JP2009050110A - 架空絶縁電線のトラッキング検知装置 - Google Patents

架空絶縁電線のトラッキング検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成でトラッキングの発生を容易に検知する。
【解決手段】架空絶縁電線5でトラッキングを発生し易いトラッキング発生予測箇所7における架空絶縁電線5の外周に設けられ、かつ、装置本体3に覆われて前記トラッキングの発生で侵食される材質からなるスペーサ3と、このスペーサ3に一端側を埋設し、かつ、他端側を弛ませて前記架空絶縁電線5に固定した線条体11と、前記トラッキングの発生でスペーサ3が侵食された時に前記線条体11の一端側を前記スペーサ3から抜脱するように前記線条体11に吊り下げた錘13と、で構成されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、架空絶縁電線のトラッキング検知装置に関し、特に屋外に布設される架空絶縁電線の懸架部又は把持部で雨水等の影響によりトラッキングが発生した時に、このトラッキングを検知するための架空絶縁電線のトラッキング検知装置に関する。
従来、架空絶縁電線の懸架部又は把持部では、雨水等の影響によりトラッキングが発生する。すなわち、トラッキングは、雨水等の影響による湿潤あるいは塩害による塩分の付着等による汚損が原因でコロナ放電が生じるために、架空絶縁電線の絶縁体が破壊される現象である。このトラッキング現象は、架空絶縁電線の絶縁体に焼損を生じさせて応力腐食断線等の導体断裂事故を招くことがある。
このトラッキングの発生は布設環境・天候に大きな影響を受けるものであり、その発生を予知することは非常に難しいものである。その上、架空絶縁電線自体が高所に布設されるものであり、トラッキングは懸架部又は把持部の内部で生ずるために、地上からの点検ではトラッキングの発生を検知することが非常に困難である。
そこで、このトラッキングの対策として、例えば特許文献1では、高圧配電線の本線から引き出される高圧引下線にトラッキングを防止する材料又は部材を設けることで、高圧引下線への沿面距離を増大させている。
また、特許文献2では、絶縁電線用の保護カバーの耐トラッキング特性を向上させるために、前記保護カバーは合成樹脂製カバー本体の内外表面にセラミック層を形成している。これにより、前記カバー本体が耐熱性の高い無機物であるセラミック層で覆われているので、保護カバーは容易に熱劣化せず、トラッキングが発生しても事故が生じにくいとしている。
また、特許文献3では、トラッキングが生じていることを検知する機材として形状記憶合金が用いられている。すなわち、形状記憶合金によって、トラッキングが発生した場合に生ずる熱により異常を検知するものである。具体的には、形状記憶合金からなる電線巻付けバインドにて電線を碍子に保持すると共に、電線と電線巻付けバインドの端部との間で生じるトラッキング現象により電線巻付けバインドの温度が所定の値以上になると、電線巻付けバインドが記憶している形状に変形し、この変形を地上からの目視点検にて検知するものである。
特開平9−51627号公報 特開平7−296658号公報 特開2006−278110号公報
ところで、従来の特許文献1においては、沿面距離を増大させることでトラッキングを防止しようとしているが、実際には汚損により沿面絶縁は低下してしまい、トラッキングを防止することは非常に困難である。
また、特許文献2においては、単に損傷を受けにくい無機材料の構造では確実にトラッキングを防止できるものではなく、トラッキング電流は流れてしまう。そのために、無機材料を使用しているセラミック層の部分は損傷を受けにくいが、その他の部材の樹脂材料は損傷を受けることになる。
また、特許文献3においては、形状記憶合金を使用してトラッキング現象の発生を知らせる方法であるが、トラッキングを生ずる部材は殆どの場合に屋外で使用されるものであり、環境温度に左右されるので、実現は困難であり、かつ、形状記憶合金は高価な部材である。
この発明は、簡単な構成でトラッキングの発生を容易に検知することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明の架空絶縁電線のトラッキング検知装置は、架空絶縁電線でトラッキングを発生し易いトラッキング発生予測箇所における架空絶縁電線の外周に設けた架空絶縁電線のトラッキング装置であって、装置本体に覆われて、前記トラッキングの発生で侵食される材質からなるスペーサと、このスペーサに一端側を埋設し、かつ、他端側を弛ませて前記架空絶縁電線に固定した線条体と、前記トラッキングの発生でスペーサが侵食された時に前記線条体の一端側を前記スペーサから抜脱するように前記線条体に吊り下げた錘と、で構成されることを特徴とするものである。
