JP2009042308A - クリーニング装置、ユニット装置及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置、ユニット装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009042308A
JP2009042308A JP2007204606A JP2007204606A JP2009042308A JP 2009042308 A JP2009042308 A JP 2009042308A JP 2007204606 A JP2007204606 A JP 2007204606A JP 2007204606 A JP2007204606 A JP 2007204606A JP 2009042308 A JP2009042308 A JP 2009042308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
roller
cleaning device
cleaning
lubricant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007204606A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Naruse
修 成瀬
Hidetoshi Yano
英俊 矢野
Naomi Sugimoto
奈緒美 杉本
Kenji Sugiura
健治 杉浦
Hiroki Nakamatsu
弘樹 中松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2007204606A priority Critical patent/JP2009042308A/ja
Publication of JP2009042308A publication Critical patent/JP2009042308A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】 被清掃体上のトナーをブラシローラで除去し、ブラシローラ上のトナーを表面移動する回収部材で回収して、回収部材上のトナーを剥離部材で除去するもので、回収部材の表面と剥離部材との摩擦力が増加することに起因して各部材の寿命が低下するを防止することができるクリーニング装置、並びに、このクリーニング装置を備えた画像形成装置、及びユニット装置を提供する。
【解決手段】 クリーニング装置7は、被清掃体である感光体1の表面に接触するブラシローラ71と、ブラシローラ71に接触するように表面移動し、ブラシローラ71に付着したトナーを回収する回収ローラ72と、回収ローラ72の表面に付着したトナーを回収ローラ72の表面から剥離させる剥離部材であるスクレーパ部材73とを有し、回収ローラ72に潤滑剤を供給する回収部材潤滑剤供給手段を構成する第二潤滑剤塗布装置32を有する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に用いられるクリーニング装置、並びにこれを備えた画像形成装置及びユニット装置に関するものである。
従来、被清掃体としてトナー像転写後の感光体上に残留した転写残トナーを除去するクリーニング手段としては、ゴム製のブレードを感光体に当接させてトナーを除去するブレードクリーニング方式のものが知られている。ブレードクリーニング方式では、ブレードと感光体表面との密着の精度が低いとトナーがすり抜けてしまいクリーニング性が低下しやすい。これを防止するために、ブレードを強い当接圧で感光体に押し付けることがおこなわれている。しかしながら、ブレードを強い当接圧で感光体に押し付けると、ブレードのめくれが発生し、スジ状あるいは帯状のクリーニング不良を引き起こしてしまい、安定したクリーニング性能を保ちつづけることが困難であった。また、長期的には、感光体の表面膜削れを増進させ、感光体寿命を短くさせてしまう。
また、近年、高画質化の要望が高まり、トナーを小粒径化する傾向にある。さらに、トナー製造コスト低減及び転写率向上の要望から、粉砕(不定形)トナーから重合法による球形トナーを採用する画像形成装置が製品化されている。このような小粒径、球形トナーを用いると、ブレードクリーニング方式ではクリーニング性が粉砕トナーに比べて劣ることが知られている。
小粒径トナーや球形トナーのクリーニング時にも良好なクリーニング性を備え、かつ、感光体の表面膜削れを軽減できる機械的な摺擦を抑えたクリーニング方式として、特許文献1に記載されているような静電ブラシクリーニング方式がある。特許文献1に記載のクリーニング装置では、感光体表面に接触摺擦するようにブラシローラを配し、さらにブラシローラに接触する回収部材としての回収ローラを配し、回収ローラ上のトナーを除去するスクレーパを備える。このクリーニング装置では、ブラシローラあるいはブラシローラと回収ローラとの両方に電圧を印加し、ブラシローラの摺擦力に加え静電気力で感光体からトナーを除去するものである。このため、小粒径トナーや球形トナーに対してもクリーニング性能が得られる。
また、このクリーニング装置では、ブラシローラに付着したトナーは静電気力によって表面移動する回収部材としての回収ローラ表面上に移動し、ブラシローラからトナーが回収される。さらに、回収ローラ上に付着したトナーは、回収ローラ表面に接触して回収ローラ上に付着したトナーを回収ローラの表面から剥離させる剥離部材としてのブレード状のスクレーパによって回収ローラ上から除去される。
特開2005−265907号公報
しかし、特許文献1のクリーニング装置では、感光体上に形成されるトナー像の印字率が低い場合は、ブラシローラでクリーニングするトナー量が少なくなる。このようなときにブラシローラからトナーを回収する回収ローラとスクレーパとの接触部に入力されるトナーの量も少なくなる。特許文献1のクリーニング装置の回収ローラとスクレーパとの接触部では、トナーが入力されることによって、スクレーパと回収ローラ表面との摩擦力が軽減されているため、入力されるトナーの量が減少するとこの摩擦力が増加する。回収ローラとスクレーパとの間の摩擦力が増加すると回収ローラやスクレーパが磨耗して、これらの部材の寿命の低下につながる。さらに、特許文献1のクリーニング装置のスクレーパは回収ローラの表面移動方向に対してカウンター方向で接触するブレード状の部材である。このようなクリーニング装置で、スクレーパと回収ローラとの間の摩擦力が増加すると、ブレード状のスクレーパの先端が表面移動する回収ローラ表面に引っかかり、スクレーパが回収ローラに巻き込まれるおそれがある。
このような問題は、剥離部材が回収ローラの表面移動方向に対してカウンター方向となるように回収ローラに接触するブレード状のスクレーパである場合に限るものではない。回収ローラに接触してトナーを除去する剥離部材であれば、トナーの入力量が減少することにより、回収ローラとの間の摩擦力が増加し、磨耗するおそれがある。また、回収部材としては、回収ローラに限らず、表面移動してブラシローラに付着したトナーを除去する回収部材であれば、剥離部材との間の摩擦力が増加したときに、磨耗するおそれがある。さらに、ブラシローラから静電的に回収部材に回収するものであれば、ブラシローラに電圧を印加せずに感光体表面上のトナーを機械的に回収する構成であっても同様の問題は生じ得る。
