JP2009052102A - 表面処理鋼板、樹脂被覆鋼板、缶および缶蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】クロムを用いず、樹脂密着性および耐食性に優れ、ティンフリー鋼板の代替材となり得る表面処理鋼板、この表面処理鋼板に有機樹脂が被覆された樹脂被覆鋼板、それを用いた缶および缶蓋を提供する。
【解決手段】鋼板の少なくとも片面に、Fe-Ni合金層を有し、該Fe-Ni合金層上に、TiおよびOを含む皮膜を有することを特徴とする表面処理鋼板。本発明の表面処理鋼板では、TiおよびOを含む皮膜のTi量が片面あたり3〜200mg/m2であること、また、Fe-Ni合金層のNi量が片面あたり5〜1000mg/m2であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、主に缶などの容器に加工して用いられる鋼板、特に、プラスチックフィルムなどの有機樹脂との密着性(以後、樹脂密着性と呼ぶ)および耐食性に優れる表面処理鋼板、この表面処理鋼板に有機樹脂が被覆された樹脂被覆鋼板、それを用いた缶および缶蓋に関する。
飲料缶、食品缶、ペール缶や18リットル缶などの各種金属缶には、錫めっき鋼板やティンフリー鋼板などの電解クロム酸処理鋼板が用いられている。なかでも、ティンフリー鋼板は、6価クロムを含むめっき浴中で鋼板を電解処理することにより製造され、塗料などの樹脂との優れた密着性を有していることに特徴がある。
近年、環境に対する意識の高まりから、産業界においては毒性を有する6価クロムの使用を規制する動向が強まっており、6価クロムのめっき浴を用いて製造されるティンフリー鋼板に対してもその代替材が求められている。例えば、特許文献1には、タングステン酸溶液中で電解処理が施された容器用鋼板が開示されている。また、特許文献2には、表面にリン酸塩層が形成された容器用表面処理鋼板が開示されている。さらに、特許文献3には、Sn、Niの1種以上を含む表面処理層の上にタンニン酸または酢酸の1種以上およびTiまたはZrまたはそれらの化合物の1種以上を含んだフェノール構造を有する樹脂皮膜が形成された容器用鋼板が提案されている。さらにまた、特許文献4には、リン酸イオンを含有しない、Ti、O、Fを主成分とする無機表面処理層と有機表面処理層が形成されている表面処理金属材料が提案されている。
一方、各種金属缶は、従来よりティンフリー鋼板などの金属板に塗装を施した後に、缶体に加工して製造されていたが、近年、製造に伴う廃棄物の抑制のために、塗装に代わってプラスチックフィルムなどの樹脂をラミネートしたラミネート鋼板(樹脂被覆鋼板)を缶体に加工する方法が多用されるようになっている。このラミネート鋼板には、樹脂と鋼板が強く密着していることが必要であり、特に飲料缶や食品缶として用いられるラミネート鋼板には、内容物の充填後にレトルト殺菌工程を経る場合があるため、高温湿潤環境下でも樹脂が剥離することのない強い樹脂密着性が要求される。また、このラミネート鋼板には、引っ掻きなどで部分的に樹脂皮膜が欠落した場合でも、缶の内容物などに侵されて穴開きが生ずることのない耐食性が必要である。
特開2004-285380号公報 特開2001-220685号公報 特開2002-355921号公報 特開2006-009046号公報
しかしながら、特許文献1に記載のタングステン酸溶液中で電解処理が施された容器用鋼板や特許文献2に記載の表面にリン酸塩層が形成された容器用表面処理鋼板を用いたラミネート鋼板、および特許文献3に記載のフェノール構造を有する樹脂皮膜が形成された容器用鋼板では、いずれもレトルト雰囲気における樹脂密着性が不十分である。また、特許文献4に記載のTi、O、Fを主成分とする無機表面処理層と有機表面処理層が形成されている表面処理金属材料では、樹脂皮膜が欠落した場合の耐食性が不十分である。
