JP2009053117A - 塗装面検査装置および塗装面検査方法 - Google Patents

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満仁 鳥居
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Abstract

【課題】塗装面に塵埃等の異物が付着している場合であっても、塗装面の不具合の有無を精度良く判定することが可能な塗装面検査装置および塗装面検査方法を提供する。
【解決手段】斜めに紫外線が照射された塗装面1aの画像である傾斜照射画像11を撮像し、平行に紫外線が照射された塗装面1aの画像である平行照射画像12を撮像し、平行照射画像12に二値化処理を施して二値化画像13を生成し、二値化画像13に膨張処理を施して膨張画像14を生成し、膨張画像14に収縮処理を施して収縮画像15を生成し、傾斜照射画像11から収縮画像15を減算した画像である減算画像16を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、塗装面を検査する技術に関する。
より詳細には、所定の波長の光が照射された塗装面の画像に基づいて塗装面を検査する技術に関する。
従来、乾燥前の塗装面に塵埃が付着することに起因して発生する塗装不良は、特に高い美観が要求される自動車の車体の外装面の塗装において大きな問題となる。
このような問題を解消するために、塗装工場の内部をクリーンルーム化することにより塗装工場の内部から塵埃を排除して塗装不良の発生頻度を低減するとともに、塗装不良が発生したものについては当該塗装不良の発生箇所を別途補修している。
塗装不良の補修は通常は作業者が手作業で行うものであり、具体的には塗装不良の発生している部分およびその周囲をグラインダ等で研磨して塵埃および塗装膜の表面部分を除去し、その後研磨された部分を先に使用したグラインダ等よりも更に細かい研磨剤(コンパウンド)を用いて研磨するという一連の作業からなる。
しかし、このような補修を施した部分(以下、「補修部分」という。)には研磨時に微小な研磨傷が残るため、場合によっては補修後もこれらの研磨傷による光の散乱が解消されず、当該補修部分が肉眼で周囲の塗装面よりも白っぽく見えてしまう、いわゆる「白ぼけ」と呼ばれる不具合が発生する場合がある。
白ぼけは、建物内において自然光に比べて照度が小さい蛍光灯等の光が塗装面に照射されている状態では肉眼で発見することが困難であるのに対して、屋外において自然光が塗装面に照射されている状態では肉眼で比較的発見することが容易であるという問題がある。
従って、塗装工場では白ぼけが発生していないと判定されて出荷された自動車の購入者が、屋外で補修部分を見たときに白ぼけが発生していることを発見する、といった事態も起こり得る。
また、白ぼけのような補修の不具合の有無を作業者の目視により判定する場合、作業者により判定結果がばらつき易く、一定の基準に従って客観的に判定を行うことが困難であるという問題がある。
自然光を塗装面に照射せずに上記塗装面の補修部分における不具合(白ぼけ等)の発生の有無を判定する技術としては、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の技術は、塗装面の補修部分に所定の距離から所定の角度で紫外線等の光を照射し、当該光が照射された塗装面の補修部分の画像を撮像し、判定装置(通常は判定用のプログラムが格納されたコンピュータ)が前記画像の輝度に基づいて塗装面の補修部分における不具合の発生の有無を判定するものである。
しかし、特許文献1に記載の技術は、以下の問題点を有する。
すなわち、補修後の乾燥した塗装面に塵埃が付着した場合あるいは補修後の乾燥した塗装面に付着していた塵埃を拭き取ったものの拭き取り作業が不十分であった場合(拭きムラが生じた場合)、当該塗装面に光を照射してその画像を撮像すると、塵埃が付着している部分や拭きムラに対応する部分は白ぼけが発生している部分と同様に白っぽく映るという問題がある。
従って、判定装置がこのような画像の輝度に基づいて白ぼけの発生の有無を判定すると、実際には白ぼけが発生していない塗装面について白ぼけが発生していると誤判定する場合がある。
このような誤判定を回避する方法としては、塗装面の補修後に対象物をクリーンルーム等の空気中の塵埃が少ない環境に移動させ、塗装面(補修を施した部分)に付着した塵埃を拭きムラが生じないように丁寧に拭き取った上で塗装面の補修部分の画像を撮像することが考えられるが、作業工数および設備コストが増大するという問題がある。
特開2007−93340号公報
本発明は以上の如き状況に鑑み、塗装面に塵埃等の異物が付着している場合、あるいは塗装面に拭きムラがある場合であっても、塗装面の不具合の有無を精度良く判定することが可能な塗装面検査装置および塗装面検査方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
塗装面に斜めに光を照射する傾斜照射部と、
前記塗装面に略平行に光を照射する平行照射部と、
前記傾斜照射部により光が照射された塗装面の画像である傾斜照射画像および前記平行照射部により光が照射された塗装面の画像である平行照射画像を撮像する撮像部と、
前記傾斜照射画像から前記平行照射画像を減算した画像である減算画像を生成する減算画像生成部と、
を具備するものである。
請求項2においては、
前記平行照射画像に二値化処理を施して二値化画像を生成する二値化画像生成部と、
前記二値化画像に膨張処理を施して膨張画像を生成する膨張画像生成部と、
前記膨張画像に収縮処理を施して収縮画像を生成する収縮画像生成部と、
を具備し、
前記減算画像生成部は、
前記傾斜照射画像から前記収縮画像を減算した画像である減算画像を生成するものである。
請求項3においては、
前記減算画像を構成する複数の画素のうち、その輝度が所定の閾値以下のものの輝度を補間輝度に変換する補間処理を施して補間画像を生成する補間画像生成部を具備するものである。
請求項4においては、
前記補間画像を表示する補間画像表示部を具備するものである。
請求項5においては、
前記補間画像に基づいて前記塗装面の良否判定を行う塗装面判定部を具備するものである。
請求項6においては、
前記塗装面判定部は、
前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を算出する第一標準偏差算出部と、
前記補間画像から当該補間画像のラプラシアンを減算するエッジ強調処理を施してエッジ強調画像を生成するエッジ強調画像生成部と、
前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を算出する第二標準偏差算出部と、
前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差および前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差に基づいて前記塗装面の良否判定を行う良否判定部と、
を具備するものである。
請求項7においては、
前記良否判定部は、
前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともに前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸とする座標平面上に、前記第一標準偏差算出部により算出された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を前記第一軸の座標とするとともに前記第二標準偏差算出部により算出されたエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を前記第二軸の座標とする点をプロットし、当該プロットされた点が予め設定された前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差および前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式を境界として区分された前記座標平面上の複数の領域のいずれに属するかにより前記塗装面の良否判定を行うものである。
請求項8においては、
前記傾斜照射部、前記平行照射部および前記撮像部を固定するフレームを具備するものである。
請求項9においては、
前記フレームは、
前記塗装面に当接して前記塗装面に対する前記フレームの姿勢を保持する当接部材を具備するものである。
請求項10においては、
前記傾斜照射部および前記平行照射部は、
前記塗装面に紫外線を照射するものである。
請求項11においては、
光が斜めに照射された塗装面の画像である傾斜照射画像を撮像する傾斜照射画像撮像工程と、
光が略平行に照射された前記塗装面の画像である平行照射画像を撮像する平行照射画像撮像工程と、
前記傾斜照射画像から前記平行照射画像を減算した画像である減算画像を生成する減算画像生成工程と、
を具備するものである。
請求項12においては、
前記平行照射画像に二値化処理を施して二値化画像を生成する二値化画像生成工程と、
前記二値化画像に膨張処理を施して膨張画像を生成する膨張画像生成工程と、
前記膨張画像に収縮処理を施して収縮画像を生成する収縮画像生成工程と、
を具備し、
前記減算画像生成工程において、
前記傾斜照射画像から前記収縮画像を減算した画像である減算画像を生成するものである。
請求項13においては、
前記減算画像を構成する複数の画素のうち、その輝度が所定の閾値以下のものの輝度を補間輝度に変換する補間処理を施して補間画像を生成する補間画像生成工程を具備するものである。
請求項14においては、
前記補間画像を表示する補間画像表示工程を具備するものである。
請求項15においては、
前記補間画像に基づいて前記塗装面の良否判定を行う塗装面判定工程を具備するものである。
請求項16においては、
前記塗装面判定工程は、
前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を算出する第一標準偏差算出工程と、
前記補間画像から当該補間画像のラプラシアンを減算するエッジ強調処理を施してエッジ強調画像を生成するエッジ強調画像生成工程と、
前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を算出する第二標準偏差算出工程と、
前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差および前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差に基づいて前記塗装面の良否判定を行う良否判定工程と、
を具備するものである。
請求項17においては、
前記良否判定工程において、
前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともに前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸とする座標平面上に、前記第一標準偏差算出工程において算出された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を前記第一軸の座標とするとともに前記第二標準偏差算出工程において算出されたエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を前記第二軸の座標とする点をプロットし、当該プロットされた点が予め設定された前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差および前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式を境界として区分された前記座標平面上の複数の領域のいずれに属するかにより前記塗装面の良否判定を行うものである。
