JP2009061017A - 穿刺針 - Google Patents

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Kenji Takizawa
謙治 滝澤
Shuji Isozaki
修二 磯崎
Toshiaki Miyamoto
敏明 宮本
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Abstract

【課題】管状器官又は体腔内にガイドワイヤを介してカテーテルを挿入する際に、簡単な操作で作業性よく挿入することができる穿刺針を提供する。
【解決手段】この穿刺針10は、ガイドワイヤを挿通させる外筒20と、皮膚を通して管状器官又は体腔に穿刺可能な尖った形状をなす内筒針30とを備え、外筒20は、先端部23と、この先端部23よりも拡径された基端部25とを有し、更に基端部25は、外筒20を押し込むことによって、内筒針30及び外筒20によって形成された皮膚と管状器官又は体腔との孔を、カテーテルが挿入できる大きさになるまで拡径できる形状及び大きさとされている。そして、穿刺針10を管状器官又は体腔に穿刺して孔を形成した後、外筒20から内筒針30を引き抜いてガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤに沿って外筒を押し込むことにより、カテーテルを挿入可能な程度に孔を拡径させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、血管、尿管、胆管、気管等の人体の管状器官内や、胸腔や腹腔等の体腔内に、ガイドワイヤ及びカテーテルを挿入するための、穿刺針に関する。
近年、血管、尿管、胆管、気管等の人体の管状器官や、胸腔や腹腔等の体腔内にカテーテルを挿入して、造影剤や制癌剤等の薬液を投与したり、或いは、カテーテルを通してコイル等の血管閉塞具を留置したりすることが行われている。
例えば、管状器官内に上記カテーテルを挿入する際には、一般的には周知のセルディンガー法によって、経皮的に管状器官内に挿入される。すなわち、人体の所定部位の皮膚表面をカッターで小さく切開し、この切開した部位から、外筒及び先端が尖った形状をなす内筒針からなる穿刺針を皮膚に挿入して、皮膚を通して目的の管状器官内に挿入した後、外筒から内筒針を引き抜く。その後、ガイドワイヤを外筒内に挿入して管状器官内に導入し、その先端部を管状器官内の目的箇所まで挿入したら、ガイドワイヤを動かさずに外筒だけを管状器官内から引き抜いて、管状器官内にガイドワイヤを配置する。次に、鞘状のシース及び該シース内に挿入され、シース先端から所定長さ突出する拡張器(ダイレータ)からなる拡張器付きシースを、ガイドワイヤの基端部外周に被せ、この拡張器付きシースをガイドワイヤ外周に沿って移動させる。すると、シース先端から飛び出たダイレータにより、穿刺針により形成された孔が拡径されつつ、シースが管状器官内に挿入される。そして、ガイドワイヤ及び拡張器を引き抜くことにより、シースのみが管状器官内に留置され、このシースを通して、チューブ状のカテーテルを管状器官の目的箇所まで挿入し、造影剤等の投与が行われる。
上記方法では最終的にシースだけを残し、このシースを通してカテーテルを管状器官内に挿入するようになっているが、シースを用いずにカテーテルを挿入する方法も知られている。この場合は、皮膚及び管状器官に、カテーテルを挿入可能な程度の孔を形成した後、カテーテルを挿入する。この方法に使用するものとして、例えば、下記特許文献1には、気管にガイドワイヤを留置した後、ガイドワイヤ基端部からガイドワイヤ外周に沿って挿入されて、気管に設けられた孔(気管切開穴)を所望の径まで拡張させる気管拡張器が開示されている。なお、気管拡張器による気管拡張後は、ガイドワイヤを残して気管拡張器を抜去し、その後、ガイドワイヤに沿って気管切開チューブ等のチューブを挿入留置するようになっている。
特開2005−95401号公報