本発明は、クロムを用いず、樹脂密着性および耐食性に優れ、ティンフリー鋼板の代替材となり得る表面処理鋼板、この表面処理鋼板に有機樹脂が被覆された樹脂被覆鋼板、それを用いた缶および缶蓋を提供することを目的とする。
本発明者らは、クロムを用いず、樹脂密着性および耐食性に優れ、ティンフリー鋼板の代替材となり得る表面処理鋼板について鋭意研究を重ねた結果、鋼板表面に、順番にFe-Ni合金層、TiおよびOを含む皮膜を形成することにより極めて優れた樹脂密着性と耐食性が両立し得ることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、鋼板の少なくとも片面に、Fe-Ni合金層を有し、該Fe-Ni合金層上に、TiおよびOを含む皮膜を有することを特徴とする表面処理鋼板を提供する。
本発明の表面処理鋼板では、TiおよびOを含む皮膜のTi量が片面あたり3〜200mg/m2であることが好ましい。また、Fe-Ni合金層のNi量が片面あたり5〜1000mg/m2であることが好ましい。
本発明は、また、本発明の表面処理鋼板に、有機樹脂が被覆されている樹脂被覆鋼板、それを用いた缶および缶蓋を提供する。
本発明により、クロムを用いず、樹脂密着性および耐食性に優れる表面処理鋼板を製造できるようになった。本発明の表面処理鋼板は、これまでのティンフリー鋼板の代替材として問題なく、有機樹脂を被覆して樹脂被覆鋼板とし、缶や缶蓋に加工してレトルト雰囲気に暴露しても、樹脂の剥離が全く生じない。また、引っかき傷などの樹脂の欠落部においても、素地鋼の溶出が著しく少なく、耐食性に極めて優れている。
1)表面処理鋼板
本発明の表面処理鋼板では、鋼板の少なくとも片面に、Fe-Ni合金層を形成後、TiおよびOを含む皮膜が形成されている。なお、Fe-Ni合金層やTiおよびOを含む皮膜には、クロムが含有されないことはいうまでもない。
素材の鋼板としては、低炭素鋼や極低炭素鋼などを用いた一般的な缶用の鋼板を用いることができる。
鋼板表面に形成されたFe-Ni合金層は、鋼板に耐食性を付与する。
Fe-Ni合金層のNi量は、片面あたり5mg/m2未満であると耐食性改善の効果が十分に得られない場合があり、1000mg/m2を超えるとさらなる耐食性の向上が望めず、コスト高となるので、5〜1000mg/m2であることが好ましい。なお、Fe-Ni合金層中のNi量の測定は、蛍光X線による表面分析により行うことができる。
また、Fe-Ni合金層の形成方法としては、ワット浴などを用いる公知のめっき方法により鋼板にNiめっきを施し、その後に適当な熱処理を施すことによってNiと鋼板中のFeを相互拡散させる方法が適当である。この方法では、熱量が小さいと最表面においてFe-Ni合金層が形成されなくなるが、XPS(光電子分光装置)による表面分析で表面におけるFeの存在を確認することができるので、これによってFe-Ni合金層を形成するための熱処理条件を決定することができる。
Fe-Ni合金層上にTiおよびOを含有する皮膜を形成することにより、良好な樹脂密着性が得られる。この原因は、現在のところ明らかではないが、Tiの酸化物を主体とした高分子量の皮膜と樹脂との間に強い分子間力が発生するためと推測される。
TiおよびOを含む皮膜のTi量は、片面あたり3mg/m2未満であると樹脂密着性改善の効果が十分に得られない場合があり、200mg/m2を超えるとさらなる樹脂密着性の向上が望めず、コスト高となるので、3〜200mg/m2であることが好ましい。なお、皮膜中のTi量の測定は、蛍光X線による表面分析により行うことができる。また、O量については、特に規定しないが、XPSによる表面分析でその存在を確認することができる。
