるための流路を有機樹脂層によって形成する。また、ベース基板H1110の下部にインクタンクITからのインク供給口H1102にインクを供給するためのインク供給部を連結することによって記録ヘッドを完成させる。
以上説明したように、記録ヘッドIJHがヒューズ素子410を備えているため、例えば、記録ヘッドIJHを製造完了して出荷する以前などに、IDコードやヒータ素子H1103の動作特性などに関するデータをヒューズ素子410に記録することができる。このようなデータを記録した後、出荷された記録ヘッドIJHは、キャリッジHCに装着されて使用に供される。その際、記録装置は、記録ヘッドIJHのヒューズ素子410の記憶データをヘッドドライバ1705を介して読み出すことができる。
従って、記録装置は、例えば、記録ヘッドIJHのヒューズ素子410から読み出したヒータ素子H1103の動作特性に対応してヒータ素子H1103に供給する駆動電力を調整したり、或は記録ヘッドIJHのIDコードをホストに通知することができる。
このように、ヒューズ素子410に、記録ヘッドIJHのIDコード、又はヒータ素子H1103の抵抗値等の記録ヘッドIJHを最適条件で駆動させるための電気的特性値などを記憶させることができる。これらの記憶データは、記録ヘッドIJHの出荷時にヒューズ素子410に記憶される。そして、記録ヘッドIJHが記録装置に装着されて使用される際に、記録装置がヒューズ素子410に記憶されているデータを読み取ることによって、最適な条件で記録ヘッドIJHを駆動させることができる。
ヒューズ素子410の形成の前に、予め、駆動素子、ロジック回路等の半導体素子が半導体製造工程を用いて作り込まれた基板を使用する。あるいは、半導体素子を形成する時に用いられるゲート部のポリシリコンを使用して、ヒューズ素子410および抵抗素子を作りこんでもよい。
次に、ヒューズ素子410の配置部分を形成後、ヒータ素子H1103の材料としてのTaSiNをスパッタリング法によって約500オングストロームの厚さに形成し、それに連続して、配線層としてAL層を約5000オングストロームの厚さに形成する。それらをフォトリソグラフィ法によって所定の形状にパターニングし、BCl3ガスを用いたドライエッチングによって、AL層とTaSiN層を同時に所定の形状とする。さらに、ヒータ素子H1103の配置部分をフォトリソグラフィ法によって所定の形状にパターニングし、リン酸を主成分とするウエットエッチングによってヒータ素子H1103の配置部分を形成する。
さらに、その上層に、プラズマCVD法によって、保護膜としてのSiN膜を約3000オングストロームの厚さに形成し、さらにスパッタリング法によって、耐キャビテーション膜としてのTa膜を約2000オングストロームの厚さに形成する。そして、フォトリソグラフィ法によって、それらのTa膜およびSiN膜をドライエッチングして、所定の形状とする。その際、ヒューズ素子410上のTa膜およびSiN膜は除去する。
次に、フォトリソグラフィ法を用いて、インクを吐出するためのインク流路を有機樹脂層によって3次元的に形成する。
以上のようにして、ヘッド基板が完成する。
次に、記録ヘッドIJHに実装されるヘッド基板に設けられたヒューズ素子の溶断について説明する。
図4はヘッド基板H1110に実装されるヒューズ素子とその駆動回路部分と記録装置との接続関係を示す図である。
ヒューズ素子410の溶断に際しては、記録装置側のスイッチ503をオンにして、電源504の溶断電圧(例えば、ヒータ素子H1103の駆動電圧の24Vなど)を配線505から電極パッドH1104aに印加する。そして、第1のトランジスタH1118を選択的に駆動することによって、それに対応するヒューズ素子410を溶断する。なお、電極パッドは複数、ヘッド基板に備えられるが、図4では説明を簡単にするために省略している。
一方、ヒューズ素子410の溶断の有無に応じて記憶された情報を読出す時は、複数のヒューズ素子410に対して共通に接続されるヒューズ読出用の電源パッドH1104bに読出し電圧(例えば、ロジック回路の電源電圧の3.3Vなど)を印加する。そして、第1のトランジスタH1118を選択的に駆動することによって、それに対応するヒューズ素子410の記憶情報、つまり溶断の有無に対応する信号を読出す。
このように溶断電圧と読出し電圧との間に明らかな電圧差を設けることにより、読出し時間を制限することなく、しかもヒューズ素子410にダメージを与えることなく、記憶情報を読み出すことができる。その記憶情報の読み出しにおいて、溶断されているヒューズ素子410に対応する第1のトランジスタH1118が駆動されたときには、電極パッドH1104aの出力信号がハイレベル(H)となる。また、溶断されていないヒューズ素子410が駆動されたときには、ヒューズ読出し用の電源パッドH1104bとの間に接続された読出し抵抗H1111によって、電極パッドH1104aの出力信号がローレベル(L)となる。なお、読出し抵抗H1111はヒューズ素子410の抵抗値よりはるかに大きな抵抗値をもつ。
