JP2009045718A - ワーク加工方法及びワーク支持装置 - Google Patents

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Tomoyuki Kobayashi
智之 小林
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Abstract

【課題】加工対象部にウォータージェット等の切断作用移動体を当てる際に支持部により支持される部位に他の加工対象部が位置しても、支持部を切断することなく、ワークを加工することができるワーク加工方法及びワーク支持装置を提供する。
【解決手段】ノズル41から矢印で示すウォータージェットJを噴射して、ノズル41を駆動してウォータージェットJをワーク3の一方側の面としての上面から加工対象部4に当て、加工対象部4上を動作させる。ウォータージェットJはワーク3を貫通して、ワーク3は加工対象部4の部分で切断され、円形の穴4aを形成される。ワーク3を貫通したウォータージェットJはスリット43を通過して、水槽15内に噴射される。切断工程において、ワーク3を貫通したウォータージェットJは、スリット43を通過するので、パレット部材9や支持台17、19を切断することはない。
【選択図】 図4

Description

本発明はウォータージェット等のような切断作用移動体をワークに当て、切断等の加工を行うワーク加工方法及び、このワーク加工方法においてワークを支持するワーク支持装置に関するものである。
例えば特許文献1に記載されたウォータージェット加工装置では、被加工物を保持する被加工物保持機構と、該被加工物保持機構に保持された被加工物にウォータージェットを噴射するノズルとを具備するウォータージェット支持装置であって、被加工物保持機構はベーステーブルと該ベーステーブルに被加工物を着脱可能に位置付ける着脱テーブルとから構成されており、着脱テーブルは被加工物を支持する支持面と、ノズルから噴射され被加工物を貫通したウォータージェットを受け入れる高圧水受入れ溝とを備えている。
このようにウォータージェットによって加工を行う場合は、被加工物の一方側の面に噴射されウォータージェットが被加工物を貫通して他方側の面から抜けることが必要である。
特開2004−130401号公報
しかしながら、被加工物(ワーク)の加工対象部の位置、大きさ、形状等の関係から、所定の加工対象部にウォータージェットを当てる際、支持部によって支持される部位に、他の加工対象部が位置することがある。これでは他の加工対象部にウォータージェットを当てると、被加工物と共に支持部を切断することになってしまう。
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、所定の加工対象部にウォータージェット等の切断作用移動体を当てる際に支持部により支持される部位に他の加工対象部が位置しても、支持部を切断することなく、ワークを加工することができるワーク加工方法及びワーク支持装置を提供することを、その目的とする。
本発明は上記課題を解決するために為されたものであり、請求項1の発明は、切断作用移動体をワークの加工対象部の一方側の面から他方側の面へ貫通させて、切断等の加工を行うワーク加工方法において、ワークの他方の側の面に取り外し可能に固定されるパレット部材の側部と、前記ワークを支持する支持部の側部とを隙間をあけて対向させスリットを形成するスリット形成工程と、切断作用移動体をワークの一方側の面から加工対象部に当て、ワークの他方側の面へ貫通させてワークを切断し、次いでワークの他方側の面を貫通した切断作用移動体が前記スリットを通過する切断工程とを有することを特徴とするワーク加工方法である。
請求項2の発明は、請求項1に記載したワーク加工方法において、スリット形成工程と切断工程の少なくとも一方が複数あることを特徴とするワーク加工方法である。
請求項3の発明は、請求項1または2のワーク加工方法のスリット形成工程を行うためのワーク支持装置であって、ワークの他方の側の面に取り外し可能に固定されるパレット部材と、ワークの他方側の面を支持する支持部とを有して、前記パレット部材の側部と前記支持部の側部の対向空間に切断作用移動体の通過部となるスリットを形成することを特徴とするワーク支持装置である。
請求項4の発明は、請求項3に記載したワーク支持装置において、パレット部材にはワークの複数ある加工対象部に対応して別々のスリットを形成するための側部が複数形成されていることを特徴とするワーク支持装置である。
請求項5の発明は、請求項3または4に記載したワーク支持装置において、支持部にはワークの複数ある加工対象部に対応して別々のスリットを形成するための側部が複数形成されていることを特徴とするワーク支持装置である。
請求項6の発明は、請求項3から5のいずれかに記載したワーク支持装置において、複数の支持部を有して、前記複数の支持部には複数ある加工対象部に対応して別々のスリットを形成するための側部が各々形成されていることを特徴とするワーク支持装置である。
本発明の所定の加工対象部にウォータージェット等の切断作用移動体を当てる際、支持部により支持される部位に他の加工対象部が位置しても、支持部を切断することなく、ワークを加工することが可能となる。しかも、ワークに固定するパレット部材をいちいち交換する必要もない。