また、この発明の架空絶縁電線のトラッキング検知装置は、前記架空絶縁電線のトラッキング検知装置において、前記錘は、前記線条体に沿って移動自在に設けられていることが好ましい。
また、この発明の架空絶縁電線のトラッキング検知装置は、前記架空絶縁電線のトラッキング検知装置において、前記錘は、前記線条体の前記スペーサ寄りの位置に吊り下げていることが好ましい。
また、この発明の架空絶縁電線のトラッキング検知装置は、前記架空絶縁電線のトラッキング検知装置において、前記スペーサの内部には、通電状態を切り換える切換スイッチを備えた電子回路を設け、地上には、前記電子回路の通電状態を検知する導通検知装置を前記電子回路に導電線で接続して設け、前記線条体は、前記切換スイッチを切り換えるべく係合していることが好ましい。
また、この発明の架空絶縁電線のトラッキング検知装置は、前記架空絶縁電線のトラッキング検知装置において、前記スペーサの内部には、通電状態を切り換える切換スイッチを備えた電子回路を設け、前記電子回路に接続し、かつ前記スペーサの外側に露出した発光体を設け、前記線条体は、前記切換スイッチを切り換えるべく係合していることが好ましい。
また、この発明の架空絶縁電線のトラッキング検知装置は、前記架空絶縁電線のトラッキング検知装置において、前記トラッキング発生予測箇所は、前記架空絶縁電線を懸架する懸架部又はこの懸架部の近傍であることが好ましい。
また、この発明の架空絶縁電線のトラッキング検知装置は、前記架空絶縁電線のトラッキング検知装置において、前記トラッキング発生予測箇所は、前記架空絶縁電線を把持する把持部又はこの把持部の近傍であることが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、簡単な構成で、しかも高価な材料は使用せずに、トラッキングが発生していることを確実に検知できる。また、検知機構は重力を利用したものであるので、環境温度の影響を受けずに検知できる。また、スペーサ及び検知機構は簡単な構成でコンパクトにできるので、架空絶縁電線のトラッキング発生予測箇所の既存設備にも容易に設けることができ、トラッキング発生予測箇所の適用範囲が広いものである。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1を参照するに、第1の実施の形態に係る架空絶縁電線のトラッキング検知装置1は、トラッキングの発生で侵食される材質からなるスペーサ3が、架空絶縁電線5(以下、単に「電線」という)でトラッキングを発生し易いトラッキング発生予測箇所7における電線5の外周に設けられている。前記スペーサ3の外周は平板状の装置本体9で筒状に卷回して覆われることで、電線5に固定されている。なお、前記スペーサ3には、トラッキング現象の発生で侵食される樹脂やゴム等の材料が用いられている。
さらに、線条体としての例えばワイヤ11はその一端側を前記スペーサ3に埋設され、かつ、他端側を弛ませて前記電線5に固定されている。また、前記トラッキングの発生でスペーサ3が侵食された時に前記ワイヤ11の一端側を前記スペーサ3から抜脱するように錘13が前記ワイヤ11に吊り下げられている。
より詳しく説明すると、電線5は、図1に示されているように、中心導体15と、この中心導体15の外周を被覆する絶縁体17と、で構成されている。
また、上記の線条体としての例えばワイヤ11は、例えばステンレスもしくはガラス繊維などで作られたものである。また、上記の錘13は、この実施の形態では前記ワイヤ11を挿通可能な貫通穴部を有する中空の形状をしており、前記ワイヤ11が錘13の貫通穴部に挿通された状態で、前記ワイヤ11の一端側にはワイヤ11が垂れ下がっても錘13が下方へ落下しないように錘13の貫通穴部より大きい結び目あるいは他の部材等のストッパ部19(図2参照)が設けられている。前記ワイヤ11の前記ストッパ部19を設けた方の一端側は前記スペーサ3の内部に埋設されており、一方、前記ワイヤ11の他端側は弛ませた状態で電線5に巻き付けて縛ったり、あるいはリングなどの固定具を用いたり、あるいは他の方法で固定されている。
