JP2009289889A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】1回のルータ加工でその部分の加工領域を除去することができるとともに、外形加工を完了させることができ、しかも、スリット加工によって除去される加工領域が最小限となるので、ワークサイズ内の製品取り数を多くすることが可能なプリント配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】製品サイズの複数のピース2を配置したワークサイズの基板1を、ルータを用いたスリット加工によって、前記製品サイズのピースに分割する工程を有するプリント配線板の製造方法において、前記ピース内に設けられた製品パターンと前記スリット加工との位置合わせのためのガイド穴5が、前記複数のピース内のそれぞれに設けられ、前記スリット加工に用いるルータビットの径が、前記製品サイズのピースとピースとの間に設けられた加工領域6の幅と同等であるプリント配線板の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】製品サイズの複数のピース2を配置したワークサイズの基板1を、ルータを用いたスリット加工によって、前記製品サイズのピースに分割する工程を有するプリント配線板の製造方法において、前記ピース内に設けられた製品パターンと前記スリット加工との位置合わせのためのガイド穴5が、前記複数のピース内のそれぞれに設けられ、前記スリット加工に用いるルータビットの径が、前記製品サイズのピースとピースとの間に設けられた加工領域6の幅と同等であるプリント配線板の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、スリット加工を有するプリント配線板の製造方法に関し、より詳細には、スリット加工を効率よく行うことができるプリント配線板の製造方法に関する。
従来、プリント配線板の製造プロセスにおいては、プリント配線板としてアセンブリメーカ等へ納入するサイズ(以下、「製品サイズ」という。)であるピースを、複数並べて配置(以下、「面付け」という。)したサイズ(以下、「ワークサイズ」という。)のパネルで取り扱われるのが一般的である。このパネルの外周の端部近傍には、各製造プロセスでのハンドリングや、加工精度を確保するためのガイド類を設けた領域が、所定の大きさ必要となり、枠状に設けられる(以下、「ガイド枠」という。)。そして、このガイド枠の内側の領域(以下、「製品領域」という。)に、製品サイズの複数のピースが配置される。ワークサイズ内に配置するピースの数(以下、「製品取り数」という。)が多いほど、プリント配線板の製造プロセス全般に亘って、加工費や材料費が低減するメリットがある。
ワークサイズのパネルから製品サイズのピースへの加工(以下、「外形加工」という。)は、ルータ、金型、ロール刃等を用いたスリット加工や、回転カッタ等を用いたVカット加工、穴あけ装置等を用いたホールカット加工等が用いられてきた。中でも、ルータを用いたスリット加工は、仕上りや精度が要求されるプリント配線板に用いられている。
ルータを用いたスリット加工による外形加工としては、個々の製品サイズのピースの外側に設けたアライメントマークを読み取り、設計データとのシフト量を算出し、補正することによって、加工精度を改善したもの(特許文献1)、製品パターンの外部に予めスリットを設けておき、外形加工時の固定等によるひずみを緩和して加工精度を向上したものが知られている(特許文献2)。また、一部のみにルータを用いたスリット加工を行い、それ以外の部分は、回転カッタを用いたVカット加工を併用することで、加工工数を低減する方法が知られている(特許文献3)
特開2005−183663号公報
特開2003−318497号公報
特開H05−152712号公報
