JP2009053549A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Mamoru Nakatsuka
守 中塚
Hirosuke Sakai
宏祐 酒井
Yasushi Shoji
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Abstract


【課題】 液晶パネルとバックライトユニットとの接着部分が遮光性を有する液晶表示装置を安価に提供することのできる液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 液晶パネル21の非表示領域31に吸光層25を形成し、バックライトユニット22の接着領域32に、硬化接着層24となる遅延硬化性接着剤層を形成する。遅延硬化性接着剤層は、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって形成され、吸光層25が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収可能に形成される。この遅延硬化性接着剤層に光を照射した後に、遅延硬化性接着剤層と吸光層25とを接触させて、液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せる。これによって、遅延硬化性接着剤層が硬化して形成される硬化接着層24と吸光層25とを含む接着体23を介して、液晶パネル21とバックライトユニット22とが接着される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置およびその製造方法に関し、より詳細には液晶パネルとバックライトユニットとが貼合された液晶表示装置およびその製造方法に関する。
図11は、従来の液晶表示装置の製造方法によって製造される液晶表示装置1の構成を分解して示す分解斜視図である。従来の液晶表示装置の製造方法として、液晶パネル2とバックライトユニット3とを別々に作製し、バックライトユニット3の厚み方向一方側の表面部(以下「厚み方向一表面部」という)のうちで、液晶パネル2の表示領域2aの周辺部に相当する部分3aに、リム(RIM)シートと呼ばれる、遮光性を有する枠状の両面粘着シート4を貼り、リムシート4の厚み方向一表面部に液晶パネル2を貼付けて、液晶表示装置1を製造する方法がある(たとえば、特許文献1参照)。図11では、リムシート4にハッチングを入れて示す。
図12は、接着剤層13を利用した遮光層14を備える液晶パネル10の構成を示す断面図である。液晶パネルとバックライトユニットとの貼合せに関する技術ではないが、液晶パネル10を構成する一対の基板11,12を貼合せる接着剤層13を利用して、遮光性を有する遮光層14を形成する方法がある(たとえば、特許文献2参照)。
特許文献2に開示の技術では、一方の基板11の表示領域周辺部に、紫外線が透過可能な青色の着色層15をカラーフィルタ16とほぼ同一平面上に形成し、着色層15を臨む位置に、赤色の紫外線速硬化性接着剤(以下「UV接着剤」という)によって形成される接着剤層13を配置している。これによって接着剤層13は、接着作用を発揮するとともに、青色の着色層15と赤色の接着剤層13との2層の重なりによって、遮光層14としての機能を発揮する。
特開2003−57649号公報(第2頁,第1図) 特開平9−197417号公報(第4頁,第1図)
特許文献1に開示の液晶表示装置の製造方法では、たとえば液晶表示装置1が携帯電話機の表示手段に使用される場合、携帯電話機の機種ごとに必要なサイズのリムシート4を予め作製しておく必要がある。リムシート4は、両面粘着シートを打ち抜き型で打ち抜くことによって作製されるので、機種ごとに打ち抜き型が必要である。機種が切り替わった場合には、新たな打ち抜き型が必要になる。したがって、特許文献1に開示の技術のように、リムシート4を用いて液晶パネル2とバックライトユニット3とを貼合せると、液晶表示装置の製造原価の上昇を招く。
製造原価の上昇を抑えるために、リムシートを用いて貼合せることに代えて、特許文献2に開示の技術のようにUV接着剤を用いて遮光層として機能する接着剤層を形成して、液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せることが考えられるが、以下のような問題がある。
特許文献2には、一方の基板11側から青色の着色層15を介して接着剤層13に紫外線を照射すると、接着剤層13を形成するUV接着剤が短時間で硬化することが記載されるが、実際にはUV接着剤の硬化には長時間を要する。着色層15は紫外線を透過するとしても、着色層15の紫外線透過率は、着色されていない層の20%程度である。この着色層15を介してUV接着剤に紫外線を照射すると、着色層15を介さない場合に比べて紫外線の照射強度が弱まるので、前述のようにUV接着剤の硬化に長時間を要する。UV接着剤を短時間に硬化させようとすると、照射強度の大きい光照射装置が必要となるので、光照射装置が高価になるおそれがある。また照射強度が大きくなった分、消費電力量が大きくなる。したがって、液晶表示装置のコストアップにつながる。
紫外線の照射強度が弱まることを防ぐために、着色層15を介さずに直接UV接着剤に紫外光を照射した後に、液晶パネルとバックライトユニットとを貼合わせようとしても、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合せられる時点では、UV接着剤は硬化して固まってしまっているので、両者を接着することはできない。
本発明の目的は、液晶パネルとバックライトユニットとの接着部分が遮光性を有する液晶表示装置を安価に提供することのできる液晶表示装置の製造方法を提供することである。
また本発明の目的は、液晶パネルとバックライトユニットとの接着部分が遮光性を有し、かつ安価な液晶表示装置を提供することである。
本発明は、画像を表示する液晶パネルと、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層され、液晶パネルに光を照射するバックライトユニットとを備える液晶表示装置の製造方法であって、
光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって形成され、光を吸収可能な遅延硬化性接着剤層に光を照射した後に、前記遅延硬化性接着剤層と、前記遅延硬化性接着剤層が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収可能な吸光層とを含む接着体を介して、液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せることを特徴とする液晶表示装置の製造方法である。
また本発明は、画像を表示する液晶パネルと、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層され、液晶パネルを照明するバックライトユニットとを備える液晶表示装置の製造方法であって、
液晶パネルの表示に使用されない非表示領域、およびバックライトユニットの前記非表示領域に接着されるべく予め定められる接着領域のうちの一方に、光を吸収可能な吸光層を形成する吸光層形成工程と、
前記非表示領域および前記接着領域のうちの他方、または吸光層に、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって、吸光層が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収可能な遅延硬化性接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、
遅延硬化性接着剤層に光を照射する光照射工程と、
接着剤層形成工程で前記非表示領域および前記接着領域のうちの他方に遅延硬化性接着剤層が形成される場合には遅延硬化性接着剤層と吸光層とを接触させて、接着剤層形成工程で吸光層に遅延硬化性接着剤層が形成される場合には遅延硬化性接着剤層と前記非表示領域および前記接着領域のうちの他方とを接触させて、遅延硬化性接着剤層と吸光層とを含む接着体を介して、液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せる貼合せ工程とを含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法である。
また本発明は、吸光層は、
光硬化性を有する光硬化性材料によって硬化性層を形成し、形成した硬化性層に光を照射して、硬化性層を硬化させることによって形成されることを特徴とする。
また本発明は、バックライトユニットは、外周縁部に周方向全周にわたって枠状に形成され、遮光性を有し、液晶パネルの厚み方向一表面部側に突出する突起部分を有し、
液晶パネルとバックライトユニットとは、前記接着体が前記突起部分の内方に収容されるように貼合せられることを特徴とする。
また本発明は、前記突起部分の高さは、接着体が遮光性を発揮可能な高さに設定されることを特徴とする。
また本発明は、バックライトユニットは、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層されるシート体と、シート体を収容し、前記突起部分が形成されるフレームとを含み、
フレームは、前記突起部分よりも内方側に形成され、前記接着体が積層される主棚部と、主棚部よりも内方側に形成され、シート体が積層されるシート収容部とを有し、シート収容部に積層されるシート体の厚み方向他表面が、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部と同一の位置または主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に配置されるように形成され、
前記接着体は、主棚部とシート体の厚み方向他表面部とにわたって配置されることを特徴とする。
また本発明は、バックライトユニットは、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層される複数のシート体と、シート体を収容し、前記突起部分が形成されるフレームとを含み、
複数のシート体のうち、液晶パネルの厚み方向一表面部に最も近い位置に配置される最近接シート体は、残余のシート体よりもフレームの外周縁部側に突出して形成され、
フレームは、前記突起部分よりも内方側に形成され、前記接着体が積層される主棚部と、主棚部よりも内方側に形成され、シート体が積層されるシート収容部とを有し、
シート収容部は、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に形成され、最近接シート体が積層される副棚部を含むことを特徴とする。
また本発明は、画像を表示する液晶パネルと、
液晶パネルの厚み方向一表面部に積層され、液晶パネルに光を照射するバックライトユニットと、
液晶パネルとバックライトユニットとの間に介在し、液晶パネルとバックライトユニットとを接着する接着体とを備え、
接着体は、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって形成される遅延硬化性接着剤層が硬化して形成され、光を吸収可能な硬化接着層と、硬化接着層が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収可能な吸光層とが、厚み方向に積層されて構成されることを特徴とする液晶表示装置である。
また本発明は、バックライトユニットは、外周縁部に周方向全周にわたって枠状に形成され、遮光性を有し、液晶パネルの厚み方向一表面部側に突出する突起部分を有し、
