JP2009056986A - 可動板状体への給電構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤハーネスを大きく揺動させることに伴う占有スペースの増大や他部材との干渉等の心配を軽減ないし解消し、また、取付側への組付作業性を高める。
【解決手段】板状体1の端部を長形の案内部材2の内側にスライド自在に係合させ、案内部材を長形の収容部材3の一方の内側に係合固定し、板状体にワイヤハーネス4を接続した可動板状体への給電構造で、収容部材3の他方の内側に可動プロテクタ6のスライド部26をスライド自在に係合させ、ワイヤハーネスを可動プロテクタに固定して収容部材に沿って可動プロテクタと一体に移動自在に配索した。収容部材3に沿って固定プロテクタ7を配置し、固定プロテクタにワイヤハーネス4を固定し、ワイヤハーネスを固定プロテクタ内で可動プロテクタ6と一体に移動自在とした。
【選択図】図1
【解決手段】板状体1の端部を長形の案内部材2の内側にスライド自在に係合させ、案内部材を長形の収容部材3の一方の内側に係合固定し、板状体にワイヤハーネス4を接続した可動板状体への給電構造で、収容部材3の他方の内側に可動プロテクタ6のスライド部26をスライド自在に係合させ、ワイヤハーネスを可動プロテクタに固定して収容部材に沿って可動プロテクタと一体に移動自在に配索した。収容部材3に沿って固定プロテクタ7を配置し、固定プロテクタにワイヤハーネス4を固定し、ワイヤハーネスを固定プロテクタ内で可動プロテクタ6と一体に移動自在とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車の開閉式の窓ガラスといった板状体に給電を行うための可動板状体への給電構造に関するものである。
図6は、従来の可動板状体である可動ガラスへの給電構造の一形態を示すものである(特許文献1参照)。
この給電構造は、自動車の右前側(運転席側)のドア51において、窓ガラス52をドア側のラック53とガラス側のモータ54のピニオン(図示せず)とで自走式に昇降させる際に、モータ54への給電用の電線(ワイヤハーネス)55をドア前端側の支持片56を支点に上下に揺動自在としたものである。
モータ54と支持片56とはガイド軸57で連結され、ガイド軸57に電線55が螺旋状に巻かれて配索されている。図6ではガラス52を途中まで閉めた状態を示している。ガイド軸57を用いることで、周囲の機構物への電線55の引っ掛かりを防止している。
図7は、従来の可動ガラスへの給電構造の他の形態を示すものである(特許文献2参照)。
この給電構造は、自動車の最後部の窓ガラス58を略X字型のレギュレータとモータ(図示せず)とで駆動して、垂直なガイドレール59に沿って昇降させる際に、ワイヤハーネス60の長手方向中間部を固定具61で車体側に固定し、固定部61からガラス側にかけてワイヤハーネス60の外周にコイルばね等の可撓性部材62を装着し、ワイヤハーネス60の先端部をガラス側の回路に接続し、固定具61を支点にワイヤハーネス60を上下に揺動自在としたものである。
図7で、上側の実線はガラス58の全閉状態、中間の鎖線は半開状態、下側の鎖線は全開状態を示している。可撓性部材62を用いることでワイヤハーネス60を上向きに付勢してワイヤハーネス60の垂れ下がりを抑止している。
上記以外の可動ガラスへの給電構造としては、例えば特許文献3に記載されたものが挙げられる(図示せず)。この給電構造は、自動車のバックドアに電熱線を有する窓ガラスを昇降自在に設け、バックドアに縦長の給電装置を設け、給電装置のケース内にフラットワイヤハーネスをループ状に配索し、フラットワイヤハーネスの一端側をガラス側の回路にコネクタ接続し、フラットワイヤハーネスの他端側をバックドア内の回路にコネクタ接続して、ガラスの昇降に伴ってフラットワイヤハーネスをケース内で昇降させて余長吸収させるものである。
