JP2009045895A - 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄層配線基板の形状及び構成を工夫することにより、電極接続部にかかる負荷が配線に影響を与えにくくし、配線の亀裂及び断線に起因する不良を低減することが可能な液滴吐出ヘッド等を提供する。
【解決手段】液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出するための複数のノズルが形成されたノズル板と、ノズルに連通する液室と、液室の内部圧力を増大させてノズルから液滴を吐出させるためのエネルギー発生手段と、を含んで構成され、エネルギー発生手段へは複数の薄層配線基板を介して駆動信号が供給され、複数の薄層配線基板同士の電気的接続部は、少なくとも一方の薄層配線基板の最先端部に電気的に接続していない部分を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に関し、さらに詳細には、液滴吐出ヘッドの薄層配線基板の形状及び構成に関するものである。
従来、インクジェット記録装置は、ランニングコストが安く、装置の小型化も可能であり、さらに、複数色のインク液を用いてカラー画像記録に対応することも容易であることから、コンピュータ関係の出力機器等に幅広く利用され、商品化されている。
そして、記録ヘッドの吐出口からインク液を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子としては、ピエゾ素子等の電気機械変換体を用いたもの、レーザ等の電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用でインク液滴を吐出させるもの、あるいは、発熱抵抗体を有する電気変換素子によってインク液を加熱させるもの等がある。
その中でも熱エネルギーを利用してインク液滴を吐出させる方式のインクジェット記録方式のヘッドは、吐出口を高密度に配列することができるため、高解像度の記録が可能である。電気熱変換素子をエネルギー発生素子として用いた記録ヘッドは、小型化も容易であり、かつ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装化が容易で製造コストも安価なことから有利である。また、最近では、より高精細な印字を行うために、インク液を吐出するためのノズルを、フォトリソグラフィ技術を用いて高精度に製造する方法等も利用されてきている。
また、記録ヘッドの形成方法として、シリコン基板にエッチングにより液室と振動板を形成するものがあり、シリコンウエハを用いて高密度、高集積化が可能な方法として着目されている。一方で、このような記録ヘッドは、通常、FPC等のプリント基板が接続され、通電によって駆動されるが、ヘッドの小型化に伴ってプリント基板の接合領域も小面積となるため、その接合強度の確保が重要な課題となってきている。
例えば特許文献1では、エネルギー発生手段に通電するためのプリント基板の第1接合面を異方導電材料により電極基板に電気的に接続し、第2接合面を異方導電材料により補強部材に補強固定することで接合信頼性を確保するインクジェットヘッドが開示されている。
また、例えば特許文献2では、フレキシブルプリント配線板と支持部材の接続部の応力集中領域において、その部分の隣接する電気配線同士の隙間寸法をその他の領域の隙間寸法よりも広く設定することで配線の剥離を防止することが可能な液体吐出ヘッドが開示されている。
また、例えば特許文献3では、フレキシブルフィルム配線基板の電極端子を記録素子基板の電極に、加熱圧着し一括して電気的に接続すると同時に、フレキシブルフィルム配線基板の電極端子を補助基板にも接続固定することで電気接続部の剥離による断線等を防止することが可能な液体噴射記録ヘッドが開示されている。
特開2002−172792号公報 特開2002−26471号公報 特開2001−171122号公報
ところで、液滴吐出ヘッドは構成部材として薄層配線基板を備えているが、この配線基板は、最先端部に電極を有しており、その部分で電気的な接続を行うと、はんだのはみ出しが起こる場合がある。そして、接続する相手が同様の薄層配線基板だった場合、上記接続部に負荷がかかると、はんだのはみ出し部と薄層配線基板との境界部に亀裂、断線が起こり、不良となってしまう。また、はんだのはみ出しを発生させないように管理することは事実上困難である。
そこで、本発明は、薄層配線基板の形状及び構成を工夫することにより、電極接続部にかかる負荷が配線に影響を与えにくくし、配線の亀裂及び断線に起因する不良を低減することが可能な液滴吐出ヘッド及びこれを搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、液滴を吐出するための複数のノズルが形成されたノズル板と、ノズルに連通する液室と、液室の内部圧力を増大させてノズルから液滴を吐出させるためのエネルギー発生手段と、を含んで形成される液滴吐出ヘッドであって、エネルギー発生手段へは複数の薄層配線基板を介して駆動信号が供給され、複数の薄層配線基板同士の電気的接続部は、少なくとも一方の薄層配線基板の最先端部に電気的に接続していない部分を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドである。
また、本発明は、液滴を吐出するための複数のノズルが形成されたノズル板と、ノズルに連通する液室と、液室の内部圧力を増大させてノズルから液滴を吐出させるためのエネルギー発生手段と、を含んで形成された液滴吐出ヘッドであって、エネルギー発生手段へは複数の薄層配線基板を介して駆動信号が供給され、複数の薄層配線基板同士の電気的接続部は、少なくとも一方の薄層配線基板は接続される電極部を最先端部に有しないことを特徴とする液滴吐出ヘッドである。
また、本発明は、上記の液滴吐出ヘッドにおいて、薄層配線基板の電極部は、薄層配線基板の外周部に露出せず、内部領域にあることを特徴とするものであってもよい。
また、本発明は、上記の液滴吐出ヘッドにおいて、薄層配線基板は、フレキシブルなプリント基板であることを特徴とするものであってもよい。
また、本発明は、上記の液滴吐出ヘッドにおいて、薄層配線基板は、一部が電極領域に対して凸であることを特徴とするものであってもよい。
