JP2009055966A - ミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】 下糸の糸巻き量を増やすために大型化された下糸ボビンを有する大型回転釜をベッド部に設けた場合でも、糸締まりを良好にでき、綺麗な縫目を形成できるようにすることである。
【解決手段】 ミシンのベッド部1内に配設された釜駆動軸7の前端部に、標準下糸ボビンよりも大型化された大型下糸ボビンを収容可能な中釜12Lを有すると共に、標準回転釜よりも大きな外形寸法を有する大型回転釜10Lが装備されている。この場合、針板5と大型回転釜10Lの外周との間にスペーサ部材25が設けられ、針板5の上面がベッド部1のベッド面よりもスペーサ部材25の板厚だけ高くなっているので、針板5と大型回転釜10Lの外周との間に所定の隙間S(例えば、約6.7mm)が確保され、上糸ループ22aの糸引き締めが良好になる。
【選択図】 図2
【解決手段】 ミシンのベッド部1内に配設された釜駆動軸7の前端部に、標準下糸ボビンよりも大型化された大型下糸ボビンを収容可能な中釜12Lを有すると共に、標準回転釜よりも大きな外形寸法を有する大型回転釜10Lが装備されている。この場合、針板5と大型回転釜10Lの外周との間にスペーサ部材25が設けられ、針板5の上面がベッド部1のベッド面よりもスペーサ部材25の板厚だけ高くなっているので、針板5と大型回転釜10Lの外周との間に所定の隙間S(例えば、約6.7mm)が確保され、上糸ループ22aの糸引き締めが良好になる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ミシンモータで駆動される主軸の回転により上下駆動される縫針と、針板の下側に設けられ主軸の回転に連動して回転し縫針と協働して縫目を形成する回転釜とを有するミシンに関する。
従来、ミシンには、半回転釜が使用される場合もあるが、一般的には、釜駆動機構が簡単な垂直全回転釜を使用する場合が多い。この垂直全回転釜として、DP型の高速千鳥縫い用の全回転釜を使用する場合がある。この種の垂直全回転釜は、下軸により回転される外釜と、この外釜に相対回転自在に装着された中釜と、この中釜に着脱可能に装着されたボビンケースとを有し、中釜は釜止め部材で回転しないようになっている。
例えば、特許文献1に記載のミシンの垂直釜は、千鳥縫いミシンのベッド部内の針板の下側において、釜駆動軸(下軸)の前端部に固着された外釜と、この外釜に回り止めされた状態で回転可能な中釜等から構成されている。そこで、主軸と釜駆動軸とがミシンモータにより同期して回転駆動されるので、縫針が最下位置から若干(数ミリ)だけ上昇した時点で、外釜に有する剣先が縫針を通過するときに縫針の目孔から延びる上糸が引っ掛けられて上糸ループが形成される。
この上糸ループは、外釜と一体的な剣先の周回移動により、ボビンケースの前面を横切るように通過して、ボビンケースから延びる下糸と交絡可能な状態になった後、天秤の上昇により一気に引き締められる。天秤が最上位置に上昇したとき、上糸の糸引き締めが完了するので、加工布に縫目が形成されるようになっている。ここで、中釜には、下糸を巻装した下糸ビボンを保持したボビンケースが収容されている。
特開2002−35457号公報(第3〜4頁、図1,図3)
ところで、近年において、ボビンケースに収容する下糸ボビンに巻き付ける下糸量を多くするようにして、下糸ボビンの下糸量で制限される連続縫製時間を長くするとともに、下糸ボビンに下糸を巻く下糸巻き作業の回数を減らすことで、作業能率を向上させる要望が高まってきている。
そこで、ミシンメーカーでは、より多くの下糸を巻装できるように、下糸ボビンの直径と幅寸法とを共に大型化し、この大型化された下糸ボビンを収容可能な中釜を有し、特開2002−35457号に記載のミシンの垂直釜に有する標準的な垂直全回転釜よりも大きな外形寸法及び厚み寸法(前後方向寸法)を有する大型回転釜に構成するようにした(図4−1参照)。
この場合、ベッド部内における釜駆動軸の高さ位置は同じであり、しかも針板のベッド部のベッド面に対する高さ位置は同じであるので、垂直全回転釜の外形寸法を大きくした、つまり標準的な垂直全回転釜に代えて大型回転釜を設けた結果として、針板と垂直全回転釜の外周との間の針板釜間隙間(図7においてS:4.2mm)が、標準的な垂直全回転釜を設けたときの針板釜間隙間(図6においてS:5.1mm)よりも小さくなる。
