JP2009058371A - T型伝送回路の等価回路抽出方法 - Google Patents

T型伝送回路の等価回路抽出方法 Download PDF

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富 貞 幸 吉
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Abstract

【課題】3端子を備えたT字型伝送回路の等価回路内の各素子の値を簡易かつ精度よく抽出する。
【解決手段】3端子を備えたT字型伝送回路の等価回路をπ型回路部6とT型回路部5に分けて電磁界解析を行い、シミュレーションを用いた最適化を行うことなく、等価回路内の各回路定数を直接計算する。これにより、各種のT字型伝送回路を短時間で設計可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、交流的な接地端子と、信号伝送用の第1および第2端子とを備えたT型伝送回路の等価回路抽出方法に関する。
半導体基板上に作成されたインダクタモデルに関する公知例は多いが、これら公知例は、入出力端子を一つずつ設けた2端子構造を想定した等価回路に関するものである(例えば、非特許文献1参照)。
非特許文献1では、インダクタモデルを構築する場合に、実際にシリコン基板上に形成した素子のインピーダンスをネットワークアナライザ等で多数測定し、得られた測定値を4端子の等価回路変数(YパラメータやZパラメータ)などに変換して等価回路の構成を考察した上で、その等価回路値(上記等価回路中で使用している素子(インダクタ、抵抗等)の値)を抽出するという手順を採っている。
最近になって、インダクタは、可変電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)の中でセンタータップ付の構造で利用されたり、On-Chip変圧器の構成に利用されるなど、3端子構造として利用される機会が増えてきた。それに加えて、インダクタの特性予測に電磁界解析を利用する事例が増えてきており、3端子インダクタの等価回路値を簡易かつ精度よく抽出する要望が高まっている。
上述した非特許文献1に示した等価回路値算出方法は、2端子構造のインダクタを用いることを前提にしているため、そのままでは3端子インダクタの等価回路値を抽出する目的で利用できないという大きな問題がある。
等価回路値を抽出する手法として、実測値や電磁界解析計算値を参照値として、等価回路値の掃引をシミュレータ上で行い、実測値に最も近い値の組み合わせを求める手法があるが、得られた結果は利用する初期値やシミュレータの操作者に依存し、物理的に正しいかどうかを正確には判断できないという問題がある。
加えて、近年のシミュレータでは目標となるSパラメータに対して最も良く合う回路構成、等価回路値を自動的に合成して等価回路を作成するというプログラムも現れてきているが、上記と同じ理由で、回路設計者が短期間で有意義な情報を得られる保証はない。
John R.Long and Miles A. Copeland著"Modeling of Monolithic Inductors and Transformers for Silicon RFIC Design", MTT-S 1995 International Topical Symposium pp.129-134.
本発明は、3端子を備えたT字型伝送回路の等価回路内の各素子の値を簡易かつ精度よく抽出できる等価回路抽出方法を提供するものである。
本発明の一態様によれば、交流的な接地端子と、信号伝送用の第1および第2端子と、を備えたT型伝送回路の等価回路抽出方法であって、
前記等価回路は、T型回路部と、π型回路部とを備え、
前記T型回路部は、
一端が前記第1端子に接続され、直列接続される第1引き出し線抵抗および第1引き出し線インダクタを有する第1引き出し線定数部と、
一端が前記第2端子に接続され、他端が前記第1引き出し線定数部の他端に接続され、直列接続される第2引き出し線抵抗および第2引き出し線インダクタを有する第2引き出し線定数部と、
一端が前記接地端子に接続され、他端が前記第1引き出し線定数部の他端および前記第2引き出し線定数部の他端に接続され、直列接続される第3引き出し線抵抗および第3引き出し線インダクタを有する第3引き出し線定数部と、を有し、
