JP2009055557A - 通信装置および通信制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発信中断時に送信した通話可能通知要求に対する発信先端末からの通話可能通知を受信して再発信した後に、発信時に記憶しておいた画面状態に戻すことで、再発信時の発信側ユーザの手間を軽減する技法(装置、方法)を提供する。
【解決手段】発信元端末UA100は、希望ネットワークで通信に関する情報を含む呼出要求の送信したときの情報表示部360の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態を記憶する画面状態記憶部500と、発信中断後に送信した通話可能通知要求に対して希望ネットワークを使用できる状態になった発信先端末UA200から通話可能通知を受信すると、画面状態記憶部500に記憶された画面状態を情報表示部360に表示するとともに、当該画面状態において発信指示を検出すると、該発信指示に対応するアプリケーションで発信するように制御する制御部320とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、通信装置および通信制御方法に関するものである。
VoIP(Voice over Internet Protocol)を応用したインターネット電話などのリアルタイムアプリケーションにおいて接続要求などの呼制御を実現する通話制御プロトコルの1つとして、SIP(Session Initiation Protocol )という規格が定められている(例えば非特許文献1参照)。
SIPは、当初はインターネット上の有線ネットワークで接続されているPCやサーバなどのコンピュータ間でのVoIP通信のために利用されてきた。しかしながら、近年、無線通信機器においてもデジタル化およびIP化が進み、SIPをサポートする無線通信事業者(オペレータ)のSIPサーバおよび無線通信端末(装置)が開発されている。さらに、最近では無線通信技術の発展に伴って、1つの無線通信端末が、異なる無線通信システム(無線通信ネットワーク)に接続可能な複数の無線通信デバイスを備えることが可能になってきた。典型的な構成は、PDA、PC、或いは携帯電話機が、携帯電話ネットワークと接続する第1の無線通信デバイスと、WiFiやWiMAXなどの無線LANやMAN(MetropolitanArea Network)のステーションと接続する第2の無線通信デバイスとを備えるものである。
ウェブサイト:http://www.ietf.org/rfc/rfc3261.txt (SIPを規定するRFC文書)
しかしながら、SIP技術は、元々は有線通信ネットワークを対象とした技術であり、帯域や通信品質が時々刻々と変化する無線通信ネットワークは想定していなかった。さらに、SIP技術は、複数の無線通信ネットワークに接続可能な無線通信装置などは対象としていなかった。即ち、インターネット上の有線通信ネットワークにおけるSIP技術の開発は進んでいるが、異種の無線通信ネットワークが複数あり、このような複数の異種無線ネットワークに跨る通信環境を前提としたSIP技術の開発は遅れている。
図33に、従来技術による無線通信ネットワーク構成図を示す。図示するように、サーバやゲートウェイとしては、DNSサーバ10、SIPサーバ20、SIPサーバ30、ゲートウェイ(GW)40、SMSサーバ50、SIPサーバ(或いはGW)60、SIPサーバ(或いはGW)70がある。発信側および着信側の通信端末やソフトホンとしては、無線通信端末UA1,UA2、通信端末(ソフトホン)UA3がある。これらの各端末は、上述した各サーバと、インターネットNET1、オペレータパケットネットワークNET2、オペレータ回線交換ネットワークNET3、オペレータ無線通信パケットネットワークRNET1,RNET2を介して接続されている。
例えば、図示したような無線通信ネットワーク構成において、無線通信端末UA1のSIP接続要求(発呼;INVITE)に応じて、オペレータ無線通信パケットネットワークRNET1に対応する回線交換ネットワークのSMSサーバ50によるSMS(ショートメッセージサービス)メッセージによって無線通信端末UA2が呼び出される(パケットネットワークへの接続と登録動作の指示)場合、無線通信端末UA2は、呼び出された回線交換ネットワークに対応する(同じ通信事業者が提供する)無線通信ネットワークのパケット交換ネットワーク(この場合はRNET1)を介してSIPサーバ30に対して、SIP(Session Initiation Protocol )の登録動作(REGISTER)を行い、以後SIPの手続きにより通話を成立させる。このような方法は、1つのオペレータ無線通信パケットネットワークとそれに対応する回線交換ネットワークしか利用できない無線通信端末を前提としたものである。一方、図34に示すように、無線通信端末UA2が、2つのオペレータ無線通信パケットネットワークRNET1,RNET2に接続する機能を持ち、2つの選択肢がある場合、従来技術のSIP(すなわち、SIPを実装する無線通信端末UA2)では、上述したように、接続要求(パケットネットワークへの接続と登録動作の指示)を含むメッセージが通過した経路に対応するネットワーク(この例ではオペレータ無線通信パケットネットワークRNET1)を経由してSIPの登録を行い、このパケットネットワーク経路を使って発呼側/発信側(Calling party )とセッションを取ることになる。このようなセッション確立方式では、発呼側ユーザ(Calling party )が使用を所望するアプリケーションに応じた帯域、或いは、発呼側ユーザの希望する課金などに関する希望や好み、即ち、プリファレンスが必ずしも反映されているとは言えない。即ち、接続要求を行ったユーザ(Calling party)のプリファレンスが全く考慮されていない。
たとえ、発信側が、発呼をSIPの呼設定メッセージ(INVITE)により行うときに、発信側の希望するプリファレンス(条件)を着信側に伝えたとしても、着信側では、発信側の条件にできるだけ対応した無線通信システムを選択することは可能であっても、発信側では、着信側が選択した無線通信システムをセッションを開始するまでは知ることができない。即ち、発信側端末は、着信側端末がどのような無線通信ネットワークに接続できるか(どれだけの帯域を使用できるか)、或いは、実際にどの無線通信システムを選択したのかは、セッションを確立して初めてわかる。そのため、着信側端末が発信側の通知するプリファレンスに合致しない、合致したとしても、その合致内容がどの程度なのかは、セッション確立まで発信側では分らなかった。例えば、着信側端末が、所要帯域に満たない帯域の無線通信ネットワークにしか現状では接続できない場合、発信側端末では、着信側端末の現在の無線通信状況を考慮した最適な帯域、最適な無線通信ネットワークで通信を始めることができなかった。
例えば、発信側:「WiMAX(広帯域),EVDO(低帯域)」、着信側:「EVDO(低帯域)」のときに、発信側が通信料より帯域を優先して、広帯域なWiMAXを選択して着信側に発信したときに、着信側は、帯域優先の条件を通知されたとしても低帯域なEVDOしか接続できないため、着信側は、低帯域なEVDOで接続することとなる。このような状況では、発信側で広帯域なWiMAXを使用しても、着信側で選択された「低帯域なEVDO」がボトルネックとなり、結局、当該セッションの帯域はEVDOの帯域分しか出せず、発信側で消費、占有されるWiMAXの帯域は無駄となり、帯域使用効率の面、消費電力の面からも無駄である。特に、無線通信装置は、携行され移動する場合が多く、その無線接続状況は刻々と変化する。このように、刻一刻と変化する電波伝搬環境にある無線通信装置同士の接続において、相互の無線通信状況に応じた最適な無線通信システムをお互いに選択して、着信側、発信側の相互において効率のよい無線通信接続を提供する技法の開発が必要とされている。従って、発呼側/発信側(Calling Party )の無線通信端末としては、接続可能な複数の無線通信システム(経路、ネットワーク、通信デバイスなど)を有効に利用できていないなどの問題があった。
さらに、図34では、発信側通信端末および着信側通信端末間の通信を開始する前に、発信側通信端末および着信側通信端末間でそれぞれ利用できるネットワーク名、希望するネットワーク名、希望するアプリケーション名、所要帯域等の情報を交換する。しかし、着信側に希望するネットワークやアプリケーションが着信側で使用できない場合には、先の発信を中断することになる。そのため、発信側の希望するネットワークやアプリケーションが使用できず中断してしまった場合には、次に何時発信すれば希望のネットワークやアプリケーションで通信ができるかが発信側に分からない。
