JP2009046550A - 肉骨粉炭化装置及び肉骨粉炭化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】肉骨粉の更なる有効利用を促進することにある。即ち、肉骨粉を低温無酸素熱分解(概ね400〜450℃程度)により炭化させることで、CO2やダイオキシンを排出することなく肥料や炭として利用可能とせしめ、更には、高い処理能力を備える肉骨粉炭化装置及び肉骨粉炭化方法を提供する。
【解決手段】処理室内部を無酸素窒素雰囲気とせしめたスクリューコンベア1と、このスクリューコンベア1の上流側に肉骨粉を供給する肉骨粉供給装置2と、このスクリューコンベア1の下流側から肉骨粉を排出する肉骨粉排出装置3と、このスクリューコンベア1の下流側を上流側よりも高い温度で加熱する外熱式加熱装置4と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】処理室内部を無酸素窒素雰囲気とせしめたスクリューコンベア1と、このスクリューコンベア1の上流側に肉骨粉を供給する肉骨粉供給装置2と、このスクリューコンベア1の下流側から肉骨粉を排出する肉骨粉排出装置3と、このスクリューコンベア1の下流側を上流側よりも高い温度で加熱する外熱式加熱装置4と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、肉骨粉炭化装置及び肉骨粉炭化方法に関する。
従来の肉骨粉の処理方法は、平成13年に日本国内において狂牛病(BSE)が発生してから、全ての肉骨粉を一般廃棄物として取り扱うのみであった。具体的には、肉骨粉を焼却して最終処分場に埋めたり、肉骨粉をセメントに混合して処理される等していた。しかしながら、従来の肉骨粉の処理方法では、肉骨粉を一般廃棄物として処理しているだけであるので、肉骨粉の有価物としての利用が全くなされていなかった。そして、肉骨粉を肥料として利用することができれば、肉骨粉の有価物としての利用が可能となるため、肉骨粉の肥料としての利用が強く望まれることとなった。
この種の技術として、特許文献1は、従来は一般廃棄物として処理していた肉骨粉を、肥料として利用可能にしたとされる、肉骨粉の処理方法を開示する。この処理方法は、「肉骨粉を単体で空気中1000℃〜1300℃で燃焼させた灰を、肥料(骨灰)として使用する」ことを特徴としている。
上記の特許文献1が着目する肉骨粉の有価物としての利用は評価できるものである。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、肉骨粉の更なる有効利用を促進することにある。即ち、肉骨粉を略無酸素条件下での間接加熱低温熱分解(概ね400〜450℃程度)により炭化させることで、CO2やダイオキシンを排出することなく畜産飼料、肥料、土壌改質剤、融雪剤として利用可能とせしめ、更には、高い処理能力を備える肉骨粉炭化装置及び肉骨粉炭化方法を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第一の観点によれば、以下のように構成される、肉骨粉炭化装置が提供される。即ち、処理室内部を窒素雰囲気とせしめたスクリューコンベアと、このスクリューコンベアの上流側に肉骨粉を供給する肉骨粉供給手段と、このスクリューコンベアの下流側から肉骨粉を排出する肉骨粉排出手段と、このスクリューコンベアの下流側を上流側よりも高い温度で加熱する外熱式加熱手段と、を備える。以上の構成によれば、高い処理能力を有する肉骨粉炭化装置を提供できる。
上記の肉骨粉炭化装置は、更に、以下のように構成される。即ち、前記外熱式加熱手段は、前記スクリューコンベアの下流側を400〜450[℃]で加熱する。このように肉骨粉を低温で熱分解させて炭化させる構成を採用することで、肉骨粉を、CO2やダイオキシンを排出することなく肥料や炭として利用可能とできる。