特開平1−273745号公報(第1図)
特開2005−238932号公報(図3)
特開2005−238932号公報(図3)
しかしながら、上記従来の特許文献3の給電構造にあっては、ケース付きの給電装置を用いるために、大型化し、ドア内に給電装置のための大きなスペースを必要としたり、高コスト化するという懸念があった。特に、バックドアではなく、自動車の左右(側方)のドアの窓ガラスへの給電構造は、ドア内のスペースの制約が強いことから、省スペースで簡易な構造のものが求められていた。窓ガラスへの給電の目的は、窓ガラスの駆動や曇り止め以外に例えば電気的な調光ガラスの使用等が挙げられる。
例えば、図8に示す如く、自動車の側方の回動式のドア73に、窓ガラス63への給電用のワイヤハーネス64を配索する場合、ドアインナパネル65の前端の防水グロメット66からワイヤハーネス64をドアインナパネル65の内側に導入し、中央の作業窓67からドアインナパネル65の外側に導出させてドア後部の作業窓68でハーネス固定部69に固定させ、ハーネス固定部69からドアインナパネル65の内側を通って、中央の作業窓67でガラス63の下端側の回路70のコネクタ71にワイヤハーネス64のコネクタ72を嵌合接続させ、ガラス63の昇降に伴ってハーネス固定部69を支点にワイヤハーネス64を上下に揺動自在とする。
しかしながら、図8の給電構造にあっては、特に窓ガラス63の半開状態でワイヤハーネス64がハーネス固定部69とコネクタ72との間で垂れ下がって(下向きに弛んで)、車両走行中にドアインナパネル等と干渉して異音を生じたりする懸念があった。また、ワイヤハーネス64を組み付ける際に、ハーネス固定部69からドアインナパネル65の内側(ドアアウタパネルとの間)を通してワイヤハーネス64を配索しなければならないために、組付作業性が悪いという問題があった。
例えばワイヤハーネス64の垂れ下がりを防止するために、図6のガイド軸57や図7の可撓性部材62を用いた場合は、部品コストや組付工数がアップするという懸念があった。また、ワイヤハーネス64を揺動させるために、ドア内に大きなスペースを必要とし、場合によってはワイヤハーネス64がドア内の構造物に干渉し兼ねないという懸念もあった。
本発明は、上記した点に鑑み、ワイヤハーネスを大きく揺動させることに伴う占有スペースの増大や他部材との干渉等の心配を軽減ないし解消し、且つ簡易な構造で低コストで済み、それに加えて、取付側への組付作業性の良好な可動板状体への給電構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る可動板状体への給電構造は、板状体の端部が長形の案内部材の内側にスライド自在に係合し、該案内部材が長形の収容部材の一方の内側に係合固定され、該板状体にワイヤハーネスが接続された可動板状体への給電構造であって、前記収容部材の他方の内側に可動プロテクタのスライド部がスライド自在に係合し、前記ワイヤハーネスが該可動プロテクタに固定されて該収容部材に沿って該可動プロテクタと一体に移動自在に配索されたことを特徴とする。
上記構成により、板状体の移動(進退)に伴ってワイヤハーネスが可動プロテクタと一体に板状体の移動方向に移動する。ワイヤハーネスは板状体と共に収容部材の長手方向に沿って直線的に進退(伸縮)する。従来のようなワイヤハーネスの揺動は生じない。
請求項2に係る可動板状体への給電構造は、請求項1記載の可動板状体への給電構造において、前記収容部材に沿って固定プロテクタが配置され、該固定プロテクタに前記ワイヤハーネスが固定され、該ワイヤハーネスが該固定プロテクタ内で前記可動プロテクタと一体に移動自在であることを特徴とする。
