JP2009049835A - デジタル放送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクランブルされている放送を判断し、そのチャンネルをチャンネルアップ/ダウンキーで選局しないようにすることで、チャンネル切り換え時の時間を短縮して快適な選局を実現するデジタル放送受信装置を提供することである。
【解決手段】デジタル放送受信装置10は、受信したSDT(Service Description Table)に含まれるスクランブルに関する情報に基づいて、所定のチャンネルの放送がスクランブルされているか否かを判別する判別部24aと、スクランブルされていないと判別した場合は、チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局する設定にし、スクランブルされていると判別した場合は、チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局しない設定にするように制御する設定制御部24bとを備えた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶テレビなどのデジタル放送受信装置に関し、特にDVB(Digital Video Broadcasting)放送を受信するデジタル放送受信装置に有効に利用することができる。
現在、世界的に地上波テレビ放送がアナログ放送からデジタル放送に移行する過渡期にあり、デジタル放送を受信できるデジタル放送受信装置が急速に普及している。デジタル放送受信装置としては、デジタルチューナ、デジタル放送受信対応テレビ、デジタル放送受信対応ハードディスクレコーダ等がある。
デジタルテレビ放送サービスにおいては、所定の対価を支払って正規の受信契約を結んだ視聴者のみが番組を正しく視聴することができるように、限定受信(CA:Conditional Access)システムが採用されている。
この限定受信システムでは、番組提供者側が、番組を構成する映像信号や音声信号にスクランブル処理を施して送信するとともに、正規の受信契約を交わした視聴者に対して、スクランブル解除用のカードを支給する。
そして、視聴者がデジタル放送受信装置にカードを装着することにより、受信した映像信号や音声信号に対してデスクランブル処理を施すことができ、番組を正しく視聴することが可能となる。
また、デジタル放送の方式は世界共通ではなく、各地域で異なった規格が採用されている。例えば、日本ではISDB(Integrated Services Digital Broadcasting)、欧州ではDVB、米国ではATSC(Advanced Television Systems Committee)が採用されている。したがって、限定受信システムに関する規格もそれぞれ異なっている。
また、デジタル放送では、放送局から、1つの周波数帯域において、複数の番組が配信される。これは、複数の番組の映像や音声をデジタル圧縮技術により圧縮符号化した後、時分割多重化し、その信号を所定周波数帯域の高周波電波に変調し、その信号を放送信号として配信することで行われる。その結果、多チャンネル化が進んでいる。
そして、ユーザが各チャンネルの番組の内容を認識する方法としては、新聞や雑誌等の印刷物によるテレビ番組表を利用する方法と、各チャンネルの番組を構成する映像と音声からなる番組テレビデータと共に伝送される番組情報データを用いて、各チャンネルの番組表を作成して表示される電子番組表を利用する方法とがある。ユーザは、印刷物によるテレビ番組表又は電子番組表から所望の番組を検索後、デジタル放送受信装置のリモコンを用いて選局操作する。
このとき、デジタル放送受信装置の動作や操作は、リモコンに設けられた電源キー、テンキー、チャンネルアップ/ダウンキー、モードキー等の各種入力キーを用いて操作制御している。リモコンによるチャンネル選局は、テンキーから所望のチャンネル番号を入力する選局方法と、チャンネルアップダウンキーを用いて、チャンネル番号の小さい値から大きい値に又は大きい値から小さい値に、順次アップ・ダウンさせながら選局する方法とがある。
上記テンキーによる選局は、事前に所望の番組が決まっておりチャンネルが特定されている場合には、所望の番組を直ぐに選局できる利点を有している。一方、上記チャンネルアップ/ダウンキーによる選局は、所望の番組が特定されていない場合に、チャンネルを順次切り替えて番組内容を確認しながら所望のチャンネルを決定できる利点を有している。
