JP2009057415A - ガスの精製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】精製工程における塔自体の汚れと、その塔から出る吸収液が再度塔に入るまでの吸収液のラインに設置された熱交換器や塔槽類の他、吸収の第1塔からの吸収液の飛散または第2塔からの吸収液の飛散により次塔並びに、その次塔の吸収液ラインに設置された熱交換器並びに塔槽類などの汚れが抑制されたガスの精製方法を提供する。
【解決手段】コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法において、第一吸収塔の塔底から内容物を系外に抜き出すことを特徴とする方法。
【選択図】 なし
【解決手段】コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法において、第一吸収塔の塔底から内容物を系外に抜き出すことを特徴とする方法。
【選択図】 なし
Description
本発明はガスの精製方法に関し、より詳細には、コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法に関する。
コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスは、発電用や都市ガス等の燃料として、また化学工業用の原料として使われるが、使用に際し、閉塞及び汚れの原因になると考えられる物質(タール成分、ナフタリン、ダスト)、ガスを燃料として燃焼した時の不完全燃焼の原因になると考えられる物質(粗製ベンゼン)、環境問題の原因物質として法規制の対象となっている物質(硫化水素、アンモニア)、腐食の原因物質と考えられる物質(シアン化水素、硫化水素)を含有している。そのため、これらの問題を解決し安定して燃料や原料として供給するためには、これらの物質を除去する精製を行わなければならない。その方法としては、コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法がある。
例えば、文献ではCOGの精製にはドライメーンで80〜85℃に冷却されたCOGを更にプライマリクーラーで約30℃に冷却後、電気集塵機、循環水を用いた洗浄塔や衝突型タール抽出機等を使ってタールミストの除去をした後、脱ナフタリン塔でナフタリンを吸収除去し、脱硫塔で硫化水素を吸収除去し、脱アンモニア塔でアンモニアを吸収除去し、ベンゼンスクラバーで粗製ベンゼンを吸収除去する精製方法が開示されている(非特許文献1)。
しかしながら、これらの精製方法では時間の経過とともに、塔の閉塞や熱交換器の汚れの問題が発生していた。具体的には塔自体の汚れと、その塔から出る吸収液が再度塔に入るまでの吸収液のラインに設置された熱交換器や塔槽類の他、吸収の第1塔からの吸収液の飛散または第2塔からの吸収液の飛散により次塔並びに、その次塔の吸収液ラインに設置された熱交換器並びに塔槽類などが汚れている。
この対策としては、一般に塔については一時バイパス等の変則運転によって洗浄する場合もあるし、予備塔がある場合には予備塔に切り替えて該吸収塔を開放掃除する場合もある。熱交換器については洗浄剤で洗浄して、熱交換器の熱伝達性を良くする方法が用いられている。
芳香族及びタール工業ハンドブック(第3版):社団法人日本芳香族工業会(編集・発行)P64〜69
芳香族及びタール工業ハンドブック(第3版):社団法人日本芳香族工業会(編集・発行)P64〜69
精製工程の閉塞や汚れが抑制されたガスの精製方法を提供することが求められていた。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、第一吸収塔の内容物を除去することにより閉塞及び汚れを抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発明の要旨は、下記(1)〜(6)に存する。
(1) コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法において、第一吸収塔の塔底から内容物を系外に抜き出すことを特徴とする方法。
(2) 第一吸収塔の吸収媒体が油であり、側部から吸収油を吸収塔吸収部へ循環させる上記(1)に記載の方法。
(3) 第一吸収塔が脱ナフタリン塔である上記(1)又は(2)に記載の方法。
(4) 内容物の系外への除去を、間欠的に行う上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 系外へ抜き出す内容物の抜き出し量が、塔内に存在する内容物の5%以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6) 系外へ抜き出す内容物が、エマルジョンである上記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(1) コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法において、第一吸収塔の塔底から内容物を系外に抜き出すことを特徴とする方法。