この実施例では、ヒューズ素子410を溶断させるための電流が流れるヘッド基板H1110上の回路(電極パッドH1104aから接地電極)中に、オン抵抗が調整された第1のトランジスタH1118を備えている。このヒューズ回路に配された第1のトランジスタのオン抵抗411は、少なくとも電気熱変換素子回路に配された第2のトランジスタのオン抵抗412よりも大きい。例えば、第1と第2のトランジスタのオン抵抗の差は40〜120Ω程度であり、中央のテーパ部を含むヒューズ素子410の抵抗は200〜410Ωである。一方、ヒューズ素子410を除きかつ第1のトランジスタH1118のオン抵抗411を含む回路の抵抗は170〜330Ω程度である。この例の場合、ヒューズ素子410の溶断にはヒータ素子H1103の駆動電圧と共通である24Vを用いる。
図5はヒューズ素子の溶断の様子を示す図である。
図5において、(a)は十分に溶断が行われた場合を示し、(b)は溶断が不十分であった場合を示している。
ヒューズ回路に配された第1のトランジスタのオン抵抗411が、電気熱変換素子回路に配された第2のトランジスタのオン抵抗412と同程度に小さい場合、溶断後のヒューズ素子410は図5(b)のような形状となることがある。このような形状は、図11(b)に示すように、層間絶縁膜104よりも下層側に位置するヒューズ素子410が溶断したときに、その周囲の膜が溶けず、ヒューズ素子410の形成材料であるポリシリコンが充分に飛散できない場合に生じる。このようにヒューズ素子410が溶断した場合には、それが一旦電気的にオープンの状態になったとしても、その後、狭い空間内に溶けたポリシリコンが存在するため、再度導通してしまうおそれがある。
図6はヘッド基板H1110に実装されるヒューズ素子とその駆動回路部分と記録装置との接続関係の別の例を示す図である。
図6に示すように、ヒューズ素子410を溶断するための電流が流れる回路においてヘッド基板H1110の外部に抵抗素子505Aを備えた場合には、ヒューズ素子410の形状バラツキにたいして最適な溶断電流を与えることができないおそれがある。例えば、ヒューズ素子410の改良などにより溶断に最適な電流波形が変化する場合には、それに応じた電流変化によって溶断するために回路中の抵抗成分を調整する必要がある。この実施例におけるオン抵抗調整分としては、40〜120Ω程度の比較的大きな電気抵抗が必要となる。
そこで、ヒューズ素子410の形状バラツキによって異なる、最適な電流調整を有効に行うために、ヘッド基板H1110において、ヒューズ素子410に通電して溶断させるための電流が流れる回路中に、電流調整手段としてトランジスタのオン抵抗を用いる。
図7はMOSトランジスタのオン抵抗を説明する図である。
図7に示すように、トランジスタのオン抵抗はトランジスタのゲート電極の形状によって調整が可能である。即ち、式(1)で定まるゲート容量Cgとオン抵抗は比例するので、ゲート電極の幅(W)、ゲート電極の長さ(L)、ゲート酸化膜の厚さ(D)とゲート酸化膜の誘電率(ε)によって調整可能である。
g=ε・W・L/D ……(1)
図8はMOSトランジスタの平面形状概念図である。
図8(a)に示す第1のトランジスタH1118のゲート電極の幅と長さで決まる面積は、図8(b)に示す第2のトランジスタH1116のゲート電極の幅と長さで決まる面積よりも大きくゲート容量Cgが大きい。ゲート電極が大きいのでオン抵抗が大きく、トランジスタをオンした直後の電流時間変化は、ヒューズ素子を溶断するのに最適な緩やかな応答になる。
なお、第1のトランジスタH1118のゲート酸化膜の厚さは、第2のトランジスタH1116のそれよりも厚いことが好ましい。
ヒューズを溶断するための電流時間変化が緩やかなことで信頼性が確保できることは以下のように説明できる。
ヒューズ素子410を溶断させるための電流が流れるヘッド基板H1110上の回路中にトランジスタのオン抵抗411が最適に形成されている場合には、溶断後のヒューズ素子410は図5(a)に示すような形状に安定する。この形状は、ヒューズ素子410を溶断したときに、その周囲の膜が溶け充分に大きな空間Sが形成され、空間S内にヒューズ素子410の形成材料であるポリシリコンが充分に飛散できた場合に生じる。このようにヒューズ素子410が溶断した場合、ポリシリコンは充分に大きな空間S内に飛散して希薄となるため、電気的にオープンの状態を継続的に保つことができる。
