JP2009043895A - 発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】光取出効率を向上できる発光素子を提供する。
【解決手段】第1導電型の基板(1)上に、化合物半導体からなる、第1導電型の第1のクラッド層(3)と、第2導電型の第2のクラッド層(5)と、前記第1のクラッド層(3)と前記第2のクラッド層(5)の間に設けられた発光層(4)とを具備する発光素子(10)において、前記第2のクラッド層(5)側の発光素子(10)の主表面に、前記発光層(4)の発光波長に対して透明な材質から形成される半球面状の凸面部(9)あるいは凹面部が周期的に配列されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、化合物半導体を用いた発光素子に関し、更に詳しくは、主に光の取り出しがなされる主表面からの光取出効率の向上を図った発光素子に関するものである。
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)の応用分野の拡大に伴い、光出力の増大に対する要求が高まっている。
このような要求に対し、例えば特許文献1の方法が提案されている。この方法では、発光ダイオードの主表面に2次元周期構造の凹凸、いわゆるスラブ構造の2次元フォトニック結晶を形成し、その回折効果を利用して凹凸形成面からの光取出効率を向上させている。フォトニック結晶は、光の入射波長や入射方向、偏光に大きく依存した透過率を持つことが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2006−49855号公報 井上久遠、「フォトニック結晶による光の場の制御」、表面科学、第22巻、第11号(2001)
フォトニック結晶は光の入射波長や入射方向などに大きく依存した透過率を持つため、発光波長に拡がりがあり且つ放射方向がランダムな光が放出される発光ダイオードに適用すると、透過しにくい波長や方向が生じる。
したがって、発光ダイオードの主表面に2次元フォトニック結晶を形成した特許文献1の方法では、所定の波長や入射方向の光に対しては外部への光取出効率は劇的に改善するが、それ以外の波長や入射方向の光には光取出効率は減少する。一般には、上記所定の波長や入射方向での光取出効率向上の寄与のほうが大きいため、主表面に何もしない平滑面の場合よりは光取出効率は向上するが、所定の波長や入射方向以外の光取出効率をまだ改善する余地がある。
本発明は、上記課題を解決し、光取出効率を向上できる発光素子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成されている。
本発明の第1の態様は、第1導電型の基板上に、化合物半導体からなる、第1導電型の第1のクラッド層と、第2導電型の第2のクラッド層と、前記第1のクラッド層と前記第2のクラッド層の間に設けられた発光層とを具備する発光素子において、前記第2のクラッド層側の発光素子の主表面に、前記発光層の発光波長に対して透明な材質から形成される半球面状の凸面部あるいは凹面部が周期的に配列されている発光素子である。
本発明の第2の態様は、第1の態様の発光素子において、前記発光層が、AlGaIn1−x−yP層(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)を少なくとも1層以上含むことを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第2の態様の発光素子において、前記第1導電型の基板が、ヒ化ガリウム、リン化ガリウム、ゲルマニウム、ケイ素、炭化ケイ素のいずれかからなることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、第1の態様の発光素子において、前記発光層が、AlGaIn1−x−yN層(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)を少なくとも1層以上含むことを特徴とする。
本発明の第5の態様は、第4の態様の発光素子において、前記第1導電型の基板が、窒化ガリウム、サファイア、ケイ素、炭化ケイ素のいずれかからなることを特徴とする。
本発明によれば、発光素子の主表面に、発光波長に対して透明な材質から形成される半球面状の凸面部あるいは凹面部を周期的に配列したことにより、発光素子の光取出効率を向上できる。
以下に、本発明に係る発光素子の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、発光素子の一実施形態を示すもので、図1(a)は断面構造を模式的に示す縦断面図、(b)は上面図である。
