JP2009045339A - 観察面用カッタとその製造方法および観察用穴開け具 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体組織の組織構造や細胞を破壊することなく、平坦な観察面を底面に有する略円筒状の穴を形成する。
【解決手段】生体組織A’に平坦な観察面Dを底面に有する略円筒状の穴Bを形成するための観察面用カッタ1であって、円筒体3の先端に、周方向に延びる周方向刃部2と、少なくとも円筒体3の中心から半径方向に延びる半径方向刃部5とを備える観察面用カッタ1を提供する。
【選択図】図14

Description

本発明は、観察面用カッタとその製造方法および観察用穴開け具に関するものである。
従来、動物等の脳機能を観察する方法として、電極を脳組織に刺して脳電位を測定する方法が行われている(例えば、特許文献1参照。)。脳電位測定はあくまで電極が刺されている点における電位の測定となるため、観察できる範囲が非常に狭いという不都合がある。
これに対して、光学的な観察によれば2次元的な比較的広い範囲の観察が可能であり、さらに、共焦点光学系を用いることにすれば、3次元的な観察も可能であるので、脳機能の観察を光学的に行うことが望まれている。
特許第3204875号明細書
しかしながら、脳機能を光学的に観察する場合、特に、脳の深部の観察を行う場合には、頭蓋骨に形成された貫通穴を介して脳組織に穿孔し、開けられた穴に細径の対物レンズの先端を挿入して穴の底面を観察する必要があるが、穿孔に際して脳細胞が潰れて破壊されてしまったり、穴の底面に形成される観察面が、破壊された脳組織によって凹凸に形成されてしまったりする不都合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、生体組織の組織構造や細胞を破壊することなく、平坦な観察面を底面に有する略円筒状の穴を形成することができる観察面用カッタとその製造方法および観察用穴開け具を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、生体組織に平坦な観察面を底面に有する略円筒状の穴を形成するための観察面用カッタであって、円筒体の先端に、周方向に延びる周方向刃部と、少なくとも円筒体の中心から半径方向に延びる半径方向刃部とを備える観察面用カッタを提供する。
本発明によれば、その先端を生体組織の表面に接触させて、軸線回りに回転させることにより、周方向刃部が生体組織に円筒状の切り込みを形成し、半径方向刃部がその切り込みの内部の生体組織を軸線に交差する方向に切断することができる。すなわち、円筒体の先端位置を所望の深さ位置において軸方向に固定した状態で、円筒体を軸線回りに回転させることにおり、半径方向刃部により平坦に切り取られた観察面を底面に有する略円筒状の穴を容易に形成することができる。この場合に、生体組織は半径方向刃部によりきれいに切断されるので、潰れて破壊されてしまうことがなく、光学的に鮮明な観察像を取得することが可能となる。
上記発明においては、前記半径方向刃部が、前記周方向刃部に掛け渡されるワイヤからなることとしてもよい。
このようにすることで、ワイヤにより周方向刃部を細く形成でき、先端に向かって軸方向に見たときの面積を最小限に抑えることができる。したがって、先端を生体組織の表面に接触させて、軸方向に押圧することによっても、小さい押圧力によって容易に生体組織に切り込みを形成することができる。
また、上記発明においては、前記周方向刃部に、周方向に180°の間隔をあけて切欠が設けられ、該切欠に前記ワイヤが係合していることとしてもよい。
このようにすることで、観察面用カッタを軸線回りに回転させる際に、ワイヤが生体組織から軸線に直交する方向に受ける反力に抗して、ワイヤを所定の位置に維持することができる。したがって、切断作業中においてワイヤが外れて半径方向刃部が失われる不都合の発生を未然に防止することができる。
また、上記発明においては、前記ワイヤの張力を調節する張力調節機構を備えることとしてもよい。
このようにすることで、張力調節機構の作動によりワイヤの張力を調節し、ワイヤの緩みによる切断能力の低下を防止して、平坦な観察面を形成することができる。
また、本発明は、軸線に対して傾斜する斜面を先端に有する略円柱状の型部材の表面に電気鋳造により金属皮膜を形成し、型部材を引き抜いて得られた金属皮膜からなる円筒状素材から、前記型部材の斜面の表面に形成された金属皮膜の傾斜部の途中位置を通過し軸線に直交する平面により先端部を切り落として、少なくとも円筒体の中心から半径方向に延びる半径方向刃部を形成し、円筒体の先端の外周縁を切削または研削することにより、周方向に延びる周方向刃部を形成する観察面用カッタの製造方法を提供する。