請求項18においては、
前記傾斜照射画像撮像工程および前記平行照射画像撮像工程において、
前記塗装面に紫外線を照射するものである。
本発明は、塗装面に塵埃等の異物が付着している場合、あるいは塗装面に拭きムラがある場合であっても、塗装面の不具合の有無を精度良く判定することが可能である、という効果を奏する。
以下では、図1を用いて本発明に係る塗装面検査装置の実施の一形態である塗装面検査装置100について説明する。
塗装面検査装置100は自動車ボデー1の塗装面1aの不具合の有無を検査する装置であり、主として検査ユニット101、解析ユニット102を具備する。
ここで、「塗装面」は、物品等の表面に形成された塗膜(塗料の膜)の表面を指す。
また、本実施例では塗装面1aが形成される物品は自動車ボデー1であるが、本発明に係る塗装面の塗膜が形成される物品は自動車ボデーに限定されるものではない。
検査ユニット101はフレーム110、傾斜紫外線ランプ120L・120R、平行紫外線ランプ130L・130R、ランプ電源140、紫外線カメラ150を具備する。
フレーム110は本発明に係るフレームの実施の一形態であり、傾斜紫外線ランプ120L・120R、平行紫外線ランプ130L・130R、ランプ電源140および紫外線カメラ150を固定するものである。
フレーム110は検査ユニット101の骨格を成す部材であり、メインフレーム111、ランプ固定アーム112L・112R、当接アーム113a・113b・113c、ゴムカバー114a・114b・114c、取っ手115を具備する。
メインフレーム111はフレーム110の主たる構造体であり、メインフレーム111の下面には紫外線カメラ150が固定される。
ランプ固定アーム112L・112Rは傾斜紫外線ランプ120L・120Rおよび平行紫外線ランプ130L・130Rを固定するための部材であり、それぞれメインフレーム111の左右に延設される。
より詳細には、ランプ固定アーム112Lには傾斜紫外線ランプ120Lおよび平行紫外線ランプ130Lが固定され、ランプ固定アーム112Rには傾斜紫外線ランプ120Rおよび平行紫外線ランプ130Rが固定される。
このように、傾斜紫外線ランプ120L・120R、平行紫外線ランプ130L・130Rおよび紫外線カメラ150がフレーム110に固定されることにより、傾斜紫外線ランプ120L・120R、平行紫外線ランプ130L・130Rおよび紫外線カメラ150間の相対的な位置および姿勢が保持される。
当接アーム113a・113b・113cは本発明に係る当接部材の実施の一形態であり、塗装面1aに当接することにより塗装面1aに対するフレーム110の姿勢を保持するものである。
当接アーム113a・113b・113cはいずれも棒状の部材であり、その基部がメインフレーム111に固定される。
当接アーム113a・113b・113cの先端部には柔軟性を有するゴムからなる部材であるゴムカバー114a・114b・114cがそれぞれ設けられており、当接アーム113a・113b・113cはゴムカバー114a・114b・114cを介して塗装面1aに当接する。
このように、当接アーム113a・113b・113cがゴムカバー114a・114b・114cを介して塗装面1aに当接することにより、当接アーム113a・113b・113cが塗装面1aにキズをつけることは無い。
なお、当接部材の先端部に設けられる部材はゴムに限定されず、たとえば柔らかい布、樹脂等、塗装面1aに当接してもキズをつけることがない材料からなるものであれば良い。
当接アーム113aの基部はメインフレーム111の左前部に固定され、当接アーム113bの基部はメインフレーム111の右前部に固定され、当接アーム113cの基部はメインフレーム111の後部左右略中央に固定される。また、当接アーム113a・113b・113cの先端部(ゴムカバー114a・114b・114c)は同一直線上に無い。
従って、三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面は一義的に定まることとなり、当接アーム113a・113b・113cの先端部がいずれも塗装面1aに当接しているときは塗装面1aに対するフレーム110、ひいては検査ユニット101を構成する各部材の姿勢が一定に保持される。
取っ手115は作業者が検査ユニット101を移動・搬送する際に手で持つための部材であり、メインフレーム111に固定される。
本実施例では傾斜紫外線ランプ120L・120R、平行紫外線ランプ130L・130Rおよび紫外線カメラ140を同一のフレーム110に取り付けて検査ユニット101とし、これらを一体的に取り扱い可能とする構成としたが、本発明はこれに限定されず、傾斜照射部、平行照射部、撮像部をそれぞれ別体として取り扱う構成としても良い。
傾斜紫外線ランプ120L・120Rは本発明に係る傾斜照射部の実施の一形態であり、紫外線を照射するランプである。
傾斜紫外線ランプ120L・120Rはいずれも三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面のうち、当接アーム113a・113b・113cの先端部で囲まれる部分(測定領域)を照射する。
また、傾斜紫外線ランプ120L・120Rの照射方向(光軸方向)と三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面との成す角度をいずれも45°としている。
従って、傾斜紫外線ランプ120L・120Rは、当接アーム113a・113b・113cの先端部(より厳密には、ゴムカバー114a・114b・114c)に当接する塗装面1aに斜めに紫外線を照射することとなる。
平行紫外線ランプ130L・130Rは本発明に係る平行照射部の実施の一形態であり、紫外線を照射するランプである。
平行紫外線ランプ130L・130Rは三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面の近傍となる位置に配置され、平行紫外線ランプ130L・130Rの照射方向(光軸方向)と三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面とを平行としている。また、三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面に垂直な方向から見て、平行紫外線ランプ130L・130Rの光軸は当接アーム113a・113b・113cの先端部で囲まれる部分(測定領域)と重なっている。
従って、平行紫外線ランプ130L・130Rは、当接アーム113a・113b・113cの先端部(より厳密には、ゴムカバー114a・114b・114c)に当接する塗装面1aに平行に紫外線を照射することとなる。
ランプ電源140は傾斜紫外線ランプ120L・120Rおよび平行紫外線ランプ130L・130Rに紫外線を照射するための電力を供給する電源である。ランプ電源140は、(a)傾斜紫外線ランプ120L・120Rおよび平行紫外線ランプ130L・130Rがいずれも紫外線を照射しない状態、(b)傾斜紫外線ランプ120L・120Rが紫外線を照射するとともに平行紫外線ランプ130L・130Rが紫外線を照射しない状態、(c)傾斜紫外線ランプ120L・120Rが紫外線を照射せず平行紫外線ランプ130L・130Rが紫外線を照射する状態、の三つの状態のいずれかに切り替えるスイッチを具備する。
紫外線カメラ150は本発明に係る撮像部の実施の一形態であり、各画素が検出した紫外線の強度を当該画素の輝度に変換した画像(紫外線画像)を撮像するものである。
紫外線カメラ150は、その撮像方向が三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面に略垂直となり、かつ三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部で囲まれる部分(測定領域)を撮像するように、メインフレーム111の下面略中央部に固定される。
従って、紫外線カメラ150は、当接アーム113a・113b・113cの先端部(より厳密には、ゴムカバー114a・114b・114c)に当接する塗装面1aを塗装面1aに略垂直な方向から撮像することとなる。
また、紫外線カメラ150の焦点は、三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面上に位置するように、その焦点距離が設定される。
紫外線カメラ150は、傾斜紫外線ランプ120L・120Rにより紫外線が照射された塗装面1aの画像である傾斜照射画像11(図2参照)を撮像する。また、紫外線カメラ150は、平行紫外線ランプ130L・130Rにより紫外線が照射された塗装面1aの画像である平行照射画像12(図3参照)を撮像する。傾斜照射画像11および平行照射画像12は同一視野で(すなわち、検査ユニット101と塗装面1aとの相対的な位置を変更することなく塗装面1aに対する紫外線の照射角度のみを変更して)撮像されたものである。
ここで「傾斜照射画像」は傾斜照射部により光(本実施例の場合、紫外線)が照射された塗装面の画像を指し、「平行照射画像」は平行照射部により光(本実施例の場合、紫外線)が照射された塗装面の画像を指す。
図2に示す傾斜照射画像11は、塗装面1aにおいて白ぼけが発生している部分に対応する白ぼけ領域11aおよび塵埃等の異物が塗装面1aに付着した部分に対応する異物領域11b・11b・・・の両方が、その他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)に比べて明るい(輝度が高い)。
これは、傾斜紫外線ランプ120L・120Rは塗装面1aに対して斜めに紫外線を照射するため、当該紫外線は「白ぼけが発生している部分に存在する微小なキズ」および「塗装面1aに付着した塵埃等の異物」の両方に照射されて散乱し、当該散乱した紫外線が紫外線カメラ150の撮像素子により検出されることによる。
図3に示す如く、平行照射画像12は、塗装面1aに付着した塵埃等の異物に対応する異物領域12b・12b・・・についてはその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)に比べて明るい(輝度が高い)が、塗装面1aにおいて白ぼけが発生している部分に対応する白ぼけ領域12aについてはその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)と同じ程度の明るさである(輝度の差が無い、または輝度の差が小さい)。
これは、平行紫外線ランプ130L・130Rは塗装面1aに対して平行に紫外線を照射するため、当該紫外線は塗装面1aから突出した状態となっている「塗装面1aに付着した塵埃等の異物」には照射されるが、塗装面1aから窪んだ状態となっている「白ぼけが発生している部分に存在する微小なキズ」には照射されないことによる。すなわち、平行紫外線ランプ130L・130Rにより紫外線を照射したときは、塗装面1aに付着した塵埃等の異物のみが紫外線を散乱し、当該散乱した紫外線が紫外線カメラ150の撮像素子により検出される。