(2) 第一吸収塔の吸収媒体が油であり、側部から吸収油を吸収塔吸収部へ循環させる上記(1)に記載の方法。
(3) 第一吸収塔が脱ナフタリン塔である上記(1)又は(2)に記載の方法。
(4) 内容物の系外への除去を、間欠的に行う上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 系外へ抜き出す内容物の抜き出し量が、塔内に存在する内容物の5%以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6) 系外へ抜き出す内容物が、エマルジョンである上記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
本発明により、精製工程の閉塞及び汚れが抑制されたガスの精製方法を提供することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の方法は、コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法において、第一吸収塔の塔底から内容物を系外に抜き出すことを特徴とする。
本発明におけるコークス炉ガスとは、石炭を600℃以上の温度で加熱乾留してコークスを製造する際に発生するガスで、一般的な組成として、水素10〜70%、メタン25〜75%、エチレン等の炭化水素1〜15%、一酸化炭素4〜9%、二酸化炭素1〜6%、窒素1〜13%、酸素0〜0.5%、硫化水素等の硫黄化合物0.3〜1.5%、アンモニア等の窒素化合物0.3〜1.8%、ベンゾール類0.1〜1.8%、及びその他石炭由来の微量成分を含んでいる。加熱温度が800℃以上になると、水素の発生及び炭化水素の発生が盛んになるため、例えば、石炭の加熱乾留温度を1000℃としたときのコークス炉ガスの組成は、水素45〜70%、メタン25〜35%、エチレン等の炭化水素1〜5%等と、上記の一般的な組成の中で水素は高濃度となり、メタンやエチレン等の炭化水素は低濃度になる。
本発明の方法は、コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法において、第一吸収塔の塔底から内容物を系外に抜き出すことを特徴とする。
本発明におけるコークス炉ガスとは、石炭を600℃以上の温度で加熱乾留してコークスを製造する際に発生するガスで、一般的な組成として、水素10〜70%、メタン25〜75%、エチレン等の炭化水素1〜15%、一酸化炭素4〜9%、二酸化炭素1〜6%、窒素1〜13%、酸素0〜0.5%、硫化水素等の硫黄化合物0.3〜1.5%、アンモニア等の窒素化合物0.3〜1.8%、ベンゾール類0.1〜1.8%、及びその他石炭由来の微量成分を含んでいる。加熱温度が800℃以上になると、水素の発生及び炭化水素の発生が盛んになるため、例えば、石炭の加熱乾留温度を1000℃としたときのコークス炉ガスの組成は、水素45〜70%、メタン25〜35%、エチレン等の炭化水素1〜5%等と、上記の一般的な組成の中で水素は高濃度となり、メタンやエチレン等の炭化水素は低濃度になる。
また、本発明における石炭熱分解炉ガスを例に挙げると、平均粒径40ミクロン程度に微粉砕された石炭を600℃以上の温度で圧力3atm、反応時間数秒で急速に分解して得られる熱分解ガスの組成は、水素1〜2%、一酸化炭素12〜20%、二酸化炭素7〜11%、メタン9〜20%、エチレン、エタン、プロパン、ブタン等のC2−C3成分が2〜6%、ベンゾール類2〜5%、残り窒素、その他硫化水素等の硫黄化合物やアンモニア等の窒素化合物及び石炭由来の微量成分を含んでいる。
コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法としては、例えば図1に示す方法が挙げられる。
まず、コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガス(以下これらをあわせて単に「ガス」ということがある)をクーラー1で冷却し、主にタール成分を除去する。クーラーの冷却温度は、通常25℃以上、好ましくは28℃以上であり、通常35℃以下、好ましくは32℃以下である。冷却温度が高すぎると後の吸収工程での吸収率が低下し、低すぎるとナフタレンが析出してしまう。冷却媒体としては、海水、工水等が挙げられ、好ましくは海水である。クーラーとしては、間接ガスクーラーが挙げられる。