接着体は、前記突起部分の内方に収容されることを特徴とする。
また本発明は、バックライトユニットは、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層されるシート体と、シート体を収容し、前記突起部分が形成されるフレームとを含み、
フレームは、前記突起部分よりも内方側に形成され、前記接着体が積層される主棚部と、主棚部よりも内方側に形成され、シート体が積層されるシート収容部とを有し、シート収容部に積層されるシート体の厚み方向他表面が、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部と同一の位置または主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に配置されるように形成され、
前記接着体は、主棚部とシート体の厚み方向他表面部とにわたって配置されることを特徴とする。
また本発明は、バックライトユニットは、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層される複数のシート体と、シート体を収容し、前記突起部分が形成されるフレームとを含み、
複数のシート体のうち、液晶パネルの厚み方向一表面部に最も近い位置に配置される最近接シート体は、残余のシート体よりもフレームの外周縁部側に突出して形成され、
フレームは、前記突起部分よりも内方側に形成され、前記接着体が積層される主棚部と、主棚部よりも内方側に形成され、シート体が積層されるシート収容部とを有し、
シート収容部は、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に形成され、最近接シート体が積層される副棚部を含むことを特徴とする。
本発明によれば、遅延硬化性接着剤層に光が照射された後に、遅延硬化性接着剤層と吸光層とを含む接着体を介して、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合せられる。遅延硬化性接着剤層は、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって形成されるので、光が照射された時点では硬化せずに未硬化状態を保ち、貼合せられた液晶パネルとバックライトユニットとの間に介在する状態で、硬化が進行する。このように遅延硬化性接着剤層の硬化は、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合せられた状態で進行するので、遅延硬化性接着剤層に光を照射した後に液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せても、液晶パネルとバックライトユニットとを接着することができる。
このように遅延硬化性接着剤層に光を照射した後に液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せることによって、遅延硬化性接着剤層に対して、他の部材たとえば液晶パネルまたはバックライトユニットを介さずに、直接光を照射することができる。これによって、遅延硬化性接着剤層に他の部材を介して光を照射する場合に比べて、遅延硬化性接着剤層を硬化させるために必要な光の照射強度を小さくすることができる。したがって、遅延硬化性接着剤層に光を照射するための光照射装置の原価および消費電力量を低減することが可能であるので、液晶表示装置の製造原価を低減することが可能である。また液晶パネルとバックライトユニットとの間に介在する接着体は、互いに異なる波長域の光を吸収可能な遅延硬化性接着剤層と吸光層とを含むので、遮光性を発揮することが可能であり、バックライトユニットから液晶パネルの接着体が設けられる部分に照射される光を接着体によって遮断することができる。したがって、バックライトユニットから照射される光が不所望に液晶表示装置の外部に漏れてしまうことを防ぐことができるので、表示品位に優れる液晶表示装置を得ることができる。
また本発明によれば、吸光層形成工程において、液晶パネルの非表示領域およびバックライトユニットの接着領域のうちの一方に吸光層が形成される。この吸光層、または液晶パネルの非表示領域およびバックライトユニットの接着領域のうちの他方に、接着剤層形成工程において遅延硬化性接着剤層が形成される。この遅延硬化性接着剤層に光照射工程において光が照射される。この光が照射された遅延硬化性接着剤層と、吸光層または前記非表示領域および前記接着領域のうちの他方とを接触させて、貼合せ工程において、遅延硬化性接着剤層と吸光層とを含む接着体を介して、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合せられる。遅延硬化性接着剤層は、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって形成されるので、光照射工程において光が照射された時点では硬化せずに未硬化状態を保ち、貼合せられた液晶パネルとバックライトユニットとの間に介在する状態で、硬化が進行する。このように遅延硬化性接着剤層の硬化は、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合せられた状態で進行するので、遅延硬化性接着剤層に光を照射した後に液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せても、液晶パネルとバックライトユニットとを接着することができる。
このように遅延硬化性接着剤層に光を照射した後に液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せることによって、遅延硬化性接着剤層に対して、他の部材たとえば液晶パネルまたはバックライトユニットを介さずに、直接光を照射することができる。これによって、遅延硬化性接着剤層に他の部材を介して光を照射する場合に比べて、遅延硬化性接着剤層を硬化させるために必要な光の照射強度を小さくすることができる。したがって、遅延硬化性接着剤層に光を照射するための光照射装置の原価および消費電力量を低減することが可能であるので、液晶表示装置の製造原価を低減することが可能である。また液晶パネルとバックライトユニットとの間に介在する接着体は、互いに異なる波長域の光を吸収可能な遅延硬化性接着剤層と吸光層とを含むので、遮光性を発揮することが可能であり、バックライトユニットから液晶パネルの非表示領域に照射される光を接着体によって遮断することができる。したがって、バックライトユニットから液晶パネルの非表示領域に照射される光が不所望に液晶表示装置の外部に漏れてしまうことを防ぐことができるので、表示品位に優れる液晶表示装置を得ることができる。
また本発明によれば、光硬化性材料によって硬化性層を形成し、この形成された硬化性層に光を照射して、硬化性層を硬化させることによって、吸光層が形成される。これによって、打ち抜き型といった吸光層の形状および寸法に対応する型を用いることなく、吸光層を形成することができる。したがって、型を用いて吸光層を形成する場合に比べて、吸光層を安価に形成することができる。また吸光層として、樹脂材料を成型したもの、または粘着性を有する樹脂シートたとえば前述のリムシートを貼付ける場合に比べて、種々の形状を有する吸光層を容易に形成することができるので、吸光層の形状および寸法の変更に容易に対応することができる。
また本発明によれば、バックライトユニットの外周縁部には、周方向全周にわたって液晶パネルの厚み方向一表面部側に突出する枠状の突起部分が形成され、この突起部分の内方に接着体が収容されるように、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合せられる。突起部分は遮光性を有するので、バックライトユニットから照射された光のうち、接着体を透過した光を突起部分によって遮断し、接着体を透過した光が液晶表示装置の外部に出射することを阻止することができる。したがって、バックライトユニットから液晶パネルに照射される光が不所望に外部に漏れてしまうことをより確実に防ぐことのできる液晶表示装置を得ることができる。
また本発明によれば、バックライトユニットの突起部分の高さは、接着体が遮光性を発揮可能な高さに設定される。遅延硬化性接着剤層は、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合せられた時点では未硬化状態であり、液状であるので、液晶パネルまたはバックライトユニットの自重によって厚み方向に垂直な方向に広がって、遅延硬化性接着剤層の層厚が、接着体が遮光性を発揮するために必要な層厚よりも小さくなってしまうおそれがある。前述のようにバックライトユニットの突起部分の高さを、接着体が遮光性を発揮可能な高さに設定することによって、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合せられた状態において、遅延硬化性接着剤層の層厚を、接着体が遮光性を発揮可能な高さに維持することができる。したがって、遮光性を有する接着体をより確実に実現することができるので、バックライトユニットから液晶パネルに照射される光が不所望に外部に漏れてしまうことをより確実に防ぐことのできる液晶表示装置を得ることができる。
また本発明によれば、バックライトユニットは、シート体とフレームとを含む。シート体は、フレームのシート収容部に積層されて、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層される。このシート体の厚み方向他表面部とフレームの主棚部とにわたって接着体が配置される。フレームは、シート収容部に積層されるシート体の厚み方向他表面が、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部と同一の位置または主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に配置されるように形成されるので、接着体のうち、シート体の厚み方向他表面部に配置される部分が、主棚部に配置される部分よりも液晶パネルの厚み方向一表面部側に盛り上がることを防ぐことができる。これによって、液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せたときに、接着体の内部または、接着体と液晶パネルもしくはバックライトユニットとの間に隙間が生じることを防ぐことができる。したがって、隙間が生じることによる接着強度の低下および接着体の遮光性の低下を防ぐことができる。
また本発明によれば、バックライトユニットの複数のシート体のうち、液晶パネルの厚み方向一表面部に最も近い位置に配置される最近接シート体は、残余のシートよりもフレームの外周縁部側に突出して形成され、フレームのシート収容部の副棚部に積層される。副棚部は、接着体が積層される主棚部よりも内方側であって、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に形成される。接着体に含まれる遅延硬化性接着剤層を構成する光遅延硬化性接着剤は、液晶パネルとバックライトユニットとが貼合された時点では未硬化状態であり、液状であるので、シート体とフレームとの隙間に入り込み、その状態で硬化して各シート体の機能を阻害するおそれがある。前述のように複数のシート体のうち、最近接シート体は、残余のシート体よりもフレームの外周縁部側に突出して形成され、接着体が積層される主棚部よりも内方側に形成される副棚部に積層されるので、最近接シート体とフレームとの隙間に光遅延硬化性接着剤が入り込んだ場合、入り込んだ遅延硬化性接着剤層を副棚部に留めさせることができる。これによって、光遅延硬化性接着剤が残余のシート体とフレームとの隙間に浸透することを防ぐことができるので、光遅延硬化性接着剤によって各シート体の機能が阻害されることを防ぐことができる。したがって、表示品位に優れる液晶表示装置をより確実に得ることができる。
