JP2009056736A - 構造体の製造方法及び構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂層が厚い場合であっても、得られる構造体の熱に対する形状安定性を効率的かつ効果的に高めることが可能な構造体の製造方法、及びそのような製造方法により製造された構造体を提供する。
【解決手段】基体上にシロキサン樹脂を含む膜形成組成物を塗布して樹脂層を形成する工程と、この樹脂層にモールドを押し付ける工程と、樹脂層からモールドを剥離する工程と、モールドを剥離した後の樹脂層に減圧下で紫外線を照射する工程と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、室温ナノインプリント技術を用いた構造体の製造方法、及びそのような製造方法により得られた構造体に関する。
従来、基体上に微細なパターンを形成する技術の1つとして、ナノインプリント技術が提案されている(特許文献1参照)。このナノインプリント技術は、基本的には、所定のパターンが形成されたモールドを、表面に樹脂層が形成された基体に対して押し付け、モールドの形状を樹脂層に転写することにより、微細な転写パターンを得るものである。このようにして得られたパターン状の樹脂層は、例えば基体をエッチング加工する際のレジストとして利用される。本明細書では、このようにナノインプリント技術を用いて得られたパターン状の樹脂層を「構造体」と総称する。
これまで、樹脂層には熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂が用いられており、それぞれ「熱ナノインプリント技術」、「光ナノインプリント技術」として公知である。熱ナノインプリント技術では、予め加熱により樹脂を軟化させておき、次いで、モールドを樹脂層に押し付け、その状態で樹脂層を冷却して樹脂を硬化させ、その後、モールドを剥離することにより転写パターンを形成する。一方、光ナノインプリント技術では、モールドを樹脂層に押し付け、その状態で樹脂層に光を照射して樹脂を硬化させ、その後、モールドを剥離することにより転写パターンを形成する。
また、近年になり、樹脂層にシロキサン樹脂を用い、室温にて転写パターンを得る技術が提案されており、「室温ナノインプリント技術」として認識されるに至っている(特許文献2参照)。この室温ナノインプリント技術では、モールドを樹脂層に押し付け、その後、モールドを剥離することにより転写パターンを形成する。この室温ナノインプリント技術は、従来の熱ナノインプリント技術や光ナノインプリント技術のように加熱や光照射の工程が必要ないため、スループットが高いという特長がある。また、樹脂層にはシロキサン樹脂が用いられているため、得られた構造体は、エッチング用のレジストとしてのみならず、CMOSセンサーにおける極小レンズ等としても利用し得る。
米国特許第5772905号明細書 特開2003−100609号公報
ところで、室温ナノインプリント技術を用いて得られた構造体をレジスト以外の用途に利用する場合、構造体に対して加熱処理が施されることがある。したがって、構造体には、加熱によっても形状が変化しないこと、すなわち熱安定性が求められる。
そこで、本発明者らが構造体の熱安定性について研究を重ねたところ、構造体に対して紫外線を照射することにより、熱安定性を向上させ得ることが判明した。同時に、樹脂層が例えば500nm〜5μmと厚い場合には、樹脂層が薄い場合と同程度の照度、照射時間では、十分な熱安定性が得られないことも判明した。このように樹脂層が厚い場合にも熱安定性を向上させるには、紫外線の照度を上げたり、照射時間を長くしたりすればよいが、これにより樹脂が分解し、屈折率の低下、膜厚の低下、誘電率の上昇等を引き起こす可能性があるため好ましくない。また、照射時間を長くすることは、スループットの低下にもつながるため好ましくない。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、樹脂層が厚い場合であっても、得られる構造体の熱安定性を効率的かつ効果的に高めることが可能な構造体の製造方法、及びそのような製造方法により得られた構造体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、室温ナノインプリント技術を用いて得られた構造体に対して減圧下で紫外線を照射することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
本発明の第一の態様は、基体上にシロキサン樹脂を含む膜形成組成物を塗布して樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層にモールドを押し付ける工程と、前記樹脂層から前記モールドを剥離する工程と、前記樹脂層に減圧下で紫外線を照射する工程と、を含むことを特徴とする構造体の製造方法である。
本発明の第二の態様は、本発明の構造体の製造方法により得られた構造体である。
本発明によれば、室温ナノインプリント技術を用いて得られた構造体に対して減圧下で紫外線を照射することにより、減圧しない場合よりも効率的かつ効果的に、構造体の熱安定性を向上させることができる。
≪構造体の製造方法≫
本発明の構造体の製造方法は、基体上にシロキサン樹脂を含む膜形成組成物を塗布して樹脂層を形成する工程と、樹脂層にモールドを押し付ける工程と、樹脂層からモールドを剥離する工程と、モールドを剥離した後の樹脂層に減圧下で紫外線を照射する工程と、を含むことを特徴とする。
先ず、基体上にシロキサン樹脂を含む膜形成組成物をスピンコート法等により塗布し、樹脂層を形成する。