まず、コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガス(以下これらをあわせて単に「ガス」ということがある)をクーラー1で冷却し、主にタール成分を除去する。クーラーの冷却温度は、通常25℃以上、好ましくは28℃以上であり、通常35℃以下、好ましくは32℃以下である。冷却温度が高すぎると後の吸収工程での吸収率が低下し、低すぎるとナフタレンが析出してしまう。冷却媒体としては、海水、工水等が挙げられ、好ましくは海水である。クーラーとしては、間接ガスクーラーが挙げられる。
クーラー1で冷却されたガスは、任意に脱塵塔2にて主にタールやダストが除去される。ガスは必ずしも脱塵塔2にかける必要はないが、後工程の付着や堆積の防止という観点から、かけた方が好ましい。脱塵塔としては、空塔が挙げられ、その捕集液としては水であればよく、具体的にはプライマリークーラー凝縮液、ガス液、水等が挙げられる。水を用いる場合も通常循環して使用されるためガスの成分はほとんど吸収されない。
脱塵塔2にかけられたガスは、次いで脱ナフタリン塔3にかけられ、主にナフタレン、クーラー1で除去しきれなかったタール成分が除去される。脱ナフタリン塔としては充填塔や空塔を用い、ナフタリン吸収液を塔上部から降らせ、ガスは下から上に流し、向流接触させる。経済性の面から、吸収液はリサイクルして使用することが好ましく、具体的には、図2に示す様に、脱ナフタリン塔の塔頂部から降らせ、塔底部に溜まった吸収液を脱ナフタリン塔側部から抜き出し、塔頂部へ循環させることにより吸収液を吸収塔吸収部に循環させればよい。
ナフタリン吸収液としては、ナフタリンを吸収しうる液体であればよく、具体的にはコールタールの蒸留時に得られる洗浄油(別名:吸収油)が挙げられる。
脱ナフタリン塔3におけるガスの流量は設備能力によって異なるが、通常5万〜25万Nm3/hrである。また、ナフタリン吸収液装入量(脱ナフタレン塔へ流入してくるナフタレン吸収液の量)とガスの流量比としては、通常0.1kg/Nm3以上、好ましくは0.2kg/Nm3以上である。ナフタリン吸収液とガスの流量比が低すぎると吸収率が落ちてしまう。ナフタリン吸収液とガスの流量比は高ければ高い程よいが、経済的ではないので、通常0.4kg/Nm3以下、好ましくは0.3kg/Nm3以下である。
脱ナフタリン塔3におけるガスの流量は設備能力によって異なるが、通常5万〜25万Nm3/hrである。また、ナフタリン吸収液装入量(脱ナフタレン塔へ流入してくるナフタレン吸収液の量)とガスの流量比としては、通常0.1kg/Nm3以上、好ましくは0.2kg/Nm3以上である。ナフタリン吸収液とガスの流量比が低すぎると吸収率が落ちてしまう。ナフタリン吸収液とガスの流量比は高ければ高い程よいが、経済的ではないので、通常0.4kg/Nm3以下、好ましくは0.3kg/Nm3以下である。
脱ナフタリン塔3から出てきたガスは、脱硫塔4にかけられ、主に硫化水素、シアンが吸収除去される。脱硫塔としては空塔(スプレー塔)が挙げられる。吸収液を塔上部から降らせ、ガスは下から上に流し、向流接触させる。経済性の面から、吸収液はリサイクルして使用することが好ましく、具体的には、図3に示す様に、脱硫塔4の塔頂部から降らせ、塔底部に溜まった吸収液を脱硫塔側部から抜き出し、塔頂部へ循環させることにより吸収液を吸収塔吸収部に循環させればよい。脱硫塔の吸収液としてはアンモニア水、炭酸ソーダ水、アルカノールアミン等が挙げられ、好ましくはアンモニア水である。ガス中にアンモニアが含有されている場合は吸収液として水を用いれば水がガス中のアンモニアを吸収し、アンモニア水となる。
脱硫塔4におけるガスの流量は設備能力によって異なるが、通常5万〜25万Nm3/hrである。また、脱硫吸収液装入量とガスの流量比としては、通常2kg/Nm3以上、好ましくは3kg/Nm3以上である。
脱硫塔4から出てきたガスは、脱アンモニア塔5にかけられ、主にアンモニアが吸収除去される。脱アンモニア塔としては、充填塔や空塔を用い、吸収液を塔上部から降らせ、ガスは下から上に流し、向流接触させる。経済性の面から、吸収液はリサイクルして使用することが好ましく、具体的には、図3に示す様に、脱アンモニア塔の塔頂部から降らせ、塔底部に溜まった吸収液を脱アンモニア塔側部から抜き出し、塔下段部へ循環させることにより吸収液を吸収塔吸収部に循環させればよい。
脱硫塔4から出てきたガスは、脱アンモニア塔5にかけられ、主にアンモニアが吸収除去される。脱アンモニア塔としては、充填塔や空塔を用い、吸収液を塔上部から降らせ、ガスは下から上に流し、向流接触させる。経済性の面から、吸収液はリサイクルして使用することが好ましく、具体的には、図3に示す様に、脱アンモニア塔の塔頂部から降らせ、塔底部に溜まった吸収液を脱アンモニア塔側部から抜き出し、塔下段部へ循環させることにより吸収液を吸収塔吸収部に循環させればよい。
アンモニア吸収液としてはアンモニアを吸収しうる液体であればよく、具体的には燐酸水溶液や希硫酸水溶液が挙げられ、液体アンモニアとして回収する場合はリン酸水溶液を用いる。リン酸水溶液のリン酸濃度は、28〜32%が好ましい。
