JP2009054926A - 熱伝導異方性を有する成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 携帯電話やノート型パーソナルコンピューター、携帯型ゲーム機などの電子機器の高性能化により、製品内のICからの発熱量が増大し、より高い放熱効果が必要とされている。また製品の小型化により製品内にクリアランスが取れなくなってきており、発熱体の近くに放熱体を設置する事が難しくなってきているため、熱を所望する方向に、少ない熱抵抗で効率よく別な場所へ伝えるための方策が望まれている。
【解決手段】 少なくとも鱗片状の熱伝導性フィラーと樹脂バインダーを含み、樹脂バインダーに占める鱗片状の熱伝導フィラーの含有率が3〜70体積%である混合物を射出成形することにより得られた熱伝導異方性を有する成形体を用いることにより上記課題を解決できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくとも鱗片状の熱伝導性フィラーと樹脂バインダーを含み、樹脂バインダーに占める鱗片状の熱伝導フィラーの含有率が3〜70体積%である混合物を射出成形することにより得られた熱伝導異方性を有する成形体を用いることにより上記課題を解決できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、携帯電話、パーソナルコンピューター、ゲーム機、携帯型端末等の電子部品に用いる熱伝導素材に関する。
従来から携帯電話、パーソナルコンピューター、ゲーム機、携帯型端末等に使用される熱伝導用部品としては、熱伝導の良い金属(アルミニウムなど)を使用したもの、また熱伝導フィラーをジェルや液体に分散させたもの、あるいは樹脂に分散させ、加工したシート状、プレート状のものが市販されている。
しかし、シート状のものは比較的柔軟に熱伝達方向を変えて放熱を行うことが出来るが、狭い空間で他に熱を漏らすことなく伝熱することができなかった。
また、液状、ジェル状のものは低分子シロキサン等による接点障害が問題視されているためガスを発生させない提案もされている(特許文献1)。
熱伝導部品を必要とする製品としては、携帯電話やノート型パーソナルコンピューター、携帯型ゲーム機など小型で高性能なICを使用する電子機器が多く、発熱量も多いため伝熱はとても重要な技術ファクターとなっている。また、これらの電子機器は小型であるがゆえに製品内部のクリアランスが小さいことが多く、放熱部分を必ずしも発熱体の近くに配置出来るとは限らない。
そこで発熱体から離れた放熱部分に熱を伝達するために、熱伝導率の高い部材を使用して熱伝達を行う方法がとられているが、従来の熱伝導部材は、いずれも四方へ熱が伝達してしまい方向性を持たない場合が多い。
このため、ブロック状で熱を伝え、しかも熱の伝達方向を設定することが可能な方法も報告されている(特許文献2)。これは、熱伝達の方向を変えるため二つ以上の熱伝導物質を組み合わせたものである。
特開2004−35721
特開2002−93967
特許文献2に記載の方法は、熱伝達の方向を変えるため二つ以上の熱伝導物質を組み合わせたものであるが、しかしこの方法では、熱伝導体の接合面が熱抵抗となり、熱の伝達効率が著しく低下する場合がある。
従って熱の伝達効率が低下しにくい一体品であり、かつそれ自体に熱伝導異方性を持たせることで熱の伝達を所望の方向に変えることが出来る熱伝導部品が望まれている。
また、小型で部品間のクリアランスが小さい製品内部であるがゆえに熱の滞留が他の部品に悪影響を及ぼしてしまう場合があり、また、熱伝達部品も熱伝達時に自身からの放熱があり、このため他の部品への熱の影響を避けるため熱を所望の方向へ伝達させるという方策が望まれている。
本発明は、上記課題を改善したものである。
すなわち、本発明は、少なくとも鱗片状の熱伝導性フィラーと樹脂バインダーを含む混合物を射出成形することにより得られる熱伝導異方性を有する成形体である。
本発明はさらに、樹脂バインダーに占める鱗片状の熱伝導フィラーの含有率が3〜70体積%である熱伝導異方性を有する成形体である。
本発明はまた、成形体が、射出方向に対して垂直方向の外周面の少なくとも1辺を含んだ熱伝導異方性を有する成形体である。
本発明はさらにまた、成形体が上述の射出成形された成形体から切り出されてなる熱伝導異方性を有する成形体である。
本発明は、熱伝導性が高く、かつ熱伝導異方性を持った一体型の樹脂成形体であり、これにより熱を伝達させる方向を変えることができるため、熱伝導効率を低下させることなく異なる方向へ熱伝達を行うことが可能となる。また、熱伝達を行う方向以外には放熱され難くする事が出来、クリアランスの小さな製品内においては他の部品への熱の影響を抑え、発熱体や放熱体の配置の自由度を向上させることができる。