TiおよびOを含む皮膜の形成方法としては、フルオロチタン酸イオンを含む水溶液中でFe-Ni合金層の形成された鋼板を陰極電解処理または浸漬処理する方法、またはフルオロチタン酸イオンおよびフッ素塩を含む水溶液中でFe-Ni合金層の形成された鋼板を陰極電解処理または浸漬処理する方法等が好適である。フルオロチタン酸イオンを与える化合物としては、フッ化チタン酸、フッ化チタン酸アンモニウム、フッ化チタン酸カリウムなどを用いることができる。フッ素塩としては、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化銀、フッ化錫などを用いることができる。特に、フッ化チタン酸カリウムを含む水溶液中で、あるいはフッ化チタン酸カリウムおよびフッ化ナトリウムを含む水溶液中で、Fe-Ni合金層の形成された鋼板を陰極電解処理する方法は、効率良く均質な皮膜を形成することが可能であり好適である。陰極電解処理における電流密度および電解時間、ならびに浸漬処理における浸漬時間は、必要なTi量に応じて適宜決定すればよい。
2)樹脂被覆鋼板(ラミネート鋼板)
本発明の表面処理鋼板上に、有機樹脂を被覆して樹脂被覆鋼板とすることができる。上述したように、本発明の表面処理鋼板は樹脂密着性に優れているため、この樹脂被覆鋼板は優れた耐食性と加工性を有する。
本発明の表面処理鋼板に被覆する有機樹脂としては、特に限定はなく、各種熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を挙げることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリルエステル共重合体、アイオノンマー等のオレフィン系樹脂フィルム、またはポリブチレンテレフタラート等のポリエステルフィルム、もしくはナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムの未延伸または二軸延伸したものであってもよい。積層の際に接着剤を用いる場合は、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、酸変性オレフィン樹脂系接着剤、コポリアミド系接着剤、コポリエステル系接着剤(厚さ:0.1〜5.0μm)等が好ましく用いられる。さらに熱硬化性塗料を、厚み0.05〜2μmの範囲で表面処理鋼板側、あるいはフィルム側に塗布し、これを接着剤としてもよい。
さらに、フェノールエポキシ、アミノ-エポキシ等の変性エポキシ塗料、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体けん化物、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体、エポキシ変性-、エポキシアミノ変性-、エポキシフェノール変性-ビニル塗料または変性ビニル塗料、アクリル塗料、スチレン-ブタジェン系共重合体等の合成ゴム系塗料等の熱可塑性または熱硬化性塗料の単独または2種以上の組合わせであってもよい。
本発明において、有機樹脂被覆層の厚みは3〜50μm、特に5〜40μmの範囲にあることが望ましい。厚みが上記範囲を下回ると耐食性が不十分となり、厚みが上記範囲を上回ると加工性の点で問題を生じやすい。
本発明において、表面処理鋼板への有機樹脂被覆層の形成は任意の手段で行うことができ、例えば、押出コート法、キャストフィルム熱接着法、二軸延伸フィルム熱接着法等により行うことができる。押出コート法の場合、表面処理鋼板の上に有機樹脂を溶融状態で押出コートして、熱接着させることにより製造することができる。すなわち、有機樹脂を押出機で溶融混練した後、T-ダイから薄膜状に押し出し、押し出された溶融樹脂膜を表面処理鋼板と共に一対のラミネートロール間に通して冷却下に押圧一体化させ、次いで急冷する。多層の有機樹脂被覆層を押出コートする場合には、各層用の押出機を複数使用し、各押出機からの樹脂流を多重多層ダイ内で合流させ、以後は単層樹脂の場合と同様に押出コートを行えばよい。また、一対のラミネートロール間に垂直に表面処理鋼板を通し、その両側に溶融樹脂ウエッブを供給することにより、前記表面処理鋼板両面に有機樹脂被覆層を形成させることができる。