脱アンモニア塔5におけるガスの流量は設備能力によって異なるが、通常5万〜25万Nm3/hrである。また、アンモニア吸収液装入量(アンモニア吸収塔へ流入してくるアンモニア吸収液の量)とガスの流量比としては、通常0.20kg/Nm3以上、好ましく0.4kg/Nm3以上である。脱アンモニア塔5から出てきたガスは、クーラー6にかけられ、脱軽油塔7での粗軽油の吸収率を上げるために冷却される。なお、クーラーとしては空塔や充填塔が挙げられる。
脱アンモニア塔5におけるガスの流量は設備能力によって異なるが、通常5万〜25万Nm3/hrである。また、アンモニア吸収液装入量(アンモニア吸収塔へ流入してくるアンモニア吸収液の量)とガスの流量比としては、通常0.20kg/Nm3以上、好ましく0.4kg/Nm3以上である。脱アンモニア塔5から出てきたガスは、クーラー6にかけられ、脱軽油塔7での粗軽油の吸収率を上げるために冷却される。なお、クーラーとしては空塔や充填塔が挙げられる。
クーラー6で冷却されたガスは、次いで脱軽油塔7にかけられ、主に粗製ベンゼン、脱ナフタリン塔3で除去しきれなかったナフタリンが吸収除去される。脱軽油塔としては、充填塔や空塔を用い、吸収液を塔上部から降らせ、ガスは下から上に流し、向流接触させる。経済性の面から、吸収液はリサイクルして使用することが好ましく、具体的には、図3に示す様に、脱軽油塔の塔頂部から降らせ、塔底部に溜まった吸収液を脱軽油塔側部から抜き出し、塔下段部へ循環させることにより吸収液を吸収塔吸収部に循環させればよい。
吸収液としては、粗製ベンゼン、ナフタリンを吸収しうる液体であればよく、具体的にはタール蒸留で得られた吸収油(洗浄油)が挙げられる。
脱軽油塔7におけるガスの流量は設備能力によって異なるが、通常5万〜25万Nm3/hrである。また、吸収液装入量(脱軽油塔へ流入してくる軽油吸収液の量)とガスの流量比としては、通常1kg/Nm3以上、好ましくは2kg/Nm3以上である。
脱軽油塔7におけるガスの流量は設備能力によって異なるが、通常5万〜25万Nm3/hrである。また、吸収液装入量(脱軽油塔へ流入してくる軽油吸収液の量)とガスの流量比としては、通常1kg/Nm3以上、好ましくは2kg/Nm3以上である。
また、脱ナフタリン、脱硫、脱安、脱軽油の各工程の順番は入れ替わる場合もある。
本発明における吸収塔とは、充填塔や空塔を用い、吸収液を塔上部から降らし、ガスを下から上に流し、吸収液とガスとを向流接触させてガス中の成分を吸収液に吸収させて除去する塔を意味する(「脱塵塔」等、吸収液に成分を吸収させる目的でないものはこれに含めない)。本発明における第一吸収塔とは、ガスが最初に通される吸収塔を意味し、具体的に図1におけるプロセスでは、脱ナフタリン塔3が該当する。
本発明における吸収塔とは、充填塔や空塔を用い、吸収液を塔上部から降らし、ガスを下から上に流し、吸収液とガスとを向流接触させてガス中の成分を吸収液に吸収させて除去する塔を意味する(「脱塵塔」等、吸収液に成分を吸収させる目的でないものはこれに含めない)。本発明における第一吸収塔とは、ガスが最初に通される吸収塔を意味し、具体的に図1におけるプロセスでは、脱ナフタリン塔3が該当する。
本発明においては、第一吸収塔の塔底から内容物を系外に抜き出すことを特徴とする。
本発明における内容物とは、塔底部に存在するエマルジョンを指し、本発明においては、塔底部に存在する物質を抜き出せばよい。該物質は具体的に特定できていないが、結果(効果)からすると、ナフタリン吸収塔で生成した付着性に富んだシアン系重合物を含有していると推測できる。分析結果からすると、該物質は分子量200〜4000程度であり、これが付着(閉塞)の原因物質と考えられる。該物質は、水が混ざると強力なエマルジョンを生成する。本発明においては、該物質等の有無の確認にかかわらず、塔底部に存在するエマルジョンを抜きだせばよい。
本発明における内容物とは、塔底部に存在するエマルジョンを指し、本発明においては、塔底部に存在する物質を抜き出せばよい。該物質は具体的に特定できていないが、結果(効果)からすると、ナフタリン吸収塔で生成した付着性に富んだシアン系重合物を含有していると推測できる。分析結果からすると、該物質は分子量200〜4000程度であり、これが付着(閉塞)の原因物質と考えられる。該物質は、水が混ざると強力なエマルジョンを生成する。本発明においては、該物質等の有無の確認にかかわらず、塔底部に存在するエマルジョンを抜きだせばよい。
本発明において「エマルジョン」とは、水と油が均一分散した状態を指す。油が水の中に分散している場合は油の含有量が0.05重量%以上であるものを指し、水が油の中に分散している場合は水の含有量が0.05重量%以上であるものを指す。