一般に、鱗片状の熱伝導性フィラーを樹脂に混ぜ成型する場合、フィラーは成型方向に層状に配向され、熱伝導も成形方向に高い値を示す。一方、層方向に対し垂直方向では熱伝導率は比較的低くなることがわかっている。このフィラーの配向による熱伝導の異方性を鋭意研究した結果、本発明者は特に射出成形で部分的にフィラーの配向方向が変わることに着目し、鱗片状の熱伝導性フィラーを用いることで熱伝導異方性を成形体に賦与できることを見出し、さらに成形体単体を任意の形状に切削加工することで同一成形体内での熱の伝達方向を変えることが出来ることを見出した。
本発明においては、熱伝導異方性を持っている樹脂成形体を熱伝達部材として使用することで上記課題を解決する事が出来る。
以下、詳細について説明する。
本発明の熱伝導異方性を有する成形体は、鱗片状の熱伝導性フィラーと樹脂バインダーを主体に混合したものを、射出成形用金型を用いて射出成形することにより得ることが出来る。
本発明で用いる樹脂バインダーとしては、たとえば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート樹脂(EEA)、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニルスルフィド)、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)、CPE(塩素化ポリエチレン)およびPVC(ポリ塩化ビニル)などの熱可塑性樹脂があげられる。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて混合して用いることも出来る。これらのうちでは、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が、コストの点から好ましいが、本発明は、特に柔らかい材料、例えばエチレン−エチルアクリレート樹脂(EEA)などのような樹脂に熱伝導性フィラーを混合分散したペレットを成形材料として使用する場合に特に有効である。
また、本発明で用いる熱伝導の良いフィラーとしては例えば黒鉛(グラファイト)、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、アルミナ、マグネシア、ベリリア、炭酸カルシウム、アルミニウム粉、銅粉、鉄粉、炭化チタン、ダイヤモンド、高分子フィルムを焼成しグラファイト化したフィルム粉砕品などを使用することが出来る。特に黒鉛(グラファイト)は熱伝導率が優れていることから熱伝導性フィラーとして一般的に多く用いられており、形状やコスト、入手のしやすさ、取り扱いの容易さなどからこの材料を使用することが最も望ましい。これらの材料は単独で用いてもよく、あるいは2種類以上を混合して用いても良い。
使用する熱伝導性フィラーとしては、鱗片状の熱伝導の良いフィラーを使用する事が必要である。ここで鱗片状とは、例えば厚みと直径の比が概ね1:5〜1:100、縦横の長さの比が概ね1:1〜1:50の形状である。球状のものでは熱伝導の異方性を与えることが出来ず効果を得ることが出来ない。
また、鱗片状でない他の形状を有する熱伝導の良いフィラーを通常50重量%未満、好ましくは30重量%未満の範囲で、鱗片状のフィラーと併用することもできる。しかし、50重量%以上になると熱伝導の異方性が著しく低下する傾向にある。
なお、樹脂バインダーに占める鱗片状の熱伝導フィラーの含有率は3〜70体積%、さらには効果的でかつ配合のしやすさから30〜60体積%がより好ましい。前記樹脂フィラーの含有率が3体積%未満の場合、熱伝導率が低くなる傾向にあり、熱伝導樹脂としての性能を出すことが難しい。また、70体積%を超える場合、熱伝導効果は高いが樹脂バインダーへ熱伝導性フィラーを練り込む事が困難となる傾向にあり、成形体を形成すること自体が難しくなる。
熱伝導性フィラーと熱可塑性樹脂は、場合によっては分散剤、安定剤、滑剤などをヘンシェルミキサーなどでブレンドし、2軸混練機やロールミルなどの混練機により樹脂とフィラーの混練分散を行う。その後、粉砕機により樹脂混練物を粉砕してペレット化し、射出成形を行う。
射出成形は、それぞれ使用する樹脂に合わせた成形条件で良い。
また、射出成形用金型は、ごく一般的な成形用金型で良い。キャビティは、成形体を所望の形、大きさになるように合わせて設計されたものでよく、特別な金型である必要はない。
図1に示すように、射出成形された樹脂成形物(1)は、外周部分(4)では縦方向(射出方向)への伝熱、それ以外では横方向(射出方向と垂直方向)への伝熱効果があるため、その特性を活用して目的に合わせた形状設計とする事が出来る。鱗片状の熱伝導性フィラーは成形体中ではたとえば図8のように層状に配向するが、縦方向(射出方向)に熱伝導が有効な外周部分としては成形体全体の寸法Iに対して0.1〜30%の深さ寸法Jの範囲内である。