本実施形態の発光素子10は、図1に示すように、第1導電型の基板1上に、化合物半導体からなる、第1導電型のバッファ層2と、第1導電型の第1のクラッド層3と、アンドープの発光層(活性層)4と、第2導電型の第2のクラッド層5と、第2導電型の保護層(コンタクト層)6とを有し、主な光取出面となる保護層6側の発光素子10の主表面に、発光層4の発光波長に対して透明な材質から形成される半球面状の凸面部9が二次元正方格子状に周期的に配列されている。また、基板1の裏面には下部電極7が、また凸面部9を有する主表面の中央部には上部電極8が形成されている。
半球面状の凸面部9には、例えば、発光波長に対して透明なシリカ(SiO)などからなる半球状体が保護層6上に2次元格子状に配置して設けられたもの、或いは、保護層6などの主表面部の化合物半導体層がエッチング等で半球状に形成された凸部が2次元格子状に周期的に配列されたものなどが挙げられる。
このように周期的に配列された半球面状の凸面部9によって、発光層4からの光は発光素子10の外へと出やすくなり、光取出効率が向上する。殊に、凸面部9の形状が半球面状のため、光取出効率は光の入射方向に依存しにくい。
また、透明な半球状体を2次元格子状に配置した構造のものなどでは、その製造上、周期的な格子状配列を精度よく作製するのは難しく、完全なフォトニック結晶とはならないため、波長依存性も生じない。このため、フォトニック結晶よりもさらなる光取出効率の向上が見込める。なお、主表面部の化合物半導体層をエッチング等で半球状に形成した凸部を2次元格子状に周期的に配列した構造のものでは、必要な場合には周期性に変動を与えることによって、完全なフォトニック結晶とはならないように作製できる。
上記発光層4は、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、リン(P)を用いて化学式AlGaIn1−x−yP(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表される層で構成されることが好ましい態様のひとつである。AlGaInPは、主に黄色から赤色の波長域かけて、高出力を得る発光層の材料として現在最も適しているためである。
この場合、発光層4を支持する基板1は、AlGaInPに格子整合するヒ化ガリウム(GaAs)、あるいは発光波長に対して透明であるリン化ガリウム(GaP)、あるいはより放熱性に優れたゲルマニウム(Ge)、ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)といった材料から構成されることが望ましい。
また、上記発光層4のもうひとつの好ましい態様として、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、窒素(N)を用いて化学式AlGaIn1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表される層がある。AlGaInNは、主に青色から緑色の波長域にかけて、発光層の材料として現在最も適しているためである。
この場合、発光層4を支持する基板1は、AlGaInNに格子整合する窒化ガリウム(GaN)、あるいは発光波長に対して透明であるサファイア、あるいはより放熱性に優れたゲルマニウム(Ge)、ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)といった材料から構成されることが望ましい。
発光層は上記のAlGaInPやAlGaInNだけではなく、例えば、発光層にAlGaAs、GaP、InGaAs、InGaAsPなどを用いた発光素子、あるいは、GaN、InGaN、AlGaNなどを用いた発光素子にも適用できる。
また、本発明で用いられる発光層を支持する基板は、化合物半導体の結晶成長用基板でも、或いは結晶成長後に基板貼替技術を用いて貼り替えられた基板であってもよい。例えば、F.A.Kish,et al.,“Very high efficiency semiconductor wafer‐bonded transparent substrate light emitting diodes", Appl.Phys.Lett., vol.64, no.21, pp.2839-2841, May 1994.にあるような、発光層を支持する基板を発光波長に対して透明な材料に置
き換えて高効率化を図った発光素子にも適用することができる。
また、本発明は、特表2005−513787にあるように、反射サブマウントを有する高効率の発光素子にも適用することができる。
図2に、他の実施形態の発光素子の縦断面図を示す。
この実施形態の発光素子20は、図2に示すように、上記実施形態の発光素子10の半球面状の凸面部9を、半球面状の凹面部11に変更した発光素子である。即ち、主な光取出面となる保護層6側の発光素子20の主表面に、発光層4の発光波長に対して透明な材質から形成される半球面状の凹面部11が二次元正方格子状に周期的に配列されており、その他の構造は上記実施形態と同一である。