また、同様の問題を生じうるクリーニング装置は、感光体をクリーニングする感光体クリーニング装置に限るものではない。不要なトナーが付着し得る記録材搬送部材などのトナーが付着する表面移動部材をクリーニングするクリーニング装置であれば、同様の問題が発生し得る。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、被清掃体上のトナーをブラシローラで除去し、ブラシローラ上のトナーを表面移動する回収部材で回収して、回収部材上のトナーを剥離部材で除去するもので、回収部材の表面と剥離部材との摩擦力が増加することに起因して各部材の寿命が低下するを防止することができるクリーニング装置、並びに、このクリーニング装置を備えた画像形成装置、及びユニット装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、被清掃体の表面に接触するように表面移動して、該被清掃体の表面上に付着する所定の極性に帯電したトナーを静電的に除去するブラシローラと、該ブラシローラに接触するように表面移動し、該ブラシローラに付着したトナーを回収する回収部材と、該回収部材の表面に接触して、該回収部材の表面に付着したトナーを該回収部材の表面から剥離させる剥離部材とを有するクリーニング装置において、該回収部材に潤滑剤を供給する回収部材潤滑剤供給手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記剥離部材はブレード状で、該回収部材の表面移動方向に対してカウンター方向で接触する剥離ブレードであることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2のクリーニング装置において、上記剥離ブレードの上記回収部材に接触する先端部は鈍角形状であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2または3のクリーニング装置において、上記剥離ブレードは、上記回収部材に接触する先端部、または、表面全体が導電性コート剤で被膜されていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4のクリーニング装置において、上記回収部材は、ローラ形状の回収ローラであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5のクリーニング装置において、上記ブラシローラが上記被清掃体と接触する位置に対して該被清掃体の表面移動方向上流側で該被清掃体の表面に接触し、該被清掃体表面上のトナーの帯電極性を上記所定の極性となるように制御するトナー極性制御ブレードを備えることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6のクリーニング装置において、上記剥離部材に上記所定の極性とは逆極性の電圧を印加する剥離部材電圧印加電源を有し、該剥離部材は導電性の部材であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置において、上記回収部材潤滑剤供給手段は、上記ブラシローラが上記回収部材に接触する位置に対して該回収部材の表面移動方向下流側、且つ、該剥離部材が該回収部材に接触する位置に対して該回収部材の表面移動方向上流側で、該回収部材の表面に該潤滑剤を供給することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置において、上記回収部材潤滑剤供給手段は、上記ブラシローラを介して上記回収部材に上記潤滑剤を供給することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置において、上記回収部材潤滑剤供給手段は上記潤滑剤を供給する対象に固形潤滑剤を接触させて潤滑剤を供給するものであり、一つの該固形潤滑剤が上記ブラシローラと上記回収部材とに接触していることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、該潜像担持体上のトナー像を被転写材に転写する転写手段と、転写後の該潜像担持体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、該潜像担持体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11の画像形成装置において、上記現像手段として複数の現像装置と、複数の該現像装置と同数の上記潜像担持体と、複数の該潜像担持体と同数の上記クリーニング装置とを有し、該潜像担持体1つに対して複数の該現像装置の一つと、複数の該クリーニング装置の一つとが対向することを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項11または12の画像形成装置において、上記像担持体の保護層、または、電荷輸送部位の構造中のバインダー樹脂が、架橋型構造を有することを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、像担持体と、該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写する一次転写手段と、該中間転写体上のトナー像を被転写材に転写する二次転写手段と、二次転写後の該中間転写体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する中間転写体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、該中間転写体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項11、12、13または14の画像形成装置において、上記トナー像を形成するトナーは、形状係数SF−1が、100〜150であることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、少なくとも被清掃体と該被清掃体表面をクリーニングするクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なユニット装置において、該クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
上記請求項1乃至16の発明においては、回収部材潤滑剤供給手段を有することにより、回収部材に潤滑剤を供給することができ、回収部材の表面と剥離部材との接触部で摩擦力が増加することを防止することができる。
請求項1乃至16の発明によれば、回収部材の表面と剥離部材との接触部で摩擦力が増加することを防止することにより、回収部材や剥離部材が磨耗することを防止し、各部材の長寿命化を図ることができるという優れた効果がある。
以下、本発明を画像形成装置であるプリンタ500に適用した一実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係るプリンタ500全体の概略構成を示す説明図である。
被清掃体である像担持体としてのドラム状の感光体1の周囲には、帯電装置2、不図示の露光装置、現像装置6、転写装置5、クリーニング装置7及び除電ランプ8が順に配置されている。感光体1の上方には、帯電ローラ2aで感光体1の表面を一様に帯電する帯電手段としての帯電装置2、帯電された感光体1の表面にレーザ光Lで静電潜像を形成する図示しない潜像形成手段としての露光装置が配置されている。また、感光体1の図1中右側には、感光体1の表面上の静電潜像に所定極性(本実施形態では負極性)に帯電したトナーを付着させることでトナー像を形成する現像手段としての現像装置6が配置されている。また、感光体1の下方には、感光体1上のトナー像を給紙カセット3から搬送された転写紙Pに転写ローラ12aで転写する転写手段としての転写装置5が設けられている。また、感光体1の図1中左側には、転写後に感光体1上に残った転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段としてのクリーニング装置7、及び、感光体1上の残留電位を除去する除電ランプ8が設けられている。
感光体1は、帯電装置2によってその表面が一様帯電された後、不図示の露光装置が画像情報に基づいて照射するレーザ光Lによって画像情報に基づいた静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光体1の表面は、現像装置6によって静電潜像にトナーが供給され、トナー像が形成される。
転写装置5の下方には、記録材としての転写紙Pを複数枚重ねて収容する給紙カセット3が配設されている。この給紙カセット3は、一番上の転写紙Pに押し当てている給紙ローラ3aを所定のタイミングで回転駆動させ、その転写紙Pを給紙搬送路に給紙する。給紙搬送路内では、送り出された転写紙Pが複数の搬送ローラ対13を経た後、レジストローラ対14のローラ間に挟まれて止まる。レジストローラ対14は、挟み込んだ転写紙Pを、上述のようにして感光体1上に形成されたトナー像に重ね合わせ得るタイミングで転写ローラ12aと感光体1との間の転写ニップに向けて送り出す。これにより、感光体1上のトナー像と、レジストローラ対14によって送り出された転写紙Pとが転写ニップで同期して密着する。そして、感光体1上のトナー像は、転写バイアスの作用を受けて転写紙P上に静電転写される。