しかしながら、チャンネルアップ/ダウンキーによる選局において、選局対象となるチャンネルは、伝送されてくる全チャンネルであるが、この全チャンネルの中にはスクランブル処理が施されたチャンネルもあり、受信契約していないチャンネルも含まれている。受信契約していないチャンネルを選局した場合は、スクランブル処理が施されたまま画面に表示されたり、視聴不可能である旨のメッセージが表示されたりするため、非常に見苦しい画面となる。また、チャンネル切り換えにも余計な時間が掛かる。
そこで、受信契約していないチャンネルをチャンネルアップ/ダウンキーで選局しないようにする様々な手法が提案されている。
特許文献1には、テレビ受信機のチャンネル選局のアップ・ダウン選局時に、受信選局したチャンネル毎に視聴契約判定を行い、視聴契約が非契約であると判定されたチャンネルは、そのチャンネルで伝送される番組の番組情報データから有料識別、あるいは、料金データの有無を検出し、前記有料識別、あるいは、料金データが検出されないチャンネルは非契約PPC(Pay Par Channel)チャンネルと判定し、前記アップ・ダウン選局時の選局対象チャンネルから除外することにより、非契約PPCチャンネルの受信再生が回避できると共に、アップ・ダウン選局時の不必要なチャンネル選局を削除可能とした多チャンネルテレビ受信機の選局装置が開示されている。
特許文献2の放送受信装置では、現在時刻が夜中を除く通常の放送時間帯内にあるとき、チャンネルのアップキー/ダウンキーを押下すると、チューナのチャンネル選択動作が開始され、チャンネルが選択される。選択された当該チャンネルの放送信号に音声信号がないと音声判定手段により判定され、当該チャンネルを以前にメモリに記憶しているとチャンネル判定手段により判定されたとき、有料放送チャンネル断定手段により当該チャンネルが未契約有料放送のチャンネルであると断定され、メモリに記憶される。次回からのチャンネルのアップ/ダウンによるチャンネル選択時には、スキップ手段により、メモリに記憶の未契約有料放送のチャンネルを飛ばしてチャンネル選択が行われる。
特許文献3には、選局チャンネルをスキップさせるためのチャンネルスキップキー、ならびにチャンネルスキップキーが操作されたときに、CS放送における無料チャンネルおよび契約済チャンネルからなる無料・契約チャンネル範囲内で、選局チャンネルをスキップさせる選局チャンネルスキップ手段を備えているテレビジョン受像機が開示されている。
特開平11−252472号公報 特開2005−217958号公報 特開平10−276373号公報
上記の特許文献1〜3の構成によれば、スクランブルされている放送をチャンネルアップ/ダウンキーで選局しないようになっている。しかしながら、上記の特許文献1〜3ではその構成が複雑であったり、使用できるチャンネル範囲が限られていたりする。
本発明は、デジタル放送で配信されている情報を利用して簡単にスクランブルされている放送を判断し、そのチャンネルをチャンネルアップ/ダウンキーで選局しないようにすることで、チャンネル切り換え時の時間を短縮して快適な選局を実現するデジタル放送受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、選局操作に用いられるチャンネルアップ/ダウンキーを有する操作部と、前記チャンネルアップ/ダウンキーで選局するチャンネルか選局しないチャンネルかを記載したチャンネルマップを記憶する記憶部と、前記記憶部を制御する制御部とを備えたデジタル放送受信装置において、前記制御部は、受信したSDT(Service Description Table)に含まれるスクランブルに関する情報に基づいて、所定のチャンネルの放送がスクランブルされているか否かを判別し、スクランブルされていないと判別した場合は、前記チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキーで選局する設定にし、スクランブルされていると判別した場合は、前記チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキーで選局しない設定にすることを特徴とする。
この構成によれば、SDTに含まれるスクランブルに関する情報を参照し、スクランブルされているか否かを判別し、スクランブルされていない場合はチャンネルアップ/ダウンキーで選局する設定にし、スクランブルされている場合はチャンネルアップ/ダウンキーで選局しない設定にすることにより、チャンネルアップ/ダウンキーで選局する際にスクランブルされているチャンネルをスキップすることができる。