したがって、前記ワイヤ11には、図1に示されているように、弛んだワイヤ11のほぼ中央に位置する錘13の重力により常時下方へ引っ張る付勢力がかかっていることになる。
上記構成により、トラッキングが発生して進行すると、図2に示されているように、電線5の被覆材である絶縁体17のみならず、スペーサ3が侵食されるために、このスペーサ3に埋設していたワイヤ11の一端側が錘13の荷重による付勢力よってスペーサ3から抜け落ちて垂れ下がることになる。つまり、ワイヤ11の他端側が電線5に固定されているので、錘13の荷重がワイヤ11の一端側をスペーサ3から抜脱する方向に引っ張ることになり、錘13がワイヤ11に沿ってワイヤ11の一端側を下方へ落下させ、ワイヤ11の一端側のストッパ部19で停止する。
このようにワイヤ11が電線5に垂れ下がった状態は、当該部位から離れた地上からも容易に確認することができるので、トラッキングの発生及びその進行を地上から容易に検知することができる。換言すれば、トラッキングの進行により生ずるスペーサ3の侵食状態を検知することで、トラッキングによる異常を検知することができる。
なお、前述した例では、錘13がワイヤ11を挿通可能な貫通穴部を有する中空の形状であり、錘13の貫通穴部にワイヤ11を挿通することで錘13がワイヤ11に沿って移動可能に設けられているが、他の例としては、錘13がワイヤ11に沿って移動しなくても、例えばワイヤ11の一端側のスペーサ3の近傍、つまりスペーサ3寄りの位置に固定的に吊り下げたものであっても良い。この場合は、予めワイヤ11の弛み長さがワイヤ11の一端側をスペーサ3から抜脱するだけの余裕を持っていることが必要である。トラッキング現象によりスペーサ3が侵食されると、ワイヤ11のスペーサ3の近傍に設けた錘13の荷重により、ワイヤ11のスペーサ3側の一端側をスペーサ3から抜脱方向に引っ張り出すことになり、ワイヤ11が電線5に垂れ下がった状態になる。
なお、上記のトラッキング発生予測箇所7としては、高圧絶縁電線に多く見られる。例えば、高圧絶縁電線を支持する高圧引通し碍子の付近や、高圧引下げ線、高圧カットアウトリード線、変圧器プッシングリード線などでトラッキングが発生し易いものである。
より詳しく説明すると、上記の電線5は、例えば図3〜図5に示されているように、図示しない電柱の腕金21に固定された高圧引通し碍子23等の懸架部25により適宜間隔毎に懸架され、あるいは、例えば図6〜図8に示されているように、複数の電線5から露出した中心導体15同士を図示しないクランプで接続する把持部27で把持されている。なお、前記把持部27は高圧引留部絶縁カバー29で覆われている。
なお、この実施の形態では、上記の懸架部25とは、電路の中央部で電線5を下から持ち上げたり、上から吊り下げたりする部分をいうものであり、上記の把持部27とは、電路の末端で電線5を把持する部分をいうものである。
このような例では、トラッキング発生予測箇所7としては、電線5を懸架する懸架部25又は前記懸架部25の近傍、あるいは、電線5を把持する把持部27又は前記把持部27の近傍を挙げることができる。
次に、第1の実施の形態のトラッキング検知装置1が前者の懸架部25又は前記懸架部25の近傍に取り付けられる場合について説明する。
図3(A),(B)を参照するに、高圧引通し碍子23は図示しない電柱の腕金21に固定されて電線5を下から持ち上げる懸架部25の例であり、トラッキング検知装置1は前記高圧引通し碍子23で支持される部分の電線5に装着される。すなわち、スペーサ3が前記高圧引通し碍子23で支持される部分の電線5の外周に装着されて装置本体9で固定され、錘13に挿通したワイヤ11の一端側がスペーサ3に埋設され、ワイヤ11の他端側が弛んだ状態で電線5に固定される。なお、この例では、電線5にはバインド線31が巻き付けられており、このバインド線31は前記高圧引通し碍子23にも巻き付けられているが、バインド線31が無くても上記のスペーサ3を高圧引通し碍子23に固定できる。
図4を参照するに、懸架部25としての例えば碍子33が既存の設備として設けられている場合は、前記碍子33に隣接させてトラッキング検知装置1を設けることができる。すなわち、懸架部25の既存の設備の近傍に後付けすることで適用可能である。なお、トラッキング検知装置1を装着する方法は、前述した図1の実施の形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