なお、成形時の金型温度によって鱗片状の熱伝導性フィラーの配向度が変わり、外周面の縦方向(射出方向)への熱伝導部分が変化する。このため、成形時の金型温度は10〜95℃が好ましく、射出成型のしやすさから30〜80℃がより好ましい。
設計形状は、図4に示すようにたとえばT字型、L字型、プレート型、ブロック型、二叉型、円弧型等自由に設計することが出来る。しかし、成形体の大きさは、最終的に使用される大きさに合わせて決定されるが、形状は加工のしやすさからなかでも角ブロック形状または丸ブロック形状が望ましい。
さらに、成形体を所望の大きさ、形状に加工するに際して、所望の方向に熱を伝達させやすい点で、射出成形された成形体の射出方向に対して垂直方向の外周面の少なくとも1辺を含む部分を有するように加工することが好ましい。
また、図4に示す例のように放熱部分が複数箇所あり伝熱を複数箇所に行う必要がある場合、必ずしも外周面を1カ所とする必要はない。
射出成形された成形体からの切削加工は、エンドミルや旋盤、フライス盤などを使用しての機械加工でも良いし、柔らかい素材の樹脂を使用した場合、カッターなどでスライスして使用しても良い。必要な形状に合わせた加工方法を用いれば良い。
熱は、例えば図2のように成形体内を伝わるため、発熱体から放熱体までの距離により必要に応じた形状で成形するのがよい。またタテでもヨコでも使用することが出来る。
図2のK部に発熱体を接触させ伝熱する場合は、K部の表面0.05〜0.5mm程度、成形体表面の薄皮を剥いで使用するとより高い熱伝導性を得ることが出来る。
本発明によって作られた熱伝導性ブロック、例えば図3に示す外周部を含めて切り出されたブロック(d)および外周部を含めないで切り出されたブロック(e)は、それぞれ図3のような熱伝達の異方性を持つ。すなわち、A方向、F方向は熱を伝えにくいがB方向はよく熱を伝達する。また、C方向は熱を伝えにくいがG方向は良く熱を伝達する。そしてD方向、E方向、H方向も熱を良く伝達する。これにより特定方向の熱伝達を抑え、熱伝達に異方性を持たせることが可能となり電子部品内での熱伝達経路の自由度が上がり効率的に熱伝達を行え、また他部品への熱の影響を最小に抑える事が出来る。
さらに、図5から7に、本発明の熱伝導樹脂の使用例を示す。
図5の熱伝導樹脂使用例では、両サイドと上面の3方向に外周面を入れて加工することにより、発熱体(9)と離れた放熱体(8)に熱を伝導することが出来、一方、熱伝導をさせる際に伝熱方向以外に熱が漏れにくいため、狭い製品内部でも他部品7へ熱の影響を抑えることが出来る。
図6の熱伝導樹脂使用例では、両サイドに外周面を入れて加工しており、上下方向二つの発熱体(9)から離れた場所に設置した放熱体(8)に同時に熱を伝導する事が出来る。
また図7の熱伝導樹脂使用例では、熱伝導樹脂を縦方向にセッティングすることにより製品外への熱の伝熱も可能で、工夫により最短距離での効率的な伝熱が可能である。
以下に実施例と比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。
なお、以下に示す熱伝導率の評価は、ホットディスク社製のTPS2500測定装置を用い、ホットディスク法により行なった。測定は5回実施し、その平均値で表示した。
(実施例1)
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を96体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製CB−150、鱗片状(厚み:直径=1:20程度、粒径平均40ミクロン))を4体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を96体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製CB−150、鱗片状(厚み:直径=1:20程度、粒径平均40ミクロン))を4体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
成形体を図1(c)―2に示すように外周面を除いた形状(熱伝導率測定用サンプル形状(10×10×10mm))に切削加工し、測定表面の薄皮を紙ヤスリで0.05〜0.1mm程度剥いだ後、熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例2)