3)缶および缶蓋
本発明の缶は、前述した樹脂被覆鋼板から形成されている限り、任意の製缶法によるものでよい。この缶は、側面継ぎ目を有するスリーピース缶であることもできるが、一般にシームレス缶(ツーピース缶)であることが好ましい。このシームレス缶は、絞り・再絞り加工、絞り・再絞りによる曲げ伸ばし加工(ストレッチ加工)、絞り・再絞りによる曲げ伸ばし・しごき加工、あるいは絞り・しごき加工等の従来公知の手段に付すことによって製造される。
また、本発明の缶蓋は、上述した樹脂被覆鋼板から形成されている限り、従来公知の任意の製蓋法によるものでよい。一般には、ステイ・オン・タブタイプのイージーオープン缶蓋やフルオープンタイプのイージーオープン缶蓋に適用することができる。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したに過ぎず、請求の範囲内において種々の変更を加えることができる。
鋼板として、
A:板厚0.20mm、調質度T-4の低炭素冷延鋼板
B:板厚0.20mm、調質度T-2の極低炭素冷延鋼板
を使用し、アルカリ脱脂、酸洗を施した後、ワット浴(組成:硫酸ニッケル240g/L、塩化ニッケル45g/L、ホウ酸30g/L)中にて表1に示す陰極電解条件1で陰極電解を行い、水洗して鋼板上にNiめっきを施した。その後、鋼板を水素3vol%、窒素97vol%の雰囲気中で700℃、30secの熱処理に供してNiと鋼板のFeを相互に拡散させ、鋼板上にFe-Ni合金層を形成した。続いて、フッ化チタン酸カリウム12g/L水溶液中にて表1に示す陰極電解条件2で陰極電解または浸漬処理を行い、TiおよびOを含む皮膜を鋼板の両面に形成し、表面処理鋼板No.1〜6を作製した。陰極電解処理の際は、陽極には白金被覆したTiを用いた。
比較のため、表2に示す条件で鋼板に電解処理と1secの浸漬処理(No.7を除く)を行い、表面処理鋼板No.7〜10を作製した。ここで、表面処理鋼板No.7では、陰極電解処理によりWを含有する皮膜が、表面処理鋼板No.8では、陽極電解処理後、リン酸マグネシウム水溶液に浸漬処理を行ってMg含有皮膜が形成されている。表面処理鋼板No.9では、陰極電解処理によりSn皮膜が形成された後、浸漬処理によりTi含有フェノール樹脂皮膜が形成されている。表面処理鋼板No.10では、陰極電解処理によりZr皮膜が形成された後、浸漬処理によりシランカップリング剤処理層が形成されている。
表面処理鋼板No.1〜6の合金層のNi量、皮膜のTi量、No.7の皮膜のW量、No.8の皮膜のMg量、No.9の皮膜のSn、Ti量、No.10の皮膜のZr、Si量の測定は、蛍光X線分析法により、それぞれ予め付着量を湿式分析して求めた検量板と比較して行った。また、Oは、XPSによる表面分析でその存在を確認した。合金層のNi量、皮膜のTi量、W量、Mg量、Sn量、Zr量、Si量を表1、2に示す。
これらの表面処理鋼板No.1〜10の両面に、厚さ25μm、共重合比12mol%のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタラートフィルム(有機樹脂)をラミネートして、ラミネート鋼板(樹脂被覆鋼板)No.1〜10を作製した。ラミネートは、210℃に加熱した鋼板とフィルムを一対のゴムロールで挟んでフィルムを鋼板に融着させ、ゴムロール通過後1sec以内に水冷して行った。このとき、鋼板の送り速度は40m/min、ゴムロールのニップ長は17mmであった。ここで、ニップ長とは、ゴムロールと鋼板が接する部分の搬送方向の長さのことである。そして、作製したラミネート鋼板No.1〜10について、下記の樹脂密着性の評価を行った。