前記π型回路部は、
前記第1端子および前記接地端子間に直列接続される第1カップリング容量および渦電流損失による第1インピーダンス回路と、
前記第2端子および前記接地端子間に直列接続される第2カップリング容量および渦電流損失による第2インピーダンス回路と、
前記第1および第2端子間に接続される第3カップリング容量と、を有するように構成され、
前記第1および第2端子の信号を測定してSパラメータを取得するステップと、
前記SパラメータをZパラメータに変換した後、前記Zパラメータを用いてT型回路への変換を行うステップと、
前記変換されたT型回路の各定数に対応するZパラメータに基づいて、前記T型回路部における前記第1〜第3引き出し線抵抗と前記第1〜第3引き出し線インダクタとを求めるステップと、
前記等価回路の全体に対応するZパラメータから、前記T型回路部に対応するZパラメータを減じることにより、前記π型回路部のZパラメータを計算するステップと、
前記π型回路部のZパラメータをYパラメータに変換するステップと、
前記Yパラメータに基づいて、前記第1〜第3カップリング容量を計算するステップと、を備えることを特徴とするT型伝送回路の等価回路抽出方法が提供される。
本発明によれば、3端子を備えたT字型伝送回路の等価回路内の各素子の値を簡易かつ精度よく抽出することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
以下では、T字型等価回路の一例として、センタータップ付きの変圧器の等価回路を説明する。
図1は変圧器の一例を示す平面図である。図1の変圧器は、半導体基板1上に、渦巻き状のパターン2を用いて形成されている。図1の変圧器は、信号伝送用の第1端子Aおよび第2端子Bと、交流的な接地端子C(センタータップ)とを有する。図1において、端子A−C間が一次側のコイル3に対応し、端子B−C間が二次側のコイル4に対応する。
図1の変圧器の外径は200μm、パターン2幅は10μm、パターン2間隔は4μm、巻数は一次側と二次側ともに6であり、一次側コイル3と二次側コイル4は対称構造であり、対称軸線上にセンタータップが設けられている。
図2は図1の変圧器の等価回路の一例を示す回路図である。図2の等価回路は、T型回路部5と、π型回路部6とを組合わせた構成になっている。
T型回路部5は、一端が第1端子Aに接続され、直列接続される第1引き出し線抵抗Rind_1および第1引き出し線インダクタLind_1を有する第1引き出し線定数部11と、一端が第2端子Bに接続され、他端が第1引き出し線定数部11の他端に接続され、直列接続される第2引き出し線抵抗Rind_2および第2引き出し線インダクタLind_2を有する第2引き出し線定数部12と、一端が接地端子に接続され、他端が第1引き出し線定数部11の他端および第2引き出し線定数部12の他端に接続され、直列接続される第3引き出し線抵抗Rind_3および第3引き出し線インダクタLind_3を有する第3引き出し線定数部13と、を有する。
π型回路部6は、第1端子Aおよび接地端子間に直列接続される第1カップリング容量Cox1および渦電流損失による第1インピーダンス回路Zsub1と、第2端子Bおよび接地端子間に直列接続される第2カップリング容量Cox2および渦電流損失による第2インピーダンス回路Zsub2と、第1および第2端子B間に接続される第3カップリング容量Cox3と、を有する。
第1インピーダンス回路Zsub1は、並列接続された第1の渦電流損失抵抗Rs1および第1の渦電流損失容量Cs1を有する。第2インピーダンス回路Zsub2は、並列接続された第2の渦電流損失抵抗Rs2および第2の渦電流損失容量Cs2を有する。
図3は図2の等価回路内の各回路定数を抽出する処理手順の一例を示すフローチャートである。図3のフローチャートは、一般にはプログラム化されてコンピュータにより実行される。あるいは、図3のフローチャートを実行可能な専用のハードウェアを設けてもよい。
以下、図3のフローチャートに基づいて、図2の等価回路内の各回路定数を抽出する手法を説明する。まず、2ポートのネットワークアナライザ(不図示)に、図1の変圧器の第1および第2端子A,Bを接続して、Sパラメータを実測する(ステップS1)。
