以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
本実施形態は、PC(Personal Computer)等のクライアント装置において生成された画像情報を印刷出力する際、当該印刷出力を実行するプリンタや複合機等の画像形成装置が認識可能な形式に画像情報を変換する変換態様に特徴を有する。従来であればクライアント装置にインストールされたドライバが印刷出力を実行させる画像形成装置に合わせて画像情報を変換していたところ、本実施形態においては、当該クライアント装置から画像情報を取得したサーバが画像情報を変換する。画像形成装置は、当該サーバが変換した画像情報に基づいて印刷出力を実行することにより、クライアント装置へのドライバのインストールを不要とすることができる。
図1は、本実施形態に係る画像処理システムのシステム構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像処理システムは、画像形成装置1、クライアント装置2、セッション管理サーバ3、サービス管理サーバ4及び複数のサービス提供サーバ5を有する。本実施形態においては、画像形成装置1及びクライアント装置2が共通のネットワークAに属し、セッション管理サーバ3、サービス管理サーバ4及びサービス提供サーバ5が共通のネットワークBに属し、ネットワークAとネットワークBとはインターネット回線等の通信回線網Cにより接続されている。ここで、ネットワークAは、例えばサービス利用者のオフィスLAN(Local Area Network)であり、ネットワークBは、本実施形態に係る画像処理システムを提供するサービス提供者のLANである。
本実施形態に係る画像処理システムでは、クライアント装置2において描画、生成された画像を画像形成装置1から印刷出力する場合、クライアント装置2は印刷出力すべき画像の画像情報を含む印刷出力情報をセッション管理サーバ3に対して送信する。セッション管理サーバ3は、印刷出力情報に含まれる画像情報が画像形成装置1において認識可能な形式か否か判断する。印刷出力すべき画像情報が画像形成装置1において認識不能な形式である場合は、サービス管理サーバ4が当該形式に対応したサービス提供サーバ5を検索する。印刷出力すべき画像情報は、上記検索の結果抽出されたサービス提供サーバ5において、画像形成装置1が認識可能な形式に変換された後、画像形成装置1に送信される。これにより、画像形成装置1において印刷出力が実行される。また、クライアント装置2における印刷出力の指示に際して、割り付けや色数変換等の画像処理が指定されている場合、セッション管理サーバ3は、それらの指定されている画像処理を画像形成装置1が実行可能か否か判断し、画像情報形式の場合と同様にそれらの処理に対応したサービス提供サーバに処理を委託する。以下、本実施形態に係る画像処理システムに含まれる各構成について、詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ100、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)101、スキャナユニット102、排紙トレイ103、ディスプレイパネル104、給紙テーブル105、プリントエンジン106、排紙トレイ107及びネットワークI/F108を有する。また、コントローラ100は、主制御部111、エンジン制御部112、入出力制御部113、画像処理部114及び操作表示制御部115を有する。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット102、プリントエンジン106を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙若しくは文書束の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル104は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F108は、画像形成装置1がネットワークAを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM(Read Only Memory)や不揮発性メモリ並びにHDD(Hard Disk Drive)や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU(Central Processing Unit)の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ100が構成される。コントローラ100は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部111は、コントローラ100に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ100の各部に命令を与える。エンジン制御部112は、プリントエンジン106やスキャナユニット102等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部113は、ネットワークI/F108を介して入力される信号や命令を主制御部111に入力する。また、主制御部111は、入出力制御部113を制御し、ネットワークI/F108及びネットワークAを介して他の装置にアクセスする。更に入出力制御部113は、セッション管理サーバ3またはクライアント装置2とのセッションの確立を管理する。従って、入出力制御部113は、セッション管理サーバ3のネットワークアドレス情報や、VPN(Virtual Private Network)接続等の暗号化通信を確立するための暗号化/復号化鍵情報等を保持している。画像処理部114は、主制御部111の制御に従い、印刷出力すべき画像情報に基づいて描画情報を生成する。
この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン106が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、画像処理部114は、スキャナユニット102から入力される撮像データを処理し、画像データを生成する。この画像データとは、スキャナ動作の結果物として画像形成装置1に格納され若しくはネットワークI/F108を介してクライアント装置2、3に送信される情報である。操作表示制御部115は、ディスプレイパネル104に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル104を介して入力された情報を主制御部111に通知する。
画像処理装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部113がネットワークI/F108を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部113は、受信した印刷ジョブを主制御部111に転送する。主制御部111は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部114を制御して印刷ジョブに含まれる文書情報若しくは画像情報に基づいて描画情報を生成する。画像処理部114によって描画情報が生成されると、エンジン制御部112は、生成された描画情報に基づき、給紙テーブル105から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。プリントエンジン106の具体的態様としては、インクジェット方式による画像形成機構や電子写真方式による画像形成機構等を用いることが可能である。プリントエンジン106によって画像形成が施された文書は排紙トレイ107に排紙される。
画像処理装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル104の操作若しくはネットワークI/F108を介して外部のクライアント装置2等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部115若しくは入出力制御部113が主制御部111にスキャン実行信号を転送する。主制御部111は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部112を制御する。エンジン制御部112は、ADF101を駆動し、ADF101にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット102に搬送する。また、エンジン制御部112は、スキャナユニット102を駆動し、ADF101から搬送される原稿を撮像する。また、ADF101に原稿がセットされておらず、スキャナユニット102に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット102は、エンジン制御部112の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット102が撮像部として動作する。
撮像動作においては、スキャナユニット102に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部112は、スキャナユニット102が生成した撮像情報を画像処理部114に転送する。画像処理部114は、主制御部111の制御に従い、エンジン制御部112から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部114が生成した画像情報はHDD等の画像形成装置1に装着された記憶媒体に保存される。画像処理部114によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD等に格納され若しくは入出力制御部113及びネットワークI/F108を介して外部の装置に送信される。また、画像処理装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部112がスキャナユニット102から受信した撮像情報若しくは画像処理部114が生成した画像情報に基づき、画像処理部114が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部112がプリントエンジン106を駆動する。