また本発明によれば、液晶パネルとバックライトユニットとは、接着体を介して接着される。接着体は、互いに異なる波長域の光を吸収可能な硬化接着層と吸光層とが厚み方向に積層されて構成されるので、遮光性を有する接着体を実現することが可能である。このような接着体によって液晶パネルとバックライトユニットとが接着されるので、バックライトユニットから液晶パネルの接着体が設けられる部分に照射される光を接着体によって遮断することができる。したがって、バックライトユニットから照射される光が不所望に液晶表示装置の外部に漏れてしまうことを防ぐことができるので、表示品位に優れる液晶表示装置を実現することができる。
また接着体を構成する硬化接着層は、光遅延硬化性を有し、光を吸収可能な光遅延硬化性接着剤によって形成される遅延硬化性接着剤層が硬化して形成されるので、遅延硬化性接着剤層に光を照射した後に、液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せて接着することができる。これによって、遅延硬化性接着剤層に対して、他の部材たとえば液晶パネルまたはバックライトユニットを介さずに直接光を照射することができるので、他の部材を介して光を照射する場合に比べて、遅延硬化性接着剤層を硬化させるために必要な光の照射強度を小さくすることができる。したがって、遅延硬化性接着剤層に光を照射するための光照射装置の原価および消費電力量を低減することが可能であるので、前述のような優れた液晶表示装置を安価に提供することが可能である。
また本発明によれば、バックライトユニットは、外周縁部に周方向全周にわたって液晶パネルの厚み方向一表面部側に突出する枠状の突起部分を有し、この突起部分の内方に接着体が収容される。突起部分は遮光性を有するので、バックライトユニットから照射された光のうち、接着体を透過した光を突起部分によって遮断し、接着体を透過した光が液晶表示装置の外部に出射することを阻止することができる。したがって、バックライトユニットから液晶パネルに照射される光が不所望に液晶表示装置の外部に漏れてしまうことをより確実に防ぐことができる。
また本発明によれば、バックライトユニットは、シート体とフレームとを含む。シート体は、フレームのシート収容部に積層されて、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層される。このシート体の厚み方向他表面部とフレームの主棚部とにわたって接着体が配置される。フレームは、シート収容部に積層されるシート体の厚み方向他表面が、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部と同一の位置または主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に配置されるように形成されるので、接着体のうち、シート体の厚み方向他表面部に配置される部分が、主棚部に配置される部分よりも液晶パネルの厚み方向一表面部側に盛り上がることを防ぐことができる。これによって、接着体の内部または、接着体と液晶パネルもしくはバックライトユニットとの間に隙間が生じることを防ぐことができるので、隙間が生じることによる接着強度の低下および接着体の遮光性の低下を防ぐことができる。
また本発明によれば、バックライトユニットの複数のシート体のうち、液晶パネルの厚み方向一表面部に最も近い位置に配置される最近接シート体は、残余のシート体よりもフレームの外周縁部側に突出して形成され、フレームのシート収容部の副棚部に積層される。副棚部は、接着体が積層される主棚部よりも内方側であって、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に形成される。これによって、接着体を構成する硬化接着層を、光遅延硬化性接着剤によって形成される遅延硬化性接着剤層を硬化させて形成するときに、最近接シート体とフレームとの隙間に光遅延硬化性接着剤が入り込んだとしても、入り込んだ光遅延硬化性接着剤を副棚部に留めさせることができるので、光遅延硬化性接着剤が残余のシート体とフレームとの隙間に浸透することを防ぐことができる。したがって、光遅延硬化性接着剤によって各シート体の機能が阻害されることを防ぐことができるので、表示品位に優れる液晶表示装置をより確実に実現することができる。
図1は、本発明の第1実施形態の液晶表示装置20の構成を分解して示す分解斜視図である。図2は、図1の切断面線S2−S2から見た断面図である。図3は、図1の切断面線S3−S3から見た断面図である。液晶表示装置20は、画像を表示する液晶パネル21と、バックライトユニット22と、接着体23とを備える。接着体23は、液晶パネル21とバックライトユニット22との間に介在し、液晶パネル21とバックライトユニット22とを接着する。液晶表示装置20は、たとえば携帯電話機の表示手段として使用される。
液晶パネル21は、長方形板状であり、外周部31の厚み方向一方側の表面部(以下「厚み方向一表面部」という場合がある)21aに接着体23が配置される。接着体23が配置される外周部31は、液晶パネル21の表示に使用される表示領域30を除く残余の領域であり、表示に使用されない非表示領域31である。図1では、液晶パネル21の厚み方向一表面部21aにおける非表示領域31を2点鎖線で示す。非表示領域31は、長方形枠状に形成される。
以下、液晶パネル21の厚み方向一方を「厚み方向一方Z1」といい、厚み方向一方Z1の反対方向を「厚み方向他方Z2」といい、厚み方向一方Z1と厚み方向他方Z2とを含んで「厚み方向Z」という。
バックライトユニット22は、液晶パネル21の厚み方向一表面部21aに積層され、液晶パネル21に光を照射する。バックライトユニット22は、接着体23が配置される接着領域32で液晶パネル21と接着される。
接着体23は、硬化接着層24と、吸光層25とを含む。硬化接着層24は、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって形成される遅延硬化性接着層24Aが硬化して形成される。「光遅延硬化性」とは、光が照射された時点から一定時間は液状のままで、すなわち流動性がなくならず、光が照射された時点から一定時間が経過した後に、硬化が進行する性質をいう。
光遅延硬化性接着剤は、光が照射された時点から流動性がなくなるまでの時間であるオープンタイムが、たとえば1〜5分間程度であり、光が照射された時点から接着力を示すまでの時間であるセットタイムが、たとえば1.5〜5分間程度である。
オープンタイムは、接着剤の粘着性が保持される時間すなわち粘着保持時間のことである。光遅延硬化性接着剤は、オープンタイムの間は粘着性を有しており、被着体同士を接着することが可能である。光遅延硬化性接着剤は、オープンタイムの間に硬化し始め、時間の経過に伴って硬化が進行し、オープンタイムの経過後さらに硬化が進行して、接着力を示すようになる。この接着力を示すようになるまでの時間が、前述のセットタイムである。光遅延硬化性接着剤は、セットタイムの経過後、時間の経過に伴って硬化がさらに進行し、必要な接着強度に達し、その後さらに硬化が進行して最高接着強度に達する。
硬化接着層24は、光を吸収可能に形成される。光を吸収可能な光遅延硬化性接着剤によって遅延硬化性接着剤層24Aを形成して硬化させることによって、光を吸収可能な硬化接着層24を実現することができる。吸光層25は、硬化接着層24が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収可能に形成される。硬化接着層24および吸光層25は、より詳細には、可視光のうち、互いに異なる波長域の光を吸収可能に形成される。「可視光」とは、380nm以上780nm以下の波長を有する光をいう。
本実施形態では、接着体23は、硬化接着層24と吸光層25との2層から成る。硬化接着層24は、バックライトユニット22の接着領域32に接して設けられ、吸光層25は、液晶パネル21の非表示領域31に接して設けられる。
バックライトユニット22は、光源41と、フレーム42と、シート体である光学シート43〜46と、導光板47と、反射板48とを含む。フレーム42は、光源41、光学シート43〜46、導光板47および反射板48を収容する。フレーム42は、長方形枠状であり、光学シート43〜48は、長方形シート状であり、導光板47および反射板48は、長方形板状である。各光学シート43〜48、導光板47および反射板48は、その長手方向が、フレーム42の長手方向に一致するように配置される。反射板48は、導光板47の厚み方向一方Z1側の表面部に積層して設けられる。
光源41は、光を発する発光部41aと、発光部41aが光を発するための電力を供給する配線部41bとを含む。光源41の発光部41aは、長辺がフレーム42の短辺と平行な長方形板状であり、フレーム42の一側部、より詳細にはフレーム42の短辺部に形成される開口部50の開口から挿入され、導光板47の一側部、より詳細には導光板47の厚み方向両表面部に直交する2つの短辺部のうちの一方に接触するように設けられる。光源41の発光部41aから発せられる光は、導光板47の一側部から導光板47に入射し、導光板47内で反射されて拡散され、導光板47の厚み方向他表面部から厚み方向他方Z2に出射する。導光板47の厚み方向一表面部から出射する光は、反射板48で反射されて導光板47を透過して、厚み方向他表面部から厚み方向他方Z2に出射する。
本実施形態では、バックライトユニット22は、複数、より詳細には4つの光学シート43〜46を含む。4つの光学シート43〜46は、具体的には2つの拡散シート、すなわち第1および第2拡散シート43,46と、2つのレンズシート、すなわち第1および第2レンズシート44,45とを含む。
4つの光学シート43〜46は、導光板47の厚み方向他方Z2側の表面部(以下「厚み方向他表面部」という場合がある)に、厚み方向他方Z2に向かって、第2拡散シート46、第2レンズシート45、第1レンズシート44および第1拡散シート43の順に積層される。換言すると、4つの光学シート43〜46は、厚み方向一方Z1に向かって、第1拡散シート43、第1レンズシート44、第2レンズシート45および第2拡散シート46の順に、液晶パネル21の厚み方向一方Z1側の表面部21aに積層され、第1拡散シート43が、液晶パネル21の厚み方向一表面部21aに最も近い位置に配置される。第1拡散シート43は、最近接シート体に相当する。
拡散シート43,46は、導光板47またはレンズシート44,45から出射されて入射する光を拡散させる。レンズシート44,45は、第2拡散シート46から出射されて入射する光の方向性を制御する。拡散シート43,46およびレンズシート44,45を導光板47の厚み方向他表面部に設けることによって、バックライトユニット22から出射される光の輝度を向上させ、また輝度のばらつきを抑えることができる。
フレーム42は、筒状、より詳細には角筒状に形成される。フレーム42は、軸線方向が厚み方向Zに平行になるように配置される。すなわちフレーム42は、厚み方向両方Z1,Z2に開放する。フレーム42の内壁部51は、軸線方向、すなわち開放方向である液晶パネル21の厚み方向Zに開口面積が変化するように、段差状に形成される。フレーム42の内壁部51は、フレーム42の軸線方向に垂直であって厚み方向Zに垂直に形成される主棚部52、シート収容部53および反射体収容部54と、フレーム42の軸線方向に平行であって厚み方向Zに平行に形成される4つの垂直壁部、すなわち第1〜第4垂直壁部55〜58とを含む。