また、本発明は、上記の液滴吐出ヘッドにおいて、薄層配線基板は、その電極の接合部の裏面に補強部材を有することを特徴とするものであってもよい。
また、本発明は、上記の液滴吐出ヘッドにおいて、補強部材において、その剛性が連続的に変化することを特徴とするものであってもよい。
他の態様として、本発明は、液滴吐出口から液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドを備え、液滴吐出ヘッドにより記録媒体上に液滴を吐出させ画像を形成する画像形成装置であって、液滴吐出ヘッドは上記の液滴吐出ヘッドであることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、薄層配線基板の形状及び構成を工夫することにより、電極接続部にかかる負荷が配線に影響を与えにくくし、配線の亀裂及び断線に起因する不良を低減することが可能な液滴吐出ヘッド及びこれを搭載した画像形成装置が提供される。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
<画像形成装置の説明>
本発明の実施形態として、液滴吐出ヘッドあるいは液滴吐出装置を備えた画像形成装置の一例について図9及び図10を参照して説明する。図9は画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図10は画像形成装置の要部平面説明図である。なお、本実施形態の画像形成装置は、液滴吐出ヘッドあるいは液滴吐出装置により記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置である。
当該画像形成装置は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド101とガイドレール102とでキャリッジ103を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ104でタイミングベルト105を介して図8で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
キャリッジ103には、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド107を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。なお、記録ヘッド107を構成する液滴吐出ヘッドとしては、圧電素子等の圧電アクチュエータを用いたものを使用している。
また、キャリッジ103には、記録ヘッド107に各色のインクを供給するための各色のサブタンク108を搭載している。このサブタンク108には図示しないインク供給チューブを介してメインタンク(インクカートリッジ)からインクが補充供給される。
本実施形態では、サブタンク108と記録ヘッド107で本発明が適用される液滴吐出装置を構成しているが、記録ヘッド107を本発明が適用される液滴吐出ヘッドで構成し、別途サブタンク108を設ける構成とすることもできるし、あるいは、サブタンクを用いないでインクカートリッジを搭載する構成とすることもできる。
一方、給紙カセット110等の用紙積載部(圧板)111上に積載した用紙112を給紙するための給紙部として、用紙積載部111から用紙112を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ)113及び給紙ローラ113に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド114を備え、この分離パッド114は給紙ローラ113側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙112を記録ヘッド107の下方側で搬送するための搬送部として、用紙112を静電吸着して搬送するための搬送ベルト121と、給紙部からガイド115を介して送られる用紙112を搬送ベルト121との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ122と、略鉛直上方に送られる用紙112を略90°方向転換させて搬送ベルト121上に倣わせるための搬送ガイド123と、押さえ部材124で搬送ベルト121側に付勢された先端加圧コロ125とを備えている。また、搬送ベルト121表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ126を備えている。
ここで、搬送ベルト121は、無端状ベルトであり、搬送ローラ127とテンションローラ128との間に掛け渡されて、副走査モータ131からタイミングベルト132及びタイミングローラ133を介して搬送ローラ127が回転されることで、図10のベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト121の裏面側には記録ヘッド107による画像形成領域に対応してガイド部材129を配置している。
また、図10に示すように、搬送ローラ127の軸には、スリット円板134を取り付け、このスリット円板134のスリットを検知するセンサ135を設けて、これらのスリット円板134及びセンサ135によってエンコーダ136を構成している。
帯電ローラ126は、搬送ベルト121の表層に接触し、搬送ベルト121の回動に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に各2.5Nをかけている。
また、キャリッジ103の前方側には、図9に示すように、スリットを形成したエンコーダスケール142を設け、キャリッジ103の前面側にはエンコーダスケール142のスリットを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ143を設け、これらによって、キャリッジ103の主走査方向位置(ホーム位置に対する位置)を検知するためのエンコーダ144を構成している。
さらに、記録ヘッド107で記録された用紙112を排紙するための排紙部として、搬送ベルト121から用紙112を分離するための分離部と、排紙ローラ152及び排紙コロ153と、排紙される用紙112をストックする排紙トレイ154とを備えている。