上記の肉骨粉炭化装置は、更に、以下のように構成される。即ち、前記外熱式加熱手段は、前記スクリューコンベアの上流側を150〜200[℃]で加熱する。このように肉骨粉を熱分解させる前に予め加熱しておくことで、例えば5%位の水分を含有する肉骨粉を問題なく熱分解できる。
上記の肉骨粉炭化装置は、更に、以下のように構成される。即ち、前記スクリューコンベアの下流側に窒素を供給する窒素供給手段と、前記スクリューコンベアの上流側から該窒素を排気する排気手段と、を備える。
本発明の第二の観点によれば、肉骨粉炭化は、以下のような方法で行われる。即ち、スクリューコンベアの処理室内部を窒素雰囲気とせしめ、このスクリューコンベアの上流側に肉骨粉を供給し、このスクリューコンベアの下流側から肉骨粉を排出し、このスクリューコンベアの下流側を上流側よりも高い温度で加熱する。これによれば、高い処理能力で肉骨粉を炭化できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る肉骨粉炭化装置の全体概略図である。
本実施形態に係る肉骨粉炭化装置100は、略水平に設置され、処理室内部(コンベア内部)を略無酸素の窒素雰囲気とせしめた、スクリューコンベア1と、このスクリューコンベア1の上流側に肉骨粉を供給する肉骨粉供給装置2と、このスクリューコンベア1の下流側から炭化処理された肉骨粉(以下、単に炭化処理済み肉骨粉と称する。)を排出する肉骨粉排出装置3と、このスクリューコンベア1の下流側を上流側よりも高い温度で加熱する外熱式加熱装置4と、を備える。
肉骨粉供給装置2は、スクリューコンベア1の上流端の上部に穿孔される図略の肉骨粉供給口に接続される。肉骨粉供給装置2は、処理される肉骨粉(以下、単に被処理肉骨粉と称する。)についてのバッファーとしてのホッパー5と、スクリューコンベア1の保密状態を維持しつつ、このホッパー5に投入された被処理肉骨粉を所定の流量でスクリューコンベア1に供給する、上ロータリーバルブ6と、を備える。
肉骨粉排出装置3は、スクリューコンベア1の下流端の底部に穿孔される図略の肉骨粉排出口に接続される。肉骨粉排出装置3は、炭化処理済み肉骨粉を所定の温度(例えば、50[℃])に至るまで冷却するための水冷式スクリューコンベア7(本実施形態では外部水冷式に構成される。)と、スクリューコンベア1の保密状態を維持しつつ、この水冷式スクリューコンベア7によって冷却された炭化処理済み肉骨粉を所定の流量で排出する、下ロータリーバルブ8と、を備える。
外熱式加熱装置4は、燃焼ガス供給装置9と、燃焼炉10と、排気循環装置11と、から構成される。
燃焼ガス供給装置9は、燃焼炉10に対して高温の燃焼ガス(例えば、450[℃]程度)を供給するためのものであって、例えばプロパンなどのガスを燃焼させる燃焼バーナー12と、この燃焼バーナー12によって燃焼された燃焼ガスを一時的に受け止める燃焼室13と、から構成される。この燃焼室13は、燃焼炉10の下流端下部に形成される流路14を介して燃焼炉10に対して接続されると共に、その内部温度が定常状態で概ね800[℃]とされる。
燃焼炉10は、中空略直方体に形成され、前記のスクリューコンベア1が貫設される。燃焼室13から流路14を介して燃焼炉10内に導入された高温の燃焼ガスは、燃焼炉10内に存するスクリューコンベア1を外側から加熱すると共に、この燃焼炉10の上流端上部に穿孔される図略の燃焼ガス排出口から排出される。燃焼炉10内部における燃焼ガスの流れの方向はスクリューコンベア1による被処理肉骨粉の搬送方向と反対であるので、スクリューコンベア1は、上流側よりも下流側の方が高い温度で加熱されることとなる。この燃焼炉10の内部には、燃焼室13から流路14を介して導入される燃焼ガスの流れの経路を制御する板材としての第一燃焼ガス流制御壁15及び第二燃焼ガス流制御壁16が形成される。第一燃焼ガス流制御壁15は、第二燃焼ガス流制御壁16と比較して前記の流路14に対して近設され、燃焼炉10の下壁から鉛直方向上方へ向かってスクリューコンベア1の外側を迂回しながら延出する。