主棚部52は、厚み方向他方Z2に向いて形成され、後述する突起部分60よりも内方側に形成される。シート収容部53は、厚み方向他方Z2に向いて形成され、後述する突起部分60よりも内方側、より詳細には主棚部52よりも内方側に形成される。反射体収容部54は、厚み方向一方Z1に向いて形成され、主棚部52よりも内方側に形成される。
主棚部52は、第1垂直壁部55を介して、フレーム42の軸線方向他端部である厚み方向他方Z2側の表面部、すなわち厚み方向他方Z2に開放する開口が形成される開放方向他端部42bに連なる。主棚部52とシート収容部53とは、第2垂直壁部56を介して連なる。シート収容部53と反射体収容部54とは、第3垂直壁部57を介して連なる。反射体収容部54は、第4垂直壁部58を介して、フレーム42の軸線方向一端部である厚み方向一方Z1側の表面部、すなわち厚み方向一方Z1に開放する開口が形成される開放方向一端部42aに連なる。
光学シート43〜46は、シート収容部53に積層され、シート収容部53と第2垂直壁部56とによって規定される空間に収容される。導光板47は、第3垂直壁部57によって規定される空間に収容される。反射板48は、反射体収容部54に積層され、反射体収容部54と第4垂直壁部58とによって規定される空間に収容される。
フレーム42は、シート収容部53に積層される4つの光学シート43〜46のうち、最も厚み方向他方Z2側に配置される光学シート、すなわち最近接シート体である第1拡散シート43の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるように形成される。
具体的に述べると、最近接シート体である第1拡散シート43が収容される空間を規定する垂直壁部である第2垂直壁部56の液晶パネル21の厚み方向Zにおける寸法、すなわち第2垂直壁部56の高さは、4つの光学シート43〜46のうち、最近接シート体である第1拡散シート43の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるように選ばれる。
主棚部52に連なる第1垂直壁部55と、フレーム42の厚み方向他表面部42bと、フレーム42の外周面部とによって、突起部分60が規定される。したがって主棚部52は、突起部分60よりも内方側に形成される。突起部分60は、バックライトユニット22の外周縁部であるフレーム42の外周縁部に、周方向全周にわたって枠状に形成され、主棚部52よりも液晶パネル21の厚み方向一表面部21a側、すなわち厚み方向他方Z2側に突出する。フレーム42は、遮光性を有する遮光性材料によって形成され、これによって突起部分60が遮光性を有する。
突起部分60は、その内方に形成される空間、すなわち突起部分60によって規定される開口の各寸法、具体的には短辺部および長辺部の寸法が、液晶パネル21の対応する各寸法よりも小さくなるように形成される。これによって突起部分60で液晶パネル21を支持することができる。本実施形態では、突起部分60の外周縁部であるフレーム42の外周縁部の各寸法は、液晶パネル21の対応する各寸法と同一に選ばれる。
接着体23は、突起部分60の内方に収容される。具体的には、接着体23は、フレーム42の主棚部52と、拡散シート43の液晶パネル21の非表示領域31を臨む部分、すなわち第1拡散シート43の外周縁部59とにわたって配置される。この主棚部52と、第1拡散シート43の外周縁部59とを含んで、接着領域32が形成される。このバックライトユニット22の接着領域32と、液晶パネル21の非表示領域31とが、接着体23を介して貼合されて接着されることによって、液晶パネル21とバックライトユニット22とが接着される。
突起部分60の高さ、すなわち液晶パネル21の厚み方向Zにおける主棚部52を含む仮想一平面から突起部分60の厚み方向他方Z2側の表面までの距離Hは、接着体23が遮光性を発揮可能な高さに設定される。「接着体が遮光性を発揮可能な高さ」とは、本実施形態では、「接着体を厚み方向に透過する光の透過率が0.1%以下になる高さ」のことである。
図4は、本発明の第1実施形態の液晶表示装置20の製造方法の手順を示すフローチャートである。本実施形態の液晶表示装置20の製造方法は、ステップs1の液晶パネル作製工程と、ステップs2のバックライトユニット作製工程と、ステップs3の吸光層形成工程と、ステップs4の接着剤層形成工程と、ステップs5の光照射工程と、ステップs6の貼合せ工程とを含む。製造に必要な材料および装置を準備すると、ステップs0で手順を開始し、ステップs1に進み、製造作業を開始する。
ステップs1の液晶パネル作製工程では、前述の図1〜3に示す液晶パネル21を作製する。具体的には、一対の透光性基板、たとえばガラス基板に電極を形成した後貼合せて、一対の基板間に液晶を挟持させ、各透光性基板の互いに対向する側とは反対側の表面部に偏光板を貼付けて、液晶パネル21を作製する。このようにして液晶パネル21を作製すると、ステップs2に進む。
ステップs2のバックライトユニット作製工程では、前述の図1〜3に示すバックライトユニット22を作製する。具体的には、反射板48、導光板47、第2拡散シート46、第2レンズシート45、第1レンズシート44および第1拡散シート43を、この順に厚み方向一方Z1側から厚み方向他方Z2側に向かって積層されるように、フレーム42の内方に挿入する。
またフレーム42の開口部50の開口から、光源41を、その発光面部が、導光板47の一側部に接するように挿入する。開口部50は、主棚部52よりも厚み方向一方Z1側、図3では紙面に向かって主棚部52の下方に形成される。開口部50の開口から光源41を挿入することによって、光源41が、フレーム42の主棚部52よりも厚み方向一方Z1側、図3では紙面に向かって主棚部52の下方に入り込むので、光源41の発光部41aは、厚み方向他方Z1側、すなわち図3の紙面に向かって上方からは見えない位置に配置される。このようにしてバックライトユニット22が組立てられ、バックライトユニット22が作製されると、ステップs3に進む。
ステップs3の吸光層形成工程では、ステップs1で作製した液晶パネル21の厚み方向一表面部21aの非表示領域31に、吸光層25を形成する。吸光層形成工程は、より詳細には、ステップs31の硬化性層形成段階と、ステップs32の光照射段階とを含む。
図5は硬化性層25Aが形成された液晶パネル21を示す断面図であり、図6は硬化性層25Aが形成された液晶パネル21を示す平面図である。図5は、図6の切断面線S5−S5から見た断面図である。図5では、液晶パネル21の表示領域30を左下がりの斜線のハッチングで示し、非表示領域31を右下がりの斜線のハッチングで示す。
ステップs31の硬化性層形成段階では、液晶パネル21の厚み方向一表面部21aの外周部に設定される非表示領域31に、光硬化性を有する光硬化性材料を塗布し、硬化性層25Aを形成する。硬化性層25Aは、非表示領域31である液晶パネル21の外周部のうちで外周縁部を除く領域全体にわたって、長方形環状に形成される。「光硬化性」とは、光が照射されることによって硬化する性質をいい、「光遅延硬化性」および「光速硬化性」を含む。「光速硬化性」とは、光が照射された時点から硬化が進行する性質をいう。光速硬化性を有する光速硬化性材料は、光が照射された時点から秒単位で硬化する。
光硬化性材料としては、塗布可能な程度の流動性を有し、光を照射することによって硬化する材料が用いられる。本実施形態では、光硬化性材料として、光速硬化性材料、より詳細には、紫外線を照射することによって硬化する紫外線速硬化性接着剤(以下「UV接着剤」という場合がある)が用いられる。
光硬化性材料は、着色されて用いられる。着色された光硬化性材料を用いることによって、光を吸収可能な硬化性層25Aを形成することができる。着色された光硬化性材料の色は、硬化性層25Aが硬化して形成される吸光層25と、遅延硬化性接着剤層24Aが硬化して形成される硬化接着層24とを含んで構成される接着体23が、遮光性を発揮するように選ばれる。具体的には、光硬化性材料は、硬化接着層24が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収するように着色される。本実施形態では、マゼンタ色に着色されたUV接着剤が光硬化性材料として用いられる。光硬化性材料は、たとえば着色剤を含有させることによって着色することができる。
UV接着剤としては、市販のUV接着剤を用いることができ、たとえば東亜合成株式会社製のアロニックスLCR0628A(商品名)が挙げられる。アロニックスLCR0628Aは、紫外線の照射から秒単位で硬化する。アロニックスLCR0628Aなどの市販のUV接着剤は着色されていないので、これらのUV接着剤を用いる場合には、着色して用いる。また市販のUV接着剤を用いる場合には、粘度を適正化して用いる。
光硬化性材料の粘度は、特に限定されないが、塗布作業の容易性を考慮すると、温度25℃において、1Pa・s以上500Pa・s以下であることが好ましい。光硬化性材料は、たとえばディスペンサによって塗布される。光硬化性材料は、形成される硬化性層25Aの厚み方向Zにおける寸法(以下「厚み寸法」という)が数十μmになるように塗布される。硬化性層25Aの厚み寸法は、数十μm、たとえば10〜50μmである。このようにして硬化性層25Aを形成すると、ステップs32に進む。
ステップs32の光照射段階では、ステップs31で形成された硬化性層25Aに光、本実施形態では紫外線を照射して、硬化性層25Aを硬化させる。これによって吸光層25が形成される。このようにして吸光層25を形成すると、ステップs4に進む。
図7は遅延硬化性接着剤層24Aが形成されたバックライトユニット22を示す断面図であり、図8は遅延硬化性接着剤層24が形成されたバックライトユニット22を示す平面図である。図7は、図8に示す切断面線S7−S7から見た断面図である。
ステップs4の接着剤層形成工程では、ステップs2で作製したバックライトユニット22の接着領域32、すなわちフレーム42の主棚部52および第1拡散シート43の外周縁部59に、光遅延硬化性接着剤(以下「UV遅延接着剤」という場合がある)を塗布し、遅延硬化性接着剤層24Aを形成する。
UV遅延接着剤は、着色されて用いられる。着色されたUV遅延接着剤を用いることによって、光を吸収可能な遅延硬化性接着剤層24Aを形成することができる。着色されたUV遅延接着剤の色は、遅延硬化性接着剤層24Aが硬化して形成される硬化接着層24と、吸光層25とを含んで構成される接着体23が、遮光性を発揮するように選ばれる。具体的には、UV遅延接着剤は、吸光層25が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収するように着色される。本実施形態では、硬化性層25Aがマゼンタ色に着色された光硬化性材料によって形成されるので、UV遅延接着剤としては、マゼンタ色と重なって遮光性を発揮する色、本実施形態ではシアン色に着色されたUV遅延接着剤が用いられる。
UV遅延接着剤としては、市販のUV遅延接着剤を用いることができ、たとえば株式会社スリーボンド製のスリーボンド3115B(商品名)が挙げられる。スリーボンド3115Bは、環境温度および塗布厚みにもよるが、ポリカーボネイト同士を接着する場合で、積算光量600mJ/cmで紫外線を照射すると、オープンタイムが1分間位であり、セットタイムが1.5分間位である。通常市販のUV遅延接着剤は着色されていないので、これらのUV遅延接着剤を用いる場合には、着色して用いる。また粘度も適正化して用いる。
UV遅延接着剤の粘度は、特に限定されないが、塗布作業および後述する液晶パネル21とバックライトユニット22との貼合せ作業の容易性を考慮すると、温度25℃において、100Pa・s以上3000Pa・s以下であることが好ましい。粘度が前記範囲内にあるUV遅延接着剤を用いることによって、光学シート43〜46とフレーム42との隙間にUV遅延接着剤が浸透することを防ぐことができる。