上記のデジタル放送受信装置において、具体的に前記制御部は、受信した受信したSDTに含まれるスクランブルに関する情報に基づいて、所定のチャンネルの放送がスクランブルされているか否かを判別する判別部と、スクランブルされていないと判別した場合は、前記チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキーで選局する設定にし、スクランブルされていると判別した場合は、前記チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキーで選局しない設定にするように制御する設定制御部とを備えている。
また上記のデジタル放送受信装置において、前記スクランブルに関する情報として、CA(Conditional Access) identifier descriptorの有無を利用する場合は、CA identifier descriptorが存在しなければ前記制御部はスクランブルされていないと判別し、CA identifier descriptorが存在すれば前記制御部はスクランブルされていると判別すればよい。
また上記のデジタル放送受信装置において、前記スクランブルに関する情報として、free_CA_modeの1ビットの情報を利用する場合は、0であれば前記制御部はスクランブルされていないと判別し、1であれば前記制御部はスクランブルされていると判別すればよい。
また、SDTには2種類あり、受信可能な全物理チャンネルのスクランブルに関する情報を含んでいるSDTと、受信中の物理チャンネルのスクランブルに関する情報を含んでいるSDTとがある。上記のデジタル放送受信装置では、どちらのSDTであっても利用することができる。
また上記のデジタル放送受信装置において、具体的には前記制御部はMPUであり、前記記憶部はEEPROMであり、受信した映像を出力する表示部と、受信した音声を出力するスピーカとを備えていれば、テレビ受像機となる。
本発明によると、SDT含まれるスクランブルに関する情報を利用して簡単にスクランブルされている放送を判断し、そのチャンネルをチャンネルアップ/ダウンキーで選局しないようにすることで、チャンネル切り換え時の時間を短縮して快適な選局を実現することができる。
以下では、DVB規格のデジタル放送受信装置を例に説明する。図1は、デジタル放送受信装置10の構成を示すブロック図である。デジタル放送受信装置10は、操作部11と、チューナ部12と、復調&FEC部13と、データ分離部14と、映像・音声デコード部15と、映像合成部16と、音声D/Aコンバータ17と、表示部18と、スピーカ19と、スロット20と、RAM21と、ROM22と、EEPROM23と、MPU24とを備えている。
操作部11は、ユーザが選局操作等の各種操作を行うための複数のキーから構成されている。そのキーの1つにチャンネルアップ/ダウンキー11aがあり、チャンネルアップキーは1チャンネル毎に番号の昇順に選局するキーであり、チャンネルダウンキーは1チャンネル毎に番号の降順に選局するキーである。チャンネルアップ/ダウンキー11aの選局指示は後述するチャンネルマップ内のチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局するかしないかの項目(Add/Del項目)内容に基づいている。なお、操作部11は赤外線などで遠隔操作可能なリモコンとしてもよい。
また、操作部11のキーの1つにカーソルキー11bがあり、これはメニュー画面などで各項目を選択するためのカーソルを移動させるキーである。カーソルキー11bは、例えば、後述するチャンネルリスト上で所望のチャンネルを選択するカーソルを移動させるのに用いられる。
また、操作部11のキーの1つにエンターキー11cがあり、これはカーソルキー11bで選択した項目を決定するキーである。エンターキー11cは、例えば、チャンネルリスト上で所望のチャンネルがカーソルで選択された状態においてチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局するチャンネルか選局しないチャンネルかを切り換えるのに用いられる。
チューナ部12は、デジタル放送波を受信するアンテナ30に接続されており、アンテナ30で受信したデジタル放送波からMPU24が指示する周波数の放送信号を抽出し、該抽出した放送信号に対して周波数変換を行って中間周波数信号を生成し、復調&FEC部42へ出力するものである。
復調&FEC部13は、中間周波数信号に対して復調及びエラー訂正(FEC)等を行ってTS(トランスポートストリーム)を生成し、スクランブルの掛かっていないTSの場合はデータ分離部14へ出力し、スクランブルの掛かっているTSの場合はスロット20に装着されているスクランブル解除用カード(不図示)へ出力するものである。そして、カード内でTSがデスクランブル処理されデータ分離部14へ出力される。
