JP2009043507A - 燃料電池システム、および、燃料電池システムを搭載した車両 - Google Patents

燃料電池システム、および、燃料電池システムを搭載した車両 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池システムにおいて、カソードオフガス排出配管内に、排出口を介して、外部から水が流入したときに、この水を速やかに外部に排出する。
【解決手段】燃料電池システム100は、燃料電池スタック10から排出されるカソードオフガスを外部に排出するためのカソードオフガス排出配管36と、アノードオフガスを外部に排出するためのアノードオフガス排出配管25とを備える。カソードオフガス排出配管36上には、排出口36oを介して、流入した水を貯水するための貯水部36sを設ける。また、アノードオフガス排出配管25上には、アノードオフガス中に含まれる水素を燃焼させることによって、貯水部36sを加熱するための燃焼部50を設ける。そして、貯水部36s内の水位が所定値以上になったときに、燃焼部50によって、貯水部36sを加熱し、貯水部36s内に貯水された水を気化させて排出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システム、および、燃料電池システムを搭載した車両に関するものである。
燃料ガス(例えば、水素)と酸化剤ガス(例えば、酸素)との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池を備える燃料電池システムでは、燃料電池のアノードから排出されたガスであるアノードオフガスは、一般に、アノードオフガス排出配管から外部に排出されたり、燃料ガス供給配管に循環されて、アノードオフガスに残留する水素が再利用されたりする。また、燃料電池のカソードから排出されたガスであるカソードオフガスは、カソードオフガス排出配管から排出される。また、発電時に上記電気化学反応によって生成された生成水も、アノードオフガス排出配管、および、カソードオフガス排出配管から外部に排出される。
そこで、従来、燃料電池システムについて、上記生成水を排出するための種々の技術が提案されている(例えば、下記特許文献1,2参照)。
特開2006−331851号公報 特開2004−39462号公報
ところで、例えば、燃料電池システムを車両に搭載する等、屋外で使用し、大雨が降って、地上の水位が上昇した場合には、カソードオフガス排出配管の端部に設けられた排出口を介して、カソードオフガス排出配管の内部に水が流入する場合がある。特に、燃料電池システムを搭載した車両では、車両内の空間を広く有効に利用するために、カソードオフガス排出配管、および、排出口を車両の床下部に配置することが望まれており、この場合、排出口を介して、カソードオフガス排出配管の内部に水が流入する可能性が高くなる。そして、仮に、カソードオフガス排出配管の内部に水が流入すると、この水が、さらに、燃料電池の内部に流入し、燃料電池の故障を招く場合もある。
しかし、上記特許文献に記載された技術では、上述した不具合については、何ら考慮されていなかった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池システムにおいて、カソードオフガス排出配管内に、排出口を介して、外部から水が流入したときに、この水を速やかに外部に排出する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]燃料電池システムであって、水素と酸素との電気化学反応によって発電を行う燃料電池と、前記燃料電池のカソードから排出されるガスであるカソードオフガスを、排出口を介して、外部に排出するためのカソードオフガス排出配管と、前記カソードオフガス排出配管上に設けられ、前記カソードオフガス排出配管の外部から、前記排出口を介して、前記カソードオフガス排出配管の内部に水が流入したときに、該水を貯水する貯水部と、前記燃料電池のアノードから排出される水素を含むガスであるアノードオフガスを外部に排出するためのアノードオフガス排出配管と、前記アノードオフガスに含まれる水素を燃焼させることによって、前記貯水部を加熱する燃焼部と、前記貯水部内の水位を検出する水位センサと、前記水位センサによって検出された水位に基づいて、前記燃焼部における水素の燃焼を制御する制御部と、を備える燃料電池システム。
適用例1の燃料電池システムでは、カソードオフガス排出配管の外部から、排出口を介して、カソードオフガス排出配管の内部に水が流入したときに、この水を貯水部に貯水する。そして、制御部は、水位センサによって検出された貯水部内の水位に基づいて、アノードオフガスに含まれる水素を燃焼部によって燃焼させることによって、貯水部を加熱する。こうすることによって、カソードオフガス排出配管内に流入した水を気化させて、カソードオフガスの排出圧力により、燃料電池システムの外部に排出することができる。また、本適用例では、アノードオフガスに含まれる水素を燃焼させることによって、貯水部を加熱するので、例えば、電気ヒータを用いて貯水部を加熱する場合と比較して、燃料電池システム全体としてのエネルギ効率を向上させることができる。
