JP2009050933A - 高速移動刃物台 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動部分が軽量で高速高加速度での追従性が高く、迅速かつ高精度で超精密加工を行うことができる高速移動刃物台を提供する。
【解決手段】スライダベースと、スライダベースに対して摺動可能に配設されたスライダと、スライダの先端側に設けられ、工具を保持する工具ホルダと、スライダをスライダベースに対して相対移動させるリニアモータ装置と、スライダベースに対するスライダの移動位置を検出する位置検出装置と、をそなえた高速移動刃物台において、工具ホルダは、該工具ホルダに取り付けられる工具における前記先端側軸受の先端部からの突出量が少なくなるように、先端側摺動軸部に設けられた中空穴部の内周内であって、先端側軸受の対向位置に固定され、位置検出装置は、スライダの基端側に設けられた中空部内に配設されていることである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、NC加工機により精密な切削加工を行うバイト等を取り付ける刃物台に関し、特に高速高加速度で精密に往復移動する刃物台に関する。
従来、遠近両用レンズなどの光学部品は、切削加工した後、研磨加工を行うことによって仕上げられている。これらの光学部品は非軸対称形状であるため、従来型の旋盤では加工できず、フライカットと呼ばれる単刃の工具を位置制御しながら削るか、工作物を取り付けた主軸の回転と刃物台を同期制御して削るという方式が採用されてきた。
しかし、フライカットは、断続切削となるため加工能率が悪く、優れた加工面を得るには、工作物の送り速度を極めて遅くせざるを得なかった。また、フェイスミルと呼ばれる多刃工具を用いれば、能率は格段に向上するが、多くの刃を回転振れが無いように位置調整するのは極めて困難であり、結果として優れた面が得られないという課題があった。また、主軸と刃物台を同期制御する方式では、連続切削となるため能率の面で優れるが、従来のボールねじと回転型モータ、エンコーダを用いた刃物台では限界があり、高速高精度の制御は不可能であった。そのため、結果として加工面には切削条痕が残り、光学部品としての機能を満足させるためには、研磨加工を行わざるを得ず、総加工時間を短くできないという課題があった。
そのため、特許文献1のNC加工機では、主軸の長手方向に移動可能なZ軸テーブルと、前記Z軸方向に直交するX軸方向に移動可能なX軸テーブルと、主軸に対向して前記X軸テーブルに固定され、ターナーベース及び各種バイトを取り付ける刃物台と、ターナーベース上に固定された前記X軸方向に直交するZ軸方向に延びる軌道レールを備えたスライドブロックと、前記スライドブロックに対して前記軌道レールに沿って高速で往復移動し且つ前記工作物に切削加工するバイトを取り付けたスライダと、スライダを軌道レールに沿ってスライドブロック上で往復移動させる駆動装置とを備え、前記駆動装置は、前記軌道レールに沿って前記スライドブロックに固定されたリニアモータコイルと前記スライダに組み込まれた前記リニアモータ磁石板とから構成されるものとした。このようにバイトを取り付けたスライダをリニアモータで駆動させることにより、高速高加速度での往復移動に追従できるようにしている。
特開2002−126907号公報
しかし、上記特許文献1の技術では、往復運動するスライダの質量が大きくて大きな慣性力が生ずるため、高速高加速度に追従できず応答性が悪いという課題があった。また、スライダの先端に設けられるバイトを保持するホルダ部分が、スライダが摺動する軸受部分(スライダブロック)より先端側へ大きく飛び出ているため、工作物に接するバイトの先端に生じる切削力が、ホルダ部分の基端部に大きな曲げモーメントを生じて、曲がり或いは曲げ戻りによる振動を生じ、高い加工精度が得られないおそれがあった。また、スライダの移動位置を検出するため、リニアスケールが設けられているが、スライダの軸心より外れた所に設けられているため、測定精度が悪いという課題があった。