上述したように、シースを介してカテーテルを挿入する従来の方法では、カテーテルを挿入するまでに数多くの操作が必要であるので、煩雑で面倒であった。また、上記特許文献1の気管拡張器を用いて、シースを用いずにカテーテルを挿入するには、穿刺針による気管の穿孔作業後、気管内に留置されたガイドワイヤの基端部に気管拡張器を被せて、ガイドワイヤ外周に沿って挿入しなければならず、この場合も、カテーテル挿入前に多くの操作が必要となり、煩雑で作業性に支障があった。
したがって、本発明の目的は、管状器官又は体腔内にガイドワイヤを介してカテーテルを挿入する際に、簡単な操作で作業性よく挿入することができる穿刺針を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、管状器官又は体腔内にガイドワイヤ及びカテーテルを挿入するための穿刺針であって、前記ガイドワイヤを挿通できる内径の外筒と、この外筒内に挿入されて、その先端が皮膚を通して管状器官又は体腔に穿刺できるような尖った形状をなすと共に、該外筒の先端部から突出可能な長さとされた内筒針とを備え、前記外筒は、前記内筒針と一緒に、前記皮膚と前記管状器官又は前記体腔とに穿刺できるように縮径された先端部と、この先端部よりも拡径された基端部とを有し、該基端部は、前記外筒を押し込むことによって、前記内筒針及び前記外筒によって形成された前記皮膚と前記管状器官又は前記体腔との孔を、前記カテーテルが挿入できる大きさになるまで拡径できる形状及び大きさとされていることを特徴とする穿刺針を提供するものである。
上記発明によれば、外筒内に内筒針を挿入して、その尖った先端を外筒の先端部から突き出した状態にして、皮膚を通して管状器官又は体腔に突き刺すことにより、管状器官の周壁又は体腔に孔が形成されて、管状器官又は体腔内に穿刺針を挿入することができる。その後、外筒から内筒針を引き抜いて、外筒内を通してガイドワイヤの先端部を管状器官内に挿入し、この状態でガイドワイヤ外周に沿って外筒を押し込み、外筒の基端部を皮膚と管状器官内又は体腔内とに挿入することにより、皮膚と管状器官又は体腔とに形成された孔を更に拡径させることができる。そして、外筒を管状器官内又は体腔内から抜き出して、拡径した状態の孔を通して、ガイドワイヤ外周に沿ってカテーテルを挿入することができる。
このように、穿刺針を管状器官又は体腔に穿刺して孔を形成した後、外筒から内筒針を引き抜いてガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤに沿って外筒を押し込むだけの操作で、カテーテルを挿入可能な程度に孔を拡径させることができるので、カテーテルの挿入作業を簡単に行うことができると共に、その作業時間を短縮することができる。
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記外筒は、内側チューブと、該内側チューブの基端側の外周に被覆されて、前記拡径された基端部をなす外側チューブとからなり、前記内側チューブは、前記内筒針と共に抜去することが可能とされている穿刺針を提供するものである。
上記発明によれば、外筒から内筒針を引き抜く際に、内側チューブを内筒針と共に抜去することができるので、外筒の内径を、内側チューブの厚さ分だけ大きく拡径させることができ、その結果、大径のガイドワイヤを外筒内に挿入することができる。
本発明の第3は、前記第1又は第2の発明において、前記外筒の基端部の、前記皮膚と前記管状器官又は前記体腔とに挿入可能な部分の外径は、同外筒の先端部の外径の1.5〜10倍とされている穿刺針を提供するものである。
上記発明によれば、前記外筒の基端部の、前記皮膚と前記管状器官又は前記体腔とに挿入可能な部分の外径を、外筒の先端部の外径の1.5〜10倍としたので、内筒針と共に先端部を皮膚と管状器官又は体腔とに穿刺するときには、スムーズに穿刺できると共に、基端部を更に押し込む際には、皮膚と管状器官又は体腔とに形成された孔を、カテーテルが無理なく挿入できる大きさに拡径させることできる。
本発明の第4は、前記第1〜3のいずれか1つの発明において、前記外筒の基端部外周には、前記挿入深さの指標となるマークが長さ方向に沿って所定間隔で形成されている穿刺針を提供するものである。