基体としては、特に限定されず、例えば、シリコン、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属からなる基板やガラス基板、或いはこれらに所定の配線パターンが形成されたものを用いることができる。また、これらの基板に有機層や無機層が形成されたものを用いてもよい。
また、樹脂層の膜厚は、製造する構造体の種類にもよるが、10nm〜5μmが好ましい。特に、本発明の構造体の製造方法では、膜厚が500nm〜5μmと厚い場合であっても、得られる構造体の熱安定性を効率的かつ効果的に向上させることができる。
なお、形成された樹脂層に対して、50〜150℃で0.1〜10分間、ライトベークを施すようにしても構わない。
次に、基体上に形成された樹脂層に所定形状のモールドを押し付け、モールドの形状を樹脂層に転写する。このとき、必ずしもモールドの凸部の先端が樹脂層の最下部に達するまでモールドを押し付ける必要はない。言い換えれば、モールドの形状が転写された樹脂層の下部に、モールドの形状が転写されていない樹脂層が残膜として残っていてもよい。この場合、樹脂層の残膜の上部において構造体が形成されていることになる。
モールドのプレス圧力は、5〜100MPa程度であることが好ましい。また、プレス時間は、樹脂層の膜厚にもよるが、10〜120秒程度であることが好ましい。このようにモールドを押し付けた状態で所定時間プレスすることにより、樹脂層の形状がより硬化する。
続いて、樹脂層からモールドを剥離する。この結果、モールドの形状が転写された構造体が基体上に形成される。
その後、モールドを剥離した後の樹脂層に減圧下で紫外線を照射することにより、構造体の熱安定性を向上させる。
元の樹脂層が500nm〜5μmと厚い場合、構造体の熱安定性を紫外線照射によって向上させるには、樹脂層が薄い場合よりも紫外線の照度を上げたり、照射時間を長くしたりする必要があるが、これにより樹脂が分解し、屈折率の低下、膜厚の低下、誘電率の上昇等を引き起こす可能性があるため好ましくない。また、照射時間を長くすることは、スループットの低下にもつながるため好ましくない。
これに対して、紫外線照射を減圧下で行うことにより、減圧しない場合よりも効率的かつ効果的に構造体の熱安定性を向上させることができる。したがって、屈折率の低下等を引き起こす可能性が低く、スループットが低下することもない。
なお、減圧下で紫外線を照射することにより、減圧しない場合よりも効率的かつ効果的に構造体の熱安定性を向上させることができることについて、そのメカニズムは必ずしも明確ではない。要因の1つとしては、構造体(及びその下部に存在する残膜)に含まれる残溶剤が揮発することにより、構造体(及びその下部に存在する残膜)が緻密化することが考えられる。
紫外線の波長は、オゾンの発生や有機物の分解を低減できる点で、200〜400nmが好ましい。紫外線源としては、200〜400nmにピーク波長を有する低圧水銀灯ランプや高圧水銀灯ランプを用いることができる。必要に応じて、不要波長をカットするフィルターを通すようにしても構わない。
また、紫外線の照度は5〜100mW/cmが好ましく、照射時間は5〜180秒間が好ましい。
また、減圧時の圧力は、0.01〜100Torrが好ましい。この範囲内とすることにより、構造体の熱安定性を効率的かつ効果的に向上させることができる。
なお、紫外線の照射時には、樹脂層を30〜200℃で加熱することが好ましい。このように加熱することにより硬化効率が高くなる。
このようにして、モールドの形状が転写された構造体を基体上に形成することができる。形成された構造体は、基体をエッチング加工する際のレジストとしてのみならず、CMOSセンサーにおける極小レンズ等としても利用し得る。すなわち、本発明では、モールドの形状を変えることにより、様々な形状の構造体を製造することができる。特に本発明の構造体の製造方法では、モールド剥離後の樹脂層に対して減圧下で紫外線を照射するため、得られる構造体の熱安定性が高い。したがって、構造体に対して加熱処理が施される場合であっても、形状変化が抑えられる。
≪膜形成組成物≫
<シロキサン樹脂(A)>
本発明の構造体の製造方法で用いられる膜形成組成物は、シロキサン樹脂(A)を含むものである。このシロキサン樹脂(A)としては、例えば下記一般式(a)で表される少なくとも1種のシラン化合物の加水分解物及び/又は部分縮合物が挙げられる。
上記一般式(a)中、Rは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を表し、複数個のRは同一でも異なっていてもよい。有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基等が挙げられ、水酸基、アルコキシ基等で置換されていてもよい。
上述したように、本発明の構造体の製造方法では、モールド剥離後の樹脂層に対して減圧下で紫外線を照射することにより、得られる構造体の熱安定性を向上させるが、その効果は、Rが炭素数4〜20の有機基の場合に顕著である。すなわち、シロキサン樹脂(A)がこのような炭素数4〜20の有機基を側鎖として有する場合、得られる構造体は加熱によって形状が変化し易いが、本発明のように減圧下で紫外線を照射することにより、得られる構造体の熱安定性を顕著に向上させることができる。
また、上記一般式(a)中、Xは加水分解性基を表す。加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;ビニロキシ基、2−プロペノキシ基等のアルケノキシ基;フェノキシ基、アセトキシ基等のアシロキシ基;ブタノキシム基等のオキシム基;アミノ基等が挙げられる。この中でも、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、加水分解、縮合時の制御のし易さから、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基が特に好ましい。