上記構成により、板状体の移動(進退)に伴って、ワイヤハーネスが固定プロテクタ内で外部との干渉等なく保護されつつ、固定プロテクタのハーネス固定部を支点に直線的に進退(伸縮)する。案内部材と収容部材と可動プロテクタと固定プロテクタとワイヤハーネスとでユニット化された組立体が構成される。
請求項3に係る可動板状体への給電構造は、請求項1又は2記載の可動板状体への給電構造において、前記固定プロテクタが前記収容部材と同程度の幅に形成されたことを特徴とする。
上記構成により、案内部材を収容した収容部材の幅と同程度の幅の固定プロテクタを収容部材と一体に取付側である自動車のドア等に容易に組付可能となる。
請求項4に係る可動板状体への給電構造は、請求項1〜3の何れかに記載の可動板状体への給電構造において、前記可動プロテクタが前記板状体に固定されたことを特徴とする。
上記構成により、板状体と一体に可動プロテクタが位置ずれや時間的ずれなく収容部材に沿ってスムーズに移動(進退)可能となる。板状体の移動に伴って、板状体に接続されたワイヤハーネス部分に引張力が作用することもなくなる。
請求項5に係る可動板状体への給電構造は、請求項1〜4の何れかに記載の可動板状体への給電構造において、前記板状体がガラスであり、前記案内部材がガラスランであり、前記収容部材がディビジョンバーであることを特徴とする。
上記構成により、自動車のドアの窓ガラスをディビジョンバーの内側でガラスランに沿ってスムーズに摺動させる構造において、既存のディビジョンバーを利用して、あるいはディビジョンバーを一部改造して、可動プロテクタを摺動自在とすることで、簡単な構造で低コストな給電構造が提供される。
請求項1記載の発明によれば、板状体の移動に伴ってワイヤハーネスが可動プロテクタと共に長形の収容部材に沿って直線的に進退することで、従来のワイヤハーネスの大きな揺動が起こらず、ワイヤハーネスの揺動に伴う占有スペースの増大や他部材との干渉等が防止される。これにより、例えば板状体としてガラスを用いた自動車のドア内の省スペース化が可能になる。また、従来のガイド軸や可撓性部材を用いることなく、例えば既存の案内部材と収容部材(一部を改良する)とに可動プロテクタを付加した簡単な構造で低コストな給電構造を得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、ワイヤハーネスの可動部分を固定プロテクタで覆って外部との干渉等から安全に保護することで、干渉に伴う異音や摩耗や傷付きが防止され、板状体への給電の信頼性が向上する。また、案内部材と収容部材と可動プロテクタと固定プロテクタとワイヤハーネスとを一つの組立体としてユニット化することで、例えば自動車のドア等といった取付側への組付作業性が高まる。
請求項3記載の発明によれば、固定プロテクタを収容部材と一体に例えば自動車のドア等の狭いスペースに容易に組み付けることができ、請求項2記載の組付作業性が一層向上する。
請求項4記載の発明によれば、可動プロテクタが板状体と完全に一体となって移動するから、可動プロテクタの移動が引っ掛かり等なくスムーズに行われ、板状体の移動に伴うワイヤハーネスの移動がスムーズに行われて、板状体への給電の信頼性が高まる。また板状体の移動時に、板状体に接続されたワイヤハーネス部分に引張力が作用しないから、ワイヤハーネス部分の耐久性が向上し、これによっても板状体への給電の信頼性が向上する。
請求項5記載の発明によれば、自動車のドアの窓ガラスをディビジョンバーの内側でガラスランに沿ってスムーズに摺動させる構造において、既存のディビジョンバーを利用あるいは一部改造して、簡単な構造で低コストな給電構造を提供することができる。
図1〜図2は、本発明に係る可動板状体への給電構造の一実施形態を示すものである。