上記発明によれば、ガイドワイヤに沿って外筒を押し込んで、皮膚と管状器官又は体腔とに形成された孔を拡径させる際に、基端部外周に形成したマークによって挿入深さを知ることができ、それによって孔の拡径量を知ることができるので、管状器官内又は体腔内に挿入するカテーテルの外径に対応して、適正な大きさとなるように孔を拡径することができる。
本発明の穿刺針によれば、皮膚を通して管状器官又は体腔に穿刺針を突き刺して、管状器官内又は体腔内に穿刺針を挿入した後、外筒から内筒針を引き抜き、外筒内を通してガイドワイヤの先端部を管状器官内又は体腔内に挿入し、この状態でガイドワイヤ外周に沿って外筒を押し込んで、外筒の基端部を皮膚と管状器官内又は体腔内とに挿入することにより、皮膚と管状器官又は体腔とに形成された孔を更に拡径させることができる。その後、外筒を管状器官内又は体腔内から抜き出すことにより拡径状態の孔を通して、ガイドワイヤ外周に沿ってカテーテルを挿入できる。
このように、穿刺針を管状器官又は体腔に穿刺して孔を形成した後、外筒から内筒針を引き抜いてガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤに沿って外筒を押し込むだけの操作で、カテーテルを挿入可能な程度に孔を拡径させることができるので、カテーテルの挿入作業を簡単に行うことができると共に、その作業時間を短縮することができる。
以下、図1〜4を参照して、本発明の穿刺針の一実施形態について説明する。
本発明の穿刺針10は、図3及び図4に示すように、ガイドワイヤ1を介して管状器官7内にカテーテル3を挿入するためのもので、外筒20と、この外筒20に挿入される内筒針30とを備えており、皮膚5に突き刺さって開口孔6を穿設すると共に、管状器官7に突き刺さってその周壁に挿入孔8を穿設する機能を有している。なお、この穿刺針10は、管状器官7内のみならず、体腔(体壁と内臓との間に存在する隙間を意味する)内に、カテーテル3を挿入する際に用いることもできる。
同図1に示すように、前記外筒20は、所定長さで伸びる長尺の略円筒形状をなし、先端部23と、この先端部23に連設されて、同先端部23よりも拡径した形状をなす基端部25とを有している。また、外筒20の内周に形成された通孔21(図2参照)の内径は、ガイドワイヤ1の外径よりも大きく形成されていて、ガイドワイヤ1を挿通可能となっている(図1参照)。
各部について詳述すると、外筒20の先端部23は、図3(a)に示すごとく、内筒針30と一緒に皮膚5及び管状器官7に穿刺できるように、基端部25よりも縮径した形状をなしている。図2に示すように、この実施形態における先端部23は、一定の外径D1で、外筒20の軸方向に沿って平行に所定長さで伸びていて、外筒20内に内筒針30を挿入したときに、同内筒針30の先端部外周に配置されるようになっている。また、この先端部23の先端外周は、先端に向かって次第に縮径するテーパ面23aをなしており、皮膚5及び管状器官7に挿入されやすくなっている。なお、先端部23の外径D1は、目的とする管状器官7の外径によって異なるが、管状器官7に挿入できる外径で形成されていて、好ましくは0.5〜3.0mmとされている。
一方、先端部23より拡径した形状をなす外筒20の基端部25は、図2に示すように、その最も基端側の部分から前記先端部23に向かって、最も拡径したホルダ保持部26、該ホルダ保持部26よりも縮径した拡径部27、該拡径部27よりも縮径したテーパ部28が順番に配設されており、段階的に縮径した形状をなしている。
基端部25の基端側の、最も大きく拡径したホルダ保持部26は、その内周に前記通孔21よりも拡径すると共に、後述する内筒針30の接続部33の外径にほぼ適合した内径の収容凹部26aが設けられており、内筒針30の接続部33が挿入保持されるようになっている。なお、このホルダ保持部26は、ガイドワイヤ1に沿って外筒20を押し込みすぎた場合に、皮膚5の外表面に当接して、穿刺針10が必要以上に押し込まれることを防止する役割もなしている(図4(a)参照)。