図3は、本実施形態に係るクライアント装置2の構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係るクライアント装置2は、主制御部201、アプリケーション202、情報記憶部203、ネットワークI/F204、印刷出力制御部205及びユーザI/F206を有する。主制御部201は、クライアント装置2全体を制御する制御部である。アプリケーション202は、文書情報を生成、編集するテキストエディタや画像情報を生成、編集する画像編集機能を有するソフトウェアによって構成される。情報記憶部203は、クライアント装置2において情報を記憶する不揮発性の記憶装置であり、HDDや光学記憶装置等で構成され、アプリケーション202によって生成された文書情報、画像情報等が格納される。
ネットワークI/F204は、クライアント装置2がネットワークAを介して他の装置と通信する際のインタフェースである。印刷出力制御部205は、クライアント装置2がネットワークAを介して本実施形態に係る画像処理システムを利用する際の処理を制御する。ユーザI/F206は、ユーザがクライアント装置2を操作し若しくはクライアント装置2の状態を認識するためのインタフェースであり、マウスやキーボード及びディスプレイモニタ等から構成される。クライアント装置2に含まれる各構成のうち、主制御部201、アプリケーション202、ネットワークI/F204及び印刷出力制御部205は、図2に示す画像形性装置1のコントローラ100と同様、ROM等に格納された制御プログラムが、RAM等にロードされ、CPUの制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによって構成される。
次に、図4を参照して、印刷出力制御部205について更に詳細に説明する。図4に示すように印刷出力制御部205は、画像処理機能管理部251、セッション管理部252及び出力先情報管理部253を有する。画像処理機能管理部251は、クライアント装置2が印刷出力を指示する際の頁割り付け機能やフルカラー画像を2色画像、モノクロ画像等に減色する際の色調整機能等の画像処理機能を管理する。図5に、画像処理機能管理部251が管理する画像処理機能の例を示す。図5に示すように、画像処理機能管理部251が管理する画像処理機能の例としては、頁割り付け機能、ソート印刷機能、サムネイル印刷機能、拡大、縮小機能、色調整機能、減色機能、情報埋め込み機能、動画−静止画抽出機能等が上げられる。
頁割り付け機能とは、複数の頁を1枚の出力用紙に割り付けて印刷する機能や、製本用に頁の順序や上下左右の向きを入れ替えて印刷する機能である。ソート印刷機能とは、一の文書を複数部印刷出力する場合において、夫々の頁を部数分連続して出力するのではなく、一部毎に出力する機能である。サムネイル印刷機能とは、指定された画像情報を縮小したサムネイル画像を集約してサムネイル頁を生成し、出力する機能である。拡大、縮小機能とは、指定された画像情報を拡大、縮小して印刷出力する機能である。色調整機能とは、指定された画像情報の色相、明度、彩度等を調整して出力する機能である。減色機能とは、フルカラーで描画された画像情報を2色や単色の画像情報に変換する機能である。情報埋め込み機能とは、電子透かし技術等に基づいて画像情報中に更に情報を埋め込んで出力する機能である。動画−静止画抽出機能とは、動画情報に含まれる一の場面を静止画として抽出して印刷出力する機能や、動画情報から複数の静止画を抽出して連続した画像情報として複数の画像情報を印刷出力する機能である。
セッション管理部252は、クライアント装置2が印刷出力を指示する際の、セッション管理サーバ3へのセッション確立要求や画像形成装置1とのセッションの確立を管理する。従って、セッション管理部252は、セッション確立の要求先であるセッション管理サーバ3のネットワークアドレス情報や、セッション管理サーバ若しくは画像形成装置1とVPN(Virtual Private Network)接続等の暗号化通信を確立するための暗号化/復号化鍵情報等を保持している。出力先情報管理部253は、クライアント装置2が印刷出力を指示する際に、最終的に用紙を出力させる画像形成装置に関する情報を管理する。即ち、本実施形態においては、出力先情報管理部253は画像形成装置1に関する情報を管理している。出力先情報管理部253が管理している情報は、例えば画像形成装置1のネットワークアドレスである。この他、印刷出力制御部205は、画像処理機能管理部251が管理する画像処理機能の指定画面や、印刷出力を実行させる出力先の指定画面等、クライアント装置2における印刷出力指示の際のGUI(Graphical User Interface)に関する情報等を含む。
次に、図6を参照して、本実施形態に係るセッション管理サーバ3について説明する。図6に示すように、本実施形態に係るセッション管理サーバ3は、主制御部301、セッション管理部302、ネットワークI/F303及び装置情報DB304を有する。主制御部301は、セッション管理サーバ3全体を制御する制御部である。セッション管理部302は、クライアント装置2からのセッション確立要求に応じてクライアント装置2とセッションを確立し若しくはクライアント装置2と画像形成装置1との間でセッションを確立させる。
また、セッション管理部302は、装置情報DB304を参照し、クライアント装置2から受信した印刷出力実行信号に係る画像情報の形式が画像形成装置1において認識可能な形式か否か確認する。また、セッション管理部302は、同じく装置情報DB304を参照し、クライアント装置2による印刷出力実行信号において指定されている画像処理機能(図5において説明した機能)が画像形成装置1によって提供可能な機能か否か確認する。ネットワークI/F303は、セッション管理サーバ3がネットワークBを介して他の装置と通信する際のインタフェースである。装置情報DB304は、セッション管理部302によるセッションの管理その他の処理に際して参照すべき情報を記憶しているデータベースである。
ここで、図7を参照して、装置情報DB304に含まれる情報の例について説明する。図7に示すように、装置情報DB304には、各装置名、夫々の装置を一意に識別するID、装置のネットワークアドレス、暗号化通信のための暗号化/復号化鍵情報及び電源の供給状態やネットワークへの接続状態等を示す装置状態情報を含む。また、該当する装置が画像形成装置である場合は、当該装置が画像形成を実行する際に認識可能な画像情報の形式に係る情報及び当該装置が対応している画像処理機能(図5において説明した各機能)に関する情報を含む。
図7に示す認識形式の情報は、画像情報を生成するアプリケーションの名称や、“jpg”、“pdf”、“doc”等の拡張子等により指定される。尚、上記認識形式の情報は、拡張子による指定のほか、MIMEタイプによる指定も可能である。セッション管理部302は、クライアント装置2からのセッション確立要求やクライアント装置2と画像形成装置1とのセッション確立処理に際して装置情報DB304を参照し、各装置のネットワークアドレスや暗号化通信のための鍵情報を保管・取得する。
次に、図8を参照して、本実施形態に係るサービス管理サーバ4について説明する。図8に示すように、本実施形態に係るサービス管理サーバ4は、主制御部401、サービス管理部402、ネットワークI/F403及びサービス管理DB404を有する。主制御部401は、サービス管理サーバ4全体を制御する制御部である。
サービス管理部402は、サービス管理DB404を参照し、ネットワークBに接続された複数のサービス提供サーバ5のうち、クライアント装置2による印刷出力実行信号に係る画像情報の形式を認識可能なサーバに関する情報を取得する。また、サービス管理部402は、同じくサービス管理DB404を参照し、クライアント装置2による印刷出力実行信号において指定されている画像処理機能(図5において説明した機能)を実行可能なサービス提供サーバ5に関する情報を取得する。ネットワークI/F403は、サービス管理サーバ4がネットワークBを介して他の装置と通信する際のインタフェースである。サービス管理DB404は、上述した通り、複数のサービス提供サーバ5に関する情報を記憶しているデータベースである。
ここで、図9を参照して、サービス管理DB404に含まれる情報の例について説明する。図9に示すように、サービス管理DB404には、サービス提供サーバ5の夫々の装置名、夫々のサービス提供サーバ5を一意に識別するID、サーバのネットワークアドレス、各サーバが認識可能な画像情報の形式に係る情報及び各サーバが対応している画像処理機能(図5において説明した各機能)に関する情報を含む。本実施形態においては、サービス提供サーバ5としてサーバ5a、5b及び5cがネットワークBに接続されている。
尚、セッション管理サーバ3とサービス管理サーバ4とを一体の機器として構成しても良い。また、セッション管理サーバ3が有する機能のうち、セッション管理部302及び装置情報DB304の機能をサービス管理サーバ4に設けても良い。ここで、サービス管理サーバ4に設けるセッション管理部302の機能としては、クライアント装置2から受信した画像情報の形式が画像形成装置1において認識可能な形式か否か、装置情報DB304を参照して確認する機能である。また、クライアント装置2から受信した印刷出力実行信号において指定されている画像処理機能(図5において説明した機能)が画像形成装置1によって提供可能な機能か否か確認する機能である。
次に、図10を参照して、本実施形態に係るサービス提供サーバ5について説明する。図10に示すように、本実施形態に係るサービス提供サーバ5は、主制御部501、サービス提供部502及びネットワークI/F503を有する。主制御部501は、サービス提供サーバ5全体を制御する制御部である。サービス提供部502は、クライアント装置2による印刷出力実行信号に係る画像情報を認識し、印刷出力を実行する画像形成装置1によって認識可能な形式に変換する。また、サービス提供部502は、クライアント装置2による印刷出力実行信号において指定されている画像処理(図5において説明した機能に係る処理)を実行する。ネットワークI/F503は、サービス提供サーバ5がネットワークBを介して他の装置と通信する際のインタフェースである。
尚、セッション提供サーバ3、サービス管理サーバ4及びサービス提供サーバ5に含まれる各構成は、図2に示す画造形性装置1のコントローラ100と同様、ROM等に格納された制御プログラムが、RAM等にロードされ、CPUの制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによって構成される。
次に、セッション管理サーバ3による画像形成装置1及びクライアント装置2の装置状態の管理について説明する。画像形成装置1がネットワークAに接続され、電源が供給されると、入出力制御部113はネットワークI/F108を制御して画像形成装置1の装置状態情報をセッション管理サーバ3に送信する。このとき送信される装置状態情報には、当該画像形成装置1が画像形成実行可能な状態となったことを示す情報に加えて、プリントエンジン106に含まれるトナー若しくはインクの残量や給紙テーブル105にセットされている用紙の状態情報等が含まれる。画像形成装置1から装置状態情報を受信したセッション管理サーバ3は、受信した情報を装置情報DB304に登録する。