この給電構造は、自動車の側部のドア(図示せず)の窓ガラス(可動板状体)1に給電を行うためのもので、ドアの後端部に垂直に設けられ、ガラス1の後端縁1aをスライド自在に進入させる合成樹脂製のガラスラン(案内部材)2と、ガラスラン2を内半部3aの内側に収容固定する(図2参照)金属製の垂直なディビジョンバー(収容部材)3と、ディビジョンバー3の外半部3bに、矢印の如く上下方向スライド自在に係合し、ワイヤハーネス4をテープ巻きや結束バンド等の固定部材5で固定するスライダとしての合成樹脂製の可動プロテクタ6と、ディビジョンバー3の外側に隣接してワイヤハーネス4を垂直に収容する合成樹脂製の樋状の固定プロテクタ7とを備えたものである。
ワイヤハーネス4は、固定プロテクタ7の高さ方向中間位置で水平に突出した固定部8にテープ巻きや結束バンド等の固定部材5で固定されて、固定部8から固定プロテクタ7内に導入され、固定プロテクタ7内で垂直方向に屈曲延長されて、その垂直部分4aの端部が可動プロテクタ6に沿って水平に屈曲しつつ固定部材5で固定され、水平部分4bの先端のコネクタ9が、ガラス1にブラケット11で固定されたガラス側回路12のコネクタ10に嵌合接続されている。
図1で、実線で示すワイヤハーネス4はガラス1の上昇位置(閉じ状態)におけるもので、鎖線で示すワイヤハーネス4は下降位置(開き状態)におけるものである。ワイヤハーネス4の垂直部分4aは、ガラス1の上昇時に固定プロテクタ7の固定部8側の屈曲部4cから直線的に立ち上げられ、ガラス1の下降時に屈曲部4cから直線的に垂下される。ワイヤハーネス4の垂直部4aは可動プロテクタ6と共に固定プロテクタ7の内側に収容されて外部との干渉等から安全に保護される。
合成樹脂製のガラスラン2はガラス1を上下に摺動案内させる既存の案内部材であり、左右の側壁13と後側の底壁14とで横断面略コの字状に形成され、内側にガラス進入空間15(図2)を有し、両側壁13の先端(前端)に内向きの一対のリップ状のガラス案内部16(図2)と、外向きの一対のディビジョンバー覆い部17(図2)とを一体に有し、両側壁13の外面に、ディビジョンバー3の内面に弾性的に接して固定させるリップ状の支持突条18(図2)を有している。
図2の如く、ディビジョンバー3の内半部3aの内側にガラスラン2が収容され、ガラスラン2の底壁14がディビジョンバー3の中間の垂直な隔壁19に当接し、覆い部17がディビジョンバー3の内半部3aの先端部(前端部)20を覆う。なお、明細書中で前後左右上下の方向は車両の方向に一致させている。
ディビジョンバー3は、中間の隔壁19を介して内半部3aと外半部3bとを有する横断面略H字状のものであり、外半部3bは可動プロテクタ6を案内させるものである。ガラス1の前端側にもディビジョンバー3を配置する場合は、前端側のディビジョンバーに外半部3bは不要である。外半部3bとはガラス1に対して前後方向の外側に位置する部位(内半部3aとはその逆)の意味である。
ディビジョンバー3の内半部3aは内側に横断面矩形状のガラスラン収容空間21を有し、内半部3aの両側壁22の先端(前端)20の開口側には、ガラスラン2の先端(前端)の覆い部17の内面に係合する内向きの突条(符号20で代用)が、開口20aを縮幅するように突出形成されている。
ディビジョンバー3の外半部3bの両側壁14の先端(前端)には爪状の鍔部23が内向きに突出形成され、一対の鍔部23と両側壁22と隔壁19とで囲まれて、内半部3aよりも狭い可動プロテクタ収容空間24が形成されている。一対の爪部23の間隙から可動プロテクタ6が外側に導出される。ディビジョンバー3はブラケット25(図1)でドアに固定される。
可動プロテクタ6は、垂直な矩形板状(鍔状)のスライド部26と、スライド部26の幅方向中央から水平に突出した横断面略コの字状のハーネス支持板部27とで構成されている。スライド部26はディビジョンバー3の外半部3b内にスライド自在に係合している。