また、上記一般式(a)中、nは0〜2の整数を表す。この中でも、n=1であることが好ましい。
このシロキサン樹脂(A)の中でも、下記一般式(a−1)で表される構成単位を有するシルセスキオキサン樹脂(A’)が特に好ましい。
上記一般式(a−1)中、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状のアルキル基や、イソプロピル基、tert−ブチル基等の分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。この中でも、水素原子が特に好ましい。
また、上記一般式(a−1)中、Rは単結合又は炭素数1〜5のアルキレン基を表す。炭素数1〜5のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基等の直鎖状のアルキレン基や、イソプロピレン基、n−ブチレン基等の分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。この中でも、メチレン基及びエチレン基が特に好ましい。
このようなシルセスキオキサン樹脂(A’)は、微小空間への埋め込み性が良好であるため、このシルセスキオキサン樹脂(A’)を含む膜形成組成物からなる樹脂層にモールドを押し付けた場合、低いプレス圧力かつ短いプレス時間で、モールドの形状を高精度に転写することができる。
また、このシルセスキオキサン樹脂(A’)を含む膜形成組成物は、樹脂層と基体との密着性、樹脂層からのモールドの剥離性も良好なものとなる。
さらに、このシルセスキオキサン樹脂(A’)を含む膜形成組成物は、高い透明性・屈折率を有する。したがって、レンズ等の構造体を製造する際に好適である。
一般式(a−1)で表される構成単位の割合は、シルセスキオキサン樹脂(A’)の全構成単位に対して10〜100モル%であることが好ましく、15〜100モル%であることがより好ましい。
シルセスキオキサン樹脂(A’)は、下記一般式(a−2)で表される構成単位をさらに有していてもよい。
上記一般式(a−2)中、Rは炭素数1〜15のアルキル基又は炭素数6〜15の芳香族炭化水素基を表す。炭素数1〜15のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状のアルキル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の分岐鎖状のアルキル基、或いはシクロペンタン、シクロヘキサン、アダマンタン、ノルボルナン等から1個の水素原子を除いた環状のアルキル基が挙げられる。また、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。この中でも、フェニル基、ナフチル基が特に好ましい。
シルセスキオキサン樹脂(A’)は、上記一般式(a−1)、(a−2)で表される構成単位以外の構成単位をさらに有していてもよい。
シロキサン樹脂(A)の質量平均分子量は、特に限定されないが、2000〜30000であることが好ましく、3000〜15000であることがより好ましい。上記範囲とすることで、有機溶剤への溶解性が良好となる。また、膜形成組成物からなる樹脂層にモールドを押し付けたとき、モールドの形状が高精度に転写されるようになる。
<有機溶剤(B)>
膜形成組成物は、シロキサン樹脂(A)等の全ての成分を適当な有機溶剤に溶解して溶液の形態で用いるのが好ましい。
有機溶剤(B)としては、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル−n−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、又はジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物、上記多価アルコール類又は上記エステル結合を有する化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテル若しくはモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体;ジオキサン等の環状エーテル類;乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類;アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、アミルベンゼン、イソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、シメン、メシチレン等の芳香族系有機溶剤等が挙げられる。これらの有機溶剤(B)は、1種を用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。この中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、n−ブタノールを用いることが好ましい。
有機溶剤(B)の配合量は、特に限定されないが、シロキサン樹脂(A)の濃度が0.1〜40質量%となるように用いることが好ましく、1〜30質量%となるように用いることがより好ましい。
<界面活性剤(C)>
膜形成組成物は、必要に応じて界面活性剤(C)を含有していてもよい。界面活性剤(C)を含有することにより、モールドの形状の転写性が良好なものとなる。界面活性剤(C)としては、特に限定されず、公知の成分を用いることができる。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<実施例1>
下記構造式(1)及び(2)で表される構成単位を有するシルセスキオキサン樹脂(質量平均分子量:8500、(1):(2)=30:70(モル比))を用い、この樹脂の濃度が15質量%となるようにn−ブタノールで調整し、膜形成組成物を得た。