転写ローラ12aには、紙搬送ベルト12が巻き付いている。紙搬送ベルト12は、転写ローラ12aと駆動ローラ12bとに張架されており、図中反時計回りに無端移動する。また、紙搬送ベルト12の図中左側方には、定着手段としての定着装置9、排紙ローラ対10が設けられている。トナー像が静電転写された転写紙Pは、紙搬送ベルト12により定着装置9へ送られる。定着装置9内に入った転写紙Pは、加熱処理及び加圧処理が施される。これにより、トナーが圧力を受けながら熱溶融して転写紙Pにトナー像が定着する。そして、転写紙Pは定着装置9内から排紙ローラ対10を経て機外へと排出される。
転写されずに感光体1上に残った転写残トナーはクリーニング装置7によって回収される。転写残トナーを除去された感光体1の表面は除電ランプ8で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される。また、紙搬送ベルト12上に転移してしまった不要なトナーは、ベルトクリーニング装置15によって紙搬送ベルト12上から除去される。
本実施形態では、感光体1、現像装置6、帯電装置2、クリーニング装置7が、これらを一体に支持した構造体からなるユニット装置としてのプロセスカートリッジ100に収容されている。プロセスカートリッジ100は、プリンタ本体に対して着脱自在となっている。よって、プロセスカートリッジ100内に収容された部品に寿命が到来したり、メンテナンスが必要になったりしたときには、そのプロセスカートリッジ100を交換すればよく、利便性が向上する。
図2は、本実施系形態の特徴部を適用可能なクリーニング装置7の概略構成を示す説明図である。
クリーニング装置7は、回転軸体であるローラ状のコア部材71aの表面に、無数のブラシ繊維71bが植毛された静電クリーニング部材としてのブラシローラ71を備える。また、クリーニング装置7は、ブラシ繊維に付着したトナーを回収する回収部材としての回収ローラ72と、回収ローラ72に付着したトナーを剥離させて回収ローラ72上から除去する剥離部材としてのスクレーパ部材73とを備える。さらに、クリーニング装置7は、極性制御手段を構成する導電性のブレードからなるトナー極性制御ブレード75及びブレード電圧印加手段としてのブレード電源706とを備える。
ブラシローラ71は、そのブラシ繊維の先端を感光体1に接触させながら、その接触部で感光体1表面とは逆方向にブラシ繊維の先端が移動するように、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動する。そして、感光体1表面を摺擦する複数のブラシ繊維によって転写残トナーを捕捉する。回収ローラ72は、感光体1との間にブラシローラ71を挟み込むように配設されており、ブラシローラ71との接触部においてブラシローラ71のブラシ先端の移動方向とは逆方向に表面移動するように、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動する。ブレード状のスクレーパ部材73は、その先端のエッジを所定の圧力で回収ローラ72の表面に当接させている。また、不図示の搬送手段は、スクレーパ部材73の重力方向下側に配設されている。
また、トナー極性制御ブレード75は、ブレード電源706からのバイアス印加を受けることで、感光体1表面上の転写残トナーに電荷を注入し、転写残トナーの極性をブレード電源706から受けるバイアス極性と同極性に揃える。
ここで、本実施形態におけるトナーの正規帯電極性は負極性であるが、トナーは転写ニップにおいて正極性のバイアスの作用を受ける結果、一部が正極性に帯電するものが出てくる。よって、転写残トナーの帯電分布は、図3(a)に示すように、負極性のトナーと正極性のトナーとが混在した状態になる。
このように両極性のトナーが混在した転写残トナーを除去するものとして、それぞれことなる電圧が印加されたブラシローラを2本設けて、2つのブラシローラが印加された電圧とは逆極性に帯電したトナーを除去する構成がある。しかし、このような構成は、感光体からトナーを除去するブラシローラと、ブラシローラからトナーを回収する各部材とをそれぞれ二つずつ設ける必要がある、装置の大型化、及び、コスト高につながる。
また、他の方式としては、トナー極性制御部材でトナーの帯電極性を片側の極性に揃えて、ブラシローラには揃えた極性と反対の電圧を印加して吸着する方式もこれまでにあった。このトナー極性制御部材としてはトナーと接触しないで極性を変える方法と接触させて変える方法がある。
非接触方式としてはコロナ等のイオン照射でトナー外周にイオン付着させるものである。この方式は高電圧放電によってイオン以外の環境汚染などの欠点がある。接触方式は放電させないで摩擦帯電、電荷注入などの作用によって電荷制御する。具体的には導電性ブラシ、導電性ブレードなどと接触させて行なう。しかしブラシの場合はトナーが付着して時間と共に制御能力が低下する。ブレードを使用する場合はトナーを一つの極性に揃える機能と共に、ブラシローラの除去能力に抑えるためのトナーを除去する機能がある。極性ブレードを用いたブラシクリーニング方式では極性ブレードで除去できなかったトナーをクリーニングして補完することが基本的な機能となる。
本実施形態では、ブレード電源706から供給するバイアスの極性を負極性としている。よって、負極性のトナーと正極性のトナーとが混在した状態の転写残トナーは、トナー極性制御ブレード75により負極性の電荷注入を受けることで、図3(b)に示すように極性が一様に負極性に揃えられる。
なお、本実施形態では、トナー極性制御ブレード75により転写残トナーの極性を負極性に揃える場合を例に挙げているが、正極性に揃えるようにしても同様である。
ブラシローラ71の回転軸体であるコア部材71aにはクリーニング電圧印加手段としてのブラシ電源701が接続されており、正極性のバイアスが印加されている。すなわちブラシ電源701がブラシローラ71に印加する電圧は、ブレード電源706がトナー極性制御ブレード75に印加する電圧の極性(負極性)とは逆極性(正極性)の電圧が印加される。これにより、トナー極性制御ブレード75により負極性に揃えられた転写残トナーは、正極性が印加されたブラシローラ71に静電的に吸着する。これにより、感光体1の表面から転写残トナーが除去される。
また、回収ローラ72の軸部には回収電源702が接続されており、正極性のバイアスが印加されている。ブラシローラ71に静電吸着した負極性のトナーは、ブラシローラ71と回収ローラ72との電位勾配により回収ローラ72に回収される。回収ローラ72に回収されたトナーはスクレーパ部材73により、回収ローラ72の表面から機械的に掻き落とされる。掻き落とされたトナーは不図示の搬送手段により図示しない廃トナーボトルに搬送される。なお、トナーを再利用するために現像装置6へ搬送してもよい。
クリーニング装置7で、回収ローラ72の表面層の体積抵抗率が例えば105〜108[Ω・cm]程度の低抵抗である場合、感光体1表面上の不要トナーがわずかではあるがブラシローラ71と対向するクリーニング領域を通過してしまい、クリーニング不良が発生することが確認されている。この原因は、ブラシローラ71に一旦は静電吸着したトナーが回収ローラ72と接触したときに回収ローラ72から電荷注入を受け、回収ローラ72の印加バイアスと同極性に帯電してしまう結果、そのトナーがブラシローラ71から感光体表面に戻ってしまうからである。このようなクリーニング不良を抑制する方法としては、回収ローラ72の表面層を絶縁層で構成する方法が挙げられる。この方法によれば、回収ローラ72にトナーが接触しても回収ローラ72からトナーへ電荷注入が発生するようなことはないので、上記のようなクリーニング不良を解消することが可能となる。よって、クリーニング装置7では、回収ローラ72の表面層を絶縁層で構成している。
クリーニング装置7の回収ローラ72は、金属材料を芯金(軸部)とし、これを中空円柱状の絶縁性部材にインサートして一体成型することで製造できる。具体的には、PET、PVDF、PFA、共重合ナイロン等をチューブ状にしたものを芯金に被せることで、容易に絶縁性の回収ローラ72が製造できる。