次に、実測したSパラメータをZパラメータに変換し、さらに、T型等価回路変換を行う(ステップS2)。
以下、ステップS2におけるT型等価回路変換について詳述する。
図4は4端子のZパラメータを含む伝送回路の一例を示す図、図5は3端子のZパラメータによるT型回路の一例を示す図である。図4ではZパラメータをZ11、Z12、Z21、Z22とし、図5ではZ1、Z2、Z3としている。
図4より、以下の(1)式および(2)式の関係が成り立つ。
v1=Z11・i1+Z12・i2 …(1)
v2=Z21・i1+Z22・i2 …(2)
図5より、以下の(3)式および(4)式の関係が成り立つ。
v1=Z1・i1+Z3・(i1+i2) …(3)
v2=Z2・i2+Z3・(i1+i2) …(4)
上記(3)式および(4)式を変形すると、以下の(5)式および(6)式が得られる。
v1=(Z1+Z3)・i1+Z3・i2 …(5)
v2=(Z2+Z3)・i2+Z3・i1 …(6)
上記(5)式および(6)式を、上記(1)式および(2)式と比較すると、以下の(7)〜(9)式の関係が得られる。
Z11=Z1+Z3 …(7)
Z12=Z21=Z3 …(8)
Z22=Z2+Z3 …(9)
上記(8)式を変形すると、Z12+Z21=2×Z3となり、以下の(10)式が得られる。
Z3=0.5×(Z12+Z21) …(10)
上記(8)式を上記(7)式に代入すると、以下の(11)式が得られる。
Z11=Z1+Z12(=Z21) …(11)
この(11)式を上記(10)式に代入すると、以下の(12)式が得られる。
Z1=Z11−0.5×(Z12+Z21) …(12)
また、上記(10)式を上記(9)式に代入すると、以下の(13)式が得られる。
Z2=Z22−0.5×(Z12+Z21) …(13)
上記(12)式、(13)式および(10)式の各値が、T型等価回路変換を行った結果である。
上記(12)式、(13)式および(10)式に示すZパラメータを含むT型回路は、図2のT型回路部5に対応しており、以下の(14)〜(16)式が成り立つ。
Z1=Rind_1+jωLind_1 …(14)
Z2=Rind_2+jωLind_2 …(15)
Z3=Rind_3+jωLind_3 …(16)
上記(14)〜(16)式に示すように、Z1、Z2およびZ3の実数部分が第1〜第3引き出し線抵抗Rind_i(i=1〜3)を表し、虚数部分が第1〜第3引き出し線インダクタLind_iを表す。
このように、上記(12)式、(13)式および(10)式によりZ1、Z2、Z3を計算することにより、第1〜第3引き出し線抵抗Rind_iと第1〜第3引き出し線インダクタLind_iを求めることができる(ステップS3)。
図6は第1〜第3引き出し線抵抗Rind_iの計算結果を示すグラフ、図7は第1〜第3引き出し線インダクタLind_iの計算結果を示すグラフである。図6および図7では、横軸を周波数としている。図6の縦軸は上記(14)〜(16)式の実数部分であり、第1〜第3引き出し線抵抗Rind_iに対応する。図7の縦軸は上記(14)〜(16)式の虚数部分であり、第1〜第3引き出し線インダクタLind_iに対応する。
図2の等価回路は対称構造であるため、第1および第2の引き出し線抵抗Rind_1、Rind_2の値は等しくなり、第1および第2の引き出し線インダクタLind_1、Lind_2の値も等しくなる。また、周波数に応じて第1〜第3引き出し線抵抗Rind_iと第1〜第3引き出し線インダクタLind_iの計算結果が変化する。そこで、できるだけ低い周波数で計算した値の中から最適な値を選択する。目安としては、以下の(17)式で定義される周波数foscの1/1000以下の周波数領域で、第1〜第3引き出し線抵抗Rind_iと第1〜第3引き出し線インダクタLind_iを計算するのが望ましい。
Figure 2009058371
第1〜第3引き出し線インダクタLind_iと第3カップリング容量Cox3は事前には分かっていないことが多いため、より具体的には200MHz以下の周波数領域で第1〜第3引き出し線抵抗Rind_iと第1〜第3引き出し線インダクタLind_iを計算するのが望ましい。