しかしながら、特許文献1では、個々の製品サイズのピースの外側に、製品サイズ内に設けられたパターン(以下、「製品パターン」という。)と加工位置の位置合わせのためのアライメントマークを設けるので、その分、ピースとピースの間の製品として使用できない領域(以下、「加工領域」という。)が拡大する問題がある。また、特許文献2では、予め設けたスリットにより、基板が動きやすくなるため、スリットの位置やサイズ、基板の固定位置等によっては、ずれが拡大する場合がある。また、特許文献3では、個々の基板の境界部分を、回転カッタを用いてVカット加工し、最終的にはこの部分を折って切断するため、切断面の仕上り状態が要求される用途のプリント配線板には適用できない問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、製品パターンと加工位置の位置合わせを、複数のピース内のそれぞれに設けたガイド穴で行うことにより加工精度を確保し、かつ、ルータを用いたスリット加工の際、このスリット加工に用いるルータビットの径が、前記加工領域の幅と同等であることにより、1回のルータ加工でその部分の加工領域を除去することができるとともに、外形加工を完了させることができ、しかも、スリット加工によって除去される加工領域が最小限となるので、ワークサイズ内の製品取り数を多くすることが可能なプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1) 製品サイズの複数のピースを配置したワークサイズの基板を、ルータを用いたスリット加工によって、前記製品サイズのピースに分割する工程を有するプリント配線板の製造方法において、前記ピース内の製品パターンと前記スリット加工位置との位置合わせのためのガイド穴が、前記複数のピース内のそれぞれに設けられ、前記スリット加工に用いるルータビットの径が、前記製品サイズのピースとピースとの間に設けられた加工領域の幅と同等であるプリント配線板の製造方法。
(2) 上記(1)において、スリット加工の際、ピースとピースとの間の加工領域が、1回かつ1方向のルータビットの移動で除去されるプリント配線板の製造方法。
(3) 上記(1)または(2)において、ワークサイズの基板内に、複数のピースを配置して形成する際、加工領域が直線状に繋がるように配置して形成し、スリット加工の際、複数のピース間に跨る加工領域を、直線状に加工するプリント配線板の製造方法。
(1) 製品サイズの複数のピースを配置したワークサイズの基板を、ルータを用いたスリット加工によって、前記製品サイズのピースに分割する工程を有するプリント配線板の製造方法において、前記ピース内の製品パターンと前記スリット加工位置との位置合わせのためのガイド穴が、前記複数のピース内のそれぞれに設けられ、前記スリット加工に用いるルータビットの径が、前記製品サイズのピースとピースとの間に設けられた加工領域の幅と同等であるプリント配線板の製造方法。
(2) 上記(1)において、スリット加工の際、ピースとピースとの間の加工領域が、1回かつ1方向のルータビットの移動で除去されるプリント配線板の製造方法。
(3) 上記(1)または(2)において、ワークサイズの基板内に、複数のピースを配置して形成する際、加工領域が直線状に繋がるように配置して形成し、スリット加工の際、複数のピース間に跨る加工領域を、直線状に加工するプリント配線板の製造方法。
本発明によれば、製品パターンと加工位置の位置合わせを、複数のピース内のそれぞれに設けたガイド穴で行うことにより加工精度を確保し、かつ、ルータを用いたスリット加工の際、このスリット加工に用いるルータビットの径が、前記加工領域の幅と同等であることにより、1回のルータ加工でその部分の加工領域を除去することができるとともに、外形加工を完了させることができ、しかも、スリット加工によって除去される加工領域が最小限となるので、ワークサイズ内の製品取り数を多くすることが可能なプリント配線板の製造方法を提供することができる。
図1に、本発明に用いる、製品サイズの複数のピース2を配置したワークサイズの基板(パネル1)の一例を示す。このパネル1の外周の端部近傍には、各製造プロセスでのハンドリングや、加工精度を確保するためのガイド類を設けたガイド枠3が設けられる。このガイド枠3の内側の製品領域4に、製品サイズの複数のピース2が配置される。製品領域4へのピース2の配置は、製品取り数が多くなるように、ワークサイズ内へのピース2の配置の方向等を考慮すると、プリント配線板製造プロセスの全体に亘って加工費や材料費が低減するメリットがある。
図1のように、ルータ加工の際の位置合わせを行うためのガイド穴5が、複数のピース2内のそれぞれに設けられる。このガイド穴5にガイドピン10が挿入され、ルータの加工テーブル12の所定位置に固定されることにより、ピース2内の製品パターンとスリット加工位置との位置合わせが行われる。