樹脂密着性評価:温度130℃、相対湿度100%のレトルト雰囲気における180°ピール試験により樹脂密着性の評価を行った。180°ピール試験とは、図1の(a)に示すようなフィルム2を残して鋼板1の一部3を切り取った試験片(サイズ:30mm×100mm)を用い、図1の(b)に示すように、試験片の一端に重り4(100g)を付けてフィルム2側に180°折り返して30min間放置して行うフィルム剥離試験のことである。そして、図1の(c)に示す剥離長5を測定し、次のように樹脂密着性を評価し、◎または○であれば樹脂密着性が良好であるとした。
◎:剥離長が15mm未満
○:剥離長が15mm以上 20mm未満
△:剥離長が20mm以上50mm未満
×:剥離長が50mm以上
結果を表3に示す。本発明例であるラミネート鋼板No.1〜6では、いずれも良好な樹脂密着性を示している。これに対し、比較例であるラミネート鋼板No.7〜10は、樹脂密着性に劣っている。
Figure 2009052102
Figure 2009052102
Figure 2009052102
実施例1で作製したラミネート鋼板No.1〜10の樹脂被覆面に、カッターナイフを用いて鋼板素地まで達するカットを交差して施し、表4に示す試験液組成、条件で浸漬試験を行った。そして、カット部の耐食性を次のように評価し、○であれば耐食性が良好であるとした。
○:腐食無し
△:わずかに腐食がある
×:腐食が大きい
結果を表5に示す。本発明であるラミネート鋼板No.1〜6は耐食性良好である。これに対し、比較例であるラミネート鋼板No.7〜10はいずれも耐食性に劣っている。
Figure 2009052102
Figure 2009052102
実施例1で作製したラミネート鋼板No.1〜10を用いて、表6に示す条件で製缶加工を行い、缶胴の開口端をネックイン、フランジ加工してシームレス缶No.1〜10を作製した。また、同じラミネート鋼板を用いて、209径のSOT蓋を作製し、スコア加工部内外面をエポキシフェノール系塗料で補修した。作製したシームレス缶No.1〜10および蓋について、製缶後のフィルムの剥離や穴あきなどの異常の有無を目視で調査した。また、缶に50℃でコーヒー飲料を充填した後、蓋を2重巻締めし、125℃で25min間のレトルト処理を行い、37℃で6ヶ月放置後開缶して、缶内面側の腐食やフィルム異常を目視で調査した。
結果を表7に示す。本発明であるラミネート鋼板を用いたシームレス缶No.1〜6には、製缶後および内容物充填後に缶および蓋を調べたが、いずれにおいてもフィルム異常は確認できなかった。
一方、本発明でないラミネート鋼板を用いたシームレス缶No.7〜10では、製缶後にフィルム異常や、内容物充填後にフィルム異常(剥離)と腐食が確認された。
Figure 2009052102
Figure 2009052102
180°ピール試験を説明する図である。
符号の説明
1 鋼板
2 フィルム
3 鋼板の切り取った部位
4 重り
5 剥離長

Claims (6)

  1. 鋼板の少なくとも片面に、Fe-Ni合金層を有し、該Fe-Ni合金層上に、TiおよびOを含む皮膜を有することを特徴とする表面処理鋼板。
  2. TiおよびOを含む皮膜のTi量が片面あたり3〜200mg/m2であることを特徴とする請求項1に記載の表面処理鋼板。
  3. Fe-Ni合金層のNi量が片面あたり5〜1000mg/m2であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面処理鋼板。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表面処理鋼板に、有機樹脂が被覆されていることを特徴とする樹脂被覆鋼板。
  5. 請求項4に記載の樹脂被覆鋼板からなることを特徴とする缶。
  6. 請求項4に記載の樹脂被覆鋼板からなることを特徴とする缶蓋。
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