UV遅延接着剤は、たとえばディスペンサによって塗布される。UV遅延接着剤は、形成される遅延硬化性接着剤層24Aの厚み寸法(以下「層厚」という場合がある)が、フレーム42の突起部分60の高さHから、吸光層25の層厚D2を差引いた差分値(H−D2)以上になるように塗布される。具体的には、UV遅延接着剤は、形成される遅延硬化性接着剤層24Aの厚み寸法が数十μmになるように塗布される。遅延硬化性接着剤層24Aの厚み寸法は、数十μm、たとえば10〜50μmである。このようにして遅延硬化性接着剤層24Aを形成すると、ステップs5に進む。
ステップs5の光照射工程では、ステップs4で形成された遅延硬化性接着剤層24Aに、光、具体的には紫外線を照射する。このようにして遅延硬化性接着剤層24Aに光を照射すると、ステップs6に進む。
ステップs6の貼合せ工程では、ステップs5で光が照射された遅延硬化性接着剤層24Aと、吸光層25とを含む接着体23Aを介して、液晶パネル21とバックライトユニット22を貼合せる。具体的には、液晶パネル21に形成された吸光層25と、バックライトユニット22に形成された遅延硬化性接着剤層24とが重なるように、吸光層25と遅延硬化性接着剤層24Aとを接触させて、液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せる。本実施形態では、液晶パネル21とバックライトユニット22とは、遅延硬化性接着剤層24Aと吸光層25とを含む接着体23Aが、バックライトユニット22の外周縁部に周方向全周にわたって枠状に形成された突起部分60の内方に収容されるように、貼合せられる。
遅延硬化性接着剤層24Aを構成するUV遅延接着剤は、その性質から、紫外線を照射しても即座には硬化しないので、本実施形態では、遅延硬化性接着剤層24に紫外線を照射した後に、液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せることができる。本実施形態では、バックライトユニット22に遅延硬化性接着剤層24Aが形成されるので、液晶パネル21とバックライトユニット22とは、液晶パネル21の厚み方向一表面部21aが鉛直方向下方に向き、バックライトユニット22の厚み方向他表面部42bが鉛直方向上方を向くように配置されて貼合せられる。
遅延硬化性接着剤層24Aへの光の照射が終了した時点から、液晶パネル21とバックライトユニット22との貼合せまでの時間は、特に制限されず、遅延硬化性接着剤層24Aを構成するUV遅延接着剤の種類および紫外線の照射条件を含む各種条件に応じて、遅延硬化性接着剤層24Aが硬化しない範囲内に適宜選択される。
液晶パネル21とバックライトユニット22とは、貼合せた後、そのまま数分間、たとえば3〜5分間程度放置すれば、UV遅延接着剤の硬化が進行して、必要な貼合せ強度に達する。UV遅延接着剤は、液晶パネル21とバックライトユニット22とに必要な貼合せ強度を実現可能な接着強度に達した後、さらに時間が経過するのに伴って硬化が進行し、最高接着強度に達する。
このようにしてUV遅延接着剤から成る遅延硬化性接着剤層24Aが硬化して、硬化接着層24が形成され、この硬化接着層24と吸光層25とを含む接着体23を介して、液晶パネル21とバックライトユニット22とが接着される。このようにして液晶パネル21とバックライトユニット22とが接着されて、前述の図1〜図3に示す液晶表示装置20が得られる。このようにして液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せると、ステップs7に進み、製造作業を終了する。
ステップs6の後に、さらに他の工程がある場合には、ステップs6で貼合された液晶パネル21とバックライトユニット22とは、UV遅延接着剤が最高接着強度に達する前に次工程に供される。UV遅延接着剤は、次工程を流れる間、すなわち貼合せ工程以降の工程に供されている間に硬化が進行し、最高接着強度に達する。
前述のようにUV遅延接着剤が完全に硬化していないうちに次工程を行う場合には、光照射工程において、遅延硬化性接着剤層24Aに光を照射する照射条件として、液晶パネル21とバックライトユニット22との接着強度が、必要な接着強度に達するまでの時間が短い照射条件を選定することが好ましい。これによって、次工程での作業によって液晶パネル21とバックライトユニット21との貼合わせ位置がずれることを防ぐことができる。液晶パネル21とバックライトユニット22との接着強度が、必要な接着強度に達するまでの時間が短い照射条件とは、たとえば積算光量が800mJ/cm程度である。
次工程における液晶パネル21とバックライトユニット21との貼合わせ位置のずれを防ぐための方法としては、貼合された液晶パネル21とバックライトユニット22とを次工程に供する前に、再度、光照射工程で照射した紫外線よりも強度の高い紫外線をたとえば液晶パネル21を介して照射して、遅延硬化性接着剤層24Aを即時硬化する方法を用いてもよい。また貼合せ工程において、位置決め治具を使用して液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せ、位置決め治具で固定した状態で次工程を行なってもよい。この場合、位置決め治具は、次工程が終了した段階で取外し、再度貼合せ工程で用いるようにすればよい。
以上のように本実施形態によれば、遅延硬化性接着剤層24Aに光が照射された後に、遅延硬化性接着剤層24Aと吸光層25とを接触させて、遅延硬化性接着剤層24Aと吸光層25とを含む接着体23Aを介して、液晶パネル21とバックライトユニット22とが貼合せられる。遅延硬化性接着剤層24Aは、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤、具体的にはUV遅延接着剤によって形成されるので、紫外線などの光が照射された時点では硬化せずに未硬化状態を保ち、貼合せられた液晶パネル21とバックライトユニット22との間に介在する状態で、硬化が進行する。このように遅延硬化性接着剤層24Aの硬化は、液晶パネル21とバックライトユニット22とが貼合せられた状態で進行するので、遅延硬化性接着剤層24Aに光を照射した後に液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せても、液晶パネル21とバックライトユニット22とを接着することができる。
このように遅延硬化性接着剤層24Aに光を照射した後に液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せることによって、遅延硬化性接着剤層24Aに対して、他の部材たとえば液晶パネル21またはバックライトユニット22を介さずに、直接光を照射することができる。これによって、遅延硬化性接着剤層24Aに他の部材を介して光を照射する場合に比べて、遅延硬化性接着剤層24Aを硬化させるために必要な光の照射強度を小さくすることができる。したがって、遅延硬化性接着剤層24Aに光を照射するための光照射装置の原価および消費電力量を低減することが可能であるので、液晶表示装置20の製造原価を低減することが可能である。また前述のように液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せた後に再度光を照射する場合にも、遅延硬化性接着剤層24Aを硬化させるために必要な光の照射量のうち、光照射工程で照射された照射量を除いた不足分を照射すればよいので、光照射装置の原価および消費電力量を低減することが可能である。
また液晶パネル21とバックライトユニット22とが貼合された時点で液晶パネル21とバックライトユニット22との間に介在する接着体23Aは、互いに異なる波長域の光を吸収可能な遅延硬化性接着剤層24Aと吸光層25とを含む。この遅延硬化性接着剤層24Aが硬化して硬化接着層24が形成されるので、遅延硬化性接着剤層24Aが硬化した時点で液晶パネル21とバックライトユニット22との間に介在する接着体23は、互いに異なる波長域の光を吸収可能な硬化接着層24と吸光層25とを含む。このように接着体23は、互いに異なる波長域の光を吸収可能な硬化接着層24と吸光層25とを含むので、遮光性を発揮することが可能である。
本実施形態と異なり、接着体23が硬化接着層24のみで構成される場合、すなわち液晶パネル21とバックライトユニット22とをUV遅延接着剤のみで接着する場合、接着体23に遮光性を持たせるためには、UV遅延接着剤に黒色着色剤を含有させて、UV遅延接着剤を黒色に着色する必要がある。UV遅延接着剤は紫外線を照射することによって硬化されるが、UV遅延接着剤を黒に着色すると、紫外線が着色剤に吸収されて、UV遅延接着剤を硬化させることができなくなる。したがって本実施形態では、UV遅延接着剤を硬化させることができるように、接着体23を少なくとも2つの層で構成し、これらの層を、互いに異なる波長域の光を吸収するように着色して形成して、接着体23に遮光性を持たせている。
接着体23に遮光性を持たせることによって、バックライトユニット22から液晶パネル21、より詳細には液晶パネル21の非表示領域31に照射される光を、接着体23によって遮断することができる。したがって、バックライトユニット22から照射される光が不所望に液晶表示装置20の外部に漏れてしまうことを防ぐことができるので、表示品位に優れる液晶表示装置20を得ることができる。
接着体23は、接着体23を構成する各層、本実施形態では硬化接着層24および吸光層25が重ね合わさって遮光性を発揮する色になればよいので、遮光性に寄与しない層、すなわち着色されていない層(以下「非着色層」という)を含んでもよい。接着体23が非着色層を含む場合、非着色層の側面から光が漏れてしまうおそれがあるので、この光漏れを防ぐための層が余分に必要になり、液晶表示装置の製造原価の上昇につながるおそれがある。したがって接着体23を構成する各層は、本実施形態のように着色された層であることが好ましい。
また本実施形態では、ステップs3の吸光層形成工程において、光硬化性材料であるUV接着剤によって硬化性層25Aを形成し、この形成された硬化性層25Aに光を照射して、硬化性層25Aを硬化させることによって、液晶パネル21の非表示領域31に吸光層25を形成する。吸光層25は、これに限定されず、たとえば樹脂材料を成型したもの、または粘着性を有する樹脂シートを液晶パネル21に貼付けることによって形成されてもよいが、本実施形態のように光硬化性材料を用いて形成されることが好ましい。
吸光層25として、樹脂材料を成型したものを用いると、吸光層25を形成するためにその形状に対応する金型が必要であり、液晶表示装置の製造原価の大幅な上昇を招く。また吸光層25として、粘着性を有する樹脂シートを用いる場合、前述の図11に示すリムシート4を用いる場合と同様に、吸光層25の形状および寸法に対応する打ち抜き型が必要であり、液晶表示装置の製造原価の上昇を招く。また型を用いて吸光層25を形成する場合には、吸光層25の形状または寸法が変更されると、それに応じた新たな型が必要であり、吸光層25の形状および寸法の変更に対応することは困難である。
これに対し、本実施形態では、光硬化性材料によって硬化性層25Aを形成し、光を照射して硬化させることによって吸光層25を形成するので、打ち抜き型、金型などの吸光層25の形状および寸法に対応する型を用いることなく、吸光層25を形成することができる。したがって、型を用いて吸光層25を形成する場合に比べて、吸光層25を安価に形成することができる。また吸光層25として、樹脂材料を成型したもの、または粘着性を有する樹脂シートたとえば前述の図11に示すリムシート4を貼付ける場合に比べて、種々の形状を有する吸光層25を容易に形成することができるので、吸光層25の形状および寸法の変更に容易に対応することができる。
