JP2009057818A - フェンス式取水設備 - Google Patents

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忠男 伊藤
Takaya Yanobu
孝也 矢延
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春彦 松岡
Kimito Fujimura
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Abstract

【課題】簡易な設備の追加と簡単な操作だけで、表層水と下層水を同時に取水することを可能としたフェンス式取水設備を提供する。
【解決手段】ダム湖1の堰堤2等の取水口5の上流側周囲をフェンス状に覆う可撓性の遮水膜10が設けられ、上部フロート11と遮水膜10の上端部10bとの間の上部取水口13から表層水aを取水するようにしたフェンス式取水設備において、遮水膜10の下端部10aに着地用錘16が取付けられるとともに、遮水膜10の下端部10aと上端部10bとの間に、中間フロート17が設けられて、中間フロート17にエアーを供給した時に、着地用錘16とともに遮水膜10の下端部10aを持ち上げて、下端部10aと水底4との間の下部取水口19から下層水bを取水するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、フェンス式取水設備に関する。
従来、フェンス(カーテンウォール)式取水設備としては、水底に固定された支柱の上部に可撓性の遮水膜の下端部を連結し、遮水膜の上端部に取付けた上部フロートを水面に浮上させることで表層水(浅層水)を遮水し、遮水膜の下端部と水底との間の下部取水口から下層水(深層水)のみを取水するものがある(特許文献1参照)。
また、ダム湖の堰堤等の取水口の上流側周囲を広範囲でフェンス状に覆う可撓性の遮水膜の下端部を水底に固定し、遮水膜の上端部を水面に浮上する上部フロートに連結部材を介して連結して、上部フロートと遮水膜の上端部との間の上部取水口から表層水のみを取水するものも提案されている。
特開2005−140751号公報
ところで、前記のようなフェンス式取水設備において、ダム湖の堰堤の取水口に対して設置されているような場合、常時は表層水のみを取水して下流側に放流する一方、大雨等で濁水がダム湖に流入したときは、表層水とともに下層水(濁水)も同時に取水して放流したいという要望がある。
本発明は、前記要望に応えるためになされたもので、簡易な設備の追加と簡単な操作だけで、表層水と下層水を同時に取水することを可能としたフェンス式取水設備を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は、ダム湖の堰堤等の取水口の上流側周囲をフェンス状に覆う可撓性の遮水膜が設けられ、遮水膜の下端部は水底に着地され、遮水膜の上端部は、水面に浮上する上部フロートに連結部材を介して連結されて、上部フロートと遮水膜の上端部との間に形成された上部取水口から表層水を取水するようにしたフェンス式取水設備において、前記遮水膜の下端部に、この下端部を水底に着地させるための着地用錘が取付けられるとともに、遮水膜の下端部と上端部との間に、中間フロートが設けられて、この中間フロートにエアーを供給した時に、中間フロートの浮力で前記着地用錘とともに遮水膜の下端部を持ち上げて、この下端部と水底との間に形成される下部取水口から下層水を取水するようにしたことを特徴とするフェンス式取水設備を提供するものである。
請求項2のように、前記中間フロートは、着地用錘を水底に着地させた状態で、着地用錘と中間フロートとの間の遮水膜を略垂直状に張るための水没フロートと、エアーを供給した時の浮力で前記着地用錘とともに遮水膜の下端部を持ち上げるための浮沈フロートとで成る構成とすることが好ましい。
請求項3のように、前記水没フロートは、アンカー部材で水底に固定されて、このアンカー部材は、浮沈フロートで着地用錘とともに遮水膜の下端部が持ち上げられた時に、前記下部取水口を保持する長さに設定されていることが好ましい。