本発明は、複数の無線通信システム(デバイス/経路、ネットワーク、帯域など)を選択肢として持つ着信側の無線通信装置が発信側の希望ネットワークを使用できないため発信側ユーザが発信を中断して、着信側の無線通信装置が希望ネットワークを使用できる状態になったときに、発信側の通信装置が着信側の無線通信装置から通話可能通知を受けて再発信した後に、発信時に記憶しておいた画面状態に戻すことで、何時発信すれば着信側と希望ネットワークで接続できるかを発信側ユーザが分かるようにするとともに再発信時の発信側ユーザの手間を軽減する技法(装置、方法)を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る通信装置は、所定の通信システムを利用して、発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に関する情報を含む呼出要求を送信する送信手段と、前記呼出要求の送信時の表示手段の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態を記憶する記憶手段と、前記送信手段が送信した呼出要求に対して、前記発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合しない無線通信システムを着信側が利用する旨の情報を受信すると、前記発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合する無線通信システムへ前記着信側が接続可能になった場合に、前記着信側が前記発信側に対してその旨を通知する通話可能通知を送信するよう前記着信側に要求する要求手段と、該要求手段の要求に対して、前記着信側から前記通話可能通知を受信すると、前記記憶手段に記憶された画面状態を前記表示手段に表示するとともに、当該画面状態において発信指示を検出すると、該発信指示に対応するアプリケーションで発信するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
前記請求項1における通信装置において、前記制御手段は、前記記憶手段が前記呼出要求の送信時の表示手段の画面状態を複数個記憶している場合、全ての画面状態を前記表示手段に同時に表示し、何れか1つの画面状態の選択指示を検出すると、該選択指示に対応する表示画面のみを前記表示手段に表示した状態で、該表示画面に対応するアプリケーションで発信するように制御することが好ましい。
前記請求項1における通信装置において、前記制御手段は、前記通話可能通知の受信前の前記表示手段の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態が前記記憶手段に一時記憶されている場合、前記発信指示に応じて前記発信を行った後に画面復帰指示を検出すると、前記記憶手段に一時記憶されている画面状態を前記表示手段に表示するように制御することが好ましい。
上記目的を達成するため、請求項4に係る通信制御方法は、所定の通信システムを利用して、発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に関する情報を含む呼出要求を送信する送信工程と、前記呼出要求の送信時の表示手段の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態を記憶する記憶工程と、前記送信工程で送信した呼出要求に対して、前記発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合しない無線通信システムを着信側が利用する旨の情報を受信すると、前記発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合する無線通信システムへ前記着信側が接続可能になった場合に、前記着信側が前記発信側に対してその旨を通知する通話可能通知を送信するよう前記着信側に要求する要求工程と、該要求工程の要求に対して、前記着信側から前記通話可能通知を受信すると、前記記憶工程で記憶された画面状態を前記表示手段に表示するとともに、当該画面状態において発信指示を検出すると、該発信指示に対応するアプリケーションで発信するように制御する制御工程とを行うことを特徴とする。
本発明によれば、複数の無線通信システムを利用可能な着信側の無線通信装置が発信側の希望ネットワークを使用できないため発信側ユーザが発信を中断した場合には、着信側の無線通信装置が希望ネットワークを使用できる状態になったときに、発信側の通信装置が着信側の無線通信装置から通話可能通知を受けて再発信した後に、発信時に記憶しておいた画面状態に戻すので、何時発信すれば着信側と希望ネットワークで接続できるかを発信側ユーザが分かるようにするとともに、再発信時の発信側ユーザの手間を軽減することができる。
本発明の原理・構成を詳細に説明する前に、本発明の典型的なシーケンスを簡単に説明する。本発明は様々なタイプの通信装置や無線通信装置およびその通信制御方法を対象とするが、発信側が無線通信装置を含む通信装置(通信端末)であり、着信側が典型的な無線通信装置である無線通信端末である場合を例にして説明する。
(1) 複数の通信ネットワークシステム(デバイス)を具えた通信端末(装置)から複数の無線通信ネットワークシステム(デバイス)を具えた無線通信端末(装置)へリアルタイムアプリケーションの発信をする場合、発信側の通信端末は着信側無線通信端末に対し、発信側の接続できる通信ネットワーク名(無線通信ネットワーク名を含む)と希望するリアルタイムアプリケーションの所要帯域を通知する。着信側の無線通信端末は、自らが接続できる無線通信ネットワークと発信側の接続できる通信ネットワーク(無線通信ネットワークを含む)とアプリケーションの所要帯域を考慮して、着信側の無線通信ネットワークを選択し、発信側への応答として選択した着信側の無線通信ネットワークと着信側が接続できる無線通信ネットワーク名を発信側の通信端末に通知する。その後、発信側の通信端末は、着信側から通知された内容と自らが接続できる通信ネットワークとアプリケーションの所要帯域とに基づいて接続する通信ネットワークを選択し、発信側、着信側の双方でそれぞれ選択された通信ネットワーク(無線通信ネットワークを含む)で必要なSIPの手順を行い、通信状態に至る。
(2) 上記の発信側通信端末・着信側通信端末間において、発信側の接続できる通信ネットワーク名および希望するリアルタイムアプリケーションの所要帯域の通知や、選択したネットワークの通知は、SIPサーバを介して行う。また、着信側無線通信端末は着信側無線通信端末の使用するネットワークを選択すると、選択したネットワークに接続してSIPサーバに登録する。また、登録されたネットワーク名の発信側通信端末への通知は、SIPサーバが行う。
(3) (1)において、発信側通信端末の接続できる通信ネットワークおよび必要帯域を通知された着信側の無線通信端末は、帯域条件を満足する通信ネットワークが発信側・着信側で複数ある場合、その中で一番通信料が安い通信ネットワークを選択する。
(4) (2)において、発信側通信端末は、発信側通信端末の接続できる通信ネットワーク名および希望するリアルタイムアプリケーションの所要帯域と共に着信側通信端末に接続してほしい希望ネットワーク名を通知する。
(5) (4)において、発信側通信端末からの通知を受信したSIPサーバは、着信側無線通信端末が発信側から通知した希望ネットワークと同じネットワークで既に接続・登録していれば、前記通知を着信側無線通信端末に送信せずに必要なSIPの手順を行い、通信状態に至る。
(6) (4)において、発信側通信端末からの通知を受信したSIPサーバは、通知された希望ネットワーク名および発信側通信端末、着信側無線通信端末の組み合わせを記憶する。そして、SIPサーバは、着信側無線通信端末が接続・登録すると、発信側通信端末が通知した希望ネットワークで着信側無線通信端末が接続・登録していれば、必要なSIPの手順を行い、通信状態に至る。
(7) (1)における選択した着信側の無線通信ネットワークの帯域が発信側が希望する必要帯域に満たなかった場合、SIPサーバはその旨を発信側通信端末に通知し、発信側通信端末は、ユーザに対し所要帯域(必要帯域)の少ないアプリケーションに変更するか、着信側無線通信端末への発信を中止するかの選択を求め、中止が選択された場合には着信側無線通信端末に中断することを通知し、通信を終了する。変更が選択された場合には、着信側無線通信端末の無線通信ネットワークに合わせた通信ネットワークに切り換え、通知された発信側・着信側の通信ネットワークの帯域で使用できるアプリケーションに変更し、必要なSIPの手順(INVITEなど)を行う。
(8) (1)において選択された着信側の無線通信ネットワークに合わせて発信側の通信ネットワークを切り替えた場合に料金が上がる場合には、発信側端末は、ユーザに対し料金を提示し、通信ネットワークを変更するか、変更しないか、着信側無線通信端末への発信を中止するかの選択を求め、中止が選択された場合には着信側無線通信端末に中断することを通知し、終了する。変更が選択された場合には、着信側無線通信端末のネットワークに合わせた通信ネットワークに切り換え、必要なSIPの手順を行う。また、変更しないが選択された場合には、切り換えずに、必要なSIPの手順を行う。
(9) (1)において、発信側の通信端末は、着信側の無線通信端末で実現して欲しい帯域を優先するか、それとも課金が安くなることを優先するかといった着信側での無線通信ネットワークの選択に関するポリシー(希望)を、発信側の接続できる通信ネットワーク名および希望するリアルタイムアプリケーションの所要帯域と共に通知する。着信側の無線通信端末では、通知された無線ネットワークの選択に関するポリシーに応じて、使用する着信側の無線通信ネットワークを選択する。
(10) (7)、(8)おいて中止が選択された場合には、発信側端末は、着信側無線通信端末が希望ネットワークに接続できるようになった際に着信側無線通信端末から発信側通信端末に対して通知するよう要求(通話可能通知要求)するかどうかユーザに選択を求める。要求しないことをユーザが選択した場合、発信側通信端末は、着信側無線通信端末に中断することを通知し、終了する。要求することをユーザが選択した場合には、発信側通信端末は、着信側無線通信端末に対して通話可能通知要求を送信する。着信側無線通信端末は、通話可能通知要求を受け取ると、ユーザに承諾/拒否の選択を求め、選択結果を発信側通信端末に送信する。承諾が選択された場合には、着信側無線通信端末が発信側の希望していた通信ネットワークに接続できるようになると、着信側無線通信端末は発信側通信端末に対し、希望ネットワークに接続できるようになった旨の通知である通話可能通知(通信可能通知)を送信する。