図9はヒューズ素子410を溶断するときの電流の時間変化を示す電流波形である。これは、ヒューズ素子410を溶断するために駆動される第1のトランジスタH1118のソースとドレインとの間の電流である。
図9において、(b)は、図5(b)に示すようにヒューズ素子410が溶断するときの電流波形であり、電流Iがピークに達した後は電流Iは流れなくなる。一方、(a)は、図5(a)に示すようにヒューズ素子410を溶断するときの電流の波形である。この場合には、電流Iがピークに達した後も数μsの間、電流が継続的に流れる。
この継続的に電流が流れる時間は、電流Iの立ち上がりと関係があり、それが緩やかに立ち上がるほど、継続的に電流が流れる時間は長くなる傾向にある。しかし、電流Iの立ち上がりが緩やかになり過ぎた場合には、ヒューズ素子410の上部全域に渡る有機樹脂層が溶けて、有機樹脂層によって形成されるインク流路等の信頼性が損なわれるおそれがある。従って、電流Iの立ち上がりは、トランジスタのオン抵抗411によって最適なカーブを描くように設定される。なお、電流Iが立ち上がってから一時的に下がるのはポリシリコンの特性によるものである。
一方、電気熱変換素子H1103を駆動するために第2のトランジスタH1116のソースとドレインとの間に流れる電流は、図9(b)に示すような電流Iの変化が急激なものであることが好ましい。
図9(a)のように、電流Iの立ち上がりが緩やかであれば、ヒューズ素子410の温度上昇が緩やかになり、その広い範囲においてポリシリコンを溶融させることができる。溶融状態のポリシリコンが多くなれば、その溶融状態においてもしばらくは電流が流れる。図9(a)に示す電流Iの波形において、ポリシリコンが溶融し始めるときが電流のピーク時であり、そのピーク後に継続する電流は、溶融状態のポリシリコンによって流れるものである。この状態においてヒューズ素子410の発熱が続き、その熱が伝わることによって、ヒューズ素子410上部の保護膜が溶かされる。
以上説明したように、この実施例では、ヒューズ素子410を溶断させるための電流が流れる回路中に電流調整手段を備えて、電流の立ち上がりをヒューズ形状のバラツキに対して最適に設定している。これにより、電流がピークに達した後も電流を流して、ヒューズ素子410の発熱を継続させることができる。なお、電流調整手段として機能するトランジスタはヒューズ素子と同一の薄膜層により形成されると良い。
この結果、図5(a)に示すようにヒューズ素子410を確実に溶断させて、再導通しない溶断状態を実現できる。また、ヘッド基板にクラックを極力発生させることなく、ヒューズ素子410の溶断部分からほぼ一定の距離、例えば、有機樹脂層側に約2μm入り込む範囲内に、ポリシリコンの溶融物を受容させることができる。従って、ヒューズ素子410の確実な溶断と、ヒューズ素子410の形成部分における信頼性を確保することができる。
<他の実施例>
ヒューズ回路中のトランジスタのオン抵抗はゲート電圧によって調整されても良い。ここでは、その例について説明する。
図10はMOSトランジスタの平面形状概念図である。
図10(a)に示すように、ヒューズ素子410に接続された第1のトランジスタH1118のゲート電極に電圧のレベルコンバータ413bを設ける。一方、図10(b)に示すように、電気熱変換素子H1103に接続された第2のトランジスタH1116のゲート電極にはレベルコンバータ413aを設ける。
それぞれのレベルコンバータによって、第1のトランジスタH1118は比較的低いゲート電圧VHTfで駆動され、第2のトランジスタH1116は比較的高いゲート電圧VHThで駆動される。このゲート電圧の違いによりオン抵抗を調整し、ヒューズを溶断するための最適な電流時間変化をもたらすことができる。
また、図11で示したヒューズ素子410を形成する薄膜層は、電気熱変換素子と同一の材料であって、TaSiN薄膜であっても同等の効果を得ることができる。
さらに、ヒューズ素子410を溶断する電流を流す回路は、記録装置とは別の溶断装置に備えてもよい。この場合には、その溶断装置に記録ヘッドIJHを接続して、ヒューズ素子410を溶断して種々のデータを記憶させる。また、溶断するための電流を流すヒューズ素子410を選択するための選択回路H1112は、記録装置側に備えてもよい。またさらに、記録装置は、ヒューズ素子410の溶断の有無に対応するデータの読み出すための回路を備え、その回路の一部は記録ヘッド側に備えてもよい。