なお、紫外線カメラ150はメインフレーム111の下面に設けられたフード116により側面が覆われており、傾斜紫外線ランプ120L・120Rおよび平行紫外線ランプ130L・130Rにより照射される紫外線が紫外線カメラ150に直接入射されることはない。
解析ユニット102は紫外線カメラ150により撮像された「傾斜照射画像」および「平行照射画像」を解析する装置である。
解析ユニット102は主として演算装置160、入力装置170、表示装置180を具備する。
演算装置160は後述する動作制御プログラム、二値化画像生成プログラム、膨張画像生成プログラム、収縮画像生成プログラム、減算画像生成プログラム、補間画像生成プログラム、塗装面判定プログラム(本実施例の場合、塗装面判定プログラムは第一標準偏差算出プログラム、エッジ強調画像生成プログラム、第二標準偏差算出プログラム、良否判定プログラムを含む)等の種々のプログラム等を格納することができ、これらのプログラム等を展開することができ、これらのプログラム等に従って所定の演算を行うことができ、当該演算の結果等を記憶することができる。
演算装置160は、実体的には、CPU、ROM、RAM、HDD等がバスで相互に接続される構成であっても良く、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であっても良い。
本実施例の演算装置160は専用品であるが、市販のパーソナルコンピュータやワークステーション等に上記プログラム等を格納したもので達成することも可能である。
演算装置160はランプ電源140に接続され、ランプ電源140にスイッチ操作信号を送信することによりランプ電源140のスイッチを切り替え、傾斜紫外線ランプ120L・120Rまたは平行紫外線ランプ130L・130Rのいずれが当接アーム113a・113b・113cの先端部(より厳密には、ゴムカバー114a・114b・114c)に当接する塗装面1aに紫外線を照射するかを変更することが可能である。
演算装置160は紫外線カメラ150に接続され、紫外線カメラ150により撮像された傾斜照射画像11(図2参照)および平行照射画像12(図3参照)を取得することが可能である。
入力装置170は演算装置160に接続され、演算装置160に塗装面検査装置100による塗装面1aの検査に係る種々の情報・指示等を入力するものである。
本実施例の入力装置170は専用品であるが、例えば市販のキーボード、マウス、ポインティングデバイス、ボタン、スイッチ等を用いても同様の効果を達成することが可能である。
表示装置180は入力装置170から演算装置160への入力内容、塗装面検査装置100の動作状況、塗装面検査装置100による塗装面1aの検査結果等を表示するものである。
また、表示装置180は本発明に係る補間画像表示部の実施の一形態であり、後述する補間画像17を表示するものである。
本実施例の表示装置180は専用品であるが、例えば市販の液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)やCRTディスプレイ(Cathode Ray Tube Display)等を用いても同様の効果を達成することが可能である。
本実施例では検査ユニット101と解析ユニット102とを別体としているが、本発明はこれに限定されず、検査ユニット101と解析ユニット102とを合わせて一体としても良い。
以下では、演算装置160の構成の詳細について説明する。
演算装置160は、機能的には記憶部161、動作制御部162、二値化画像生成部163、膨張画像生成部164、収縮画像生成部165、減算画像生成部166、補間画像生成部167、塗装面判定部168等を具備する。
記憶部161は演算装置160による制御や演算等を行う上で用いられる各種パラメータ(数値)、動作状況の履歴、取得された画像(本実施例の場合、傾斜照射画像11および平行照射画像12)、演算結果(演算により生成された画像、算出結果、判定結果)等を記憶するものである。
記憶部161は、実体的にはRAM等のメモリや、HDD(ハードディスクドライブ)、CD−ROM、DVD−ROM等の記憶媒体からなる。
動作制御部162は塗装面検査装置100の各部の動作を制御するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された動作制御プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、動作制御部162としての機能を果たす。
動作制御部162は、ランプ電源140にスイッチ操作信号を送信することにより、(A)検査を行わないときには傾斜紫外線ランプ120L・120Rおよび平行紫外線ランプ130L・130Rがいずれも紫外線を照射しない状態とし、(B)「傾斜照射画像」を撮像するときには傾斜紫外線ランプ120L・120Rが紫外線を照射するとともに平行紫外線ランプ130L・130Rが紫外線を照射しない状態とし、(C)「傾斜照射画像」を撮像するときには傾斜紫外線ランプ120L・120Rが紫外線を照射せず、平行紫外線ランプ130L・130Rが紫外線を照射する状態とする。
二値化画像生成部163は本発明に係る二値化画像生成部の実施の一形態であり、平行照射画像12に二値化処理を施して二値化画像13(図4参照)を生成するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された二値化画像生成プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、二値化画像生成部163としての機能を果たす。
「二値化処理」は、画像を構成する各画素の輝度を所定の閾値と比較し、輝度が所定の閾値以上である場合には対応する画素の輝度を設定し得る最大値(通常は白色で画面表示される)に変換し、輝度が所定の閾値未満である場合には対応する画素の輝度を設定し得る最小値(通常は黒色で画面表示される)に変換する画像処理を指す。
二値化画像生成部163は、平行照射画像12において座標(x,y)に位置する画素の輝度T1と所定の閾値Ts1とを比較し、平行照射画像12において座標(x,y)に位置する画素の輝度T1が閾値Ts1以上である場合(T1≧Ts1)には塗装面検査装置100において設定し得る輝度の最大値Tmaxを二値化画像13における座標(x,y)に位置する画素の輝度T2とし(T2=Tmax)、平行照射画像12において座標(x,y)に位置する画素の輝度T1が閾値Ts1未満である場合(T1<Ts1)には塗装面検査装置100において設定し得る輝度の最小値Tminを二値化画像13における座標(x,y)に位置する画素の輝度T2とする(T2=Tmin)。
二値化画像生成部163は、上記演算を平行照射画像12を構成する全ての画素について行うことにより、二値化画像13を生成する。二値化画像生成部163により生成された二値化画像13は、記憶部161に記憶される。
図4に示す如く、二値化画像13は、塗装面1aに付着した塵埃等の異物に対応する異物領域13b・13b・・・については白色で表示され、塗装面1aにおいて白ぼけが発生している部分に対応する白ぼけ領域13aおよびその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)については黒色で表示される。
膨張画像生成部164は本発明に係る膨張画像生成部の実施の一形態であり、二値化画像13に膨張処理を施して膨張画像14(図5参照)を生成するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された膨張画像生成プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、膨張画像生成部164としての機能を果たす。
「膨張処理」は二値化処理が施された画像(二値化画像)のノイズを除去するための画像処理の一つであって、画像中の図形を背景に向かって所定の幅(1ピクセル〜数ピクセル程度)だけ広げる画像処理を指す。
図5に示す如く、膨張画像14は、塗装面1aに付着した塵埃等の異物に対応する異物領域14b・14b・・・については白色で表示され、塗装面1aにおいて白ぼけが発生している部分に対応する白ぼけ領域14aおよびその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)については黒色で表示される。
また、膨張画像14における異物領域14b・14b・・・は、二値化画像13における異物領域13b・13b・・・と比較すると1〜数ピクセル分だけ外側に膨張している。
膨張画像生成部164により生成された膨張画像14は、記憶部161に記憶される。
収縮画像生成部165は本発明に係る収縮画像生成部の実施の一形態であり、膨張画像14に収縮処理を施して収縮画像15(図6参照)を生成するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された収縮画像生成プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、収縮画像生成部165としての機能を果たす。
「収縮処理」は二値化処理が施された画像(二値化画像)のノイズを除去するための画像処理の一つであって、画像中の図形をその内部に向かって所定の幅(1ピクセル〜数ピクセル程度)だけ縮める画像処理を指す。
図6に示す如く、収縮画像15は、塗装面1aに付着した塵埃等の異物に対応する異物領域15b・15b・・・については白色で表示され、塗装面1aにおいて白ぼけが発生している部分に対応する白ぼけ領域15aおよびその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)については黒色で表示される。
また、収縮画像15における異物領域15b・15b・・・は、膨張画像14における異物領域14b・14b・・・と比較すると1〜数ピクセル分だけ内側に収縮しており、二値化画像13における異物領域13b・13b・・・と比較するとその大きさは同程度である。
収縮画像生成部165により生成された収縮画像15は、記憶部161に記憶される。
減算画像生成部166は本発明に係る減算画像生成部の実施の一形態であり、傾斜照射画像11(図2参照)から収縮画像15(図6参照)を減算した画像である減算画像16(図7参照)を生成するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された減算画像生成プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、減算画像生成部166としての機能を果たす。
減算画像生成部166は、傾斜照射画像11において座標(x,y)に位置する画素の輝度T0と収縮画像15において座標(x,y)に位置する画素の輝度T3との差分を算出し、当該差分を減算画像16における座標(x,y)に位置する画素の輝度T4とする(T4=T0−T3)。
減算画像生成部166は、上記演算を傾斜照射画像11を構成する全ての画素について行うことにより、減算画像16を生成する。減算画像生成部166により生成された減算画像16は、記憶部161に記憶される。
図7に示す如く、減算画像16は、塗装面1aに付着した塵埃等の異物に対応する異物領域16b・16b・・・については、その輝度が非常に小さい値(≒0)となり、黒色で表示されることとなる。