本発明は係る従来の課題に鑑みてなされたものであり、可動部分が軽量で高速高加速度での追従性が高く、迅速かつ高精度で超精密加工を行うことができる高速移動刃物台を提供するものである。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、スライダベースと、該スライダベースの先端側に設けられた先端側軸受及び同スライダベースの基端側に設けられた基端側軸受と、該先端側軸受により支持される先端側摺動軸部と前記基端側軸受により支持される基端側摺動軸部とを有し、前記スライダベースに対して軸線方向に相対移動可能に配設されたスライダと、該スライダの先端側に設けられ、工具を保持する工具ホルダと、前記スライダを前記スライダベースに対して高速で相対移動させる可動磁石型リニアモータ装置と、前記スライダベースに対する前記スライダの移動位置を検出する位置検出装置と、を備えた高速移動刃物台において、前記工具ホルダは、該工具ホルダに取り付けられる工具における前記先端側軸受の先端部からの突出量が少なくなるように、前記先端側摺動軸部に設けられた中空穴部の内周内であって、前記先端側軸受の対向位置に固定され、前記位置検出装置は、前記スライダの基端側に設けられた中空部内に配設されていることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記スライダの先端側には、四角柱状摺動軸部が形成されるとともに、前記先端側軸受は、前記四角柱状摺動軸部を摺動可能に支持する四角穴状に形成され、前記スライダの基端側には、円柱状摺動軸部が形成されるとともに、前記基端側軸受は、前記円柱状摺動軸部を摺動可能に支持する円形穴状に形成されていることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1又は2において、前記工具ホルダは、前記スライダの中心軸線上に工具の先端を保持するものであることである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記位置検出装置は、前記スライダの中心軸線上において計測するリニアスケールであることである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記高速刃物台に対して対称的に作動する同一の構成の高速刃物台を対向させて並設したことである。
請求項1に係る発明によると、工具ホルダをスライダの先端側摺動軸の中空穴部の内周内に固定するとともに、位置検出装置を、配置されるスライダの基端側の中空部内に設けることによって、スライダを軸線方向に短く形成して可動部分の軽量化を図ることができるので、応答精度を向上させることができる。また、軽量化によって応答周波数を上げることができるので、工作物主軸の回転数を上げることにより加工能率を向上させることもできる。工具ホルダにより保持される工具は、先端側軸受の先端より突出する量が少ないので、工具刃先の支持剛性を向上させることができる。そして、この工具刃先の支持剛性の向上によって、加工の際の刃先の微少振動を抑制して工作物の加工面の精度を向上させることができる。
請求項2に係る発明によると、スライダを先端側軸受と基端側軸受とのいわゆる両持ちで支持し、加工の際の工具に生じる曲げモーメントを、加工位置に近い四角穴状に形成された先端側軸受で効率よく受けることができる。そして、スライダの基端側の摺動軸部を小径の円柱状に形成したことと相俟って、スライダを小型化して軽量化を図ることができる。
請求項3に係る発明によると、スライダの中心軸線上に工具の先端が保持されるので、加工の際に工具に発生するねじりモーメントを低く抑えることができる。そして、先端側軸受の先端からの突出量を少くして工具刃先の支持剛性が向上されていることによる曲げ変位の低減と相俟って、加工精度を飛躍的に向上させることができる。
