JP2009045331A - 安全ベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】 腰に巻き付けて着用する安全ベルトであって、一般の作業ズボンのベルトとして着用することが出来るコンパクトで使いやすい安全ベルトの提供。
【解決手段】 安全ベルトはベルトの端部にバックル2を取着し、バックル2には回転ドラム8を取付けて回転可能に軸支し、該回転ドラム8には命綱収納用ロープ9が巻き取られ、一方、安全ベルトには先端にフック7を取付けた命綱5の基端が連結し、そして命綱5には上記命綱収納用ロープ9の先端が連結し、さらに該安全ベルトには上記回転ドラム8と命綱5の基端との間に収容空間を形成したガイド部10を沿設し、回転ドラム8に命綱収納用ロープ9を巻き取ることで命綱5が引っ張られて収容空間に収納される。
【選択図】 図1
【解決手段】 安全ベルトはベルトの端部にバックル2を取着し、バックル2には回転ドラム8を取付けて回転可能に軸支し、該回転ドラム8には命綱収納用ロープ9が巻き取られ、一方、安全ベルトには先端にフック7を取付けた命綱5の基端が連結し、そして命綱5には上記命綱収納用ロープ9の先端が連結し、さらに該安全ベルトには上記回転ドラム8と命綱5の基端との間に収容空間を形成したガイド部10を沿設し、回転ドラム8に命綱収納用ロープ9を巻き取ることで命綱5が引っ張られて収容空間に収納される。
【選択図】 図1
Description
本発明はビルの建設や電気配線工事など、高所で作業する場合に使用する安全ベルトに関するものである。
近年の建物は非常に高くて、高所で色々な作業するケースは多く、それに伴って危険が付きまとう。労働安全衛生規則によると、作業床のない場合、作業床の開口部高さ2m以上での作業については安全ベルトを使用しなくてはならないように義務付けされている。しかし現状では安全ベルト未使用のために、墜落・転落による死亡災害は後を絶たない。
短時間で終わるような作業であっても、安全ベルトを使用しなくてはならないが、既存の安全ベルトを身に付けて作業しない場合も多い。特に、梯子や脚立での簡単な作業中に転倒して被災する場合が多い。又、高所作業車に載って作業する場合でも、バケット内で安全ベルトを使用しなくてはならないが、職種によっては全く使用していない場合も多く見受けられる。
安全ベルトにも色々な構造のものが知られているが、基本的な構造に関しては「労働安全衛生法第42条」に規定されている。特開平6−7470号に係る「安全装置」は構造が簡単であり、確実且つ安全に作動し、非常に簡単に安全ロープに取付けることが出来、何れの方向においても作動することが出来るように、高所で作業する作業者用の安全装置である。
すなわち、「安全ロープが通る通路を限定する本体と、皮帯よりベルトに接続されるリングと、ブレーキと、万一作業者が転落した場合、本装置をロープに固定する施錠装置とから構成し、ブレーキを構成する歯車をスピンドルに嵌合し、スピンドル上には安全ロープと協働する歯をもつカムを取付け、カムにバネで取付けられた歯付きリングから離して保持される爪と協働する重りを備え、歯車が限界点より大きい速度で回転する場合、爪が歯付きリングと係合して、カムの歯が安全ロープを通路に施錠させるようにしている。」
ところで、このように構成した上記安全ベルトの施錠装置の寸法は大きくて重く、常時携帯するには違和感があると共に面倒である。その為に、安全ベルトを着用しないで高所へ上がって作業する場合も多くみられ、それが為に転落事故を引き起こしているのが現状である。
特開平6−7470号に係る「安全装置」
ところで、このように構成した上記安全ベルトの施錠装置の寸法は大きくて重く、常時携帯するには違和感があると共に面倒である。その為に、安全ベルトを着用しないで高所へ上がって作業する場合も多くみられ、それが為に転落事故を引き起こしているのが現状である。
このように従来の安全ベルトには上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、作業ズボンの通常ベルトとして使用することが出来るように使い易くてコンパクトな安全ベルトを提供する。すなわち、安全ベルトとしての機能を備えた作業ズボンの一般ベルトであり、その為に高所での作業をするに当って、別途装着する必要のない安全ベルトである。
本発明に係る安全ベルトは、通常のベルトとしての使用も可能なコンパクトなサイズで構成される。着用する際には正面にバックルを有し、該バックルを介してベルトが締結されるが、バックルとベルトの連結構造は自由であって限定されるものではない。そして、本発明に係る安全ベルトのバックルには、回転ドラムが取付けられ、該回転ドラムには命綱収納用ロープが巻き取られる。ここで、回転ドラムにゼンマイバネを備えて自動巻取り構造とする場合、又はハンドル操作で手動巻取り構造とする場合の何れでもよい。
そして、ベルトには命綱が連結して取付けられ、該命綱の中間部位には命綱収納用ロープが連結している。命綱収納用ロープは上記のごとく回転ドラムに巻き取られるが、回転ドラムに巻き取られることで命綱は回転ドラム側へ引き寄せられる。そこで、該安全ベルトには回転ドラムと命綱が連結される基端との間には、収容空間が形成されるガイド部が沿設される。ただし、ガイド部の形態は限定しない。