クライアント装置2がネットワークAに接続され、電源が供給されると、画像形成装置1の場合と同様に、印刷出力制御部205が当該クライアント装置2の装置状態情報をセッション管理サーバ3に送信する。クライアント装置2から装置状態情報を受信したセッション管理サーバ3は、受信した情報を装置情報DB304に登録する。このような動作により、セッション管理サーバ3は、画像形成装置1またはクライアント装置2がオンラインとなったこと及び夫々の装置の状態を認識する。また、セッション管理サーバ3は、画像形成装置1、クライアント装置2と定期的に通信することにより、装置情報DB304の情報を更新する。尚、クライアント装置2の印刷出力制御部205に含まれる出力先情報管理部253は、セッション管理部3の装置情報DB304から画像形成装置1に関する情報を取得し、その情報を管理する。
次に、図11を参照して、本実施形態に係る画像処理システムの動作として、クライアント装置2から画像形成装置1を指定して印刷出力が指示され、画像形成装置1にて印刷出力が実行されるまでの動作について説明する。図11は、クライアント装置2による印刷出力実行信号に係る画像情報の形式が画像形成装置1において認識可能な形式であると共に、指定されている画像処理が画像形成装置1において実行可能な処理である場合を示すシーケンス図である。クライアント装置2のアプリケーション202において描画された画像情報について印刷出力が指示されると(S1101)、主制御部201の制御に従い、印刷出力制御部205が印刷出力情報を生成する(S1102)。
図12に印刷出力情報に含まれる情報の例について示す。図12に示すように、印刷出力情報には、ヘッダ、印刷出力すべき画像情報、印刷出力に際して実行すべき画像処理(図5において説明した機能に係る処理)を指定する指定画像処理情報、印刷出力を実行すべき画像形成装置(本実施形態においては画像形成装置1)を示す指定画像形成装置情報、暗号化通信において使用する鍵情報を含む。印刷出力制御部205が印刷出力情報を生成すると、主制御部201はネットワークI/F204を制御し、生成された印刷出力情報をセッション管理サーバ3に送信する(S1103)。
セッション管理サーバ3は、ネットワークI/F303を介して印刷出力情報を受信する。セッション管理サーバ3に印刷出力情報が入力されると、主制御部301の制御に基づき、セッション管理部302は印刷出力情報に含まれる画像情報及び指定画像形成装置情報を参照し、当該画像情報の形式が指定されている画像形成装置1によって認識可能な形式か否か確認する(S1104)。また、セッション管理部302は、印刷出力情報に含まれる指定画像処理情報及び指定画像形成装置情報を参照し、指定されている画像処理が指定されている画像形成装置1によって実行可能か否か確認する(S1104)。S1104の確認において、セッション管理部302は、装置情報DB304から情報を取得することにより、上述した確認を実行する。図11の例において、セッション管理部302は、画像形成装置1において画像情報を認識可能及び画像処理を実行可能であると判断する。
S1104の確認の結果、印刷出力に係る画像情報の形式が画像形成装置1において認識可能且つ指定されている画像処理が画像形成装置1によって実行可能である場合、セッション管理部302は、S1104の確認結果をクライアント装置2に送信する(S1105)。また、セッション管理部302は、ネットワークI/F303を介して、画像形成装置1に対してクライアント装置2とのセッション確立指示を送信する(S1106)。セッション確立指示を受信した画像形成装置1は、クライアント装置2に対してセッション許可の信号を送信する(S1107)。セッション管理サーバ3からの判断結果及び画像形成装置1からセッション許可信号を受信したクライアント装置2は、画像形成装置1との間にセッションを確立する(S1108)。
セッション管理サーバ3は、S1104の判断結果を送信した(S1105)後に、セッション指示を送信する(S1106)。画像形成装置1は、セッション指示を受信すると、セッションのためのポートを開放する。この開放されたポートは、開放されたまま放置されるとセキュリティホールとなり得る。従って、S1104の判断が“可”となり、判断結果を送信した後に画像形成装置1へのセッション指示を送信することにより、画像形成装置1におけるセキュリティの低下を防ぐことができる。
クライアント装置2と画像形成装置1との間でセッションが確立すると(S1108)、クライアント装置2においては、印刷出力制御部205がネットワークI/F204を介して画像形成装置1に対して画像情報及び指定画像処理情報を送信する(S1109)。ここで送信される情報は、S1102において生成された印刷出力情報に含まれる画像情報及び指定画像処理情報と夫々同一の情報である。画像情報及び指定画像処理情報を受信した画像形成装置1においては、主制御部111の制御に従い、画像処理部114が画像処理を実行し、エンジン制御部112がプリントエンジン106を制御して印刷処理を実行する(S1110)。
実行すべき印刷出力に係る画像情報の形式が画像形成装置1において認識可能な形式であり、指定されている画像処理が画像形成装置1において実行可能な処理である場合、このような処理により画像形成装置1によって印刷出力が実行される。図11の説明において、S1103、S1105、S1107及びS1108における通信は、シグナリングチャネルにて実行される。他方、S1109における通信は、データチャネルにて実行される。尚、S1104の後、クライアント装置2から画像形成装置1へ画像情報等を送信させるのではなく、セション管理サーバ3が印刷出力情報を画像形成装置1に転送するようにしても良い。
ここで、実行すべき印刷出力に係る画像情報の形式が画像形成装置1において認識可能な形式であるとは、当該画像情報を画像形成装置1に含まれる画像処理部114が認識可能であることを示す。印刷出力に係る画像情報を画像処理部114が認識不能である場合、プリントエンジン106が画像形成を実行するための描画情報を生成することができないため、印刷出力に係る画像情報は、少なくとも画像処理部114によって認識可能であることを要する。また、指定されている画像処理が画像形成装置1において実行可能な処理であるとは、当該処理を画像処理部114が実行可能であることを示す。例えば、画像処理部114が印刷出力対象の画像情報に基づいて描画情報を生成する際に、複数の頁を1の頁としてまとめて描画情報を生成する機能(頁割り付け機能)や、出力対象の画像情報に基づき、サムネイルとして描画情報を生成する機能(サムネイル印刷機能)等を有することを示す。
図11に示す動作において、例えば画像形成装置1のトナー若しくはインク残量が不足していた場合や給紙テーブル105に用紙がセットされていない場合、セッション管理サーバ3はS1104においてそれを認識し、クライアント装置2に対してその旨の情報を送信する。これにより、クライアント装置2を操作するユーザが画像形成装置1の状態を認識し、トナーボトルの交換や用紙の補充等を行うことができる。このような場合、セッション管理サーバ3は、S1105のセッション指示送信動作を行わずに待機し、クライアント装置2からの処理再開命令や画像形成装置1の状態情報が更新された後に動作を再開する。
次に、印刷出力に係る画像情報の形式が画像形成装置1において認識不能な形式であるか、若しくは指定されている画像処理が画像形成装置1において実行不能な処理である場合の動作について図13を参照して説明する。図11の場合と同様にクライアント装置2からセッション管理サーバ3に対して印刷出力情報が送信されると(S1301)、セッション管理サーバにおいて、画像形成装置1における画像情報の認識可否及び指定画像処理の実行可否が判断される(S1302)。図13の例において、セッション管理部302は、画像形成装置1が画像情報を認識不能若しくは指定されている画像処理を実行不能であることを確認する。
S1302の確認の後、主制御部301は、ネットワークI/F303を制御し、印刷出力情報をサービス管理サーバ4に転送する(S1303)。このとき、印刷出力情報には、S1302の判断結果情報及びサービス提供サーバ5による代行処理の命令情報が付加される。サービス管理サーバ4は、ネットワークI/F403を介して印刷出力情報の転送を受信する。サービス管理サーバ4は、印刷出力情報の転送を受信すると、当該受信した印刷出力情報を転送すべきサービス提供サーバ5を検索する(S1304)。具体的には、主制御部401の制御に基づき、サービス管理部402が印刷出力情報に含まれる画像情報を参照し、当該画像情報の形式を認識可能なサービス提供サーバ5をサービス管理DB404に含まれる情報から検索する(S1304)。また、サービス管理部402は、印刷出力情報に含まれる指定画像処理情報を参照し、指定されている画像処理を実行可能なサービス提供サーバ5をサービス管理DB404に含まれる情報から検索する(S1304)。
サービス管理部402がS1304の検索によりサービス提供サーバ5に関する情報を取得すると、主制御部401は、ネットワークI/F403を制御して当該サービス提供サーバ5に印刷出力情報を転送する(S1305)。サービス提供サーバ5は、ネットワークI/F503を介して印刷出力情報の転送を受信する。サービス提供サーバ5に印刷出力情報が入力されると、主制御部501の制御に基づき、サービス提供部502は印刷出力情報に含まれる画像情報を画像形成装置1において認識可能な形式に変換する画像処理を実行する(S1306)。また、サービス提供部502は、印刷出力情報に含まれる指定画像処理情報を参照し、画像情報に対して指定された画像処理を実行する(S1306)。サービス提供部502が処理を完了すると、主制御部501はネットワークI/F503を制御し、S1306の処理結果として画像処理の施された画像情報を含む印刷出力情報をセッション管理サーバ3に送信する(S1307)
セッション管理サーバ3は、ネットワークI/F303を介してサービス提供サーバ5による処理結果を取得する。主制御部301は、ネットワークI/F303を制御し、サービス提供サーバ5の処理結果である印刷出力情報を画像形成装置1に転送する(S1308)。印刷出力情報を受信した画像形成装置1においては、主制御部111の制御に従い、画像処理部114が画像処理を実行し、エンジン制御部112が印刷処理を実行する(S1309)。このように、印刷出力に係る画像情報が画像形成装置1によって認識不能な形式である場合であっても、当該画像情報に基づいた印刷出力を実行することが可能となる。また、印刷出力において指定されている画像処理に画像形成装置1が対応していない場合であっても、当該画像処理を伴う印刷出力を実行することができる。