この第一燃焼ガス流制御壁15の延出長さは、スクリューコンベア1の軸方向でみたときに、概ね、燃焼炉10とスクリューコンベア1との間の空間の半分が閉塞される程度とされる。一方、第二燃焼ガス流制御壁16は、燃焼炉10の上壁から鉛直方向下方へ向かってスクリューコンベア1の外側を迂回しながら延出する。この第二燃焼ガス流制御壁16の延出長さは、スクリューコンベア1の軸方向でみたときに、概ね、燃焼炉10とスクリューコンベア1との間の空間の半分が閉塞される程度とされる。この構成で、燃焼室13から流路14を介して燃焼炉10内に導入された燃焼ガスは、本図において太線矢印で示すように、第一燃焼ガス流制御壁15及び第二燃焼ガス流制御壁16によって流れが規制されることで、燃焼炉10内を蛇行するように流動する。この結果、スクリューコンベア1は、上流側よりも下流側の方が顕著に高い温度で加熱されることとなる。従って、スクリューコンベア1による肉骨粉の搬送方向でみたときに、スクリューコンベア1の上流(ここでいう「上流」とは、第二燃焼ガス流制御壁16よりも上流側を意味する。)は150〜200[℃]で加熱される脱水室X(ないし予熱室X)とされ、スクリューコンベア1の中流(ここでいう「中流」とは、第二燃焼ガス流制御壁16よりも下流側であって、第一燃焼ガス流制御壁15よりも上流側を意味する。)は300〜400[℃]で加熱される乾燥室Yとされ、スクリューコンベア1の下流(ここでいう「下流」とは、第一燃焼ガス流制御壁15よりも下流側を意味する。)は400〜450[℃]で加熱される炭化室Zとされる。なお、スクリューコンベア1の下流側端部は、燃焼炉10の外部に突出しており、この突出した下流側端部の存在により、炭化処理済み肉骨粉は肉骨粉排出装置3に導入される前に若干、自然放熱により冷却される。
排気循環装置11は、燃焼室13から流路14を介して燃焼炉10内に導入された燃焼ガスを大気中へ排出するための排気煙突17と、この排気煙突17の中途に一端が接続され、他端が水封式真空ポンプ18に接続される、第一排気循環ダクト19と、この第一排気循環ダクト19の中途に一端が接続され、他端が燃焼室13に接続される、第二排気循環ダクト20と、一端が排気煙突17に接続され、他端が第二排気循環ダクト20の中途に接続される、第三排気循環ダクト21と、後述する第四排気循環ダクト27と、から構成される。この第三排気循環ダクト21の前記一端は、第一排気循環ダクト19の前記一端よりも燃焼炉10に近い位置で、排気煙突17の中途に接続される。以下、説明の都合上、排気煙突17と第一排気循環ダクト19が接続する地点を接続点Aと、第一排気循環ダクト19と第二排気循環ダクト20が接続する地点を接続点Bと、排気煙突17と第三排気循環ダクト21が接続する地点を接続点Cと、第三排気循環ダクト21と第二排気循環ダクト20が接続する地点を接続点Dと、称することとする。
上記の接続点Aと接続点Cとの間には流量制御弁としてのダンパー22が、同様に、上記の接続点Aと接続点Bとの間にはダンパー23が、上記の接続点Bと接続点Dとの間にはダンパー24が、夫々設けられる。
前記のスクリューコンベア1の下流側端部の上部には、スクリューコンベア1の下流側に窒素を供給する略示の窒素供給装置25が設けられる。スクリューコンベア1の上流側端部の上部には、スクリューコンベア1の上流側から該窒素を排気する排気装置26が設けられる。排気装置26は、図略の水冷式トラップ等を備えると共に、前記の第四排気循環ダクト27を介して水封式真空ポンプ18に接続される。この構成で、スクリューコンベア1内には、肉骨粉の搬送方向の下流側から上流側へ向かって常に窒素が流動し、略無酸素状態が実現するようになっている。即ち、スクリューコンベア1による肉骨粉の搬送方向と、窒素雰囲気の流動方向と、の関係は所謂向流方式と言える。上記の水封式真空ポンプ18は、第四排気循環ダクト27から第一排気循環ダクト19へ向かって気体を送風するように設置される。