しかも、大型回転釜の前後方向寸法である厚み寸法増加分に応じて、大型回転釜に有する中釜の前面である糸通過面が、標準的な垂直全回転釜の中釜の糸通過面よりも前側に移動しているので、上糸ループが最終的に引き締められるときの大型回転釜の角部における針板下面とのなす角度が14°(図7参照)になり、標準的な垂直全回転釜を設けたときの上糸ループの針板下面とのなす角度(図6において、約26°)よりも小さくなる。
それ故、上糸ループが天秤の上昇動作により、針板に形成された上向きの針穴を通して最終的に引き締められるときの屈曲度合いが大きくなるため、この針穴を通過する際の糸通過抵抗が大きくなり、上糸ループの糸引き締めが悪くなり、縫目が綺麗に形成されないという問題がある。特に、縫製速度が高速の場合には、上糸ループの引き締め速度が高速になり、これに伴う針穴の糸通過抵抗が非常に大きくなるので、上糸ループの引き締めが、更に悪化するという問題がある。
本発明の目的は、下糸の糸巻き量を増やすために大型化された下糸ボビンを有する大型回転釜をベッド部に設けた場合でも、糸締まりを良好にでき、綺麗な縫目を形成できるようにすることである。
請求項1のミシンは、ミシンモータで駆動される主軸の回転により上下駆動される縫針と、針板の下側に設けられ主軸の回転に連動して回転し縫針と協働して縫目を形成する回転釜とを有するミシンにおいて、回転釜は、標準的な下糸ボビンよりも大型化された下糸ボビンを収容可能な中釜を有すると共に、標準的な回転釜よりも大きな外形寸法を有する大型回転釜に構成され、針板と大型回転釜の外周との間に所定の隙間を確保する為に、針板の高さ位置を高くするスペーサ部材が設けられ、針板の上面がベッド部のベッド面よりも高くするように構成されたものである。
ミシンに、標準的な回転釜よりも大きな外形寸法を有する大型回転釜が装備された場合、外形寸法が標準的な回転釜の外形寸法よりも大きい分、針板と大型回転釜の外周との間の隙間が小さくなる。しかし、針板と大型回転釜の外周との間にスペーサ部材が設けられるので、このスペーサ部材の厚み分(板厚)に応じて、針板の上面がベッド部のベッド面よりも高くなる。そのため、針板と大型回転釜の外周との間に所定の隙間を確保でき、上糸ループの引き締め動作が充分に行なわれる。
請求項2のミシンは、請求項1において、前記針板と大型回転釜の外周との間の所定の隙間は、標準的な回転釜を装備した場合に針板と回転釜の間に形成される隙間と同様の隙間で構成されたものである。
請求項3のミシンは、請求項1又は2において、前記スペーサ部材は、針板の外周部の一部に対応する1又は複数の部分スペーサからなるものである。
請求項4のミシンは、請求項1又は2において、前記スペーサ部材は、針板と一体的に形成されたものである。
請求項1の発明によれば、ミシンモータで駆動される主軸の回転により上下駆動される縫針と、針板の下側に設けられ主軸の回転に連動して回転し縫針と協働して縫目を形成する回転釜とを有するミシンにおいて、回転釜は、標準的な下糸ボビンよりも大型化された下糸ボビンを収容可能な中釜を有すると共に、標準的な回転釜よりも大きな外形寸法を有する大型回転釜に構成され、針板と大型回転釜の外周との間に所定の隙間を確保する為に、針板の高さ位置を高くするスペーサ部材が設けられ、針板の上面がベッド部のベッド面よりも高くするように構成されたので、針板と大型回転釜の外周との間に所定の隙間を確保できることから、上糸ループの引き締め動作を充分に行なうことができ、綺麗な縫目を形成することができる。
請求項2の発明によれば、前記針板と大型回転釜の外周との間の所定の隙間は、標準的な回転釜を装備した場合に針板と回転釜の間に形成される隙間と同様の隙間で構成されたので、上糸ループの引き締め動作を、標準的な回転釜を装備した場合と同様に、充分に行なうことができ、縫目形成に何ら変化が起こることがなく、綺麗な縫目形成が可能になる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記スペーサ部材は、針板の外周部の一部に対応する1又は複数の部分スペーサからなるので、スペーサ部材の取付け作業が簡単化し、スペーサ部材を格段に小型化することができ、しかもスペーサ部材のコストを大幅に低減することができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記スペーサ部材は、針板と一体的に形成されたので、部品点数を少なくすることができ、スペーサ部材の取付け作業を省略することができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