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を50体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製CB−150鱗片状(厚み:直径=1:20程度、粒径平均40ミクロン))を50体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を50体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製CB−150鱗片状(厚み:直径=1:20程度、粒径平均40ミクロン))を50体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
成形物を図1(c)―2に示すように外周面を除いた形状(熱伝導率測定用サンプル形状(10×10×10mm))に切削加工し、測定表面の薄皮を紙ヤスリで0.05〜0.1mm程度剥いだ後、熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を96体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製CB−150鱗片状(厚み:直径=1:20程度、粒径平均40ミクロン))を4体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を96体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製CB−150鱗片状(厚み:直径=1:20程度、粒径平均40ミクロン))を4体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
成形物を図1(c)―1に示すように外周面を含んだ形状(熱伝導率測定用サンプル形状(10×10×10mm))に切削加工し、測定表面の薄皮を紙ヤスリで0.05〜0.1mm程度剥いだ後、熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を50体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製CB−150鱗片状(厚み:直径=1:20程度、粒径平均40ミクロン))を50体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
(実施例4)
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を50体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製CB−150鱗片状(厚み:直径=1:20程度、粒径平均40ミクロン))を50体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
成形物を図1(c)―1に示すように外周面を含んだ形状(熱伝導率測定用サンプル形状(10×10×10mm))に切削加工し、測定表面の薄皮を紙ヤスリで0.05〜0.1mm程度剥いだ後、熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を50体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製LB−BG球状(粒径平均35ミクロン)を50体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製PES−220)を50体積%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、熱伝導性フィラーとして黒鉛(日本黒鉛工業(株)製LB−BG球状(粒径平均35ミクロン)を50体積%とし、これらを混合しロールミルにて溶融混練した。混練物をペレット状に粉砕した物を射出成形機により図1(a)に示すような形状(30×60×15mm)に成形加工した。
成形物を図1(c)―1に示すように外周面を含んだ形状(熱伝導率測定用サンプル形状(10×10×10mm))に切削加工し、測定表面の薄皮を紙ヤスリで0.05〜0.1mm程度剥いだ後、熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
1 射出成形体
2 鱗片状熱伝導性フィラー
3 樹脂部
4 外周面
5 熱伝達方向
6 基盤
7 他の部品
8 放熱体(ヒートシンク)
9 発熱体
10 熱伝導樹脂ブロック
11 フィラー配向層
12 ゲート
a 射出成形による成形体
b 切り出したブロック
c 切り出したブロックからさらに切り出されたブロック(熱伝導体)
c−1 外周部を含めたブロック