なお、「水位センサによって検出された水位に基づいて、燃焼部における水素の燃焼を制御する」とは、種々の態様を適用可能であり、例えば、貯水部内に水が存在する場合に、燃焼部における火力を一定としてもよいし、水位が比較的低い場合に、燃焼部における火力を比較的低く設定し、水位が比較的高い場合に、燃焼部における火力を比較的高く設定するようにしてもよい。
また、本適用例の燃料電池システムにおいて、さらに、貯水部に排水管、および、排水弁と、貯水部の外部の水位を検出する外部検出センサを備えるようにし、貯水部の外部の水位が十分に低くなったときに、排水弁を開弁し、貯水部内に貯水された水を、排水管から排水するようにしてもよい。
[適用例2]適用例1記載の燃料電池システムであって、前記制御部は、前記水位センサによって検出された水位が所定値以上であるときに、前記燃焼部によって、前記貯水部を加熱させる、燃料電池システム。
適用例2の燃料電池システムでは、カソードオフガス排出配管の外部から、排出口を介して、カソードオフガス排出配管の内部に水が流入し、貯水部内に水が貯水されていても、その水位が所定値未満であるときには、貯水部の加熱を行わない。こうすることによって、貯水部内の水位が所定値未満であるときには、アノードオフガスに含まれる水素を燃料ガス供給配管に循環させるようにすることができるので、燃費の向上を図ることができる。なお、上記所定値は、貯水部内に貯水された水が、さらに、燃料電池の内部に流入しない範囲内で、任意に設定可能である。
[適用例3]適用例1または2記載の燃料電池システムであって、さらに、前記貯水部の温度を検出する温度センサを備え、前記制御部は、前記水位センサによって検出された水位が所定値以上であるときに、さらに、前記温度センサによって検出された温度に基づいて、前記貯水部の温度が所定の目標温度になるように、前記燃焼部における水素の燃焼を制御する、燃料電池システム。
こうすることによって、貯水部の温度を目標温度に維持し、貯水部の過熱を防止することができる。なお、目標温度は、貯水部に貯水された水を速やかに沸騰させて気化させることが可能な温度を設定することが好ましい。また、目標温度は、固定としてもよいし、貯水部内の水位に応じて変化させるようにしてもよい。
[適用例4]適用例1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、さらに、前記カソードに、酸素を含む圧縮空気を供給するためのエアコンプレッサを備え、前記制御部は、前記水位センサによって検出された水位が所定値以上であるときに、さらに、前記エアコンプレッサの出力を増大させる、燃料電池システム。
こうすることによって、カソードオフガスの排出圧力を増大させ、貯水部内に貯水された水の排出を促進することができる。なお、エアコンプレッサの出力を増大させるときには、水位センサによって検出された水位に関わらず、所定の出力(例えば、最大出力)に増大させるようにしてもよいし、水位センサによって検出された水位に応じて、出力の増大量を変化させるようにしてもよい。
[適用例5]適用例1ないし4のいずれかに記載の燃料電池システムであって、前記燃焼部は、イグナイタを備える、燃料電池システム。
こうすることによって、燃料部において、アノードオフガスに含まれる水素を容易に燃焼させることができる。
本発明は、上述の燃料電池システムとしての構成の他、燃料電池システムを搭載した車両、燃料電池システムの制御方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、燃料電池システムの動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.車両の構成:
図1は、本発明の一実施例としての車両1000の概略構成を示す説明図である。この車両1000は、いわゆる電気自動車であり、図示するように、電源システムPSと、モータ600とを備えている。
モータ600は、電源システムPSから供給される電力によって駆動する。そして、モータ600の動力は、出力軸700、および、駆動軸800を介して、車輪900L,900Rに伝達される。駆動軸800には、車速センサ810が設置されている。なお、モータ600としては、種々のタイプのモータを適用可能であるが、本実施例では、三相同期モータを適用するものとした。
B.電源システムの構成:
電源システムPSは、燃料電池スタック等を備える燃料電池システム100と、二次電池200と、DC/DCコンバータ300と、インバータ400と、制御ユニット500とを備えている。なお、燃料電池システム100については、後に詳述する。