図2に示すように、製品のパネル1の下に配置する下当て板7を準備し、この下当て板7に設けたガイド穴5にガイドピン10を挿入して固定し、このガイドピン10にパネル1のガイド穴5を挿入するようにして構成すると、ガイドピン10を用いてスリット加工のための積層体9を構成する作業がし易いので望ましい。傷防止のため、パネル1の上にはさらに上当て板8を設けて積層体9を構成するのが望ましい。また、このように構成した積層体9のガイド枠3に相当する領域には、ルータの加工テーブル12との位置合わせ用の基準穴11を設け、基準ピン13によって、ルータの加工テーブル12の所定位置に固定されることにより、結果的に、ピース2内の製品パターンとスリット加工位置との位置合わせが行われる。これにより、スリット加工の際の加工精度を確保することができる。
図1の複数の製品サイズのピース2を配置したワークサイズの基板(パネル1)は、ルータを用いたスリット加工によって、製品サイズのピース2に分割される。このため、ピース2とピース2との間にはスリット加工のための加工領域6が設けられる。加工領域6は、ピース2とピース2の間の製品として使用できない領域であり、スリット加工によってピース2とは切り離され、除去される。
図3に示すように、本発明においては、スリット加工に用いるルータビット14の径は、この加工領域6の幅と同等とされる。これにより、1箇所の加工領域6に対しては、1回のルータ加工でその部分の加工領域6を除去することができるとともに、外形加工を完了させることができ、しかも、スリット加工によって除去される加工領域6が最小限となるので、ワークサイズ内の製品取り数を多くすることが可能となる。例えば、加工領域6の幅を縮小することによって、図4のような、ピース2の短尺方向がパネル1の長尺方向に向くピース2の配置を、図1のように、ピース2の長尺方向がパネル1の長尺方向に向くように配置することが可能となり、製品取り数を24個から25個に増加させることができる。
ルータビット14の径と加工領域6の幅は、これらが同等であれば特に制限はなく、加工するパネル1の厚さ、層数、重ね枚数及び加工領域6の幅等に応じて選択される。一般的には、パネル1の板厚が0.1mm〜0.4mmで、1〜5枚重ねでスリット加工する場合、ルータビット14の径がφ2mm、加工領域6の幅が2mmであるのが、加工精度や加工時間の点で望ましい。
図3に示すように、スリット加工の際、ピース2とピース2との間の加工領域6が、1回かつ1方向のルータビット14の移動で除去される。このため、加工時間が大幅に短縮し、加工費が低減する。
図1、図3に示すように、ワークサイズの基板(パネル1)内に、複数のピース2を配置して形成する際、加工領域6が直線状に繋がるように配置して形成し、スリット加工の際、複数のピース2間に跨る加工領域6を、直線状に加工するのが望ましい。これにより、パネル1の幅方向又は長さ方向を最短距離で加工することができるので、加工時間が大幅に短縮し、加工費が低減する。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は本実施例に限定されない。
図1は、本実施例のプリント配線板の製造方法で用いる複数のピース2が面付けされた状態のパネル1である。パネル1の板厚は0.3mm、サイズは400mm×500mmである。このパネル1は、加工領域6の幅を2mmとし、後述するスリット加工で用いるルータビット14の径(φ2mm)と同等まで縮小している。そして、ピース2の長尺方向がパネル1の長尺方向に向くように配置しており、製品取り数は25個としている。また、複数のピース2は、加工領域6が直線状に繋がるように配置される。
図2に示すように、パネル1の下に配置する下当て板7を準備し、この下当て板7に設けたガイド穴5にガイドピン10を挿入して固定し、このガイドピン10にパネル1のガイド穴5を挿入するようにして構成する。このようにして、パネル1は3枚重ねて構成する。傷防止のため、最上部のパネル1の上にはさらに上当て板8を設けて積層体9を構成する。また、このように構成した積層体9のガイド枠3に相当する領域には、ルータの加工テーブル12との位置合わせ用の基準穴11を設け、基準ピン13によって、ルータの加工テーブル12の所定位置に固定されることにより、ピース2内の製品パターンとスリット加工位置との位置合わせが行われる。
スリット加工に用いるルータビット14の径は、加工領域6の幅と同等のφ2mmとしている。図3に示すように、スリット加工の際、ピースとピースとの間の加工領域6が、1回かつ1方向のルータビット14の移動で除去される。また、複数のピース2間に跨る加工領域6が、直線状に加工される。この場合、図3に示すように、スリット加工の際、ピース2とピース2との間の加工領域6が、1回かつ1方向のルータ加工で除去された。