データ分離部14は、入力されたTSから映像データ及び音声データを分離し、映像データ及び音声データは映像・音声デコード部15へ出力するものである。映像・音声デコード部15は、入力された映像データ及び音声データをデコードし、デコードした映像データを映像合成部16へ出力し、デコードした音声データを音声D/Aコンバータ17へ出力する。
映像合成部16は、入力された映像データと、自ら生成した映像データとを合成し、合成データに基づく表示用信号を表示部18へ出力するものである。また、映像合成部16は、上記合成を行わず、自ら生成した映像データに基づく表示用信号を出力することも行う。音声D/Aコンバータ17は、入力された音声データをデジタルからアナログに変換し、スピーカ19へ出力する。
表示部18は、映像合成部16からの映像を表示するものであり、液晶パネルなどからなる。スピーカ19は音声D/Aコンバータ17からの音声を放音するものである。なお、表示部18及びスピーカ19は、デジタル放送受信装置10の外部装置として接続するものであってもよい。
スロット20は、スクランブル解除用カードを装着するためのものである。RAM21は、デジタル放送受信装置10内で使用するデータを一時的に記憶しておくものである。ROM22は、デジタル放送受信装置10の動作に必要な情報を記憶しているものである。EEPROM18は、記憶部の1つであり、チャンネルマップやチャンネルリストを記憶しておくものである。
チャンネルマップは、選局可能なチャンネルの一覧であり、少なくとも物理チャンネルと仮想チャンネルとチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局するかしないかの項目とを対応させたものであり、SDTの受信によって適時更新される。一方、チャンネルリストは、チャンネルアップ/ダウンキー11aで選局するかしないかの項目を設定可能に表示するフレームであり、チャンネルマップに基づいて作成される。チャンネルリストはメニュー画面から表示させることができ、ユーザはチャンネルリスト上で、各チャンネルについてチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局するか否かの設定を変更できる。チャンネルリスト上で設定変更された内容はチャンネルマップに反映される。
MPU24は、デジタル放送受信装置10全体を制御するものであり、チューナ部12に抽出する放送信号の周波数を指示したり、文字や図形等の画像データを生成して映像合成部16へ出力したりする。またMPU24は、判別部24aと設定制御部24bとを備えている。
判別部24aは、受信した受信したSDTに含まれるスクランブルに関する情報(ここではDVB SI規格(EN300 468)に規定されたSDT(Service Description Table)に含まれるCA(Conditional Access) identifier descriptorやfree_CA_mode)に基づいて、所定のチャンネルの放送がスクランブルされているか否かを判別するものである。
設定制御部24bは、チャンネルマップのチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局するかしないかの項目(Add/Del項目)内容の書き換えを判別部24aの判別結果に基づいて設定するものである。以下、チャンネルアップ/ダウンキー11aで選局しない(スキップする)設定をDel設定と呼び、チャンネルアップ/ダウンキー11aで選局する設定をAdd設定と呼ぶ。
なお、チャンネルマップの登録内容が書き換えられた場合、その内容はチャンネルリストにも反映される。
次に、デジタル放送受信装置10がデジタル放送を受信するときの動作について説明する。まず、アンテナ30でデジタル放送波を受信する。操作部11が選局操作されると、チューナ部12は受信するトランスポンダの切り換えを行い、MPU24が指示する周波数の放送信号を抽出し、該抽出した放送信号に対して周波数変換を行って中間周波数信号を生成する。そして、復調&FEC部13で中間周波数信号の復調及びエラー訂正等を行ってTSを生成し、スクランブルの掛かっていないTSの場合はデータ分離部14へ出力し、スクランブルの掛かっているTSの場合はスロット20に装着されているスクランブル解除用カードへ出力する。スクランブル解除用カードへ入力されたTSは、カード内でデスクランブル処理されデータ分離部14へ出力される。もし、スロット20にスクランブル解除用カードが装着されていない場合は、スクランブルは解除されない。
