JP2009046296A - コルゲータの紙継部検出方法及び装置 - Google Patents

コルゲータの紙継部検出方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009046296A
JP2009046296A JP2007216709A JP2007216709A JP2009046296A JP 2009046296 A JP2009046296 A JP 2009046296A JP 2007216709 A JP2007216709 A JP 2007216709A JP 2007216709 A JP2007216709 A JP 2007216709A JP 2009046296 A JP2009046296 A JP 2009046296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
detection
corrugated
splicing
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007216709A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Masuda
和彦 増田
Hiroshi Ishibuchi
浩 石渕
Junichi Kawase
純一 川瀬
Tsunehiro Kawashima
常洋 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2007216709A priority Critical patent/JP2009046296A/ja
Publication of JP2009046296A publication Critical patent/JP2009046296A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)
  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)

Abstract

【課題】段ボールシートの生産ラインにおいて、段ボール原紙の紙継部の検出不良や検出時の誤動作を解消し、かつ紙継部の検知精度が向上した自動化された検知手段を実現する。
【解決手段】段ボール紙DCの製造工程に繰り出し中の第1の段ボール原紙50aの終端部に待機中の第2の段ボール原紙50bの始端部を貼り付けて紙継ぎを行い、該紙継部20を検知して該製造工程下流側で該紙継部を含む切断シートSを選択的に除外するコルゲータの紙継部検出方法において、紙継ぎ時又はシングルフェーサ3とブリッジ部7の間で該紙継部又は紙継部近傍に検知用孔hを穿設し、該検知用孔を製造された段ボール紙DCの切断工程の上流側に設けられた距離センサ24〜26で検知し、該検知情報に基づいて紙継部20を含む切断シートSを選択的に除外する。
【選択図】図1

Description

本発明は、段ボール紙を生産するコルゲータにおいて、段ボール原紙を供給するスプライサで発生する紙継部を検出してコルゲータの生産ラインから除去する紙継部検出方法及び装置に関する。
段ボールシートはコルゲータと称される段ボール製造装置で生産される。コルゲータの上流側は、段ボール紙の原料になるライナ紙や中芯原紙をロール状に巻いたロール原紙を装填するミルロールスタンドと、コルゲータに向けて連続的に段ボール原紙を供給する紙継ぎ装置としてのスプライサと、該ミルロールスタンドから繰り出された中芯原紙を波形に成形してライナ紙と貼り合わせ、片面段ボール紙を生産するシングルフェーサと、該シングルフェーサで生産された片面段ボール紙を一旦貯留して下流工程に搬送するブリッジ等から構成される。
特許文献1(特開2001−138414号公報)には、ミルロールスタンド及びスプライサの構成の一例が開示されている。これを図13により説明する。
図13において、ミルロールスタンド029の架台031に回動軸032bを介して回動自在にチャッキングアーム033bが軸支され、チャッキングアーム033bに現在段ボールシートの製造工程に繰り出し中のロール原紙030bを装填している。
ロール原紙030bからミルロールスタンド029の上部に位置するスプライサ035に向けて段ボール原紙050bが繰り出される。スプライサ035はコルゲータのブリッジに取り付けられたフレーム036とサイドフレーム049からなり、ロール原紙030bから繰り出された段ボール原紙は、これらの各フレームに設けられた導入ロール043b、中間ロール044b、反転ロール045a〜d、ダンサロール046a〜c及び固定ロール047、排紙ロール048からなる貯留部Xを経て下流工程に搬送される。
そして、ミルロールスタンド029には架台031に回動軸032aを介してもうひとつのチャッキングアーム033aが設けられ、現在段ボール原紙を繰り出し中のロール原紙030bの次に使用されるロール原紙030aが装填される。ロール原紙030aは、ロール原紙搬送台車034aによってミルロールスタンド029に搬送され、チャッキングアーム033aに装填される。装填されたロール原紙030aはオペレータによりその紙端部が繰り出され、スプライサ035の紙継ヘッド039aに装着される。
フレーム036には、一対の紙継ヘッド039a、039bが水平方向に移動可能に取り付けられ、互いに当接又は離間可能に構成されている。紙継ヘッド039には、夫々ニップバー040、ナイフ041、及びドラッグバー042が設けられている。一対の紙継ヘッド039a、039bは、紙継ぎ時にフレーム036の中央部に位置する紙継ぎ位置で対面し、ニップバー040、ナイフ041、ドラッグバー042が夫々作動して紙継ぎを行なう。
即ち、紙継ヘッド039aに装着された次オーダーの段ボール原紙50aの紙端部に接着剤又は両面テープ等を塗布した後、左右両方のニップバー040a、04bが作動し、次オーダーの段ボール原紙050aの紙端部を現オーダーの段ボール原紙050bに貼り合わせる。同時に、現オーダー側のドラッグバー042bが中板038に向けて作動し、段ボール原紙050bを保持する。次いで、現オーダー側のナイフ041bが突出して段ボール原紙50bを切断する。
このようにして紙継ぎが行なわれると、次オーダーの段ボール原紙50aが現オーダーの段ボール原紙50bに貼り合わされて、次オーダーの段ボール原紙50aの繰り出しが開始される。
オペレータが次オーダーの段ボール原紙を紙継ヘッド039に装着するときは、紙継ヘッド039を他方の紙継ヘッドから離間した装着位置に移動させて次オーダーの段ボール原紙の紙端部を紙継ヘッド039に装着する。