支持板部27は、スライド部26に直交して、外半部3bの一対の鍔部23の間を挿通する第一の板部27aと、第一の板部27aに直交して、一方の鍔部23の外面に沿って位置する第二の板部27bと、第二の板部27bに直交して、ディビジョンバー3の一方(車室寄り)の側壁22の外面に沿って平行に位置する第三の板部27cとで構成されている。
第二の板部27bと第三の板部27cとの外面に沿ってワイヤハーネス4が水平方向に略L字状に屈曲しつつ配索されて(屈曲部を符号4dで示す)、各板部27b,27cにそれぞれテープ巻き等の固定部材5でワイヤハーネス4の水平部分4bが固定されている。
第二の板部27bの固定部材5から第一の板部27aに至る範囲でワイヤハーネス4は垂直方向に屈曲され、その垂直部分4aが第一の板部27aの外面に沿って固定プロテクタ7の内側に配索されて、図1の如く垂直部分4aが中間の屈曲部4cを経て固定プロテクタ7のハーネス固定部8から水平に外部(ドア内)に配索されている。
第三の板部27cに沿うワイヤハーネス4の水平部分4bはガラス側のコネクタ10までほぼ水平に延長されて、水平部分4bの先端のコネクタ9でガラス側のコネクタ10に接続されている。本例のガラス側のコネクタ10は、コネクタハウジング内にコネクタ嵌合室を有し、コネクタ嵌合室内に雄端子(図示せず)を有したものであり、ワイヤハーネス側のコネクタ9は、コネクタ嵌合室に嵌合するコネクタハウジングと、コネクタハウジング内に収容された雌端子(図示せず)とを有したものである。
ガラス側のコネクタ10の雄端子はガラス側の回路(電線)12に接続され、ガラス側の回路12は例えばガラス内側面の熱線や自走式の駆動モータ等といった補機に接続されている。本例のガラス側のコネクタ10を固定したブラケット11はガラス1の内側面に接着固定されている。
固定プロテクタ7は、前後方向に短い車室寄りの垂直な側壁28と、前後方向に長い車外寄りの垂直な側壁29と、両側壁28,29を連結する左右方向に短い垂直な壁部30と、短い側壁28の高さ方向中間の外面側に突設されたハーネス固定部8とで構成され、三方の壁部28〜30で囲まれて縦長なハーネス収容空間31を有している。なお、図1の例では、ハーネス固定部8を固定プロテクタ7の外面側に設けたが、固定プロテクタ7の内面側にハーネス固定部を設けることも可能である。
固定プロテクタ7の一方の短い側壁28の先端(前端)28aと可動プロテクタ6の第二の板部27bとの間にワイヤハーネス4の水平部4bを上下に移動自在とする間隙32(図2)が設けられ、固定プロテクタ7の他方の長い側壁29の先端(前端)は図2の如くディビジョンバー3の後端の鍔部23に当接して配置される。
図2の如く、固定プロテクタ7の左右方向の内幅はディビジョンバー3の外幅と同程度に幅狭に形成され、固定プロテクタ7の左右方向の外幅は、ディビジョンバー3と可動プロテクタ6とを合わせた外幅と同程度に幅狭に形成されている。従って、ガラスラン2とディビジョンバー3と可動プロテクタ6と固定プロテクタ7とで構成されるプロテクタ組立体は幅狭であり、図3〜図4で説明するドアへの装着作業が容易化されている。
図2においては、固定プロテクタ7の外幅をディビジョンバー3の外幅よりも少し大きくしているが、固定プロテクタ7の外幅をディビジョンバー3の外幅と同程度(同等)にすることも可能であり、この場合には、ドアへの装着作業が一層容易化する。
可動プロテクタ6と固定プロテクタ7とにはワイヤハーネス4を予め装着しておくことが好ましく、その場合、ワイヤハーネス4と各プロテクタ6,7とでワイヤハーネス組立体が構成される。ガラスラン2とディビジョンバー3とでディビジョンバー組立体が構成され、ワイヤハーネス組立体とディビジョンバー組立体とでユニット化された一つの総組立体35ないし給電装置が構成される。