また、背部には両面給紙ユニット161が着脱自在に装着されている。この両面給紙ユニット161は、搬送ベルト121の逆方向回転で戻される用紙112を取り込んで反転させ、再度カウンタローラ122と搬送ベルト121との間に給紙する。
このように構成した画像形成装置においては、給紙部から用紙112が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙112はガイド115で案内され、搬送ベルト121とカウンタローラ122との間に挟まれて搬送され、さらに先端を搬送ガイド123で案内されて先端加圧コロ125で搬送ベルト121に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御回路によって高圧電源から帯電ローラ126に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト121が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト121上に用紙112が給送されると、用紙112が搬送ベルト121に静電力で吸着され、搬送ベルト121の周回移動によって用紙112が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ103を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド107を駆動することにより、停止している用紙112にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙112を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙112の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙112を排紙トレイ154に排紙する。
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト121を逆回転させることで、記録済みの用紙112を両面給紙ユニット161内に送り込み、用紙112を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ122と搬送ベルト121との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベルト121上に搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ154に排紙する。
<ヘッドの説明>
次に、本実施形態の画像形成装置における記録ヘッドを構成する液滴吐出ヘッドの一例について図1を参照して説明する。なお、図1(a)は液滴吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図を表し、図1(b)は液滴吐出ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図を表す。
当該液滴吐出ヘッドは、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板51と、この流路板51の下面に接合した例えばニッケル電鋳で形成した振動板52と、流路板51の上面に接合したノズル板53とを接合して積層し、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル54が連通する流路であるノズル連通路55及び液室56、液室56にインクを供給するための共通液室58に連通するインク供給口59等を形成している。
また、振動板52を変形させて液室56内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2列(図1(b)では1列のみ図示)の積層型圧電素子61と、この圧電素子61を接合固定するベース基板62とを備えている。なお、圧電素子61の間には支柱部63を設けている。この支柱部63は、圧電素子部材を分割加工することで圧電素子61と同時に形成した部分であるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。また、圧電素子61には図示しない駆動回路(駆動IC)を搭載したFPCケーブル42を接続している。
そして、振動板52の周縁部をフレーム部材70に接合し、このフレーム部材70には、圧電素子61及びベース基板62等で構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部71及び共通液室58となる凹部、この共通液室58に外部からインクを供給するためのインク供給穴72を形成している。このフレーム部材70は、例えばエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂あるいはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成している。
ここで、流路板51は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)等のアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路55、液室56となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂等を用いることもできる。
振動板52は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材等を用いることもできる。この振動板52に圧電素子61及び支柱部63を接着剤接合し、さらにフレーム部材70を接着剤接合している。
ノズル板53は、各液室56に対応して直径10〜30μmのノズル54を形成し、流路板51に接着剤接合している。このノズル板53は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。なお、このノズル板53の表面が前述したノズル面34aとなる。