このようにすることで、周方向刃部と半径方向刃部とを先端に有する略円筒状の観察面用カッタを容易に製造することができる。
上記発明においては、前記型部材の斜面が、軸線を含む平面の片側に、該平面に直交する平面により構成された略半楕円形状の領域からなることとしてもよい。
このようにすることで、円筒体の先端に、中心から半径方向外方に延びる1つの半径方向刃部と、3/4周分にわたって延びる1つの周方向刃部とを有する観察面用カッタを容易に製造することができる。
また、上記発明においては、前記型部材の斜面が、軸線を含む平面を挟んで両側に、該平面に直交し逆方向に傾斜する平面により構成された2つの略半楕円形状の領域からなることとしてもよい。
このようにすることで、円筒体の先端に、中心から半径方向外方に延びる2つの半径方向刃部と、1/4周分にわたって延びる2箇所の周方向刃部とを有する観察面用カッタを容易に製造することができる。
また、本発明は、先端に全周にわたる円環状の切刃を有する円筒状のガイド部材と、該ガイド部材の内側に挿脱可能に嵌合され、ガイド部材によって周方向に回転自在に支持される上記いずれかの観察面用カッタとを備える観察用穴開け具を提供する。
本発明によれば、ガイド部材の全周にわたる円環状の切刃を生体組織の表面に接触させて、軸方向に押圧し、あるいは、軸線回りに回転させることにより、円環状の切り込みを形成した後に、ガイド部材の内側に観察用カッタを挿入して、円環状の切り込みの内側に配される生体組織を切り取ることができる。生体組織に切り込んだガイド部材をガイドとして観察用カッタを安定して回転させることができ、平坦な観察面を底面に有する略円筒状の穴を容易に形成することができる。
上記発明においては、前記ガイド部材の外周面に、先端に向かって先細になる段部が設けられ、前記ガイド部材を回転自在に支持するとともに、前記ガイド部材の前記段部を軸方向に突き当てる突当面を備え、ガイド部材の軸方向に位置調節可能に設けられる支持部材とを備えることとしてもよい。
このようにすることで、位置調節された支持部材に対してガイド部材を軸方向に押圧し、あるいは、軸線回りに回転させることによって生体組織に円環状の切り込みを形成すると、支持部材の突当面に、ガイド部材の段部が軸方向に突き当たり、それ以上のガイド部材による切り込みが禁止される。したがって、支持部材の位置を調節することにより、ガイド部材による切り込み深さを精度よく調節することができ、所望の深さに観察面を有する穴を容易に形成することができる。
また、上記発明においては、前記ガイド部材が、前記段部を有する本体部と、該本体部に対して軸方向に着脱可能に取り付けられる円環状の切刃を有する先端部と、該先端部および前記本体部を周方向に相対回転しないように固定する固定手段とを備えることとしてもよい。
このようにすることで、固定手段により本体部と先端部とを固定した状態で、生体組織に円環状の切り込みを形成し、観察面用カッタによって切り込み内の生体組織を切り取って平坦な観察面を有する円筒状の穴を形成した後に、固定手段による固定を解除して先端部から本体部を切り離すことにより、先端部を生体組織に切り込んだ状態に残すことができる。先端部は、形成された穴の周囲を取り囲むように配置されるので、周囲の生体組織からの血液等の体液が穴内に流入してくるのを防止して、観察面を清浄な状態に維持し、光学的な観察を容易にすることができる。
本発明によれば、生体組織の組織構造や細胞を破壊することなく、平坦な観察面を底面に有する略円筒状の穴を形成することができるという効果を奏する。
以下、本発明の第1の実施形態に係る観察面用カッタ1について、図1〜図3を参照して、以下に説明する。
本実施形態に係る観察面用カッタ1は、図1および図2に示されるように、先端に円環状の切刃(周方向刃部)2を有する円筒状のカッタ本体(円筒体)3と、該カッタ本体3の切刃2に周方向に180°離れた2箇所に設けられた切欠4に掛け渡されるワイヤ(半径方向刃部)5と、該ワイヤ5の張力を調節する張力調節機構6とを備えている。ワイヤ5の太さ寸法は、約0.05mm以下であることが好ましい。また、切欠4の深さは、ワイヤ5の太さとほぼ同等である。
カッタ本体3の2つの切欠4の近傍には、それぞれ半径方向に貫通する貫通穴7が設けられ、切欠4に掛け渡されたワイヤ5の両端が貫通穴7を介してカッタ本体3内に挿入された後、張力調節機構6に接続されている。