つまり、本実施形態のようにUV接着剤などの光硬化性材料を用いて吸光層25を形成する方が、吸光層25を予め形成して貼付ける場合に比べて、低い原価で簡単に吸光層25を形成することができるので好ましい。
また液晶パネル21の非表示領域31に熱硬化型樹脂材料から成る熱硬化性接着剤を塗布して硬化性層を形成し、形成した硬化性層を加熱して硬化させることによって吸光層25を形成することも考えられるが、液晶パネル21を加熱する必要があり、液晶パネル21に加熱による歪みが生じ、表示品位が低下するおそれがある。このような観点からも、吸光層25は、本実施形態のように光硬化性材料によって形成されることが好ましい。
また本実施形態では、バックライトユニット22の外周縁部には、周方向全周にわたって、液晶パネル21の厚み方向一表面部21a側、すなわち厚み方向他方Z2側に突出する枠状の突起部分60が形成され、この突起部分60の内方に接着体23が収容されるように、液晶パネル21とバックライトユニット22とが貼合せられる。すなわち接着体23は、突起部分60の内方に収容され、突起部分60によって囲まれており、突起部分60は、接着体23の囲いとして機能する。
液晶パネル21とバックライトユニット22との貼合せが完了した液晶表示装置20において、非表示領域31に形成される接着体23は、接着体23を構成する複数の層、本実施形態では硬化接着層24と吸光層25との2層が重なることによって、遮光性を持つようになる。この遮光性は、複数の層が重なる部分でのみ発揮される、すなわち接着体23の厚み方向Zにおいてのみ発揮されるので、硬化接着層24のみ、または吸光層25のみを透過する光は、接着体23からその厚み方向Zに交差する方向に出射する。したがって、本実施形態とは異なり、接着体23を囲むようにバックライトユニット22の突起部分60が無いと、硬化接着層24および吸光層25の厚み方向周囲、すなわち環状の接着体23の側部から光が外部に漏れてしまう。この外部への光漏れを防ぐために、本実施形態では、接着体23の囲いとして、バックライトユニット22に突起部分60を形成している。
突起部分60は遮光性を有するので、バックライトユニット22から照射された光のうち、接着体23を透過した光を突起部分60によって遮断し、接着体23を透過した光が液晶表示装置20の外部に出射することを阻止することができる。したがって、バックライトユニット22から液晶パネル21に照射される光が不所望に外部に漏れてしまうことをより確実に防ぐことのできる液晶表示装置20を得ることができる。
また本実施形態のように複数の層から成る接着体23が遮光性を持つためには、各層が一定の厚み寸法を必要とする。各層の厚み寸法を確保するために、本実施形態では、バックライトユニット22の突起部分60の高さHを、接着体23が遮光性を発揮可能な高さに設定する。
本実施形態では、吸光層25となるUV接着剤に紫外線を照射して、UV接着剤を硬化させた後に、液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せるので、液晶パネル21に塗布して硬化させたUV接着剤の厚み寸法、すなわち吸光層25の厚み寸法は、予め塗布幅および塗布高さを決めておけば確保できる。これに対し、バックライトユニット22に塗布したUV遅延接着剤は塗布後、紫外線を照射して、液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せた段階では液状であるので、液晶パネル21の重量で広がって必要以下の層厚になってしまうおそれがある。
つまり、バックライトユニット22に塗布したUV遅延接着剤から成る遅延硬化性接着剤層24Aは、液晶パネル21とバックライトユニット22とが貼合せられた時点では未硬化状態であり、液状であるので、液晶パネル21またはバックライトユニット22の自重によって厚み方向Zに垂直な方向に広がって、遅延硬化性接着剤層24Aの層厚が、接着体23が遮光性を発揮するために必要な層厚よりも小さくなってしまうおそれがある。本実施形態ではバックライトユニット22に対して鉛直方向上方側から液晶パネル21を貼合せるので、液晶パネル21の自重が遅延硬化性接着剤層24Aに加わり、遅延硬化性接着剤層24Aの層厚が、接着体23が遮光性を発揮するために必要な層厚よりも小さくなってしまうおそれがある。
したがって本実施形態では、前述のようにバックライトユニット22の突起部分60の高さHを、接着体23が遮光性を発揮可能な高さに設定している。これによって、液晶パネル21とバックライトユニット22とが貼合せられた状態において、遅延硬化性接着剤層24Aの層厚を、接着体23が遮光性を発揮可能な高さに維持することができる。したがって、遮光性を有する接着体23をより確実に実現することができるので、バックライトユニット22から液晶パネル21に照射される光が不所望に外部に漏れてしまうことをより確実に防ぐことのできる液晶表示装置20を得ることができる。
突起部分60の高さHは、接着体23を構成する層の吸光特性、本実施形態では硬化接着層24および吸光層25の吸光特性に応じて、具体的には硬化接着層24および吸光層25を構成する材料の組成に応じて、接着体23が遮光性を発揮することができるように選ばれる。
本実施形態では、液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せた時点では、吸光層25は硬化しているので、突起部分60の高さHを変化させても、吸光層25の層厚は変化しない。突起部分60の高さHによって調整できるのは、硬化接着層24の層厚である。この硬化接着層24の層厚が、接着体23が遮光性を発揮可能な層厚になるように、硬化接着層24および吸光層25を構成する材料、ならびに吸光層25の層厚を考慮して、突起部分60の高さHが選ばれる。
突起部分60の高さHは、たとえば、予め試験によって求められる。具体的に述べると、たとえば、接着体23を構成する各層と同一の材料を用いて、硬化接着層24の層厚が異なる複数の接着体23を形成し、形成した各接着体23の厚み方向Zにおける光透過率を測定し、光透過率が0.1%以下であれば遮光性が発揮されていると判断し、光透過率が0.1%以下になるときの硬化接着層24の層厚D1を求める。複数の接着体23において光透過率が前述の0.1%以下になる場合には、光透過率が0.1%以下である複数の接着体23の硬化接着層24のうち、層厚が最も小さい硬化接着層24の層厚を、光透過率が0.1%以下になるときの硬化接着層24の層厚D1として求める。求めた硬化接着層24の層厚D1と、吸光層25の層厚D2とを加算した値(D1+D2)以上になるように、突起部分60の高さHが選ばれる。
また本実施形態では、接着体23を構成する硬化接着層24および吸光層25は、光硬化性材料である光硬化性接着剤によって形成され、光照射によって硬化される。つまり液晶パネル21とバックライトユニット22とは、光硬化性接着剤を用いて接着される。本実施形態とは異なり、たとえば熱硬化性接着剤を用いて液晶パネル21とバックライトユニット22とが接着される場合、液晶パネル21とバックライトユニット22とを貼合せて加熱する必要があるが、本実施形態では光硬化性接着剤を用いて接着するので、加熱する必要はない。したがって本実施形態では、液晶パネル21およびバックライトユニット22に加熱による歪みが生じることを防ぐことができるので、熱硬化性接着剤を用いて液晶パネル21とバックライトユニット22とを接着する場合に比べて、より優れた表示品位の液晶表示装置20を実現することができる。
また本実施形態では、フレーム42は、シート収容部53に積層される4つの光学シート43〜46のうち、最も厚み方向他方Z2側に配置される第1拡散シート43の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるように形成される。
本実施形態と異なり、第1拡散シート43の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52よりも高位置、すなわち主棚部52よりも厚み方向他方Z2側にある場合、硬化接着層24が第1拡散シート43上で、主棚部52よりも盛り上がる。つまり、硬化接着層24のうち、第1拡散シート43の外周縁部59に形成された部分が、主棚部52に形成された部分よりも厚み方向他方Z2側、すなわち液晶パネル21の厚み方向一表面部21a側に盛り上がる。この状態で、液晶パネル21側に形成された吸光層25と貼合せると、硬化接着層24と吸光層25との間に隙間が生じて接着体23の内部に隙間が生じ、接着強度の低下および接着体23の遮光性の低下につながるおそれがある。
本実施形態では、前述のようにフレーム42は、第1拡散シート43の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるように形成されるので、硬化接着層24のうち、第1拡散シート43の外周縁部59に形成された部分が、主棚部52に形成された部分よりも厚み方向他方Z2側に盛り上がることを防ぐことができる。これによって、硬化接着層24と吸光層25とを貼合せたときに、硬化接着層24と吸光層25との間に隙間が生じることを防ぐことができるので、接着体23の内部に隙間が生じることを防ぎ、接着強度の低下および接着体23の遮光性の低下を防ぐことができる。
図9は、本発明の第2実施形態の液晶表示装置70を示す断面図である。図10は、本発明の第2実施形態の液晶表示装置70に備わるフレーム71を示す断面図である。本実施形態の液晶表示装置70において、第1実施形態の液晶表示装置20のフレーム42および第1拡散シート43を除くその他の構成は、第1実施形態の液晶表示装置20と同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、同様の説明は省略する。
本実施形態の液晶表示装置70は、副棚部73を含む内壁部72を有するフレーム71と、第1実施態様と同様の3つの光学シート44〜46およびこれらの光学シート44〜46と大きさの異なる光学シート75の4つの光学シート44〜46,75とを含むバックライトユニット80を備える。
フレーム71は、第1実施形態におけるフレーム42と同様に、長方形枠状より詳細には角筒状であり、軸線方向が厚み方向Zに平行になるように配置される。フレーム71の内壁部72は、軸線方向、すなわち開放方向である液晶パネル21の厚み方向Zに開口面積が変化するように、段差状に形成される。フレーム71の内壁部72は、第1実施形態におけるフレーム42と同様の主棚部52、反射体収容部54および第1〜第4垂直壁部55〜58を含み、さらに第1実施形態におけるシート収容部53と同様の他シート収容部53Aと、副棚部73と、副棚用垂直壁部74とを含む。他シート収容部53Aと副棚部73とは、シート収容部77を構成する。
副棚部73は、フレーム71の軸線方向に垂直であって厚み方向Zに垂直に形成される。副棚用垂直壁部74は、フレーム71の軸線方向に平行であって厚み方向Zに平行に形成される。副棚部73および副棚部垂直壁部74は、主棚部52と他シート収容部53Aとの間に形成される。副棚部73は、副棚用垂直壁部74を介して主棚部52に連なり、第2垂直壁部56を介して他シート収容部53Aに連なる。副棚部73は、副棚用垂直壁部74および第2垂直壁部56に垂直に交わる。副棚用垂直壁部74は、主棚部52に垂直に交わる。
副棚部73は、主棚部52と同様に、厚み方向他方Z2に向いて形成される。この副棚部73が副棚用垂直壁部74を介して主棚部52に連なるので、副棚部73は、突起部分60よりも内方側であって、主棚部52よりも内方側に形成される。また副棚部73は、液晶パネル21の厚み方向Zに関して、主棚部52よりも液晶パネル21の厚み方向一表面部21aから離隔した位置に形成される。