系外へ抜き出す内容物(エマルジョン)の抜き出し量は、通常、塔内に存在する内容物の5vol%以上であり、好ましくは10vol%以上、より好ましくは15vol%以上である。効果の面からすると全量抜き出しがよいが、通常50vol%以下であっても効果は発現する。少量ずつ複数化抜き出してもよいし、一度に大量を抜き出してもよい。
系外へ抜き出す内容物(エマルジョン)の抜き出し量は、通常、塔内に存在する内容物の5vol%以上であり、好ましくは10vol%以上、より好ましくは15vol%以上である。効果の面からすると全量抜き出しがよいが、通常50vol%以下であっても効果は発現する。少量ずつ複数化抜き出してもよいし、一度に大量を抜き出してもよい。
なお、内容物を系外に抜き出すとは、第一吸収塔から内容物を抜き出し、系内に循環させないことを意味する。具体的には、第一吸収塔から内容物を抜き出し理想的には塔底下部の底部を少しずつ抜き出せばよい。抜き出し量は多ければ多いほど好ましいが、抜き出し量が少なくても、抜き出し量に応じて効果は発現する。より具体的には、第一吸収塔の循環を停止して抜き出せばよい。抜き出しの前に、吸収液の一部を予め抜き出しておいて、内容物の抜き出し後、吸収液として再利用してもよい。また、内容物の抜き出しの際は、攪拌を伴った方が好ましく、例えば、塔底部に溜まった内容物をポンプにより攪拌する方法が挙げられる。
なお、連続運転の場合は、連続して抜き出した液を遠心分離にかけて、その重質成分を除去してもよい。
内容物の系外への抜き出しは、定期的(例えば3ヶ月に1回程度)に行ってもよいし、吸収塔の差圧を計測し、差圧の上昇に基づいて行ってもよいし、第1塔もしくは第2塔に付属する熱交換器の汚れを見て行ってもよい。また、更に厳密に抜き出しを管理するには、塔底に堆積した油をサンプリングし、水分含有量もしくは油含有量を見て行っても良いし、吸収に用いていないきれいな水や油を添加混合してエマルジョンの生成量見合いで行ってもよい。連続抜き出しの場合は、エマルジョンが「油が水の中に分散したO/W型エマルジョン」であれば、油分濃度で管理することが好ましく、抜き出した液中の油分濃度で管理すればよい。通常、油分濃度が1重量%以下になるまで、好ましくは0.2重量%以下になるまで、より好ましくは0.15重量%以下になるまで抜き出せばよい。また、エマルジョンが「水が油の中に分散したW/O型エマルジョン」であれば、水分濃度で管理することが好ましく、抜き出した液中の水分濃度で管理すればよい。通常、水分濃度が1重量%以下になるまで、好ましくは0.2重量%以下になるまで、より好ましくは0.15重量%以下になるまで抜き出せばよい。
内容物の系外への抜き出しは、定期的(例えば3ヶ月に1回程度)に行ってもよいし、吸収塔の差圧を計測し、差圧の上昇に基づいて行ってもよいし、第1塔もしくは第2塔に付属する熱交換器の汚れを見て行ってもよい。また、更に厳密に抜き出しを管理するには、塔底に堆積した油をサンプリングし、水分含有量もしくは油含有量を見て行っても良いし、吸収に用いていないきれいな水や油を添加混合してエマルジョンの生成量見合いで行ってもよい。連続抜き出しの場合は、エマルジョンが「油が水の中に分散したO/W型エマルジョン」であれば、油分濃度で管理することが好ましく、抜き出した液中の油分濃度で管理すればよい。通常、油分濃度が1重量%以下になるまで、好ましくは0.2重量%以下になるまで、より好ましくは0.15重量%以下になるまで抜き出せばよい。また、エマルジョンが「水が油の中に分散したW/O型エマルジョン」であれば、水分濃度で管理することが好ましく、抜き出した液中の水分濃度で管理すればよい。通常、水分濃度が1重量%以下になるまで、好ましくは0.2重量%以下になるまで、より好ましくは0.15重量%以下になるまで抜き出せばよい。
以下本発明を実施例により、より詳細に説明するが、本発明は何らこの実施例に限定されるのもではない。
<差圧の測定方法>
脱ナフタリン塔の圧力検出箇所を図4(11、12)に示す。
脱ナフタリン塔に入る前のガス本管10と脱ナフタリン塔の吸収部出口11と脱ナフタリン塔のデミスター出口12の3箇所の圧力を電子式差圧計(横河電機株式会社製、形式 EJ110 DMS2B−35DB/JF1/D4:大気圧との差)で検出し各部の差圧を算出した。デミスター部の差圧とは、吸収部出口の圧力とデミスター部出口の圧力の差((デミスター部の差圧)=(吸収部出口圧力)−(デミスター出口圧力))を言う。
<差圧の測定方法>
脱ナフタリン塔の圧力検出箇所を図4(11、12)に示す。
脱ナフタリン塔に入る前のガス本管10と脱ナフタリン塔の吸収部出口11と脱ナフタリン塔のデミスター出口12の3箇所の圧力を電子式差圧計(横河電機株式会社製、形式 EJ110 DMS2B−35DB/JF1/D4:大気圧との差)で検出し各部の差圧を算出した。デミスター部の差圧とは、吸収部出口の圧力とデミスター部出口の圧力の差((デミスター部の差圧)=(吸収部出口圧力)−(デミスター出口圧力))を言う。
<図1の装置における脱ナフタリン塔3以外の運転条件>