ワイヤ5は、円環状の切刃2の中心、すなわち、カッタ本体3の中心軸線Cを通る位置に掛け渡されている。
張力調節機構6は、カッタ本体3の外周面に設けられた雄ネジ8と、該雄ネジ8に締結されるナット9と、カッタ本体3に軸方向に移動可能に嵌合され、前記ワイヤ5の両端を固定するワイヤ固定部10aを有するコマ部材10とを備えている。ナット9を雄ネジ8に対して一方向に回転させて切刃2から離れる方向に移動させることにより、コマ部材10を切刃2から遠ざけてワイヤ5にかかる張力を増大させることができるようになっている。また、ナット9を逆方向に回転させることにより、ワイヤ5にかかる張力を低減することができるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る観察面用カッタ1を用いて生体組織Aに円筒状の穴Bを形成するには、張力調節機構6を作動させてワイヤ5の張力を適正に調節する。次いで、図3(a)に示されるように、観察面用カッタ1の先端を生体組織Aの表面に近接させ、押し付けて軸方向に押圧する。これにより、図3(b)に示されるように、円環状の切刃2の細い先端および細いワイヤ5から受ける大きな接触圧力によって生体組織Aを切断しながら観察面用カッタ1の先端を所望の深さ位置まで押し込むことができる。
あるいは、カッタ本体3を軸線C回りに回転させながら押し込むことにより、生体組織Aに円環状の切刃2によって円環状の切り込みを形成しつつ、カッタ本体3の内側の生体組織Aをワイヤ5によって螺旋状に切断しながら、観察面用カッタ1の先端を所望の深さ位置まで押し込むことができる。
また、ワイヤ5が切欠4に係合しているので、ワイヤ5が位置ズレするのを防止し、切断能力を維持することができる。
この状態から、図3(c)に示されるように、観察面用カッタ1をその軸線C回りに回転させることにより、切刃2に掛け渡されているワイヤ5をカッタ本体3の軸線C回りに回転させる。ワイヤ5はカッタ本体3の軸線Cを通る位置に該軸線Cに直交して掛け渡されているので、軸線C回りに回転させられると、カッタ本体3の先端位置において、カッタ本体3の内側に存在している生体組織Aを軸線Cに直交する平面に沿って切断する。そして、カッタ本体3を少なくとも半周回転させることにより、カッタ本体3の内側に存在している生体組織A全体を余すことなく切断することができる。
この後に、図3(d)に示されるように、観察面用カッタ1を生体組織Aから引き抜くことにより、ワイヤ5によって平坦に切断された観察面Dを底面に有する円筒状の穴Bが生体組織Aに形成されることになる。切り取られた生体組織Aは、ワイヤ5に引っかかって引き抜き時に除去される。除去されずに穴B内に残った場合においても、吸引あるいは洗浄によって容易に取り去ることができる。
また、観察用カッタ1を引き抜く際に、カッタ本体3の終端面(ワイヤ5が備えられていない面)の穴を指などで塞ぐことにより、切り取られた生体組織Aが穴B内に残り難くすることができる。
すなわち、本実施形態に係る観察面用カッタ1によれば、生体組織Aに円環状の切り込みを形成できるのみならず、底面の細胞を潰したり組織構造を破壊したりすることなく、平坦な観察面Dを切断によって形成することができる。したがって、形成された穴Bに細径の対物レンズ(図示略)を挿入して、健全な生体組織Aの2次元的あるいは3次元的な光学的観察を行うことができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、カッタ本体3の先端に全周にわたる円環状の切刃2を有する場合について説明したが、これに代えて、切刃2は、周方向の一部のみに設けられていてもよい。
また、カッタ本体3を半径方向に貫通する貫通穴7を介してワイヤ5をカッタ本体3内に通すこととしたが、これに代えて、図4に示されるように、軸方向に貫通する貫通穴7を介して通すことにしてもよい。図中符号11は、カッタ本体3の外周面に設けられ、ワイヤ5を収納する溝である。
また、雄ネジ8とナット9とコマ部材10とからなる張力調節機構を例示したが、これに代えて、他の任意の機構を採用することにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る観察面用カッタ20とその製造方法について、図5〜図7を参照して、以下に説明する。
本実施形態に係る観察面用カッタ20は、図5に示されるように、略円筒状のカッタ本体21の先端に、3/4周分にわたって周方向に延びる周方向刃部22と、1/4周分の領域で半径方向内方に突出し、その一端縁に半径方向に延びる半径方向刃部23とを一体的に備えている。