また、前記ホルダ保持部26よりも縮径した形状をなし、皮膚5及び管状器官7に挿入可能な部分である拡径部27は、ホルダ保持部26の先端外周に形成されたテーパ面26bを介して、同ホルダ保持部26の先端から、一定の外径D2で、外筒20の軸方向に沿って平行に所定長さLで延設されている(図2参照)。
すなわち、拡径部27の外径D2は、皮膚5に形成された開口孔6及び管状器官7に形成された挿入孔8の各孔を、カテーテル3が挿入できる大きさになるまで拡径できる大きさとされ、好ましくは先端部23の外径D1に対して1.5〜10倍の大きさで形成され、更に好ましくは1.5〜4倍で形成されていることが望ましい。拡径部27の外径D2が先端部23の外径D1の1.5倍よりも小さいと、開口孔6及び挿入孔8をカテーテル3が挿入可能な程度に十分に拡径させにくくなる。一方、拡径部27の外径D2が先端部23の外径D1の10倍よりも大きいと、開口孔6及び挿入孔8が大きく広がりすぎてしまって、カテーテル3の挿入時においてカテーテル3外周と開口孔6及び挿入孔8との間に隙間ができ、管状器官が例えば血管の場合、血液が外部に流出する虞れが生じるので好ましくない。
また、拡径部27の長さLは、好ましくは5〜100mmとされている。拡径部27の長さLが5mmよりも短いと、肉厚の皮膚5や太径の管状器官7に穿刺針10を用いた場合に、拡径部27の押し込み量が不十分となる場合があり、一方、長さLが100mmよりも長いと、外筒20全体の長さが大きくなり、取扱いが難しくなり作業性が低下するので好ましくない。
上記拡径部27の先端からは、外筒20の先端部23に向かって次第に縮径するテーパ部28が延設されている。このテーパ部28は、ガイドワイヤ1に沿って外筒20を挿入していき、開口孔6及び挿入孔8を徐々に拡径させる部分となっている。それによって、開口孔6及び挿入孔8が急激に拡径することがなく、皮膚5及び管状器官7に過度の負担がかかることが抑制されると共に、挿入深さによって拡径量を調整できる。また、外筒20の先端部23から拡径部27に至るまでの外周面が徐々に拡径した形状となり、段差が存在しないこととなるので、外筒20が皮膚5内や管状器官7の周壁に引っ掛かることが防止されてスムーズに押し込むことが可能となっている。
上記外筒20は、例えば、ナイロン、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリイミド等の生体適合性を有する合成樹脂により形成されており、この実施形態においては、4ふっ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体(PFA)を軟化して延伸させて形成されている。
次に図1及び図2を参照して、上記外筒20内に挿入保持される内筒針30について説明すると、この内筒針30は、皮膚5を通して管状器官7に穿刺できるような尖った先端形状を有する針本体31を有している。この針本体31は、例えば、ステンレスやNi−Ti系の形状記憶合金等の金属や、合成樹脂等からなる筒状体の先端部を、所定角度で斜めにカットして尖った形状とされている。また、針本体31は、図2に示すように、外筒20内に内筒針30を挿入したときに、尖った先端部が外筒20の先端部23から突出する長さで形成されている。
更に、この針本体31の基端部には、筒状の接続部33が装着されていて、この接続部33が前述した外筒20のホルダ保持部26の収容凹部26a内に挿入保持されるようになっている。また、接続部33の後端部にはホルダ35が装着されている。このホルダ35は略筒形状をなし、その軸方向途中に環状のフランジ部35aが形成されていて、該フランジ部35aよりも前方の挿入部35bが前記接続部33の凹部33a内に圧入されると共に、接続部33の後端面にフランジ部35aが当接して、接続部33にホルダ35が装着されるようになっている。また、筒状をなすホルダ35後端の開口部35cには、ゴム膜36が取付けられている。このゴム膜36を通して、注射針を内筒針30内に挿入し、生理食塩水や血液凝固抑制剤等を注入できるようになっている。