4つの光学シート44〜46,75は、具体的には、第1拡散シート75と、第1実施態様と同様の第1レンズシート44、第2レンズシート45および第2拡散シート46とを含む。第1拡散シート75は、長方形シート状に形成される。
4つの光学シート44〜46,75は、厚み方向一方Z1に向かって、第1拡散シート75、第1レンズシート44、第2レンズシート45および第2拡散シート46の順に、液晶パネル21の厚み方向一方Z1側の表面部21aに積層される。したがって第1拡散シート75が、液晶パネル21の厚み方向一表面部21aに最も近い位置に配置されるシートであり、最近接シート体に相当する。
前述の第1実施形態では、各光学シート43〜46の形状および相互に対応する各寸法は同一である。本実施形態では、各光学シート44〜46,75は、形状は相互に同一であるが、最近接シート体である第1拡散シート75の寸法、すなわち大きさは、残余の光学シート44〜46よりも大きい。具体的に述べると、第1拡散シート75は、残余の光学シート44〜46よりもフレーム71の外周縁部側、すなわち突起部分60側に突出して形成される。第1拡散シート75は、フレーム71の副棚部73に積層され、副棚部73と副棚用垂直壁部74とによって規定される空間に収容される。
本実施形態においても第1実施形態と同様に、フレーム71の主棚部52と、第1拡散シート75の液晶パネル21の非表示領域31を臨む部分、すなわち第1拡散シート75の外周縁部59Aとを含んで、接着領域32Aが形成される。この接着領域32Aに接着体23が配置される。
本実施形態の液晶表示装置70は、第1実施形態の液晶表示装置20と同様にして製造される。具体的に述べると、接着体23を構成する硬化接着層24および吸光層25のうち、硬化接着層24は、バックライトユニット80の接着領域32AにUV遅延接着剤を塗布して遅延硬化性接着剤層24Aを形成し、この遅延硬化性接着剤層24Aに光を照射して、遅延硬化性接着剤層24Aを硬化させることによって形成される。
接着体23は、フレーム71と光学シート75,44〜46の側面との隙間76からの光漏れを防ぐために、フレーム71の内壁部72の主棚部52と第1拡散シート75の非表示領域31を臨む部分である外周縁部59Aとに跨って形成される。したがってフレーム71側に遅延硬化性接着剤層24Aを形成する場合、UV遅延接着剤は、フレーム71の内壁部72の主棚部52と第1拡散シート75の非表示領域31を臨む部分である外周縁部59Aとに跨って塗布される。
UV遅延接着剤は、塗布されるときには未硬化状態であり、液状であるので、光学シート75,44〜46とフレーム71との隙間76に入り込む、すなわち浸透するおそれがある。UV遅延接着剤が隙間76に入り込んで、その状態で硬化すると、各光学シート75,44〜46の機能が阻害されるおそれがある。
UV遅延接着剤の塗布から硬化までの時間が短時間たとえば3分間程度と短い場合、および高粘度のUV遅延接着剤を用いる場合には、光学シート75,44〜46とフレーム71との隙間76にUV遅延接着剤が入り込むことは起こりにくいが、隙間76に入り込んだUV遅延接着剤による影響を抑えるためには、本実施形態のようにバックライトユニット80を構成することが好ましい。
本実施形態では、前述のようにフレーム71に副棚部73を形成すると共に、第1拡散シート75を他の光学シート44〜46よりも大きめに、具体的にはフレーム71の外周縁部側に突出して形成し、フレーム71の副棚部73に積層させるので、第1拡散シート75の側面とフレーム71との隙間にUV遅延接着剤が浸透し、入り込んだとしても、入り込んだUV遅延接着剤を副棚部73に留めさせることができる。これによって、UV遅延接着剤が、残余の光学シート、すなわち第1レンズシート44、第2レンズシート45および第2拡散シート46の側面とフレーム71との隙間に浸透することを防ぐことができるので、UV遅延接着剤によって残余の光学シート44〜46の機能が阻害されることを防ぐことができる。すなわち隙間76に浸透したUV遅延接着剤の影響を抑えることができる。したがって、表示品位に優れる液晶表示装置70をより確実に得ることができる。
本実施形態では、第1拡散シート75の側面とフレーム71との隙間にUV遅延接着剤が浸透するおそれはあるが、その影響は小さい。第1拡散シート75は、残余の光学シート44〜46よりもフレーム71の外周縁部側、すなわち突起部分60側に突出して形成されるので、第1拡散シート75の液晶パネル21の表示領域30を臨む部分は、残余の光学シート44〜46の液晶パネル21の表示領域30を臨む部分に比べて、光学シート44〜46,75の側面とフレーム74との隙間から離れている。したがって、第1拡散シート75の側面とフレーム71との隙間にUV遅延接着剤が浸透しても、液晶表示装置70における第1拡散シート75の機能に与える影響は小さく、第1拡散シート75はその機能を充分に発揮することができる。
また本実施形態では、フレーム71は、第1実施形態におけるフレーム42と同様に、シート収容部77に積層される4つの光学シート44〜46,75のうち、最も厚み方向他方Z2側に配置される光学シート、すなわち副棚部73に積層される最近接シート体である第1拡散シート75の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるように形成される。
具体的に述べると、最近接シート体である第1拡散シート75が収容される空間を規定する垂直壁部である副棚用垂直壁部74の液晶パネル21の厚み方向Zにおける寸法、すなわち副棚用垂直壁部74の高さは、第1拡散シート43の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるように選ばれる。
これによって、第1実施形態と同様に、硬化接着層24のうち、第1拡散シート75の外周縁部59Aに形成された部分が、主棚部52に形成された部分よりも厚み方向他方Z2側に盛り上がることを防ぐことができる。したがって、硬化接着層24と吸光層25とを貼合せたときに、硬化接着層24と吸光層25との間に隙間が生じることを防ぐことができるので、接着体23の内部に隙間が生じることを防ぎ、接着強度の低下および接着体23の遮光性の低下を防ぐことができる。
以上の第1および第2実施形態では、液晶パネル21とバックライトユニット22,80とは、液晶パネル21の非表示領域31に吸光層25を形成し、バックライトユニット22,80の接着領域32に遅延硬化性接着剤層24Aを形成して貼合せられるが、液晶パネル21とバックライトユニット22,80との貼合せ方法は、これに限定されない。たとえば、バックライトユニット22,80の接着領域32に吸光層25を形成し、液晶パネル21の非表示領域31に遅延硬化性接着剤層24Aを形成して、液晶パネル21とバックライトユニット22,80とを貼合せてもよい。
また液晶パネル21の非表示領域31およびバックライトユニット22,80の接着領域32のうちの一方に吸光層25を形成し、形成した吸光層25の表面部に遅延硬化性接着剤層24Aを形成して貼合せてもよい。この場合、遅延硬化性接着剤層24Aと、液晶パネル21の非表示領域31およびバックライトユニット22,80の接着領域32のうちの他方、すなわち吸光層25および遅延硬化性接着剤層24Aが形成されていない方とを接触させて、液晶パネル21とバックライトユニット22,80とを貼合せる。
このように液晶パネル21の非表示領域31およびバックライトユニット22,80の接着領域32のうちの一方に吸光層25を形成し、形成した吸光層25の表面部に遅延硬化性接着剤層24Aを形成して、接着体23と液晶パネル21またはバックライトユニット22,80とを貼合せて接着する場合にも、フレーム42,71は、第1および第2実施形態と同様に、最近接シート体である第1拡散シート43,75の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるように形成されることが好ましい。
これによって、接着体23のうち、第1拡散シート43,75の外周縁部59,59Aに配置される部分が、主棚部52に配置される部分よりも厚み方向他方Z2側、すなわち液晶パネル21の厚み方向一表面部21a側に盛り上がることを防ぐことができる。したがって、接着体23と液晶パネル21またはバックライトユニット22とを貼合せる場合に、接着体23と液晶パネル21との間、または接着体23とバックライトユニット22,80との間に隙間が生じることを防ぐことができるので、隙間が生じることによる接着強度の低下および接着体23の遮光性の低下を防ぐことができる。
また第1および第2実施形態では、フレーム42,71は、最近接シート体である第1拡散シート43,75の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるように形成されるが、本発明の他の実施形態では、フレーム42,71は、最近接シート体である第1拡散シート43,75の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して、主棚部52よりも液晶パネル21の厚み方向一表面部21aから離隔した位置、すなわち主棚部52よりも厚み方向一方Z1側の位置に配置されるように形成されてもよい。このようにフレーム42,71が形成されることによって、前述の第1拡散シート43,75の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52と同一の位置に配置されるようにフレーム42,71が形成される場合と同様の効果を達成することができる。
第1拡散シート43,75の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して主棚部52よりも液晶パネル21の厚み方向一表面部21aから離隔した位置に配置されるようにフレーム42,71が形成される場合、第2垂直壁部56または副棚用垂直壁部74の高さは、第1拡散シート43,75の厚み方向他表面が、液晶パネル21の厚み方向Zに関して、主棚部52よりも液晶パネル21の厚み方向一表面部21aから離隔した位置、すなわち主棚部52よりも厚み方向一方Z1側の位置に配置されるように選ばれる。
また第1および第2実施形態では、吸光層25となる硬化性層25Aは、光速硬化性材料である紫外線速硬化性接着剤によって形成されるが、これに限定されず、光遅延硬化性材料、たとえば光遅延硬化性接着剤によって形成されてもよい。硬化性層25Aを光遅延硬化性材料によって形成する場合、液晶パネル21とバックライトユニット22,28とは、硬化性層25Aに光を照射して硬化性層25Aを硬化させた後に貼合せられてもよく、硬化性層25Aに光を照射した後であって硬化性層25Aが硬化する前に貼合せられてもよい。
また第1および第2実施形態では、接着体23を構成する硬化接着層24となるUV遅延接着剤がシアン色に着色され、吸光層25となるUV接着剤がマゼンタ色に着色されて、シアン色の硬化接着層24とマゼンタ色の吸光層25とによって接着体23が構成される。接着体23を構成する硬化接着層24および吸光層25の色、すなわち硬化接着層24となるUV遅延接着剤および吸光層25となるUV接着剤の色は、これに限定されるものではなく、硬化接着層24と吸光層25とが重なり合うことで遮光性が得られる色であればよい。より詳細には、硬化接着層24および吸光層25の色は、吸収可能な光の波長域が互いに異なる複数の色、たとえばマゼンタ色、シアン色およびイエロ色の3原色のうちから選ばれる2色の組合せであればよい。このように硬化接着層24および吸光層25を互いに異なる色に着色することによって、互いに異なる波長域の光を吸収可能な硬化接着層24および吸光層25を実現することができる。