本発明の実施の形態に係るワーク加工方法及びワーク支持装置1、2を図面にしたがって説明する。
まず本ワーク加工方法及びワーク支持装置1、2によって支持されて加工されるワーク3について説明する。ワーク3は繊維強化プラスチックによって構成されており、平板状で長さ寸法L、幅寸法Wを有している。このワーク3の仮想線で示す所定の加工対象部4、5、7に後述するようにウォータージェットJを当てることにより、加工対象部4、5、7を切断して、直径Daの円形の穴4a、辺の長さ寸法Eaの正方形の穴5aを形成し、更にその長さ寸法をLa、幅寸法Waとしてサイズを一回り小さくして製品3aに加工する。
ワーク支持装置1の構成について説明する。
符号9はパレット部材を示し、このパレット部材9は平板状で、円形の穴11と正方形の穴13が形成されている。この円形の穴11の直径Dbは製品3aの穴4aの直径Daより所定寸法大きく設定されている。また正方形の穴13の辺の長さ寸法Ebは製品3aの正方形の穴5aの辺の長さ寸法Eaより所定寸法大きく設定されている。更に、パレット部材9の長さ寸法Lbは製品3aの長さ寸法Laより所定寸法小さく設定され、幅寸法Wbは製品3aの幅寸法Waより所定寸法小さく設定されている。
符号15は水槽を示し、この水槽15は支持台17、19、20が備えられている。
支持台17は支柱21と、この支柱21の上端部に固定された円板状の支持部23とによって構成されている。支持部23の直径Dcは製品3aの穴4aの直径Daより所定寸法小さく設定されている。支持台19は支柱25と、この支柱25の上端部に固定された正方形の板状の支持部27とによって構成されている。支持部27の辺の長さ寸法Ecは製品3aの穴5aの辺の長さ寸法Eaより所定寸法、小さく設定されている。
また支持台20は4本の支柱22と、4本の支柱22の上端部に四隅が支持された支持部24とによって構成されている。支持部24は長方形の枠状に形成されており、長方形の穴26を有している。穴26はパレット部材9より僅かに大きいサイズに設定されている。
符号29は水槽を示し、この水槽29には支持台31、33が備えられている。支持台31は4本の支柱35と、この支柱35に四隅が支持された支持部37とによって構成されている。支持部37は長方形の枠状に形成されており、長方形の穴39を有している。穴39の長さ寸法Lcは製品3aの長さ寸法Laより所定寸法大きく設定されている。また穴39の幅寸法Wcは製品3aの幅寸法Waより所定寸法大きく設定されている。支持台33は4本の支柱34と、この支柱34に四隅が支持された支持部36とによって構成されている。支持部36は長方形で、製品3aより一回り小さい長方形の板状に形成されている。
符号41は切断作用移動体としてのウォータージェットJを噴射するノズルを示し、このノズル41は図示しない駆動機構によってワーク3の上面に沿って動作することができるようになっている。
次に、ワーク支持装置1を用いて実施の形態に係るワーク加工方法を実施する手順について説明する。
まず、ワーク3の他方側の面としての下面とパレット部材9とを重ねるように密着させて固定する。固定方法としては取り外し可能な粘着剤をパレット部材9の上面に塗布して、この粘着剤の粘着力によりパレット部材9をワーク3の下面に固定する。このとき図3に示すように、パレット部材9の4つの端面からワーク3の4つの端面までの距離Fが等しくなるようにする。
第1スリット形成工程について説明する。
パレット部材9の穴11に支持台17の支持部23が、またパレット部材9の穴13に支持台19の支持部27が、それぞれ入り込むようにして、ワーク3を支持部23、27に設置して支持させる。このとき図3に示すように、支持部23の中心と穴11の中心とが一致するようにし、また支持部27の4辺と穴13の4辺とが等しい距離をあけて対向するようにする。また、パレット部材9は支持台20の穴26に入り込み、ワーク3の下面の外周部を支持台20の支持部24に設置して支持される。
穴11の直径Db、穴13の辺の長さ寸法Ebと支持部23の直径Dc、支持部27の辺の長さ寸法Ecは、前述した寸法に設定されているので、穴11の側部としての内周面11aと、支持部23の側部としての外周面23aとが隙間をあけて対向し、この隙間によって円形のスリット43が形成される。尚、スリット43の幅寸法Dsは穴11の直径Dbと支持部23の直径Dcとの差の二分の一の寸法である。
また、穴13の側部としての内側面13aと支持部27の側部としての外側面27aとが隙間をあけて対向し、この隙間によって正方形のスリット45が形成される。尚、スリット45の幅寸法Esは穴13の辺の長さ寸法とEbと支持部27の一辺の長さ寸法Ecとの差の二分の一の寸法である。
以上で第1スリット形成工程が終了する。
次に第1切断工程について説明する。
図4に示すようにノズル41から矢印で示すウォータージェットJを噴射して、ノズル41を駆動してウォータージェットJをワーク3の一方側の面としての上面から加工対象部4に当て、加工対象部4上を動作させる。ウォータージェットJはワーク3の上面から他方側の面としての下面へ貫通して、ワーク3は加工対象部4の部分で切断され、円形の穴4aを形成される。ワーク3を貫通したウォータージェットJはスリット43を通過して、水槽15内に噴射される。