次に、上記(14)〜(16)式で示すZパラメータZ1、Z2、Z3を用いて、T型回路部5のZ行列Z_teeを計算する(ステップS4)。Z行列Z_teeの4つの要素Ztee11、Ztee12、Ztee21、Ztee22は、上記(7)〜(9)式を用いると、それぞれ以下の(18)〜(20)式で表される。
Ztee11=Z1+Z3=(Rind_1+Rind_3)+jω(Lind_1+Lind_3) …(18)
Ztee22=Z2+Z3=(Rind_2+Rind_3)+jω(Lind_2+Lind_3) …(19)
Ztee12=Ztee21=Rind_3+jωLind_3 …(20)
次に、以下の(21)式で示すように、図2の回路全体のZ行列Z_dutから、T型回路部5のZ行列Z_teeを減じることにより、π型回路部6のZ行列Z_dut'を計算する(ステップS5)。
Z_dut'=Z_dut−Z_tee …(21)
次に、Z行列Z_dut'をY行列Y_dut'に変換する(ステップS6)。
4端子のY行列を用いると、以下の関係が成り立つ。
i1=Y11・v1+Y12・v2 …(22)
i2=Y21・v1+Y22・v2 …(23)
上記(1)および(2)式のi1、i2に、(22)および(23)式を代入すると、以下の(24)および(25)式が得られる。
(Z11・Y11+Z12・Y21−1)v1+(Z11・Y12+Z12・Y22)v2=0
…(24)
(Z21・Y11+Z22・Y21−1)v1+(Z21・Y12+Z22・Y22−1)v2=0
…(25)
上記(24)および(25)式において、v1とv2の恒等式が成り立つ条件は、以下の(26)〜(29)式である。
Z11・Y11+Z12・Y21−1=0 …(26)
Z11・Y12+Z12・Y22=0 …(27)
Z21・Y11+Z22・Y21=0 …(28)
Z21・Y22+Z22・Y22−1=0 …(29)
上記(26)〜(29)式を連立させることにより、Y11、Y12、Y21、Y22を計算することができる。
ここで、Y行列Y_dut'は、π型に接続された3つのアドミッタンスY1、Y2、Y3を用いて表現することができる(ステップS7)。図8はYパラメータを用いたπ型回路の一例を示す図である。図8より、以下の(30)および(31)式が得られる。
i1=Y11・v1+Y12・v2 …(30)
i2=Y21・v1+Y22・v2 …(31)
上記(30)および(31)式を変形すると、以下の(32)および(33)式が得られる。
i1=(Y1+Y3)v1−Y3・v2 …(32)
i2=−Y3・v1+(Y2+Y3)v2 …(33)
上記(32)および(33)式と上記(30)および(31)式とから、以下の(34)〜(36)式が得られる。
Y1=Y11+0.5(Y21+Y12) …(34)
Y2=Y22+0.5(Y21+Y12) …(35)
Y3=−0.5(Y21+Y12) …(36)
次に、3つのアドミッタンスY1、Y2、Y3を用いて、以下の(37)および(38)式に基づいて、第1〜第3カップリング容量Coxi(ただし、i=1〜3)を計算する(ステップS8)。
アドミッタンスYiの逆数の虚数成分は、以下の(37)式で表される。
Figure 2009058371
上記(37)式を変形すると、以下の(38)式のようになり、第1〜第3カップリング容量Coxiが得られる。
Figure 2009058371
図9は第1および第2カップリング容量Cox1、Cox2の計算結果を示すグラフ、図10は第3カップリング容量Cox3の計算結果を示すグラフである。図9および図10の横軸は周波数である。これらの図に示すように、周波数によって第1〜第3カップリング容量Coxiの計算結果が変化する。そこで、第1および第2カップリング容量Cox1、Cox2については、できるだけ低い周波数領域での最大値を選択し、第3カップリング容量Cox3については、できるだけ高い周波数領域での最大値を選択する。
次に、第1および第2カップリング容量Cox1、Cox2に直列接続された第1および第2インピーダンスZsub1、Zsub2を計算する(ステップS9)。第1インピーダンスZsub1は、第1の渦電流損失抵抗Rs1と第1の渦電流損失容量Cs1を並列接続したものであり、以下の(39)式で表される。また、第2インピーダンスZsub2は、第2の渦電流損失抵抗Rs2と第2の渦電流損失容量Cs2を並列接続したものであり、以下の(40)式で表される。