(11) (10)において、発信側通信端末は、各着信側無線通信端末に希望ネットワークでどの位の確率で接続できたか、通話可能通知をいつ受信したかを記憶して、各着信側無線通信端末の時間毎の接続状況の統計を取り、グラフを表示する。
(12) (10)において、着信側無線通信端末が希望ネットワークで通信できるかどうかの判断を、希望ネットワークの種類、希望ネットワークの無線状態、使用予定アプリケーションの所要帯域を考慮して行い、通信できると判断した場合には通信可能通知を発信側通信端末に対して送信する。また、着信側無線通信端末は、通信可能通知を送信した後に無線状態が悪化して、使用予定アプリケーションの所要帯域を満たすことができない可能性が高くなった場合には状態悪化通知を発信側通信端末に送信する。なお、通信可能通知や状態悪化通知を受信した発信側通信端末は、着信側無線通信端末のユーザに、現在発信可能であることに加えて、着信側の無線状態に関する情報を知らせる。
(13) (10)において、発信側通信端末は、最初の発信時に画面状態を一時的に記憶する(通話可能通知要求を送信して承諾された場合には、通信可能通知要求とともに画面状態を記憶する)。そして、再発信を行う際には、画面状態を一時的に記憶してから、最初の発信時の画面状態に戻し、再発信を行う。また、再発信後の通信が終了すると、再発信前の画面状態に戻す。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態の通信制御方法を適用する無線通信ネットワークの通信構成を示す図である。図1に示すように、サーバやゲートウェイとしては、DNSサーバ10、SIPサーバ20、SIPサーバ30、ゲートウェイ(GW)40、SMSサーバ50、SIPサーバ(或いはGW)60、SIPサーバ(或いはGW)70がある。SIPサーバ30は、呼制御サーバとして機能し、SMSサーバ50は、メッセージ送信サーバとして機能する。発信側および着信側の通信端末やソフトホンとしては、無線通信端末(UA;User Agent)100,200および通信端末(ソフトホン)UA300がある。これらの各端末は、上述した各サーバと、インターネットNET1、オペレータパケットネットワークNET2、オペレータ回線交換ネットワークNET3、オペレータ無線通信パケットネットワークRNET1,RNET2を介して接続されている。
発信側通信装置である無線通信端末UA100は、オペレータ無線通信パケットネットワークRNET1(以下、無線ネットワークRNET1ともいう)およびオペレータ無線通信パケットネットワークRNET2(以下、無線ネットワークRNET2ともいう)に接続可能なマルチモード端末である。なお、UA100は、無線通信端末ではない発信側通信装置やSMSメッセージの送受信を行えない発信側通信装置も含んでおり、例えば通信端末(ソフトホン)UA300が発信側通信装置になることも可能である。着信側無線通信装置である無線通信端末UA200は、無線ネットワークRNET1、無線ネットワークRNET2およびオペレータ回線交換ネットワークNET3(以下、ネットワークNET3ともいう)に接続可能なマルチモード端末である。無線ネットワークRNET2は、無線ネットワークRNET1に比べてより広帯域なネットワークである。無線通信端末UA100は、通常待ち受け時には、どちらか一方の無線ネットワークでSIPサーバ30登録(REGISTER)している。また、無線通信端末UA200は、通常待ち受け時には、オペレータ回線交換ネットワークNET3で待ち受けしており、無線ネットワークRNET1および無線ネットワークRNET2には接続されておらず、ドーマント状態である。また、通信端末(ソフトホン)UA300は、常時接続の環境を有しており、SIPサーバ20に登録(REGISTER)済みである。
図2は本発明の無線通信ネットワークで用いる無線通信端末(発信側無線通信端末UA100および着信側無線通信端末UA200)の機能ブロック図である。本発明では、発信側通信端末UA100として、着信側無線通信端末UA200と同一のもの(無線通信端末)を用いているが、無線通信機能を有していない有線の通信端末を用いてもよい。発信側無線通信端末UA100および着信側無線通信端末UA200は、図2に示すように、通信処理部310、制御部(CPU、プロセッサ)320、操作(プリファレンス)入力部330、SIP(拡張)処理部340、無線通信ネットワーク選択処理部350、スピーカSP,マイクロフォンMIC、情報表示部360、音声変調/復調部370、画像変調/復調部380、無線通信#1リンク制御部(I/F処理部およびL2情報取得部を含む)390、無線通信#2リンク制御部(I/F処理部およびL2情報取得部を含む)400、無線通信#Nリンク制御部(I/F処理部およびL2情報取得部を含む)410、通話可能通知要求送信記憶部420、通話可能通知要求送信処理部430、通話可能(状態悪化)通知送信処理部435、通話可能通知要求受信記憶部440、通話可能通知要求受信処理部450、通話可能(状態悪化)通知受信処理部455、接続通知自動応答判定部460、接続通知自動応答設定部470、発信先接続状況記憶部480、発信先接続状況グラフ作成部490、無線状態判定部495、画面状態記憶部500および画面状態切換処理部505を備える。通信処理部310は、無線通信ネットワーク選択処理部350および無線通信#1,#2,#Nリンク制御部390〜410のいずれか1つを介して呼設定メッセージ(INVITEメッセージ)を送受信する送信部や受信部として機能する。また、通信処理部310は、無線通信ネットワーク選択処理部350および無線通信#1,#2,#Nリンク制御部390〜410のいずれか1つを介してパケット交換ネットワークと問い合わせメッセージ(SMSメッセージ)の送受信を行う送信部、受信部としても機能する。また、通話可能通知要求送信処理部430は、前記送信部が送信した呼出要求(INVITE)に対して、発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合しない無線通信システムを着信側が利用する旨の情報を受信すると、発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合する無線通信システムへ着信側が接続可能になった場合に、着信側が発信側に対してその旨を通知する通話可能通知を発信側に送信するよう前記着信側に要求する要求手段として機能する。また、通話可能(状態悪化)通知送信処理部435は、通話可能通知および状態悪化通知の送信処理を行う通知送信処理部として機能するとともに、通話可能通知を送信する条件を記憶する記憶部としても機能する。また、画面状態記憶部500は、希望ネットワークで通信に関する情報を含む呼出要求(INVITE)の送信したときの情報表示部360の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態を記憶する記憶手段として機能する。また、制御部320は、前記要求手段の要求に対して、着信側から通話可能通知を受信すると、画面状態記憶部500に記憶された画面状態を情報表示部360に表示するとともに、当該画面状態において発信指示を検出すると、該発信指示に対応するアプリケーションで発信するように制御する制御手段として機能する。また、制御部320は、画面状態記憶部500が呼出要求(INVITE)の送信時の情報表示部360の画面状態を複数個記憶している場合、全ての画面状態を情報表示部360に同時に表示し、何れか1つの画面状態の選択指示を検出すると、該選択指示に対応する表示画面のみを情報表示部360に表示した状態で、該表示画面に対応するアプリケーションで発信するように制御する。さらに、制御部320は、前記通話可能通知の受信前の情報表示部360の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態が画面状態記憶部500に一時記憶されている場合、前記発信指示に応じて前記発信を行った後に画面復帰指示を検出すると、画面状態記憶部500に一時記憶されている画面状態を情報表示部360に表示するように制御する。
図3は本発明の無線通信ネットワークで用いるSIPサーバ(呼制御サーバ)の機能ブロック図である。図3に示すように、SIPサーバ30は、ログイン(登録)処理部510、呼出要求受信部520、登録通知生成部530、登録通知送信部540、アドレス解決処理部550、呼出要求生成部560、呼出要求送信部570、発信希望記憶部580および発信希望処理部590を備える。ログイン(登録)処理部510は、端末からのログイン(登録;REGISTER)要求を受け取り、必要な処理を行う。呼出要求受信部520は、発信側のプリファレンス情報を含み、着信側を呼び出すための呼設定メッセージ(Inviteメッセージ)を受信する。呼出要求生成部560は、呼出要求受信部520により受信された呼設定メッセージを着呼側に伝えるために、前記呼設定メッセージを受信したことを示す情報と、呼設定メッセージに含まれる希望する条件(プリファレンス情報)とを含む呼出要求情報を生成する。呼出要求送信部570は、生成された呼出要求情報をSMSサーバ(メッセージ送信サーバ)に送信する、または、SIPプロトコルに基づいて生成された呼出要求情報を着信側端末に送信する。発信希望記憶部580は、無線通信端末(発信元端末)UA100からの発信希望条件(希望する無線通信ネットワーク、アプリケーションや課金等)を記憶する。発信希望処理部590は、無線通信端末(発信元端末)UA100からの発信希望条件に基づいて、必要な処理を行う。
