JP2009046527A - 光触媒層の転写用キャリアフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フィルム長手方向の5%伸長時強度が90〜300MPaの二軸配向ポリエステルフィルムであり、少なくとも一方の表面が下記式(1)〜(4)を同時に満足することを特徴とする光触媒層の転写用キャリアフィルム。
1.0≦θa≦7.0 …(1)
0.5≦Rz≦2.5 …(2)
2≦Rkr≦15 …(3)
30≦Pc≦100 …(4)
(上記式中、θaは平均傾斜角(°)、Rzは十点平均粗さ(μm)、Rkrは表面高さ分のクルトシス、Pcはピークカウントをそれぞれ意味する)
【選択図】 なし
Description
1.0≦θa≦7.0 …(1)
0.5≦Rz≦2.5 …(2)
2≦Rkr≦15 …(3)
30≦Pc≦100 …(4)
(上記式中、θaは平均傾斜角(°)、Rzは十点平均粗さ(μm)、Rkrは表面高さ分のクルトシス、Pcはピークカウントをそれぞれ意味する)
本発明における転写用キャリアフィルムを構成する二軸配向ポリエステルフィルムは、単層構成であっても積層構成であってもよく、例えば、2層、3層構成以外にも本発明の要旨を超えない限り、4層またはそれ以上の多層であってもよく、特に限定される訳ではない。
(上記式中、d25、d75は粒子群の積算体積を大粒子側から計測し、それぞれ総体積の25%、75%に相当する粒径(μm)を示す)
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。また大粒子側から積算して体積分率25%の点の直径と体積分率75%の点の直径の比d25/d75値を粒度分布値とした。
(株)インテスコ社製インテスコモデル2001型引張試験機を用いて、温度23℃,湿度50%RHに調節された室内において長さ50mm、幅15mmの試料フィルムを200mm/分の速度で引張り5%伸張時の強度を測定した。
(株)小坂研究所製 表面粗さ測定機(SE−3500)によって得られた粗さ曲線からその平均線の方向に、基準長さだけ抜き取り、その抜き取り部分における凹凸の斜面の傾斜量(縦横比)の算術平均を平均傾斜量Δaとし、それを角度で表わしたものが平均傾斜角θaである。すなわち、斜面の微小長さdxにおける傾きをdx/dyとし、一つの谷に対して隣り合う一つの山の高さをhiとすれば、平均傾斜量Δaおよびθaは以下の式で表される。
十点平均粗さRzは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さlだけ抜取り、この抜取り部分の平均線から縦倍率の方向に測定した、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高(Yp)の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高(Yv)の絶対値の平均値との和を求め、この値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。なお、この十点平均粗さの測定に対しても、基準長さlは前記同様に2.5mmとする。
Rkrとは、平均線に対しての粗さ曲線の上下のとがりの程度を示す値であって、数3〜数5により表わされる。
粗さ曲線の中心線から上側に0.05μm離れた平行なカウントレベルを設け、カウントレベルと粗さ曲線が交差する点が1回以上存在するとき1山として、この山数を基準長さ間において計測する。なお、このPcの測定に対しても、基準長さlは前記同様に2.5mmとする。
温度23℃、湿度50%RHで試料フィルムと、蒸留水との接触角を、協和界面化学(株)社製接触角計CA−DT−A型を用いて測定した。接触角は、左右2点、試料数3で計6点測定し、平均値を求め接触角とした。尚、水滴の直径は2mmで、滴下後1分後の数値を読み取った。
ゾルゲル法で製造したアナターゼ型酸化チタン微粒子からなる光触媒層を常法にしたがって作製した。すなわち、光触媒層をA層の面に設け、その上に保護層としてゾルゲル法で製造したジルコニウム微粒子からなる層を積層した。得られた光触媒層の転写フィルムを用いて、光触媒層の面板を作製を行った。すなわち、アルミ金属板上に溶媒可溶型フッ素樹脂塗料を塗布乾燥した表面と作製した転写フィルムの保護層面を熱圧着させた。しかる後に転写用キャリアフィルムを剥離し、転写した光触媒層の面材を作製した。かくして得られた面材を光沢度計、目視、あるいは顕微鏡を使って観察し、その品質により光触媒層の転写用キャリアフィルムの実用評価を行った。
日本電色(株)社製グロスメーターVG−107型を用いて、JIS Z−8741の方法に準じて光沢度を測定した。入射角,反射角60度に於ける黒色標準板の反射率を基準に試料の反射率を求め光沢度とした。
光触媒層を転写した面材表面に蛍光灯を映し込み、蛍光灯の輪郭の鮮明さを目視にて観察した。
◎:蛍光灯の輪郭が不明瞭で、映り込みが抑えられた表面が得られる
○:蛍光灯の輪郭は不明瞭であるがやや反射光が強く見られるが、実用上問題ない
△:蛍光灯の輪郭がやや認識できるが実用上問題ない
×:蛍光灯の輪郭が鮮明に認識でき、映り込みが防止が不十分である
◎:面材表面に目視にて認識できるムラはなく、均一な表面が得られる
○:面材表面に対し法線方向から60°以内の角度から見ても不均一な部分は認識できないが、60°を超える角度から観察した際、不均一な部分が若干見られるが、実用上問題ない
△:不明瞭だが、面材表面に若干の不均一な部分が見られるものの、実用上問題ない
×:不均一な欠陥部分が見られる
××:光触媒層が転写されていない部分が見られる
光触媒層を転写した面材表面を顕微鏡にて観察した。
○:亀裂は見られないが、顕微鏡で淡い濃淡が観察されるが、実用上問題ない
△:亀裂は見られないが、顕微鏡で濃淡が観察されるが、実用上問題ない
×:亀裂による欠陥部分が見られる
××:光触媒層が転写されていない部分が見られる
製造例1(ポリエチレンテレフタレートA1)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、エチレングリコールスラリーエチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.03部、平均粒径3.4μm、粒度分布値1.9のシリカ粒子を3.0部添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgに達せしめ、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後、系内を常圧に戻し、固有粘度0.71のポリエチレンテレフタレートA1を得た。