他の製造方法としては、芯金としてアルミニウムを用いてアルマイト処理、テフロン(登録商標)硬質アルマイト処理をして絶縁性の金属表面を得る。そして、その金属表面にセラミックなどの無機材、PTFE、ポリイミド、ポリカなどの有機材をコートするようにしてもよい。
回収ローラ72の表面層の厚さが厚いと、温度や湿度等の環境変動により芯金との膨張係数の差や吸湿による径変化によって、絶縁層からなる表面層にクラックや境界剥離が生じやすい。このため、回収ローラ72の表面層の厚さは1[mm]以下が良く、望ましくは0.5[mm]以下が良い。
ところが、回収ローラの表面層を絶縁層で構成しても、経時的には感光体表面にクリーニング不良が発生するという現象が確認された。この原因については、ブラシローラ71と回収ローラ72との間の電界が弱まったため、ブラシローラ71に付着したトナーを回収ローラ72で十分に回収できなくなった結果であることは、容易に推測できる。しかし、回収ローラ72に印加したバイアス値に変動は見られず正常値のままであった。そこで、本発明者らは、回収ローラ72の表面電位に着目し、その表面電位を測定したところ、回収ローラ72の表面電位が経時的に低下することが判明した。
ここで、静電クリーニング方式によるトナーの回収メカニズムについて説明する。
図4は、静電クリーニングの概念図である。転写工程では負極性に帯電した現像後のトナーに正極性の転写電圧を印加した場合、本来ならば感光体1上のトナーは全て転写紙Pまたは中間転写ベルト等の転写される。しかし、転写部では、狭いギャップ間で電界を形成するため、剥離放電が生じて転写残トナーT0は正負両極性のトナーが混在している。この帯電極性が混在したトナーをトナー極性制御ブレード75によって正または負の何れかの極性を有する状態にトナーの帯電極性を均す。次に、トナーが感光体1と付着している静電力より大きな静電力によってブラシローラ71にトナーを付着させる。この工程を一次クリーニングと称す。次に、ブラシローラ71に付着した転写残トナーT2を回収ローラ72に移動させる工程を二次クリーニングと称する。最後に回収ローラ72に付着した転写残トナーT3を除去する工程を三次クリーニングと称して、感光体1上の転写残トナーが廃棄トナーとして回収される。
電位差による移動モデルを図5に示す。
図5(a)及び(b)は、感光体(OPC)の表面から回収ローラ72の表面までのトナーの移送と、感光体表面電位Vopc、ブラシローラ71の表面電位Vb、回収ローラ72の表面電位Vrとの関係で示した説明図である。
回収ローラ72には、その表面層を絶縁層で構成したものを用いている。また、トナーは、負極性に帯電しており、感光体1上の転写残トナーT1の帯電量をQ1とし、ブラシローラ71上の転写残トナーT2の帯電量をQ2とし、回収ローラ72上の転写残トナーT3の帯電量をQ3とする。また、感光体表面電位Vopcは0[V]であるとする。
一次クリーニングでは、感光体1上の転写残トナーT1は、感光体とブラシローラ71との間の電位差(V1=Vb)によって形成される電界の作用を受けてブラシローラ71へ移動する。また、二次クリーニングでは、ブラシローラ71上の転写残トナーT2は、ブラシローラ71と回収ローラ72との間の電位差(V2=Vr−Vb)によって形成される電界の作用を受けて回収ローラ72へ移動する。一次クリーニング及び二次クリーニングでは、それぞれの部材間の電位差(V1,V2)と転写残トナーの帯電量(Q1,Q2)との積で静電力が規定され、この静電力によって転写残トナーは順次移動する。そして、二次クリーニングで回収ローラ72上に移動した転写残トナーT3は三次クリーニングでスクレーパ部材73によって掻き落とされて回収される。
トナーの移動によってブラシローラ71や回収ローラ72の表面電位は単に各ローラの軸に電圧印加しただけでは低下する。表面電位が低下すると各部材間でトナーを移動させるだけの電位差が確保できなくなる。二次クリーニングにおいて、図5(a)のように、ブラシローラ71と回収ローラ72との間の電位差V2を十分に確保できれば、ブラシローラ71上のトナーを回収ローラ72へ移動させるための十分な電界を形成できる。しかし、トナーが回収ローラ72から脱落していくことによって回収ローラ72の表面電位が下がり、図5(b)のように、ブラシローラ71と回収ローラ72との間の電位差V2が小さくなると、ブラシローラ71上のトナーを回収ローラ72へ移動させるための十分な電界を形成できなくなり、二次クリーニングを行うことができなくなる。二次クリーニングを行うことができないと、トナーはブラシローラ71に蓄積されてロール化する。
それを防ぐ為にブラシローラ71の表面にコア部材71aに印加する電圧よりポテンシャルで200〜500[V]大きな電圧を印加しなくてはならない。同様に回収ローラ72表面にも回収ローラ72の軸に印加する電圧より400〜800[V]高い電圧を印加しなくてはならない。このため、回収ローラ72のダメージとしては、スクレーパ部材73による摺擦劣化と表面に印加される電圧によって生じる放電劣化の両方が加わる。
よって、これらの外部ダメージで回収ローラ72表面は荒れてくる。粗面になるとスクレーパ部材73と回収ローラ72間の摩擦係数が大きくなり、摩擦力も同様に大きくなる。
なお、図4に示す回収ローラ72とスクレーパ部材73との当接部をすり抜けたトナーT3’はブラシローラ71に再付着してトナーT2’となる。そして、ブラシローラ71から感光体1表面に逆付着したトナーT1’となって後の工程に影響を及ぼす。
よって、回収ローラ72に要求される特性は、電荷が逃げづらい絶縁性の部材であり、表面粗さが良好であること、更に放電や、摺擦に対して傷がつかないことが必須である。
上述した回収ローラ72の表面電位が下がる原因について検討したところ、回収ローラ72上のトナーをスクレーパ部材73によって回収ローラ72から除去する場合に、回収ローラ72の表面電位が低下することを確認した。これは、回収ローラ72上のトナーを回収ローラ72から除去するときに、回収ローラ表面とトナーとの間で比較的強い剥離放電が発生し、回収ローラ72の表面にカウンターチャージが蓄積されるためだと推測される。そして、回収ローラ72の表面層が絶縁層であると、このようなカウンターチャージにより低下する表面電位を回収ローラ72の軸部に印加されるバイアスでは十分に回復させることができず、回収ローラ72の表面電位が経時的に低下するものと考えられる。
回収ローラ72に当接させるスクレーパ部材73は、二つの機能を持たせている。先ず一番目の機能は回収ローラ72上のトナーをローラ表面から掻き落として除去する。二番目の機能は、回収ローラ72表面に電荷を付与させる機能である。この二番目の機能は、回収ローラ72からスクレーパ部材73によってトナーが除去されることで回収ローラ72表面電位が低下し、ブラシローラ71と回収ローラ72との間の電位差が低下するために要する機能である。
両方の機能を満足させるために、スクレーパ部材73としては、ポリウレタン、シリコン、ニトリルゴムなどのエラストマー材であって回収ローラ表面との密着性が確保できる材料であること必要がある。さらに、回収ローラ表面への電荷付与を確実にするために、スクレーパ部材73の体積抵抗率は1012[Ω・cm]以下であることが必要である。このような体積抵抗率となる導電性を得る方法としては、上述したエラストマー材にカーボン、金属フィラー、イオン導電性剤などを添加する方法が挙げられる。
上述した回収ローラ72の表面電位が経時的に低下するのを防ぐために、クリーニング装置7では、スクレーパ部材73に不図示の電源を接続し、ブラシローラ71での除去対象であるトナーの極性(負極性)とは逆極性の電荷を回収ローラ72の表面に付与する。具体的には、回収ローラ72の軸部に印加するバイアスよりも400〜800[V]程度高いバイアスをスクレーパ部材73を介して回収ローラ72の表面に印加する。なお、スクレーパ部材73とは別の電荷付与手段により回収ローラ72の表面に電荷を付与するようにしてもよい。
また、同様の理由から、ブラシローラ71の表面電位も経時的に低下するおそれがある。よって、クリーニング装置7では、ブラシローラ71の表面電位が経時的に低下するのを防ぐために、不図示の電源に接続された電圧印加部材をブラシローラ71の表面に接触させる。この電圧印加部材は、ブラシローラ71が回収ローラ72と接触する位置に対してブラシローラ71の回転方向下流側で、ブラシローラ71が感光体1と接触する位置に対してブラシローラ71の回転方向上流側となる位置でブラシローラ71に接触する。これにより、ブラシローラ71の表面には、ブラシローラ71での除去対象であるトナーの極性(負極性)とは逆極性の電荷が付与される。具体的には、ブラシローラ71の軸部に印加するバイアスよりも200〜500[V]程度高いバイアスを電圧印加部材によりブラシローラ71の表面に印加する。