図4および図5は、第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末(発信元端末)UA100が回線交換網に接続できる着信側無線通信端末(発信先端末)UA200に発信しようとするが、希望ネットワークが使用できないため発信を一度中断し、希望ネットワークが使用できるようになってから再度発信し、リアルタイムアプリケーションで通信を開始して該通話が終了するまでの通信制御(通信制御1)を示すシーケンス図である。
まず、発信元端末UA100は、オペレータ無線通信パケットネットワークRNET2(無線RNET2という)に接続して(無線RNET2を利用して)、SIPサーバ30に登録(REGISTER)を行う。このとき、SIPサーバ30では、図6のステップS01〜S03に示す処理を行う。すなわち、図6のステップS01で、端末(この場合、発信元端末UA100)から登録要求(REGISTER REQUEST)を受信すると、次のステップS02では、図7に例示する登録(REGISTER)記憶テーブルに当該端末のアドレス・番号・ネットワーク名を登録する。その後、ステップS03の判断は、この時点では通信相手の端末への発信希望が無いため、Noになって終了して、待機状態となる。
次に、発信元端末UA100のユーザが発信先端末UA200にリアルタイムアプリケーションで発信することを選択すると、発信元端末UA100は、そのとき(発信時)の画面状態(起動しているアプリケーションの種類、開いているウィンドウおよびその位置や設定)を記憶(一時記憶)する。この間、発信元端末UA100では、図8のステップS101−ステップS102−ステップS150−ステップS103の処理を行う。すなわち、リアルタイムアプリケーションの起動時に起動される図8のフローチャートにおいて、ステップS101で発信先端末およびネットワークの選択を行い、ステップS102で発信し、ステップS150でその時点の画面状態(呼出要求の送信時の画面状態、以下、1度目の発信時の画面状態という)を記憶し、ステップS103で呼出要求(INVITE)を送信する。なお、発信元端末UA100が既に登録(REGISTER)している通信ネットワークと発信時に自らが希望するネットワークとが異なる場合には、希望ネットワークで登録し直すものとする。
上記ステップS150では、発信元端末UA100の画面遷移を説明するための図である図9(a)に例示する「1度目の発信時の画面状態」を記憶する。この図9(a)の「1度目の発信時の画面状態」において、発信先端末UA200に発信するためにソフトフォン(電話アプリケーション)を起動し、宛先を選択し、ソフトフォン等の他のアプリケーションを起動状態(ON)にしている。また、「1度目の発信時の画面状態」では、相手に送りたいと思っている画像のフォルダを「画像処理アプリケーション(picture)」で開いたり、伝えたい情報が書かれているwebページを「browser」で開いたりしている。この状態は発信元端末UA100のユーザが発信先端末UA200に発信するために準備している状態である。このような発信元端末UA100の起動しているアプリケーションや開いているフォルダの状態、言い換えれば、1度目の発信時の発信元端末UA100の情報表示部の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態は、図10に例示するように、後述する通知要求IDと関連付けて記憶される。
上記ステップS103でSIPサーバ30に送信する発信先端末UA200に対する呼出要求(INVITE)は、図11のフォーマットに基づいて下記内容にて生成され、
・発信側無線通信端末の接続できる無線ネットワークリスト:IEEE802.16e、EVDO
・アプリケーション名:テレビ電話(カラー)
・アプリケーションに必要な帯域:500kbps
・発信側が希望する無線ネットワーク:IEEE802.16e
・「帯域優先」か「料金の安さを優先」かの情報:「帯域優先」
の情報が含まれている。
上記呼出要求(INVITE)を受信したSIPサーバ30は、発信先端末UA200がまだ登録されていないことを確認すると、発信元番号および発信先番号、発信側(発信元)が希望する無線ネットワーク(以下、希望ネットワークという)を、発信希望として発信希望記憶テーブル(その構成を図12に例示する)に記憶する。そして、SIPサーバ30は、発信先端末UA200に対し、GW40を経由して、SMSサーバ50(その構成を図13に例示する)から、SMSで起動メッセージを送信する。SMSサーバ50では、情報受信部610がSIPサーバ30から起動メッセージの送信要求データを受信し、これに応答して、起動メッセージ送信部620が発信先端末UA200に対して、起動メッセージを生成して送信する。この起動メッセージにも、上記呼出要求(INVITE)に含まれる情報が入っている。このとき、SIPサーバ30では、図14のステップS11〜S13、S16に示す処理を行う。すなわち、図14のステップS11で、端末(この場合、発信元端末UA100)から呼出要求(INVITE)を受信すると、次のステップS12では、発信元端末の番号と呼出要求(INVITE)の発信先の番号との組合せと、発信元が希望する無線ネットワーク名とを、発信希望として発信希望記憶テーブルに登録または上書きする。次のステップS13では、発信先の端末が発信元の希望する無線ネットワークに登録されているか否かを判断し、登録されていなければ、ステップS16に進んで、SMSサーバ50経由で発信先の端末に呼出要求情報を送信した後、終了して、待機状態となる。
なお、上記ステップS13の判断時に、既にSIPサーバ30に登録されている着信側無線通信端末UA200の無線ネットワークが発信元端末UA100が希望する無線ネットワークであった場合には、SIPサーバ30は、呼出要求(INVITE)をそのまま発信先の端末に送信する。このとき、SIPサーバ30では、図14のステップS13のYes−S14−S15に示す処理を行う。すなわち、図14のステップS13の判断がYesのときに進むステップS14では、発信希望を削除し、次のステップS15では、SIPサーバ30は、呼出要求(INVITE)を発信先の端末に送信し、以後通常のSIPの手続に移行する。
また、発信先端末UA200がオペレータ回線交換ネットワーク(NET2)に接続できない端末であった場合には、オペレータ無線通信パケットネットワーク(RNET1またはRNET2)のページング情報に呼出要求(INVITE)の情報を載せて、発信先端末を呼び出せばよい。また、発信先の端末がインターネットに接続されたPC等であって、既にSIPサーバ30に登録されている場合には、その端末のアドレスに対し呼出要求(INVITE)の情報を送信すればよい。
SMSサーバ50から起動メッセージを受け取った発信先端末UA200は、起動メッセージ内の情報と自らが現在接続できる無線ネットワークとを考慮して、発信先端末UA200が接続する無線ネットワークとしてオペレータ無線通信パケットネットワークRNET1を選択する。そして、選択した無線ネットワークに接続した後、SIPサーバ30に登録する。この登録時に、SIPサーバ30は、発信先端末UA200がオペレータ無線通信パケットネットワークRNET1(発信元端末UA100が希望した無線ネットワークとは異なる無線ネットワーク)で接続および登録したことを確認すると、発信元端末UA100に、発信先端末UA200がオペレータ無線通信パケットネットワークRNET1で登録したことを通知する。この場合、発信先端末UA200が発信元端末UA100の希望した無線ネットワークとは異なる無線ネットワークで接続および登録しているため、SIPサーバ30は、呼出要求(INVITE)を発信先端末に送信しないように制御する。
このとき、SIPサーバ30では、図6のステップS01−S02−S03のYes−S04のNo−S06に示す処理を行う。すなわち、図6のステップS01で、端末(この場合、発信先端末UA200)から登録(REGISTER)を受信すると、次のステップS02では、図7に例示する登録(REGISTER)記憶テーブルに当該端末のアドレス・番号・ネットワーク名を登録する。その後、ステップS03の判断は、自己(発信先端末UA200)の端末への発信希望があるため、Yesになり、ステップS04に進む。ステップS04では、発信先端末UA200は発信元端末UA100が希望した無線ネットワーク(RNET2)で登録したか否かを判断するが、この判断がNoになるため、ステップS06に進む。ステップS06では、発信元通信端末UA100へ、発信先端末UA200の登録情報(登録した無線ネットワーク名も含む)を通知する。なお、発信先端末UA200が発信元端末UA100の希望した無線ネットワークで接続および登録している場合には、ステップS04の判断がYesになってステップS05に進み、ステップS05では、SIPサーバ30は、呼出要求(INVITE)を発信先端末UA200に送信し、以後通常のSIPの手続を行い、通信を開始する。