また第1および第2実施形態では、接着体23を構成する硬化接着層24および吸光層25はそれぞれ、1つの層で構成されるが、これに限定されず、2つ以上の層で構成されてもよい。硬化接着層24および吸光層25のうちの少なくともいずれか一方が2つ以上の層で構成される場合、接着体23は、3つ以上の層で構成される。この場合、接着体23を構成する各層の色の組合せは、接着体23が遮光性を発揮可能な組合せ、すなわち互いに異なる波長域の光を吸収可能な組合せに選ばれる。
たとえば接着体23が3つの層で構成される場合、各層の色は、互いに異なる色に選ばれ、接着体23は、互いに異なる3色で構成される。たとえば硬化接着層24が1つの層で構成され、吸光層25が2つの層、すなわち第1および第2吸光層で構成される場合、第1および第2吸光層の色は、硬化接着層24とは異なる色に選ばれ、さらに第1および第2吸光層の色は、互いに異なる色に選ばれる。
具体的に述べると、接着体23が3つの層で構成される場合、各層の色は、たとえばマゼンタ色、シアン色およびイエロ色の3原色から選ばれる。これらの3原色の各色に着色された3つの層、すなわちマゼンタ色に着色された層、シアン色に着色された層およびイエロ色に着色された層を重ね合わせることによって、厚み方向他方Z2側から見て、ほぼ黒色に着色された接着体23、すなわち遮光率がほぼ100%の接着体23を実現することができる。
接着体23は、厚み方向他方Z2側から見たときの色が黒色でなくても、第1および第2実施形態のように少なくとも2色を合わせた色になっていればよい。このように接着体23が2色を合わせた色になっていれば、遮光率が100%、すなわち透過率が0%に達しないまでも、遮光性を発揮することができる。
本発明の第1実施形態の液晶表示装置20の構成を分解して示す分解斜視図である。 図1の切断面線S2−S2から見た断面図である。図3は、図1の切断面線S3−S3から見た断面図である。 図1の切断面線S3−S3から見た断面図である。 本発明の第1実施形態の液晶表示装置20の製造方法の手順を示すフローチャートである。 硬化性層25Aが形成された液晶パネル21を示す断面図である。 硬化性層25Aが形成された液晶パネル21を示す平面図である。 遅延硬化性接着剤層24Aが形成されたバックライトユニット22を示す断面図である。 遅延硬化性接着剤層24が形成されたバックライトユニット22を示す平面図である。 本発明の第2実施形態の液晶表示装置70を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の液晶表示装置70に備わるフレーム71を示す断面図である。 従来の液晶表示装置の製造方法によって製造される液晶表示装置1の構成を分解して示す分解斜視図である。 接着剤層13を利用した遮光層14を備える液晶パネル10の構成を示す断面図である。
符号の説明
20,70 液晶表示装置
21 液晶パネル
22,80 バックライトユニット
23 接着体
24 硬化接着層
25 吸光層
30 表示領域
31 非表示領域
32 接着領域
42,71 フレーム
43,75 第1拡散シート
44 第1レンズシート
45 第2レンズシート
46 第2拡散シート
47 導光板
48 反射板
52 主棚部
53 シート収容部
54 反射板収容部
73 副棚部

Claims (11)

  1. 画像を表示する液晶パネルと、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層され、液晶パネルに光を照射するバックライトユニットとを備える液晶表示装置の製造方法であって、
    光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって形成され、光を吸収可能な遅延硬化性接着剤層に光を照射した後に、前記遅延硬化性接着剤層と、前記遅延硬化性接着剤層が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収可能な吸光層とを含む接着体を介して、液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 画像を表示する液晶パネルと、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層され、液晶パネルを照明するバックライトユニットとを備える液晶表示装置の製造方法であって、
    液晶パネルの表示に使用されない非表示領域、およびバックライトユニットの前記非表示領域に接着されるべく予め定められる接着領域のうちの一方に、光を吸収可能な吸光層を形成する吸光層形成工程と、
    前記非表示領域および前記接着領域のうちの他方、または吸光層に、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって、吸光層が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収可能な遅延硬化性接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、
    遅延硬化性接着剤層に光を照射する光照射工程と、
    接着剤層形成工程で前記非表示領域および前記接着領域のうちの他方に遅延硬化性接着剤層が形成される場合には遅延硬化性接着剤層と吸光層とを接触させて、接着剤層形成工程で吸光層に遅延硬化性接着剤層が形成される場合には遅延硬化性接着剤層と前記非表示領域および前記接着領域のうちの他方とを接触させて、遅延硬化性接着剤層と吸光層とを含む接着体を介して、液晶パネルとバックライトユニットとを貼合せる貼合せ工程とを含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  3. 吸光層は、
    光硬化性を有する光硬化性材料によって硬化性層を形成し、形成した硬化性層に光を照射して、硬化性層を硬化させることによって形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. バックライトユニットは、外周縁部に周方向全周にわたって枠状に形成され、遮光性を有し、液晶パネルの厚み方向一表面部側に突出する突起部分を有し、
    液晶パネルとバックライトユニットとは、前記接着体が前記突起部分の内方に収容されるように貼合せられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の液晶表示装置の製造方法。
  5. 前記突起部分の高さは、接着体が遮光性を発揮可能な高さに設定されることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  6. バックライトユニットは、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層されるシート体と、シート体を収容し、前記突起部分が形成されるフレームとを含み、
    フレームは、前記突起部分よりも内方側に形成され、前記接着体が積層される主棚部と、主棚部よりも内方側に形成され、シート体が積層されるシート収容部とを有し、シート収容部に積層されるシート体の厚み方向他表面が、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部と同一の位置または主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に配置されるように形成され、
    前記接着体は、主棚部とシート体の厚み方向他表面部とにわたって配置されることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の製造方法。
  7. バックライトユニットは、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層される複数のシート体と、シート体を収容し、前記突起部分が形成されるフレームとを含み、
    複数のシート体のうち、液晶パネルの厚み方向一表面部に最も近い位置に配置される最近接シート体は、残余のシート体よりもフレームの外周縁部側に突出して形成され、
    フレームは、前記突起部分よりも内方側に形成され、前記接着体が積層される主棚部と、主棚部よりも内方側に形成され、シート体が積層されるシート収容部とを有し、
    シート収容部は、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に形成され、最近接シート体が積層される副棚部を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の液晶表示装置の製造方法。
  8. 画像を表示する液晶パネルと、
    液晶パネルの厚み方向一表面部に積層され、液晶パネルに光を照射するバックライトユニットと、
    液晶パネルとバックライトユニットとの間に介在し、液晶パネルとバックライトユニットとを接着する接着体とを備え、
    接着体は、光遅延硬化性を有する光遅延硬化性接着剤によって形成される遅延硬化性接着剤層が硬化して形成され、光を吸収可能な硬化接着層と、硬化接着層が吸収可能な光の波長域とは異なる波長域の光を吸収可能な吸光層とが、厚み方向に積層されて構成されることを特徴とする液晶表示装置。
  9. バックライトユニットは、外周縁部に周方向全周にわたって枠状に形成され、遮光性を有し、液晶パネルの厚み方向一表面部側に突出する突起部分を有し、
    接着体は、前記突起部分の内方に収容されることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
  10. バックライトユニットは、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層されるシート体と、シート体を収容し、前記突起部分が形成されるフレームとを含み、
    フレームは、前記突起部分よりも内方側に形成され、前記接着体が積層される主棚部と、主棚部よりも内方側に形成され、シート体が積層されるシート収容部とを有し、シート収容部に積層されるシート体の厚み方向他表面が、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部と同一の位置または主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に配置されるように形成され、
    前記接着体は、主棚部とシート体の厚み方向他表面部とにわたって配置されることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. バックライトユニットは、液晶パネルの厚み方向一表面部に積層される複数のシート体と、シート体を収容し、前記突起部分が形成されるフレームとを含み、
    複数のシート体のうち、液晶パネルの厚み方向一表面部に最も近い位置に配置される最近接シート体は、残余のシート体よりもフレームの外周縁部側に突出して形成され、
    フレームは、前記突起部分よりも内方側に形成され、前記接着体が積層される主棚部と、主棚部よりも内方側に形成され、シート体が積層されるシート収容部とを有し、
    シート収容部は、液晶パネルの厚み方向に関して主棚部よりも液晶パネルの厚み方向一表面部から離隔した位置に形成され、最近接シート体が積層される副棚部を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の液晶表示装置。
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