半球面状の凹面部11は、例えば、発光波長に対して透明なシリカ層などに半球面状の凹部が保護層6上に2次元格子状に配置して形成されたもの、或いは、保護層6などの主表面部の化合物半導体層がエッチング等で半球状に形成された凹部が2次元格子状に周期的に配列されたものなどがある。
このような周期的に配列された半球面状の凹面部11によっても、上記実施形態の半球面状の凸面部9と同様に、発光素子20の光取出効率を向上することができる。
上記実施形態において、半球面状の凸面部9または凹面部11の直径(周期)Dは、光の回折効果を考慮して、直径D=発光波長(発光ピーク波長)λ÷屈折率(凸面部9、凹面部11を形成する透明な材質の屈折率)nとするのがよい。
なお、上記実施形態では、主表面内に直交する2方向に沿ってそれぞれ周期的に半球面状の凸面部9または凹面部11が2次元正方格子状に配置したが、これに限らず、例えば、60度に交差する2方向に沿ってそれぞれ周期的に2次元三角格子状に配置してもよい。
上述した実施形態の発光素子は、照明機器、液晶用バックライト、各種インジケータ、表示パネル等のデバイスに用いることができる。
次に、図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
図3は実施例1の発光ダイオードを示すもので、図3(a)はステムに実装した状態の発光ダイオードの模式的な縦断面図であり、図3(b)はステムに実装される発光ダイオード(ベアチップ)の上面図である。また、図4は比較例の発光素子を示すもので、図4(a)はステムに実装した状態の発光ダイオードの模式的な縦断面図であり、図4(b)はステムに実装される発光ダイオード(ベアチップ)の上面図である。
図3の実施例1及び図4の比較例の製造方法を次に述べる。
まず、厚さ300μmのSiドープのn型GaAs基板1上に、Seドープのn型GaAsバッファ層2と、Seドープのn型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層3と、アンドープ(Al0.15Ga0.850.5In0.5P活性層4と、Znドープのp型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層5と、Znドープのp型GaAs保護層6とを、有機金属化学的気相成長法で順次成長し、発光ピーク波長640nmの発光ダイオード用エピタキシャルウエハを作製した。
このエピタキシャルウエハを4等分に分割し、エピタキシャルウエハA、B、C、Dを得た。このうち、本実施例ではエピタキシャルウエハA、Bを使用した。
エピタキシャルウエハAに対して、そのGaAs基板1の裏面全面に下部電極7を、Znドープのp型GaAs保護層6上に上部電極8をそれぞれ形成した。上部電極8は直径100μmの円形とした。続いて、このエピタキシャルウエハAを上部電極8が中心部に位置するように300μm角のチップヘと切り出し、このチップの下部電極7を金属ステム30上に設置し、金属ワイヤ31により上部電極8とピン32との間をボンディングした。以上の工程を経て、エピタキシャルウエハAからダブルヘテロ構造のAlGaInP系発光ダイオードを得た。その模式図を図4に示す。これを発光ダイオードAとする。発光ダイオードAは、従来型である比較例の発光ダイオードである。
次に、エピタキシャルウエハBを用いて、図5に示す工程にしたがって実施例1の発光ダイオードBを作製した。
直径0.435μmの二酸化ケイ素(SiO)からなる球(以下、シリカガラス球1
2と呼ぶ)とエポキシ樹脂13とを混合したものを、図5(a)に示すように、厚さ300μmのシリコン基板14上にスピンコート法で塗布し、熱処理によりエポキシ樹脂13を硬化させた。これにより、シリカガラス球12がエポキシ樹脂13に埋め込まれるようにして、シリコン基板14面上にほぼ一様に周期的に配列した。さらに、図5(b)に示すように、シリカガラス球12がちょうど半球状となる厚さまで、エポキシ樹脂13及びシリカガラス球12を研磨した。
一方、エピタキシャルウエハBのZnドープのp型GaAs保護層6の上に、厚さ10nmのSiO層15をCVD法により堆積した。
次いで、エピタキシャルウエハBのSiO層15と、シリコン基板14の半球状のシリカガラス球12(以下、シリカガラス半球12aと呼ぶ)の研磨された円形断面が露出した面とを接触させ、熱処理により接合した(図5(c))。
続いて、シリコン基板14を厚さ50μmになるまで機械的に研磨した後(図5(d))、酢酸、硝酸、フッ酸の混合溶液でエッチングして除去した(図5(e))。これにより、ウエハBのSiO層15上に、シリカガラス半球12aがエポキシ樹脂13に埋め込まれた状態で規則的に配列した。
次いで、エポキシ樹脂13上にレジスト16を塗布し(図5(f))、直径100μmの円を330μmピッチで正方格子状にフォトリソグラフィーでパターニングした。この円形部のレジスト16を除去した後(図5(g))、有機溶剤を用いて円形部のエポキシ樹脂13を除去し、さらにフッ酸とフッ化アンモニウムの混合溶液で円形部のシリカガラス半球12a及びSiO層15を除去し、GaAs保護層6を露出させた(図5(h)