現オーダーの段ボール原紙と次オーダーの段ボール原紙の紙継部は、一般的に製品にならない不良部として、コルゲータの下流工程に設けられた不良除去装置で生産ラインから除外される。そして、紙継部を確実に検出して除去するために、従来、オペレータはロール原紙030から繰り出した段ボール原紙050の紙端部をスプライサ035の紙継ヘッド039に装着するときに、段ボール原紙050の紙端部に接着剤を塗布するとともに、段ボール原紙050の紙端部にアルミ箔や薄い紙状の金属片等の被検知部材を貼り付けていた。
そして、被検知部材を検出する検出器を主にダブルフェーサとスリッタスコアラの間に設け、該検出器が被検知部材を検出すると、被検知部材が貼り付けられた紙継部、いわゆる不良箇所が不良除去装置に到達したときに、該不良箇所を生産ラインから除外するようにしている。被検知部材は、主に金属製部材であるため、検出器は主に磁気センサなどの金属センサ等が用いられていた。
しかし、近年のコルゲータは高速化が進むとともに、段ボール紙もリサイクルされた再生紙が主に使用されるため、原紙に不純物が混じっていた場合は誤動作を起こしたり、あるいは被検知部材を検出できない場合もあった。
また、金属製の被検知部材が貼り付けられた不良箇所の段ボールシートは、そのままではリサイクルできないために、焼却処分を行なっていた。また万が一、金属製被検知部材を含む段ボールシートが除去されなかった場合、段ボールシートが食品又は化粧品関連の梱包用に使用されると、検査時に金属センサが反応して、重大な製品クレームとなる。
このため、金属製の被検知部材の代わりに、インキジェットや黒テープ等の色付きテープ等からなる被検知部材を段ボール原紙に貼る方法がある。しかし、これらの被検知部材は段ボール原紙の表面に貼らないと検出されないため、オペレータはこれら被検知部材の印刷又は貼り付け時に段ボール原紙の表裏を確認する必要があり、そのため、極めて手間を要していた。また、インキジェットはインキジェット印刷機を設置する必要があり、そのための設備費が増大するという問題があった。
そこで、特許文献1では、紙継ぎ時に、段ボールシートの製造工程に繰り出し中の段ボール原紙と待機中の段ボール原紙との紙継部からウェブ走行方向上流側及び下流側に突出するように色付きの被検知部材を貼り付けることにより、上流側又は下流側のいずれかの突出部を検出器で検出できるようにしたものである。このようにして、被検知部材の検出不能や検出時の誤動作をなくすようにしている。
特開2001−138414号公報
特許文献1に開示された手段では、生産ラインで段ボール原紙が400m/分以上の高速で走行するため、新旧両段ボール原紙の紙継部からウェブ走行方向下流側に突出した被検知部材の突出部が空気抵抗によって上流側に折れ曲がったり、あるいは段ボール原紙のバタツキにより該突出部に折れ、しわ等が発生する可能性がある。このため、検出器で被検知部材を検出できない事態が生じたり、検出器の誤動作を生じるおそれがある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、段ボールシートの生産ラインにおいて、簡易な構成で紙継部の検知精度を向上させることにより、紙継部の検出不良や検出器の誤動作をなくすことを目的とする。また、紙継部の検知精度が向上した自動化された検知手段を実現することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明のコルゲータの紙継部検出方法は、
段ボール紙の製造工程に繰り出し中の第1の段ボール原紙の終端部に待機中の第2の段ボール原紙の始端部を貼り付けて紙継ぎを行い、該製造工程下流側で該紙継部を含む切断シートを選択的に除外するコルゲータの紙継部検出方法において、
紙継ぎ時又はシングルフェーサでライナ紙と中芯原紙を貼合して片面段ボール紙を製造した後に紙継部又は紙継部近傍に検知用孔を穿設し、該検知用孔を製造された段ボール紙の切断工程の上流側に設けられた距離センサで検知し、該検知情報に基づいて紙継部を含む切断シートを選択的に除外するものである。
本発明方法において、紙継部又は紙継部近傍に検知用孔を穿設し、生産ラインの下流側で該検知用孔を距離センサで検知することによって、紙継部の検知精度を向上させるようにしたものである。距離センサとして、例えば、透過型光電センサや反射型光電センサなどを用いることができる。
検知用孔の穿設は、紙継装置による紙継ぎ時又はシングルフェーサで片面段ボール紙を製造した後でブリッジ部の上流側で行なう。
紙継装置で紙継ぎ時に検知用孔を穿設する場合は、紙継ぎと同時に行なうことで、穿設位置の特定が容易になる。また、シングルフェーサの下流側で片面段ボール紙に検知用孔を設ける場合は、片面段ボール紙に貫通孔を設けることができるので、検知精度を向上させることができる。また、紙継部近傍とは、段ボール紙の製造工程下流側で段ボール紙をウェブ走行方向の設定寸法に切断して切断シートとするときに、紙継部を含む切断シートに検知用孔を穿設することが可能な範囲を意味する。
本発明方法において、シングルフェーサの下流側で片面段ボール紙に検知用孔を設ける場合に、紙継部の位置を検知する必要がある。その場合、シングルフェーサとブリッジ部の間で紙継ぎ時を起点として片面段ボール紙の通過する段山数をカウントし、該段山数から紙継部の到達距離を演算し、紙継部がシングルフェーサとブリッジ部間の孔開け位置に到達したと判定した時に、該孔開け位置で片面段ボール紙に検知用孔を穿設するようにするとよい。
あるいは、別の紙継部検知手段として、紙継ぎ時点からの段ボール原紙の走行距離をパルス発生器のパルス数で計測し、該パルス数により紙継部がシングルフェーサとブリッジ部間の孔開け位置に到達したと判定した時に、該孔開け位置で片面段ボール紙に検知用孔を穿設するようにしてもよい。
これらの方法により、シングルフェーサとブリッジ部間で走行する片面段ボール紙の紙継部に正確に検知用孔を穿設することができる。
また、本発明方法において、検知用孔の形状は円形でもよいが、段ボール原紙の走行方向に沿った長辺を有する長尺孔とするとよい。これによって、段ボール原紙又は片面段ボール紙の走行速度が高速であっても検知用孔の検知精度をさらに向上させることができる。
次に、第1の本発明のコルゲータの紙継部検出装置は、
段ボール紙の製造工程に繰り出し中の第1の段ボール原紙の終端部と待機中の第2の段ボール原紙の始端部とを接着剤を介し圧着する圧着部、及び該圧着部の直上流側で第1の段ボール原紙を切断する切断刃を備えてなる紙継装置と、
段ボール原紙の紙継部を検知するセンサと、該センサの検知情報に基づいて段ボール紙の製造工程下流側で該紙継部を含む切断シートを選択的に除外する不良除去装置とを備えたコルゲータの紙継部検出装置において、
前記圧着部の互いに対面する圧着面に開口する収納空間に該圧着面に向かって進退可能に収納された型抜き刃と、
製造された段ボール紙の切断装置の上流側に設けられ該検知用孔を検知する距離センサと、を備え、
該圧着面に接着剤を介して挟持された第1及び第2の段ボール原紙の紙継部又は紙継部近傍に該型抜き刃を突出させて検知用孔を穿設するとともに、該距離センサによる該検知用孔の検知情報に基づいて、該紙継部を含む切断シートを選択的に除外するように構成したようにしたものである。