図6は、スクレーパ部材73に印加する電圧と、回収ローラ表面電位との関係を示すグラフである。なお、このグラフには、ブラシローラ71の表面電位についても合わせて記載してある。
このグラフは、ブラシローラ71の軸部に700[V]の電圧を印加し、回収ローラ72の軸部に1000[V]の電圧を印加したものにおいて、スクレーパ部材73の印加電圧を1000[V]、1500[V]、2000[V]と変えたときの、回収ローラ表面電位の時間変化を示している。
このグラフからわかるように、スクレーパ部材73の印加電圧が低いと、時間経過とともに回収ローラ表面電位が下がり、ブラシローラ71の表面電位に近づいてくる。この状態となると、回収ローラ72の表面電位とブラシローラ71の表面電位との電位差が小さくなって、ブラシローラ71上のトナーが回収ローラ72へ移動できなくなる。
逆に、2000[V]程度の十分に高い電圧をスクレーパ部材73に印加すれば、回収ローラ72の表面電位が低下するのを防ぐことができ、回収ローラ72の表面電位とブラシローラ71の表面電位との電位差が経時的に小さくなる事態を防ぎ、回収ローラ72によるトナーの回収効率を経時的に維持できる。
次に、クリーニング装置7で用いるトナー極性制御ブレード75について説明する。
トナー極性制御ブレード75は転写後の感光体1上に残った転写残トナーが有する極性を揃えるための部品である。転写後のトナーは正、負の極性が混在する為、ブレードへ印加する極性に応じて、電荷注入又は放電のいずれかの現象でトナーの極性は転移する。トナー極性制御ブレード75の他の重要な機能としては、ブラシローラ71と感光体1との接触部(以下、ブラシ接触部と呼ぶ)へのトナーの入力量を規制する働きをもつ。
ブラシ接触部への入力量が多いと、ブラシローラ71でトナーをクリーニングしきれないという不具合が生じる。ブラシローラ71はローラと異なり全表面が感光体1と接触せず、ブラシ繊維が植毛されている箇所のトナーがブラシ繊維と接触することで静電吸引力によってブラシに付着して感光体1表面はクリーニングされる。
前述したようにブレードによるクリーニングでは球形で且つ小径のトナーをクリーニングする為には限界がある。このため、長期安定したクリーニングをする為には、像担持体への押し付け力を従来比に比べ5倍以上の力を加えないと出来なかった。このように大きな力を加えると、感光体1、ブレード共に損傷して耐久性を損なってきた。しかし、ブレードで完璧なクリーニングをしないでブラシで最終的なクリーニング機能を負わせる程度に感光体1上のトナーを減少させるにはそれほど大きな力を加える必要は無い。そこでクリーニング装置7では、ブラシローラ71によるクリーニング能力が追従可能な量にトナー極性制御ブレード75で機械的に規制する必要がある。
このため、クリーニング装置7が備えるトナー極性制御ブレード75に要求される機能は、トナーへの電荷注入機能と余剰トナーのふるい落とし機能である。ここで感光体1の表面を傷つけないで全面に接触する為の材質はポリウレタン、シリコン、フッ素ゴムなど弾性体が好適である。
耐久性をもち、環境変動にも耐えられるブレードの要求物性は、硬度HS(JISA):65〜80[度]、23℃反発弾性係数:15〜60[%]、ヤング率:50〜200[kg/cm]、100%モジュラス:60〜200[kgf/cm]の範囲が好適である。電荷注入特性としては放電しないで注入効率を上げる為に体積抵抗率10〜10[Ω・cm]で、導電物質とカーボン、イオン、又は両方のハイブリット型で所望の抵抗領域が得られる。ここでトナー極性制御ブレード75への印加電圧は、−500〜−1200[V]が好適である。この印加電圧が低すぎると注入効率が悪く、高すぎると感光体1の表面電位も過剰に負極性となってトナーと感光体1との付着力が強くなる等の不具合が生じる。
次に、クリーニング装置7で用いるブラシローラ71について説明する。
ブラシローラ71のブラシ繊維はアクリル、PET、ポリエステルなどに導電材を混入させた導電性ブラシであることが必須である。この時の導電材の構造はブラシ表面に単に分散させたものでなく、抵抗層の内部に装入して表面に露出されない芯鞘構造で無ければならない。もし、表面に導電材が露出していると、トナーに電荷を注入してブラシ表面の電位Vbが維持できなくなる。ブラシ抵抗は10〜10[Ω]が好適で、抵抗が小さいとトナーに電荷を注入し易く、又、抵抗が大きいと電界強度が小さくなって高電圧を印加しないとトナーを吸引する為の電界が確保出来なくなる。又、トナーとの接触確率を上げるために植毛密度も重要な因子で7[万本/inch]以上で好ましくは10[万本/inch]以上必要である。
なお、上記のブラシ抵抗は、芯金とブラシ表面に当接した電極との間に電圧を印加して、その間に流れる電流の値と印加した電圧の値とから算出される抵抗の値である。
接触確率を上げるためには、感光体1に対してカウンター方向回転で、線速比は0.7以上にすることで好ましい接触状態となる。他の重要な因子としてはブラシの倒れがある。一般にブラシ繊維は直毛といわれているが、芯鞘構造で直毛状態であるとブラシ繊維の導電材が露出している先端部とトナーが接触しやすい状態にある。そのため、ブラシ繊維の倒れは斜毛やブラッシング処理をすることで、感光体1の回転によってブラシ繊維が食い込まない方向に倒して、直接トナーと導電材が接触しない構造にすることが望ましい。
ブラシローラ71への印加電圧はトナー極性制御ブレード75が接触したあとの感光体1表面の表面電位によっても異なるが、実験的には100〜400[V]で感光体1とブラシローラ71との間で電位差が確保できた。このため、100〜400[V]を越える電圧を印加することにより安定したクリーニング性能が得られる。
クリーニング装置7では、次のような課題がある。ブラシローラ71を用いた静電クリーニングでは、トナー極性制御ブレード75で概ねせき止められた後のトナーをクリーニングする。このため、印字率が低い画像を形成した場合など、転写残トナーの量が少ないときは極めて少量のトナーしか、ブラシ接触部に入力されてこない。ブラシ接触部に入力されるトナーが少ないと、ブラシローラ71から回収ローラ72に回収されるトナーの量も少なくなる。回収ローラ72はブレード状のスクレーパ部材73が常に接した状態で空回り状態となっているため、ブラシ接触部に入力されるトナーの量が減少すると、スクレーパ部材73と回収ローラ72との間の摩擦力は大きくなる。スクレーパ部材73と回収ローラ72との間の摩擦力が大きくなると、表面移動する回収ローラ72の表面にスクレーパ部材73の先端部が引っかかった状態となり、それによってスクレーパ部材73が捲り上げられる。この状態になると、クリーニング装置7によって感光体1のクリーニングできないばかりか、画像形成システムがダウンする。
次に、本実施形態のクリーニング装置7の特徴部について説明する。
本実施形態のクリーニング装置7は、回収部材である回収ローラ72の表面に潤滑剤を供給する回収部材潤滑剤供給手段を備える。
回収部材潤滑剤供給手段を備えることにより、回収ローラ72の表面に潤滑剤を供給することができ、回収ローラ72の表面と剥離部材であるスクレーパ部材73との接触部で摩擦力が増加することを防止することができる。これにより、回収ローラ72やスクレーパ部材73が磨耗することを防止し、各部材の長寿命化を図ることができる。また、本実施形態のクリーニング装置7のように剥離部材がブレード状のスクレーパ部材73であっても、表面移動する回収ローラ72の表面とスクレーパ部材73の先端部との摩擦力を低下させることができる。このため、スクレーパ部材73の先端部が回収ローラ72の表面に引っかかった状態となることを防止し、スクレーパ部材73が回収ローラ72に巻き込まれることを防止することができる。
〔実施例1〕
次に、本実施形態の特徴部を適用したクリーニング装置7の一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について説明する。