請求項4のように、前記アンカー部材の上流側部分と前記着地用錘とは、振れ防止部材で連結されていることが好ましい。
請求項5のように、前記中間フロートより上側の遮水膜上部は、中間フロートの下流側に位置されて、この遮水膜上部に、略垂直下向きのテンションを付与するためのテンション用錘が設けられているとともに、遮水膜の上端部に、この上端部を略水平状に張るための取水口フロートが設けられていることが好ましい。
請求項6のように、前記テンション用錘は、鉄や鉛等の高比重材料をゴム材で包んで成るゴムブロックで形成されていることが好ましい。
請求項7のように、前記テンション用錘は、遮水膜の横方向に所定の間隔を隔てて貼付け固定していることが好ましい。
本発明によれば、遮水膜の下端部を着地用錘で水底に着地させることで、常時は、上部フロートと遮水膜の上端部との間の上部取水口から表層水のみを取水することができる。一方、表層水と下層水を同時に取水するときは、中間フロートにエアーを供給すれば、中間フロートの浮力で着地用錘とともに遮水膜の下端部が持ち上げられて、水底との間に下部取水口が形成されるので、この下部取水口から下層水を取水できるようになる。このように、遮水膜に中間フロートを追加するだけで良いので、設備コストが安価であるとともに、中間フロートのエアーを供給制御するだけで良いので、操作が簡単に行える。
請求項2によれば、中間フロートを2重または2個の水没フロートと浮沈フロートとで構成することができ、水没フロートが既設されていれば、着地用錘と浮沈フロートとエアー給排設備とを追加するだけで良くなる。
請求項3によれば、水没フロートをアンカー部材で水底に固定することで、浮沈フロートで着地用錘とともに遮水膜の下端部を持ち上げた時に、下部取水口の高さが正確に保持されるようになる。
請求項4によれば、遮水膜の下端部の着地用錘をアンカー部材の上流側部分と振れ防止部材で連結することで、下部取水口からの下層水の取水時に、遮水膜の下部側が水流によって振れ動くのが抑制されるようになる。
請求項5によれば、中間フロートより上側の遮水膜上部にテンション用錘を設けることで、遮水膜上部に略垂直下向きのテンションが付与されるから、水流による下流方向への変形が防止されて遮水膜上部の形状が安定するので、取水水位が規則的となって上部取水口からの取水がスムーズに行えるようになる。また、テンション用錘は、水位の変動で下降する遮水膜上部を、中間フロートの下流側に折り畳むようにガイドしながらスムーズに下降させるようになる。加えて、遮水膜の上端部に、この上端部を略水平状に張るための取水口フロートを設けることで、上端部が蛇行しにくくなるので、取水水位が規則的となって上部取水口からの取水がスムーズに行えるようになる。
請求項6によれば、テンション用錘が鉄や鉛等の高比重材料をゴム材で包んで成るゴムブロックであるから、遮水膜が触れても損傷が防止できるようになる。
請求項7によれば、各テンション用錘を遮水膜の横方向に間隔を隔てて貼付け固定しているから、テンション用錘がフレキシブルになって、遮水膜上部の変形に追随できるようになるとともに、遮水膜に貼付け固定であるので、適宜に増減も可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図6に示すように、ダム湖1の堰堤2は、堰頂3と水底4との間が傾斜状態であり、この傾斜した堰堤2の下部に取水口5が設けられ、この取水口5の上流側周囲を平面視で略U字形でフェンス状に覆う可撓性(ゴム引布製)の遮水膜10が設けられている。
概略であるが、遮水膜10の下流側の幅W1は約100m、上流側の幅W2は約50m、下流側と上流側の奥行きLは約120m、上流側の高さHは約80mである。これらは、本実施形態における遮水膜10の広さを理解するための参考値である。なお、図6では、堰堤2の取水口5の位置を明らかにするため、遮水膜10をクロスハッチングで網目状に描いているが、実際は網目状では無く、完全な遮水用の膜である。
図3(a)(b)にも示すように、遮水膜10の下端部10aは水底4に着地され、遮水膜10の上端部10bは、水面に浮上する上部フロート11に多数本のフロートロープ(連結部材)12を介して連結されて、上部フロート11と遮水膜10の上端部10bとの間に形成された上部取水口13から表層水aを取水するようになっている。