かかる構成により、第1及び第2の段ボール原紙の紙継ぎ時に、紙継ぎと同時に紙継部に検知用孔を穿設することができる。しかも、紙継部の両面テープ等の接合テープが貼付された部分に検知用孔を穿設することができる。接合テープが貼付された部分は厚みがあり、この厚みのある部分に検知用孔を穿設することで、シングルフェーサでの片面段ボール紙製造時に段ロールや加圧ベルトに検知用孔を通して糊が付着しにくくなるという利点がある。
前記第1の本発明装置において、圧着部の互いに対面する2つの圧着面に開口部が一致する空気圧シリンダを設け、該空気圧シリンダに型抜き刃を空気圧によって摺動自在に収納し、該圧着面に接着剤を介して挟持された第1及び第2の段ボール原紙の紙継部又は紙継部近傍に型抜き刃を空気圧シリンダから突出させて検知用孔を穿設するとともに、該型抜き刃に同期させて他方の型抜き刃を空気圧シリンダ内に後退させるように構成するとよい。
かかる構成とすることにより、圧着部での検知用孔の穿設をスムーズに行なうことができる。また、該圧着部の直上流側で第1の段ボール原紙を切断する切断刃の駆動源を空気圧とし、該切断刃と空気圧シリンダの駆動を連動させるようにすれば、ひとつの圧縮空気供給源で該切断刃と空気圧シリンダの駆動を併用することができる。
次に、第2の本発明のコルゲータの紙継部検出装置は、
段ボール紙の製造工程に繰り出し中の第1の段ボール原紙の終端部と待機中の第2の段ボール原紙の始端部とを接着剤を介し圧着する圧着部、及び該圧着部の直上流側で第1の段ボール原紙を切断する切断刃を備えてなる紙継装置と、
段ボール原紙の紙継部を検知するセンサと、該センサの検知情報に基づいて段ボール紙の製造工程下流側で該紙継部を含む切断シートを選択的に除外する不良除去装置とを備えたコルゲータの紙継部検出装置において、
片面段ボール紙を製造するシングルフェーサとブリッジ部との間に設けられ紙継部に検知用孔を穿設する穿設装置と、
製造された段ボール紙の切断装置の上流側に設けられ該検知用孔を検知する距離センサと、を備え、
該距離センサによる該検知用孔の検知情報に基づいて、紙継部を含む切断シートを選択的に除外するように構成したものである。
かかる構成により、シングルフェーサとブリッジ部間で検知用孔を穿設することにより、片面段ボール紙に貫通した検知用孔を穿設できるので、下流側での距離センサによる該検知用孔の検知精度を向上させることができる。
シングルフェーサとブリッジ部間に設けられた穿設装置に紙継部が到達するのを検知する手段は、前述のように、片面段ボール紙の通過する段山数を検知するセンサを設け、紙継ぎ時点を起点として通過する段山数を検知することにより、紙継部の到達を判定する。
あるいは、段ボール原紙の走行距離をパルス数によって検知するパルス発生器を設け、該パルス数をカウントすることによって、穿設装置への紙継部の到達を判定する。
第2の本発明装置において、前記穿設装置は、片面段ボール紙の走行路を挟んで配置されブリッジ取上げコンベアの駆動装置に従動して同期回転するダイカットロール及びアンビルロールと、紙継部の到達タイミングに合わせてダイカットロールとアンビルロールとを接近させ、ダイカットロールの周面に装着された型抜き刃により片面段ボール紙の紙継部又は紙継部近傍に検知用孔を穿設するアクチュエータと、を備えたものとすることができる。かかる構成で、該アクチュエータとして、ダイカットロールとアクチュエータの回転軸間に装架された空気圧シリンダを用いることができる。
かかる構成により、ダイカットロールとアンビルロールを回転させる駆動装置を不要とした簡易な構成とすることができる。
穿設装置の別な構成として、片面段ボール紙の走行路を挟んで配置されたダイカットロール及びアンビルロールと、紙継部の到達タイミングに合わせてダイカットロール及びアンビルロールを同期回転させ、ダイカットロールの周面に装着された型抜き刃とアンビルロールの周面に装着されたアンビルとで片面段ボール紙を挟むことにより、紙継部又は該紙継部の近傍に検知用孔を穿設するアクチュエータと、を備えたものとすることができる。かかる構成で、該アクチュエータとして、サーボモータを用いることができる。
かかる構成により、ダイカットロールとアンビルロールとを互いに接近させる駆動装置を不要とした簡易な構成とすることができる。
本発明方法によれば、紙継ぎ時又はシングルフェーサとブリッジ部の間で紙継部又は紙継部近傍に検知用孔を穿設し、該検知用孔を製造された段ボール紙の切断工程の上流側に設けられた距離センサで検知し、該検知情報に基づいて紙継部を含む切断シートを選択的に除外するようにしたことにより、紙継部の検知精度を向上でき、検知不能や検知誤差を生じるおそれをなくすことができる。
また、第1の本発明装置によれば、圧着部の互いに対面する圧着面に開口する収納空間に該圧着面に向かって進退可能に収納された型抜き刃と、製造された段ボール紙の切断装置の上流側に設けられ該検知用孔を検知する距離センサと、を備え、該圧着面に接着剤を介して挟持された第1及び第2の段ボール原紙の紙継部又は紙継部近傍に該型抜き刃を突出させて検知用孔を穿設するとともに、該距離センサによる該検知用孔の検知情報に基づいて、該紙継部を含む切断シートを選択的に除外するように構成したことにより、検知用孔の穿設装置を自動化することができるとともに、紙継ぎ動作と検知用孔の穿設とを同時に行なうように構成しているので、検知用孔の穿設工程を別途設ける必要がなくなる。
また、両面テープ等の接着剤を塗布した厚みのある部分に検知用孔を穿設できるので、シングルフェーサでの片面段ボール紙製造時に段山成形用の段ロールや、段山の頂部に糊を塗布した中芯原紙と裏ライナ紙とを圧着する加圧ベルトに糊が付着しにくくなるという利点がある。
第2の本発明装置によれば、片面段ボール紙を製造するシングルフェーサとブリッジ部との間に設けられ紙継部に検知用孔を穿設する穿設装置と、製造された段ボール紙の切断装置の上流側に設けられ該検知用孔を検知する距離センサと、を備え、該距離センサによる該検知用孔の検知情報に基づいて、紙継部を含む切断シートを選択的に除外するように構成したことにより、検知用孔の穿設装置を自動化できるとともに、片面段ボール紙に貫通孔を穿設することができるので、下流側で距離センサによる検知用孔の検知がさらに容易にとなり、検知精度を従来と比べて飛躍的に向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
本発明の第1実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1は本発明が適用された段ボールシートの生産ライン全体を示す系統図であり、図2は紙継装置を示す立面説明図である。図1において、裏ライナ紙BLは、紙継装置1で、一対のロール原紙から繰り出される段ボール原紙を紙継ぎしながら連続的に生産ラインに供給される。紙継装置1の構成は後で説明する。