圧電素子61は、圧電材料81と内部電極82とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子61の交互に異なる端面に引き出された各内部電極82には個別電極83及び共通電極84が接続されている。なお、本実施形態では、圧電素子61の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室56内インクを加圧する構成としているが、圧電素子61の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室56内インクを加圧する構成とすることもできる。また、1つの基板62に1列の圧電素子61が設けられる構造とすることもできる。
このように構成した液滴吐出ヘッドにおいては、例えば圧電素子61に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子61が収縮し、振動板52が下降して液室56の容積が膨張することで、液室56内にインクが流入し、その後圧電素子61に印加する電圧を上げて圧電素子61を積層方向に伸長させ、振動板52をノズル54方向に変形させて液室56の容積/体積を収縮させることにより、液室56内の記録液が加圧され、ノズル54から記録液の滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子61に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板52が初期位置に復元し、液室56が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室58から液室56内に記録液が充填される。そこで、ノズル54のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ち等を行うこともできる。
<薄層配線基板の形状及び構成の説明>
次に、図2〜8を参照して、本実施形態における薄層配線基板の形状及び構造について詳細に説明する。
図2(a)及び(b)、図8を用いて、従来の薄層配線基板の亀裂、断線に起因する不良について詳細を説明する。なお、図8は、薄層配線基板の接合状態断面の模式図である。薄層配線基板10が先端部に電極をもち、その部分で電気的な接続を行うとき、図8に示すように、接続領域11に対して最先端部12からはんだのはみ出し16が起こる場合がある。そして、接続する相手部材が同様の薄層配線基板13だった場合、折り曲げ等により接続領域11に負荷がかかったとき、最先端部12に負荷が集中する。それによって、はんだのはみ出し部16と薄層配線基板13との境界部15に負荷が集中し、その部分の薄層配線基板13の配線に亀裂、断線が生じ、不良となる。なお、図2の(a)と(b)は薄層配線基板13への接続場所が異なるのみで、はんだのはみ出し部16の発生や境界部15への負荷の集中は同様に起こる。
そこで、図3に示すように、接続領域11を薄層配線基板10の内部領域に配置することで上記のような不良を低減することができる。図2のような状態で折り曲げ等の負荷がかかった場合、接続領域11よりも端の部分(最先端部12を含む白抜き部分の端部)がダンパーの役目を果たし、電極の接続部に負荷が集中することを防ぐことが可能である。これによって、折り曲げ等の負荷から起こる亀裂、断線に起因する不良を低減することができる。また、このような形状にすることで、接続部が覆われた状態になる。これにより、電極接続部にインクのミストや工程内での様々な液滴が付着し、ショートすることを防止できる。
図4は、薄層配線基板の先端部の一部が、電極領域に対して凸になっている状態を表している。この状態で折り曲げ等による負荷がかかったとき凸部に負荷が集中し、電極部が影響を受けにくくすることができる。
図5及び図6は、薄層配線基板10の電極接合部の裏面に補強部材14が付いている状態を示している。配線の亀裂及び断線不良は、電極の接続部の端部で起こっている。そこで、例えば図5に示すように、接続部を覆うように薄層配線基板10の裏面に補強部材14を付けることで、接続部への負荷の集中を防ぐことができる。あるいは、例えば図6に示すように、接続部のみならず先端部までも完全に覆うように薄層配線基板10の裏面に補強部材14を取り付けるようにしてもよい。これによって亀裂、断線に起因する不良を低減することができる。また、補強部材14の端部に負荷が集中する可能性が考えられるため、図7に示すように、補強部材14の剛性を連続的に変化させる(厚みのある端部から他方の端部にかけて連続的に厚みをなくしていくように構成する)ことで、局部的に応力が加わることが無くなるため、その影響を最小限におさえることが可能である。
このように、本実施形態の画像形成装置においては本発明を適用した液滴吐出ヘッドを搭載しているので、不良を低減した低コストの画像形成装置が実現できる。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。すなわち、本発明は、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、これらの複合機等にも適用することができる。また、インク以外の液体、例えばDNA試料やレジスト、パターン材料等を吐出する液滴吐出ヘッドや液滴吐出装置、あるいはこれらを備える画像形成装置にも適用することができる。
上述した実施形態によれば、液滴吐出ヘッドの構成部材である薄層配線基板において、薄層配線基板の最先端部で電気的な接続を行わないため、当然はんだのはみ出し等も起こらない。これによって、薄層配線基板に折り曲げ等の負荷がかかり、最先端部に負荷が集中したとしても、配線の亀裂及び断線が生じず、それに起因する不良を低減することが可能となる。
また、上述した実施形態によれば、液滴吐出ヘッドの構成部材である薄層配線基板において、電極を薄層配線基板の最先端部に配置しないため、当然はんだのはみ出し等も起こらない。これによって、薄層配線基板に折り曲げ等の負荷がかかり、最先端部に負荷が集中したとしても、配線の亀裂及び断線が生じず、それに起因する不良を低減することが可能となる。