このように、本実施形態に係る画像処理システム及び画像形成方法においては、印刷出力すべき画像情報をクライアント装置2が出力する際に、その画像情報が画像形成装置1において認識可能な情報形式となっている必要がない。また、印刷出力すべき画像情報をクライアント装置2が出力する際に、指定されている画像処理が施されている必要がない。更には、当該画像処理が画像形成装置1において提供不能な画像処理機能であっても、サービス提供サーバ5を経由することにより、提供することが可能となる。即ち、印刷出力に係る画像変換機能や画像処理機能をクライアント装置2若しくは画像形成装置1に求めることなく、任意の画像情報に基づいて若しくは任意の画像処理を伴って印刷出力を実行することが可能となる。
次に、図11、図13において説明した動作におけるセッション管理サーバ3の動作について図14に示すフローチャートを用いて説明する。図14に示すように、セッション管理サーバ3がクライアント装置2から印刷出力情報を受信すると(S1401)、セッション管理サーバ3においては、主制御部301の制御に従ってセッション管理部302が装置情報DB304を検索する(S1402)。S1402における検索において検索キーとなるのは、上述した通り、印刷出力情報に含まれる画像情報、指定画像処理情報及び指定画像形成装置情報である。セッション管理部302は、S1402の検索の結果抽出された画像形成装置(本実施形態においては画像形成装置1)の装置状態を確認し、トナー若しくはインク残量や、用紙残量及びオフライン等の要因により印刷出力不能な状態である場合(S1403/NO)、主制御部301がネットワークI/F303を制御してクライアント装置2に対して印刷出力を実行不能であること及びその要因に関する情報を送信する(S1404)。その後、画像形成装置1の装置状態情報が更新され、印刷出力が可能となると(S1403/YES)、セッション管理部302は、S1402の検索の結果抽出された画像形成装置の認識形式及び対応機能を確認する(S1405)。
S1405の確認の結果、印刷出力情報に含まれる画像情報の形式が画像形成装置1において認識可能であり、指定されている画像処理を画像形成装置1が実行可能である場合(S1406/YES)、セッション管理部302はネットワークI/F303を介して、画像形成装置1に対してセッション指示を送信する(S1407)。また、セッション管理部302は、ネットワークI/F303を介して、クライアント装置2に対してS1403における判断結果を送信し(S1408)、処理を終了する。
他方、S1406において、抽出された画像形成装置1が画像情報の形式の認識及び指定されている画像処理の実行のうちいずれか一方でも不能である場合(S1406/NO)、セッション管理部302は、S1404の判断結果情報、印刷出力情報に含まれる画像情報の形式変換命令情報及び印刷出力情報において指定されている画像処理の実行命令情報を含む付加情報を生成する(S1409)。ここで、上記画像情報の形式変換命令には、画像形成装置1が認識可能な画像情報の形式に関する情報が含まれる。そして、セッション管理部302はネットワークI/F303を介して、サービス管理サーバ4に対して上記生成した付加情報を付加した印刷出力情報を転送する(S1410)。その後、セッション管理部302は、ネットワークI/F303を介して、クライアント装置2に対してS1404における判断結果を送信し(S1408)、処理を終了する。このようなセッション管理サーバ3の動作により、クライアント装置2は、画像形成装置1への印刷出力情報の直接入力の可否を認識することができる。また、サービス管理サーバ4は受信した印刷出力情報に基づいてサービス提供サーバ5を検索し、処理を委託することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る画像処理システムによれば、任意の画像処理を伴う印刷出力の実行に際して、印刷出力命令の発信元端末及び印刷出力の実行端末に当該画像処理機能を要求することなく、当該画像処理を伴う印刷出力が可能となる。具体的には、セッション管理サーバ3、サービス管理サーバ4及びサービス提供サーバ5が動作することにより、印刷出力を実行させる画像形成装置1に対応したドライバ・ソフトウェアをクライアント装置2にインストールすることなく、任意の画像情報に基づいて画像形成装置1からの印刷出力を実行することが可能となる。また、画像形成装置1に何ら機能を要求することなく、任意の画像処理を伴う印刷出力を実行することが可能となる。
また、本実施形態に係る画像処理システムによれば、クライアント装置2に構成される印刷出力制御部205は、印刷出力対象の画像情報を画像形成装置1に対応した形式に変換するものではなく、主にセッション管理サーバ3との通信を行う機能を担う。従って、従来のような画像情報の変換を行うドライバ・ソフトウェアに比べて簡易な構成とすることができる。また、複数の画像形成装置を使用する場合に、夫々の画像形成装置1に対応させる必要がない。従って、単一の印刷出力制御部205を構成することにより、複数の画像形成装置を使用することが可能となる。
尚、上記の説明においては、印刷出力情報として画像情報を含む例を説明した。しかしながら、画像情報自体を含まず、印刷出力対象画像情報の拡張子等の情報形式やアプリケーション名の情報等を含むようにしても良い。画像情報そのものではなく、情報形式やアプリケーションの情報によっても、画像形成装置1による画像情報に認識可否を判断することが可能である。このような場合の動作例を図15に示す。図15に示すように、サービス管理サーバ4において実行可能サーバを検索するまでは図13の例と同様に動作する。サービス管理サーバ4において画像処理を実行可能なサービス提供サーバが抽出されると、サービス管理サーバ4はその検索結果をセッション管理サーバ3に送信する(S1505)。サービス管理サーバ4から検索結果を受信したセッション管理サーバ3は、クライアント装置2に対して画像処理可否の判断結果を送信する(S1506)。この判断結果には、S1504における検索結果の情報も含まれる。具体的には、この判断結果には、抽出されたサービス提供サーバ5のネットワークアドレスや暗号化通信に用いる鍵情報が含まれる。また、セッション管理サーバ3は、抽出されたサービス提供サーバ5に対してクライアント装置2とのセッション指示を送信する(S1507)。
セッション指示を受信したサービス提供サーバ5は、クライアント装置2との間にセッションを確立する(S1508)。また、クライアント装置2は、サービス提供サーバ5との間にセッションを確立する(S1509)。クライアント装置2とサービス提供サ−バ5との間でセッションが確立すると、クライアント装置2は、サービス提供サーバ5に対して画像情報及び指定画像処理情報(以降、画像処理情報とする)を送信する(S1510)。画像情報及び指定画像処理情報を受信したサービス提供サーバ5は、画像情報の形式変換及び指定された画像処理を実行し(S1511)、処理結果をセッション管理サーバ3に送信する(S1512)。以降は図13のS1308以降と同様に動作し、印刷出力が実行される。
このように、画像情報形式の認識可否の判断を画像情報そのものではなく拡張子等の形式情報やアプリケーション情報に基づいて行うことにより、画像情報自体をネットワーク転送する回数を少なくすることができるため、ネットワーク負荷及びセッション管理サーバやサービス管理サーバの処理負荷を低減することが可能となる。尚、上記の場合においては、クライアント装置2とサービス管理サーバ5とのセッションの確立、暗号化通信のために、サービス管理DB404に夫々のサービス提供サーバ5に対応する鍵情報を記憶しておくことが好ましい。
また、上記の説明においては、サービス管理サーバ4において一のサービス提供サーバ5が抽出され、当該サービス提供サーバ5において画像情報形式の変換及び指定された画像処理を実行する例を説明した。この他、一のサービス提供サーバにおいて画像情報形式の変換処理を実行し、他のサービス提供サーバにおいて指定された画像情報処理を実行しても良い。また、複数の画像処理が指定されている場合において、一の画象処理を一のサービス提供サーバで実行し、他の画像処理を他のサービス提供サーバで実行するようにしても良い。このような場合、例えば、サービス管理サーバ4が複数のサービス提供サーバ5の転送順に関する情報を印刷出力情報に付加することにより実現することができる。このような構成により、画像処理を複数のサーバで分散して実行させることができる。
また、上記の説明においては、サービス管理サーバ4がサービス提供サーバ5を特定し、特定されたサーバに印刷出力情報が転送される例を説明した。この他、サービス管理サーバ4を設けず、図14のS1406において、画像情報認識若しくは画像処理の実行が不能と判断した場合、印刷出力情報が複数のサービス提供サーバ5を順に転送されるようにしても良い。この場合、セッション管理サーバ3の装置情報DB304にサービス提供サーバ5に関する情報も登録する。画像情報形式の変換及び指定された画像処理が完了した時点でセッション管理サーバ3に処理結果として返信されることにより、上記と同様の効果を得ることができる。このような場合の動作例を図16に示す。図16の例においては、サービス提供サーバ5aにおいて画像情報形式の変換が実行され、サービス提供サーバ5bにおいて指定された画像処理が実行される例を示す。
セッション管理サーバ3において、画像情報の認識可否及び画像処理の実行可否が判断され、サービス提供サーバ5への転送が決定すると、セッション管理サーバ3は、複数のサービス提供サーバ5aのうちから任意のサーバ(本例においてはサービス提供サーバ5a)を選択し、印刷出力情報を転送する(S1603)。印刷出力情報を受信したサービス提供サーバ5aは、受信した印刷出力情報に含まれる画像情報及び指定された画像処理に関する情報を参照し、実行可能な処理を行う。本実施例においては、画像情報形式の変換処理を実行する(S1604)。サービス提供サーバ5aは、受信した印刷出力情報において実行可能な処理を終了すると、次のサーバであるサービス提供サーバ5bに印刷出力情報を転送する(S1605)。このサーバの転送順序は、予め定められていても良いし、転送時のサーバの稼働状態を参照して決定しても良い。