上記登録情報の通知を受けた発信元端末UA100は、無線ネットワーク(RNET1)では帯域が不足すること、および、無線ネットワーク(RNET1)の課金は無線ネットワーク(RNET2)の課金以下であることを確認すると、ユーザに帯域の少ないアプリケーション(モノクロテレビ電話または電話)に変更して通信を行うか、もしくは、中断するかを選択させるために、図9(b)に示す切換選択画面を表示する。この切換選択画面を見たユーザが中断を選択した場合には、発信元端末UA100は、発信先端末UA200が希望ネットワークを使用できるようになったときにその旨を発信側に通知するように要求する「通話可能通知要求」を送信するか否かをユーザに選択させるために、図9(c)に示す通話可能通知要求選択画面を表示する。この通話可能通知要求選択画面を見たユーザが「No(送信しない)」を選択した場合には、発信元端末UA100は、SIPサーバ30に中断することを伝え、SIPサーバ30は、それを発信先端末UA200に転送し、発信先端末UA200は、必要に応じて無線ネットワーク(RNET1)を切断する。
この間、発信元端末UA100では、図8のステップS104〜ステップS112の処理を行う。すなわち、図8のステップS104で「100Trying 」を受信したか否かを判定し、受信した場合にはステップS105に進み、受信しない場合にはステップS106に進んで、以降、必要なSIPの手順を経て通信を行う。ステップS105では発信先の登録(RFGISTRATION)の通知を受信したか否かを判定し、NoならばステップS104に戻ってステップS104以降を繰り返し、YesならばステップS107に進んで、アプリケーション、ネットワークを変更して発信を継続するか否かを判定する。この判定がYes(発信)ならば、ステップS108で現在の呼出要求(INVITE)をキャンセルするとともに、変更したネットワークで登録(RFGISTRATION)を行った後に、ステップS109で新たな呼出要求(INVITE)を先の呼出要求(INVITE)に基づいて生成して送信し、ステップS110に進んで、以降、必要なSIPの手順を経て通信を行う(その際、画面状態の記憶を破棄する)。一方、ステップS107の判定がNo(中断)ならば、ステップS111で通話可能通知要求を送信するか否かを判定し、Yes(送信する)ならば図15のステップS113に進んで通話可能通知要求を送信し、No(送信しない)ならば、ステップS112に進んでSIPサーバ30を介して発信先に中断することを通知する(その際、画面状態の記憶を破棄する)。
上記通話可能通知要求を送信するか否かの確認において、ユーザが「Yes(送信する)」を選択した場合には、発信元端末UA100は、通話可能通知要求の発信先、希望ネットワークおよび使用アプリケーションの確認と、有効時間およびメッセージの入力とを求めるために、図16(a),(b)に例示するユーザ選択画面を表示する。このユーザ選択画面を見たユーザが確認および所望の入力を行うと、発信元端末UA100では、当該通話可能通知要求にID(通知要求ID)を割り振り、発信先端末UA200に対する通話可能通知要求(図17に例示するように、SIPで規定されたメッセージと、通話可能通知の内容を示すメッセージとから成る)をSIPサーバ30に送信し、その通話可能通知要求は、SIPサーバ30から発信先端末UA200に転送される。この間、発信元端末UA100では、上述したステップS107のNo−ステップS111のYes−ステップS113の処理を行う。
上記通話可能通知要求を受け取った発信先端末UA200では、この通話可能通知要求を承諾するか拒否するかの選択を行う。発信先端末UA200には、承諾か拒否かを端末が自動で選択する自動モードと、承諾か拒否かをユーザが選択する手動モードが用意されている。発信先端末UA200において承諾か拒否かをユーザが選択する手動モードに設定されている場合には、通話可能通知要求が届いたことをユーザに通知し、承諾/拒否の選択をユーザに求める。一方、発信先端末UA200において承諾か拒否かを端末が自動選択する自動モードに設定されている場合には、例えば事前にマナーモードのON/OFFによって、全て拒否するか全て承諾するか、通知先毎に選択するかなどの設定をユーザが行う(その場合に表示するユーザ選択画面の一例を図18(a)に示す)。また、「通知先毎に選択する」が選択されている場合には通知先毎に拒否/承諾の設定を行っておく(その場合に表示するユーザ選択画面の一例を図18(b)に示す)。そして、通話可能通知要求の要求元である発信元端末UA100の識別や、当該通話可能通知要求の受信時の発信先端末UA200におけるマナーモードON/OFF状態などから、承諾か拒否かを発信先端末UA200が判定する。ここで、承諾であると判定された場合には、応答として承諾したこと(OK)がSIPサーバ30を介して発信先端末UA200から発信元端末UA100に通知され、発信先端末UA200、発信元端末UA100の双方において、通話可能通知要求の送信情報/受信情報が履歴に記憶される(それらの一例を図19(発信元端末),図20(発信先端末)に示す)。また、一時的に記憶されている発信時の画面状態も、通知要求IDと関連付けて記憶される。その際、他の通話可能通知要求に関しては、個別に当該発信時の画面状態を通知要求IDと関連付けて記憶する。具体的には、図9(a)の「1度目の発信の画面状態」の記憶が図10に例示されているものに対応する。その後、上記応答(OK)を受信した発信元端末UA100から送信されるACKがSIPサーバ30を経て発信先端末UA200で受信されると、発信先端末UA200は、SIPサーバ30から登録解除(UNREGISTER)して、発信側の希望ネットワークで接続できるか否かの監視を始める。
この間、発信先端末UA200では、図21のステップS201〜ステップS210の処理を行い、発信元端末UA100では、図15のステップS114〜ステップS151の処理を行う。
発信先端末UA200では、通話可能通知要求の受信時に起動される図21のフローチャートのステップS201で、通知してよいか否かを確認し、YesであればステップS202に進み、NoであればステップS206に進む。ステップS202では応答(承諾;OK)を送信し、次のステップS203では通話可能通知要求の受信情報を履歴に記憶し、次のステップS204では無線状態を「圏外」として記憶し、次のステップS205ではSIPサーバ30から登録解除(UNREGISTER)する。一方、ステップS206では応答(拒否;NG)を送信(通知)し、次のステップS207ではSIPサーバ30から登録解除(UNREGISTER)した後に、そのまま終了する。ステップS205の次のステップS208では、現在、有効時間内であるか否かを判定し、NO(有効時間外)であればステップS209に進んで上記通話可能通知要求の受信情報を履歴から消した後にそのまま終了し、Yes(有効時間内)であればステップS210以降に進む。
発信元端末UA100では、図15のステップS114で、受信した応答の内容は承諾(OK)か否かを確認する。ここで、Yes(ユーザが承諾)であれば、ステップS115に進んで送信した通話可能通知要求にIDを振って、通話可能通知要求の送信情報を履歴に記憶した後に、ステップS151で通知要求IDと画面状態の一時記憶とを合わせて記憶し、No(ユーザが拒否)であれば、ステップS116に進んでSIPサーバ30を介して発信先端末UA200に中断を通知して、そのまま終了する(その際、画面状態の記憶を破棄する)。
その後、発信側の希望ネットワークで接続できるか否かを監視している発信先端末UA200が発信側の希望ネットワークである無線ネットワークRNET2へ接続できるエリアに移動して、無線ネットワークRNET2で通信できる状態になると、発信先端末UA200は無線ネットワークRNET2で接続してSIPサーバ30へ登録し、SIPサーバ30を介して無線ネットワークRNET2で通信可能になったことを発信元端末UA100に知らせるために通話可能通知を送信する。この通話可能通知の中には通知要求IDが含まれている。この間、発信先端末UA200では、図21のステップS210〜ステップS212の処理を行う。すなわち、発信側の希望ネットワークで接続できるか否かを確認するステップS210がNoの場合はステップS210のNoステップS208のYes−ステップS210のループを繰り返し、ステップS210がYesになると、ステップS211に進んで発信側の希望ネットワークである無線ネットワークRNET2でSIPサーバ30へ登録(REGISTRATION)した後に、ステップS212で通話可能通知の送信を行う。この通話可能通知は、SIPサーバ30を経て発信元端末UA100に送信される。
上記通話可能通知を受け取った発信元端末UA100では、発信元端末UA100自身が上記希望ネットワークに接続できるか否かを確認し、接続できる場合には、図9(d)に例示する「通話可能通知受信前の画面」に代えて図9(e)に例示する「通話可能通知受信時の画面」を当該端末に表示することにより、「発信先端末UA200と希望ネットワークで通信できること(言い換えれば、発信先端末UA200に再発信できること)」を発信元端末UA100のユーザに知らせる。ユーザがこの表示画面を見て確認すると、図5のシーケンス図に進んで、以前の希望ネットワーク・アプリケーションで発信先端末UA200に発信(再発信)するか否かの選択をユーザに求め、ユーザが発信することを選択すると、現在の画面状態である図9(d)の「通話可能通知受信前の画面状態」を一時的に記憶してから、図9(f)に例示する「再発信時の画面」を当該端末に表示する(図9(a)の「1度目の発信時の画面状態」に戻す)。そして、上記ステップS101以降と同様の手順でSIPサーバ30に登録し、発信先端末UA200に発信して通信を行う。もしくは、ステップS103以降と同様の手順でもよい。