具体的には、図2および図4に示すように、上部フロート11は、上下のフロートロープ14a,14bの間に繭玉状のフロート単体11aが長さ方向に一連に並べられ、上下のフロートロープ14a,14bに一体的に連結されて構成されている。上下のフロートロープ14a,14bの両端部14cは、図6のように、堰堤2の上部に係留されている。
また、遮水膜10の上流側は、複数のアンカーロープ15aとアンカー15bとで水底4に係留されている。
上部フロート11の下フロートロープ14bには、長さ方向に所定の間隔でフロートロープ12の上端が係止され、このフロートロープ12の下端が遮水膜10の上端部10bに係止されることで、上部フロート11と遮水膜10の上端部10bとの間に、フロートロープ12の長さに相当する上部取水口13が形成されるようになる。
図3(a)(b)のように、遮水膜10の下端部10aに、この下端部10aを水底4に着地させるためのチェーン状の着地用錘16が一連に取付けられている。
この着地用錘16の重力と上部フロート11の浮力との関係は、洪水時等に水位が異常に上昇した時は、着地用錘16の重力が上部フロート11の浮力に打ち勝って、上部フロート11が水没されるように設定されている。
また、遮水膜10の上端部10bには、フロート単体25aが長さ方向に一連に並べられ、上端部10bに一体的に連結されることで、上端部10bを略水平状に張るための取水口フロート25が取付けられている。
遮水膜10の下端部10aと上端部10bとの間には、中間フロート17が取付けられている。この中間フロート17は、図3(a)のように、着地用錘16を水底4に着地させた状態で、着地用錘16と中間フロート17との間の遮水膜(固定膜)10を略垂直状に張るための浮力を有する水没フロート17Aと、図1のように、エアーを供給した時の浮力で着地用錘16とともに遮水膜10の下端部10aを持ち上げるための浮沈フロート17Bとで構成されている。本例では、中間フロート17を2個の水没フロート17Aと浮沈フロート17Bとで構成したが、内側の水没フロート17Aの外側に浮沈フロート17Bを嵌め込んだ2重構成とすることもできる。
水没フロート17Aは、図4のように、遮水膜10に固定された補強部材18に繭玉状のフロート単体17aが長さ方向に一連に並べられ、一体的に連結されて構成されている。
また、浮沈フロート17Bは、水没フロート17Aの上部に連結され、両端が閉塞された長いチューブ体であって、具体的に図示しないが、堰堤2の堰頂3等に設置されたエアー給排設備(ポンプ室等)のエアー給排管が接続されて、エアーの給排制御がされるようになっている。
浮沈フロート17Bにエアーが供給されていない時は、図3(a)(b)のように、浮沈フロート17Bは萎んで浮力が無くなり、着地用錘16が水底4に着地された状態で、水没フロート17Aの浮力により、着地用錘16と中間フロート17との間の遮水膜10が略垂直状に張られるようになる。
そして、浮沈フロート17Bにエアーが供給された時は、図1のように、浮沈フロート17Bの浮力で着地用錘16とともに遮水膜10の下端部10aが持ち上げられて、この下端部10aと水底4との間に、下層水bを取水するための下部取水口19が形成されるようになる。
水没フロート17Aは、上流側と下流側のアンカー20とアンカーロープ21とで水底4に係留されている。このアンカーロープ21は、図1のように、浮沈フロート17Bで着地用錘16とともに遮水膜10の下端部10aが持ち上げられた時に、下部取水口19を保持する長さに設定されている。
前記実施形態では、遮水膜10の補強部材18に水没フロート17Aを連結し、この水没フロート17Aの上部に浮沈フロート17Bを連結したが、図7のように、遮水膜10の補強部材18に浮沈フロート17Bを連結し、この浮沈フロート17Bの上部に水没フロート17Aを連結することもできる。このようにすれば、浮沈フロート17Bが萎んで浮力が無い時に(図7の実線の状態)、萎んだ浮沈フロート17Bが水没フロート17Aで引っ張り上げられた状態で保持されるようになるから〔図3(a)を対比参照〕、萎んだ浮沈フロート17Bが水流によって振れ動くのが抑制されるようになる。