製造例1において平均粒径3.4μm、粒度分布値1.9のシリカ粒子を3.0部添加する代わりに平均粒径6.0μm、粒度分布値2.0のシリカ粒子を3.0部添加する以外は製造例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートA2を得た。
製造例1において平均粒径3.4μm、粒度分布値1.9のシリカ粒子を3.0部添加する代わりに平均粒径2.5μm、粒度分布値1.8のシリカ粒子を1.0部添加する以外は製造例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートA3を得た。
製造例1において平均粒径3.4μm、粒度分布値1.9のシリカ粒子を3.0部添加する代わりに平均粒径0.7μm、粒度分布値1.6の合成タンカル粒子を2.0部添加する以外は製造例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートA4を得た。
製造例1において粒子添加しないこと以外は製造例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートA5を得た。
製造例1で製造したポリエチレンテレフタレートA1と製造例5で製造したポリエチレンテレフタレートA5を表1に示す配合比でブレンドした後、180℃で4時間不活性ガス雰囲気中で乾燥し、溶融押出機により290℃で溶融し、口金から押出し静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。得られた未延伸シートにまず、95℃で延伸倍率をMD方向に3.6倍延伸しテンターに導き、TD方向に4.0倍の逐次二軸延伸を行った。その後、230℃にて3秒間熱固定し、表1に示す厚さの転写用キャリアフィルムを得た。
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートを下記表1に示す配合比に変更し、フィルム厚みを下記表1に示す厚さとする以外は実施例1と同様にして転写用キャリアフィルムを得た。
実施例5:
実施例1において、MD方向に3.6倍延伸した後、下記塗布剤をリバースグラビアコート方式により塗布し、90℃で乾燥するプロセスをTD方向の延伸前に追加した以外は実施例1と同様にして転写用キャリアフィルムを得た。
・フッ素含有重合体:クロロトリフルオロエチレン/プロピオン酸ビニル/脂肪酸ビニルエステル/マレイン酸モノブチル=40/47/3/10モル%からなるカルボキシル基含有フッ素共重合体を乾燥固形分割合で80重量%
・架橋剤成分:アルキロールメラミンを乾燥固形分割合で20重量%
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートを下記表1に示す配合比に変更し、フィルム厚みを下記表1に示す厚さとする以外は実施例1と同様にして転写用キャリアフィルムを得た。
比較例1において、フィルム厚みを下記表1に示す厚さとする以外は比較例1と同様にして得たフィルムをサンドブラスト法により片面を粗面化して転写用キャリアフィルムを得た。この粗面化したフィルム面の物性を表1に示す。
Claims (1)
- フィルム長手方向の5%伸長時強度が90〜300MPaの二軸配向ポリエステルフィルムであり、少なくとも一方の表面が下記式(1)〜(4)を同時に満足することを特徴とする光触媒層の転写用キャリアフィルム。
1.0≦θa≦7.0 …(1)
0.5≦Rz≦2.5 …(2)
2≦Rkr≦15 …(3)
30≦Pc≦100 …(4)
(上記式中、θaは平均傾斜角(°)、Rzは十点平均粗さ(μm)、Rkrは表面高さ分のクルトシス、Pcはピークカウントをそれぞれ意味する)
Priority Applications (1)
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JP2007211191A JP5155621B2 (ja) | 2007-08-14 | 2007-08-14 | 光触媒層の転写用キャリアフィルム |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JPWO2018074298A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2018-10-18 | 日新製鋼株式会社 | 表面処理された亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 |
JPWO2022065049A1 (ja) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003055478A (ja) * | 2001-08-16 | 2003-02-26 | Dainippon Printing Co Ltd | シート状物体、熱転写シート、熱転写方法および転写生成物 |
JP2008087392A (ja) * | 2006-10-04 | 2008-04-17 | Mitsubishi Kagaku Sanshi Corp | 光触媒層を有する積層体およびその製造方法 |
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2007
- 2007-08-14 JP JP2007211191A patent/JP5155621B2/ja active Active
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JPWO2022065049A1 (ja) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | ||
WO2022065049A1 (ja) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | 富士フイルム株式会社 | 転写フィルム、積層体の製造方法、回路配線の製造方法 |
JP7416969B2 (ja) | 2020-09-28 | 2024-01-17 | 富士フイルム株式会社 | 転写フィルム、積層体の製造方法、回路配線の製造方法 |
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