)。
次に、レジスト16の塗布面側に金合金膜17を真空蒸着で形成し(図5(i))、リフトオフ処理で円形部を残して金合金膜17を除去した(図5(j))。残った円形部の金合金膜17が上部電極8となる。
更に、残ったエポキシ樹脂13を有機溶剤で溶かして除去することで、エピタキシャルウエハBのSiO層15上に、微小な平凸レンズ状の直径0.435μmのシリカガラ
ス半球12aがその凸球面を上にして規則的に配列形成された(図5(k))。続いて、GaAs基板1裏面に下部電極7を形成した(図5(l))。その後、ダイシング装置を用いて、ウエハBを上部電極8が中心部に位置するように300μm角のチップヘと切り出し、このチップ(ダイチップ)の下部電極7を金属ステム30上に設置し、金属ワイヤ31により上部電極8とピン32との間をボンディングした。
以上の工程を経て、エピタキシャルウエハBからダブルヘテロ構造のAlGaInP系発光ダイオードBを得た。その模式図を図3に示す。発光ダイオードBは、本発明の実施例1の発光ダイオードである。
このようにして得られた発光ダイオードAおよびBに、それぞれ20mAの電流を通電して発光出力を調べた結果、発光ダイオードAの発光出力は1.2mW、発光ダイオード
Bの発光出力は2.3mWであった。印加電圧はともに1.92V、発光ピーク波長は640nmであった。
以上の結果から、実施例1の発光ダイオードBは、表面に規則的に配列されたシリカガラス半球12aにより、従来型の比較例の発光ダイオードAよりも光取出効率が大幅に向上することが示された。
また、発光ダイオードAおよびBに、それぞれ20mAの電流を通電して発光スペクトルを測定した。測定したスペクトルを、発光ピーク波長(640nm)における強度を1として規格化したスペクトルを図6に示す。
図6から明らかなように、発光ダイオードAおよびBのスペクトル形状には、ほとんど差はないことから、本実施例1の発光ダイオードBによる光取出特性には、発光される波長に依存しないことが示された。
(実施例2)
実施例1で作製したエピタキシャルウエハCから、以下に示す工程にしたがって、図7に示す実施例2の発光ダイオードCを作製した。図7(a)はステムに実装した状態の発光ダイオードの模式的な縦断面図であり、図7(b)はステムに実装される発光ダイオード(ベアチップ)の上面図である。
まず、エピタキシャルウエハCのp型GaAs保護層6の上に、フォトレジストをスピンコート法で塗布し、フォトマスクを利用してレジストにフォトマスクパターンを露光した。用いたフォトマスクは、図8に示すような周期0.190μmの透過率分布を有して
いる。即ち、中心部の透過率が高く半径方向外方に向かって透過率が低く、同心円状に透過率が変化する直径0.190μmの円が、正方格子状に配置された透過率分布パターン
を有するフォトマスクである。なお、後の工程でp型GaAs保護層6上に上部電極8が形成される領域に対応するフォトマスクの部位は円形の透明な光透過部となっている。
このフォトマスク用いてネガ型のフォトレジストを露光・現像することにより、レジストパターンはフォトマスクの透過率分布を反映した膜厚分布のレジストパターンとなる。
このようなレジストパターンが形成されたウエハCをドライエッチング装置へと投入し、メタン(CH)と水素(H)を流量比1:1で混合したガスにより、レジストパターン側をドライエッチングした。これにより、レジスト膜厚分布を反映してGaAs保護層6およびその下のp型AlGaInPクラッド層5がエッチングされ、ウエハCの表面
には直径0.190μmの、p型GaAs保護層6及びp型AlGaInPクラッド層5
から形成される半球状突起18が周期的に形成された。
次いで、GaAs基板1裏面に下部電極7を、GaAs保護層6上に上部電極8を形成した後、ダイシング装置を用いてウエハCを300μm角のチップヘと切り出して金属ステム30上に設置し、上部電極8には金属ワイヤ31をボンディングした。
以上の工程を経て、エピタキシャルウエハCからダブルヘテロ構造のAlGaInP系発光ダイオードCを得た。その模式図を図7に示す。発光ダイオードCは、実施例2の発光ダイオードである。
このようにして得られた発光ダイオードCに20mAの電流を通電して発光出力を調べた結果、発光ダイオードCの発光出力は2.1mWであった。印加電圧は1.92V、発光ピーク波長は640nmであった。
以上の結果から、本発明に関する発光ダイオードCは、表面に規則的に配列された半球状突起18により、実施例1で得られた従来型の発光ダイオードAよりも光取出効率が大幅に向上することが示された。
また、発光ダイオードAおよびCに、それぞれ20mAの電流を通電して発光スペクトルを測定した。測定したスペクトルを、発光ピーク波長(640nm)における強度を1として規格化したスペクトルを図9に示す。
図9から明らかなように、発光ダイオードAおよびCのスペクトル形状には、ほとんど差はない。このことから、実施例2の発光ダイオードCにおいても、光取出特性は波長に依存しないことが示された。