以上のように構成された内筒針30は、図2に示すように、その先端の尖った部分が開口しているものの、後端部はホルダ35のゴム膜36によって密閉された構造をなしている。その結果、内筒針30の尖った先端により皮膚5及び管状器官7を穿刺したときに、先端の開口から針本体31内に流入した血液が、ホルダ35のゴム膜36によって、内筒針30の後端から流出することが防止される。
次に、上記構成からなる本発明の穿刺針10の使用方法について、図3及び図4を参照して説明する。本発明の穿刺針10は、例えば、人体の腕部にある血管等の管状器官7内に、ガイドワイヤ1を介してカテーテル3を挿入する際に用いられる。
まず、図1に示すように、内筒針30を外筒20の基端部25側から挿入して、ホルダ35のフランジ部35aをホルダ保持部26の後端面に突き当てるまで押し込むことにより、ホルダ保持部26の収容凹部26a内に接続部33が収容保持されると共に、通孔21を通して針本体31の尖った先端が、外筒20の先端部23から突出した状態で、外筒20に内筒針30が装着される(図2参照)。
そして、図3(a)に示すように、内筒針30の尖った先端を皮膚5に突き刺して、穿刺針10を押し込んでいく。すると、内筒針30の尖った先端により皮膚5に開口孔6が形成されて、この開口孔6が穿刺針10の押し込みに伴って、外筒20の先端部23、テーパ部28及び拡径部27により押し広げられていく。更に穿刺針10が押し込まれると、皮膚5を通して内筒針30の尖った先端が管状器官7に突き刺さって、管状器官7の周壁に挿入孔8が形成され、この挿入孔8が前記開口孔6と同様に穿刺針10の押し込みに伴って、外筒20の先端部23、テーパ部28により押し広げられていく。その後、更に穿刺針10を押し込み、管状器官7を貫通した時点で押し込みを停止する。その場合、穿刺針10の先端が管状器官7の背面の骨(図示せず)に当接するようにすると、停止位置を把握しやすく、穿刺針10の押し込みにより柔軟な管状器官7が横に逃げるのを防止できる。
次に、図3(b)に示すように、外筒20から内筒針30を引き抜き、図3(c)に示すように、管状器官7に貫通した外筒20をゆっくりと手元側に引き戻す。そして、外筒20の先端部23の開口が、管状器官7内に位置すると、先端部23の開口から外筒20内に血液が流入し通孔21を通して、ホルダ保持部26の開口から血液が勢い良く流出するので、これにより外筒20の先端が管状器官7内に配置されたことを確認できる。
上記工程後、図3(d)に示すように、外筒20の基端部25側からガイドワイヤ1を挿入していき、通孔21を通して先端部23の開口からガイドワイヤ1を押し出し、同ガイドワイヤ1の先端部を目的箇所に至るまで押し込む。なお、この際用いられるガイドワイヤ1としては、公知の各種のものが用いられ、例えば、超弾性合金や、ステンレス等からなる芯線に合成樹脂膜を被覆したものや、芯線の外周にコイルを装着し、このコイルの外周を更に合成樹脂膜で被覆したもの等が用いられる。
そして、ガイドワイヤ1の先端を管状器官7内の目的箇所に配置したら、今度は図4(a)に示すようにガイドワイヤ1の外周に沿って外筒20を押し込んでいく。すると、皮膚5の開口孔6及び管状器官7の挿入孔8が、外筒20のテーパ部28により次第に拡径していき、カテーテル3を挿入可能な大きさに拡径させることができる。なお、外筒20の挿入は、テーパ部28の途中が管状器官7内に挿入された時点で停止してもよく、或いは、更に拡径部27が挿入されるまで挿入してもよい。
上記工程後、図4(b)に示すように、外筒20を引き抜くことにより、皮膚5及び管状器官7の周壁に、カテーテル3を挿入できる大きさの開口孔6及び挿入孔8が形成されて、その後、図4(c)に示すように、ガイドワイヤ1の外周に沿ってチューブ状のカテーテル3を進行させて、皮膚5を通して管状器官7内に挿入していき、その先端部を目的箇所まで到達させる。更に、その後、図4(d)に示すように、カテーテル3内からガイドワイヤ1を引き抜くことにより、カテーテル3を通して、造影剤等の薬液を管状器官7の目的箇所に投与することができる。