本実施形態に係る観察面用カッタ20は、以下の製造方法により容易に製造することができる。
まず、図6および図7(a)に示されるように、先端に斜面24aを有する円柱状の金属材料からなる金型24を用意する。斜面24aは、例えば、金型24の中心軸線Cを含む平面Pに対して片側のみに一定の勾配で削り取った形状に形成されている。
次に、この金型24の表面に、例えば、ニッケルメッキ(電気鋳造)を施すことにより、図7(b)に示されるように、外周面および前記斜面24aが設けられた端面を覆うメッキ層(金属皮膜)25を形成する。メッキ層25は、剛性を保持し得る十分な厚さ寸法に形成する。メッキ層25が形成された後に、内側から金型24を抜き出すことにより、金型24の外周面を覆う位置に形成された円筒部26と、金型24の斜面24aを覆う位置に形成された傾斜部27とを有し一端が閉塞された円筒状素材28が構成される。
この後に、図7(b)に破線E−Eで示されるように、傾斜部27の内面が円筒部26の中心軸線Cと交差する位置において、該中心軸線Cに直交する平面に沿って切断し端部を切り落とす。これにより、図7(c)に示されるように切断面に円筒部26の中心から半径方向に延びる半径方向刃部23が形成される。
さらに、図7(d)に示されるように、切断面に略3/4周にわたって形成されている円弧状部分の外周縁を先端に向かって先細になるように切削または研削することにより、周方向刃部22が形成される。
これにより、図5の観察面用カッタ20が製造される。
このようにして製造された観察面用カッタ20によって、生体組織Aに穴を形成するには、半径方向刃部23と周方向刃部22とが形成された先端を生体組織Aの表面に押し付けて、中心軸線C回りに、半径方向刃部23が回転方向前方に向かうように回転させる。これにより、周方向刃部22によって円環状の切り込みを形成しつつ、半径方向刃部23によって周方向刃部22の内側の生体組織Aを螺旋状に切断し、観察面用カッタ20の先端を生体組織A内に進行させていくことができる。そして、所定の深さまで進行した後には、軸方向への押圧を停止してその場で同一方向に回転させ続けることにより、半径方向刃部23によって平坦に切断された観察面Dを底面に有する穴Bを容易に形成することができる。
なお、本実施形態に係る観察面用カッタ20においては、半径方向刃部23および周方向刃部22を切削または研削により形成した後に、ウェットエッチングまたはドライエッチング等のエッチングを施すことことにより、各刃部22,23を鋭利に形成して切れ味を向上させることにしてもよい。
また、各刃部に、メッキ材料より硬度の高い材料からなるコーティング、例えば、ダイヤモンドコーティングを施すことにしてもよい。
また、金型24として、軸線Cを含む平面Pの片側に斜面24aを有するものを採用したが、これに代えて、図8に示されるように、軸線Cを含む平面Pを挟んで両側に逆方向に傾斜する斜面24a,24bを有する金型を採用してもよい。このようにすることで、図9に示されるように、中心から半径方向外方に延びる2つの半径方向刃部23と、1/4周分の円弧状の2つの周方向刃部22とを有する観察面用カッタ20′を製造することができる。
次に、本発明の一実施形態に係る観察用穴開け具30について、図10〜図17を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る観察用穴開け具30は、例えば、第1の実施形態に係る観察面用カッタを有するものであるが、これに代えて、第2の実施形態に係る観察面用カッタを有していてもよい。
本実施形態に係る観察用穴開け具は、図10にされるように、先端に全周にわたる円環状の切刃31を有する円筒状のガイド部材32と、該ガイド部材32の内側に挿脱可能に嵌合され、ガイド部材32によって周方向に回転自在に支持される観察面用カッタ1と、ガイド部材32の軸方向位置を位置決めする位置決め機構33とを備えている。
ガイド部材32は、略円筒状の本体部34と、該本体部34の先端に着脱可能に取り付けられる先端部35と、これらを周方向に相対回転しないように固定する押しネジ(固定手段)36とを備えている。本体部34の外周面には、先端部35が取り付けられる先端側に向かって一段細くなる段部37が全周にわたって形成されている。