シリコン基板上にこの膜形成組成物をスピンコート法にて塗布し、膜厚1μmの樹脂層を得た。樹脂層を乾燥や硬化することなく、ナノインプリンター NM−0401(明昌機工社製)を用いて、樹脂層に対してモールド(凹型のライン&スペースパターン)をプレス圧力20MPa(5000Nの荷重)にて室温(25℃)で60秒間押し付けた。その後、モールドを剥離することにより、基板上にパターン状の構造体を形成した。モールドとしては、ライン250nm/ピッチ500nm、ライン150nm/ピッチ350nm、ライン200nm/ピッチ400nmで深さは全て200nmである3種類のモールド(以下、それぞれモールド1、モールド2、モールド3という。)を用いた。
得られた構造体の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図1(A)〜(C)に示す。図1(A)〜(C)は、それぞれモールド1〜3を用いて形成した構造体を示す。図1から分かるように、高精度のパターンが基板上に再現されていた。また、プレス圧力20MPaにて、60秒間という非常に短いプレス時間で200nmの深さまでパターニングできていた。
次いで、200〜400nmにピーク波長を有する光源を備えた真空UVハードニング装置(製品名:TVC−5002、東京応化工業社製)を用いて、200mTorrの減圧下、この構造体に対して50℃、60秒間の条件で紫外線を照射した。その後、窒素雰囲気下、400℃、30分間の条件で加熱処理を施した。
加熱処理後の構造体の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図2(A)〜(C)に示す。図2(A)〜(C)は、それぞれモールド1〜3を用いて形成した構造体を示す。図2から分かるように、400℃の加熱処理後にも構造体の形状は保たれており、構造体の熱安定性が高いことが確認された。
<比較例1>
実施例1と同様に、モールド1〜3を用いて、基板上にパターン状の構造体を形成した。次いで、真空UVハードニング装置(製品名:TVC−5002、東京応化工業社製)を用いて、減圧を行わずに、この構造体に対して50℃、60秒間の条件で紫外線を照射した。その後、窒素雰囲気下、400℃、30分間の条件で加熱処理を施した。
加熱処理後の構造体の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図3(A)〜(C)に示す。図3(A)〜(C)は、それぞれモールド1〜3を用いて形成した構造体を示す。図3から分かるように、400℃の加熱処理によって構造体は波打つように大きく変形している。このことから、減圧を行わない場合には、紫外線の照射条件が同じであっても、構造体の熱安定性が十分に向上しないことが確認された。
<参考例>
実施例1と同じ膜形成組成物を、ガラス基板にスピンコート法にて塗布し、ホットプレートを用いて空気中、200℃で3分間ベークし、樹脂層を得た。次いで、真空UVハードニング装置(製品名:TVC−5002、東京応化工業社製)を用いて、減圧を行わずに、この樹脂層に対して紫外線を所定時間だけ照射した。その後、窒素雰囲気下、400℃、30分間の条件で加熱処理を施し、膜厚1μmの膜部材を得た。得られた膜部材について、633nmの波長における屈折率を分光エリプソメーター(Woollam社製)にて測定し、誘電率を水銀プローブ式CV測定装置(日本SSM株式会社製、製品名;SSM495)を用いて測定した。結果を表1に示す。
表1から分かるように、紫外線照射時間が長くなるほど、膜形成組成物から形成される膜部材の屈折率が低くなるとともに、誘電率が高くなっている。
紫外線照射前の構造体を示す走査型電子顕微鏡写真である。 減圧下で紫外線を照射し、400℃で加熱した後の構造体を示す走査型電子顕微鏡写真である。 減圧を行わずに紫外線を照射し、400℃で加熱した後の構造体を示す走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (6)

  1. 基体上にシロキサン樹脂を含む膜形成組成物を塗布して樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層にモールドを押し付ける工程と、
    前記樹脂層から前記モールドを剥離する工程と、
    前記樹脂層に減圧下で紫外線を照射する工程と、を含むことを特徴とする構造体の製造方法。
  2. 前記紫外線を照射する工程では、0.01〜100Torrの減圧下で前記樹脂層に紫外線を照射することを特徴とする請求項1記載の構造体の製造方法。
  3. 前記樹脂層の膜厚が500nm〜5μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の構造体の製造方法。
  4. 前記紫外線を照射する工程では、前記樹脂層を30〜200℃で加熱することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の構造体の製造方法。
  5. 前記シロキサン樹脂が、下記一般式(a−1)で表される構成単位を有するシルセスキオキサン樹脂であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の構造体の製造方法。
    [式中、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Rは単結合又は炭素数1〜5のアルキレン基を表す。]
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の構造体の製造方法により得られた構造体。
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