印刷出力情報の転送を受信したサービス提供サーバ5bは、上記サービス提供サーバ5aと同様に実行可能な処理を行う。本実施例においては、指定された画像処理を実行する(S1606)。サービス提供サーバ5aは、印刷出力情報において指定されている画像処理がすべて終了していることを確認すると、セッション管理サーバ3に処理結果情報を送信する(S1607)。以降は図13のS1308以降と同様に動作し、印刷出力が実行される。このような処理により、サービス管理サーバを設けることなく、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
図16において説明した例の他の態様を図17に示す。セッション管理サーバ3から印刷出力情報を受信したサービス提供サーバ5aは、印刷出力情報に含まれる画像情報の形式変換及び指定されている画像処理の処理の可否を判断し(S1704)、可能な処理がない場合、何も処理を行うことなくサービス提供サーバ5bに印刷出力情報を転送する(S1705)。印刷出力情報の転送を受信したサービス提供サーバ5bは、サービス提供サーバ5aと同様に、処理の可否を判断し(S1706)、実行可能な処理を実行する(S1707)。印刷出力情報において必要な処理が完了した場合、セッション管理サーバ3に処理結果を送信し(S1708)、以降は図13のS1308以降と同様に動作し、印刷出力が実行される。
また、上記の説明においては、クライアント装置2に印刷出力制御部205が構成される例を説明した。この他、セッション管理サーバ3、サービス管理サーバ4若しくはネットワークBに接続された他のサーバが、WEBサービスとして印刷出力制御部205に対応する機能を提供するようにしても良い。これにより、ユーザは、クライアント装置2において一般的なWEBブラウザを介して当該WEBサービスにアクセスすることにより、上記と同様の機能を実現することが可能となる。
また、印刷出力制御部205全体ではなく、図4に示す機能の一部について、ネットワークを介して提供するようにしても良い。例えば、画像処理機能管理部251が管理すべき画像処理機能は、サービス提供サーバ5の増設や機能拡張等により増加することが考えられる。従って、画像処理機能管理部251に対応する機能をネットワークB側から提供することにより、サービス提供サーバ5の増設若しくは機能拡張を行った場合にクライアント装置2において印刷出力制御部205を構成するソフトウェアのバージョンアップ等を行う必要がなくなる。また、画像処理機能管理部251のGUIをネットワークB側から提供するようにしても良い。また、上記説明したように、クライアント装置2に印刷出力制御部205を構成する場合であっても、ネットワークを介して印刷出力制御部205を構成するソフトウェアを更新することにより、ユーザによる機能更新の手間を軽減することができる。
また、上記の説明においては、サービス管理サーバ4が、サービス管理DB404を有し、図13のS1304においてサービス管理DB404を検索する例を説明した。この他、サービス管理サーバ4がSOAP(Simple Object Access Protocol)等の情報交換プロトコルによりネットワークBに接続された複数のサービス提供サーバ5から、各サーバが認識可能な画像情報の形式や各サーバが提供可能な機能(図5において説明した機能)に関する情報を取得しても良い。
また、上記の説明においては、アプリケーション202から印刷出力指示を実行する例を説明したが、情報記憶部203に記憶されている画像情報に基づいて画像形成を実行することもできる。特に、印刷出力制御部205に対応する機能をネットワークBに接続されたサーバからWEBサービス等により提供する場合は、クライアント装置2の情報記憶部203に格納されている画像情報をWEBブラウザを介してアップロードすることにより、上記と同等の効果を得ることが可能となる
また、上記の説明においては、ネットワークBにセッション管理サーバ3、サービス管理サーバ4及びサービス提供サーバ5を設ける例を説明した。これに限らず、セッション管理サーバ3、サービス管理サーバ4及びサービス提供サーバ5の機能のすべてを一のサーバで提供しても良いし、セッション管理サーバ3及びサービス管理サーバ4等、その一部を一のサーバで実現するようにしても良い。また、上記説明した例以上にサーバ構成を分散して実現しても良い。
また、上記の説明においては、図12において説明したように、クライアント装置2からセッション管理サーバ3に送信される印刷出力情報に指定画像形成装置情報が含まれる例を説明した。これにより、セッション管理サーバ3は、図14のS1406において説明したように、クライアント装置2と画像形成装置1との間で直接画像情報を送受信して画像形成を実行させるか、サービス提供サーバ5において画像処理を実行した後に当該画像処理後の情報を画像形成装置1に送信するかを判断することができる。
この他、印刷出力情報に指定画像形成装置情報が含まれず、セッション管理サーバ3は、受信したすべての印刷出力情報をサービス管理サーバ4に転送するようにしても良い。また、セッション管理サーバ3は、受信した印刷出力情報に含まれる画像情報の形式に基づいて、クライアント装置2と画像形成装置1との間で直接画像情報を送受信して画像形成を実行させるか、サービス提供サーバ5において画像処理を実行した後に当該画像処理後の情報を画像形成装置1に送信するかを判断しても良い。これらの態様は、例えばセッション管理サーバ3を介して実行される画像形成において用いられ得る画像形成装置が限られており、その画像形成装置において認識可能な画像情報の形式が予め判明している場合等において特に有効である。
このような場合、セッション管理サーバ3、サービス管理サーバ4及びサービス提供サーバ5のいずれかが、画像処理により生成された情報を、クライアント装置2に送信し、クライアント装置2が、任意の画像形成装置1に対して当該画像処理後の情報を送信することにより、画像形成を実行することが可能となる。また、サービス提供サーバ5が、画像処理により生成した情報をネットワークBに接続されたサーバ等の記憶領域に格納し、その格納先をクライアント装置2に通知するようにしても良い。これにより、クライアント装置2は、上記の格納先から画像処理後の情報を取得し、任意の画像形成装置1に対して当該画像処理後の情報を送信することにより、画像形成を実行することが可能となる。
また、上記格納先の通知を受けたクライアント装置2が、任意の画像形成装置1に対して画像処理後の情報の格納先を通知し、通知を受けた画像形成装置1が上記の格納先から情報を取得して画像形成を実行することも可能である。更に、上記画像処理後の情報の格納先がクライアント装置2の表示部に表示され、それを確認したユーザが画像形成装置1を操作して画像処理後の情報を取得することにより、画像形成を実行することも可能である。これにより、例えば複数の印刷ジョブについて、画像処理を行った上で当該画像処理後の情報をネットワークBに接続されたサーバ等に一時的に格納しておき、所定数のジョブが蓄積されたことや、所定時間毎若しくはユーザの操作に応じて複数の印刷ジョブに係る画像形成をまとめて実行するような運用が可能となる。
実施の形態2.
実施の形態1においては、ネットワークAの例としてサービス利用者のオフィスLANを例として説明した。本実施例においては、クライアント装置2がノートPC等のモバイル端末であり、通常接続するオフィスLAN(実施の形態1におけるネットワークA)ではなく、外出先の他のネットワークに接続した場合に、当該他のネットワークに接続されている画像形成装置を使用する例を説明する。尚、実施の形態1と同様の符号を付す構成については実施の形態1と同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図18に本実施形態に係る画像処理システムのシステム構成を示す。図18に示すように、本実施形態に係るクライアント装置2はノートPC等の携帯型端末である。本実施形態においては、クライアント装置2が通常接続するネットワークAに加え、クライアント装置2が外出先において接続するネットワークDも通信回線網Cを介して接続されている。尚、本実施形態においては、ネットワークAに接続されている画像形成装置1を画像形成装置1a、ネットワークDに接続されている画像形成装置1を画像形成装置1bとし、画像形成装置1a、1bは共に実施の形態1の図2において説明した構成を有する。クライアント装置2が画像形成装置1aから印刷出力を実行する際は、実施の形態1において説明した態様と同様に印刷出力が実行される。
次に、本実施形態に係る画像処理システムにおいて、クライアント装置2が外出先であるネットワークDに接続し、画像形成装置1bを用いて印刷出力を実行する例を説明する。本実施形態においても、実施の形態1の図11及び図13において説明した動作と同様に画像形成が実行される。ここで、本実施形態においては、図12に示す印刷出力情報の生成動作に特徴を有する。実施の形態1においては、図12に示す指定画像形成装置情報として画像形成装置1を指定して印刷出力情報を生成した。本実施例においては、指定画像形成装置情報として、ネットワークDに接続されている画像形成装置1bを指定することにより、画像形成装置1bでの印刷出力を可能とする。
図19に本実施形態に係るセッション管理サーバ3の装置情報DB304に含まれる情報の例を示す。図19に示すように、本実施形態に係る装置情報DB304には、画像形成装置1bの情報が含まれる。装置情報DB304への情報の登録は実施の形態1と同様に実行される。クライアント装置2に含まれる印刷出力制御部205は、装置情報DB304から画像形成装置1bのネットワークアドレス等、画像形成装置1bに関する情報を取得する。これにより、クライアント装置2において印刷出力情報を生成する際、指定画像形成装置情報として画像形成装置1bを指定することが可能となる。以降、図11若しくは図13と同様に動作することにより、画像形成装置1bから印刷出力が実行される。
以上説明したように、本実施例に係る画像処理システムによれば、外出先等において、通常使用しない画像形成装置を用いて印刷出力を実行する場合であっても、新たなドライバ・ソフトウェアのインストール等を必要とせず、印刷出力を実行することが可能となる。
尚、上記の説明においては、印刷出力制御部205がセッション管理サーバ3の装置情報DB304から画像形成装置1bに関する情報を取得する例を説明した。この他、SOAP等の情報交換プロトコルにより、LANに接続されているプリンタ情報を取得するようにしても良い。これにより、例えば、装置情報DB304に多くの画像形成装置の情報が登録されている場合に、同一のサブネットに接続されている装置の情報のみを取得することが可能となる。即ち、近くにある画像形成装置の情報を効率良く取得することが可能となる。