紙継装置1から繰り出された裏ライナ紙BLは、プレヒータロール2で加熱された後、シングルフェーサ3に到達する。一方、中芯原紙CCは、紙継装置4から生産ラインに供給される。紙継装置4は紙継装置1と同一の構成を有する。中芯原紙CCは、プレヒータロール5で加熱された後、シングルフェーサ3に到達する。
シングルフェーサ3に達した中芯原紙CCは、シングルフェーサ3で段山形成された後、段山の頂部に糊付けされて、裏ライナ紙BLと該段山頂部で接着され、片面段ボール紙SCを製造する。シングルフェーサ3の下流側で、片面段ボール紙SCは、ブリッジ取り上げコンベア6を経てブリッジ部7に一旦貯留される。片面段ボール紙SCをブリッジ部7に一旦貯留することで、ブリッジ部7を挟む上流側生産ライン又は下流側生産ラインでの運転条件をブリッジ部7で吸収することが可能になる。
ブリッジ部7に一旦貯留された片面段ボール紙SCは、プレヒータロール8を経て加熱された後、グルーマシン9に到達する。グルーマシン9で糊付けされた片面段ボール紙SCは、ダブルフェーサ10に到達し、ダブルフェーサ10で表ライナ紙FLと接合される。
表ライナ紙FLは、紙継装置11から生産ラインに供給される。紙継装置11は紙継装置1又は4と同一構成を有する。表ライナ紙FLは、プレヒータロール12で加熱された後、ダブルフェーサ10に到達し、ダブルフェーサ10で片面段ボール紙SCと接合されて段ボール紙(両面段ボール紙)DCが製造される。その後、段ボール紙DCは、ロータリシャ13で左右の縁部がトリミングされた後、スリッタスコアラ14で生産オーダーに沿った所望の位置に罫線加工と裁断加工がなされる。
スリッタスコアラ14で罫線加工と裁断加工が施された段ボール紙DCは、カッタ15で一定長さの段ボールシートに切断される。紙継部を含む不良の切断シートSは、不良除去装置16で検出されて生産ラインから除外される。残りの切断シートSはスタッカ17に積み上げられる。
次に、紙継装置1、4又は11の構成を図2に基づいて説明する。図2において、ミルロールスタンド29では、一対のロール原紙30a、30bが図示しないチャッキングアームに回動可能に装着されている。該ロール原紙の上方には、スプライサ35の固定フレーム36に、紙継ヘッド39が水平方向(矢印a方向)に往復動可能に設置されている。紙継ヘッド39の往復動は駆動モータ42によってなされる。
紙継ヘッド39には、段ボール原紙の走行方向上流側から、順に一対の導入ロール43a、43bと、互いに対面配置された一対のナイフ41a、41bと、互いに対面配置された一対の圧着バー40a、40bと、互いに対面配置されたニップロール44a及び加速ロール44bとが装着されている。
今、ロール原紙30aから段ボール原紙50aが繰り出され、一対の導入ロール43a、43b間を通り、その後、ナイフ41a、41b間、圧着バー40a、40b間及びニップロール44aと加速ロール44b間を経て、スプライサ35のフレーム36に装着された計測ロール48に巻回される。その後、段ボール原紙50aは、フレーム36に装着された固定ロール47を介して、水平方向(矢印b方向)に移動可能な複数のダンサロール46と、フレーム36に装着された複数の反転ロール(図示略)間を往復した後、段ボール紙の生産ラインに供給される。
次に、紙継装置による紙継ぎ動作を説明する。紙継ぎ動作とは、生産ラインに繰り出し中の段ボール原紙(以下「旧原紙」という)を停止させ、待機中のロール原紙から繰り出された段ボール原紙(以下「新原紙」という)を旧原紙に貼り付けて紙を継ぎ足した後、運転速度まで加速する一連の動作を言う。
コルゲータは、紙継ぎ動作中スプライサ35がダンサロール46に貯えておいた段ボール原紙(滞留原紙)を消費することで、運転を続けている。そのため、スプライサ35は、紙継ぎ動作を、自身が貯えておいた滞留原紙をコルゲータが使い尽くす前に完了させる必要がある。
まず、紙継ヘッド39がロール原紙30bの真上に移動する。そして、オペレータがロール原紙30bから新原紙50bを繰り出して、紙継ヘッド39の圧着バー40bに装着する。圧着バー40bは内部が真空状態とされ、真空力によって新原紙50bを圧着バー40bに吸着させる。
図3は一対の圧着バー40a、40bの斜視図である。図3において、圧着バー40a、40bの互いに対面する側には圧着部51a、51bが設けられ、圧着部51a、51bの互いに対面する側に圧着面52a、52bが形成されている。新原紙50bは真空力によって圧着バー40bの圧着面52bに吸着される。そして、オペレータが新原紙50bに両面テープ等の接着剤を塗布する。
次に、旧原紙50aが減速し、ダンサロール46が生産ライン側(図2中右側)に移動し始めて滞留原紙の消費が開始される。旧原紙50aが停止した時、圧着バー40a、40bが作動して、圧着面52a、52bにより旧原紙50aと新原紙50bの紙端部とを圧接し接着剤を介して圧着する。同時に、ナイフ41aが前方に突出して旧原紙50aを切断する。
ダンサロール46は自走して移動しながら減速時の旧原紙50aの張力を一定に保ちつつ、貯蔵していた旧原紙50aを放出し続ける。旧原紙50aが切断されて、新原紙50bは加速ロール44bによって加速され始める。このとき滞留原紙の消費はまだ続いている。新原紙50bの速度が運転速度に達したときに、ダンサロール46は移動を停止して滞留原紙の消費が終了する。その後、ダンサロール46は元の位置に復帰し、次回の紙継ぎのために新原紙50bを貯え始める。
そして、紙継ヘッド39が通常運転位置(フレーム36の中央位置)に復帰して、紙継ぎ動作が完了する。なお、計測ロール48にはパルス発生器49が装着され、パルス発生器49のパルス数をカウントすることにより、計測ロール48を通る段ボール原紙の走行距離を計測している。
本実施形態の圧着部51a、51b及びナイフ41a、41bの構成を図3及び図4により説明する。図3は圧着バー40a、40bの斜視図であり、図4の(a)は図2中のA部拡大断面図、(b)は型抜き刃54a、54bの端面形状を示す。図3及び図4において、圧着バー40a、40bには、夫々圧着面52a、52bに開口する空気圧シリンダ53a、53bが形成されている。そして、空気圧シリンダ53a、53bには、型抜き刃54a、54bが摺動自在に収納されている。
図3に示すように、空気圧シリンダ53a、53bの開口55a、55bは、段ボール原紙の走行方向cに沿って長く延びた長尺状の楕円形を有し、図4(b)に示すように、空気圧シリンダ53a、53b内を摺動する型抜き刃54a、54bの端面外形も、開口55a、55bに対応した長尺状の楕円形を有している。ナイフ41a、41bは、空気圧シリンダ56a、56bの内部に切断刃57a、57bが摺動自在に収納されている。