・プライマリークーラー1
ガス(コークス炉ガス)をクーラーに10万Nm3/hrで流通させ、冷媒として海水を用い、クーラー出口のガス温度が30℃となるように冷却した。
・ 脱塵塔2
空塔(スプレー塔)を用い、ガス(コークス炉ガス)を下から上に10万Nm3/hrで流し、捕集液(クーラーの凝縮水)を塔上部、塔中部、塔下部より各々150m3/hrで降らせ、向流接触させた。
・ 脱硫塔4
空塔(スプレー塔)を用い、ガスを10万Nm3/hrで下から上に流し、吸収液(アンモニア水)の装入量とガスの流量比を2.4kg/Nm3で降らせ、向流接触させた。
・プライマリークーラー1
ガス(コークス炉ガス)をクーラーに10万Nm3/hrで流通させ、冷媒として海水を用い、クーラー出口のガス温度が30℃となるように冷却した。
・ 脱塵塔2
空塔(スプレー塔)を用い、ガス(コークス炉ガス)を下から上に10万Nm3/hrで流し、捕集液(クーラーの凝縮水)を塔上部、塔中部、塔下部より各々150m3/hrで降らせ、向流接触させた。
・ 脱硫塔4
空塔(スプレー塔)を用い、ガスを10万Nm3/hrで下から上に流し、吸収液(アンモニア水)の装入量とガスの流量比を2.4kg/Nm3で降らせ、向流接触させた。
・ 脱アンモニア塔5
空塔(スプレー塔)を用い、ガスを10万Nm3/hrで下から上に流し、吸収液(燐酸濃度30%の燐酸水溶液)装入量とガス流量比を0.25kg/Nm3で塔上部から吸収液を降らせ、向流接触させた。
・クーラー6
空塔(スプレー塔)を用い、ガスを10万Nm3/hrで下から上に流し、冷却液を700m3/hrで塔上部から降らせて、クーラー出口のガス温度が26℃(冬場)〜32℃(夏場)となるように冷却した。
・ 脱軽油塔7
空塔(スプレー塔)を用い、ガスを10万Nm3/hrで下から上に流し、吸収液(タール蒸留で得られた吸収油)装入量とガス流量比を1.6kg/Nm3で降らせ、向流接触させた。
空塔(スプレー塔)を用い、ガスを10万Nm3/hrで下から上に流し、吸収液(燐酸濃度30%の燐酸水溶液)装入量とガス流量比を0.25kg/Nm3で塔上部から吸収液を降らせ、向流接触させた。
・クーラー6
空塔(スプレー塔)を用い、ガスを10万Nm3/hrで下から上に流し、冷却液を700m3/hrで塔上部から降らせて、クーラー出口のガス温度が26℃(冬場)〜32℃(夏場)となるように冷却した。
・ 脱軽油塔7
空塔(スプレー塔)を用い、ガスを10万Nm3/hrで下から上に流し、吸収液(タール蒸留で得られた吸収油)装入量とガス流量比を1.6kg/Nm3で降らせ、向流接触させた。
<汚れ係数の定義>
熱交換器の伝熱面の内外表面には使用期間中に汚れが付着し伝熱性能が低下する。この伝熱抵抗を汚れ係数、または汚れ抵抗と称し熱伝達係数(あるいは境膜伝熱係数)の逆数(m2・hr・℃/kcal)で表す。
熱交換器の伝熱面の内外表面には使用期間中に汚れが付着し伝熱性能が低下する。この伝熱抵抗を汚れ係数、または汚れ抵抗と称し熱伝達係数(あるいは境膜伝熱係数)の逆数(m2・hr・℃/kcal)で表す。
(数1)
汚れ係数=((1/汚れ総括伝熱係数)−(1/理論総括伝熱係数))
汚れ係数=((1/汚れ総括伝熱係数)−(1/理論総括伝熱係数))
(数2)
汚れ総括伝熱係数=高温側流体流量×(高温側出口温−高温側入口温)×高温側流体比熱/(対数平均温度差)/伝熱面積
汚れ総括伝熱係数=高温側流体流量×(高温側出口温−高温側入口温)×高温側流体比熱/(対数平均温度差)/伝熱面積
(数3)
理論総括伝熱係数=1/(1/高温側境膜伝熱係数)+(1/低温側境膜伝熱係数)+(1/伝熱板伝熱係数)
理論総括伝熱係数=1/(1/高温側境膜伝熱係数)+(1/低温側境膜伝熱係数)+(1/伝熱板伝熱係数)
<抜き出し液の性状確認方法>
(i) 抜き出し油の中に水が存在するW/O型エマルジョンの評価は、例えばサンプル20gと水20gを50ml試料瓶に入れ、液温度が30から35℃の範囲内で振とう機を用い20分混合後、恒温槽で30℃、1日静置してサンプルの容量(高さ)に対するエマルジョンの容量(高さ)を除して100を掛けてvolパーセントとして表わす。
(ii) 抜き出し水溶液の中に油が存在するO/W型エマルジョンの評価は、サンプルに水に対して不溶の溶媒(トルエン)を入れて水の中の油を抽出した後、抽出液をエバポレーターで濃縮しホットプレートに砂を敷いた上に置き、溶媒を80℃,1時間加熱除去して油量を秤量してエマルジョン量を算定する。
(i) 抜き出し油の中に水が存在するW/O型エマルジョンの評価は、例えばサンプル20gと水20gを50ml試料瓶に入れ、液温度が30から35℃の範囲内で振とう機を用い20分混合後、恒温槽で30℃、1日静置してサンプルの容量(高さ)に対するエマルジョンの容量(高さ)を除して100を掛けてvolパーセントとして表わす。