また、上記の説明においては、同一のLANに接続されている画像形成装置を使用して印刷出力を実行する例を説明した。この他、例えばネットワークAに接続しているクライアント装置2がセッション管理サーバ3にアクセスすることにより、ネットワークDに接続されている画像形成装置1bの情報を取得することも可能である。従って、クライアント装置2がネットワークAに接続された状態であっても、画像形成装置1bを指定して印刷出力を実行することが可能である。このような動作により、印刷出力をファクシミリと同等の機能として用いることが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態1においては、ネットワークAに画像形成装置1のみが接続されており、クライアント装置2が画像形成装置1を使用して印刷出力を実行する例を説明した。本実施例においては、複数の画像形成装置が同一LANに接続されており、それら複数の画像形成装置から一の画像形成装置を選択して印刷出力を実行する例を説明する。尚、実施の形態1と同様の符号を付す構成については実施の形態1と同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図20に本実施形態に係る画像処理システムのシステム構成を示す。図20に示すように、本実施形態に係るネットワークAには、複数の画像形成装置1a、1c及び1dが接続されている。即ち、クライアント装置2は、画像形成装置1a、1c及び1dから任意の装置を選択して画像形成を実行することが可能である。画像形成装置1a、1c及び1dはいずれも実施の形態1の図2において説明した構成を有する。
次に、本実施形態に係る画像処理システムにおいて、クライアント装置2が画像形成装置1a、1c及び1dのいずれかを選択して印刷出力を実行する例を説明する。本実施形態においても、実施の形態1の図11及び図13において説明した動作と同様に画像形成が実行される。ここで、本実施形態においては、図12に示す印刷出力情報の生成動作に特徴を有する。即ち、実施の形態1においては、図12に示す指定画像形成装置情報として画像形成装置1を指定して印刷出力情報を生成した。本実施例においては、指定画像形成装置情報として、画像形成装置1a、1c及び1dのいずれかを指定することにより、印刷出力情報を生成する。
図21に本実施形態に係るセッション管理サーバ3の装置情報DB304に含まれる情報の例を示す。図21に示すように、本実施形態に係る装置情報DB304には、画像形成装置1a、1c及び1dの情報が含まれる。装置情報DB304への情報の登録は実施の形態1と同様に実行される。クライアント装置2に含まれる印刷出力制御部205は、装置情報DB304から画像形成装置1a、1c及び1dのネットワークアドレス等を取得する。これにより、クライアント装置2において印刷出力情報を生成する際、指定画像形成装置情報として画像形成装置1a、1c及び1dのいずれも指定することが可能となる。以降、図11若しくは図13と同様に動作することにより、画像形成装置1bから印刷出力が実行される。
以上説明したように、本実施例に係る画像処理システムによれば、複数の画像形成装置のうちから一の装置を選択して印刷出力を実行することが可能となる。この場合においても、クライアント装置2に構成される印刷出力制御部205は、夫々の画像形成装置に対して共通であり、従来のように、夫々の画像形成装置に対応したドライバ・ソフトウェアをインストールする必要がない。
尚、上記の説明においては、印刷出力制御部205がセッション管理サーバ3の装置情報DB304から画像形成装置1a、1c及び1dに関する情報を取得する例を説明した。この他、SOAP等の情報交換プロトコルにより、LANに接続されているプリンタ情報を取得するようにしても良い。
実施の形態4.
実施の形態3においては、複数の画像形成装置がすべて同等の構成を有する例を説明した。ここで、融合機等の画像形成装置には、ステープル、穴開け、製本、折り曲げ等の後処理を実行可能なものがある。これらの機能は、装置のハードウェア構成によって実現される。従って、これらの後処理機能を実行するためには、夫々の機能に対応したハードウェアを要する。また、後処理機能以外にも、両面印刷等は用紙を反転させるハードウェア機能が必要となる。複数の画像形成装置を運用する場合、夫々の画像形成装置が夫々異なる機能を有し、用途に応じて使い分ける場合等がある。本実施の形態においては、複数の画像形成装置が夫々異なる機能、構成を有する場合を例として説明する。尚、実施の形態3と同様の符号を付す構成については実施の形態1と同一又は相当部を示し、説明を省略する。
本実施形態に係る画像処理システムは、概ね図20に示す構成と同等の構成を有する。ここで、本実施形態に係る画像形成装置1a、1c及び1dは、図2において説明した構成に加えて、夫々異なる後処理機能、及び当該機能を実現するためのハードウェア構成を有する。セッション管理サーバ3の装置情報DB304は、画像形成装置1a、1c及び1dが有するハードウェア機能に関する情報も記憶している。本実施形態に係る装置情報DB304が有する情報の例を、図21に示す。図21に示すように、本実施形態に係る装置情報DB304には、画像形成装置1a、1c及び1dの情報が含まれる。また、本実施形態に係る装置情報DB304は、対応機能情報として実施の形態1の図5において説明した機能の他、夫々の画像形成装置1a、1c及び1dが有するハードウェア機能に関する情報も含む。
次に、本実施形態に係るクライアント装置2の印刷出力制御部205について説明する。図22は、本実施形態に係る印刷出力制御部205の構成を示すブロック図である。図22に示すように、本実施形態に係る印刷出力制御部205は、図5に示す構成に加えて、ハードウェア機能管理部254を有する。ハードウェア機能管理部254は、クライアント装置2が印刷出力を指示する際の両面印刷や、ステープル等のハードウェア機能を管理する。図23に、ハードウェア機能管理部254が管理するハードウェア機能の例を示す。図23に示すように、ハードウェア機能の例としては、両面印刷機能、ステープル機能、製本機能、折り曲げ機能、穴開け機能等が上げられる。これらのハードウェア機能情報は、印刷出力制御部205がセッション管理部3からダウンロードすることにより、ハードウェア機能管理部254に登録することができる。
次に、本実施形態に係る画像処理システムに係る画像形成動作について説明する。本実施形態においては、セッション管理サーバ3が図14に示すS1403において、指定された画像形成装置が印刷出力可能な状態であると判断した後(S1403/YES)、認識形式及び対応機能の確認処理(S1405)に移る前に、ハードウェア機能の指定有無及び指定画像形成装置におけるハードウェア機能の実行可否を判断する。図24は、上記動作を示すフローチャートである。
図24に示すように、セッション管理サーバ3が印刷出力可能と判断すると(S2401)、セッション管理部302は、当該受信した印刷出力情報において、ハードウェア機能に係る処理(図23において説明した処理)が指定されているか否か確認する(S2402)。印刷出力情報においてハードウェア機能に係る処理が指定されていない場合(S2402/NO)、セッション管理部302は、図14のS1405以降の処理を続行し(S2406)、処理を終了する。他方、ハードウェア機能に係る処理が指定されている場合(S2402/YES)、セッション管理部部302は、装置情報DB304を参照し、指定されているハードウェア機能が指定されている画像形成装置にて実行可能か否か確認する(S2403)。指定されているハードウェア機能が指定されている画像形成装置において実行可能である場合(S2403/NO)、セッション管理部302は、図14のS1405以降の処理を続行し(S2406)、処理を終了する。
印刷出力情報において指定されているハードウェア機能が、指定されている画像形成装置において実行不能である場合(S2402/YES)、セッション管理部302は、装置情報DB304を参照し、図12に示す指定画像形成装置情報を、指定されているハードウェア機能を実行可能な画像形成装置に切り換える。また、セッション管理部302は、S2404に示す切り換え処理を実行したことをクライアント装置2に通知する。その後、セッション管理部302は、図14のS1405以降の処理を続行し(S2406)、処理を終了する。このような処理により、印刷出力情報において指定されているハードウェア機能を実行不能な画像形成装置が指定されている場合であっても、適切な画像形成装置が選択され、指定されたハードウェア機能に係る処理を伴う印刷出力を実行することが可能となる。また、変更された画像形成装置に関する情報はクライアント装置2に通知されるため、ユーザが認知しない間に他の画像形成装置に出力先が変更されてしまうようなことがない。
実施の形態2において説明したように、セッション管理サーバ3の装置情報DB304に、異なる場所、異なるネットワークに接続された画像形成装置に関する情報が記憶されている場合もある。従って、S2404の切り換え処理においては、例えば同一のサブネットに接続されている等、近い場所に設置されている画像形成装置にのみ出力先の切り換えを許可することが好ましい。また、装置情報DB304に夫々の画像形成装置が設置されている場所の情報を含めることにより、出力先の切り換えをより好適に実行することが可能となる。また、近い場所に設置されている画像形成装置であって、指定されたハードウェア機能を実行可能な装置が複数存在する場合は、装置の状態に装置情報DB304に記憶されている装置状態に基づいて判断することもできるし、クライアント装置2に通知することにより、ユーザに通知して選択させても良い。
また、上記の説明においては、指定されているハードウェア機能処理を実行可能な画像形成装置が存在することを前提として説明したが、指定されているハードウェア機能処理の実行が可能な装置が存在しない場合もあり得る。このような場合は、ハードウェア機能処理を実行することなく印刷出力を続行しても良いし、印刷出力を中断しても良い。印刷出力の続行、中断どちらの場合においても、指定されたハードウェア機能処理を実行可能な装置が存在しないことをクライアント装置2に通知することが好ましい。これにより、ハードウェア機能処理を省いて印刷出力を続行するか、印刷出力を中止するかをユーザに選択させることもできる。
また、クライアント装置2の印刷出力制御部205において指定可能なハードウェア機能を、同一サブネットに接続されている画像形成装置や、その他近い場所に設置されている画像形成装置が提供可能な機能に限定することにより、印刷出力情報が生成され、セッション管理部3に入力された後、指定されたハードウェア機能処理を実行可能な装置が近くに存在しないという状態を回避することが可能となる。
実施の形態5.