そして、空気圧シリンダ53a、53b、56a、56bの各空気室には、圧縮空気供給源58からサーボ弁59a、59bを介して圧縮空気が供給される。該圧縮空気によって、型抜き刃54a、54b及び切断刃57a、57bが突出又は後退するように駆動される。圧着バー40a、40bでは、サーボ弁59a、59bの作動によって、型抜き刃54aが突出するタイミングで型抜き刃54bが後退するように作動させ、また、同時に、ナイフ41aの切断刃57aが突出して旧原紙50aを切断するように同期して作動させる。
このように構成することにより、ひとつの圧縮空気供給源58で型抜き刃54a、54b及びナイフ41a、41bを同期させて作動可能であり、これによって、動力源を削減することができる。これらの動作により、図5に示すように、旧原紙50aと新原紙50bの紙継部20に長尺状の検知用孔hを穿設することができる。検知用孔hの寸法は、例えば、ウェブ幅方向に20〜100mm、ウェブ走行方向に50〜150mmとする。
図1において、2つの距離センサ21及び22がシングルフェーサ3の直下流側でウェブ走行路の両側に配置されている。距離センサ21及び22は、例えば反射型光電センサ等が用いられ、被検知部材までの距離を検知する。距離センサ21で片面段ボール紙SCを構成する裏ライナ紙BLの紙継部20に穿設された検知用孔hを検知し、距離センサ22で片面段ボール紙SCを構成する中芯原紙CCの紙継部20に穿設された検知用孔hを検知する。
図6に、距離センサ21及び22が配置された位置での片面段ボール紙SCの紙継部の表面及び裏面を示す。図6(a)が片面段ボール紙SCの表面を示し、紙継部20で凹凸のない裏ライナ紙BLに検知用孔hが穿設されている。図6(b)が裏面を示し、紙継部20で段山tを形成した中芯原紙CCに検知用孔hが穿設されている。
図7に、距離センサ21又は22で片面段ボール紙SCの裏ライナ紙BL又は中芯原紙CCの紙継部20を検知する要領を示す。図7において、距離センサ21では、平面状の裏ライナ紙BLまでの距離を検知し、裏ライナ紙BLを検知している間は、フラットな検知信号を発する。しかし、紙継部20に穿設された検知用孔hが来ると、検知用孔hを通して中芯原紙CCの段山tを検知してパルス状の検知信号を発する。このパルス状の検知信号が一定時間続くと、検知用孔hとして認識する。
一方、距離センサ22では、中芯原紙CCを検知している間はパルス状の検知信号を発するが、検知用孔hが来ると、中芯原紙CCのないフラットな裏ライナ紙BLを検知してフラットな検知信号を発し、これが一定時間続くと、検知用孔hとして認識する。なお、距離センサ21及び22で共に紙無し状態を一定時間以上検知すると、紙無しを認識する。
また、同時に、距離センサ22で片面段ボール紙SCの通過した段山の数を検知する。即ち、距離センサ22で、段山の高低差に基づく光量の変化をパルス数に置き換えて検出することにより、通過した段山を検知している。
また、ブリッジ部7の下流側には、通過する片面段ボール紙SCの段山数を検出する段山検出センサ23が設置されている。段山検出センサ23は、レーザタイプ又は光タイプ等で構成され、段山の高低差に基づいて光量の変化をパルス数で置き換えて検出することにより、センサ23を通過した片面段ボール紙SCの段山を検出している。
このように、ブリッジ部7の入口側に設けられた距離センサ22とブリッジ部7の出口側に設けられた段山検出センサ23とで段山数を検出し、入口側と出口側の段山数の差を求めることにより、ブリッジ部7に滞留する片面段ボール紙SCの量を検出することができる。
しかし、紙の伸びなどによって、ブリッジ部7に滞留する片面段ボール紙SCの滞留量に若干の誤差が発生する。そこで、該誤差をリセットして、ブリッジ貯留量を再計算するタイミングとして距離センサ21又は22による検知用孔hの検知時点を用いている。
また、グルーマシン9とダブルフェーサ10との間の片面段ボール紙SCの走行路の両側と、プレヒータロール12とダブルフェーサ10との間の表ライナ紙FL走行路の一方側に夫々3個の距離センサ24〜26を設置して、紙継部20に穿設された検知用孔hの通過を検出している。このように、センサ21,22及び24〜26で紙継部20を検出し、その検知信号をコントローラ27に入力している。
距離センサ24又は25で片面段ボール紙SCの裏ライナ紙BL又は中芯原紙CCの紙継部20を検知する要領は、前に図7に基づいて説明したとおりである。図8に、距離センサ26で表ライナ紙FLの紙継部20を検知する要領を示す。図8において、距離センサ26で検知用孔hを検知すると、紙未検出信号としてパルス状の振幅が現われ、該振幅が片面段ボール紙SCの走行速度から換算した一定時間以上続くと、検知用孔hとして認識される。なお、紙未検出信号が一定時間より長く続くと、紙切れと認識される。
また、ロータリシャ13とスリッタスコアラ14との間に、段ボール紙の走行距離を計測する計測車(PLG)18が配置されている。3個の距離センサ24〜26で夫々裏ライナ紙BL、中芯原紙CC及び表ライナ紙FLの紙継部20に穿設された検知用孔hを検知した時、その検知信号をコントローラ27に入力し、該検出信号の入力時からの計測車(PLG)18のパルス数をカウントすることにより、紙継部20を含む切断シートSが不良除去装置16に到達する時間をコントローラ27で演算する。そして、不良除去装置16に到達した紙継部20を不良除去装置16により生産ラインから除外する。
紙継部20を含む不良切断シートSが不良除去装置16に到達する時点を演算する別な手段として、3個の距離センサ24〜26で紙継部20を検出した時の検知信号をコントローラ27に入力し、該検出信号の入力時を起点として、段山検出センサ23で中芯原紙CCの段山を検出し、所定の段山数を検出した時点をもって、不良切断シートSが不良除去装置16に到達した時点と判定するようにしてもよい。
本実施形態によれば、裏ライナ紙BL、中芯原紙CC及び表ライナ紙FLの紙継装置1、4及び11で、紙継部20に検知用孔hを穿設するようにしたので、紙継部20の検知が容易になるため、紙継部20の検知精度を向上でき、不良除去装置16において紙継部20を含む段ボール紙の切断シートSの除去精度を向上させることができる。
また、特許文献1のように、色付きの被検知部材を紙継部に貼る必要がなく、単に検知用孔hを穿設するだけであるので、自動化が容易であり、自動化のために大掛かりな設備を要しない。
また、紙継部20の両面テープ等の接着剤を貼る所に検知用孔hを穿設し、その部分は両面テープ等が貼られているため、厚みがあり、そのため、シングルフェーサでの片面段ボール紙製造時に、段山成形用の段ロールや裏ライナ紙BLと段山成形された中芯原紙CCを接合する加圧ベルトに糊がつきにくいという利点がある。
また、検知用孔hを段ボール原紙の走行方向cに沿って長手軸を有する長尺状の楕円形孔hを穿設するようにしたので、距離センサで検知しやすくなり、検知用孔hの検知精度を更に向上することができる。