本実施例のミシンは、ベッド部に設ける全回転釜として、標準的な回転釜よりも大きな外形寸法を有する大型回転釜で構成した場合でも、上糸ループの糸引き締め動作を確実に行なえるようにして、綺麗な縫目を形成できるようにしてある。
以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ミシンMは、ベッド部1と、このベッド部1の後端部から立設された脚柱部2と、この脚柱部2から前方へ延びるアーム部3とを有し、通常のミシンと同様の縫製の為の諸機構を備えている。
図1に示すように、ミシンMは、ベッド部1と、このベッド部1の後端部から立設された脚柱部2と、この脚柱部2から前方へ延びるアーム部3とを有し、通常のミシンと同様の縫製の為の諸機構を備えている。
ミシンMは、更に、図示しないが、テーブルと、布押えにより加工布を送り板(図示略)上に挟持状に押圧保持する布押え装置(図示略)と、これら布押え装置と送り板をY方向(主軸と平行な前後方向)とこのY方向に直交するX方向(左右方向)に独立に移動駆動する布送り装置とを有し、模様や柄や図形等の各種のパターン縫目を縫製データに基づいて自動的に縫製するものである。
ベッド部1の上面には、針板5が固定されている。ベッド部1の内部には、後述するミシンモータ6で駆動される釜駆動軸(下軸)7が前後方向向きに配設され、この釜駆動軸7の前端部に大型回転釜10Lが装備されるとともに、この大型回転釜10Lと針板5の間に、図示しない糸切り機構が設けられている。
アーム部3の後端部にミシンモータ6が固定され、アーム部3の内部には、このミシンモータ6で駆動される主軸(図示略)が前後方向向きに配設されている。アーム部3の前端部分には、縫針9を下端に装着した針棒8を上下駆動する針棒上下駆動機構と、天秤(図示略)を上下駆動する天秤上下駆動機構等が設けられ、これら針棒上下駆動機構と天秤上下駆動機構とは、主軸の回転により同期させて駆動される。それ故、上糸を有する縫針9の上下動と、下糸を有する大型回転釜10Lにより、上糸と下糸を交絡させて1針毎の縫目が順々に形成されるようになっている。
次に、ベッド部1に設けられた大型回転釜10Lについて説明する。
図1〜図3,図4−1に示すように、大型回転釜10Lは、大きな外形寸法φを有している。大型回転釜10Lは、垂直全回転釜であり、後述する釜駆動軸7により回転可能に設けられる外釜11Lと、この外釜11Lに嵌まり込んで外釜11Lに対して相対回転自在に装着された中釜12Lと、中釜12Lに装着される大型ボビンケース13Lと、中釜12が回転しないように拘束する釜止め部材15とを含んで構成される。
図1〜図3,図4−1に示すように、大型回転釜10Lは、大きな外形寸法φを有している。大型回転釜10Lは、垂直全回転釜であり、後述する釜駆動軸7により回転可能に設けられる外釜11Lと、この外釜11Lに嵌まり込んで外釜11Lに対して相対回転自在に装着された中釜12Lと、中釜12Lに装着される大型ボビンケース13Lと、中釜12が回転しないように拘束する釜止め部材15とを含んで構成される。
外釜11Lは、釜駆動軸7(下軸)の前端部に、カップリング16を介して連結されている。ミシンモータ6の回転力が釜駆動軸7に伝達され、釜駆動軸7は、主軸と同期して、つまり縫針9の上下動に同期して、正面視にて時計回りに回転駆動される。このとき、外釜11Lに時計回りの回転方向に向けて突起状に一体形成された剣先11aも、時計回りに回転駆動される。
中釜12Lは、軸状のスタッド12aを有し、外釜11Lの外周部に嵌まり込んで、外釜11Lに回転可能に支持されている。針板5の前端部の下側に支持体17が固着され、この支持体17に釜止め部材15の後端部が固着され、中釜12Lはこの釜止め部材15のフォーク状前端部15aで回転しないように拘束されている。大型ボビンケース13Lは、図4−1に示すように、前面が塞がれた筒体であり、中釜12Lに相対的な回転が阻止された状態で装着され、下糸(図示略)が巻装された大型下糸ボビン14Lを内部に保持している。