c−2 外周部を含めないブロック
d 外周部を含めて切り出された熱伝導体
e 外周部を含めないで切り出された熱伝導体
f 熱伝導樹脂加工例
g 熱伝導樹脂加工例
h 熱伝導樹脂加工例
i 熱伝導樹脂加工例
j 熱伝導樹脂加工例
k 熱伝導樹脂加工例
l 熱伝導樹脂加工例
m 熱伝導樹脂加工例
n 熱伝導樹脂加工例
o 熱伝導樹脂加工例
p 熱伝導樹脂加工例
q 熱伝導樹脂加工例
r 熱伝導樹脂加工例
A 熱伝導方向
B 熱伝導方向
C 熱伝導方向
D 熱伝導方向
E 熱伝導方向
F 熱伝導方向
G 熱伝導方向
H 熱伝導方向
I 成形品幅
J 縦方向(射出方向)に熱伝導が有効な幅
K 発熱体を接触させる場所の例
W 樹脂射出方向
2 鱗片状熱伝導性フィラー
3 樹脂部
4 外周面
5 熱伝達方向
6 基盤
7 他の部品
8 放熱体(ヒートシンク)
9 発熱体
10 熱伝導樹脂ブロック
11 フィラー配向層
12 ゲート
a 射出成形による成形体
b 切り出したブロック
c 切り出したブロックからさらに切り出されたブロック(熱伝導体)
c−1 外周部を含めたブロック
c−2 外周部を含めないブロック
d 外周部を含めて切り出された熱伝導体
e 外周部を含めないで切り出された熱伝導体
f 熱伝導樹脂加工例
g 熱伝導樹脂加工例
h 熱伝導樹脂加工例
i 熱伝導樹脂加工例
j 熱伝導樹脂加工例
k 熱伝導樹脂加工例
l 熱伝導樹脂加工例
m 熱伝導樹脂加工例
n 熱伝導樹脂加工例
o 熱伝導樹脂加工例
p 熱伝導樹脂加工例
q 熱伝導樹脂加工例
r 熱伝導樹脂加工例
A 熱伝導方向
B 熱伝導方向
C 熱伝導方向
D 熱伝導方向
E 熱伝導方向
F 熱伝導方向
G 熱伝導方向
H 熱伝導方向
I 成形品幅
J 縦方向(射出方向)に熱伝導が有効な幅
K 発熱体を接触させる場所の例
W 樹脂射出方向
Claims (4)
- 少なくとも鱗片状の熱伝導性フィラーと樹脂バインダーを含む混合物を射出成形することにより得られる熱伝導異方性を有する成形体。
- 樹脂バインダーに占める鱗片状の熱伝導フィラーの含有率が3〜70体積%であることを特徴とする請求項1記載の熱伝導異方性を有する成形体。
- 成形体が、射出方向に対して垂直方向の外周面の少なくとも1辺を含むことを特徴とす
る請求項1または2に記載の熱伝導異方性を有する成形体。 - 成形体が射出成形された成形体から切り出されてなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱伝導異方性を有する成形体。
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---|---|---|---|
JP2007222422A JP2009054926A (ja) | 2007-08-29 | 2007-08-29 | 熱伝導異方性を有する成形体 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP2007222422A Pending JP2009054926A (ja) | 2007-08-29 | 2007-08-29 | 熱伝導異方性を有する成形体 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015045206A1 (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 照明ユニット |
JP2017028169A (ja) * | 2015-07-24 | 2017-02-02 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体装置と半導体装置の製造方法 |
-
2007
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015045206A1 (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 照明ユニット |
JPWO2015045206A1 (ja) * | 2013-09-25 | 2017-03-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 照明ユニット |
JP2017028169A (ja) * | 2015-07-24 | 2017-02-02 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体装置と半導体装置の製造方法 |
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