また、上述した実施形態によれば、液滴吐出ヘッドの構成部材である薄層配線基板において、電極が薄層配線基板の内部領域にあることで、折り曲げ等の負荷がかかった場合、接続領域よりも端の部分がダンパーの役目を果たし、電極の接続部に負荷が集中することを防ぐことが可能である。これによって、折り曲げ等の負荷から起こる亀裂、断線に起因する不良を低減することが可能である。また、このような形状にすることで、接続部が覆われた状態になり、電極接続部にインクのミストや工程内での様々な液滴が付着し、ショートすることを防ぐことが可能となる。
また、上述した実施形態によれば、液滴吐出ヘッドの構成部材である薄層配線基板において、薄層配線基板がフレキシブルなプリント基板であることで、より低コストなヘッド製造が可能となる。
また、上述した実施形態によれば、液滴吐出ヘッドの構成部材である薄層配線基板において、一部が電極領域に対して凸であることで、薄層配線基板に折り曲げ等の負荷がかかったとき、凸部に負荷が集中し、電極部への負荷の影響を低減することが可能である。これによって、亀裂、断線起因の不良を低減することが可能となる。
また、上述した実施形態によれば、液滴吐出ヘッドの構成部材である薄層配線基板において、電極部の裏面に補強部材を付けることで、折り曲げ等の負荷が電極の接続部に集中することを防ぎ、それによる亀裂、断線起因の不良を低減することが可能となる。
また、上述した実施形態によれば、液滴吐出ヘッドの構成部材である薄層配線基板において、その補強部材の剛性が連続的に変化することで、折り曲げ等の負荷がかかったとき、補強部材の端部に負荷が集中することを最小限に抑えることができ、亀裂、断線起因の不良を低減することが可能となる。
本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成を示した断面図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成部品である薄層配線基板の形状及び構造を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成部品である薄層配線基板の形状及び構造を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成部品である薄層配線基板の形状及び構造を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成部品である薄層配線基板の形状及び構造を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成部品である薄層配線基板の形状及び構造を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成部品である薄層配線基板の形状及び構造を説明するための図である。 薄層配線基板の接合状態を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示した断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示した断面図である。
符号の説明
10 薄層配線基板
11 接続領域
12 最先端部
13 薄層配線基板(相手部材)
14 補強部材
15 境界部
16 はんだのはみ出し
34a ノズル面
42 FPCケーブル
51 流路板
52 振動板
53 ノズル板
54 ノズル
55 ノズル連通路
56 液室
58 共通液室
59 インク供給口
61 圧電素子
62 ベース基板
63 支柱部
70 フレーム部材
71 貫通部
72 インク供給穴
81 圧電材料
82 内部電極
83 個別電極
84 共通電極
103 キャリッジ
107 記録ヘッド
108 サブタンク

Claims (8)

  1. 液滴を吐出するための複数のノズルが形成されたノズル板と、前記ノズルに連通する液室と、該液室の内部圧力を増大させて前記ノズルから液滴を吐出させるためのエネルギー発生手段と、を含んで形成される液滴吐出ヘッドであって、
    前記エネルギー発生手段へは複数の薄層配線基板を介して駆動信号が供給され、
    前記複数の薄層配線基板同士の電気的接続部は、少なくとも一方の前記薄層配線基板の最先端部に電気的に接続していない部分を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 液滴を吐出するための複数のノズルが形成されたノズル板と、前記ノズルに連通する液室と、該液室の内部圧力を増大させて前記ノズルから液滴を吐出させるためのエネルギー発生手段と、を含んで形成された液滴吐出ヘッドであって、
    前記エネルギー発生手段へは複数の薄層配線基板を介して駆動信号が供給され、
    前記複数の薄層配線基板同士の電気的接続部は、少なくとも一方の前記薄層配線基板は接続される電極部を最先端部に有しないことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 前記薄層配線基板の電極部は、前記薄層配線基板の外周部に露出せず、内部領域にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記薄層配線基板は、フレキシブルなプリント基板であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記薄層配線基板は、一部が電極領域に対して凸であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記薄層配線基板は、その電極の接合部の裏面に補強部材を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記補強部材において、その剛性が連続的に変化することを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 液滴吐出口から液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドを備え、前記液滴吐出ヘッドにより記録媒体上に液滴を吐出させ画像を形成する画像形成装置において、
    前記液滴吐出ヘッドは、請求項1から7のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドであることを特徴とする画像形成装置。
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