中間フロート17より上側の遮水膜10の上部は、中間フロート17の下流側に位置されて、この遮水膜10の上部に、略垂直下向きのテンションを付与するためのテンション用錘26が貼付け固定されている。
このテンション用錘26は、鉄や鉛等の高比重材料をゴム材で包んで成るゴムブロックで形成されていて、遮水膜10の横方向に所定の間隔を隔てて複数個が貼付け固定されている。
前記のようにフェンス式取水設備を構成すれば、図3(a)のように、遮水膜10の下端部10aを着地用錘16で水底4に着地させることで、常時は、上部フロート11と遮水膜10の上端部10bとの間の上部取水口13から表層水aのみを取水することができる。図3(a)は満水位HWLの場合であり、図3(b)のように低水位LWLとなっても、同様に、上部取水口13から表層水aのみを取水することができる。
一方、大雨等で濁水がダム湖に流入して、表層水aととともに下層水(濁水)bも同時に取水して放流するときは、中間フロート17の浮沈フロート17Bにエアーを供給すれば、図1のように、浮沈フロート17Bの浮力で着地用錘16とともに遮水膜10の下端部10aが持ち上げられて、水底4との間に下部取水口19が形成されるので、この下部取水口19から下層水bを取水できるようになる。
この結果、上流の水質と近い水質の水を下流に放流することで、河川の連続性を確保し、下流の環境維持に貢献することができる。
また、中間フロート17を2重または2個の水没フロート17Aと浮沈フロート17Bとで構成することができ、遮水膜10に水没フロート17Aが既設されていれば、着地用錘16と浮沈フロート17Bとエアー給排設備とを追加するだけで良いので、設備コストが安価であるとともに、浮沈フロート17Bのエアーを供給制御するだけで良いので、操作が簡単に行える。
さらに、水没フロート17Aをアンカーロープ21で水底4に固定することで、浮沈フロート17Bで着地用錘16とともに遮水膜10の下端部10aを持ち上げた時に、下部取水口19の高さが正確に保持されるようになる。
図5(a)に示すように、上流側部分のアンカーロープ21の長さ方向の略中間部と着地用錘16とを振れ防止ロープ(振れ防止部材)22で連結することが好ましい。または、図5(b)に示すように、上流側部分のアンカー20と着地用錘16とを振れ防止ロープ(振れ防止部材)22で連結することが好ましい。
このように、遮水膜10の下端部10aの着地用錘16をアンカー部材であるアンカーロープ21またはアンカー20の上流側部分と振れ防止ロープ22で連結することで、下部取水口19からの下層水bの取水時に、遮水膜10の下部側が水流によって振れ動くのが抑制されるようになる。特に、図5(a)のように、振れ防止ロープ22を水底4から遠ざけていると、遮水膜10の下端部10aを着地用錘16で水底4に着地させている時に、遮水膜10の上流側に堆積した土砂に振れ防止ロープ22が埋まるおそれが少なくなるので有利である。
一方、中間フロート17より上側の遮水膜10の上部にテンション用錘26を設けることで、遮水膜10の上部に略垂直下向きのテンションが付与されるから、水流による下流方向への変形が防止されて遮水膜10の上部の形状が安定するので、取水水位が規則的となって上部取水口13からの取水がスムーズに行えるようになる。
また、テンション用錘26は、水位の変動で下降する遮水膜10の上部を、中間フロート17の下流側に折り畳むようにガイドしながらスムーズに下降させるようになる〔図3(a)→(b)参照〕。
加えて、フロートロープ12の間の遮水膜10の上端部10bに、この上端部10bを略水平状に張るための取水口フロート25を設けることで、上端部10bが蛇行しにくくなるので、取水水位が規則的となって上部取水口13からの取水がスムーズに行えるようになる。
また、テンション用錘26が鉄や鉛等の高比重材料をゴム材で包んで成るゴムブロックであるから、遮水膜10が触れても損傷が防止できるようになる。
さらに、ゴムブロックである各テンション用錘26を遮水膜10の横方向に間隔を隔てて貼付け固定しているから、テンション用錘26がフレキシブルになって、遮水膜10の上部の変形に追随できるようになるとともに、ゴム引布製の遮水膜10にゴム系接続剤で貼付け固定であるので、適宜に増減も可能になる。