これは、傾斜照射画像11において大きい輝度を有する異物領域11b・11b・・・と、収縮画像15において同じく大きい輝度を有する異物領域15b・15b・・・との間で減算を行うことによる。
また、減算画像16は、塗装面1aにおいて白ぼけが発生している部分に対応する白ぼけ領域16aおよびその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)については、それぞれ傾斜照射画像11における白ぼけ領域11aおよびその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)と輝度が(ほとんど)変化しない。
これは、傾斜照射画像11においてある程度の大きさの輝度を有する白ぼけ領域11aおよびその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)と、収縮画像15において小さい輝度を有する白ぼけ領域15aおよびその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)との間で減算を行うことによる。
減算画像16は、白ぼけ領域16aが白っぽく表示され、異物領域16b・16b・・・が黒っぽく表示されることから、このままでも(後述する補間画像生成部167による補間処理を施さなくても)白ぼけ領域16aと異物領域16b・16b・・・とを容易に見分ける(判別する)ことが可能である。
従って、減算画像16に基づいて(例えば、コンピュータが減算画像16の輝度の分布等を演算処理することにより、あるいは作業者が減算画像16を見ることにより)塗装面1aにおける白ぼけ等の不具合の有無を精度良く判定することが可能である。
補間画像生成部167は本発明に係る補間画像生成部の実施の一形態であり、減算画像16を構成する複数の画素のうち、その輝度が所定の閾値Ts2以下のものの輝度を、予め設定された大きさの輝度を有する補間輝度に変換する補間処理を施して補間画像17(図8参照)を生成するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された補間画像生成プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、補間画像生成部167としての機能を果たす。
所定の輝度Ts2は、減算画像16において輝度が小さい異物領域16b・16b・・・と、異物領域16b・16b・・・に比べて輝度が大きい白ぼけ領域16aおよびその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)と、を判別するために予め実験または理論計算により設定される値であり、記憶部161に記憶される。
補間画像生成部167は、減算画像16を構成する全ての画素の有する輝度の平均値Tavgを算出し、当該平均値を「補間輝度」として設定する。
補間画像生成部167は、減算画像16において座標(x,y)に位置する画素の輝度T4と所定の閾値Ts2とを比較し、減算画像16において座標(x,y)に位置する画素の輝度T4が閾値Ts2以下である場合(T4≦Ts2)には補間輝度Tavgを補間画像17における座標(x,y)に位置する画素の輝度T5とし(T5=Tavg)、減算画像16において座標(x,y)に位置する画素の輝度T4が閾値Ts2よりも大きい(高い)場合(T4>Ts2)には減算画像16において座標(x,y)に位置する画素の輝度T4を補間画像17における座標(x,y)に位置する画素の輝度T5とする(T5=T4)。
補間画像生成部167は、上記演算を減算画像16を構成する全ての画素について行うことにより、補間画像17を生成する。補間画像生成部167により生成された補間画像17は、記憶部161に記憶されるとともに表示装置180に表示される。
図8に示す如く、補間画像17は、白ぼけ領域17aについては減算画像16における白ぼけ領域16aと同じ輝度で表示される。
また、補間画像17は、塗装面1aに付着した塵埃等の異物に対応する異物領域17b・17b・・・については白ぼけ領域17aを除いたその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)に近い輝度(本実施例の場合、Tavg)で表示される。
本実施例の補間輝度Tavgは減算画像16を構成する全ての画素の有する輝度の平均値であるが、本発明に係る補間輝度はこれに限定されず、補間輝度を別の方法で設定しても良い。
補間輝度を設定する別の方法としては、例えば、色ぼけが発生しておらず、かつ異物が付着していないことが予め確認されている塗装面についての減算画像を生成し、当該減算画像を構成する全ての画素の輝度値の平均値を算出し、当該算出された平均値を「補間輝度」とする方法等が挙げられる。
塗装面判定部168は本発明に係る塗装面判定部の実施の一形態であり、補間画像17に基づいて塗装面1aの良否判定を行うものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された塗装面判定プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、塗装面判定部168としての機能を果たす。
塗装面判定部168は第一標準偏差算出部168a、エッジ強調画像生成部168b、第二標準偏差算出部168c、良否判定部168dを具備する。
第一標準偏差算出部168aは本発明に係る第一標準偏差算出部の実施の一形態であり、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を算出するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された第一標準偏差算出プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、第一標準偏差算出部168aとしての機能を果たす。
第一標準偏差算出部168aは、図10に示す如き補間画像17の輝度ヒストグラムを生成する。図10に示す補間画像17の輝度ヒストグラムは、輝度(または輝度の階級)を横軸、度数(画素数)を縦軸とするヒストグラムである。
第一標準偏差算出部168aは、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を算出する。
図10に示す補間画像17の輝度ヒストグラムにおいて、左側(輝度が小さい側)に現れている強いピークは補間画像17において塗装面1aの状態が良好な部分(白ぼけ領域17a以外の領域)に対応し、当該強いピークの右側(輝度が大きい側)のなだらかな傾斜部分は白ぼけ領域17aに対応する。
従って、白ぼけ領域17aの面積が大きいほど、あるいは白ぼけ領域17aに含まれる画素の輝度が大きいほど、標準偏差σ1は大きい値となる。
第一標準偏差算出部168aにより生成された補間画像17の輝度ヒストグラムおよび標準偏差σ1は、記憶部161に記憶される。
エッジ強調画像生成部168bは本発明に係るエッジ強調画像生成部の実施の一形態であり、補間画像17から補間画像17のラプラシアンを減算するエッジ強調処理を施してエッジ強調画像18(図9参照)を生成するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納されたエッジ強調画像生成プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、エッジ強調画像生成部168bとしての機能を果たす。
エッジ強調画像生成部168bは、補間画像17において座標(x,y)に位置する画素の輝度のラプラシアン(2次微分)を算出する。ラプラシアンの算出は、ラプラシアンフィルタを用いて行われる。
エッジ強調画像生成部168bは、補間画像17において座標(x,y)に位置する画素の輝度T5と当該画素の輝度のラプラシアンT5’’(2次微分)との差分を算出し、当該差分をエッジ強調画像18において座標(x,y)に位置する画素の輝度T6とする(T6=T5−T5’’)。
エッジ強調画像生成部168bは、上記演算を補間画像17を構成する全ての画素について行うことにより、エッジ強調画像18を生成する。エッジ強調画像生成部168bにより生成されたエッジ強調画像18は、記憶部161に記憶される。
図9に示す如く、エッジ強調画像18は、補間画像17よりも塗装面1aにおいて白ぼけが発生している部分に対応する白ぼけ領域18aとその他の領域(塗装面1aの状態が良好な部分)との境界部分の輝度差が強調されることとなる。
なお、本実施例は縦5ピクセル×横5ピクセルのラプラシアンフィルタを用いて補間画像17を構成する各画素の輝度のラプラシアンを算出する構成としたが、本発明はこれに限定されず、縦3ピクセル×横3ピクセルのラプラシアンフィルタを用いて補間画像を構成する各画素の輝度のラプラシアンを算出する構成としても良い。
また、上記ラプラシアンフィルタは、(a)4方向ラプラシアンフィルタ(縦3ピクセル×横3ピクセルのラプラシアンフィルタの場合、中央の画素の輝度を4倍したものから当該中央の画素の上下左右に近接する計4つの画素の輝度を減算するフィルタ)でも良く、(b)8方向ラプラシアンフィルタ(縦3ピクセル×横3ピクセルのラプラシアンフィルタの場合、中央の画素の輝度を8倍したものから当該中央の画素の周囲の上下左右、右斜め上、左斜め上、右斜め下および左斜め下に近接する計8つの画素の輝度を減算するフィルタ)でも良い。
第二標準偏差算出部168cは本発明に係る第二標準偏差算出部の実施の一形態であり、エッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を算出するものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された第二標準偏差算出プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、第二標準偏差算出部168cとしての機能を果たす。
第二標準偏差算出部168cは、図11に示す如きエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムを生成する。図11に示すエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムは、図10に示す補間画像17の輝度ヒストグラムと同様に輝度(または輝度の階級)を横軸、度数(画素数)を縦軸とするヒストグラムである。
第二標準偏差算出部168cは、エッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を算出する。
図11に示すエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムにおいて、左側(輝度が小さい側)に現れている強いピークはエッジ強調画像18において塗装面1aの状態が良好な部分(白ぼけ領域18a以外の領域)に対応し、当該強いピークの右側(輝度が大きい側)のなだらかな傾斜部分は白ぼけ領域18aに対応する。
従って、白ぼけ領域18aの面積が大きいほど、あるいは白ぼけ領域18aに含まれる画素の輝度が大きいほど、標準偏差σ2は大きい値となる。
第二標準偏差算出部168cにより生成されたエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムおよび標準偏差σ2は、記憶部161に記憶される。