図1においては、ディビジョンバー3やガラスラン2の長さを固定プロテクタ7と同程度の長さに図示したが、実際には図3〜図4の如く、ディビジョンバー3は固定プロテクタ7よりも長く形成される。
図3は、プロテクタ組立体33を自動車の側部後方の右側のドア34に装着する状態、図4は図3のB−B断面図(図3を正面図とした場合、図4は側面図)を示すものである。図3では側部後方のドア34を示したが、側部前方のドアにプロテクタ組立体33を装着する場合も同様である。実際にはプロテクタ組立体33に代えて総組立体35が装着されることが好ましい。
図3の如く、ディビジョンバー3と固定プロテクタ7とを含むプロテクタ組立体33を前下がりに斜めにした状態から矢印の如く後方に回動させつつ、図4の如く、ドア34の左右のドアリインフォース36の間隙37内に挿入する。この間隙37の内幅よりも固定プロテクタ7の外幅が狭く形成されているから、ドア内へのプロテクタ組立体33の装着を容易に行うことができる。
図3の如く、ディビジョンバー3はドア34の後部において、窓枠38の上端部からドア34のインナパネル39の下部にかけてほぼ垂直に配置され、その状態でブラケット(図1)25でドア34に固定される。固定プロテクタ7は窓枠38よりも下側のインナパネル39の内側面に沿ってディビジョンバー3と平行に配置される。
そして、図1に実線で示す如く、ガラス1の上昇(閉じ)時に、コネクタ9に続くワイヤハーネス4の水平部4bがガラス1と一体に上昇し、スライダである可動プロテクタ6がディビジョンバー3に沿って水平部4bと一体的に上昇し、可動プロテクタ6と一体にワイヤハーネス4の垂直部4aが固定プロテクタ7内でハーネス固定部8から直線的に立ち上げられる。
また、図1に鎖線で示す如く、ガラス1の下降(開き)時に、コネクタ9に続くワイヤハーネス4の水平部4bがガラス1と一体に下降し、可動プロテクタ6がディビジョンバー3に沿って水平部4bと一体的に下降し、可動プロテクタ6と一体にワイヤハーネス4の垂直部4aが固定プロテクタ7内でハーネス固定部8から直線的に垂下される。
ガラス1の半開時に、可動プロテクタ6が固定プロテクタ7のハーネス固定部8に最接近した際に、ワイヤハーネス4の垂直部4aは可動プロテクタ6とハーネス固定部8との間で略U字状に垂下する。
このように、ガラス1の昇降に伴ってワイヤハーネス4が固定プロテクタ7内を昇降することで、昇降中のワイヤハーネス4の弛みがほぼディビジョンバー3の幅寸法の範囲で省スペースに収められると共に、ワイヤハーネス4と外部(ドア内の構造物)との干渉が防止されて、ドア34とワイヤハーネス4との干渉に伴う異音やワイヤハーネス4の傷みの心配が確実に解消される。
なお、ドア内にワイヤハーネス4を干渉なく収容する上下方向の十分なスペースがある場合は固定プロテクタ7を排除することも可能である。また、可動プロテクタ6に滑車等を設けて、ディビジョンバー3に対する摺動性を高めることも可能である。
図5は、本発明に係る可動板状体への給電構造の他の実施形態を示すものである。
この給電構造は、図2の実施形態の可動プロテクタ6の第三の板部27cを延長して、第三の板部27cの先端(前端)に略L字状の第四の板部27dを一体に形成し、第四の板部27dをガラス1の面に接着剤で固定した(固定部を27eで示す)ことを特徴とするものである。他の構成は図2の実施形態の構成と同じであるので、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
ガラス1と可動プロテクタ6´とが一体的に固定されたことで、ガラス1の昇降と同時にタイムラグなく可動プロテクタ76´が同じストロークで一層スムーズに昇降し、図1の実施形態のガラス1の昇降時におけるワイヤハーネス4のコネクタ9に続く水平部4bの引張が防止され、コネクタ9,10の嵌合緩みやワイヤハーネス4の引張負荷の懸念がなくなる。