前記実施形態では、下部取水口19から下層水(濁水)を取水することを前提としたが、遮水膜10の上流側に堆積した土砂を下流側に流し去るために、一時的に下部取水口19を形成するフラッシング設備として、または取水量制御設備としても利用することもできる。
また、前記実施形態は、ダム湖1のフェンス式取水設備であったが、汽水河川または水域において、塩分の遡上を防止するフェンス式取水設備としても利用することができる。
本発明の実施形態に係るフェンス式取水設備であり、上部取水口と下部取水口を形成した側面断面図である。 図1のフェンス式取水設備の要部正面図である。 図1の上部取水口のみを形成したフェンス式取水設備であり、(a)は満水位の側面断面図、(b)は低水位の側面断面図である。 図1のフェンス式取水設備の要部斜視図である。 (a)(b)は、それぞれ振れ防止ロープを設けた図1の変形例の側面断面図である。 本発明の実施形態に係るフェンス式取水設備の全体斜視図である。 図1の上部取水口のみを形成したフェンス式取水設備の変形例の側面断面図である。
符号の説明
1 ダム湖
2 堰堤
4 水底
5 取水口
10 遮水膜
10a 下端部
10b 上端部
11 上部フロート
12 フロートロープ(連結部材)
13 上部取水口
16 着地用錘
17 中間フロート
17A 水没フロート
17B 浮沈フロート
19 下部取水口
20 アンカー(アンカー部材)
21 アンカーロープ(アンカー部材)
22 振れ防止ロープ(振れ防止部材)
25 取水口フロート
26 テンション用錘
a 表層水
b 下層水

Claims (7)

  1. ダム湖の堰堤等の取水口の上流側周囲をフェンス状に覆う可撓性の遮水膜が設けられ、遮水膜の下端部は水底に着地され、遮水膜の上端部は、水面に浮上する上部フロートに連結部材を介して連結されて、上部フロートと遮水膜の上端部との間に形成された上部取水口から表層水を取水するようにしたフェンス式取水設備において、
    前記遮水膜の下端部に、この下端部を水底に着地させるための着地用錘が取付けられるとともに、遮水膜の下端部と上端部との間に、中間フロートが設けられて、この中間フロートにエアーを供給した時に、中間フロートの浮力で前記着地用錘とともに遮水膜の下端部を持ち上げて、この下端部と水底との間に形成される下部取水口から下層水を取水するようにしたことを特徴とするフェンス式取水設備。
  2. 前記中間フロートは、着地用錘を水底に着地させた状態で、着地用錘と中間フロートとの間の遮水膜を略垂直状に張るための水没フロートと、エアーを供給した時の浮力で前記着地用錘とともに遮水膜の下端部を持ち上げるための浮沈フロートとで成ることを特徴とする請求項1に記載のフェンス式取水設備。
  3. 前記水没フロートは、アンカー部材で水底に固定されて、このアンカー部材は、浮沈フロートで着地用錘とともに遮水膜の下端部が持ち上げられた時に、前記下部取水口を保持する長さに設定されていることを特徴とする請求項2に記載のフェンス式取水設備。
  4. 前記アンカー部材の上流側部分と前記着地用錘とは、振れ防止部材で連結されていることを特徴とする請求項3に記載のフェンス式取水設備。
  5. 前記中間フロートより上側の遮水膜上部は、中間フロートの下流側に位置されて、この遮水膜上部に、略垂直下向きのテンションを付与するためのテンション用錘が設けられているとともに、遮水膜の上端部に、この上端部を略水平状に張るための取水口フロートが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のフェンス式取水設備。
  6. 前記テンション用錘は、鉄や鉛等の高比重材料をゴム材で包んで成るゴムブロックで形成されていることを特徴とする請求項5に記載のフェンス式取水設備。
  7. 前記テンション用錘は、遮水膜の横方向に所定の間隔を隔てて貼付け固定していることを特徴とする請求項5または6に記載のフェンス式取水設備。
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