二次電池200は、図示するように、DC/DCコンバータ300を介して、燃料電池システム100に備えられた燃料電池スタックと並列に接続されている。二次電池200としては、鉛蓄電池や、ニッケル−カドミウム蓄電池や、ニッケル−水素蓄電池や、リチウム二次電池など種々の二次電池を適用することができる。そして、これらの接続部には、切換スイッチ320a,320bが設けられており、切換スイッチ320a,320bを切り換えることによって、この二次電池200は、燃料電池システム100の始動時等に、燃料電池システム100内の各部を駆動するための電力を供給したり、燃料電池システム100の電力供給量が不足するときに、その不足分を補う電力を供給したりする。また、二次電池200には、二次電池の残存容量を検出するための残存容量センサ210が設けられており、二次電池200は、この残存容量に基づいて、燃料電池システム100に備えられた燃料電池スタックや、回生ブレーキによって、適宜充電される。
DC/DCコンバータ300は、燃料電池システム100に備えられた燃料電池スタックや、二次電池200から供給される出力電圧を調整する。また、インバータ400は、燃料電池スタックや、二次電池200から供給される電力を三相交流に変換し、モータ600に供給する。
制御ユニット500は、CPU,ROM,RAMなどを備えるマイクロコンピュータとして構成されている。制御ユニット500には、種々の信号が入力され、CPUは、この入力信号に基づいて、ROMに記憶されたプログラムに従って、後述する運転制御処理等、種々の制御を行う。入力信号としては、車両1000の運転状態を表す車速センサ810からの車速、モータ600の起動スイッチのオン・オフ信号、シフト位置、フットブレーキのオン・オフ信号、アクセル開度などや、電源システムPSの運転状態を表す残存容量センサ210からの二次電池200の残存容量、燃料電池システム100内の各部の温度や圧力、後述する水位センサや温度センサの出力などが含まれる。出力信号としては、燃料電池システム100内の各部や、DC/DCコンバータ300や、インバータ400などの動作を制御するための制御信号が含まれる。制御ユニット500は、本発明における制御部に相当する。
C.燃料電池システムの構成:
図2は、燃料電池システム100の概略構成を示す説明図である。この燃料電池システム100では、運転者が車両1000に備えられたアクセル(図示省略)を操作すると、図示しないアクセル開度センサによって検出された操作量に応じて発電が行われる。
燃料電池(FC)スタック10は、水素と酸素との電気化学反応によって発電するセルを複数積層させた積層体である。各セルは、プロトン伝導性を有する電解質膜を挟んで、アノード(水素極)と、カソード(酸素極)とを配置した構成となっている(図示省略)。本実施例では、電解質膜として、ナフィオン(登録商標)等の固体高分子膜を利用する固体高分子型のセルを用いるものとしたが、これに限らず、種々のタイプを利用可能である。
燃料電池スタック10のカソードには、酸素を含有した酸化剤ガスとして、圧縮空気が供給される。空気は、エアクリーナ30から吸入され、エアコンプレッサ32によって圧縮され、空気供給配管34から燃料電池スタック10のカソードに供給される。空気供給配管34上に、燃料電池スタック10に供給される空気を加湿するための加湿器を配設するようにしてもよい。カソードからの排気ガスであるカソードオフガスは、カソードオフガス排出配管36に流出し、排出口36oから車両1000の外部に排出される。
なお、本実施例の車両1000では、車両1000内の空間を広く有効に利用するために、カソードオフガス排出配管36、および、排出口36oは、車両1000の床下部に配置されている。このため、大雨が降った場合等には、排出口36oを介して、車両1000の外部から、カソードオフガス排出配管36の内部に水が流入する可能性がある。したがって、カソードオフガス排出配管36上には、排出口36oを介して、車両1000の外部から水が流入したときに、この水を貯水するための貯水部36sが設けられている。貯水部36sとしては、例えば、鉛直下方に凸の形状を有するU字管や、貯水タンク等を適用することができる。
そして、この貯水部36sには、貯水部36s内に貯水された水の水位を検出するための水位センサ62が備えられている。水位センサ62としては、例えば、フロートスイッチや、静電容量センサ等、水と接触して水位を検出するタイプのものや、超音波センサ等、水と非接触で水面との距離を検出するタイプのものを適用可能である。また、貯水部36sには、貯水部36sの温度を検出するための温度センサ64が備えられている。これら水位センサ62や、温度センサ64は、後述する運転制御処理に用いられる。
一方、燃料電池スタック10のアノードには、水素供給配管24を介して、高圧水素を貯蔵した水素タンク20から、燃料ガスとしての水素が供給される。水素タンク20の代わりに、例えば、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素を生成する水素生成装置を用いるものとしてもよい。
水素タンク20に貯蔵された高圧水素は、水素タンク20の出口に設けられたシャットバルブ22、レギュレータ23等によって圧力、および、供給量が調整されて、燃料電池スタック10のアノードに供給される。そして、アノードからの排気ガスであるアノードオフガスは、アノードオフガス排出配管25に流出し、排出口25oから排出される。