図5の実施形態においても、固定プロテクタ7の幅はディビジョンバー3の幅に近く幅狭に形成されるから、図3〜図4におけるプロテクタ組立体33の装着時の作業性は図1の実施形態と同様に良好である。
なお、上記実施形態においては、可動プロテクタ6,6´にテープ等の固定部材5でワイヤハーネス4を固定したが、例えば可動プロテクタを水平な中空の樋状のプロテクタ主体部と蓋体部(図示せず)とで構成し、主体部内にワイヤハーネス4を収容して蓋体部を閉めてワイヤハーネス4を挟持固定等させることも可能である。
また、上記実施形態においては、自動車の側部のドア34に給電構造を適用した例を示したが、例えば側部のドア34以外に最後部のバックドア(図示せず)に上記給電構造を適用することも可能である。また、上記実施形態においては、昇降するガラスへの給電構造を示したが、例えば図1を90°反転させて見た如く、前後ないし左右にスライドするガラスへの給電構造としても有効である。
また、上記実施形態は、自動車のドア34の窓ガラス1に給電構造を適用した例を示したが、例えば自動車以外の車両や装置や試験機等のドアの窓ガラスに上記給電構造を適用することも可能である。また、上記実施形態においては、板状体としてガラス1を用いた場合の給電構造を示したが、ガラス1に代えて例えば防御用の金属板や、区画用の金属板ないし樹脂板等といった板状体を用いることも可能である。
上記各実施形態の構成は、可動板状体への給電構造以外に、給電装置や、ドアへの給電装置の取付構造や取付方法としても有効なものである。
1 ガラス(板状体)
2 ガラスラン(案内部材)
3 ディビジョンバー(収容部材)
4 ワイヤハーネス
6 可動プロテクタ
7 固定プロテクタ
26 スライド部
2 ガラスラン(案内部材)
3 ディビジョンバー(収容部材)
4 ワイヤハーネス
6 可動プロテクタ
7 固定プロテクタ
26 スライド部
Claims (5)
- 板状体の端部が長形の案内部材の内側にスライド自在に係合し、該案内部材が長形の収容部材の一方の内側に係合固定され、該板状体にワイヤハーネスが接続された可動板状体への給電構造であって、前記収容部材の他方の内側に可動プロテクタのスライド部がスライド自在に係合し、前記ワイヤハーネスが該可動プロテクタに固定されて該収容部材に沿って該可動プロテクタと一体に移動自在に配索されたことを特徴とする可動板状体への給電構造。
- 前記収容部材に沿って固定プロテクタが配置され、該固定プロテクタに前記ワイヤハーネスが固定され、該ワイヤハーネスが該固定プロテクタ内で前記可動プロテクタと一体に移動自在であることを特徴とする請求項1記載の可動板状体への給電構造。
- 前記固定プロテクタが前記収容部材と同程度の幅に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の可動板状体への給電構造。
- 前記可動プロテクタが前記板状体に固定されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の可動板状体への給電構造。
- 前記板状体がガラスであり、前記案内部材がガラスランであり、前記収容部材がディビジョンバーであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の可動板状体への給電構造。
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JP2007227347A JP2009056986A (ja) | 2007-09-03 | 2007-09-03 | 可動板状体への給電構造 |
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