釜駆動軸7の回転による回転力が大型回転釜10Lに伝達されると、外釜11Lが縫針9の上下動に同期して、中釜12Lを回転拘束した状態で、正面視にて時計回りに回転駆動される。外釜11Lが釜駆動軸7により回転されることによって、加工布Wを挿通した縫針9の目孔(図示略)から延びる上糸22の上糸ループ22aが剣先11aによって捕捉され、中釜12Lの周囲を周回し、これによって縫針9の目孔から延びる上糸ループ22aと大型下糸ボビン14Lから延びる下糸とが交絡され、図示しない天秤によって上糸ループ22aが引き締められることにより、縫目が形成される。
この実施例に使用する大型下糸ボビン14Lは、図4−2に示す標準下糸ボビン(標準的な下糸ボビン)14Sよりも大型化されている。即ち、外形寸法Dは約30mmであり、標準下糸ボビン14Sの外形寸法D0(約25mm)よりも大きく、幅寸法Tは約9mmであり、標準下糸ボビン14Sの幅寸法T0(約8mm)よりも大きい。それ故、大型回転釜10Lの外形寸法φは約46mmであり、標準回転釜(標準的な回転釜)10Sの外形寸法φ0は約42mmである。また、大型回転釜10Lの厚み寸法Uは約20mmであり、標準回転釜10Sの厚み寸法U0は約17mmである。
標準回転釜10Sは、図4−2に示すように、釜駆動軸7により回転可能に設けられる外釜11Sと、この外釜11Sに嵌まり込んで外釜11Sに対して相対回転自在に装着された中釜12Sとを有し、前述した大型回転釜10Lと同様に構成されているので、その説明を省略する。
この標準回転釜10SをミシンMのベッド部1に装着した場合、図6に示すように、針板5と標準回転釜10Sの外周との間の針板釜間隙間S0は約5.1mmである。更に、縫目形成に際して上糸ループ22aが天秤により最終的に引き締められるときの上糸ループ22aの針板5下面とのなす角度が約26°である。
即ち、図2,図3,図4−1に示す大型回転釜10Lの外形寸法φは、図6,図4−2に示す標準回転釜10Sの外形寸法φ0よりも約4mmだけ大きくなっており、大型回転釜10Lの厚み寸法Uは、標準回転釜10Sの厚み寸法U0よりも約3mmだけ大きくなっている。
この大型回転釜10Lを釜駆動軸7の前端部に装着した場合、標準回転釜10Sを装着した場合と比べて、外形寸法が約4mm大きくなり、しかも厚み寸法が約3mm大きくなっているので、図7に示すように、針板5と大型回転釜10Lの外周との間の針板釜間隙間Sは約4.2mmに小さくなる。更に、縫目形成に際して上糸ループ22aが天秤により最終的に引き締められるときの上糸ループ22aの針板5とのなす角度が約14°になる。
そこで、図2,図3,図5に示すように、針板5とベッド部1の上面との間に、平面視にてほぼコ字状のスペーサ部材25が介装されている。このスペーサ部材25は、厚さ約2.5mmの金属板で構成されている。即ち、針板5の上面がベッド部1のベッド面よりも、このスペーサ部材25の厚さだけ高くなり、針板5と大型回転釜10Lの外周との間に、所定の隙間S(約6.7mm)が確保されている。
次に、大型回転釜10LをミシンMに設けたことによる縫目形成時における作用及び効果について説明する。
前述したように、ミシンMの釜駆動軸7の前端部に、標準回転釜10Sに代えて大型回転釜10Lを設けた場合(図7参照)、標準回転釜10Sを釜駆動軸7の前端部に設けた場合(図6参照)に比べて、外形寸法が約4mm大きくなり、厚み寸法が約3mm大きくなっているので、図7に示すように、針板5と大型回転釜10Lの外周との間の針板釜間隙間Sは約4.2mmに小さくなる。更に、縫目形成に際して上糸ループ22aが引き締められるときに上糸ループ22aの向きと針板5とのなす角度が約14°になる。
前述したように、ミシンMの釜駆動軸7の前端部に、標準回転釜10Sに代えて大型回転釜10Lを設けた場合(図7参照)、標準回転釜10Sを釜駆動軸7の前端部に設けた場合(図6参照)に比べて、外形寸法が約4mm大きくなり、厚み寸法が約3mm大きくなっているので、図7に示すように、針板5と大型回転釜10Lの外周との間の針板釜間隙間Sは約4.2mmに小さくなる。更に、縫目形成に際して上糸ループ22aが引き締められるときに上糸ループ22aの向きと針板5とのなす角度が約14°になる。
それ故、上糸ループ22aが天秤の上昇動作により、針板5に形成された上向きの針穴5aを通して最終的に引き締められるときの屈曲度合いが大きくなる。その結果、上糸ループ22aがこの針穴5aを通過する際の糸通過抵抗が大きくなり、上糸ループ22aの糸引き締めが悪くなり、縫目が綺麗に形成されないようになる。