ヘッド基板内部にもともと備えられたトランジスタのオン抵抗で最適なヒューズ溶断のための電流変化を調整できる構成は、インクを使いきる毎に交換する記録ヘッドとインクタンク一体型のヘッドカートリッジに、特に有効である。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の概観図である。 図1に示す記録装置の制御構成を示すブロック図である。 記録ヘッドIJHに組み込まれるヘッド基板H1110のレイアウト構成を示す図である。 ヘッド基板H1110に実装されるヒューズ素子とその駆動回路部分と記録装置との接続関係を示す図である。 ヒューズ素子の溶断の様子を示す図である。 ヘッド基板H1110に実装されるヒューズ素子とその駆動回路部分と記録装置との接続関係の別の例を示す図である。 MOSトランジスタのオン抵抗の特性を説明する図である。 MOSトランジスタの平面形状概念図である。 ヒューズ素子410を溶断するときの電流の時間変化を示す電流波形である。 MOSトランジスタの平面形状概念図である。 ヒューズROMの構造を示す図である。
符号の説明
104 層間絶縁膜
105 Al電極
106 保護膜
108 スルーホール
402 熱酸化膜
410 ヒューズ素子
411 第1のトランジスタのオン抵抗
412 第2のトランジスタのオン抵抗
413a、413b レベルコンバータ
503 スイッチ
H1102 インク供給口
H1103 ヒータ素子(電気熱変換素子)
H1104a〜f 電極パッド
H1110 ヘッド基板
H1111 読出し抵抗
H1112 選択回路
H1113 GNDH電源配線
H1114 VH電源配線
H1116 第2のトランジスタ
H1118 第1のトランジスタ

Claims (10)

  1. 選択的な溶断により情報を記憶するヒューズ素子と、
    前記ヒューズ素子に通電して溶断するために第1のトランジスタを備えた回路と、
    電気熱変換素子と、
    前記電気熱変換素子に通電して駆動するために第2のトランジスタを備えた回路と、
    前記電気熱変換素子の選択的な駆動と、前記ヒューズ素子の選択的な溶断や情報の読出しをするためのロジック回路とを備え、
    前記第1のトランジスタのオン抵抗が、前記第2のトランジスタのオン抵抗よりも大きいことを特徴とするヘッド基板。
  2. 前記第1のトランジスタをオンにした直後の前記第1のトランジスタのソースとドレインとの間の電流の時間変化は、前記第2のトランジスタをオンにした直後の前記第2のトランジスタのソースとドレインとの間の電流の時間変化よりも緩やかであることを特徴とする請求項1に記載のヘッド基板。
  3. 前記第1のトランジスタのオン抵抗と前記第2のトランジスタのオン抵抗との抵抗値の差は、40〜120Ωであることを特徴とする請求項2に記載のヘッド基板。
  4. 前記ヒューズ素子の抵抗値は200〜410Ωであり、
    前記ヒューズ素子を除き、前記第1のトランジスタのオン抵抗を含む前記第1のトランジスタを備えた回路の抵抗値は170〜330Ωであることを特徴とする請求項3に記載のヘッド基板。
  5. 前記第1のトランジスタのゲート電圧は、前記第2のトランジスタのゲート電圧よりも低いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のヘッド基板。
  6. トランジスタのゲート電極の幅をW、ゲート電極の長さをL、ゲート酸化膜の厚さをD、ゲート酸化膜の誘電率をεとし、ゲート容量Cg
    g=ε・W・L/D
    である時に、
    前記第1のトランジスタのゲート容量は、前記第2のトランジスタのゲート容量よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のヘッド基板。
  7. 前記第1のトランジスタのゲートの面積は、前記第2のトランジスタのゲートの面積よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載のヘッド基板。
  8. 前記第1のトランジスタのゲート酸化膜の厚さは、前記第2のトランジスタのゲート酸化膜の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項6に記載のヘッド基板。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のヘッド基板を用い、前記電気熱変換素子を駆動してインクを吐出するインクジェット記録ヘッド。
  10. 請求項9に記載のインクジェット記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録する記録装置であって、
    前記ヒューズ素子に情報を記憶させる書き込み手段と、
    前記ヒューズ素子に記憶された情報を読出す読出し手段とを有することを特徴とする記録装置。
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