上記実施例1において、直径0.435μmのシリカガラス球12を用いた。これは、
発光ピーク波長が640nm、シリカの屈折率が1.47であることから、シリカガラス
半球12aによって上述した光の回折効果を有効に発揮させるために、直径を640nm(発光ピーク波長)÷1.47(屈折率)=0.435μmとした。シリカガラス球12の直径は、発光素子の発光波長に応じて変更するのがよい。同様に、シリカ以外の材質からなる半球を用いた場合にも、半球の直径を変更する。
実施例2では直径0.190μmの半球状突起18が周期的に配列するようにした。こ
れは、p型AlGaInPクラッド層5の屈折率が3.37であることから、実施例1と
同様に光の回折効果を考慮して、直径を640nm÷3.37=0.190μmとした。GaAs保護層6はl0nm程度と薄いため、実施例2では考慮していない。半球状突起18の直径は、同様にして、発光波長および材質に応じて適宜変更するのがよい。
なお、図2に示す上記実施形態のように、発光ダイオードの主表面に半球面状の凹面部を周期的に配列形成するには、例えば、図8のフォトマスクとは透過率分布を反転させたものを使用して保護層6などをエッチングすることにより、或いは、球状体を保護層6やSiO層15上に隙間なく配列させた状態で、シリカをアルコールなどの溶媒に溶かしたSOG液を塗布し、熱処理して前記球状体が半分ぐらい埋まるようにSiO膜を形成した後、球状体を除去することにより、作製可能である。
本発明に係る発光素子の一実施形態を示すもので、(a)は断面構造を模式的に示す縦断面図であり、(b)は上面図である。 本発明に係る発光素子の他の実施形態の断面構造を模式的に示す縦断面図である。 実施例1の発光ダイオードを示すもので、(a)は断面構造を模式的に示す縦断面図であり、(b)は上面図である。 比較例の発光ダイオードを示すもので、(a)は断面構造を模式的に示す縦断面図であり、(b)は上面図である。 実施例1の製造方法の一例を示す工程図である。 実施例1及び比較例の発光ダイオードの発光スペクトルを示す図である。 実施例2の発光ダイオードを示すもので、(a)は断面構造を模式的に示す縦断面図であり、(b)は上面図である。 実施例2の作製で用いたフォトマスクの透過率分布の模式図である。 実施例2及び比較例の発光ダイオードの発光スペクトルを示す図である。
符号の説明
1 第1導電型の基板(n型GaAs基板)
2 第1導電型のバッファ層(n型GaAsバッファ層)
3 第1導電型の第1のクラッド層(n型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層)
4 発光層(アンドープ(Al0.15Ga0.850.5In0.5P活性層)
5 第2導電型の第2のクラッド層(p型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層)
6 第2導電型の保護層(p型GaAs保護層)
7 下部電極
8 上部電極
9 半球面状の凸面部
10 発光素子
11 半球面状の凹面部
12 シリカガラス球
12a シリカガラス半球
13 エポキシ樹脂
14 シリコン基板
15 SiO
16 レジスト
17 金合金膜
18 半球状突起
20 発光素子
30 金属ステム
A,B,C 発光ダイオード

Claims (5)

  1. 第1導電型の基板上に、化合物半導体からなる、第1導電型の第1のクラッド層と、第2導電型の第2のクラッド層と、前記第1のクラッド層と前記第2のクラッド層の間に設けられた発光層とを具備する発光素子において、
    前記第2のクラッド層側の発光素子の主表面に、前記発光層の発光波長に対して透明な材質から形成される半球面状の凸面部あるいは凹面部が周期的に配列されていることを特徴とする発光素子。
  2. 前記発光層が、AlGaIn1−x−yP層(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)を少なくとも1層以上含むことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記第1導電型の基板が、ヒ化ガリウム、リン化ガリウム、ゲルマニウム、ケイ素、炭化ケイ素のいずれかからなることを特徴とする請求項2に記載の発光素子。
  4. 前記発光層が、AlGaIn1−x−yN層(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)を少なくとも1層以上含むことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  5. 前記第1導電型の基板が、窒化ガリウム、サファイア、ケイ素、炭化ケイ素のいずれかからなることを特徴とする請求項4に記載の発光素子。
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