次に、本実施形態の作動を説明する。
<操業始動時>
先ず、ダンパー22とダンパー23は開とし、ダンパー24は閉とする。水封式真空ポンプ18を作動させ、スクリューコンベア1内の圧力が0.03MPaに達すると、窒素供給装置25と排気装置26とを用いてスクリューコンベア1内に窒素を充填する。以後、窒素供給装置25と排気装置26は原則として常に作動させた状態とする。燃焼炉10内の窒素雰囲気の圧力は、少なくとも大気圧よりも高いものとし、例えば0.011[MPa]が好適とされる。次いで、燃焼バーナー12を用いて燃焼室13内に概ね800[℃]の燃焼ガスを供給する。この燃焼ガスは、燃焼炉10内を流動しながら、やがて排気煙突17を介して大気中に排出される。排気煙突17内の所定位置に設けた図略の温度センサーを用いて排出される燃焼ガスの温度を計測し、この排出される燃焼ガスの温度が所定の温度(例えば、100[℃]など)に至ったら、水封式真空ポンプ18を作動させる。これにより、燃焼ガスは、プロパンガスの燃焼室13から、燃焼炉10の炭化室Zの外周と、乾燥室Yの外周と、脱水室Xの外周と、を効率よく順に通り、排気煙突17から排出されるようになる。この状態で、ホッパー5に被処理肉骨粉を投入する。
先ず、ダンパー22とダンパー23は開とし、ダンパー24は閉とする。水封式真空ポンプ18を作動させ、スクリューコンベア1内の圧力が0.03MPaに達すると、窒素供給装置25と排気装置26とを用いてスクリューコンベア1内に窒素を充填する。以後、窒素供給装置25と排気装置26は原則として常に作動させた状態とする。燃焼炉10内の窒素雰囲気の圧力は、少なくとも大気圧よりも高いものとし、例えば0.011[MPa]が好適とされる。次いで、燃焼バーナー12を用いて燃焼室13内に概ね800[℃]の燃焼ガスを供給する。この燃焼ガスは、燃焼炉10内を流動しながら、やがて排気煙突17を介して大気中に排出される。排気煙突17内の所定位置に設けた図略の温度センサーを用いて排出される燃焼ガスの温度を計測し、この排出される燃焼ガスの温度が所定の温度(例えば、100[℃]など)に至ったら、水封式真空ポンプ18を作動させる。これにより、燃焼ガスは、プロパンガスの燃焼室13から、燃焼炉10の炭化室Zの外周と、乾燥室Yの外周と、脱水室Xの外周と、を効率よく順に通り、排気煙突17から排出されるようになる。この状態で、ホッパー5に被処理肉骨粉を投入する。
<操業中>
操業中においてダンパー22は閉、及びダンパー23は開とし、ダンパー24は閉とする。これにより、燃焼炉10から排気煙突17へ排出された燃焼ガスは、温度傾斜がつき煙突効果の作用により、炭化室Zと乾燥室Yと脱水室Xを通り、接続点C及び接続点Dを経由して燃焼室13へ循環される。
操業中においてダンパー22は閉、及びダンパー23は開とし、ダンパー24は閉とする。これにより、燃焼炉10から排気煙突17へ排出された燃焼ガスは、温度傾斜がつき煙突効果の作用により、炭化室Zと乾燥室Yと脱水室Xを通り、接続点C及び接続点Dを経由して燃焼室13へ循環される。
脱水室Xの温度が200[℃]以上に上昇すると、ダンパー22は閉とし、ダンパー23を閉とし、ダンパー24を開とする。この状態で、水封式真空ポンプ18を作動させ、燃焼炉10内の燃焼ガスを排気煙突17及び第二排気循環ダクト20を介して燃焼ガス供給装置9へ循環させる。