(ii) 抜き出し水溶液の中に油が存在するO/W型エマルジョンの評価は、サンプルに水に対して不溶の溶媒(トルエン)を入れて水の中の油を抽出した後、抽出液をエバポレーターで濃縮しホットプレートに砂を敷いた上に置き、溶媒を80℃,1時間加熱除去して油量を秤量してエマルジョン量を算定する。
実施例1
図1の装置において、脱ナフタリン塔3を、ガス量10万Nm3/hr、吸収液循環量200t/hr、ガス入口温度32℃、吸収液温度40℃の条件で運転した。図5に示すように運転の経過とともにデミスター部の差圧の上昇が見られた。この差圧を抑制するため、ガスは流通させたままの状態で図6の循環ポンプEを作動させ、脱ナフタリン塔3の通常液面から循環液抜き出し配管まで、抜き出しラインKより循環吸収液を系外に抜き出した。次に循環ポンプEを停止し、液循環を停止した(内容物の液面は、通常液面から循環液抜き出し配管の位置まで低下した)。次いで循環ポンプEとは別に設置したポンプa(図6参照)で塔底の内容物を2時間撹拌した後、内容物を抜き出しポンプb(図6参照)で塔底部(吸い込み口は底板+50mm)より塔外に抜き出した。内容物の抜き出し量は100vol%であった。
図1の装置において、脱ナフタリン塔3を、ガス量10万Nm3/hr、吸収液循環量200t/hr、ガス入口温度32℃、吸収液温度40℃の条件で運転した。図5に示すように運転の経過とともにデミスター部の差圧の上昇が見られた。この差圧を抑制するため、ガスは流通させたままの状態で図6の循環ポンプEを作動させ、脱ナフタリン塔3の通常液面から循環液抜き出し配管まで、抜き出しラインKより循環吸収液を系外に抜き出した。次に循環ポンプEを停止し、液循環を停止した(内容物の液面は、通常液面から循環液抜き出し配管の位置まで低下した)。次いで循環ポンプEとは別に設置したポンプa(図6参照)で塔底の内容物を2時間撹拌した後、内容物を抜き出しポンプb(図6参照)で塔底部(吸い込み口は底板+50mm)より塔外に抜き出した。内容物の抜き出し量は100vol%であった。
内容物の抜き出しが終了した後、装入している吸収油Hを補給油ラインより張り込み再度ポンプaで塔底の液を2時間撹拌した後、内容物を抜き出しポンプbで塔外に抜き出した。液の抜き出しが終了したら装入している吸収油Hを補給油ラインより液面計で50%迄塔底に張り込み、循環ポンプEで液循環を開始する。
塔底内容物を抜き出して1週間後にデミスター部の抵抗が減少し始め、約250mmH2Oの差圧が2ヶ月で170mmH2Oまで減少した。
塔底内容物を抜き出して1週間後にデミスター部の抵抗が減少し始め、約250mmH2Oの差圧が2ヶ月で170mmH2Oまで減少した。
実施例2
実施例1において脱ナフタリン塔3から抜き出した塔底内容物のエマルジョン量を評価するため、W/O型のエマルジョン評価法で記載した方法で測定したところ100vol%であった。参考までに、通常脱ナフタリン塔3の系内に循環している吸収油は32%、脱ナフタリン塔3に装入される補給油(脱軽油塔で使用している軽油分除去後の吸収油)は22%、脱軽油塔で循環使用している吸収油に系外より新しく補充される吸収油(bコールタールを蒸留して得られた吸収油)は0%であった。油の中にエマルジョンが多く含有される程エマルジョン生成量は増加している。
実施例1において脱ナフタリン塔3から抜き出した塔底内容物のエマルジョン量を評価するため、W/O型のエマルジョン評価法で記載した方法で測定したところ100vol%であった。参考までに、通常脱ナフタリン塔3の系内に循環している吸収油は32%、脱ナフタリン塔3に装入される補給油(脱軽油塔で使用している軽油分除去後の吸収油)は22%、脱軽油塔で循環使用している吸収油に系外より新しく補充される吸収油(bコールタールを蒸留して得られた吸収油)は0%であった。油の中にエマルジョンが多く含有される程エマルジョン生成量は増加している。
実施例3
図1の装置において、脱ナフタリン塔3をガス量10万Nm3/hrで、吸収液循環量200m3/hr、ガス入口温度32℃、吸収液温度40℃の条件で運転した。図1の装置において脱硫塔4をガス量10万Nm3/hrで、吸収液装入量200m3/hr、ガス入口温度38℃、吸収塔吸収液入口温度22℃で運転した。 図7の装置において吸収塔でH2Sを吸収した吸収液g(液温30℃)は一旦、リッチソリューションタンクMに入り、ポンプRで脱硫吸収液熱交Oに入り脱酸塔Q塔底より抜き出した130℃のリーンソリューションhと熱交され90℃まで昇温される。その後、脱酸塔に装入され塔底から入った蒸気kで蒸留され塔頂からH2Sを含む酸ガスlが出てくる。酸ガスは次工程の硫黄回収設備で処理される。