なお、本実施形態では、ブリッジ部7の下流側に設けられた距離センサ24〜26に加えて、ブリッジ部7の上流側に紙継部20を検知する距離センサ21及び22を設けたことにより、生産ライン全体の運転状況を把握、追跡することができる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2実施形態を図9〜図12に基づいて説明する。本実施形態は、紙継装置1又は4に検知用孔hの穿設装置を設けずに、代わりにシングルフェーサとブリッジ部7との間に検知用孔hの穿設装置を設けたものである。図9は本実施形態の生産ラインの全体構成図である。
図9において、シングルフェーサ3とブリッジ取り上げコンベア6との間に検知用孔hの穿設装置70が設けられ、検知用孔hを検知するとともに、中芯原紙CC側に、ブリッジ部7の上流側で片面段ボール紙SCの段山数をカウントする距離センサ22がブリッジ取り上げコンベア6とブリッジ部7との間に設けられている。その他の構成は前記第1実施形態と同一であり、第1実施形態と同一符号を付した部材又は機器は、同一構成の部材又は機器である。
図10に本実施形態の検知用孔hの穿設装置70の構成を示す。図10において、ブリッジ取り上げコンベア6は、片面段ボール紙SCを両側から挟んで搬送するコンベア6a及び6bからなる。コンベア6a及び6bの上流側にダイカットロール71とアンビルロール75が配置されている。コンベア6aの回転駆動軸61aとダイカットロール71の回転軸71a間には伝動ベルト72が架設されて、ダイカットロール71を矢印d方向に回転させている。
コンベア6bの回転駆動軸61bとアンビルロール75の回転軸75a間には伝動ベルト76が架設されて、アンビルロール75を矢印e方向に回転させている。こうして、ダイカットロール71とアンビルロール75とは、常時同期しながら回転している。ダイカットロール71の周面には型抜き刃73が装着され、アンビルロール75の周面にはアンビル77が装着されている。
ダイカットロール71の回転軸71aとアンビルロール75の回転軸75aとの間には、空気圧シリンダ78が架設されている。ダイカットロール71とアンビルロール75は、通常は片面段ボール紙SCから離れた位置にあり、コントローラ27から紙継部20が接近したという信号を得ると、空気圧シリンダ78が作動して、ダイカットロール71とアンビルロール75とを互いに接近させ、紙継部20が到達した時点で型抜き刃73とアンビル77とが紙継部20を両側から挟み、紙継部20に検知用孔hを穿設する。
空気圧シリンダ78には、孔開け完了を検知する近接センサ79が取り付けられており、検知用孔hを穿設した後、近接センサ79からの信号を受け、空気圧シリンダ78が作動してダイカットロール71とアンビル77とが片面段ボール紙SCから離れる。このようにして、紙継部20に検知用孔hを穿設する。また、近接センサ79の孔開け完了信号は、コントローラ27に送られる。この孔開け完了信号は、前述のように、ブリッジ部7での片面段ボール紙の滞留量の誤差をリセットして、ブリッジ滞留量を再計算するタイミングとして用いられる。
なお、穿設装置70に紙継部20が到達する時間を演算する手段は、紙継装置1又は4に設けられた計測ロール48で紙継ぎ時を起点とした後の段ボール原紙50aの走行距離を検知して到達時間を演算するか、あるいは紙継ぎ時を起点とした後に距離センサ22で通過する片面段ボール紙SCの段山数をカウントすることにより、穿設装置70に到達する時間を演算する。コントローラ7で紙継部20が穿設装置70に到達する時間を演算し、紙継部20が穿設装置70に到達する時に、コントローラ27によって空気圧シリンダ78を作動させて紙継部20に検知用孔hを穿設する。
穿設装置70で穿設された検知用孔hは、生産ライン下流側で距離センサ24及び25で検知される。この検知要領を図11で説明する。図11において、距離センサ24及び25は透過型光電センサを用いて検知用孔hを検知するようにしてもよいし、あるいは反射型光電センサ24’のみを用いて検知用孔hを検知するようにしてもよい。
検知用孔hを検知すると、紙未検出信号としてパルス状の振幅が現われ、該振幅が片面段ボール紙SCの走行速度から換算した一定時間以上続くと、検知用孔hとして認識される。なお、紙未検出信号が一定時間より長く続くと、紙切れと認識される。
なお、紙継装置11では、前記第1実施形態と同一構成の穿設装置を用いて検知用孔hを穿設する。そして、表ライナ紙FLに穿設された検知用孔hは、図8に基づいて説明した要領で距離センサ26に検知され、該検知時点からの段ボール紙DCの走行距離を計測車(PLG)18で計測したパルス数で演算する。演算した段ボール紙DCの走行距離から、紙継部20が不良除去装置16に到達する時間を演算し、不良除去装置16で紙継部20を含む不良な切断シートSを除去する。
本実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができるほか、シングルフェーサ2とブリッジ部7との間で紙継部20に貫通孔を穿設するようにしたので、検知用孔hの検知がさらに容易にとなり、検知精度をさらに向上させることができる。
また、型抜き刃73の内部を空洞とし、該空洞部を吸引して、検知用孔hを開けた切りくずを吸引するように構成したので、検知用孔hを開けた切りくずを周囲に撒き散らすことがない。
(実施形態3)
次に本発明の第3実施形態を図12に基づいて説明する。本実施形態では、前記第2実施形態で用いられる穿設装置70とは別の構成の穿設装置80を設けている。その他の構成は第2実施形態と同一である。図12に穿設装置80を示す。図12において、ブリッジ取り上げコンベア6の上流側に片面段ボール紙SCを挟んでダイカットロール71とアンビルロール75が設けられている。
ダイカットロール71の回転軸71aにサーボモータ81の出力軸が接続され、サーボモータ81によってダイカットロール71を矢印d方向に駆動している。ダイカットロール71の回転軸71aとアンビルロール75の回転軸75aには伝動ベルト82が装架され、これによって、アンビルロール75が矢印e方向に同期回転する。ダイカットロール71とアンビルロール75とは、両者が回転することにより、型抜き刃73とアンビル77とが片面段ボール紙SCを両側から挟んで片面段ボール紙SCに検知用孔hを開けることができる位置に予め設置されている。
前記第2実施形態で説明した検知手段により、コントローラ27から紙継部20の接近信号が送られると、サーボモータ81が作動してダイカットロール71とアンビルロール75を回転する。そして、ダイカットロール71の型抜き刃73とアンビルロール75のアンビル77で紙継部を挟んで検知用孔hを穿設する。なお、穿設位置近傍のフレームに孔開け完了を検知する非接触式センサ(図示略)が設けられ、該非接触式センサで孔開け完了を検知すると、孔開け完了信号がコントローラ27に送られる。
本実施形態によれば、第2実施形態の穿設装置70と比べて、ダイカットロール71とアンビルロール75の設置位置は固定され、孔開け時にダイカットロール71とアンビルロール75を互いに接近させるアクチュエータを不要するので、その分装置構成を簡素化することができる。また、前記第2実施形態と同様に、型抜き刃73の内部を空洞とし、検知用孔hを開けた切りくずを吸引するように構成したので、検知用孔hを開けた切りくずを周囲に撒き散らすことがない。