命綱の先端には安定した固定部材に係止することが出来るフックが取着され、命綱の基端が固定される安全ベルトにはフック着脱具が取付けられている。ここで、フックの具体的な構造、及びフック着脱具の具体的な構造は限定しない。そして、安全ベルトに沿って形成される命綱収容空間を形成するガイド部の具体的な形態も限定しない。
本発明の安全ベルトには命綱を取付けており、該命綱の先端に設けたフックを安定した固定部材に係止することが出来る。従って、高所で作業する場合、命綱の先端フックを適当な固定部材に係止することで、作業中に足場から足を踏み外したり、転倒した際に落下することはなく、少なくとも命は守られる。本発明の安全ベルトは命綱を備えたものであるが、ベルト本体の一部として構成され、作業ズボンを着用する際に必要な一般ベルトとして使用できる。
そして、本発明の安全ベルトのバックルに回転ドラムを備え、回転ドラムには命綱収納用ロープが巻き取られ、それに伴って命綱はベルトに沿って形成した収納空間に収納される。すなわち、命綱は必要な場合に命綱収納用ロープを巻き戻して収容空間から引き出され、不必要な時には安全ベルト内に収納されている。又、命綱先端のフックは命綱着脱具に取付けられることで、命綱を必要としない作業ではフックがガタ付くこともない。
図1は本発明に係る安全ベルトを示す実施例であり、同図の1はベルト、2はバックル、3は連結係合部を表している。ベルト1は引張り強度の高い素材で構成され、例えば株式会社クラレの「ベクトラン」(商標)が適している。このベクトランは高強度ポリアリレート繊維で、引張り強度、低吸水、耐摩耗性に優れ、ロープや魚網、被覆材などに使用されている。従って、このベクトランを素材として用いたベルトは安全ベルトとして適している。
上記バックル2はベルト1の一方端に連結・固定され、連結係合部3はベルト1の他端に連結されている。そして、ベルト1の長さを調整する為のベルト長さ調整具4を備え、該ベルト1を腰に巻き付けて連結係合部3をバックル2に形成した穴に嵌めて係合することで、安全ベルトを腰に装着できる。ベルト1の長さが合わない時には、上記ベルト長さ調整具4を移動して調節する。
ベルト1には命綱5が取付けられ、該命綱5はベルト1に固定されているフック着脱具6から延びている。命綱5の先端に取着したフック7はこのフック着脱具6に取付けられる。同図に示しているフック7は長方形のリングを成しているが、その他の形状及び構造とすることは自由であり、安定した固定部材にワンタッチで係止することが可能な構造と成っている。
そして、上記バックル2には回転ドラム8が取付けられ、該回転ドラム8は回転可能に軸支され、この回転ドラム8には命綱収納用ロープ9が巻き取られる。ここで、命綱収納用ロープ9の先端は上記命綱5と連結している為に、命綱収納用ロープ9が回転ドラム8に巻き取られるならば、命綱5は回転ドラム8側へ引き寄せられる。
ベルト1にはガイド部10を沿設し、ガイド部10はその両端を開口した収容空間を連続して形成している。ガイド部10の収容空間には命綱収納用ロープ9が収容され、回転ドラム8が回転して命綱収納用ロープ9が巻き取られるならば、ガイド部10の収容空間へは命綱5が収納される。ガイド部10はベルト1の湾曲に追従して湾曲できるように柔軟な材質が用いられている。
図2は命綱5の一部がガイド収容空間に収納されている場合を示しているが、このように回転ドラム8が回転することで命綱収納用ロープ9が巻き取られると共に、該命綱5は引っ張られて収容空間へ収納される。図3は命綱5がガイド収容空間に収納されている状態であって、しかも命綱5の先端に連結して取付けられているフック7がフック着脱具6に係合して取付けられた場合である。
命綱5はガイド収容空間へ引っ張られて収納されるが、その為に該フック7がガタ付くことなく定位置に安定するようにフック着脱具6に係合可能と成っている。係合形態の具体的手段は自由であるが、例えばフック着脱具6にバネ性のツメを突出しておき、該ツメにフック7が係止するように構成することが出来る。
一方、上記回転ドラム8にはハンドルを備え、該ハンドルを手動で回転することで命綱収納用ロープ9を巻き取ることが出来、又は回転ドラム8にゼンマイバネを内蔵しておき、このゼンマイバネのバネ力を用いて命綱収納用ロープ9を巻き取るように回転することも可能である。ただし、命綱5を引き出した場合、回転ドラム8はバネ力にて逆転するが、命綱5を引き出した状態で回転ドラム8が逆回転しないロック機構を備えている。
すなわち、作業中に回転ドラム8に命綱収納用ロープ9が巻き取られて命綱5が引っ張られないロック機構が必要となる。ロック機構を解除することで回転ドラム8が回転して命綱収納用ロープ9が巻き取られる。ここで、ロック機構の具体的な構造は自由であるが、例えばラチェット機構を用いることで回転ドラム8の逆転を防止することが出来る。
図4は本発明の安全ベルトを示す具体例であり、(a)は命綱5がガイド部10の収容空間に収納されている場合、(b)は命綱5が収容空間から引き出されている場合を示している。同図の命綱5はベルト1より細いバンドが使用されている。