なお、本実施例の燃料電池システム100では、アノードオフガス排出配管25上に、燃焼部50が設けられている。この燃焼部50は、後述する運転制御処理において、アノードオフガス中に残留する水素を燃焼させることによって、貯水部36sを加熱するために用いられ、先に説明した貯水部36sの直下に配置されている。燃焼部50内には、水素に点火するためのイグナイタ52が備えられている。また、アノードオフガス排出配管25における燃焼部50のアノードオフガスの流れ方向の下流側には、ノーマリ・クローズのパージ弁29が配設されている。したがって、車両1000の外部から、排出口25oを介して、アノードオフガス排出配管25の内部に水が浸入する可能性は低い。このパージ弁29の機能については後述する。
また、アノードオフガス排出配管25、および、水素供給配管24には、アノードオフガス排出配管25に流出した、発電に利用されなかった水素を含むアノードオフガスを水素供給配管24に循環させるための循環配管27が接続されている。そして、アノードオフガス排出配管25と、循環配管27との接続部には、三方弁26が配設されている。アノードオフガス排出配管25と循環配管27とが連通している間は、アノードオフガス中に残留する水素は、循環配管27を介して、再び燃料電池スタック10に循環される。こうすることによって、アノードオフガスに含まれる水素を、燃料電池スタック10による発電に再利用し、水素の利用効率を向上させることができる。なお、アノードオフガスの圧力は、燃料電池スタック10での発電によって水素が消費された結果、比較的低い状態となっているため、循環配管27上には、アノードオフガスの循環時に、アノードオフガスを加圧するための循環ポンプ28が配設されている。
また、アノードオフガスの再循環中、水素は発電で消費される一方、水素以外の不純物、例えば、カソード側からアノード側に電解質膜を介して透過した窒素などは、消費されずに残留するため、アノードオフガス中の不純物の濃度は、徐々に増大する。このとき、三方弁26を切り換え、アノードオフガス排出配管25と循環配管27とを非連通状態とし、パージ弁29を開弁すると、アノードオフガスは、排出口25oから車両1000の外部に排出される。こうすることによって、アノードオフガス中の不純物の濃度を低減することができる。ただし、この際、水素も同時に排出されるため、燃費向上の観点から、パージ弁29の開弁頻度は、極力抑えることが好ましい。
また、燃料電池スタック10は、上述した電気化学反応によって発熱するため、燃料電池スタック10には、冷却水も供給される。この冷却水は、循環ポンプ41によって、冷却水用の配管42を流れ、ラジエータ40によって冷却されて、燃料電池スタック10に供給される。なお、配管42には、図示するように、ラジエータ40を通さずに、冷却水を循環させるためのバイパス配管43が接続されており、さらに、配管42とバイパス配管43との一方の接続部には、三方弁44が配設されている。したがって、三方弁44を切り換えることによって、ラジエータ40を通さずに、配管42、および、バイパス配管43を介して、冷却水を循環させることも可能である。また、配管42には、図示するように、配管46を介してイオン交換器45が接続されている。このイオン交換器45は、燃料電池スタック10の絶縁抵抗低下の原因となる、冷却水に含まれる各種イオンを除去する。
D.運転制御処理:
図3は、運転制御処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、車両1000が燃料電池システム100によって発電された電力によって走行しているときに、制御ユニット500のCPUが実行する処理であり、大雨等によって、車両1000の外部から、排出口36oを介して、カソードオフガス排出配管36内、すなわち、貯水部36s内に流入した水を速やかに排出するための処理である。
まず、CPUは、水位センサ62によって、貯水部36s内の水位を検出し(ステップS100)、その水位が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS110)。この所定値は、貯水部36s内に貯水された水が、さらに、燃料電池スタック10の内部に流入しない範囲内で、任意に設定可能である。
そして、水位センサ62によって検出された水位が所定値以上である場合には(ステップS110:YES)、CPUは、三方弁26を切り換え(ステップS120)、アノードオフガスの燃料電池スタック10への再循環を停止し、アノードオフガスを燃焼部50に供給する。