位置決め機構33は、ガイド部材32を受ける支持部材38と、該支持部材38をXYZ3次元方向に移動させるXYZ駆動機構39とを備えている。XYZ駆動機構39は、動物等の試料Xを載置するステージ42から鉛直上方に延びる支柱41に取り付けられ、支持部材38を任意の位置に位置決めすることができるようになっている。
支持部材38は、前記ガイド部材32を回転自在に嵌合させる貫通穴40と、ガイド部材32の段部37を突き当てる突当面41を備えている。ガイド部材32を支持部材38の貫通穴40に挿入して、段部37を突当面41に突き当てることにより、ガイド部材32の先端の切刃31を軸線C方向に精度よく位置決めすることができるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る観察用穴開け具30を用いて、例えば、動物の脳の深部に観察用の穴Bを開けるには、位置決め機構33を作動させて、公知の工具により頭蓋骨Fに穿孔された穴Gの位置に、支持部材38を配置し、該支持部材38の貫通穴40にガイド部材32を嵌合させて、ガイド部材32の先端の切刃31を頭蓋骨F内の脳組織A′の表面に接触させる。ガイド部材32の先端部35の切刃31は、鋭利な円環状に形成されているので、支持部材38に対してガイド部材32を軸方向に押圧することにより、あるいは、軸線C回りに回転させることにより、切刃31によって脳組織A′の表面から円環状の切り込みを形成していく。
支持部材38を所定の位置に位置決めしておくことにより、ガイド部材32の段部37が支持部材38の突当面41に突き当たるまで挿入すると、ガイド部材32のそれ以上の挿入が禁止され、図11に示されるように、ガイド部材32の先端の切刃31を脳組織A′内の所望の深さ位置に精度よく配置することができる。
この状態で、図12に示されるように、ガイド部材32の内側に観察面用カッタ1を挿入し、図13に示されるように、観察面用カッタ1を軸線C回りに回転させつつ脳組織A′に押し込むことにより、観察面用カッタ1の先端の周方向刃部2およびワイヤ5をガイド部材32の先端の切刃31と同じ位置に配置する。そして、この位置で、観察面用カッタ1を軸線C回りに少なくとも半周回転させることにより、ガイド部材32の内側の脳組織A′を軸線Cに垂直な平面に沿って切断することができる。
その後、図14に示されるように、観察面用カッタ1を軸線C方向に引き抜くことにより、切り取られた脳組織A′を観察面用カッタ1の先端部35に保持したまま除去することができ、脳組織A′に平坦な観察面Dを底面とする略円筒状の穴Bを開けることができる。
本実施形態においては、さらに、図15に示されるように、ガイド部材32の先端部を頭蓋骨Fに接着剤Hによって接着し、押しネジ36を緩めることによって、先端部35から本体部34を切り離し、図16に示されるように、位置決め機構33を作動させて本体部34を支持部材38ごと上昇させることにより、頭蓋骨Fの穴Gに先端部35を接着した状態に留置することができる。
これにより、先端部35を止血部材として機能させ、先端部35の外側の脳組織A′からの血液や体液が先端部35の内側の観察面Dに流入するのを防止することができる。この状態で、先端部35の内側を生理食塩水等によって洗浄する。そして、図17に示されるように、対物レンズ43の細径先端部44を先端部35の内側に形成されている穴B内に挿入して、その先端を観察面Dに対向させる。これにより、脳組織A′の深部を2次元的にあるいは3次元的に、光学的に観察することができる。
なお、本実施形態においては、まず、ガイド部材32によって脳組織A′に円環状の切り込みを形成し、その後、観察面用カッタ1によって、その切り込みの内側を切り取ることとしたが、ガイド部材32と観察面用カッタ1とを一体的に固定して、同時に切り込みを行うこととしてもよい。
本実施形態においては、動物等の試料Xを固定していないが、公知の固定装置、例えば、成茂科学機器研究所製の脳定位固定装置SR−5Mにより固定し、観察用の穴開け、ガイド部材の配置および観察の精度をより向上することにしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る観察面用カッタを示す縦断面図である。 図1の観察面用カッタの先端の周方向刃部および半径方向刃部を示す部分的な斜視図である。 図1の観察面用カッタを用いて生体組織に平坦な観察面を底面に有する穴を形成する作業を説明する図である。 図1の観察面用カッタの変形例を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る観察面用カッタの先端部を示す部分的な斜視図である。 