以上説明したように、管状器官7内に穿刺針10を挿入し、外筒20から内筒針30を引き抜き、外筒20の通孔21を通してガイドワイヤ1の先端部を管状器官7内に挿入した後、図4(a)に示すように、ガイドワイヤ1の外周に沿って外筒20を押し込んで、外筒20の基端部25であるテーパ部28及び拡径部27を、皮膚5及び管状器官7内に挿入することにより、開口孔6及び挿入孔8を拡径させることができ、その後、外筒20を開口孔6及び管状器官7内から抜き出すことにより、拡径状態の開口孔6及び挿入孔8が形成されることとなり、これらの孔6,8を通しガイドワイヤ1外周に沿ってカテーテル3を挿入することができる。
このように、穿刺針10を管状器官7に穿刺して挿入孔8を形成した後、外筒20から内筒針30を引き抜いてガイドワイヤ1を挿入し、ガイドワイヤ1外周に沿って外筒20を押し込むだけの簡単な操作で、カテーテル3を挿入可能な程度に挿入孔8を拡径させることができるので、カテーテル3の挿入作業を簡単に行うことができると共に、その作業時間を短縮することができる。
また、この実施形態においては、外筒20の基端部25における、皮膚5及び管状器官7に挿入可能な部分である拡径部27の外径D2を、外筒20の先端部23の外径D1の1.5〜10倍としたので、内筒針30と共に先端部23を皮膚5及び管状器官7に穿刺するときには、スムーズに穿刺できると共に、外筒20の基端部25を更に押し込む際には、皮膚5の開口孔6及び管状器官7の挿入孔8を、カテーテル3が無理なく挿入できる大きさに拡径させることできる。
図5には、本発明による穿刺針の他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
すなわち、この実施形態の穿刺針の外筒20aには、テーパ部28及び拡径部27の外周に、外筒20aを押し込んだときに、同外筒20aの皮膚5及び管状器官7に対する挿入深さの指標となるマーク40が、その外筒20aの長さ方向に沿って所定間隔で形成されている。この実施形態では、前記マーク40は、テーパ部28及び拡径部27の外周に環状に印字されたものからなり、更に、環状に印字された線の数がマーク40の間隔ごとに変えて設けられている。すなわち、これらのマーク40は、拡径部27の先端から基端に向かって、1本,2本,3本,・・・,8本,9本と、一本ずつ増えて設けられている。
そして、この実施形態の穿刺針によれば、図4(a)に示すように、ガイドワイヤ1の外周に沿って外筒20aを押し込んで、皮膚5の開口孔6及び管状器官7の挿入孔8を拡径させる際に、基端部25の拡径部27外周に形成したマーク40によって挿入深さを知ることができ、それによって開口孔6及び挿入孔8の拡径量を知ることができるので、管状器官7内に挿入するカテーテル3の外径に対応して、適正な大きさとなるように各孔6,8を拡径することができる。
図6には、本発明による穿刺針の更に他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態における穿刺針は、前記実施形態に比べて外筒の構造が異なっている。すなわち、前記実施形態の外筒20が同一の合成樹脂から形成されているのに対し、この実施形態の外筒20bは2種類の合成樹脂から形成されている。具体的には、外筒20bは、一定径で長く伸びると共に、その基端にホルダ保持部26を設けた内側チューブ22と、該内側チューブ22の先端部23を残した外周に被着されて、先端部23よりも拡径した基端部25をなす外側チューブ24とからなっており、更に基端部25をなす外側チューブ24の先端側がテーパ部28をなし、基端側が拡径部27をなしている。
そして、前記内側チューブ22は、例えば、4ふっ化エチレン(PTFE)、4ふっ化・6ふっ化プロピレン(FEP)、4ふっ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、4ふっ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ふっ化ビニリデン(PVdF)等の合成樹脂からなっており、一方、前記外側チューブ24は、例えば、ナイロン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタート等の前記内側チューブ22を形成する合成樹脂よりも硬い合成樹脂で形成されている。また、この外筒20bの製造方法は特に限定されないが、例えば、溶剤によって外側チューブ24を予め膨潤させておき、該外側チューブ24を内側チューブ22外周の所定箇所に配置した後、外側チューブ24に含有された溶剤を乾燥させることにより、同外側チューブ24を収縮させて、内側チューブ22外周に外側チューブ24が被覆することができる。