良否判定部168dは本発明に係る良否判定部の実施の一形態であり、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2に基づいて塗装面1aの良否判定を行うものである。
実体的には、演算装置160が、演算装置160に格納された良否判定プログラムに従って所定の演算等を行うことにより、良否判定部168dとしての機能を果たす。
より詳細には、良否判定部168dは図12に示す如く、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸(本実施例では横軸)とするとともにエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸(本実施例では縦軸)とする座標平面上に、第一標準偏差算出部168aにより算出された補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を第一軸の座標とするとともに第二標準偏差算出部168cにより算出されたエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を第二軸の座標とする点(σ1,σ2)をプロットする。
そして、良否判定部168dは、プロットされた点が、予め設定された補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式(本実施例では、図12において太い実線で表される)を境界として区分された座標平面上の二つの領域のうち、原点を含む領域に属する場合には塗装面1aに白ぼけ等の不具合が発生していない(良品である)と判定し、原点を含まない領域に属する場合には塗装面1aに白ぼけ等の不具合が発生している(不良品である)と判定する。
良否判定部168dによる判定結果は、表示装置180に表示されるとともに記憶部161に記憶される。
図12には、(a)塗装不良が発生したため補修を行った塗装面、および(b)塗装不良が発生しておらず補修も行っていない塗装面の2種類の塗装面について塗装面検査装置100による検査結果がプロットされている。
図12中の白い丸は、塗装不良が発生したため補修を行った塗装面のうち、自然光の下で作業者による目視検査で良品である(白ぼけが発生していない)と判定されたものについて塗装面検査装置100による検査を行い、当該塗装面についての補間画像のヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像のヒストグラムの標準偏差を算出してプロットしたものである。
図12中の黒い丸は、塗装不良が発生したため補修を行った塗装面のうち、自然光の下で作業者による目視検査で不良品である(白ぼけが発生している)と判定されたものについて塗装面検査装置100による検査を行い、当該塗装面についての補間画像のヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像のヒストグラムの標準偏差を算出してプロットしたものである。
図12中の白い四角は、塗装不良が発生しておらず補修も行っていない塗装面について塗装面検査装置100による検査を行い、当該塗装面についての補間画像のヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像のヒストグラムの標準偏差を算出してプロットしたものである。
図12に示す如く、太い実線で表される補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式を境界として、座標平面の原点を含む方の領域に白い丸および白い四角が全てプロットされ、座標平面の原点を含まない方の領域に黒い丸が全てプロットされる。
また、図12中の白い四角は白い丸よりも座標平面の原点に近い位置にプロットされており、塗装面の定性的な表面状態(補修により塗装面に生じる微小なキズの有無)を良く反映していることがわかる。
すなわち、図12において太い実線で表される補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式を境界として良否判定を行うことにより、塗装面検査装置100による検査結果と自然光の下での目視検査の結果とが良い一致を示し、塗装面検査装置100による検査の精度を向上することが可能である。
また、図12に示す座標平面の右下の領域(すなわち、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差の値は大きいがエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差の値は小さい領域)は、定性的には「塗装面1aにおいて白ぼけ等の不具合の原因となり得る微小なキズが発生している領域の面積が大きいが、当該微小なキズによる紫外線の散乱は弱い」ことを示し、図12に示す座標平面の左上の領域(すなわち、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差の値は小さいがエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差の値は大きい領域)は、定性的には「塗装面1aにおいて白ぼけ等の不具合の原因となり得る微小なキズが発生している領域の面積が小さいが、当該微小なキズによる紫外線の散乱が強い」ことを示していると考えられる。
従って、図12において太い実線で表される補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式を境界として良否判定を行うことにより、塗装面の補修に伴う微小なキズの発生面積と紫外線の散乱強度という二つの因子を組み合わせて白ぼけ等の不具合の発生の有無を判定することが可能である。
以上の如く、塗装面検査装置100は、
塗装面1aに斜めに紫外線を照射する傾斜紫外線ランプ120L・120Rと、
塗装面1aに平行に紫外線を照射する平行紫外線ランプ130L・130Rと、
傾斜紫外線ランプ120L・120Rにより紫外線が照射された塗装面1aの画像である傾斜照射画像11および平行紫外線ランプ130L・130Rにより紫外線が照射された塗装面1aの画像である平行照射画像12を撮像する紫外線カメラ150と、
平行照射画像12に二値化処理を施して二値化画像13を生成する二値化画像生成部163と、
二値化画像13に膨張処理を施して膨張画像14を生成する膨張画像生成部164と、
膨張画像14に収縮処理を施して収縮画像15を生成する収縮画像生成部165と、
傾斜照射画像11から収縮画像15を減算した画像である減算画像16を生成する減算画像生成部166と、
を具備するものである。
このように構成することにより、塗装面1aに塵埃等の異物が付着している場合、あるいは塗装面1aに拭きムラがある場合であっても、白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無を精度良く判定することが可能である。
本実施例では傾斜紫外線ランプ120L・120Rによる紫外線の照射方向と塗装面1a(より厳密には、三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面)との成す角度が45°となる構成としたが、本発明はこれに限定されず、傾斜照射部による光の照射方向と塗装面との成す角度は、塗装面の性状や色、補修時に塗装面に発生する微小なキズの深さ等に応じて適宜選択することが可能である。
ただし、塗装面の表面形状は常に平面とは限らないので、塗装面の形状に関わらず安定した検査を行う観点からは傾斜照射部による光の照射方向と塗装面との成す角度を30°以上60°以下に設定することが望ましく、傾斜照射部による光の照射方向と塗装面との成す角度を45°近傍に設定することがより望ましい。
また、本実施例では二つの傾斜紫外線ランプ120L・120Rを具備する構成としたが、本発明はこれに限定されず、傾斜照射部の個数、言い換えれば照射方向の数は単数でも複数でも良い。
本実施例では平行紫外線ランプ130L・130Rによる紫外線の照射方向と塗装面1a(より厳密には、三本の当接アーム113a・113b・113cの先端部を通る平面)とが平行となる構成としたが、本発明はこれに限定されず、平行照射部による光の照射方向と塗装面とが平行に近い(略平行となる)構成としても良い。
ただし、平行照射部による光の照射方向と塗装面との成す角度が過大となると傾斜照射部による光の照射と同様に塗装面において白ぼけ等の原因となる微小キズにより光が散乱されてしまうので、平行照射部による光の照射方向と塗装面との成す角度は上記光の散乱が起こらない範囲に設定することが望ましい。
本実施例では紫外線カメラ150の撮像方向と塗装面1aとの成す角度が90°となる(紫外線カメラ150が塗装面1aに対して垂直な方向から撮像する)構成としたが、本発明はこれに限定されず、撮像部の撮像方向が塗装面に対して傾斜する(撮像部の撮像方向と塗装面との成す角度が90°でない)構成としても良い。
ただし、傾斜照射部や平行照射部により照射される光が直接撮像部に入射することを防止する観点、および撮像部により撮像される傾斜照射画像と平行照射画像との間で白ぼけに対応する部分の輝度差を顕著とすることにより検査精度を向上する観点からは、撮像部が塗装面に対して垂直な方向または塗装面に対して垂直に近い方向から撮像することが望ましい。
本実施例では二値化画像生成部163と、膨張画像生成部164と、収縮画像生成部165と、減算画像生成部166と、を具備し、減算画像生成部166は傾斜照射画像11から収縮画像15を減算した画像である減算画像16を生成する構成としたが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、二値化画像生成部、膨張画像生成部および収縮画像生成部を省略し、減算画像生成部が傾斜照射画像から平行照射画像を減算した画像である減算画像を生成する構成としても同様の効果を奏する。これは、以下の理由による。
傾斜照射画像と平行照射画像とは塗装面に照射される光と塗装面との成す角度が異なるため、塵埃等の付着物からの散乱される光によって認識される塵埃等の付着物の形状が傾斜照射画像と平行照射画像との間で多少異なり、傾斜照射画像から平行照射画像を減算したときには両者の間の塵埃等の付着物に対応する部分がずれて完全に重ならず、結果として当該ずれている部分が白ぼけ等の不具合に対応する部分と同様に減算画像において輝度が高い部分として残り、減算画像の輝度値の分布(輝度ヒストグラム)等に基づいて白ぼけ等の不具合の発生の有無を判定する場合には外乱要素となり得る。
しかし、当該ずれている部分は塵埃等の付着物に対応する部分に比べて十分小さい(画素数が少ない)ので、当該ずれている部分が白ぼけ等の不具合の発生の有無の判定精度に及ぼす影響は十分に小さい。
従って、二値化画像生成部、膨張画像生成部および収縮画像生成部を省略し、減算画像生成部が傾斜照射画像から平行照射画像を減算した画像である減算画像を生成する構成としても白ぼけ等の塗装面の不具合の有無を十分に精度良く判定することが可能である。
また、塗装面検査装置100は、
減算画像16を構成する複数の画素のうち、その輝度が所定の閾値以下のものの輝度を補間輝度に変換する補間処理を施して補間画像17を生成する補間画像生成部167を具備するものである。