請求項4に係る発明によると、位置検出装置を、測定線(工作物に接する工具)と目盛線(リニアスケール)とが同一直線状に配置されるべきというアッベの原理に基づく位置(中空部内のスライダの中心軸線上の位置)に、位置検出装置を配設したので、スライダのピッチング、ヨーイングの影響が取り除かれて計測精度が向上する。そして、位置検出装置をスライダの中空部内へ配設することで図られる、スライダの軽量化による加工精度の向上と相俟って、飛躍的に制御特性を向上させることができる。
請求項5に係る発明によると、一方の高速移動刃物台を使用する場合は、スライドの移動に伴う慣性力を相殺するので、加工精度を向上させることができる。
また、両方の高速移動刃物台を使用して2つの工作物を同時に加工する場合は、さらに加工の際の加工抵抗による振動を相殺するので、加工精度をさらに向上させることができる。
本発明に係る高速移動刃物台を備えたNC加工機の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。図1は工具移動装置の構造を断面で示した側面からの概念図であり、図2は同断面で示す正面からの概念図である。
このNC加工機2は、図4に示すように、主軸4を回転させるスピンドルモータ6を組み込んだ主軸台8と、主軸4の長手方向であるZ軸方向に移動可能なZ軸テーブル10と、Z軸方向に直交するX軸方向にZ軸テーブル10上を移動可能であって且つ主軸台8を載置したX軸テーブル12と、主軸4の先端に設けられたチャックであるクランプ14と、クランプ14に保持される工作物Wと対向する位置に設置され、X軸方向及びZ軸方向に直角なY軸方向(垂直方向)を中心とするB軸回りに回動可能なターンテーブル16と、ターンテーブル16に設けられた高速移動刃物台18とから構成されている。X軸テーブル12は、図略のリニアモータによりZ軸テーブル10上に配設されたX軸ガイド13に沿って移動し、Z軸テーブル10は、図略のリニアモータによりベース9上に設置されたZ軸ガイド11に沿って移動するようになっている。ターンテーブル16は、図示されていないY軸テーブルに載置され、図略のリニアモータによって移動可能に構成されている。また、主軸台8のクランプ14は、工作物Wを保持してZ軸を中心とするC軸回りに回転するようになっている。また、図略のリニアエンコーダによりX軸テーブル12、Y軸テーブル及びZ軸テーブル10の位置が検出され、この位置の信号に基づき制御装置17によって前記リニアモータの作動が制御される。
高速移動刃物台18は、図1に示すように、ターンテーブル16上に固定された基枠20と、基枠20に対してZ軸と平行なW軸方向に摺動可能に配設されたスライダ24と、スライダ24の先端側(図1において左側)に組み付けられる工具ホルダ27と、スライダ24の基端側(図1において右側)に配設される位置検出装置としての光学式リニアスケール26と、スライダ24の中央外周に組み付けられたマグネット構成体50及び前記基枠20の内壁に固定されたリニアモータコイル22からなる可動磁石型リニアモータ28と、から構成される。
基枠20には、先端側(図1において左側)に断面矩形状の矩形静圧油軸受30と、基端側(図1において右側)に断面円形状の円形静圧油軸受32とが組み付けられている。矩形静圧油軸受30は、請求項1における先端側軸受、円形静圧油軸受32は、同基端側軸受を夫々構成する。矩形静圧油軸受30の先端には前面蓋体34が、基枠20の基端には後面蓋体36が組付けられている。矩形静圧油軸受30は後述する四角柱状摺動軸部38を油の静圧力によってW軸方向(スライダ24の中空軸線CL方向)に移動可能に支持する。円形静圧油軸受32は後述する円柱状摺動軸部42を同様に支持するようになっている。
スライダ24は、先端部の外周が矩形状であり、中央部及び基端部が円柱状である中空棒材より形成されている。また、基端部と中央部との境にはリニアスケール固定壁25が設けられ、後述する光学式リニアスケール26を固定するとともに、スライダ24の中空部分を区切っている。スライダ24の先端部は、先端が開口して中空穴部45を有する四角柱状摺動軸部38が形成され、四角柱状摺動軸部38は基枠20の矩形静圧油軸受30に摺動可能に嵌合している。四角柱状摺動軸部38の先端側の中空穴部45には工具としてのバイト29を保持する工具ホルダ27が図略のボルトにより組付けられ、工具ホルダ27は前面蓋体34に設けられた開口に遊嵌されている。工具ホルダ27と前面蓋体34との隙間には図略のエアシールが設けられ、切削加工時の切り屑及び切削液が静圧軸受部に入らないようになっている。