このように、もともとデジタル放送波は送信側からTSパケットの形で伝送されてくる。TSパケットは映像データ、音声データ、SDT等を含む制御データからなり、この制御データをデータ分離部14により分離してRAM21に記憶する。そして、RAM21から読み出したデータを映像・音声デコード部15により圧縮前のデータに復号化する。次に、音声データを音声D/Aコンバータ17によりアナログ化し、スピーカ19から音声を放音する。また映像データを映像合成部16で生成した映像データと合成して表示部24に映像を表示する。
次に、ユーザによる選局操作は、操作部11のテンキー(不図示)で直接仮想チャンネルを入力することにより行われたり、チャンネルアップ/ダウンキー11aを操作することにより行われる。ここで、仮想チャンネルはメインチャンネルとサブチャンネルとからなる。以下、メインチャンネルとサブチャンネルとの番号間は「−」で区切るものとし、例えばメインチャンネルが12でサブチャンネルが34の場合は、「12−34」と記すものとする。
次に、チャンネルマップ更新処理を行い、チャンネルアップ/ダウンキー11aの操作においてスクランブルされている放送をスキップさせるようにする動作について説明する。図2は、チャンネルマップ更新処理に関するデジタル放送受信装置10の動作を示すフローチャートである。
チャンネルマップ更新処理は適時行うことが可能であり、例えば、デジタル放送受信装置10の起動時や選局動作時や所定時間毎(例えば30分や1時間毎)に行うことができる。チャンネルマップ更新処理が実行されると、まずステップS10においてMPU24はSDTを受信したか否かを判別する。SDTは各物理チャンネルのTSに含まれて適時配信されているので、通常は何れかの物理チャンネルを選局すれば受信することができる。
ステップS10においてSDTを受信すれば、ステップS11へ進んで判別部24aは、受信したSDTに含まれるスクランブルに関する情報に基づいて、所定のチャンネル(SDTに含まれる仮想チャンネルの何れか1つ)の放送がスクランブルされているか否かを判別する。
規格上、SDTは2種類あり、受信可能な全物理チャンネルのスクランブルに関する情報を含んでいるSDTと、受信中の物理チャンネルのみのスクランブルに関する情報を含んでいるSDTとがある。現状では、両方のSDTを配信している地域もあれば、受信中の物理チャンネルのみのスクランブルに関する情報を含んでいるSDTだけを配信している地域もある。
ここで、スクランブルに関する情報とは、DVB SI規格(EN300 468)に規定されたSDTに含まれるCA identifier descriptor又はfree_CA_modeである。CA identifier descriptorの有無がスクランブルの有無に対応している。また、free_CA_modeの1ビットの情報が、0であればスクランブルされていないことを示し、1であればスクランブルされていることを示す。
したがって、ステップS11におけるスクランブルの有無の判別は、CA identifier descriptor又はfree_CA_modeのどちらか一方のみを参照して判別すればよい。CA identifier descriptorを参照する場合は、CA identifier descriptorが存在しなければ判別部24aはスクランブルされていないと判別し、CA identifier descriptorが存在すれば判別部24はスクランブルされていると判別すればよい。一方、free_CA_modeを参照する場合は、その1ビットの値が、0であれば判別部24はスクランブルされていないと判別し、1であれば判別部24はスクランブルされていると判別すればよい。
また、ステップS11におけるスクランブルの有無の判別は、CA identifier descriptor及びfree_CA_modeの両方を参照するようにしてもよい。規格ではCA identifier descriptor及びfree_CA_modeが規定されているが、現実の放送ではどちらか一方しかない可能性もあるので、CA identifier descriptor及びfree_CA_modeの両方を参照する方が確実である。
このようにしてステップS11において所定のチャンネルの放送がスクランブルされているか否かを判別し、スクランブルされていないと判別した場合は、ステップS12へ進んで設定制御部24bは、チャンネルマップのそのチャンネルのAdd/Del項目をAdd設定に更新する。