このように構成することにより、塗装面1aに付着した異物等に対応する部分と塗装面1aにおいて白ぼけ等の不具合が発生していない部分との輝度差を小さくし、補間画像17において塗装面1aに付着した異物等に対応する部分が目立たないようにすることが可能であり、ひいては白ぼけ等の不具合の発生の有無の判定をさらに容易とすることが可能である。
また、塗装面検査装置100は、
補間画像17を表示する表示装置180を具備するものである。
このように構成することにより、作業者は、自然光の下で塗装面1aを目視しなくても、補間画像17を見て白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無を精度良く判定することが可能である。
また、塗装面検査装置100は、
補間画像17に基づいて塗装面1aの良否判定を行う塗装面判定部168を具備するものである。
このように構成することにより、作業者の目視に頼ることなく白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無を判定することが可能であり、ひいては判定結果のばらつきを防止することが可能である。
また、塗装面検査装置100の塗装面判定部168は、
補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を算出する第一標準偏差算出部168aと、
補間画像17から補間画像17のラプラシアンを減算するエッジ強調処理を施してエッジ強調画像18を生成するエッジ強調画像生成部168bと、
エッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を算出する第二標準偏差算出部168cと、
補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2に基づいて塗装面1aの良否判定を行う良否判定部168dと、
を具備するものである。
このように構成することにより、作業者の目視に頼ることなく白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無を判定することが可能であり、ひいては判定結果のばらつきを防止することが可能である。
また、塗装面検査装置100の良否判定部168dは、
補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともにエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸とする座標平面上に、第一標準偏差算出部168aにより算出された補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を第一軸の座標とするとともに第二標準偏差算出部168cにより算出されたエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を第二軸の座標とする点(σ1,σ2)をプロットし、当該プロットされた点が予め設定された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式(本実施例の場合、図12における太い実線)を境界として区分された座標平面上の二つの領域のいずれに属するかにより塗装面1aの良否判定を行うものである。
このように構成することにより、塗装面検査装置100による白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無の判定結果が自然光の下での目視検査の結果と良い一致を示し、検査精度が向上する。
なお、本実施例における「予め設定された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式」は直線式(一次式)であるが、本発明はこれに限定されず、「予め設定された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式」が曲線(例えば、n次式(n;2以上の整数)、双曲線、指数関数等)であっても良い。
また、本実施例では一つの「予め設定された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式」を境界として、補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともにエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸とする座標平面を二つに区分する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば二つ以上の「予め設定された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式」を境界として、補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともにエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸とする座標平面を三つ以上に区分する構成としても良い。
また、本実施例の塗装面判定部168は、第一標準偏差算出部168a、エッジ強調画像生成部168b、第二標準偏差算出部168c、良否判定部168dを具備し、二つの標準偏差(補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差)を算出し、これらに基づいて塗装面1aの良否判定を行う構成であるが、本発明に係る塗装面判定部はこれに限定されず、他の方法により塗装面の良否判定を行う構成であっても良い。
塗装面の良否判定を行う他の方法としては、例えば、補間画像を構成する全ての画素についてその輝度が所定の閾値以上であるか否かを判定し、輝度が所定の閾値以上であると判定された画素数が所定数以上である場合(補間画像において白っぽく表示される領域の面積が所定の面積以上である場合)には白ぼけが発生していると判定し、輝度が所定の閾値以上であると判定された画素数が所定数未満である場合(補間画像において白っぽく表示される領域の面積が所定の面積未満である場合)には白ぼけが発生していないと判定する方法等が挙げられる。
また、塗装面検査装置100は、
傾斜紫外線ランプ120L・120R、平行紫外線ランプ130L・130Rおよび紫外線カメラ150を固定するフレーム110を具備するものである。
このように構成することにより、傾斜紫外線ランプ120L・120R、平行紫外線ランプ130L・130Rおよび紫外線カメラ150の間の相対的な位置および姿勢を保持することが可能であり、ひいては紫外線カメラ150による塗装面1aの撮像条件を一定に保持することが可能である。
また、塗装面検査装置100のフレーム110は、
塗装面1aに当接して塗装面1aに対するフレーム110の姿勢を保持する当接アーム113a・113b・113cを具備するものである。
このように構成することにより、傾斜紫外線ランプ120L・120R、平行紫外線ランプ130L・130R、紫外線カメラ150および塗装面1aの間の相対的な位置および姿勢を保持することが可能であり、ひいては紫外線カメラ150による撮像条件を一定に保持することが可能である。
なお、本実施例は傾斜紫外線ランプ120L・120Rおよび平行紫外線ランプ130L・130Rが塗装面1aに紫外線を照射する構成としたが、本発明はこれに限定されず、傾斜照射部および平行照射部が可視光を照射する構成としても同様の効果を奏する。
ただし、傾斜照射部および平行照射部が可視光を照射する構成とする場合には、例えば塗装面検査装置の周囲をフード等で覆う、あるいは外部からの可視光を遮断し得る部屋の内部に塗装面検査装置を設置する等の方法により塗装面検査装置の撮像部に外部からの可視光が入射することを防止し、当該外部からの可視光が外乱要素となって傾斜照射画像および平行照射画像を用いた検査に影響を及ぼすことを防止することが望ましい。
これに対して、傾斜照射部および平行照射部が紫外線を照射する構成とする場合には、撮像部(の撮像素子)が紫外線のみを検出する構成とすれば周囲の環境から可視光が撮像部に入射しても当該可視光が傾斜照射画像および平行照射画像を用いた検査に影響することは無く、その分だけ塗装面検査装置の周囲の構成を簡素化することが可能である。
また、白ぼけ等の不具合の発生要因である塗装面上の微小なキズ等で効率よく光を散乱させる観点からも、傾斜照射部および平行照射部が可視光よりも波長が短い紫外線を照射する構成とすることが望ましい。
以下では、図13を用いて本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態について説明する。
本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態は図1に示す塗装面検査装置100を用いて自動車ボデー1の塗装面1aの不具合の有無を検査する方法であり、図13に示す如く、傾斜照射画像撮像工程S1100、平行照射画像撮像工程S1200、二値化画像生成工程S1300、膨張画像生成工程S1400、収縮画像生成工程S1500、減算画像生成工程S1600、補間画像生成工程S1700、補間画像表示工程S1750、塗装面判定工程S1800を具備する。
傾斜照射画像撮像工程S1100は本発明に係る傾斜照射画像撮像工程の実施の一形態であり、紫外線が斜めに照射された塗装面1aの画像である傾斜照射画像11を撮像する工程である。
傾斜照射画像撮像工程S1100において、傾斜紫外線ランプ120L・120Rが塗装面1aに斜めに紫外線を照射した状態を保持しつつ、紫外線カメラ150が傾斜照射画像11を撮像する。撮像された傾斜照射画像11は演算装置160に送信される。
傾斜照射画像撮像工程S1100が終了したら、平行照射画像撮像工程S1200に移行する。
平行照射画像撮像工程S1200は本発明に係る平行照射画像撮像工程の実施の一形態であり、紫外線が平行に照射された塗装面1aの画像である平行照射画像12を撮像する工程である。
平行照射画像撮像工程S1200において、平行紫外線ランプ130L・130Rが塗装面1aに平行に紫外線を照射した状態を保持しつつ、紫外線カメラ150が平行照射画像12を撮像する。撮像された平行照射画像12は演算装置160に送信される。
平行照射画像撮像工程S1200が終了したら、二値化画像生成工程S1300に移行する。
二値化画像生成工程S1300は本発明に係る二値化画像生成工程の実施の一形態であり、平行照射画像12に二値化処理を施して二値化画像13を生成する工程である。
二値化画像生成工程S1300において、二値化画像生成部163は平行照射画像12に二値化処理を施して二値化画像13を生成する。
二値化画像生成工程S1300が終了したら、膨張画像生成工程S1400に移行する。
膨張画像生成工程S1400は本発明に係る膨張画像生成工程の実施の一形態であり、二値化画像13に膨張処理を施して膨張画像14を生成する工程である。
膨張画像生成工程S1400において、膨張画像生成部164は二値化画像13に膨張処理を施して膨張画像14を生成する。
膨張画像生成工程S1400が終了したら、収縮画像生成工程S1500に移行する。
収縮画像生成工程S1500は本発明に係る収縮画像生成工程の実施の一形態であり、膨張画像14に収縮処理を施して収縮画像15を生成する工程である。
収縮画像生成工程S1500において、収縮画像生成部165は膨張画像14に収縮処理を施して収縮画像15を生成する。