しかし、この場合、前述したように、針板5とベッド部1の上面との間に、厚さ約2.5mmの金属板からなるスペーサ部材25が介装されている。それ故、針板5の上面がベッド部1のベッド面よりも、このスペーサ部材25の板厚だけ高くなり、針板5と大型回転釜10Lの外周との間に、所定の隙間S(約6.7mm)が確保される。ここで、針板5と大型回転釜10Lの外周との間の所定の隙間Sは、標準回転釜10Sを装備した場合に針板5と標準回転釜10Sの間に形成される隙間S0よりも広く構成されている。
それ故、上糸ループ22aが天秤の上昇動作により、針板5に形成された上向きの針穴5aを通して最終的に引き締められるときの屈曲度合いが小さく、上糸ループ22aがこの針穴5aを通過する際の糸通過抵抗が小さく、上糸ループ22aの糸引き締め動作を、標準回転釜10Sを装備した場合と同様に、充分に行なうことができ、縫目形成に何ら変化が起こることがなく、綺麗な縫目形成が可能になる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更形態について説明する。
1)図8に示すように、針板5の下面にスペーサ部材25を一体形成するようにしてもよい。この場合には、部品点数を少なくすることができ、スペーサ部材25の取付け作業を省略することができる。
1)図8に示すように、針板5の下面にスペーサ部材25を一体形成するようにしてもよい。この場合には、部品点数を少なくすることができ、スペーサ部材25の取付け作業を省略することができる。
2)図9に示すように、スペーサ部材25は、針板5をベッド部1に固定する複数本(例えば、4本)の固定螺子で固定される座金状の部分スペーサ25Aであってもよい。この場合には、部分スペーサ部材25Aの取付け作業が簡単化し、部分スペーサ部材25Aを格段に小型化することができ、しかも部分スペーサ部材25Aのコストを大幅に低減することができる。
3)スペーサ部材25,部分スペーサ部材25Aの厚さは、2.5mmに限られるのではなく、大型回転釜10Lの大きさや用途に応じて、任意の厚さに変更するようにしてもよい。また、スペーサ部材25,部分スペーサ部材25Aの材質は、金属に限られるものではなく、合成樹脂、硬質ゴム等、硬質の板材であればよい。
4)大型回転釜は、実施例においては大型の全回転釜に適用したが、半回転釜であってもよい。
M ミシン
1 ベッド部
5 針板
6 ミシンモータ
9 縫針
10L 大型回転釜
11S 標準回転釜
12L 中釜
13L 大型ボビンケース
14L 大型下糸ボビン
25 スペーサ部材
25A 部分スペーサ
1 ベッド部
5 針板
6 ミシンモータ
9 縫針
10L 大型回転釜
11S 標準回転釜
12L 中釜
13L 大型ボビンケース
14L 大型下糸ボビン
25 スペーサ部材
25A 部分スペーサ
Claims (4)
- ミシンモータで駆動される主軸の回転により上下駆動される縫針と、針板の下側に設けられ主軸の回転に連動して回転し縫針と協働して縫目を形成する回転釜とを有するミシンにおいて、
前記回転釜は、標準的な下糸ボビンよりも大型化された下糸ボビンを収容可能な中釜を有すると共に、標準的な回転釜よりも大きな外形寸法を有する大型回転釜に構成され、
前記針板と大型回転釜の外周との間に所定の隙間を確保する為に、針板の高さ位置を高くするスペーサ部材が設けられ、
前記針板の上面がベッド部のベッド面よりも高くするように構成されたことを特徴とするミシン。 - 前記針板と大型回転釜の外周との間の所定の隙間は、標準的な回転釜を装備した場合に針板と回転釜の間に形成される隙間より広くしたことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
- 前記スペーサ部材は、針板の外周部の一部に対応する1又は複数の部分スペーサからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
- 前記スペーサ部材は、前記針板と一体的に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
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