そして、CPUは、イグナイタ52によって、燃焼部50内のアノードオフガスに含まれる水素に点火し、燃焼部50における水素の燃焼、すなわち、火力の制御を行い(ステップS130)、貯水部36s内に貯水された水を沸騰させて気化させる。本実施例では、この燃焼部50の制御において、温度センサ64によって検出された温度に基づいて、貯水部36sの温度が所定の目標温度になるように、アノードオフガスに含まれる水素の燃焼を制御するものとした。こうすることによって、貯水部36sの温度を目標温度に維持し、貯水部36sの過熱を防止することができる。なお、上記目標温度は、貯水部36sに貯水された水を速やかに沸騰させて気化させることが可能な温度が設定されている。
そして、CPUは、エアコンプレッサ32の出力を増大させる(ステップS140)。本実施例では、エアコンプレッサ32の出力を最大出力に増大させるものとした。こうすることによって、カソードオフガスの排出圧力を増大させ、貯水部36s内に貯水された水の排出を促進することができる。
そして、CPUは、水位センサ62によって、再度、貯水部36s内の水位を検出し(ステップS150)、その水位が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS160)。貯水部36s内の水位が所定値以上である場合には(ステップS160:YES)、ステップS130における燃焼部50の制御、および、ステップS140におけるエアコンプレッサ32の制御を継続して行い、ステップS150に戻る。一方、貯水部36s内の水位が所定値未満である場合には(ステップS160:NO)、CPUは、三方弁26を切り換え(ステップS170)、燃焼部50へのアノードオフガスの供給を停止し、エアコンプレッサ32の出力を元の出力に戻す(ステップS180)。
以上説明した車両1000によれば、車両1000に搭載された燃料電池システム100において、排出口36oを介して、カソードオフガス排出配管36内に水が流入したときに、この水を車両1000の外部に排出することができる。また、アノードオフガスに含まれる水素を燃焼させることによって、貯水部36sを加熱するので、例えば、電気ヒータを用いて貯水部36sを加熱する場合と比較して、燃料電池システム100全体としてのエネルギ効率を向上させることができる。
E.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
E1.変形例1:
上記実施例の燃料電池システム100では、アノードオフガスを水素供給配管24に循環させるものとしたが、本発明は、これに限られず、三方弁26、循環配管27、循環ポンプ28を省略するようにしてもよい。この場合、例えば、常時、パージ弁29を閉弁状態とし、間欠的にパージ弁29を開弁して、アノードオフガスに含まれる不純物を排出するようにしてもよい。
E2.変形例2:
上記実施例の燃料電池システム100では、アノードオフガス排出配管25上に燃焼部50が設けられているものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、アノードオフガス排出配管25から分岐して燃焼部50が設けられるようにしてもよい。
E3.変形例3:
上記実施例では、運転制御処理のステップS130において、貯水部36sの温度が所定の目標温度になるように、燃焼部50における水素の燃焼を制御するものとしたが、このとき、目標温度は、固定としてもよいし、貯水部36s内の水位に応じて変化させるようにしてもよい。
E4.変形例4:
上記実施例では、燃料電池システム100の運転制御において、貯水部36s内の水位が所定値以上である場合に、温度センサ64の出力に基づいて、燃焼部50の制御を行うものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、燃料電池システム100において、温度センサ64を省略するとともに、貯水部36s内の水位に基づいて、燃焼部50の制御を行うようにしてもよい。例えば、貯水部36s内に水が存在する場合に、燃焼部50における火力を一定としてもよいし、貯水部36s内の水位が比較的低い場合には、燃焼部50における火力を比較的低く設定し、貯水部36s内の水位が比較的高い場合には、燃料部における火力を比較的高く設定するようにしてもよい。
E5.変形例5:
上記実施例では、運転制御処理のステップS140において、水位センサ62によって検出された水位が所定値以上である場合には、その水位に関わらず、エアコンプレッサ32の出力を最大値に増大させるものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、水位センサ62によって検出された水位に応じて、エアコンプレッサ32の出力の増大量を変化させるようにしてもよい。
E6.変形例6:
上記燃料電池システム100の運転制御において、貯水部36s内の水位が所定値以上である場合に、エアコンプレッサ32の出力を増大させるものとしたが、この制御を省略するようにしてもよい。
E7.変形例7:
上記実施例の燃料電池システム100において、さらに、貯水部36sに排水管、および、排水弁と、貯水部36sの外部の水位を検出する外部検出センサを備えるようにし、貯水部36sの外部の水位が十分に低くなったときに、排水弁を開弁し、貯水部内に貯水された水を、排水管から排水するようにしてもよい。