収縮画像生成工程S1500が終了したら、減算画像生成工程S1600に移行する。
減算画像生成工程S1600は本発明に係る減算画像生成工程の実施の一形態であり、傾斜照射画像11から収縮画像15を減算した画像である減算画像16を生成する工程である。
減算画像生成工程S1600において、減算画像生成部166は傾斜照射画像11から収縮画像15を減算することにより生成された画像を減算画像16とする。
減算画像生成工程S1600が終了したら、補間画像生成工程S1700に移行する。
補間画像生成工程S1700は本発明に係る補間画像生成工程の実施の一形態であり、減算画像16に補間処理を施して補間画像17を生成する工程である。
補間画像生成工程S1700において、補間画像生成部167は、減算画像16に補間処理(減算画像16を構成する複数の画素のうち、その輝度が所定の閾値Ts2以下のものの輝度を予め設定された大きさの輝度を有する補間輝度に変換する画像処理)を施して補間画像17を生成する。
補間画像生成工程S1700が終了したら、補間画像表示工程S1750に移行するとともに塗装面判定工程S1800に移行する。
補間画像表示工程S1750は本発明に係る補間画像表示工程の実施の一形態であり、補間画像17を表示する工程である。
補間画像表示工程S1750において、表示装置180は補間画像17を表示する。
塗装面判定工程S1800は本発明に係る塗装面判定工程の実施の一形態であり、補間画像17に基づいて塗装面1aの良否判定を行う工程である。
塗装面判定工程S1800は、第一標準偏差算出工程S1810、エッジ強調画像生成工程S1820、第二標準偏差算出工程S1830、良否判定工程S1840を具備する。
第一標準偏差算出工程S1810は本発明に係る第一標準偏差算出工程の実施の一形態であり、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を算出する工程である。
第一標準偏差算出工程S1810において、第一標準偏差算出部168aは補間画像17の輝度ヒストグラムを生成し、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を算出する。補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1の算出結果は、記憶部161に記憶される。
第一標準偏差算出工程S1810が終了したら、エッジ強調画像生成工程S1820に移行する。
エッジ強調画像生成工程S1820は本発明に係るエッジ強調画像生成工程の実施の一形態であり、補間画像17から補間画像17のラプラシアンを減算するエッジ強調処理を施してエッジ強調画像18を生成する工程である。
エッジ強調画像生成工程S1820において、エッジ強調画像生成部168bは補間画像17を構成する全ての画素について当該画素の輝度のラプラシアンを算出する。次に、エッジ強調画像生成部168bは各画素における輝度と当該輝度のラプラシアンとの差分を算出する。続いて、エッジ強調画像生成部168bは、算出された輝度と当該輝度のラプラシアンとの差分をエッジ強調画像18において対応する(同じ座標の)画素の輝度とすることによりエッジ強調画像18を生成する。エッジ強調画像18は、記憶部161に記憶される。
エッジ強調画像生成工程S1820が終了したら、第二標準偏差算出工程S1830に移行する。
第二標準偏差算出工程S1830は本発明に係る第二標準偏差算出工程の実施の一形態であり、エッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を算出する工程である。
第二標準偏差算出工程S1830において、第二標準偏差算出部168cはエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムを生成し、エッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を算出する。エッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2の算出結果は、記憶部161に記憶される。
第二標準偏差算出工程S1830が終了したら、良否判定工程S1840に移行する。
良否判定工程S1840は本発明に係る良否判定工程の実施の一形態であり、補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2に基づいて塗装面1aの良否判定を行う工程である。
良否判定工程S1840において、良否判定部168dは補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2に基づいて塗装面1aの良否判定を行う。
より詳細には、良否判定工程S1840において、良否判定部168dは補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともにエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸とする座標平面(図12参照)上に、第一標準偏差算出部168aにより算出された補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を第一軸の座標とするとともに第二標準偏差算出部168cにより算出されたエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を第二軸の座標とする点(σ1,σ2)をプロットする。
そして、良否判定部168dは、プロットされた点が、予め設定された補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式(本実施例では、図12において太い実線で表される)を境界として区分された座標平面上の二つの領域のうち、原点を含む領域に属する場合には塗装面1aに白ぼけ等の不具合が発生していない(良品である)と判定し、原点を含まない領域に属する場合には塗装面1aに白ぼけ等の不具合が発生している(不良品である)と判定する。
良否判定部168dによる判定結果は、表示装置180に表示されるとともに記憶部161に記憶される。
以上の如く、本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態は、
紫外線が斜めに照射された塗装面1aの画像である傾斜照射画像11を撮像する傾斜照射画像撮像工程S1100と、
紫外線が平行に照射された塗装面1aの画像である平行照射画像12を撮像する平行照射画像撮像工程S1200と、
平行照射画像12に二値化処理を施して二値化画像13を生成する二値化画像生成工程S1300と、
二値化画像13に膨張処理を施して膨張画像14を生成する膨張画像生成工程S1400と、
膨張画像14に収縮処理を施して収縮画像15を生成する収縮画像生成工程S1500と、
傾斜照射画像11から収縮画像15を減算した画像である減算画像16を生成する減算画像生成工程S1600と、
を具備するものである。
このように構成することにより、塗装面1aに塵埃等の異物が付着している場合、あるいは塗装面1aに拭きムラがある場合であっても、白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無を精度良く判定することが可能である。
本実施例では傾斜照射画像撮像工程S1100を行ってから平行照射画像撮像工程S1200に移行する構成としたが、本発明はこれに限定されず、平行照射画像撮像工程を行ってから傾斜照射画像撮像工程に移行する構成としても良い。
本実施例では二値化画像生成工程S1300と、膨張画像生成工程S1400と、収縮画像生成工程S1500と、を具備し、減算画像生成工程S1600において傾斜照射画像11から収縮画像15を減算した画像である減算画像16を生成する構成としたが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、二値化画像生成工程、膨張画像生成工程、および収縮画像生成工程を省略し、減算画像生成工程において傾斜照射画像から平行照射画像を減算した画像である減算画像を生成する構成としても同様の効果を奏する。
また、本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態は、
減算画像16を構成する複数の画素のうち、その輝度が所定の閾値Ts2以下のものの輝度を補間輝度に変換する補間処理を施して補間画像17を生成する補間画像生成工程S1700を具備するものである。
このように構成することにより、塗装面1aに付着した異物等に対応する部分と塗装面1aにおいて白ぼけ等の不具合が発生していない部分との輝度差を小さくし、補間画像17において塗装面1aに付着した異物等に対応する部分が目立たないようにすることが可能であり、ひいては白ぼけ等の不具合の発生の有無の判定をさらに容易とすることが可能である。
また、本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態は、
補間画像17を表示する補間画像表示工程S1750を具備するものである。
このように構成することにより、作業者は、自然光の下で塗装面1aを目視しなくても、補間画像17を見て白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無を精度良く判定することが可能である。
また、本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態は、
補間画像17に基づいて塗装面1aの良否判定を行う塗装面判定工程S1800を具備するものである。
このように構成することにより、作業者の目視に頼ることなく白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無を判定することが可能であり、ひいては判定結果のばらつきを防止することが可能である。
また、本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態の塗装面判定工程S1800は、
補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を算出する第一標準偏差算出工程S1810と、
補間画像17から補間画像17のラプラシアンを減算するエッジ強調処理を施してエッジ強調画像18を生成するエッジ強調画像生成工程S1820と、
エッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を算出する第二標準偏差算出工程S1830と、
補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2に基づいて塗装面1aの良否判定を行う良否判定工程S1840と、
を具備するものである。
このように構成することにより、作業者の目視に頼ることなく白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無を判定することが可能であり、ひいては判定結果のばらつきを防止することが可能である。
また、本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態は、
良否判定工程S1840において、