一方、ステップS11において所定のチャンネルの放送がスクランブルされていると判別した場合は、ステップS13へ進んで設定制御部24bは、チャンネルマップのそのチャンネルのAdd/Del項目をDel設定に更新する。
なお、ステップS11及びステップS12において、チャンネルマップにそのチャンネルが登録されていない場合はこのとき登録も一緒に行う。
そしてステップS12、S13からはステップS14へ進んで次のスクランブルに関する情報があるか否かを判別する。通常、1つの物理チャンネルには複数の仮想チャンネルが含まれているので、上述した2種類のSDTのうち、受信中の物理チャンネルのみのスクランブルに関する情報を含んでいるSDTを利用する場合であっても、個々の仮想チャンネルに対応してそれぞれスクランブルに関する情報も存在する。また、上述した2種類のSDTのうち、受信可能な全物理チャンネルのスクランブルに関する情報を含んでいるSDTを利用する場合は、それぞれの物理チャンネルに含まれる個々の仮想チャンネルに対応した数だけスクランブルに関する情報も存在する。
ステップS14において次のスクランブルに関する情報があれば、ステップS11に戻り、チャンネルマップの更新を続ける。一方、ステップS14において次のスクランブルに関する情報がない場合、つまり受信した全てのスクランブルに関する情報を利用してAdd/Del項目を終えた場合は、ステップS15へ進んでチャンネルマップ更新処理を終了する。
このような処理により、Add設定されたチャンネルはチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局され、Del設定されたチャンネルはチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局されない。
例えば、物理チャンネル「1」のみのSDTを受信した場合であって、SDTに仮想チャンネルとして「1−1」、「1−2」、「1−3」が含まれていたとする。この場合、それぞれの仮想チャンネルについてCA identifier descriptor及びfree_CA_modeの両方を参照してチャンネルマップのAdd/Del項目を更新する。
その結果、例えば、チャンネル「1−1」についてCA identifier descriptorが存在せず、free_CA_modeの値が0であり、チャンネル「1−2」についてCA identifier descriptorが存在せず、free_CA_modeの値が0であり、チャンネル「1−3」についてCA identifier descriptorが存在し、free_CA_modeの値が1であった場合は、図3に示すように、チャンネルマップ40に物理チャンネル「1」に対応した仮想チャンネル「1−1」のAdd/Del項目をAdd設定にし、続けて、物理チャンネル「1」に対応した仮想チャンネル「1−2」のAdd/Del項目をAdd設定にし、続けて、物理チャンネル「1」に対応した仮想チャンネル「1−3」のAdd/Del項目をDel設定にする。もし、チャンネルマップにその物理チャンネルや何れかの仮想チャンネルが登録されていなかった場合はこのときチャンネル登録も一緒に行う。
これにより、物理チャンネル「1」において、Add設定された仮想チャンネル「1−1」及び「1−2」はチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局され、Del設定された仮想チャンネル「1−3」はチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局されない。
このように、SDTに含まれるスクランブルに関する情報を参照し、スクランブルされているか否かを判別し、スクランブルされていない場合はチャンネルマップのAdd/Del項目をAdd設定にし、スクランブルされている場合はチャンネルマップのAdd/Del項目をDel設定にすることにより、チャンネルアップ/ダウンキー11aで選局する際にスクランブルされているチャンネルをスキップすることができる。したがって、チャンネル切り換え時の時間を短縮して快適な選局を実現することができる。
次に、チャンネルリストについて詳しく説明する。図4は、チャンネルリストの設定に関するデジタル放送受信装置10の動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザにより操作部11が操作されてメニュー画面の中からチャンネルリストを表示させる項目「チャンネル」が選択決定されると、ステップS20においてMPU24はEEPROM23からチャンネルリストを読み出して表示部18に表示させる。図5にチャンネルリストフレーム50の一例を示す。チャンネルリストフレーム50の左端にはメニュー51が表示され、メニューの1項目としてチャンネル51aがある。図5ではチャンネル51aはハイライト表示されており、それが選択決定されたことを示している。