図5の観察面用カッタの製造に使用される金型の先端部の構造を示す部分的な斜視図である。 図5の観察面用カッタの製造方法を説明する工程図である。 図5の観察面用カッタの変形例の製造に使用される金型の先端部の構造を示す部分的な斜視図である。 図8の金型を用いて製造される図5の変形例に係る観察面用カッタの先端部を示す部分的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る観察用穴開け具を示す全体構成図である。 図1の観察用穴開け具を用いて脳組織に穴を形成する作業を説明する縦断面図である。 図11により脳組織に切り込みを形成したガイド部材に観察面用カッタを挿入する作業を説明する縦断面図である。 図12により挿入した観察面用カッタにより脳組織を切断する作業を説明する縦断面図である。 図13により切断した脳組織の一部を除去する作業を説明する縦断面図である。 図14により脳組織の一部を除去した後にガイド部材の先端部を接着する作業を説明する縦断面図である。 図15により頭蓋骨に接着した先端部を本体部から切り離す作業を説明する縦断面図である。 図16により切り離された本体部内に形成されている穴に対物レンズの細径先端部を挿入して行われる光学的な観察を説明する縦断面図である。
符号の説明
A 生体組織
A′ 脳組織(生体組織)
B 穴
C 軸線
D 観察面
P 平面
1,20,20′ 観察面用カッタ
2,22 周方向刃部
3 カッタ本体(円筒体)
4 切欠
5 ワイヤ(半径方向刃部)
6 張力調節機構
23 半径方向刃部
24 金型(型部材)
24a,24b 斜面
25 メッキ層(金属皮膜)
27 傾斜部
28 円筒状素材
30 観察用穴開け具
31 切刃
32 ガイド部材
34 本体部
35 先端部
36 押しネジ(固定手段)
37 段部
38 支持部材
41 突当面

Claims (10)

  1. 生体組織に平坦な観察面を底面に有する略円筒状の穴を形成するための観察面用カッタであって、
    円筒体の先端に、周方向に延びる周方向刃部と、少なくとも円筒体の中心から半径方向に延びる半径方向刃部とを備える観察面用カッタ。
  2. 前記半径方向刃部が、前記周方向刃部に掛け渡されるワイヤからなる請求項1に記載の観察面用カッタ。
  3. 前記周方向刃部に、周方向に180°の間隔をあけて切欠が設けられ、
    該切欠に前記ワイヤが係合している請求項2に記載の観察面用カッタ。
  4. 前記ワイヤの張力を調節する張力調節機構を備える請求項2または請求項3に記載の観察面用カッタ。
  5. 軸線に対して傾斜する斜面を先端に有する略円柱状の型部材の表面に電気鋳造により金属皮膜を形成し、
    型部材を引き抜いて得られた金属皮膜からなる円筒状素材から、前記型部材の斜面の表面に形成された金属皮膜の傾斜部の途中位置を通過し軸線に直交する平面により先端部を切り落として、少なくとも円筒体の中心から半径方向に延びる半径方向刃部を形成し、
    円筒体の先端の外周縁を切削または研削することにより、周方向に延びる周方向刃部を形成する観察面用カッタの製造方法。
  6. 前記型部材の斜面が、軸線を含む平面の片側に、該平面に直交する平面により構成された略半楕円形状の領域からなる請求項5に記載の観察面用カッタの製造方法。
  7. 前記型部材の斜面が、軸線を含む平面を挟んで両側に、該平面に直交し逆方向に傾斜する平面により構成された2つの略半楕円形状の領域からなる請求項5に記載の観察面用カッタの製造方法。
  8. 先端に全周にわたる円環状の切刃を有する円筒状のガイド部材と、
    該ガイド部材の内側に挿脱可能に嵌合され、ガイド部材によって周方向に回転自在に支持される請求項1から請求項4のいずれかに記載の観察面用カッタとを備える観察用穴開け具。
  9. 前記ガイド部材の外周面に、先端に向かって先細になる段部が設けられ、
    前記ガイド部材を回転自在に支持するとともに、前記ガイド部材の前記段部を軸方向に突き当てる突当面を備え、ガイド部材の軸方向に位置調節可能に設けられる支持部材とを備える請求項8に記載の観察用穴開け具。
  10. 前記ガイド部材が、前記段部を有する本体部と、該本体部に対して軸方向に着脱可能に取り付けられる円環状の切刃を有する先端部と、該先端部および前記本体部を周方向に相対回転しないように固定する固定手段とを備える請求項9に記載の観察用穴開け具。
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