補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともにエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を第二軸とする座標平面上に、第一標準偏差算出工程S1810において算出された補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差σ1を第一軸の座標とするとともに第二標準偏差算出工程S1830において算出されたエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差σ2を第二軸の座標とする点(σ1,σ2)をプロットし、当該プロットされた点が予め設定された補間画像17の輝度ヒストグラムの標準偏差およびエッジ強調画像18の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式を境界として区分された前記座標平面上の二つの領域のいずれに属するかにより塗装面1aの良否判定を行うものである。
このように構成することにより、塗装面検査装置100による白ぼけ等の塗装面1aの不具合の有無の判定結果が自然光の下での目視検査の結果と良い一致を示し、検査精度が向上する。
なお、本実施例は傾斜照射画像撮像工程S1100および平行照射画像撮像工程S1200において、塗装面1aに紫外線を照射する構成としたが、本発明はこれに限定されず、傾斜照射画像撮像工程および平行照射画像撮像工程において塗装面に可視光を照射する構成としても同様の効果を奏する。
本発明に係る塗装面検査装置の実施の一形態を示す図。 傾斜照射画像の一例を示す図。 平行照射画像の一例を示す図。 二値化画像の一例を示す図。 膨張画像の一例を示す図。 収縮画像の一例を示す図。 減算画像の一例を示す図。 補間画像の一例を示す図。 エッジ強調画像の一例を示す図。 補間画像の輝度ヒストグラムの一例を示す図。 エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの一例を示す図。 補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差とエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差と塗装面の良否判定結果との関係を示す図。 本発明に係る塗装面検査方法の実施の一形態を示すフロー図。
符号の説明
1a 塗装面
11 傾斜照射画像
12 平行照射画像
13 二値化画像
14 膨張画像
15 収縮画像
16 減算画像
100 塗装面検査装置
120L・120R 傾斜紫外線ランプ(傾斜照射部)
130L・130R 平行紫外線ランプ(平行照射部)
150 紫外線カメラ(撮像部)
163 二値化画像生成部
164 膨張画像生成部
165 収縮画像生成部
166 減算画像生成部

Claims (18)

  1. 塗装面に斜めに光を照射する傾斜照射部と、
    前記塗装面に略平行に光を照射する平行照射部と、
    前記傾斜照射部により光が照射された塗装面の画像である傾斜照射画像および前記平行照射部により光が照射された塗装面の画像である平行照射画像を撮像する撮像部と、
    前記傾斜照射画像から前記平行照射画像を減算した画像である減算画像を生成する減算画像生成部と、
    を具備する塗装面検査装置。
  2. 前記平行照射画像に二値化処理を施して二値化画像を生成する二値化画像生成部と、
    前記二値化画像に膨張処理を施して膨張画像を生成する膨張画像生成部と、
    前記膨張画像に収縮処理を施して収縮画像を生成する収縮画像生成部と、
    を具備し、
    前記減算画像生成部は、
    前記傾斜照射画像から前記収縮画像を減算した画像である減算画像を生成する請求項1に記載の塗装面検査装置。
  3. 前記減算画像を構成する複数の画素のうち、その輝度が所定の閾値以下のものの輝度を補間輝度に変換する補間処理を施して補間画像を生成する補間画像生成部を具備する請求項1または請求項2に記載の塗装面検査装置。
  4. 前記補間画像を表示する補間画像表示部を具備する請求項3に記載の塗装面検査装置。
  5. 前記補間画像に基づいて前記塗装面の良否判定を行う塗装面判定部を具備する請求3または請求項4に記載の塗装面検査装置。
  6. 前記塗装面判定部は、
    前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を算出する第一標準偏差算出部と、
    前記補間画像から当該補間画像のラプラシアンを減算するエッジ強調処理を施してエッジ強調画像を生成するエッジ強調画像生成部と、
    前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を算出する第二標準偏差算出部と、
    前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差および前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差に基づいて前記塗装面の良否判定を行う良否判定部と、
    を具備する請求項5に記載の塗装面検査装置。
  7. 前記良否判定部は、
    前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともに前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸とする座標平面上に、前記第一標準偏差算出部により算出された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を前記第一軸の座標とするとともに前記第二標準偏差算出部により算出されたエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を前記第二軸の座標とする点をプロットし、当該プロットされた点が予め設定された前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差および前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式を境界として区分された前記座標平面上の複数の領域のいずれに属するかにより前記塗装面の良否判定を行う請求項6に記載の塗装面検査装置。
  8. 前記傾斜照射部、前記平行照射部および前記撮像部を固定するフレームを具備する請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の塗装面検査装置。
  9. 前記フレームは、
    前記塗装面に当接して前記塗装面に対する前記フレームの姿勢を保持する当接部材を具備する請求項8に記載の塗装面検査装置。
  10. 前記傾斜照射部および前記平行照射部は、
    前記塗装面に紫外線を照射する請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の塗装面検査装置。
  11. 光が斜めに照射された塗装面の画像である傾斜照射画像を撮像する傾斜照射画像撮像工程と、
    光が略平行に照射された前記塗装面の画像である平行照射画像を撮像する平行照射画像撮像工程と、
    前記傾斜照射画像から前記平行照射画像を減算した画像である減算画像を生成する減算画像生成工程と、
    を具備する塗装面検査方法。
  12. 前記平行照射画像に二値化処理を施して二値化画像を生成する二値化画像生成工程と、
    前記二値化画像に膨張処理を施して膨張画像を生成する膨張画像生成工程と、
    前記膨張画像に収縮処理を施して収縮画像を生成する収縮画像生成工程と、
    を具備し、
    前記減算画像生成工程において、
    前記傾斜照射画像から前記収縮画像を減算した画像である減算画像を生成する請求項11に記載の塗装面検査方法。
  13. 前記減算画像を構成する複数の画素のうち、その輝度が所定の閾値以下のものの輝度を補間輝度に変換する補間処理を施して補間画像を生成する補間画像生成工程を具備する請求項11または請求項12に記載の塗装面検査方法。
  14. 前記補間画像を表示する補間画像表示工程を具備する請求項13に記載の塗装面検査方法。
  15. 前記補間画像に基づいて前記塗装面の良否判定を行う塗装面判定工程を具備する請求13または請求項14に記載の塗装面検査方法。
  16. 前記塗装面判定工程は、
    前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を算出する第一標準偏差算出工程と、
    前記補間画像から当該補間画像のラプラシアンを減算するエッジ強調処理を施してエッジ強調画像を生成するエッジ強調画像生成工程と、
    前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を算出する第二標準偏差算出工程と、
    前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差および前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差に基づいて前記塗装面の良否判定を行う良否判定工程と、
    を具備する請求項15に記載の塗装面検査方法。
  17. 前記良否判定工程において、
    前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第一軸とするとともに前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を第二軸とする座標平面上に、前記第一標準偏差算出工程において算出された補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を前記第一軸の座標とするとともに前記第二標準偏差算出工程において算出されたエッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差を前記第二軸の座標とする点をプロットし、当該プロットされた点が予め設定された前記補間画像の輝度ヒストグラムの標準偏差および前記エッジ強調画像の輝度ヒストグラムの標準偏差の関係式を境界として区分された前記座標平面上の複数の領域のいずれに属するかにより前記塗装面の良否判定を行う請求項16に記載の塗装面検査方法。
  18. 前記傾斜照射画像撮像工程および前記平行照射画像撮像工程において、
    前記塗装面に紫外線を照射する請求項11から請求項17までのいずれか一項に記載の塗装面検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011095090A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Ihi Corp 塗布状態検査装置及び方法並びにプログラム
JP2014077649A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd ボケ画像検出方法
CN111194405A (zh) * 2017-10-05 2020-05-22 日本制铁株式会社 镀层密合性评价装置、镀层密合性评价方法、合金化热浸镀锌钢板制造设备和合金化热浸镀锌钢板的制造方法

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