本実施形態においては、画像処理システムの他の動作形態について説明する。実施の形態1の図15においては、一のサービス提供サーバ5によって画像処理が実行され(S1511)、画像形成装置1において印刷出力が実行される例を説明した。しかしながら、異なる複数のサービス提供サーバ5において夫々画像処理を要する場合もあり得る。本実施形態においては、そのような場合について説明する。尚、実施の形態1、2、3及び5と同様の符号を付す構成については実施の形態1と同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図25は、本実施形態に係る画像処理システムの動作を示すシーケンス図である。S2501〜S2503においては、図15のS1501〜S1503と同様に処理が実行され、サービス管理サーバ4に印刷出力情報が転送される(S2503)。サービス管理サーバ4は、印刷出力情報の転送を受信すると、図9に示すサービス管理DB404を参照し、当該受信した印刷出力情報を転送すべきサービス提供サーバ5を検索する。
ここで、本実施形態においては、複数の画像処理を必要とするため、サービス管理サーバ4は、上記検索処理により、複数のサービス提供サーバ5を抽出する。印刷出力情報を転送すべき複数のサービス提供サーバ5を抽出すると、サービス管理サーバ4は、夫々の画像処理を実行する順番、即ち、夫々のサービス提供サーバ5に処理すべき画像情報を転送する経路を決定する(S2504)。
サービス管理サーバ4は、上記経路を決定すると、決定した経路の情報をセッション管理サーバ3に送信する(S2505)。サービス管理サーバ4から経路情報を受信したセッション管理サーバ3は、クライアント装置2に対して、上記決定された経路情報を送信する(S2506)。S2506において送信される情報には、上記抽出されたサービス提供サーバ5のネットワークアドレスや暗号化通信に用いる鍵情報が含まれる。また、セッション管理サーバ3は、経路情報に含まれる複数のサービス提供サーバ5のうち、最初に画像処理を実行するサーバに対してクライアント装置2とのセッション指示を送信する(S2507)。
S2508〜S2510においては、図15のS1508〜S2510と同様に処理が実行され、サービス提供サーバ5に画像情報及び画像処理情報が入力される(S2510)。S2510において入力される情報には、上記決定された経路情報が含まれる。また、画像情報及び画像処理情報が入力されるサービス提供サーバ5は、上記経路情報において最初に画像処理を実行するサーバである。
画像情報及び指定画像処理情報を受信したサービス提供サーバ5は、画像情報の形式変換若しくは指定された画像処理を実行する(S2511)。サービス提供サーバ5は、指定された処理を完了すると、経路情報を参照し、次に処理を実行すべきサービス提供サーバ5に対して画像情報及び画像処理情報を送信する。このとき、セッション管理サーバ3の制御によって情報を送信する側のサーバと情報を受信する側のサーバとの間にセッションが確立され、情報が送信される。
S2512においても、画像情報及び画像処理情報の受信に応じて他のサービス提供サーバ5が画像処理を実行する。経路情報に従って夫々のサービス提供サーバ5にて処理が実行された結果、最後のサーバでの処理が完了すると、処理を完了したサービス提供サーバ5は、処理の結果生成された情報を画像形成装置1に送信する(S2513)。このとき、セッション管理サーバ3の制御によって情報を送信するサービス提供サーバ5と画像形成装置1との間にセッションが確立され、情報が送信される。サービス提供サーバ5から処理結果の情報を受信した画像形成装置1は、図13のS1309と同様に印刷出力を実行する(S2514)。
図25の例においては、2つのサービス提供サーバ5において夫々画像処理が実行される場合を例として説明している。この他、必要となる形式変換若しくは画像処理によっては、3つ以上のサービス提供サーバ5において、夫々処理を実行しても良い。この場合であっても、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
次に、S2510〜S2513までの処理における装置間の情報のやり取りについて、図26を参照して詳細に説明する。図26は、図25のS2510〜S2513までの処理の詳細を示すシーケンス図である。図25の例においては、サービス管理サーバ4によって決定された経路情報に、サービス提供サーバ5a及び5bが含まれる場合を説明する。また、上記経路情報においては、サービス提供サーバ5a、5bの順に経路が決定されたものとする。
サービス提供サーバ5aは、図25のS2510においてクライアント装置1が送信した画像情報及び画像処理情報を受信すると(S2601)、指定された処理を実行する(S2602)。処理を完了すると、サービス提供サーバ5aは、セッション要求をセッション管理サーバ3に送信する(S2603)。S2603においてサービス提供サーバ5aが送信するセッション要求は、次に画像情報及び画像処理情報を転送すべきサービス提供サーバ5bとのセッションを要求する情報である。
サービス提供サーバ5aからのセッション要求を受信したセッション管理サーバ3は、サービス提供サーバ5bに対してセッション指示を送信する(S2604)。サービス提供サーバ5bは、セッション管理サーバ3からのセッション指示を受け、サービス提供サーバ5aとの間にセッションを確立する(S2605)。同時に、サービス提供サーバ5aは、サービス提供サーバ5bとの間にセッションを確立する(S2606)。サービス提供サーバ5bとの間にセッションが確立されると、サービス提供サーバ5aは、サービス提供サーバ5bに対して画像処理が完了した後の画像情報及び画像処理情報を送信する(S2607)。
サービス提供サーバ5aから情報を受信したサービス提供サーバ5bは、指定された処理を実行する(S2608)。処理を完了すると、サービス提供サーバ5bは、セッション要求をセッション管理サーバ3に送信する(S2609)。S2609においてサービス提供サーバ5bが送信するセッション要求は、次に画像情報及び画像処理情報を転送すべき画像形成装置1とのセッションを要求する情報である。
サービス提供サーバ5bからのセッション要求を受信したセッション管理サーバ3は、画像形成装置1に対してセッション指示を送信する(S2610)。画像形成装置1がセッション指示を受信することにより、サービス提供サーバ5は、画像形成装置1との間にセッションを確立する(S2611)。画像形成装置1との間にセッションが確立されると、サービス提供サーバ5bは、画像形成装置1に対して画像処理が完了した後の処理結果の情報を送信する(S2612)。
このような処理により、複数のサービス提供サーバ5の夫々において、必要な形式変換若しくは画像処理が実行される。これにより、画像形成装置1における印刷出力が可能となる。
ここで、図25において説明したように、セッション管理サーバ3は、サービス管理サーバ4から経路情報を受信している。即ち、サービス管理サーバ4は、図26における処理において経路情報を参照することが可能である。他方、図26の説明において、サービス提供サーバ5a、5bが、夫々処理を完了した後、セッション要求を送信する場合を例として説明した(S2603、S2609)。しかしながら、S2603、S2609において送信する情報は、夫々のサービス提供サーバ5a、5bにおける処理が完了したことを通知する情報であっても良い。上述したようにセッション管理サーバ3は経路情報を参照可能であるため、夫々のサービス提供サーバ5からの処理完了通知に応じて、次のサービス提供サーバ5へのセッション指示を送信することが可能である。
実施の形態6.