そして、この実施形態の穿刺針によれば、外筒20bの先端部23をなす内側チューブ22は、基端部25をなす外側チューブ24よりも柔らかいので、外筒20bを管状器官7内に押し込んでいく際に、管状器官7の内壁面を損傷することが防止される。更に、外筒20bの基部側には、内側チューブ22よりも硬い外側チューブ24からなる基端部25が設けられているので、外筒20bの押し込み時に、皮膚5に形成された開口孔6及び管状器官7に形成された挿入孔8をより確実に押し広げることができ、各孔6,8の拡径操作が容易となる。
また、上記実施形態では、内側チューブ22の外周に外側チューブ24が被着された構造をなしているが、内側チューブ22の外周に、外側チューブ24を単に被覆させて、内側チューブ22を、前記内筒針30と共に抜去できるようにした構造としてもよい。このような構造を採用した場合には、外筒20bから内筒針30を引き抜く際に、内側チューブ22を内筒針30と共に抜去することができるので、外筒20bの内径を、内側チューブ22の厚さ分だけ大きく拡径させることができる。その結果、大径のガイドワイヤ1を外筒20b内に挿入することができ、ガイドワイヤ1の選択の幅を広くすることができる。
本発明の穿刺針の一実施形態を示す分解斜視図である。 同穿刺針の断面図である。 同穿刺針の使用方法を示しており、(a)は第1手順を示す説明図、(b)は第2手順を示す説明図、(c)は第3手順を示す説明図、(d)は第4手順を示す説明図である。 同穿刺針の使用方法を示しており、(a)は第5手順を示す説明図、(b)は第6手順を示す説明図、(c)は第7手順を示す説明図、(d)は第8手順を示す説明図である。 本発明の穿刺針の他の実施形態を示す正面図である。 本発明の穿刺針の更に他の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 ガイドワイヤ
3 カテーテル
5 皮膚
6 開口孔
7 管状器官
8 挿入孔
10 穿刺針
20,20a,20b 外筒
22 内側チューブ
23 先端部
24 外側チューブ
25 基端部
30 内筒針
40 マーク

Claims (4)

  1. 管状器官又は体腔内にガイドワイヤ及びカテーテルを挿入するための穿刺針であって、
    前記ガイドワイヤを挿通できる内径の外筒と、この外筒内に挿入されて、その先端が皮膚を通して管状器官又は体腔に穿刺できるような尖った形状をなすと共に、該外筒の先端部から突出可能な長さとされた内筒針とを備え、
    前記外筒は、前記内筒針と一緒に、前記皮膚と前記管状器官又は前記体腔とに穿刺できるように縮径された先端部と、この先端部よりも拡径された基端部とを有し、該基端部は、前記外筒を押し込むことによって、前記内筒針及び前記外筒によって形成された前記皮膚と前記管状器官又は前記体腔との孔を、前記カテーテルが挿入できる大きさになるまで拡径できる形状及び大きさとされていることを特徴とする穿刺針。
  2. 前記外筒は、内側チューブと、該内側チューブの基端側の外周に被覆されて、前記拡径された基端部をなす外側チューブとからなり、前記内側チューブは、前記内筒針と共に抜去することが可能とされている請求項1記載の穿刺針。
  3. 前記外筒の基端部の、前記皮膚と前記管状器官又は前記体腔とに挿入可能な部分の外径は、同外筒の先端部の外径の1.5〜10倍とされている請求項1又は2記載の穿刺針。
  4. 前記外筒の基端部外周には、前記挿入深さの指標となるマークが長さ方向に沿って所定間隔で形成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の穿刺針。
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