ホッパー5に投入された被処理肉骨粉は、上ロータリーバルブ6の作動により所定の流量でスクリューコンベア1へ導入され、スクリューコンベア1により攪拌されながら、スクリューコンベア1の上流側から下流側へと搬送される。このとき、第一燃焼ガス流制御壁15及び第二燃焼ガス流制御壁16の存在によりスクリューコンベア1は、上流側よりも下流側の方が高い温度で加熱される。従って、被処理肉骨粉は、スクリューコンベア1の上流側(第二燃焼ガス流制御壁16よりも上流側)においては例えば150〜200[℃]で加熱されて脱水脱ガスされる。このとき発生する水分やガスは排気装置26が備える水冷式トラップなどにより適宜に処理される。一方、肉骨粉は、スクリューコンベア1の下流側(第一燃焼ガス流制御壁15よりも下流側)においては例えば400〜450[℃]で加熱されて略無酸素窒素雰囲気下で炭化される。そして、炭化した肉骨粉は、燃焼炉10から外部へ突出したスクリューコンベア1の下流側端部に搬送されて若干冷却された後、水冷式スクリューコンベア7内で更に冷却されて例えば50[℃]とされる。水冷式スクリューコンベア7によって適宜に冷却された炭化処理済肉骨粉は、下ロータリーバルブ8の作動により所定の流量で図略の排出トレイに排出される。
(実施例)
操業条件は以下の通り。
・スクリューコンベア1の回転数:2[rph]
・スクリューコンベア1のドラム径:φ1000[mm]
・スクリューコンベア1の容積(処理室容積):3[kL]
・被処理肉骨粉の水分:5~10[wt%]
・スクリューコンベア1の下流側の加熱温度:400〜450[℃]
ただし、「下流側」とは、「第一燃焼ガス流制御壁15よりも下流側」を意味し、その温度は、流路14の内側に適宜に設けられた熱電対を用いて測定することとする。
・スクリューコンベア1の上流側の加熱温度:100〜150[℃]
ただし、「上流側」とは、「第二燃焼ガス流制御壁16よりも上流側」を意味し、その温度は、脱水室Xの内側に適宜に設けられた熱電対を用いて測定することとする。
操業条件は以下の通り。
・スクリューコンベア1の回転数:2[rph]
・スクリューコンベア1のドラム径:φ1000[mm]
・スクリューコンベア1の容積(処理室容積):3[kL]
・被処理肉骨粉の水分:5~10[wt%]
・スクリューコンベア1の下流側の加熱温度:400〜450[℃]
ただし、「下流側」とは、「第一燃焼ガス流制御壁15よりも下流側」を意味し、その温度は、流路14の内側に適宜に設けられた熱電対を用いて測定することとする。
・スクリューコンベア1の上流側の加熱温度:100〜150[℃]
ただし、「上流側」とは、「第二燃焼ガス流制御壁16よりも上流側」を意味し、その温度は、脱水室Xの内側に適宜に設けられた熱電対を用いて測定することとする。
この結果、水分を5[wt%]含む肉骨粉の65[wt%]を2時間で炭化できた。
なお、図1に示される肉骨粉炭化装置100を用いて、以下の操業を目標としている。
・処理能力:15[kL/日]
・処理所要時間(肉骨粉が上流から下流に至るまでの時間):4.5[h]
・肉骨粉供給量:0.63[kL/h]
・処理能力:15[kL/日]
・処理所要時間(肉骨粉が上流から下流に至るまでの時間):4.5[h]
・肉骨粉供給量:0.63[kL/h]
以上説明したように、上記実施形態において肉骨粉炭化装置100は、以下のように構成される。即ち、処理室内部を窒素雰囲気とせしめたスクリューコンベア1と、このスクリューコンベア1の上流側に肉骨粉を供給する肉骨粉供給装置2と、このスクリューコンベア1の下流側から肉骨粉を排出する肉骨粉排出装置3と、このスクリューコンベア1の下流側を上流側よりも高い温度で加熱する外熱式加熱装置4と、を備える。以上の構成によれば、高い処理能力を有する肉骨粉炭化装置100を提供できる。
上記の肉骨粉炭化装置100は、更に、以下のように構成される。即ち、外熱式加熱装置4は、前記スクリューコンベア1の下流側を400〜450[℃]で加熱する。このように肉骨粉を低温略無酸素で熱分解させて炭化させる構成を採用することで、肉骨粉を、CO2やダイオキシンを排出することなく肥料や炭として利用可能とできる。
上記の肉骨粉炭化装置100は、更に、以下のように構成される。即ち、前記外熱式加熱装置4は、前記スクリューコンベア1の上流側を150〜200[℃]で加熱する。このように肉骨粉を熱分解させる前に予め加熱しておくことで、例えば5%位の水分を含有する肉骨粉を問題なく熱分解できる。