図1の装置において、脱ナフタリン塔3をガス量10万Nm3/hrで、吸収液循環量200m3/hr、ガス入口温度32℃、吸収液温度40℃の条件で運転した。図1の装置において脱硫塔4をガス量10万Nm3/hrで、吸収液装入量200m3/hr、ガス入口温度38℃、吸収塔吸収液入口温度22℃で運転した。 図7の装置において吸収塔でH2Sを吸収した吸収液g(液温30℃)は一旦、リッチソリューションタンクMに入り、ポンプRで脱硫吸収液熱交Oに入り脱酸塔Q塔底より抜き出した130℃のリーンソリューションhと熱交され90℃まで昇温される。その後、脱酸塔に装入され塔底から入った蒸気kで蒸留され塔頂からH2Sを含む酸ガスlが出てくる。酸ガスは次工程の硫黄回収設備で処理される。
一方、脱硫吸収液熱交を出たリーンソリューションは脱硫吸収液ク−ラーPで冷却水にて22℃まで冷却される。冷却された液はリーンソリューションタンクNに入り、リーンソリューションポンプSで吸収塔A´に装入される。
クーラーPの開放掃除後はクーラーの汚れ係数(m2・hr・℃/kcal)が約2×10―4 と良好であったが、運転の経過とともにクーラーの汚れの増加が見られた。この汚れを抑制するため、実施例1と同様な操作でナフタリン吸収塔の底部に溜まった内容物を除去した。
クーラーPの開放掃除後はクーラーの汚れ係数(m2・hr・℃/kcal)が約2×10―4 と良好であったが、運転の経過とともにクーラーの汚れの増加が見られた。この汚れを抑制するため、実施例1と同様な操作でナフタリン吸収塔の底部に溜まった内容物を除去した。
ナフタリン吸収塔の塔底に溜まった内容物を抜き出した後、約10日頃よりクーラーの汚れが汚れ係数(m2・hr・℃/kcal)で約6×10―4から 約4×10―4程度まで低減した。
1 プライマリ−クーラー
2 ダストワッシャー
3 脱ナフタリン塔
4 脱硫塔
5 脱安塔
6 ファイナルクーラー
7 脱軽油塔
8 粗コークス炉ガス
9 精製コークス炉ガス
A 吸収塔(充填塔)
B デミスター
C 木格子
D スプレーノズル
E 循環ポンプ
F COG入口
G COG出口
H 補給油
I 抜き出し油
I´抜き出し液
A´吸収塔(スプレー塔)
J 吸収液
K 抜き出しライン
L 吸収液循環ポンプ
M リッチソリュ−ションタンク
N リーンソリューションタンク
O 脱硫吸収液熱交
P 脱硫吸収液クーラー
Q 脱酸塔
R リッチソリュ−ションポンプ
S リーンソリューションポンプ
a 塔底液撹拌ポンプ
b 塔底液抜き出しポンプ
c 塔底液
d 塔底液抜き出し油
e 未脱硫ガス
f 脱硫ガス
g リッチソリューション
h リーンソリュ−ション
i 冷却水入
j 冷却水出
k 蒸気
l 酸ガス(H2S)
10 脱ナフタリン塔に入る前のガス本管圧力検出箇所
11 脱ナフタリン塔吸収部出口圧力検出箇所
12 脱ナフタリン塔デミスター部出口圧力検出箇所
2 ダストワッシャー
3 脱ナフタリン塔
4 脱硫塔
5 脱安塔
6 ファイナルクーラー
7 脱軽油塔
8 粗コークス炉ガス
9 精製コークス炉ガス
A 吸収塔(充填塔)
B デミスター
C 木格子
D スプレーノズル
E 循環ポンプ
F COG入口
G COG出口
H 補給油
I 抜き出し油
I´抜き出し液
A´吸収塔(スプレー塔)
J 吸収液
K 抜き出しライン
L 吸収液循環ポンプ
M リッチソリュ−ションタンク
N リーンソリューションタンク
O 脱硫吸収液熱交
P 脱硫吸収液クーラー
Q 脱酸塔
R リッチソリュ−ションポンプ
S リーンソリューションポンプ
a 塔底液撹拌ポンプ
b 塔底液抜き出しポンプ
c 塔底液
d 塔底液抜き出し油
e 未脱硫ガス
f 脱硫ガス
g リッチソリューション
h リーンソリュ−ション
i 冷却水入
j 冷却水出
k 蒸気
l 酸ガス(H2S)
10 脱ナフタリン塔に入る前のガス本管圧力検出箇所
11 脱ナフタリン塔吸収部出口圧力検出箇所
12 脱ナフタリン塔デミスター部出口圧力検出箇所
Claims (6)
- コークス炉ガス又は石炭熱分解炉ガスを複数の吸収塔により精製する方法において、第一吸収塔の塔底から内容物を系外に抜き出すことを特徴とする方法。
- 第一吸収塔の吸収媒体が油であり、側部から吸収油を吸収塔吸収部へ循環させる請求項1に記載の方法。
- 第一吸収塔が脱ナフタリン塔である請求項1又は2に記載の方法。
- 内容物の系外への除去を、間欠的に行う請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 系外へ抜き出す内容物の抜き出し量が、塔内に存在する内容物の5%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 系外へ抜き出す内容物が、エマルジョンである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2007
- 2007-08-30 JP JP2007223833A patent/JP2009057415A/ja active Pending
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