この工具ホルダ27は、四角柱状摺動軸部38の先端側の中空穴部45の内周内であって、矩形静圧油軸受30が軸方向に延在する範囲に、工具ホルダ27の主な部分が覆われるように固定されている。これにより工具ホルダ27に保持されるバイト29が、矩形静圧油軸受30の先端より大きく突出することが無いように構成される。また、バイト29は工具ホルダ27に保持されたとき、バイト29の先端がスライダ24の中空軸線CL上に位置するようになっている。
前記スライダ24の中央部には、例えば鉄製で矩形状のヨーク51が外嵌され、ヨーク51の外周の4面には夫々永久磁石によるマグネット構成体50が固定されて可動磁石型リニアモータ28の可動部を構成している。そして、スライダ24の上部に設けられたキー溝に嵌合されたキー部材40によりヨーク51は、スライダ24に対して軸心方向の相対回転不能に固定されている。また、可動磁石型リニアモータ28の固定部を構成するリニアモータコイル22が、マグネット構成体50を取り囲むように前記基枠20の内壁に配設され、リニアモータコイル22はマグネット構成体50に磁気的空隙を介して夫々対向している。また、該リニアモータコイル22は、図略の直流電源に連結される図略の電流制御回路に接続されている。
スライダ24の基端部は、基端が開口した円形中空状に円柱状摺動軸部42が形成され、円柱状摺動軸部42の中空部43には前記リニアスケール固定壁25において光学式リニアスケール26のインデックススケール部44が基端側に向かって突出するように固定されている。このインデックススケール部44はスライダ24の中空軸線CLに沿って配設され、該中空軸線CL上でスライダ24の移動位置が検知できるように構成されている。一方、前記基枠20の後面蓋体36には栓部材46が嵌合され、栓部材46には図略のブラケット及び固定ビスにより光学式リニアスケール26のセンサーヘッド48が円柱状摺動軸部42の中空部43内に向かって突設されている。これらのセンサーヘッド48及びインデックススケール部44によりスライダ24の移動量を検出する。そして、この光学式リニアスケール26により検出された移動量の信号が制御装置17に送られ、制御装置17の指令によって前記電流制御回路に電流値を制御して可動磁石型リニアモータ28が作動する。この電流制御回路として、例えばIGBT(Inerted Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子から構成されるアンプが考えられる。また、スライダ24は、例えば0〜10mmのストローク、20Hzのサイクルで作動するようになっている。
上記のように構成されたNC加工機2の作動を以下に説明する。このNC加工機2は、予め入力された加工プログラムに基づき、すべて制御装置17によって工作物Wの切削加工が行われる。
まず、工作物Wは、クランプ14に保持され、スピンドルモータ6によりC軸回りに回転しながらZ軸テーブル10をZ軸方向移動することにより、工作物Wを高速移動刃物台18に接近させる。そして、工作物Wがバイト29の先端に接触して切削が開始する。切削は、例えば、工作物Wの外側より回転される中心に向かってバイト29の先端が移動するよう、X軸テーブル12をX軸方向に移動しながら行う。高速移動刃物台18は、可動磁石型リニアモータ28において、リニアモータコイル22に通電すると、スライダ24に先端部側或いは基端部側へ移動させる推力が働き、電流量に応じた距離だけ一方へ移動する。そして、前記IGBT等により正逆の通電をすると、スライダ24は往復移動する。この移動位置は光学式リニアスケール26により検出され、検出位置の信号が制御装置17に送られて、前記IGBT等により通電方向及び通電量が定められてスライダ24(バイト29)の移動量が制御される。