また、チャンネルリストフレーム50の右端にはチャンネルマップに登録されている仮想チャンネルが表示されており、チャンネル「1−1」、「1−2」、「3−1」、「55−1」、「55−2」、「55−3」がハイライト表示されている。このハイライト表示はAdd設定の状態であることを示している。一方、チャンネル「1−3」は通常表示されており、これはDel設定の状態であることを示している。
また、チャンネル「1−1」を囲んでいる太枠がカーソル52を示している。チャンネル「1−1」の上及びチャンネル「55−3」の下にある三角印はそれぞれの方向にカーソル52を移動させれば更なるチャンネルがスクロール表示されることを示している。
図4の説明に戻り、ステップS20でチャンネルリストが表示されると、ステップS21へ進んでチャンネルリスト内の何れかのチャンネルが選択されたか否かを判別する。チャンネルの選択は、カーソルキー11bが操作されて所望のチャンネルにカーソル52を移動させることで行われる。
ステップS21においてチャンネルリスト内の何れかのチャンネルが選択されれば、ステップS22へ進んで選択されたチャンネルを選局し表示する。表示は画面中央の空きスペースに収まる大きさで表示させればよい。なお、チャンネルリストフレーム50を表示させた最初の時点ではデフォルトのチャンネル(例えばチャンネル「1−1」)上にカーソル52を位置させ、そのチャンネルを選局して表示させればよい。
続いてステップS23へ進んでエンターキー11cが押下されたか否かを判別する。エンターキー11cの操作によりAdd設定とDel設定とを切り換えるためである。ステップS23においてエンターキー11cが押下されれば、ステップS24へ進んで現在選択されているチャンネルがAdd設定であるか否かを判別する。一方、ステップS23においてエンターキー11cが押下されなければ、ステップS21に戻る。
ステップS24においてAdd設定であった場合は、ステップS25へ進んでDel設定に切り換え、そのチャンネルのハイライト表示を通常の表示に戻す。一方、ステップS24においてAdd設定でなかった場合、つまりDel設定であった場合は、ステップS26へ進んでAdd設定に切り換え、そのチャンネル表示をハイライト表示にする。例えば、スクランブルされていると判断されてDel設定になっているチャンネルをAdd設定に切り換えることができる。ステップS25又はステップS26により所望のチャンネルのAdd設定とDel設定との切り換えが完了する。
そして、ステップS25又はステップS26からはステップS21に戻る。なお、上記の処理中、操作部11のバックキー(不図示)を押せば1つ前の画面に戻ることができ、キャンセルキー(不図示)を押せばチャンネルリストの表示を終了し、メニュー画面に戻る。そして、チャンネルリスト上で変更された内容はチャンネルマップへ反映される。また、チャンネルリスト上で変更されたAdd/Del項目の設定内容は自動では変更されないようにロックされるものとする。したがって、次回チャンネルマップ更新処理が行われてもそのチャンネルのAdd/Del項目の設定内容は更新されない。
このように、チャンネルリストを利用して手動で所望のチャンネルのAdd設定とDel設定とを切り換えることもできる。これにより、有料放送のうち受信契約しているチャンネルについては手動でAdd設定にしておけば、いつでもチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局される。またスクランブルされていない無料放送でもユーザの好みによりDel設定にしてチャンネルアップ/ダウンキー11aで選局しないようにすることもできる。
なお、有料放送を受信契約している場合に適切に対応する他の手段として、チャンネルアップ/ダウンキー11aでスクランブルされている放送をスキップするという上述の機能を使用するか否か(ON/OFF)を切り換えできるようにしてもよい。このON/OFFの切り換えはメニュー画面から選択できるようにすればよい。そして、OFFが選択された場合には、例えば、チャンネルマップの全てのチャンネルのAdd/Del項目の内容をAdd設定であるとみなすようにすることで対応できる。
なお、上記の実施形態においては、デジタル放送受信装置10にスピーカ21及び表示部24を内蔵するデジタルテレビについて説明したが、本発明は、スピーカ21及び表示部24を有さないチューナ装置であるセットトップボックス(STB)やビデオ装置にも適用できる。