本実施形態においては、実施の形態5の図26において説明した処理の他の例を説明する。尚、実施の形態5と同様の符号を付す構成については実施の形態1と同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図27は、本実施形態に係る画像処理システムにおいて図25に示すS2506〜S2515までの処理の詳細を示すシーケンス図である。図27に示すように、セッション管理サーバ3は、サービス管理サーバ4から経路情報を取得すると(S2701)、その経路情報を参照し、サービス提供サーバ5aに情報の取得指示を送信する(S2702)。
S2702において送信される情報は、クライアント装置2から画像情報及び画像処理情報を取得することを指示する情報である。S2702において送信される情報には、クライアント装置2において画像情報及び画像処理情報が格納されている領域を示す情報が含まれる。上記領域を示す情報としては、例えばURL(Uniform Resource Locator)等の情報を用いることができる。
セッション管理サーバ3から情報の取得指示を受信したサービス提供サーバ5aは、上記取得した取得指示に基づき、クライアント装置2から画像情報及び画像処理情報を取得する(S2703)。換言すると、サービス提供サーバ5aは、セッション管理サーバ3からの取得指示に応じて、クライアント装置2から画像情報及び画像処理情報をダウンロードする。サービス提供サーバ5aは、画像情報及び画像処理情報を取得すると、指定された処理を実行する(S2704)。処理を完了すると、サービス提供サーバ5aは、処理完了をセッション管理サーバ3に通知する(S2705)。
サービス提供サーバ5aから処理完了通知を受けたセッション管理サーバ3は、経路情報を参照し、次に処理を実行すべきサービス提供サーバ5bに対して情報取得指示を送信する(S2706)。S2706において送信される情報は、サービス提供サーバ5aから画像情報及び画像処理情報を取得することを指示する情報である。S2706において送信される情報には、サービス提供サーバ5aにおいて画像情報及び画像処理情報が格納されている領域を示す情報が含まれる。
情報取得指示を受けたサービス提供サーバ5bは、サービス提供サーバ5aに対して処理結果の取得要求を送信する(S2707)。サービス提供サーバ5bから取得要求を受けたサービス提供サーバ5aは、サービス提供サーバ5bに対してS2704の処理を実行した結果の画像情報及び画像処理情報を送信する(S2708)。換言すると、サービス提供サーバ5bは、S2707及びS2708において、サービス提供サーバ5aから画像処理結果の情報をダウンロードする。
サービス提供サーバ5bは、サービス提供サーバ5aから画像情報及び画像処理情報を取得すると、指定された処理を実行する(S2709)。処理を完了すると、サービス提供サーバ5aは、処理完了をセッション管理サーバ3に通知する(S2710)。
サービス提供サーバ5bから処理完了通知を受けたセッション管理サーバ3は、経路情報を参照し、最終的に印刷出力を実行する画像形成装置1に対して情報取得指示を送信する(S2711)。S2711において送信される情報は、サービス提供サーバ5bから画像情報及び画像処理情報を取得することを指示する情報である。S2711において送信される情報には、サービス提供サーバ5bにおいて画像情報及び画像処理情報が格納されている領域を示す情報が含まれる。
情報取得指示を受けた画像形成装置1は、サービス提供サーバ5bに対して処理結果の取得要求を送信する(S2712)。画像形成装置1から取得要求を受けたサービス提供サーバ5bは、画像形成装置1に対してS2709の処理を実行した結果の画像情報及び画像処理情報を送信する(S2713)。換言すると、画像形成装置1は、S2712及びS2713において、サービス提供サーバ5bから画像処理結果の情報をダウンロードする。画像形成装置1は、サービス提供サーバ5bから画像情報及び画像処理情報を取得すると、印刷出力を実行する(S2714)。
このような処理により、実施の形態5の図26において説明した態様と同様に、クライアント装置2、サービス提供サーバ5a、5b及び画像形成装置1の間での情報の転送が可能となる。本実施形態においては、装置間で情報の受け渡しを実行する際、情報を受け取る側の装置が情報を受け渡す側の装置からダウンロードすることにより実行する。
図27における情報の受け渡し手段として実行されるダウンロードにおいて、情報は暗号化された上で送受信される。例えば、S2704において画像処理(S2704)が完了すると、サービス提供サーバ5aは、所定の暗号鍵を用いて処理結果の情報及び画像処理情報を暗号化する。そして、セッション管理サーバ3への処理完了通知(S2705)に際して、上記暗号鍵を同時に通知する。更に、セッション管理サーバ3は、サービス提供サーバ5bへの情報取得指示送信(S2706)に際して、上記暗号鍵を同時に通知する。
サービス提供サーバ5bは、セッション管理サーバ3から受信した暗号鍵を用いて、サービス提供サーバ5aから情報を取得する(S2707、S2708)。このような処理により、情報の送受信を安全に実行することが可能となる。このような処理は、S2703における処理、S2712及びS2713における処理においても同様に実行される。
実施の形態7.
実施の形態1乃至6においては、最終的に画像形成装置1において印刷出力を実行することを前提とする例を説明した。しかしながら、サービス提供サーバ5は、印刷出力を前提とするサービス以外のサービスも提供可能である。本実施形態においては、そのような態様について説明する。尚、実施の形態1乃至6と同様の符号を付す構成については実施の形態1と同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図28は、本実施形態に係る画像処理システムの動作を示すシーケンス図である。図28の例においては、クライアント装置2の命令に基づいて画像形成装置1がスキャンを実行する場合の例を説明する。また、図28の例においては、スキャンによって生成された画像情報に対してOCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)を実行し、文字情報として格納する場合の例を説明する。尚、本実施形態に係るOCR処理は、光学的、即ち原稿のスキャンによる文字認識ではなく、入力された画像情報に含まれる文字を認識する処理を意味する。
図28に示すように、ユーザがクライアント装置2を操作することにより、クライアント装置2が画像形成装置1に対してスキャン命令を送信する(S2801)。S2801において送信される情報には、スキャン命令に加えて、OCRの実行を指示する情報も含まれる。画像形成装置1は、クライアント装置2からのスキャン命令に応じてスキャンを実行する(S2802)。
上述したように、スキャン命令にはOCRの実行指示が含まれる。従って、画像形成装置1は、スキャンを完了して画像情報を生成すると、OCRを実行させるため、OCRを指定する画像処理情報をセッション管理サーバ3に送信する(S2803)。セッション管理サーバ3は、画像処理情報を受信すると、指定された処理が実行可能なサービス提供サーバ5を特定させるため、サービス管理サーバ4に画像処理情報を転送する(S2804)。
サービス管理サーバ4は、セッション管理サーバ3から画像処理情報を受信すると、指定された処理を実行可能なサービス提供サーバ5を検索する(S2805)。本実施形態においては、OCRを実行可能なサービス提供サーバ5を検索する。サービス管理サーバ4は、OCRを実行可能なサービス提供サーバ5を検索すると、その検索結果をセッション管理サーバ3に送信する(S2806)。
セッション管理サーバ3は、サービス管理サーバ4から検索結果を受信すると、その検索結果を画像形成装置1に送信する(S2807)。S2806、S2807において送信される検索結果には、S2805における検索結果の情報として、検索されたサービス提供サーバ5のネットワークアドレスや暗号化通信に用いる鍵情報が含まれる。また、セッション管理サーバ3は、抽出されたサービス提供サーバ5に対して画像形成装置1とのセッション指示を送信する(S2808)。
セッション指示を受信したサービス提供サーバ5は、画像形成装置1との間にセッションを確立する(S2809)。また、画像形成装置1は、サービス提供サーバ5との間にセッションを確立する(S2810)。画像形成装置1とサービス提供サ−バ5との間でセッションが確立すると、画像形成装置1は、サービス提供サーバ5に対して、スキャンによって生成した画像情報及びOCRを指定する画像処理情報を送信する(S2811)。画像情報及び画像処理情報を受信したサービス提供サーバ5は、指定された処理であるOCRを実行し(S2812)、文字情報を生成する。
サービス提供サーバ5は、指定された処理を完了すると、処理結果の情報である文字情報をセッション管理サーバ3に送信する(S2813)。処理結果の情報を受信したセッション管理サーバ3は、受信した処理結果の情報をクライアント装置2に送信する(S2814)。クライアント装置2は、セッション管理サーバ3から受信した処理結果の情報である文字情報を格納する(S2815)。このような処理により、文字認識機能の無い画像形成装置1を用いてスキャンを実行する場合であっても、容易に文字認識処理を実行し、文字情報を得ることが可能となる。
尚、上記実施形態においては、画像形成装置1が、クライアント装置2の命令に基づいてスキャンを実行する場合を例として説明した。この他、ユーザが画像形成装置1を直接操作してスキャンを実行しても良い。また、上記実施形態においては、スキャン及びOCR処理により生成された文字情報を結果物としてクライアント装置2に格納する場合を例として説明した。この他、結果物の格納場所は、クライアント装置2以外の装置であっても良い。例えば、画像形成装置1に備えられた記録媒体や図示しないファイルサーバ等に、上記結果物を格納しても良い。
また、上記実施形態においては、サービス提供サーバ5に実行させる画像処理としてOCR処理を例として説明した。この他、図5において説明した処理のように、ソフトウェア上で実行可能な処理であれば上記と同様に適用することが可能である。
また、上記実施形態においては、図28において説明したように、サービス提供サーバ5に画像情報を入力する際、画像形成装置1とサービス提供サーバ5との間にセッションを確立する例を説明した。この他、図27において説明したように、サービス提供サーバ5が画像形成装置1から画像情報をダウンロードするようにしても良い。
また、上記実施形態においては、1つのサービス提供サーバ5において画像処理が実行される例を説明した。この他、図26、図27において説明したように、複数のサービス提供サーバにおいて画像処理が実行されるようにしても良い。
その他の実施形態.
上記説明した実施形態の他、様々なサービスが可能となる。例えば、図1に示すシステム構成において、ネットワークAを画像形成装置1が設置されたコンビニエンスストア等のサービス拠点のLANであるとする。このような場合において、自宅等に設置されたPC等の端末から通信回線網Cに接続し、自宅のサービス拠点の画像形成装置1を指定して印刷出力情報をセッション管理サーバ3に送信することにより、自宅に画像形成装置を有さない家庭であっても、サービス拠点の画像形成装置1に印刷出力を実行することが可能となる。当該印刷出力を実行した後、ユーザはサービス拠点に出力した用紙を回収に行くことにより、目的を達成することができる。また、ノートPC等の携帯型端末を有する場合は、当該携帯型端末をサービス拠点のネットワークAに接続することにより、実施の形態2と同様の処理により同様に目的を達成することが可能となる。このようなサービス形態により、個人の家庭に設置するには適さない大型、多機能の画像形成装置を用いた印刷出力が容易に可能となる。
また、本発明に係る画像処理装置システムにおいては、サービス提供者側がサービス提供サーバ5を増設し若しくはサービス提供サーバ5の機能を拡張することにより、容易に新規画像処理機能を提供することが可能となる。これにより、ユーザは装置の変更や増設を伴うことなく、新規の機能を利用することが可能となる。