そして、ウォータージェットJの噴射を一旦停止してから、ノズル41を加工対象部5に対向する位置に移動し、ウォータージェットJをワーク3の上面から加工対象部5に当て、加工対象部5上を動作させる。ウォータージェットJはワーク3の上面から下面へ貫通して、ワーク3は加工対象部5の部分で切断されて正方形の穴5aが形成される。ワーク3を貫通したウォータージェットJはスリット45を通過して、水槽15内に噴射される。
以上で第1切断工程が終了する。
第2スリット形成工程について説明する。
ワーク3を支持台20から外して、ワーク3を支持台31に設置する。パレット部材9は支持台31の穴39に入り込み、パレット部材9は支持台33に設置する。このとき図6に示すように、パレット部材9の4辺と穴39の4辺とが等しい距離をあけて対向するようにする。
図6、図7に示すように穴39の側部としての内側面39aとパレット部材9の側部としての外側面9aとが隙間をあけて対向し、この隙間によって長方形のスリット47が形成される。尚、スリット47の幅寸法Fsは、穴39の長さ寸法Lcとパレット部材9の長さ寸法Lbとの差の二分の一の寸法並びに穴39の幅寸法Wcとパレット部材9の幅寸法Wbとの差の二分の一の寸法である。
以上で第2スリット形成工程終了する。
次に第2切断工程について説明する。
ノズル41から矢印で示すウォータージェットJを噴射して、ノズル41を駆動してウォータージェットJをワーク3の上面から加工対象部7に当て、加工対象部7上を動作させる。ウォータージェットJはワーク3の上面から下面へ貫通して、ワーク3は加工対象部7の部分で切断されて、ワーク3より長さ寸法と幅寸法が一回り小さい製品3aが製造される。ワーク3を貫通したウォータージェットJはスリット47を通過して、水槽29内に噴射される。
以上で第2切断工程が終了する。
上記のように、第1切断工程と第2切断工程において、ワーク3を貫通したウォータージェットJは、スリット43、45、47を通過するので、パレット部材9や支持台17、19、31、33を切断することはない。特に第2切断工程においてワーク3の加工対象部7を加工する際、加工対象部4、5に対応するワーク3の下面を支持部36によって支持しても、支持部36を切断することはない。また、パレット部材9を工程の途中でいちいち交換する必要もない。
第2切断工程が終了後、製品3aをパレット部材9から取り外す。
上記のように、第1スリット形成工程と第1切断工程とを支持台17、19と水槽15を用いて行い、第2スリット形成工程並びに第2切断工程を支持台31、33と水槽29を用いて行うので、別々のワーク3について第1スリット形成工程と第1切断工程と第2スリット形成工程並びに第2切断工程とを同時進行で行うことができる。従って、製品3aの製造を連続して行うことが可能である。
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、切断作用移動体としてウォータージェットを用いたが、本発明はこれに限定されず切断作用移動体としてサンドブラスト、レーザー光等を用いてもよい。
また、上記実施の形態ではスリット形成工程と切断工程をそれぞれ2工程ずつとしたが、本発明はこれに限定されず、加工対象部の数、位置等に応じてスリット形成工程と切断工程をそれぞれ1工程ずつ、或いはそれぞれ3工程以上としてもよい。
本発明は繊維強化プラスチックのほか、金属、セラミックス等によって構成されるワークの切断等の加工の産業分野に利用することが可能である。
本発明の実施の形態に係るワークとワークを加工して製造される製品の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワーク、パレット部材及び支持台の斜視図である。 図2のワークの下面にパレット部材を固定して水槽内の支持台に設置した状態の平面図である。 図3のA−A断面図である。 本発明の実施の形態に係るワーク、パレット部材及び支持台の斜視図である。 図5のワークの下面にパレット部材を固定して水槽内の支持台に設置した状態の平面図である。 図6のA−A断面図である。
符号の説明
1、2 ワーク支持装置 3 ワーク L ワークの長さ寸法
W ワークの幅寸法 4、5、7 加工対象部
3a 製品 4a 製品の円形の穴 5a 製品の正方形の穴
Da 製品の円形の穴の直径 Ea 製品の正方形の穴の辺の長さ寸法
9 パレット部材 9a パレット部材の外側面
11 パレット部材の円形の穴 13 パレット部材の正方形の穴
11a 内周面 13a 内側面
15 水槽 17、19 支持台 21 支柱
23 支持部 25 支柱 27 支持部 23a 外周面
20 支持台 22 支柱 24 支持部 26 穴
Db パレット部材の円形の穴の直径
Eb パレット部材の正方形の穴の辺の長さ寸法
Dc 支持部の直径 Ec 支持部の辺の長さ寸法
29 水槽 31 支持台 33 支持台
34 支柱 36 支持部
35 支柱 37 支持部 39 穴 39a 穴の内側面
41 ノズル 43、45、47 スリット
F パレットの4つの端面からワーク3の4つの端面までの距離
Ds スリットの幅寸法 Es スリットの幅寸法
Fs スリットの幅寸法 J ウォータージェット