図7は、実施例1のクリーニング装置7を備えたプリンタ500の作像部の概略説明図である。
図7に示すように、実施例1のクリーニング装置7は、回収部材潤滑剤供給手段を構成する第二潤滑剤塗布装置32を備える。第二潤滑剤塗布装置32は、第二固形潤滑剤32aがブラシローラ71に接触するように、ブラシローラ71に向けて第二固形潤滑剤32aを押圧する構成である。第二固形潤滑剤32aは、感光体1がブラシローラ71に接触する位置に対してブラシローラ71の回転方向下流側で、且つ、回収ローラ72がブラシローラ71に接触する位置に対してブラシローラ71の回転方向上流側に接触している。第二固形潤滑剤32aが回転するブラシローラ71に接触することで潤滑剤が削り取られ、ブラシローラ71のブラシ繊維に潤滑剤が付着する。第二固形潤滑剤32aから潤滑剤を削り取ったあとのブラシ繊維が第二固形潤滑剤32aの次に回収ローラ72に接触することにより、回収ローラ72の表面に多層の潤滑層ができるほどに十分な量の潤滑剤が回収ローラ72に塗布される。
また、実施例1のクリーニング装置7では、ブラシローラ71に潤滑剤を供給する第二潤滑剤塗布装置32と、供給された潤滑剤を回収ローラ72の表面に塗布するブラシローラ71とによって、回収部材潤滑剤供給手段を構成する。実施例1のように、ブラシローラ71を介して回収ローラ72に潤滑剤を供給することにより、たとえ部品の製造誤差でブラシローラ71が偏心して回転時に100[μm]程度の触れが生じても、良好に潤滑剤を塗布することができる。これは、ブラシローラ71のブラシ繊維71bが第二固形潤滑剤32aに対して約1[mm]の食い込み量で食い込んでいるためである。
また、実施例1のクリーニング装置7は、被清掃体である感光体1表面に潤滑剤を供給する被清掃体潤滑剤塗布手段としての第一潤滑剤塗布装置31を備える。第一潤滑剤塗布装置31は、第一固形潤滑剤31aがブラシローラ71に接触するように、ブラシローラ71に向けて第一固形潤滑剤31aを押圧する構成である。第一固形潤滑剤31aは、回収ローラ72がブラシローラ71に接触する位置に対してブラシローラ71の回転方向下流側で、且つ、感光体1がブラシローラ71に接触する位置に対してブラシローラ71の回転方向上流側に接触している。第一固形潤滑剤31aから潤滑剤を削り取ったあとのブラシ繊維が第一固形潤滑剤31aの次に感光体1に接触することにより、感光体1の表面に潤滑剤が塗布される。感光体1の表面に潤滑剤が塗布されることにより、感光体1の表面にコート膜を形成させて帯電ローラ2aによる放電ハザードを防ぐことができる。さらに、この放電現象で生じる放電生成物によって感光体1表面の摩擦係数が高くなるので、感光体1の表面に潤滑剤が塗布されることにより、この摩擦係数を低減することができる。
〔実験〕
次に、実施例1のクリーニング装置7を備えたプリンタ500と、実施例1のクリーニング装置7から第二潤滑剤塗布装置32を取り外した比較例のクリーニング装置7を備えたプリンタ500とで、同条件の下で連続プリントを行った。
図8は、比較例のクリーニング装置7を備えたプリンタ500の作像部の概略説明図である。図8に示すように、比較例のクリーニング装置7は、第二潤滑剤塗布装置32を備えない点のみ図7の実施例1のクリーニング装置7と異なり、他の構成は実施例1のクリーニング装置7と共通である。
本実験の実験条件を以下に示す。
各部材に印加する電圧の条件を以下に示す。
ブラシローラ軸印加電圧Vb:300[V]
回収ローラ軸印加電圧Vr:800[V]
スクレーパ部材印加電圧Vk:2000[V]
各部材の表面部の線速の条件を以下に示す。
なお、ブラシローラ線速は、ブラシローラ71が回転することによるブラシ繊維の先端部の移動速度である。
感光体線速:200[mm/s]
ブラシローラ線速:100〜300[mm/s]
回収ローラ線速:100〜300[mm/s]
形成画像の印字率:5[%]
固形潤滑剤としては以下のものを用いる。
ステアリン酸亜鉛、幅:8[mm]、高さ:7[mm]、長さ:300[mm]
実施例1の第二固形潤滑剤32aをブラシローラ71に押圧する圧力の条件は以下の3種類である。
2[N]/300[mm]、5[N]/300[mm]、8[N]/300[mm]
この条件で、連続プリントを行ったところ、回収部材潤滑剤塗布手段がない比較例の構成であると、1000枚の画像形成を行ったところでスクレーパ部材73が回収ローラ72に巻き込まれてプリンタ500が停止した。
比較例のクリーニング装置7では、ブラシローラ71によって感光体1の表面に潤滑剤を塗布するもので、回収ローラ72には潤滑剤は塗布されない。転写後の転写残トナーはトナー極性制御ブレード75によっても除去されるためブラシローラ71で除去する量はかなり少量となる。このような状態で装置を稼動すると回収ローラ72とスクレーパ部材73の間ではトナーが介在しない状態で摺擦され、且つ、電圧が印加されているため両部材間の摩擦力が上昇してくる。これによって回収ローラ72の駆動トルクが上昇すると共に、スクレーパ部材73が回収ローラ72によって巻き込まれる現象が生じる。
一方、実施例1のクリーニング装置7を備えたプリンタ500では、第二固形潤滑剤32aをブラシローラ71に押圧する圧力の条件が、2[N]/300[mm]の条件で10万枚まで連続プリントしても異常は発生しなかった。
この実験により、実施例1のように回収部材潤滑剤塗布手段を備えることにより、回収ローラ72の表面と剥離部材であるスクレーパ部材73との接触部で摩擦力が増加することを防止することができることが確認された。
摩擦力の増加を低減することで、回収ローラ72表面層およびスクレーパ部材73の接触部の磨耗が低減できる。このため、各部材の長寿命化とトナー入力量が少ないときにも潤滑膜によってブレード状のスクレーパ部材73が巻きもまれないで経時的にも安定なクリーニング性能が得られる。
また、この実験時に回収ローラ72の駆動トルクを計測したところ、第二固形潤滑剤32aをブラシローラ71に押圧する圧力が大きいほど、駆動トルクの値は小さくなる傾向がある。具体的には圧力を上げることで、回収ローラ72の回転軸に不図示の駆動源から入力される駆動トルクが4[kgf・cm]から1.5[kgf・cm]と低下する。また、10万枚プリントした後の潤滑剤の消費量は2[N]で0.9[g]、5[N]で3.3[g]、8[N]で5.7[g]といったように、第二固形潤滑剤32aを押圧する圧力が大きいほど消費量は大きくなる傾向にある。
〔実施例2〕
次に、本実施形態の特徴部を適用したクリーニング装置7の2つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図9は、実施例2のクリーニング装置7の概略説明図である。
図9に示すように、実施例2のクリーニング装置7は、回収部材潤滑剤塗布手段を構成する第二潤滑剤塗布装置32が、第二固形潤滑剤32aをブラシローラ71に接触するように、ブラシローラ71に向けて押圧する構成である。詳しくは、ブラシローラ71が回収ローラ72に接触する位置に対して回収ローラ72の表面移動方向下流側、且つ、スクレーパ部材73が回収ローラ72に接触する位置に対して回収ローラ72の表面移動方向上流側で、第二固形潤滑剤32aが接触する。
実施例2のクリーニング装置7では、潤滑剤はブラシローラ71を介して回収ローラ72に供給されるものではなく、第二潤滑剤塗布装置32から直接回収ローラ72に供給される。この方式であると、ブラシローラ71に削られたものの、回収ローラ72に塗布されずに、そのまま消耗される分が無くなり、第二固形潤滑剤32aから消費される潤滑剤は全て回収ローラ72に供給される。このため、実施例2のクリーニング装置7の回収部材潤滑剤供給手段は、経済性の点で優れている。
また、回収ローラ72の回転方向についてブラシローラ71との接触位置よりも下流側、且つ、スクレーパ部材73との接触位置よりも上流側に潤滑剤を供給する。これにより、導電性材料からなり、電圧が印加されたスクレーパ部材73による放電によって表面疎粗度が荒れても潤滑剤の塗布によって面粗さが低減できる。
〔実施例3〕
次に、本実施形態の特徴部を適用したクリーニング装置7の3つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)について説明する。
図10は、実施例3のクリーニング装置7の概略説明図である。