制御装置17は予め決められた加工指令値に基づいてスライダ24に設けたバイト29によって切削加工を行わせ、その実際の位置情報をフィードバックさせ、実際の位置情報と加工指令値との差を零に近づける制御をおこなう。このような制御を行いながら、主軸4の回転位相に応じてバイト29を高速往復移動させることにより、例えば工作物Wの加工を行う。また、バイト29は切削点となる先端がB軸の回転中心とほぼ一致され、工作物Wの曲面に合わせてバイト29が一定の角度での切削が可能となるので、曲面に対して均一な超精密切削仕上げを行うことができる。また、スライダ24は、静圧油軸受30,32によって静圧支持されているので、バイト29等を微細かつ高速でかつ安定的に移動制御できるようになり、工作物Wの加工精度を向上させることができる。
上記実施形態における高速移動刃物台18によると、工具ホルダ27を矩形静圧油軸受30の内周壁内側に形成するとともに、光学式リニアスケール26を円形静圧油軸受32の内周壁内側に設けることによってスライダ24を軸線方向に短く形成でき、可動部分の軽量化を図ることができるので、応答精度を向上させることができる。また、この可動部分の軽量化により応答周波数を上げることができるので、工作物主軸の回転数を上げることができ、加工能率を向上させることができる。そして、工具ホルダ27により保持されるバイト29は、スライダ24の先端より突出する量が少ないので、バイト29の刃先の支持剛性が高められる。そして、支持剛性が高められると、加工に際の刃先の微少振動が抑制されて工作物Wの加工面の精度を向上させることができる。このように加工面の精度が向上するので、例えば、眼鏡レンズの加工において、切削後に行われる仕上げのための研磨工程を省略することができ、大幅な工程集約を図ることができる。また、バイト29の刃先の支持剛性が向上した分、加工の際の切り込み量を増やせるので、加工能率を上げることができる。
また、スライダ24をいわゆる両持ちで支持し、加工の際のバイト29により生じる曲げモーメントを、加工位置に近い矩形静圧油軸受30で効率よく受けることができる。そして、スライダ24の基端側の摺動軸部(円柱状摺動軸部42)を小径の円柱状に形成したことと相俟って、スライダ24を小型化して軽量化を図ることができる。
また、スライダ24の中心軸線CL上に該バイト29の先端が保持されるので、加工の際にバイト29に発生するねじりモーメントを低く抑えることができる。そして、先端側軸受の先端からの突出量を少くして工具(バイト)29刃先の支持剛性が向上されていることによる曲げ変位の低減と相俟って、加工精度を飛躍的に向上させることができる。
また、光学式リニアスケール26(位置検出装置)を、測定線(工作物に接する工具)と目盛線(リニアスケール)とが同一直線状に配置されるべきというアッべの原理に基づく位置(中空部43内のスライダ24の中心軸線CL上の位置)に、光学式リニアスケール26を配設したので、スライダ24のピッチング、ヨーイングの影響が取り除かれて計測精度が向上する。そして、光学式リニアスケール26をスライダ24の中空部43内へ配設することで図られる、スライダ24の軽量化による加工精度の向上と相俟って、飛躍的に制御特性を向上させることができる。
なお、上記実施形態においては、高速移動刃物台をB軸回りに回転するターンテーブル上に配置するものとしたが、これに限定されず、例えば、図5に示すように、高速移動刃物台18が、固定テーブル19上に設置されているものでもよく、また、X軸方向に移動可能なテーブル上に設置されているものでもよい。
また、上記実施形態では、工具ホルダに取り付ける工具をバイトとしているが、これに限定されず、例えば、工具ホルダに小型のエアタービンを装着することにより、エンドミルやフェイスミル等のミーリング工具を取り付けるものでもよい。
また、本実施形態は、眼鏡レンズなど回転軸に直交する面を加工する、いわゆる正面旋盤加工をおこなうものとしたが、これに限定されず、例えば円筒面が楕円形であるピストンやカムなどの加工に使用することができる。