本発明によれば、段ボールシートの生産ラインにおいて、段ボール原紙の紙継部の検知精度を向上させることにより、不良品となる紙継部を含む段ボールシートを生産ラインから確実に除外することができるとともに、かかる精度の良い紙継部の検知を自動化することができる。
本発明の第1実施形態に係る段ボールシートの生産ライン全体を示す系統図である。 前記第1実施形態の紙継装置を示す説明図である。 前記紙継装置の圧着バー40a、40bを示す斜視図である。 (a)は図2中のA部の拡大断面図、(b)は型抜き刃54a、54bの端面形状を示す説明図である。 前記第1実施形態の紙継部を示す説明図である。 前記第1実施形態のシングルフェーサ下流側での紙継部を示す説明図である。 前記第1実施形態の片面段ボール紙SCの紙継部の検知要領を示す説明図である。 前記第1実施形態の表ライナ紙FLの紙継部の検知要領を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る段ボールシートの生産ライン全体を示す系統図である。 前記第2実施形態の穿設装置を示す正面図である。 前記第2実施形態の片面段ボール紙SCの紙継部の検知要領を示す説明図である。 本発明の第3実施形態の穿設装置を示す正面図である。 従来の紙継装置を示す正面図である。
符号の説明
1、4、11 紙継装置
3 シングルフェーサ
6 ブリッジ取り上げコンベア
7 ブリッジ部
10 ダブルフェーサ
14 不良除去装置
16 計測車(PLG)
20 紙継部
21、22、24、25、26 距離センサ
23 段山検出センサ
25 接着層
39 紙継ヘッド
40a、40b 圧着バー
41a、41b ナイフ
50a 段ボール原紙(第1の段ボール原紙)
50b 段ボール原紙(第2の段ボール原紙
51a、51b 圧着部
53a、53b 空気圧シリンダ
54a、54b、74 型抜き刃
55a、55b 開口
70、80 穿設装置
71 ダイカットロール
75 アンビルロール
79 空気圧シリンダ(アクチュエータ)
81 サーボモータ(アクチュエータ)
BL 裏ライナ紙
CC 中芯原紙
FL 表ライナ紙
DC 段ボール紙
S 切断シート
h 検知用孔

Claims (10)

  1. 段ボール紙の製造工程に繰り出し中の第1の段ボール原紙の終端部に待機中の第2の段ボール原紙の始端部を貼り付けて紙継ぎを行い、該紙継部を検知して該製造工程下流側で該紙継部を含む切断シートを選択的に除外するコルゲータの紙継部検出方法において、
    前記紙継ぎ時又はシングルフェーサとブリッジ部の間で紙継部又は紙継部近傍に検知用孔を穿設し、
    該検知用孔を製造された段ボール紙の切断工程の上流側に設けられた距離センサで検知し、
    該検知情報に基づいて紙継部を含む切断シートを選択的に除外することを特徴とするコルゲータの紙継部検出方法。
  2. シングルフェーサとブリッジ部の間で紙継ぎ時を起点として片面段ボール紙の通過する段山数をカウントし、カウントした段山数から紙継部の到達距離を演算し、
    紙継部がシングルフェーサとブリッジ部間の孔開け位置に到達したと判定した時に、該孔開け位置で片面段ボール紙に検知用孔を穿設することを特徴とする請求項1に記載のコルゲータの紙継部検出方法。
  3. 紙継ぎ時点からの段ボール原紙の走行距離をパルス発生器のパルス数で計測し、該パルス数により紙継部がシングルフェーサとブリッジ部間の孔開け位置に到達したと判定した時に、該孔開け位置で片面段ボール紙に検知用孔を穿設することを特徴とする請求項1に記載のコルゲータの紙継部検出方法。
  4. 前記検知用孔の形状を段ボール原紙の走行方向に沿った長辺を有する長尺孔としたことを特徴とする請求項1に記載のコルゲータの紙継部検出方法。
  5. 段ボール紙の製造工程に繰り出し中の第1の段ボール原紙の終端部と待機中の第2の段ボール原紙の始端部とを接着剤を介し圧着する圧着部、及び該圧着部の直上流側で第1の段ボール原紙を切断する切断刃を備えてなる紙継装置と、
    段ボール原紙の紙継部を検知するセンサと、該センサの検知情報に基づいて段ボール紙の製造工程下流側で該紙継部を含む切断シートを選択的に除外する不良除去装置とを備えたコルゲータの紙継部検出装置において、
    前記圧着部の互いに対面する圧着面に開口する収納空間に該圧着面に向かって進退可能に収納された型抜き刃と、
    製造された段ボール紙の切断装置の上流側に設けられ該検知用孔を検知する距離センサと、を備え、
    該圧着面に接着剤を介して挟持された第1及び第2の段ボール原紙の紙継部又は紙継部近傍に該型抜き刃を突出させて検知用孔を穿設するとともに、該距離センサによる該検知用孔の検知情報に基づいて、該紙継部を含む切断シートを選択的に除外するように構成したことを特徴とするコルゲータの紙継部検出装置。
  6. 前記圧着部の互いに対面する2つの圧着面に開口部が一致する空気圧シリンダを設けるとともに、該空気圧シリンダに型抜き刃を空気圧によって摺動自在に収納し、
    該圧着面に接着剤を介して挟持された第1及び第2の段ボール原紙の紙継部又は紙継部近傍に型抜き刃を空気圧シリンダから突出させて検知用孔を穿設するとともに、該型抜き刃に同期させて他方の型抜き刃を空気圧シリンダ内に後退させるように構成したことを特徴とする請求項5に記載のコルゲータの紙継部検出装置。
  7. 段ボール紙の製造工程に繰り出し中の第1の段ボール原紙の終端部と待機中の第2の段ボール原紙の始端部とを接着剤を介し圧着する圧着部、及び該圧着部の直上流側で第1の段ボール原紙を切断する切断刃を備えてなる紙継装置と、
    段ボール原紙の紙継部を検知するセンサと、該センサの検知情報に基づいて段ボール紙の製造工程下流側で該紙継部を含む切断シートを選択的に除外する不良除去装置とを備えたコルゲータの紙継部検出装置において、
    片面段ボール紙を製造するシングルフェーサとブリッジ部との間に設けられ紙継部又は紙継部近傍に検知用孔を穿設する穿設装置と、
    製造された段ボール紙の切断装置の上流側に設けられ該検知用孔を検知する距離センサと、を備え、
    該距離センサによる該検知用孔の検知情報に基づいて、紙継部を含む切断シートを選択的に除外するように構成したことを特徴とするコルゲータの紙継部検出装置。
  8. 前記穿設装置は、
    片面段ボール紙の走行路を挟んで配置されブリッジ取上げコンベアの駆動装置に従動して同期回転するダイカットロール及びアンビルロールと、
    紙継部の到達タイミングに合わせてダイカットロールとアンビルロールとを接近させ、ダイカットロールの周面に装着された型抜き刃により片面段ボール紙の紙継部又は紙継部近傍に検知用孔を穿設するアクチュエータと、を備えたことを特徴とする請求項7に記載のコルゲータの紙継部検出装置。