図5(A)を参照するに、碍子35は電柱37の腕金39に固定されて電線5を上から吊り下げる懸架部25の例であり、前記碍子35で支持される部分の電線5にトラッキング検知装置1を前述した図3の実施の形態と同様に装着することができる。
図5(B)を参照するに、碍子41は図示しない電柱の腕金43の上面に固定された複数の懸架部25の例であり、前記各碍子41で支持される部分の電線5にトラッキング検知装置1を前述した図3の実施の形態と同様に装着することができる。
図5(C)を参照するに、相間スペーサ45と称するもので、電線5を上から吊り下げる懸架部25の一例である。相間スペーサ45は支持線45Aに吊り下げられた支持部材45Bに例えば3箇所の電線保持部45Cが設けられており、前記各電線保持部45Cの電線5にトラッキング検知装置1を前述した図3の実施の形態と同様に装着することができる。
図5(D)を参照するに、高圧引下げ線47と称するもので、横方向に延びる2本の腕金49が上下に設けられ、複数の高圧引下げ線47が2本の腕金49に固定した複数の碍子51の間に延線される。図のA部付近がトラッキング発生予測箇所7となる。そこで、トラッキング検知装置1を各高圧引下げ線47のA部付近に前述した図1の実施の形態と同様に装着することができる。
次に、第1の実施の形態のトラッキング検知装置1が後者の把持部27又は前記把持部27の近傍に取り付けられる場合について説明する。
図6を参照するに、高圧引留部53は電路の末端で電線5を把持する把持部27の例であり、把持部27は高圧引留部絶縁カバー29で覆われている。トラッキング検知装置1は高圧引留部53の高圧引留部絶縁カバー29の後側(図6において左側)の近傍の電線5の外周に装着されている。なお、トラッキング検知装置1を装着する方法は、前述した図1の実施の形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
また、トラッキング検知装置1は、高圧引留部53の高圧引留部絶縁カバー29から図6において上方へ分岐された電線5にも前記高圧引留部絶縁カバー29の近傍に装着することができる。この場合のトラッキング検知装置1を装着する方法は、前述した図1の実施の形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
図7を参照するに、トラッキング検知装置1は、図6と同様の把持部27としての例えば高圧引留部53の高圧引留部絶縁カバー29の外側に装着される。すなわち、スペーサ3が電線5を覆っている前記高圧引留部絶縁カバー29の外周に装着されて装置本体9で固定され、錘13に挿通したワイヤ11の一端側がスペーサ3に埋設され、ワイヤ11の他端側が弛んだ状態で電線5に固定される。
図8を参照するに、トラッキング検知装置1は、図6と同様の高圧引留部53の高圧引留部絶縁カバー29の内側の電線5に前述した図1の実施の形態と同様に装着される。
以上のことから、第1の実施の形態のトラッキング検知装置1は下記に示す効果を奏する。
(1)簡単な構成で、トラッキングの進展を確実に検知できる。また、従来のように沿面距離を長く取る必要がなく、既存部材の一部として構成できるので、部材自体をコンパクトにできる。
(2)トラッキングによるスペーサ3の材料としての例えば樹脂材料の侵食を利用するので、形状記憶合金などのような高価な材料は使用しなくとも、トラッキングが発生していることを確実に検知できる。すなわち、トラッキングによる侵食を受けにくい高価で重い無機材料ではなく、安価で軽量な樹脂材料を懸架部25や把持部27やそれぞれの近傍のトラッキング発生予測箇所7に使用できる。
(3)トラッキング発生の異常表示のための検知機構は、重力を利用するものなので、屋外での不確定要素である環境温度の影響を受けずに確実に検知できる。また、従来のような電線巻付けバインドを設けなくても検知できる。
(4)電線5の懸架部25や把持部27に組み込むことが可能であるので、懸架部25や把持部27は従来通りの大きさで済むので適用範囲が広いものである。
(5)軽量樹脂材料を使用するので、例えば、懸架部25や把持部27を吊り上げるワイヤなどの周辺部材は従来通りの大きさや強度でも構わない。
(6)既存の懸架部25や把持部27やそれぞれの近傍のトラッキング発生予測箇所7に後付けすることができ、既存設備にも適用できる。