この間、発信元端末UA100では、図15のステップS117〜ステップS124の処理を行う。すなわち、通話可能通知を受信したか否かを確認するステップS117がYesになって進むステップS118では、発信元端末UA100自身が上記希望ネットワークに接続できるか否かを確認し、接続できる場合に進むステップS119では、通話可能通知を受信してから所定期間内であるか否かを確認し、Yes(所定期間内)の場合に進むステップS120では、発信元端末UA100のユーザに、発信先端末UA200に再発信できることを通知する。次のステップS121では、ユーザが確認したか否かをチェックし、確認なし(No)の場合にはステップS118に戻り、確認あり(Yes)の場合には、ステップS122に進んで、発信元端末UA100のユーザに再発信するか否かを確認し、Yes(再発信する)の場合に進むステップS152では、画面状態を一時的に記憶し、次のステップS123では、呼出要求(INVITE)を送信し、次のステップS124では、以後、必要なSIPの手順を経て通信を行う(その際、画面状態の記憶を破棄する)。この通信が終了すると、再発信前の画面に戻してよいか否かをユーザに確認させるために図9(g)に例示する「画面切換選択画面」を当該端末に表示し、戻すことが選択されれば、図9(h)に例示する再発信前の画面を当該端末に表示する(図9(d)の「通話可能通知受信前の画面状態」に戻す)。なお、この通信終了後の処理は、図15のフローチャートへの記載を省略している。
上記ステップS118において発信元端末UA100自身が上記希望ネットワークに接続できない場合には、有効時間が経過するまで発信元端末UA100自身が上記希望ネットワークに接続できるか否かを確認し続け、その間に発信元端末UA100自身が上記希望ネットワークに接続できるようになった場合には、通話可能通知を受信してから所定期間内であれば、「発信先端末UA200と希望ネットワークで通信できること(発信先端末UA200に再発信できること)」を発信元端末UA100のユーザに知らせる。この間、発信元端末UA100では、図15のステップS118の確認がNoの場合に進むステップS125で、現在、有効時間内か否かを確認し、有効時間内であるためこのステップS125がYesになってステップ118に戻り、ステップS118のYesからステップS119に進んで、通話可能通知を受信してから所定期間内であるか否かを確認する。
通話可能通知を受信しない内に有効時間を過ぎてしまった場合には、発信元端末UA100のユーザに有効時間を延長するか否かの選択を求め、延長することが選択された場合には、通話可能通知要求を発信先端末UA200に再び送信する。
この間、発信元端末UA100では、図15のステップS117のNo−ステップS126−ステップS127−ステップS128の処理を行う。すなわち、通話可能通知を受信しない場合にステップS117のNoから進むステップS126では、現在、有効時間内か否かを確認し、Yes(有効時間内)であればステップS117に戻り、No(有効時間外)であればステップS127に進んでユーザに有効時間を延長するか否かの選択を求める。ここで、Yes(延長する)であれば、ステップS113に戻って通話可能通知要求を発信先端末UA200に再び送信し、No(延長しない)であれば、ステップS128に進んで上記通話可能通知要求の送信情報を履歴から消して、そのまま終了する(その際、画面状態の記憶を破棄する)。なお、上記ステップS125において有効時間を過ぎてしまった場合にも、上記ステップS127−ステップS128の処理を行う。
通話可能通知を受信してから発信元端末UA100のユーザがその通知を確認するまでに所定期間が経過した場合には、発信元端末UA100では、発信先端末UA200が希望ネットワークを使用できるか否かの再確認の通話可能通知要求を送信する。
この間、発信元端末UA100では、図15のステップS119のNo−ステップS129−ステップS130・・の処理を行う。すなわち、通話可能通知を受信してから所定期間が経過した場合にステップ119のNoから進むステップS129では、発信先端末UA200が希望ネットワークを使用できるか否かの再確認を要求する。次のステップS130では発信先端末UA200が希望ネットワークを使用できるか否かの再確認を行い、この再確認において発信先端末UA200が希望ネットワークを使用できる(Yes)という内容の通話可能通知を受信した場合には、ステップS120からステップS121に進んで発信元端末UA100のユーザが通話可能通知を確認するのを待つ。一方、上記ステップS130の再確認において発信先端末UA200が希望ネットワークを使用できない(No)という通知を受信した場合には、ステップS117に戻って、また次に発信先端末UA200から通話可能通知が来るのを待つ。なお、上記ステップS122において、発信元端末UA100のユーザがNo(再発信しない)を選択した場合には、ステップS131に進んで終了するか否かをチェックし、No(終了しない)ならばステップS118に戻り、Yes(終了する)ならば、ステップS132に進んで上記通話可能通知要求の送信情報を履歴から消して、そのまま終了する(その際、画面状態の記憶を破棄する)。
上記通話可能通知を送信した後、発信先端末UA200では、発信元端末UA100と同様の履歴処理を行う。
すなわち、図21のステップS212の通話可能通知の送信後に進むステップS213では、無線状態を記憶し、次のステップS214では、通信を開始したか否かを確認し、Yes(通信を開始した)であれば、ステップS215に進んで上記通話可能通知要求の受信情報を履歴から消した後に終了し(通信はそのまま続けられる)、No(通信を開始していない)であれば、図22のステップS216に進む。
ステップS216では、現在、有効時間内か否かを確認し、Yes(有効時間内)であればステップS217に進み、No(有効時間外)であればステップS218に進んでSIPサーバ30から登録解除(UNREGISTER)し、次のステップS219で上記通話可能通知要求の受信情報を履歴から消した後に、そのまま終了する。ステップS217では、通話可能通知を送信してよい状態か否かを確認し、Yes(送信してよい状態)であればステップS220に進んで通話可能通知を送信した後に、ステップS221で無線状態を記憶する。ステップS217でNo(送信してはいけない状態)であればステップS222に進んで状態悪化通知(この状態悪化通知は、通話可能通知の一種である)を送信してよい状態か否かを確認し、Yes(送信してよい状態)であればステップS223に進んで状態悪化能通知を送信した後に上記ステップS221に進んで無線状態を記憶する。ステップS222でNo(送信してはいけない状態)であればステップS224に進む。ステップS224では、再確認の通話可能通知要求を受信したか否かを確認し、No(受信していない)であれば図21のステップS214に戻り、Yes(受信した)であればステップS225に進む。ステップS225では、発信側の希望ネットワークで接続できるか否かを確認し、No(接続できない)であれば図21のステップS208に戻り、Yes(接続できる)であれば図21のステップS214に戻って通信(通話)の開始を待つ。
上記ステップS225の発信先端末UA200が希望ネットワークで接続(通信)できるか否かの判定(図21のステップ210の判定も同様である)では、通話可能通知要求を受け取った発信先端末UA200は、発信元端末UA100の希望ネットワークの無線状態を監視して、無線状態が変化すると、その無線状態を記憶する。この記憶動作に対応する発信先端末UA200での処理は、図21のステップS204、ステップS213および図22のステップS221である。その際の無線状態は、図23に例示する無線状態判定テーブルの各パラメータに基づいて複数の段階(図示例では3段階)の何れの段階に該当するかを判定する。無線状態の1が最も悪い状態で、3が最も良い状態であり、例えば、EVDOの無線状態が3になるのは、RSSIが−70dB以上で、かつ、SINRが5以上のときである。また、発信先端末UA200は、通話可能通知を送信してよいか否かを図24に例示する通知判定テーブルの条件に基づいて判定し、送信してよい場合には通話可能通知を送信する。例えば、所要帯域が5Mbpsで、希望ネットワークがIEEE802.16eの場合は、無線状態が圏外,1,2の状態から3に変わったときに、通話可能通知を送信する。図24の通知判定テーブルでは、アプリケーションの所要帯域に応じて通話可能通知条件(通話可能通知の送信条件)および状態悪化通知条件(状態悪化通知の送信条件)を変えており、所要帯域が高いほど条件を厳しくしている。この間、発信先端末UA200では、図21のステップS210−ステップS211−ステップS212の処理を行う。
また、一旦通話可能通知を送信した後に無線状態が悪化した場合には、状態悪化通知を送信すべきか否かを図24の通知判定テーブルの条件に基づいて判定し、送信すべきであると判定した場合には状態悪化通知を送信する。この間、発信先端末UA200では、図22のステップS222のYes−ステップS223の処理を行う。また、状態悪化通知を送信した後は、同様に通信可能通知を送信すべきか否かを図24の通知判定テーブルの条件に基づいて判定し、送信すべきであると判定した場合には通話可能通知を送信する。この間、発信先端末UA200では、図22のステップS217のYes−ステップS220の処理を行う。