上記の肉骨粉炭化装置100は、更に、以下のように構成される。即ち、前記スクリューコンベア1の下流側に窒素を供給する窒素供給装置25と、前記スクリューコンベア1の上流側から該窒素を排気する排気装置26と、を備える。
また、肉骨粉炭化は、以下のような方法で行われる。即ち、スクリューコンベア1の処理室内部を窒素雰囲気とせしめ、このスクリューコンベア1の上流側に肉骨粉を供給し、このスクリューコンベア1の下流側から炭化処理済み肉骨粉を排出し、このスクリューコンベア1の下流側を上流側よりも高い温度で加熱する。これによれば、高い処理能力で肉骨粉を炭化できる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の実施形態は以下のように変更して実施することができる。
即ち、例えば、水冷式スクリューコンベア7はスクリューコンベア1と平行に設けることに代えて、スクリューコンベア1に対して垂直に、即ち、図1において紙面に垂直な方向に、設けてもよい。
また、第一燃焼ガス流制御壁15又は第二燃焼ガス流制御壁16のうち何れか一方を省略する構成も考えられる。この場合、「スクリューコンベア1の上流側」はスクリューコンベア1の長手方向中央を境として上流側の部分を指すものとし、「スクリューコンベア1の上流側」はスクリューコンベア1の長手方向中央を境として下流側の部分を指すものとする。
スクリューコンベア1を製造するに際し、耐腐食性に優れた合金を採用することが好ましい。即ち、例えば、高珪素ステンレス鋼やシリコロイ鋼が好適である。
1 スクリューコンベア
2 肉骨粉供給装置(肉骨粉供給手段)
3 肉骨粉排出装置(肉骨粉排出手段)
4 外熱式加熱装置(外熱式加熱手段)
5 ホッパー
6 上ロータリーバルブ
7 水冷式スクリューコンベア7
8 下ロータリーバルブ
9 燃焼ガス供給装置
18 水封式真空ポンプ
25 窒素供給装置(窒素供給手段)
26 排気装置(排気手段)
100 肉骨粉炭化装置
2 肉骨粉供給装置(肉骨粉供給手段)
3 肉骨粉排出装置(肉骨粉排出手段)
4 外熱式加熱装置(外熱式加熱手段)
5 ホッパー
6 上ロータリーバルブ
7 水冷式スクリューコンベア7
8 下ロータリーバルブ
9 燃焼ガス供給装置
18 水封式真空ポンプ
25 窒素供給装置(窒素供給手段)
26 排気装置(排気手段)
100 肉骨粉炭化装置
Claims (5)
- 処理室内部を窒素雰囲気とせしめたスクリューコンベアと、
このスクリューコンベアの上流側に肉骨粉を供給する肉骨粉供給手段と、
このスクリューコンベアの下流側から肉骨粉を排出する肉骨粉排出手段と、
このスクリューコンベアの下流側を上流側よりも高い温度で加熱する外熱式加熱手段と、
を備える、
ことを特徴とする肉骨粉炭化装置 - 前記外熱式加熱手段は、前記スクリューコンベアの下流側を400〜450[℃]で加熱する、
ことを特徴とする請求項1に記載の肉骨粉炭化装置 - 前記外熱式加熱手段は、前記スクリューコンベアの上流側を150〜200[℃]で加熱する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の肉骨粉炭化装置 - 前記スクリューコンベアの下流側に窒素を供給する窒素供給手段と、
前記スクリューコンベアの上流側から該窒素を排気する排気手段と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一に記載の肉骨粉炭化装置 - スクリューコンベアの処理室内部を窒素雰囲気とせしめ、
このスクリューコンベアの上流側に肉骨粉を供給し、
このスクリューコンベアの下流側から肉骨粉を排出し、
このスクリューコンベアの下流側を上流側よりも高い温度で加熱する、
ことを特徴とする肉骨粉炭化方法
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