図10に示すように、実施例3のクリーニング装置7は、回収部材潤滑剤塗布手段を構成する潤滑剤塗布装置30の固形潤滑剤30aがブラシローラ71と回収ローラ72との両方に接触するように、配置されている。実施例3の回収部材潤滑剤供給手段である潤滑剤塗布装置30は、潤滑剤を供給する対象に固形潤滑剤30aを接触させて潤滑剤を供給するものである。そして、実施例3のクリーニング装置7では、1つの固形潤滑剤30aがブラシローラ71と回収ローラ72との両方に接触している。ブラシローラ71が固形潤滑剤30aに接触することにより、ブラシローラ71に供給された潤滑剤は、ブラシローラ71の回転により感光体1上に塗布される。このため、実施例3のクリーニング装置7では、一つの潤滑剤塗布装置30で、回収ローラ72と感光体1との両方に潤滑剤を塗布することができる。
実施例3のクリーニング装置7は、図10に示すように、固形潤滑剤30aを回収ローラ72とブラシローラ71との間に配設することで一つの潤滑剤で両部材に潤滑剤を供給するものである。これにより、固形潤滑剤30aと、これを備える潤滑剤塗布装置30を一つにすることができ、小スペース化による装置の小型化やコスト低減を図ることができる。
次に、スクレーパ部材73を低摩擦の部材とする構成について説明する。
一般的なゴム材料(NBR、SBR、BR、CR、EPDM等)からなるスクレーパ部材73の摩擦係数は通常約0.8であるため、スクレーパ部材73と回収ローラ72との接触部にトナーの入力が無い状態であるとすぐにメクレが生じる。メクレが生じると、スクレーパ部材73が回収ローラ72に巻き込まれる状態となる。
スクレーパ部材73と回収ローラ72との接触部にトナーが入力される状態であれば、トナーがスクレーパ部材73のした面に侵入して、スクレーパ部材73の摩擦係数を約0.4に低下させる。
クリーニング装置7のように、トナー極性制御ブレード75を備える構成であると、ブラシローラ71が接触する前の感光体1表面上にトナー極性制御ブレード75が接触する。このため、回収ローラ72に入力されるトナー量は極めて少ない。
よって、スクレーパ部材73の低摩擦係数化のためにスクレーパ部材73の表面に導電性樹脂コートを施してもよい。具体的なコート剤はポリカーボ、アクリル、ポリアリレート、ポリスチレンのいずれか一つを溶剤で希釈してデイッピングやスプレーなどで膜厚さ5〜10[μm]に成膜する。スクレーパ部材73は導電性のブレードである為、イオンやカーボンを混合させても良い。また、硬化方法として、光や熱硬化を用いても良い。特にスクレーパ部材73はポリウレタンを基材としている為、熱硬化よりも光重合反応を用いたUV硬化が好適である。
このように、剥離ブレードであるスクレーパ部材73を、回収ローラ72に接触する先端部、または、表面全体を導電性コート剤で被膜することにより、回収ローラ72との接触部での摩擦係数を下げることができる。このため、回収ローラ72にスクレーパ部材73が巻き込まれることを、より確実に防止することができる。さらに、スクレーパ部材73の表面を導電性コート剤で被膜することにより、放電劣化を防止し、スクレーパ部材73が回収ローラ72上からトナーを剥離する能力を維持することができる。スクレーパ部材73の巻き込みを防止しし、トナーを剥離する能力を維持することにより、プリンタ500の安定化を図ることができる。
次に、回収ローラ72に巻き込まれにくいスクレーパ部材73の形状について説明する。図11は、回収ローラ72に巻き込まれにくい形状のスクレーパ部材73が回収ローラ72に接触している状態の模式図である。剥離ブレードであるスクレーパ部材73の先端部の回収ローラ72の表面と接触する接触部73aは、通常角度θが90[°]となるようにカットされている。しかし、図11の示すスクレーパ部材73では、接触部73aの角度θを95〜140[°]の鈍角状に形成している。このとき、角度θを140[°]以上にすると、回収ローラ72との間で密着する力が弱くなり、滑りが生じて小粒径のトナーを阻止する力が弱くなる。
クリーニング装置7が有するスクレーパ部材73の接触部73aの角度θが90[°]であると、回収ローラ72に容易に巻き込まれる。しかし、図11に示すように、スクレーパ部材73の接触部73aを鈍角形状にすると巻き込まれそうになると、スクレーパ部材73の先端面73bが回収ローラ72表面に接触して巻き込み力に対抗して巻き込みづらくなる。このように、スクレーパ部材73の先端部が鈍角形状であることで、ブレードに高摩擦力が加わって巻き込み回転力が生じても、先端部が鈍角形状である為、巻き込み回転が阻止されて巻き込みが防止出来る。
なお、本実施形態のクリーニング装置7では、回収部材としてローラ状の回収ローラ72を有する構成について説明した。回収部材としては、ローラ状のものに限らず、表面移動するものであればよく、例えば、複数の張架部材に張架され、表面移動する無端ベルト状の回収ベルトであっても良い。
また、クリーニング装置7では剥離部材として、回収ローラ72にカウンター方向で接触する剥離ブレードとしてのスクレーパ部材73を備えているが、剥離部材としてはブレード状に限るものではない。例えば、四角形または三角形のブロック部材の角部が回収ローラ72に接触して、その表面上のトナーを剥離させる剥離ブロックであっても良い。
次に、本実施形態のクリーニング装置7で使用する潤滑剤について説明する。
潤滑剤は回収ローラ72表面に数ナノメートルの薄層を形成して保護膜を形成する。この保護膜は回収ローラ72とスクレーパ部材73との間で生じる放電現象によって回収ローラ72の表面が荒れることを防止する働きをする。実際にスクレーパ部材73に2000[V]、20時間の通電すると表面粗さRaが初期は0.05だったものが0.10となり悪化した。このとき、潤滑剤を塗布しながら通電するとほとんど表面粗さは変化しない。また、潤滑剤を塗布することで文字通り潤滑作用があり、回収ローラ72とスクレーパ部材73との間の摩擦係数を低減できて、ブレード状のスクレーパ部材73のブレードメクレや回収ローラ72の回転トルクを低くおさえることができる。
ミクロ的に見ると潤滑効果は表面に塗布された状態がブロックを積み上げたようなラメラ構造を持ち、分子層間ですべりを起こしやすいため、潤滑剤同士では付着しにくく、他の物体とは付着しやすい。よって弱い力で回収ローラ72表面に塗布されても容易に層状に潤滑剤は成膜される。成膜された潤滑剤層は回収ローラ72との界面ではがれるのではなく、潤滑剤の層間ですべることで潤滑作用が得られる。
潤滑剤の材質としてはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、パルミチン酸マグネシウウム、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸鉛、リノレン酸コバルト等がある。
また、塗布方法として固体状に成形した潤滑剤を、ブラシを介して回収ローラ72に塗布する方法や、直接回収ローラ72に押し付ける方法がある。塗布する量は固形化された潤滑剤を被着物に押し付ける圧力によって決まる。
次に、本実施形態のプリンタ500で好適に用いられる感光体1について説明する。
感光体の基本的構成は、導電性支持体、潜像担持層、表面層(保護層)からなる。また、潜像担持層としては帯電可能な電気絶縁性であることが必要であるが、非光導電性の誘電層または光導電性を有した感光層が使用可能である。
感光体1とクリーニング装置7のブラシローラ71の接触圧は、従来のブレード方式に比べ大幅に小さくなっているが、ブラシローラ71を高速で回転すると経時で感光体表面が磨耗してくる。そこで長期寿命を確保するために、感光体保護層のバインダー樹脂を架橋構造としたり、架橋構造を有するバインダー樹脂の構造中に、電荷輸送部位を有する事で感光体1の表面が強固となって耐久性が向上する。
具体的には、バインダー樹脂の架橋構造の形成に関して、1分子内に複数個の架橋性官能基を有する反応性モノマーを使用し、光や熱エネルギーを用いて架橋反応を起こさせ、3次元の網目構造を形成するものである。この網目構造がバインダー樹脂として機能し、高い耐摩耗性を発現するものである。
電気的な安定性、耐刷性、寿命の観点から、上記反応性モノマーとして、全部もしくは一部に電荷輸送能を有するモノマーを使用することは非常に有効な手段である。このようなモノマーを使用することにより、網目構造中に電荷輸送部位が形成され、保護層としての機能を十分に発現することが可能となる。