一方、発信元端末UA100は、通話可能通知を受信した場合には、図25(a)に例示する表示画面を表示することにより、「発信先の無線状態が良好であること」を発信元端末UA100のユーザに知らせ、状態悪化通知を受信した場合には、図25(b)に例示する「状態悪化通知受信時の表示画面」を表示することにより、「希望ネットワークで接続した場合には必要な帯域を満たさない可能性があること」を発信元端末UA100のユーザに知らせる。
図26および図27は、第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末(発信元端末)UA100が回線交換網に接続できる着信側無線通信端末(発信先端末)UA200に発信しようとするが、希望ネットワークが使用できないため発信を一度中断し、希望ネットワークが使用できるようになってから再度発信し、リアルタイムアプリケーションで通信を開始して該通話が終了するまでの通信制御(通信制御2)を示すシーケンス図である。この通信制御2の上記通信制御1(図4、図5参照)との相違点は、発信側無線通信端末(発信元端末)UA100が同じ相手(着信側無線通信端末(発信先端末)UA200)に対し同じ希望ネットワーク(無線RNET2)で通話可能通知要求を2回送信して、同時に2個の通話可能通知を受信したため、選択した通話可能通知を使用して再発信した後に、当該再発信に使用した通話可能通知に対応して記憶しておいた画面に戻すことができる点である。
すなわち、図26のシーケンス図に示すように、アプリケーション1(例えば図28(a)に示すソフトフォン)で発信(1度目の発信)を行った発信元端末UA100は、発信先端末UA200が希望ネットワーク(無線RNET2)を使用できないため発信を一旦中断して、通話可能通知要求(通話可能通知要求1)を発信先端末UA200に送信するが、発信先端末UA200から通話可能通知が来ないため、発信元端末UA100はアプリケーション2(例えば図28(b)に示すホワイトボード)で再び発信(2度目の発信)を行い、この2度目の発信に対しても、発信先端末UA200が希望ネットワーク(無線RNET2)を使用できないため発信を一旦中断して、通話可能通知要求(通話可能通知要求2)を発信先端末UA200に送信する。その際、1度目の発信時の発信元端末UA100の画面状態は図28(a)に示すようにソフトフォンが起動した状態になっており、2度目の発信時の発信元端末UA100の画面状態は図28(a)に示すようにホワイトボードが起動した状態になっている。
このようにして送信された2回の通話可能通知要求に対して、発信先端末UA200が希望ネットワーク(無線RNET2)を使用できるようになったため図26のシーケンス図に示すように同時に複数個(この場合、2個)の通話可能通知を受信した場合には、図29に例示するように、全ての通話可能通知を画面上に表示して「希望ネットワークで通信できるようになったこと」をユーザに通知し、ユーザに再発信に使用する通話可能通知の選択を求める。ここで、1度目の発信に対応する通話可能通知が選択された場合には、図27のシーケンス図に示すように、記憶しておいた1度目の発信時の画面状態に戻し、発信先端末UA200への発信を始めて通話を行い、2度目の発信に対応する通話可能通知が選択された場合には、図27のシーケンス図に示すように、記憶しておいた2度目の発信時の画面状態に戻し、発信先端末UA200への発信を始めて通話を行う。
上記2つの通話可能通知要求の発信先および希望ネットワークが同じであった場合には、選択された方の画面状態に戻した後に、選択されなかった方の画面状態に切り換えられるように、以下の画面表示を行う。すなわち、図26、図27のシーケンス図の場合には、記憶しておいた図25(a),(b)の画面状態の内の選択されなかった方の画面状態に戻すため、図30(a),(b)の何れか一方の画面状態に切り換えて画面表示を行う。また、上記2つの通話可能通知要求の送信に使用したアプリケーションが異なるアプリケーションであった場合には、選択されなかった方の画面状態に切り換えるとともに、当該アプリケーションでも発信を行い、両方のアプリケーションでの通信を同時に行う。そして、画面の切換によってその時々に画面上で操作するアプリケーションを切り換える。
なお、通話や音楽等の画面操作無しで動作し続けるアプリケーションを使用している場合には、画面が切り換わってもそのまま当該アプリケーションの使用を継続する。具体的には、図30(a)の1度目の発信の場合の画面ではソフトフォンを使用しており、図30(b)の2度目の発信の場合の画面では画像編集を通信相手と同時に行うアプリケーションであるホワイトボードを使用している。この場合、始めにアプリケーション1であるソフトフォンでの再発信を選択すると、図30(a)の再発信画面1の画面が表示されて、ソフトフォンでの発信が始まる。そして、その画面で「02:15」のタブを選択すると、図30(b)の再発信画面2の画面に表示が切り換わり、ソフトフォンでの通信が維持されたままホワイトボードの発信が始まる。
リアルタイムアプリケーションを使用して通信相手に対して発信する際には、発信のために発信元端末においてアプリケーションの起動や設定等の準備を行う。例えば、リアルタイムアプリケーションを起動して、通信相手の選択や、通信方法の設定等を行い、さらに、通信相手に送りたいファイルを用意したり、教えたい情報が書かれているwebページを開いたりしておく。そのため、発信時には、ユーザが通信で相手に伝えたいことに関連するアプリケーションやウィンドウを立ち上げている場合が多くなるので、上記のような画面の切り換えにより、最初の発信時にユーザが通信相手に伝えようとしていたことを取りこぼしなく伝えることができるようになる。
なお、図4、図5の通信制御方法1および図26、図27の通信制御方法2では、発信先端末がいつ、どの程度の確率で各ネットワークに接続できる状態にあるかを図31に例示するグラフで表示するようにしている。すなわち、発信元端末UA100は、通信可能通知要求を送信した各発信先端末がいつ頃に希望ネットワークを使用できたか/できなかったかを図32に例示する「着信側端末の接続状況記録」に記録し、発信先毎に、統計に基づいて図31のようなグラフを作成して、表示する。
本発明の第1実施形態の通信制御方法(図4、図5の通信制御方法1および図26、図27の通信制御方法2)によれば、複数の無線通信システム(RNET1,RNET2)を利用可能な発信先端末(着信側無線通信端末)UA200が発信側の希望ネットワークを使用できないため発信元端末(発信側無線通信端末)UA100のユーザが発信を中断した場合には、発信先端末UA200が希望ネットワークを使用できる状態になったときに、発信元端末UA100が発信先端末UA200から通話可能通知を受けて再発信した後に、発信時に記憶しておいた画面状態に戻すので、何時発信すれば着信側と希望ネットワークで接続できるかを発信側ユーザが分かるようにするとともに、再発信時の発信側ユーザの手間を軽減することができる。
本発明の第1実施形態の通信制御方法を適用する無線通信ネットワークの通信構成を示す図である。 本発明の無線通信ネットワークで用いる無線通信端末の機能ブロック図である。 本発明の無線通信ネットワークで用いるSIPサーバ(呼制御サーバ)の機能ブロック図である。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末が回線交換網に接続できる着信側無線通信端末に対する発信を一度中断し、希望ネットワークが使用できるようになってから再度発信して、リアルタイムアプリケーションで通信を開始して該通話を終了するまでの通信制御(通信制御1)を示すシーケンス図である。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末が回線交換網に接続できる着信側無線通信端末に対する発信を一度中断し、希望ネットワークが使用できるようになってから再度発信して、リアルタイムアプリケーションで通信を開始して該通話を終了するまでの通信制御(通信制御1)を示すシーケンス図である。 第1実施形態の通信制御方法において、SIPサーバが行う呼制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の通信制御方法において、SIPサーバが呼制御に用いる登録記憶テーブルを例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末が行う通信制御を示すフローチャートである。 (a)〜(h)は第1実施形態の通信制御方法の通信制御1における発信側無線通信端末の画面遷移を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法の通信制御1における発信側無線通信端末の1度目の発信時の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態の記憶を説明するための図である。 第1実施形態の通信制御方法において、無線通信端末が送信する呼出要求(INVITE)を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、SIPサーバが無線通信端末の発信希望を記憶するために用いる発信希望記憶テーブルを例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法を適用する無線通信システムに用いるSMSサーバの構成を示す図である。 