Figure 2009058371
上記(39)および(40)式より、第1および第2の渦電流損失抵抗Rsi(i=1、2)と、第1および第2の渦電流損失容量Csiを計算する(ステップS10)。第1および第2の渦電流損失抵抗Rsi(i=1、2)と、第1および第2の渦電流損失容量Csiとは、それぞれ以下の(41)および(42)式で表される。
Figure 2009058371
上記(41)および(42)式に示すように、第1および第2の渦電流損失抵抗Rsiは上記(39)および(40)式の実数成分であり、第1および第2の渦電流損失容量Csiは上記(39)および(40)式の虚数成分である。
図11は第1および第2の渦電流損失抵抗Rsiの計算結果を示すグラフ、図12は第1および第2の渦電流損失容量Csiの計算結果を示すグラフである。これらの図において、横軸は周波数である。図示のように、周波数に応じて第1および第2の渦電流損失抵抗Rsiと第1および第2の渦電流損失容量Csiとの計算結果が大きく変化するが、できるだけ高い周波数における計算結果を抽出する。
以上により、図2の等価回路における各回路定数が抽出できる。
図13は図3のフローチャートにより各回路定数を抽出した等価回路におけるSパラメータの計算結果と実測値とを示すグラフであり、図13(a)は反射係数のグラフを示している。S11は実測を示し、S22は本発明で抽出した値と図2に示した等価回路を用いた場合のシミュレーション結果を示す。また、図13(b)は伝達利得のグラフを示している。S12は実測を示し、S21は本発明で抽出した値と図2に示した等価回路を用いた場合のシミュレーション結果を示す。図13(b)では両者に乖離が見られるような印象を受けるが実際は比較している値が非常に小さい(高々0.01程度)ので、この乖離は無視しても実用上差し支えない。図14は等価回路におけるQ値の周波数特性の計算結果と実測値とを示す図である。図13および図14において、計算結果のグラフは実線で、実測値は破線で示している。
図13および図14に示すように、計算結果は実測値に近似しており、本実施形態による等価回路抽出によるモデリングの精度がきわめて高いことがわかる。
このように、本実施形態では、センタータップ付きの変圧器等の3端子を有するT字型伝送回路について図2のような等価回路を作成し、この等価回路をπ型回路部6とT型回路部5に分けて電磁界解析を行い、シミュレーションを用いた最適化を行うことなく、等価回路内の各回路定数を直接計算するため、各種のT字型伝送回路を短時間で設計可能となる。特に、本実施形態による等価回路抽出方法を採用すると、直流から高周波(20GHz程度)までの広帯域にわたって、実測値に極めて近いモデリング精度が得られ、設計誤差を最小限に抑えることができるとともに、T字型伝送回路を内蔵する各種の半導体集積回路の設計期間を大幅に短縮できる。本実施形態を応用すれば、インダクタ用のプロセスデザインキットも短時間で開発可能となる。
上述した実施形態では、T字型等価回路の一例として、センタータップ付きの変圧器の等価回路について説明したが、本発明は、少なくとも3端子を備えた各種のT型伝送回路に幅広く適用可能である。
変圧器の一例を示す平面図。 図1の変圧器の等価回路の一例を示す回路図。 図2の等価回路内の各回路定数を抽出する処理手順の一例を示すフローチャート。 4端子のZパラメータを含む伝送回路の一例を示す図。 3端子のZパラメータによるT型回路の一例を示す図。 第1〜第3引き出し線抵抗Rind_iの計算結果を示すグラフ。 第1〜第3引き出し線インダクタLind_iの計算結果を示すグラフ。 Yパラメータを用いたπ型回路の一例を示す図。 第1および第2カップリング容量Cox1、Cox2の計算結果を示すグラフ。 第3カップリング容量Cox3の計算結果を示すグラフ。 第1および第2の渦電流損失抵抗Rsiの計算結果を示すグラフ。 第1および第2の渦電流損失容量Csiの計算結果を示すグラフ。 (a)はS11とS22のグラフ、(b)はS21,S12のグラフ。 等価回路におけるQ値の周波数特性の計算結果と実測値とを示す図。
符号の説明
5 T型回路部
6 π型回路部
11 第1引き出し線定数部
12 第2引き出し線定数部
Rind_1 第1引き出し線抵抗
Lind_1 第1引き出し線インダクタ
Rind_2 第2引き出し線抵抗