図5は本発明の安全ベルトを装着した状態で、命綱はベルト1から引き出して延びている。該命綱5の先端に連結しているフック7は適当な安定部材に係止することが出来る。図6(a)、(b)は安全ベルトを使用して作業を行っている場合を表している。同図(a)は作業者11が脚立12に載っているが、安全ベルトから延びる命綱5の先端フック7は上部の水平部材13に係止されている。従って、作業者11が身体のバランスを崩して転倒しても、床まで落下することはない。
同図(b)の場合には、作業者11が建設現場に組み上げられた足場14の高所に載って作業しているが、安全ベルトの命綱5の先端フック7を足場14の桟に係止している。従って、作業者11が不注意で転倒しても、足場14から落下することはなく、少なくとも落下による死亡は免れる。
1 ベルト
2 バックル
3 連結係合部
4 ベルト長さ調整具
5 命綱
6 フック着脱具
7 フック
8 回転ドラム
9 命綱収納用ロープ
10 ガイド部
11 作業者
12 脚立
13 水平部材
14 足場
2 バックル
3 連結係合部
4 ベルト長さ調整具
5 命綱
6 フック着脱具
7 フック
8 回転ドラム
9 命綱収納用ロープ
10 ガイド部
11 作業者
12 脚立
13 水平部材
14 足場
Claims (4)
- 腰に巻き付けて着用する安全ベルトにおいて、該安全ベルトはベルトの端部にバックルを取着し、バックルには回転ドラムを取付けて回転可能に軸支し、該回転ドラムには命綱収納用ロープが巻き取られ、一方、安全ベルトには先端にフックを取付けた命綱の基端が連結し、そして命綱には上記命綱収納用ロープの先端が連結し、さらに該安全ベルトには上記回転ドラムと命綱の基端との間に収容空間を形成したガイド部を沿設し、回転ドラムに命綱収納用ロープを巻き取ることで命綱が引っ張られて収容空間に収納されることを特徴とする安全ベルト。
- 回転ドラムにハンドルを取付けて手動で回転可能とした請求項1記載の安全ベルト。
- 回転ドラムにゼンマイバネを内蔵して、命綱収納用ロープを自動巻き取り可能とした請求項1記載の安全ベルト。
- 命綱の基端にはフック着脱具をベルトに固定した請求項1、請求項2、又は請求項3記載の安全ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007215965A JP2009045331A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | 安全ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007215965A JP2009045331A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | 安全ベルト |
Publications (1)
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---|---|
JP2009045331A true JP2009045331A (ja) | 2009-03-05 |
Family
ID=40498115
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007215965A Pending JP2009045331A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | 安全ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009045331A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02124179A (ja) * | 1988-11-04 | 1990-05-11 | Tanizawa Seisakusho:Kk | ロープ引込み装置付安全帯 |
JP2006158829A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Kazunari Yao | 安全ベルト |
JP2007167120A (ja) * | 2005-12-19 | 2007-07-05 | Sanko Industries Co Ltd | 安全帯用巻取器 |
-
2007
- 2007-08-22 JP JP2007215965A patent/JP2009045331A/ja active Pending
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JPH02124179A (ja) * | 1988-11-04 | 1990-05-11 | Tanizawa Seisakusho:Kk | ロープ引込み装置付安全帯 |
JP2006158829A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Kazunari Yao | 安全ベルト |
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