第1実施形態の通信制御方法において、SIPサーバが行う呼制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末が行う通信制御を示すフローチャートである。 (a),(b)はそれぞれ、第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末に表示するユーザ選択画面を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末が送信する通話可能通知要求を例示する図である。 (a),(b)はそれぞれ、第1実施形態の通信制御方法において、着信側無線通信端末に表示するユーザ選択画面を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末に記憶される通話可能通知要求の送信情報履歴を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、着信側無線通信端末に記憶される通話可能通知要求の受信情報履歴を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、着信側無線通信端末が行う通話可能通知に関する通信制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の通信制御方法において、着信側無線通信端末が行う通話可能通知に関する通信制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の通信制御方法において、着信側無線通信端末で無線状態の判定に用いる無線状態判定テーブルを例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、着信側無線通信端末で通話可能通知を送信してよいか否かの判定に用いる通知判定テーブルを例示する図である。 (a),(b)はそれぞれ、第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末に表示される通話可能通知受信時の表示画面および状態悪化通知受信時の表示画面を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末が回線交換網に接続できる着信側無線通信端末に対する発信を一度中断し、希望ネットワークが使用できるようになってから再度発信して、リアルタイムアプリケーションで通信を開始して該通話を終了するまでの通信制御(通信制御2)を示すシーケンス図である。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末が回線交換網に接続できる着信側無線通信端末に対する発信を一度中断し、希望ネットワークが使用できるようになってから再度発信して、リアルタイムアプリケーションで通信を開始して該通話を終了するまでの通信制御(通信制御2)を示すシーケンス図である。 (a),(b)はそれぞれ、第1実施形態の通信制御方法における発信側無線通信端末の1度目の発信時の画面状態および2度目の発信時の画面状態を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末の画面に全ての通話可能通知を表示した状態を例示する図である。 (a),(b)はそれぞれ、第1実施形態の通信制御方法において、発信側無線通信端末の再発信時の画面切換に用いる再発信画面1および再発信画面2を例示する図である。 第1実施形態の通信制御方法において、着信側無線通信端末がいつ、どの程度の確率で各ネットワークに接続できる状態にあるかを表示するグラフを例示する図である。 図31のグラフの作成に用いる着信側無線通信端末の接続状況記録を例示する図である。 従来技術による無線通信ネットワークの構成を例示する図である。 従来技術による無線通信ネットワークにおいて、発信側無線通信端末および着信側無線通信端末間で通信を開始するまでの通信制御を示すシーケンス図である。
符号の説明
10 DNSサーバ
20,30 SIPサーバ
40 ゲートウェイ
50 SMSサーバ(メッセージ送信サーバ)
60,70 ゲートウエイ或いはSIPサーバ
310 通信処理部(送信部、受信部)
320 制御部
330 操作入力部
340 SIP(拡張)処理部
350 無線通信ネットワーク選択処理部
360 情報表示部
370 音声変調/復調部
380 画像変調/復調部
390 無線通信#1リンク制御部
400 無線通信#2リンク制御部
410 無線通信#Nリンク制御部
420 通話可能通知要求送信記憶部
430 通話可能通知要求送信処理部
435 通話可能(状態悪化)通知送信処理部
440 通話可能通知要求受信記憶部
450 通話可能通知要求受信処理部
455 通話可能(状態悪化)通知受信処理部
460 接続通知自動応答判定部
470 接続通知自動応答設定部
480 発信先接続状況記憶部
490 発信先接続状況グラフ作成部
495 無線状態判定部
500 画面状態記憶部
505 画面状態切換処理部
510 ログイン(登録)処理部
520 呼出要求受信部
530 登録通知生成部
540 登録通知送信部
550 アドレス解決処理部
560 呼出要求生成部
570 呼出要求送信部
580 発信希望記憶部
590 発信希望処理部
610 情報受信部
620 起動メッセージ送信部
SP スピーカ
MIC マイクロフォン
NET1 インターネット
NET2 オペレータパケットネットワーク
NET3 オペレータ回線交換ネットワーク
RNET1,RNET2 オペレータ無線通信パケットネットワーク
UA100 発信側無線通信端末(発信元端末)
UA200 着信側無線通信端末(発信先端末)
UA300 通信端末(ソフトホン)

Claims (4)

  1. 所定の通信システムを利用して、発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に関する情報を含む呼出要求を送信する送信手段と、
    前記呼出要求の送信時の表示手段の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態を記憶する記憶手段と、
    前記送信手段が送信した呼出要求に対して、前記発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合しない無線通信システムを着信側が利用する旨の情報を受信すると、前記発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合する無線通信システムへ前記着信側が接続可能になった場合に、前記着信側が前記発信側に対してその旨を通知する通話可能通知を送信するよう前記着信側に要求する要求手段と、
    該要求手段の要求に対して、前記着信側から前記通話可能通知を受信すると、前記記憶手段に記憶された画面状態を前記表示手段に表示するとともに、当該画面状態において発信指示を検出すると、該発信指示に対応するアプリケーションで発信するように制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記制御手段は、前記記憶手段が前記呼出要求の送信時の表示手段の画面状態を複数個記憶している場合、全ての画面状態を前記表示手段に同時に表示し、何れか1つの画面状態の選択指示を検出すると、該選択指示に対応する表示画面のみを前記表示手段に表示した状態で、該表示画面に対応するアプリケーションで発信するように制御することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 前記制御手段は、前記通話可能通知の受信前の前記表示手段の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態が前記記憶手段に一時記憶されている場合、前記発信指示に応じて前記発信を行った後に画面復帰指示を検出すると、前記記憶手段に一時記憶されている画面状態を前記表示手段に表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  4. 所定の通信システムを利用して、発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に関する情報を含む呼出要求を送信する送信工程と、
    前記呼出要求の送信時の表示手段の画面状態および該画面状態に対応するアプリケーションの起動状態を記憶する記憶工程と、
    前記送信工程で送信した呼出要求に対して、前記発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合しない無線通信システムを着信側が利用する旨の情報を受信すると、前記発信側が希望する着信側の無線通信システムの条件に適合する無線通信システムへ前記着信側が接続可能になった場合に、前記着信側が前記発信側に対してその旨を通知する通話可能通知を送信するよう前記着信側に要求する要求工程と、
    該要求工程の要求に対して、前記着信側から前記通話可能通知を受信すると、前記記憶工程で記憶された画面状態を前記表示手段に表示するとともに、当該画面状態において発信指示を検出すると、該発信指示に対応するアプリケーションで発信するように制御する制御工程とを行うことを特徴とする通信制御方法。
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