次に、本発明に係る高速移動刃物台の別の実施形態について、以下に説明する。この高速移動刃物台58には、図6に示すように、高速移動刃物台58とほぼ同じ機構で、対称的な動きをする対称高速移動刃物台60が、高速移動刃物台58と同じテーブル62の上に設けられている。この対称高速移動刃物台60のスライダ64は、高速移動刃物台58のスライダ24と同一の質量で、同一の振幅、同一の周波数で逆方向に対称的に作動するものであり、その構成は、高速移動刃物台58と対称的に形成されている点において相違し、その他の構成は同様なので説明を省略する。
上記のように対称高速移動刃物台60を設けた高速移動刃物台58においては、いわゆるカウンタバランス機構を構成するものであり、加工を一方の高速刃物移動台58又は60で行う場合には、スライダ24の高速往復移動に伴う水平方向の慣性力が相殺され、該刃物台58の工具29における振動を抑えるので、工作物Wの加工表面精度を飛躍的に向上させることができる。
また、両方の高速移動刃物台58及び60を使用して2つの工作物を同時に加工する場合には、加工の際の加工抵抗による振動をも相殺するので、加工精度をさらに向上させることができる。
本発明に係る高速移動刃物台の側面からの断面図。 同II-II断面図。 同III-III断面図。 高速移動刃物台をNC加工機に使用した実施形態を示す平面概要図。 高速刃物台を使用した別例を示す平面概要図。 別の実施形態を示す断面図。
符号の説明
18…高速移動刃物台、22…スライダベース、24…スライダ、26…光学式リニアスケール、27…工具ホルダ、28…可動磁石型リニアモータ、29…工具(バイト)、30…先端側軸受(矩形静圧油軸受)、32…基端側軸受(円形静圧油軸受)、38…先端側摺動軸部(四角柱状摺動軸部)、42…基端側摺動軸部(円柱状摺動軸部)、43…中空部、45…中空穴部、58…高速移動刃物台、60…対称高速移動刃物台、スライダ…64、CL…中心軸線、W…工作物。

Claims (5)

  1. スライダベースと、該スライダベースの先端側に設けられた先端側軸受及び同スライダベースの基端側に設けられた基端側軸受と、該先端側軸受により支持される先端側摺動軸部と前記基端側軸受により支持される基端側摺動軸部とを有し、前記スライダベースに対して軸線方向に相対移動可能に配設されたスライダと、該スライダの先端側に設けられ、工具を保持する工具ホルダと、前記スライダを前記スライダベースに対して高速で相対移動させる可動磁石型リニアモータ装置と、前記スライダベースに対する前記スライダの移動位置を検出する位置検出装置と、を備えた高速移動刃物台において、
    前記工具ホルダは、該工具ホルダに取り付けられる工具における前記先端側軸受の先端部からの突出量が少なくなるように、前記先端側摺動軸部に設けられた中空穴部の内周内であって、前記先端側軸受の対向位置に固定され、
    前記位置検出装置は、前記スライダの基端側に設けられた中空部内に配設されていることを特徴とする高速移動刃物台。
  2. 請求項1において、前記スライダの先端側には、四角柱状摺動軸部が形成されるとともに、前記先端側軸受は、前記四角柱状摺動軸部を摺動可能に支持する四角穴状に形成され、
    前記スライダの基端側には、円柱状摺動軸部が形成されるとともに、前記基端側軸受は、前記円柱状摺動軸部を摺動可能に支持する円形穴状に形成されていることを特徴とする高速移動刃物台。
  3. 請求項1又は2において、前記工具ホルダは、前記スライダの中心軸線上に工具の先端を保持するものであることを特徴とする高速移動刃物台。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記位置検出装置は、前記スライダの中心軸線上において計測するリニアスケールであることを特徴とする高速移動刃物台。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、前記高速移動刃物台に対して対称的に作動する同一の構成の高速移動刃物台を対向させて並設したことを特徴とする高速移動刃物台。
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