次に、この発明の第2の実施の形態に係るトラッキング検知装置55について図面を参照して説明する。なお、前述した第1の実施の形態のトラッキング検知装置1とほぼ同様であるので、主として異なる部分のみを説明し、同様の部材は同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図9を参照するに、前記スペーサ3の内部には通電状態を切り換える切換スイッチ57を備えた電子回路59を設けており、地上には電子回路59の通電状態を検知する導通検知装置61が前記電子回路59に導電線63にて接続されている。また、前述した第1の実施の形態と同様のワイヤ11の一端側が前記スペーサ3の内部に埋設されており、ワイヤ11の一端側の端部が前記切換スイッチ57を切り換えるべく係合している。なお、この第2の実施の形態では、切換スイッチ57は断路スイッチであり、通常では電子回路59に通電されている状態にあり、導通検知装置61は電子回路59のON状態からOFFに切り換わったことを検知するものである。しかし、その逆も可能である。
したがって、トラッキング現象によりスペーサ3が侵食されると、前述した第1の実施の形態と同様に、錘13の荷重により、ワイヤ11のスペーサ側の一端側がスペーサ3から抜脱方向に引っ張られることになり、ワイヤ11の端部に係合する切換スイッチ57が作動して、電子回路59のON状態を遮断してOFFに切り換わる。導通検知装置61がこの電子回路59のOFF状態を検知することになり、トラッキングの発生及びその進行を地上から容易に検知することができる。
以上のことから、この発明の第2の実施の形態のトラッキング検知装置55は、基本的には、前述した第1の実施の形態のトラッキング検知装置1の場合とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。なお、トラッキング検知装置55は重力と電気的なものであるので、環境温度の影響を受けずに検知できる。
次に、この発明の第3の実施の形態に係るトラッキング検知装置65について図面を参照して説明する。なお、前述した第1及び第2の実施の形態のトラッキング検知装置1、55とほぼ同様であるので、主として異なる部分のみを説明し、同様の部材は同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図10を参照するに、前記スペーサ3の内部には通電状態を切り換える切換スイッチ67を備えた電子回路69を設けており、前記スペーサ3の外側に露出した発光ダイオード(LED)などの発光体71が前記電子回路69に接続して設けられている。また、前述した第1の実施の形態と同様のワイヤ11の一端側が前記スペーサ3の内部に埋設されており、ワイヤ11の一端側の端部が前記切換スイッチ67を切り換えるべく係合している。なお、この第3の実施の形態では、通常では電子回路59に通電されていない状態にあり、切換スイッチ57はOFF状態からON状態に切り換えるスイッチである。しかし、その逆も可能である。
したがって、トラッキング現象によりスペーサ3が侵食されると、前述した第1の実施の形態と同様に、錘13の荷重により、ワイヤ11のスペーサ3側の一端側がスペーサ3から抜脱方向に引っ張られることになり、ワイヤ11の先端に係合する切換スイッチ67が作動して、電子回路69のOFF状態からON状態に切り換わるので、発光体71が発光することになり、トラッキングの発生及びその進行を地上から容易に光学的に異常表示を検知することができる。
以上のことから、この発明の第3の実施の形態のトラッキング検知装置65は、基本的には、前述した第1及び第2の実施の形態のトラッキング検知装置1、55の場合とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。なお、トラッキング検知装置65は重力と電気的なものであるので、環境温度の影響を受けずに検知できる。
なお、前述した第2,第3の実施の形態のトラッキング検知装置55、65は、前述した第1の実施の形態の図3〜図8の例と同様に適用可能である。
また、第1の実施の形態のトラッキング検知装置1は、最も簡単な装置であるが、第2及び第3の実施の形態のトラッキング検知装置55、65も比較的簡単な装置である。
この発明の第1の実施の形態の架空絶縁電線のトラッキング検知装置を概略的に示す斜視図である。 図1のトラッキング検知装置でトラッキング現象を検知したときの状態を示す斜視図である。
装置を概略的に示す斜視図である。