(比較例)
図4、図5に、比較例を図面に基づいて説明する。複数のピース2が面付けされた状態のパネル1は、加工領域6の幅を3mmとし、後述するスリット加工で用いるルータビット14の径(φ2mm)よりも大きくとっている。図4のように、ピース2の短尺方向が、パネル1の長尺方向に向くように配置しており、製品取り数は24個となっている。これ以外は、実施例と同様にしてパネル1を準備した。また、スリット加工の際の積層体9の構成方法、この積層体9をルータの加工テーブル12に固定する方法も、実施例と同様である。この場合は、図5に示すように、スリット加工の際、ピース2とピース2との間の加工領域6が、1回かつ1方向のルータ加工では除去できず、2回以上の加工を要した。
図4、図5に、比較例を図面に基づいて説明する。複数のピース2が面付けされた状態のパネル1は、加工領域6の幅を3mmとし、後述するスリット加工で用いるルータビット14の径(φ2mm)よりも大きくとっている。図4のように、ピース2の短尺方向が、パネル1の長尺方向に向くように配置しており、製品取り数は24個となっている。これ以外は、実施例と同様にしてパネル1を準備した。また、スリット加工の際の積層体9の構成方法、この積層体9をルータの加工テーブル12に固定する方法も、実施例と同様である。この場合は、図5に示すように、スリット加工の際、ピース2とピース2との間の加工領域6が、1回かつ1方向のルータ加工では除去できず、2回以上の加工を要した。
1…パネル(ワークサイズの基板)、2…ピース、3…ガイド枠、4…製品領域、5…ガイド穴、6…加工領域、7…下当て板、8…上当て板、9…積層体、10…ガイドピン、11…基準穴、12…ルータの加工テーブル、13…基準ピン、14…ルータビット、15…ルータビットの移動方向(加工方向)、16…スリット
Claims (3)
- 製品サイズの複数のピースを配置したワークサイズの基板を、ルータを用いたスリット加工によって、前記製品サイズのピースに分割する工程を有するプリント配線板の製造方法において、
前記ピース内の製品パターンと前記スリット加工位置との位置合わせのためのガイド穴が、前記複数のピース内のそれぞれに設けられ、
前記スリット加工に用いるルータビットの径が、前記製品サイズのピースとピースとの間に設けられた加工領域の幅と同等であるプリント配線板の製造方法。 - 請求項1において、
スリット加工の際、ピースとピースとの間の加工領域が、1回かつ1方向のルータビットの移動で除去されるプリント配線板の製造方法。 - 請求項1または2において、
ワークサイズの基板内に、複数のピースを配置して形成する際、加工領域が直線状に繋がるように配置して形成し、
スリット加工の際、複数のピース間に跨る加工領域を、直線状に加工するプリント配線板の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2008139406A JP2009289889A (ja) | 2008-05-28 | 2008-05-28 | プリント配線板の製造方法 |
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JP2008139406A Pending JP2009289889A (ja) | 2008-05-28 | 2008-05-28 | プリント配線板の製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013030517A (ja) * | 2011-07-26 | 2013-02-07 | Kyocer Slc Technologies Corp | 多数個取り配線基板の製造方法 |
JP2015199224A (ja) * | 2014-04-06 | 2015-11-12 | 大船企業日本株式会社 | ルータ加工装置における基板固定並びに交換方法 |
CN112969294A (zh) * | 2021-03-22 | 2021-06-15 | 益阳市明正宏电子有限公司 | 一种提高基板利用率的pnl板开料拼板工艺 |
-
2008
- 2008-05-28 JP JP2008139406A patent/JP2009289889A/ja active Pending
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