Claims (6)

  1. 切断作用移動体をワークの加工対象部の一方側の面から他方側の面へ貫通させて、切断等の加工を行うワーク加工方法において、ワークの他方の側の面に取り外し可能に固定されるパレット部材の側部と、前記ワークを支持する支持部の側部とを隙間をあけて対向させスリットを形成するスリット形成工程と、切断作用移動体をワークの一方側の面から加工対象部に当て、ワークの他方側の面へ貫通させてワークを切断し、次いでワークの他方側の面を貫通した切断作用移動体が前記スリットを通過する切断工程とを有することを特徴とするワーク加工方法。
  2. 請求項1に記載したワーク加工方法において、スリット形成工程と切断工程の少なくとも一方が複数あることを特徴とするワーク加工方法。
  3. 請求項1または2のワーク加工方法のスリット形成工程を行うためのワーク支持装置であって、ワークの他方の側の面に取り外し可能に固定されるパレット部材と、ワークの他方側の面を支持する支持部とを有して、前記パレット部材の側部と前記支持部の側部の対向空間に切断作用移動体の通過部となるスリットを形成することを特徴とするワーク支持装置。
  4. 請求項3に記載したワーク支持装置において、パレット部材にはワークの複数ある加工対象部に対応して別々のスリットを形成するための側部が複数形成されていることを特徴とするワーク支持装置。
  5. 請求項3または4に記載したワーク支持装置において、支持部にはワークの複数ある加工対象部に対応して別々のスリットを形成するための側部が複数形成されていることを特徴とするワーク支持装置。
  6. 請求項3から5のいずれかに記載したワーク支持装置において、複数の支持部を有して、前記複数の支持部には複数ある加工対象部に対応して別々のスリットを形成するための側部が各々形成されていることを特徴とするワーク支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107073738A (zh) * 2014-10-24 2017-08-18 福伊特专利有限公司 水射流切割装置

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