本発明のデジタル放送受信装置は、液晶テレビなどのテレビ受像機をはじめ、チューナ装置であるSTB、ビデオ装置であるビデオカセットレコーダやDVDレコーダやハードディスクレコーダ、それらの複合機、デジタル放送受信機能付き携帯電話機などに利用することができる。
本発明のデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明のチャンネルマップ更新処理に関するデジタル放送受信装置の動作を示すフローチャートである。 本発明のチャンネルマップの一例を示す図である。 本発明のチャンネルリストの設定に関するデジタル放送受信装置の動作を示すフローチャートである。 本発明のチャンネルリストフレームの一例を示す図である。
符号の説明
10 デジタル放送受信装置
11 操作部
11a チャンネルアップ/ダウンキー
23 EEPROM(記憶部)
19 スピーカ
18 表示部
24 MPU(制御部)
24a 判別部
24b 設定制御部
40 チャンネルマップ

Claims (7)

  1. 選局操作に用いられるチャンネルアップ/ダウンキーを有する操作部と、
    前記チャンネルアップ/ダウンキーで選局するチャンネルか選局しないチャンネルかを記載したチャンネルマップを記憶する記憶部と、
    前記記憶部を制御する制御部とを備えたデジタル放送受信装置において、
    前記制御部は、
    受信したSDT(Service Description Table)に含まれるスクランブルに関する情報に基づいて、所定のチャンネルの放送がスクランブルされているか否かを判別し、
    スクランブルされていないと判別した場合は、前記チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキーで選局する設定にし、
    スクランブルされていると判別した場合は、前記チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキーで選局しない設定にすることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  2. 前記制御部は、
    受信した受信したSDTに含まれるスクランブルに関する情報に基づいて、所定のチャンネルの放送がスクランブルされているか否かを判別する判別部と、
    スクランブルされていないと判別した場合は、前記チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキーで選局する設定にし、スクランブルされていると判別した場合は、前記チャンネルマップの前記チャンネルに関する記載をチャンネルアップ/ダウンキーで選局しない設定にするように制御する設定制御部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信装置。
  3. 前記スクランブルに関する情報は、CA(Conditional Access) identifier descriptorの有無であり、CA identifier descriptorが存在しなければ前記制御部はスクランブルされていないと判別し、CA identifier descriptorが存在すれば前記制御部はスクランブルされていると判別することを特徴とする請求項1又は2記載のデジタル放送受信装置。
  4. 前記スクランブルに関する情報は、free_CA_modeの1ビットの情報であり、0であれば前記制御部はスクランブルされていないと判別し、1であれば前記制御部はスクランブルされていると判別することを特徴とする請求項1又は2記載のデジタル放送受信装置。
  5. 前記SDTは、受信可能な全物理チャンネルのスクランブルに関する情報を含んでいることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のデジタル放送受信装置。
  6. 前記SDTは、受信中の物理チャンネルのスクランブルに関する情報を含んでいることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のデジタル放送受信装置。
  7. 前記制御部はMPUであり、前記記憶部はEEPROMであり、受信した映像を出力する表示部と、受信した音声を出力するスピーカとを備えたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のデジタル放送受信装置。
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