Lind_2 第2引き出し線インダクタ
Rind_3 第3引き出し線抵抗
Lind_3 第3引き出し線インダクタ
Cox1 第1カップリング容量
Zsub1 第1インピーダンス回路
Cox2 第2カップリング容量
Zsub2 第2インピーダンス回路
Cox3 第3カップリング容量
Rs1 第1の渦電流損失抵抗
Cs1 第1の渦電流損失容量
Rs2 第2の渦電流損失抵抗
Cs2 第2の渦電流損失容量

Claims (5)

  1. 交流的な接地端子と、信号伝送用の第1および第2端子と、を備えたT型伝送回路の等価回路抽出方法であって、
    前記等価回路は、T型回路部と、π型回路部とを備え、
    前記T型回路部は、
    一端が前記第1端子に接続され、直列接続される第1引き出し線抵抗および第1引き出し線インダクタを有する第1引き出し線定数部と、
    一端が前記第2端子に接続され、他端が前記第1引き出し線定数部の他端に接続され、直列接続される第2引き出し線抵抗および第2引き出し線インダクタを有する第2引き出し線定数部と、
    一端が前記接地端子に接続され、他端が前記第1引き出し線定数部の他端および前記第2引き出し線定数部の他端に接続され、直列接続される第3引き出し線抵抗および第3引き出し線インダクタを有する第3引き出し線定数部と、を有し、
    前記π型回路部は、
    前記第1端子および前記接地端子間に直列接続される第1カップリング容量および渦電流損失による第1インピーダンス回路と、
    前記第2端子および前記接地端子間に直列接続される第2カップリング容量および渦電流損失による第2インピーダンス回路と、
    前記第1および第2端子間に接続される第3カップリング容量と、を有するように構成され、
    前記第1および第2端子の信号を測定してSパラメータを取得するステップと、
    前記SパラメータをZパラメータに変換した後、前記Zパラメータを用いてT型回路への変換を行うステップと、
    前記変換されたT型回路の各定数に対応するZパラメータに基づいて、前記T型回路部における前記第1〜第3引き出し線抵抗と前記第1〜第3引き出し線インダクタとを求めるステップと、
    前記等価回路の全体に対応するZパラメータから、前記T型回路部に対応するZパラメータを減じることにより、前記π型回路部のZパラメータを計算するステップと、
    前記π型回路部のZパラメータをYパラメータに変換するステップと、
    前記Yパラメータに基づいて、前記第1〜第3カップリング容量を計算するステップと、を備えることを特徴とするT型伝送回路の等価回路抽出方法。
  2. 計算された前記第1〜第3カップリング容量を用いて、前記第1および第2インピーダンス回路のインピーダンスを計算するステップと、
    前記第1インピーダンス回路の計算されたインピーダンスに基づいて、並列接続された第1の渦電流損失抵抗および第1の渦電流損失容量を計算するステップと、
    前記第2インピーダンス回路の計算されたインピーダンスに基づいて、並列接続された第2の渦電流損失抵抗および第2の渦電流損失容量を計算するステップと、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の等価回路抽出方法。
  3. 前記第1〜第3引き出し線抵抗と前記第1〜第3引き出し線インダクタとは、所定の周波数以下の周波数範囲で計算されることを特徴とする請求項1または2に記載の等価回路抽出方法。
  4. 前記第1カップリング容量は、計算された最大値のうち、周波数が低いものから選択され、
    前記第2および第3カップリング容量は、計算された最大値のうち、周波数が高いものから選択されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の等価回路抽出方法。
  5. 前記T型伝送回路は、基板上に形成された渦巻き形状のパターンからなる変圧器であり、
    前記接地端子は、前記変圧器のセンタータップであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の等価回路抽出方法。
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