(A)は、第1の実施の形態のトラッキング検知装置を懸架部としての高圧引通し碍子に装着した状態の正面図で、(B)は(A)の斜視図である。 第1の実施の形態のトラッキング検知装置を既存の懸架部の近傍に後付けした一例を示す要部断面を含む斜視図である。 (A)〜(D)は、第1の実施の形態のトラッキング検知装置を他の懸架部に装着した状態の斜視図である。 第1の実施の形態のトラッキング検知装置を既存の把持部の近傍に後付けした一例を示す斜視図である。 第1の実施の形態のトラッキング検知装置を把持部の高圧引留部絶縁カバーの外部に装着した状態の斜視図である。 第1の実施の形態のトラッキング検知装置を把持部の高圧引留部絶縁カバーの内部に装着した状態の斜視図である。 この発明の第2の実施の形態の架空絶縁電線のトラッキング検知装置を概略的に示す斜視図である。 この発明の第3の実施の形態の架空絶縁電線のトラッキング検知
符号の説明
1 トラッキング検知装置(第1の実施の形態の)
3 スペーサ
5 架空絶縁電線
7 トラッキング発生予測箇所
9 装置本体
11 ワイヤ(線条体)
13 錘
15 中心導体
17 絶縁体
19 ストッパ部
21 腕金
23 高圧引通し碍子
25 懸架部
27 把持部
29 高圧引留部絶縁カバー
33、35、41 碍子
45 相間スペーサ
47 高圧引下げ線
51 碍子
53 高圧引留部
55 トラッキング検知装置(第2の実施の形態の)
57 切換スイッチ
59 電子回路
61 導通検知装置
63 導電線
65 トラッキング検知装置(第3の実施の形態の)
67 切換スイッチ
69 電子回路
71 発光体

Claims (7)

  1. 架空絶縁電線でトラッキングを発生し易いトラッキング発生予測箇所における架空絶縁電線の外周に設けられ、かつ、装置本体に覆われて前記トラッキングの発生で侵食される材質からなるスペーサと、このスペーサに一端側を埋設し、かつ、他端側を弛ませて前記架空絶縁電線に固定した線条体と、前記トラッキングの発生でスペーサが侵食された時に前記線条体の一端側を前記スペーサから抜脱するように前記線条体に吊り下げた錘と、で構成されることを特徴とする架空絶縁電線のトラッキング検知装置。
  2. 前記錘は、前記線条体に沿って移動自在に設けられていることを特徴とする請求項1記載の架空絶縁電線のトラッキング検知装置。
  3. 前記錘は、前記線条体の前記スペーサ寄りの位置に吊り下げていることを特徴とする請求項1記載の架空絶縁電線のトラッキング検知装置。
  4. 前記スペーサの内部には、通電状態を切り換える切換スイッチを備えた電子回路を設け、地上には、前記電子回路の通電状態を検知する導通検知装置を前記電子回路に導電線で接続して設け、前記線条体は、前記切換スイッチを切り換えるべく係合していることを特徴とする請求項1記載の架空絶縁電線のトラッキング検知装置。
  5. 前記スペーサの内部には、通電状態を切り換える切換スイッチを備えた電子回路を設け、前記電子回路に接続し、かつ前記スペーサの外側に露出した発光体を設け、前記線条体は、前記切換スイッチを切り換えるべく係合していることを特徴とする請求項1記載の架空絶縁電線のトラッキング検知装置。
  6. 前記トラッキング発生予測箇所は、前記架空絶縁電線を懸架する懸架部又はこの懸架部の近傍であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の架空絶縁電線のトラッキング検知装置。
  7. 前記トラッキング発生予測箇所は、前記架空絶縁電線を把持する把持部又はこの把持部の近傍であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の架空絶縁電線のトラッキング検知装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013053885A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Tokyo Electric Power Co Inc:The 電線試験片の暴露試験装置と、この電線試験片の暴露試験装置を使用した、電線試験片の腐食状態測定方法
CN115548976A (zh) * 2022-12-02 2022-12-30 广东电网有限责任公司梅州供电局 供电系统及其可靠性监控方法、装置
CN116907652A (zh) * 2023-09-14 2023-10-20 国网山西省电力公司超高压输电分公司 一种架空线缆的远程温度追踪测量系统及测量方法

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