E8:変形例8:
上記実施例では、本発明の燃料電池システムを車両1000に適用した場合について説明したが、本発明は、これに限られない。本発明は、据え置き型の燃料電池システムに適用するようにしてもよい。
E9.変形例9:
上記実施例では、車両1000において(図1参照)、DC/DCコンバータ300は、二次電池200と接続されるものとしたが、燃料電池システム100と接続されるものとしてもよい。また、DC/DCコンバータ300を有しない構成としてもよい。また、上記実施例では、車両1000において、電源システムPSは、二次電池200を備えるものとしたが、本発明は、これに限られない。二次電池200の代わりに、他の蓄電手段、例えば、キャパシタを備えるようにしてもよい。
E10.変形例10:
燃料電池システム100の運転制御処理において、燃料電池システム100の起動時、または、任意の状態において、貯水部36s内の水位が所定値以上であるときに(図3のステップS110:YES)、ステップS120以降を実施せず、燃料電池システム100による発電を停止し、二次電池200等の蓄電手段のみを用いて車両1000を走行させるようにしてもよい。
本発明の一実施例としての車両1000の概略構成を示す説明図である。 車両1000に搭載された燃料電池システム100の概略構成を示す説明図である。 運転制御処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
100…燃料電池システム
200…二次電池
210…残存容量センサ
300…DC/DCコンバータ
320a,320b…切換スイッチ
400…インバータ
500…制御ユニット
600…モータ
700…出力軸
800…駆動軸
810…車速センサ
900L,900R…車輪
1000…車両
PS…電源システム
10…燃料電池スタック
20…水素タンク
22…シャットバルブ
23…レギュレータ
24…水素供給配管
25…アノードオフガス排出配管
25o…排出口
26…三方弁
27…循環配管
28…循環ポンプ
29…パージ弁
30…エアクリーナ
32…エアコンプレッサ
34…空気供給配管
36…カソードオフガス排出配管
36o…排出口
36s…貯水部
40…ラジエータ
41…循環ポンプ
42…配管
43…バイパス配管
44…三方弁
45…イオン交換器
46…配管
50…燃焼部
52…イグナイタ
62…水位センサ
64…温度センサ

Claims (6)

  1. 燃料電池システムであって、
    水素と酸素との電気化学反応によって発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池のカソードから排出されるガスであるカソードオフガスを、排出口を介して、外部に排出するためのカソードオフガス排出配管と、
    前記カソードオフガス排出配管上に設けられ、前記カソードオフガス排出配管の外部から、前記排出口を介して、前記カソードオフガス排出配管の内部に水が流入したときに、該水を貯水する貯水部と、
    前記燃料電池のアノードから排出される水素を含むガスであるアノードオフガスを外部に排出するためのアノードオフガス排出配管と、
    前記アノードオフガス排出配管に接続され、前記アノードオフガスに含まれる水素を燃焼させることによって、前記貯水部を加熱する燃焼部と、
    前記貯水部内の水位を検出する水位センサと、
    前記水位センサによって検出された水位に基づいて、前記燃焼部における水素の燃焼を制御する制御部と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記水位センサによって検出された水位が所定値以上であるときに、前記燃焼部によって、前記貯水部を加熱させる、燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記貯水部の温度を検出する温度センサを備え、
    前記制御部は、前記水位センサによって検出された水位が所定値以上であるときに、さらに、前記温度センサによって検出された温度に基づいて、前記貯水部の温度が所定の目標温度になるように、前記燃焼部における水素の燃焼を制御する、燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、さらに、
    酸素を含む圧縮空気を前記カソードに供給するためのエアコンプレッサを備え、
    前記制御部は、前記水位センサによって検出された水位が所定値以上であるときに、さらに、前記エアコンプレッサの出力を増大させる、燃料電池システム。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記燃焼部は、イグナイタを備える、燃料電池システム。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池システムを搭載した車両。
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