  9. 前記アクチュエータがダイカットロールとアクチュエータの回転軸間に装架された空気圧シリンダであることを特徴とする請求項8に記載のコルゲータの紙継部検出装置。
  10. 前記穿設装置は、
    片面段ボール紙の走行路を挟んで配置されたダイカットロール及びアンビルロールと、
    紙継部の到達タイミングに合わせてダイカットロール及びアンビルロールを同期回転させ、ダイカットロールの周面に装着された型抜き刃とアンビルロールの周面に装着されたアンビルとで片面段ボール紙を挟むことにより、紙継部又は紙継部近傍に検知用孔を穿設するアクチュエータと、を備えたことを特徴とする請求項7に記載のコルゲータの紙継部検出装置。
JP2007216709A 2007-08-23 2007-08-23 コルゲータの紙継部検出方法及び装置 Withdrawn JP2009046296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007216709A JP2009046296A (ja) 2007-08-23 2007-08-23 コルゲータの紙継部検出方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007216709A JP2009046296A (ja) 2007-08-23 2007-08-23 コルゲータの紙継部検出方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009046296A true JP2009046296A (ja) 2009-03-05

Family

ID=40498901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007216709A Withdrawn JP2009046296A (ja) 2007-08-23 2007-08-23 コルゲータの紙継部検出方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009046296A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105500880A (zh) * 2015-11-06 2016-04-20 长兴县泗安民丰彩印厂 一种连续式单张纸预印彩箱瓦楞纸板生产线及其工艺流程
JP2017094716A (ja) * 2015-09-24 2017-06-01 ベーハーエス コルゲーテッド マシーネン−ウント アンラーゲンバウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 段ボール機
CN110961371A (zh) * 2019-11-07 2020-04-07 北新集团建材股份有限公司 一种具有接纸接头的不合格石膏板的自动筛选系统及方法
WO2024003895A1 (en) * 2022-06-26 2024-01-04 Mamlin Dmitry Corrugating and die-cutting system and method for operating the same

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017094716A (ja) * 2015-09-24 2017-06-01 ベーハーエス コルゲーテッド マシーネン−ウント アンラーゲンバウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 段ボール機
CN105500880A (zh) * 2015-11-06 2016-04-20 长兴县泗安民丰彩印厂 一种连续式单张纸预印彩箱瓦楞纸板生产线及其工艺流程
CN110961371A (zh) * 2019-11-07 2020-04-07 北新集团建材股份有限公司 一种具有接纸接头的不合格石膏板的自动筛选系统及方法
WO2024003895A1 (en) * 2022-06-26 2024-01-04 Mamlin Dmitry Corrugating and die-cutting system and method for operating the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009113895A (ja) コルゲータ、及びその紙継部検出方法及び装置
KR100826358B1 (ko) 집적 트랜스폰더가 장착된 데이터 반송자의 생산 방법 및장치
JP4456426B2 (ja) 検出装置
US8544519B2 (en) Tack labeler
JP2011088692A5 (ja)
JP2009046296A (ja) コルゲータの紙継部検出方法及び装置
JP2007169009A (ja) 複合シート及び物品の製造方法並びに製造装置
JP3653030B2 (ja) 紙継装置,コルゲートマシン及び紙送方法
JP2009045910A (ja) コルゲータの紙継部検出方法及び装置
JPH046517B2 (ja)
JP2002012349A (ja) 紙継装置及びコルゲートマシン
JPH0752582A (ja) 本表紙を機械的に製造するための背心を所定長に裁断して表紙と接合する装置
EP2305463B1 (en) Method for manufacturing a multi-layer composite, arrangement for positioning a sheet-like element onto a backing in a laminating unit and laminating unit
JP4377371B2 (ja) フィルム材の接合装置
US5456789A (en) Apparatus for and method of wrapping boards
JP3794955B2 (ja) 紙継装置の前準備方法及び紙継装置並びにコルゲートマシン
JP6043267B2 (ja) 段ボールシートの製造方法
JP5917113B2 (ja) フィルム被嵌装置
JP6481232B2 (ja) 接着剤塗布装置、製本装置、接着剤塗布方法及び製本方法
JP2004042448A (ja) 封筒型チラシ生産方法
JP5554167B2 (ja) シート貼付装置
JP2002003031A (ja) 長尺材の取卸し方法
JPH07237805A (ja) ロールフィルム用写真フィルムの穿孔定尺方法及び装置
JP2001138414A (ja) コルゲータにおける紙継部検出除去装置及び紙継部被検出部材の貼付方法。
JP4397086B2 (ja) 写真付きハガキの製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20101102