電荷輸送能を有する反応性モノマーとしては、同一分子中に電荷輸送性成分と加水分解性の置換基を有する珪素原子とを少なくとも1つずつ以上含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とヒドロキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とカルボキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とエポキシ基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とイソシアネート基とを含有する化合物等が挙げられる。これら反応性基を有する電荷輸送性材料は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
さらに好ましくは、電荷輸送能を有するモノマーとして、電気的・化学的安定性が高いこと、キャリアの移動度が速いこと等から、トリアリールアミン構造を有する反応性モノマーが有効に使用される。
これ以外に塗工時の粘度調整、架橋型電荷輸送層の応力緩和、低表面エネルギー化や摩擦係数低減などの機能付与の目的で1官能及び2官能の重合性モノマー及び重合性オリゴマーを併用することができる。これらの重合性モノマー、オリゴマーとしては、公知のものが利用できる。
また、熱または光を用いて正孔輸送性化合物の重合または架橋を行うが、熱により重合反応を行う際には、熱エネルギーのみで重合反応が進行する場合と重合開始剤が必要となる場合があるが、より低い温度で効率よく反応を進行させるためには、開始剤を添加することが好ましい。
光により重合させる場合は、光として紫外線を用いることが好ましいが、光エネルギーのみで反応が進行することはごく稀であり、一般には光重合開始剤が併用される。
この場合の重合開始剤とは、主には波長400[nm]以下の紫外線を吸収してラジカルやイオン等の活性種を生成し、重合を開始させるものである。なお、本発明においては、上述した熱及び光重合開始剤を併用することも可能である。
このように形成した網目構造を有する電荷輸送層は、耐摩耗性が高い反面、架橋反応時に体積収縮が大きく、あまり厚膜化するとクラックなどを生じる場合がある。このような場合には、保護層を積層構造として、下層(感光層側)には低分子分散ポリマーの保護層を使用し、上層(表面側)に架橋構造を有する保護層を形成しても良い。
感光体1の具体例としては、保護層塗工液及び膜厚・作成条件を次のようにしたものが挙げられる。すなわち、メチルトリメトキシシラン182部、ジヒドロキシメチルトリフェニルアミン40部、2−プロパノール225部、2%酢酸106部、アルミニウムトリスアセチルアセトナート1部を混合し、保護層用の塗布液を調製し、この塗布液を電荷輸送層の上に塗布・乾燥し、110[℃]、1時間の加熱硬化を行い、膜厚3[μm]の保護層を形成する。
また、感光体1の他の具体例としては、保護層塗工液および膜厚・作成条件を次のように代えた以外は感光体1と同様にして作成した。
下記の化1に示す構造式(I)の正孔輸送性化合物を30部、下記の化2に示す構造式(II)のアクリルモノマー及び光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)0.6部を、モノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し、表面保護層用塗料を調製し、この塗料をスプレーコーティング法により先の電荷輸送層上に塗布し、メタルハライドランプを用いて500[mW/cm2]の光強度で30秒間硬化させることによって、膜厚5[μm]の表面保護層を形成する。
Figure 2009042308
Figure 2009042308
次に、プリンタ500で用いるトナーについて説明する。
電子写真はデジタル化、複合化が進み高画質化への要求がこれまで以上に増大している。そのため画質再現性向上を目的としたトナーの小粒径化が求められている。また、製造時の環境負荷低減についても省エネルギーを求める社会的な要望が強くなってきた。これまでのトナー製造方法として溶融混練粉砕法が主流であったが、小粒径にするほど生産性が低下し、製造コスト上昇、製造時の環境負荷が大きくなるといった問題があった。これに対して最近のトナー工法である重合法は小粒径且つシャープな粒径分布制御が比較的容易であり、着色剤及びWAXなどを内包する構造制御が可能な為、注目されている。しかし、重合法は通常の工程であるとトナーの形状係数SF1が大きくなる為、これまでのブレードクリーニングではクリーニングが出来ないという問題が生じてきた。そこで、重合法においては形状係数SF1を下げる為に異形化工程を設けてSF1を大きくしてブレードクリーニングで使用してきた。しかし、この異形化工程はコストが高くなるというデメリットがあった。
以下、トナーの形状係数について説明する。
図12は形状係数SF1を求めるための説明図であり、図13は形状係数SF2を求めるための説明図である。
形状係数SF1とは、図12に示すように、球状物質の形状における丸さの割合を示す数値であり、球状物質を二次元平面上に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた値で表される。つまり、SF1は下記の数式(1)により算出される。
SF1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・(1)
また、形状係数SF2は、図13に示すように、物質の形状における凹凸の割合を示す数値であり、物質を二次元平面上に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで割って、100/4πを乗じた値で表される。つまり、SF2は下記の数式(2)により算出される。
SF2={(PELI)2/AREA}×(100/4π)
形状係数SF2については、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー像を100回無作為にサンプリングし、その画像情報は、インターフェースを介して、ニコレ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入して解析を行い、上式より算出したものである。
形状係数SF1の値が100の場合、トナー形状は真球となり、形状係数SF1の値が大きくなるほど不定形となる。一般的にトナーの形状が球形に近くなるとトナーとトナーあるいはトナーと像担持体との接触状態が点接触になるため、トナー同士の吸着力は弱くなって流動性が高くなる。又、トナーと像担持体との吸着力も弱くなって転写率は高くなる。
本実施形態で使用したトナーは有機溶媒中にウレア結合しうる変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂、着色剤を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、水溶媒体中で粒子化するとともに重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去、洗浄、乾燥して得られたトナーを用いた。球形トナーを得る製造方法として、先述の製造方法以外に公知の乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法等の重合法を用いてもよいし、従来の粉砕法でえられたトナーを熱処理によって球形化処理したものを用いてもよい。
また、本実施形態のトナーとしては、形状係数SF1が100〜150であるものが好ましい。さらに、平均粒径が6[μm]以下の小粒径のトナーを用いることが好ましい。このようなトナーを用いることにより、1200[dpi]以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能である。
ユニット装置であるプロセスカートリッジ100とは感光体1を含んで、複数の画像形成デバイスを一体化構成したもので、画像形成装置であるプリンタ500から容易に着脱できる構造体をいう。画像形成デバイスは帯電手段、クリーニング手段、現像手段、書き込み手段、更に感光体1である。これらのユニットの一つ以上と感光体1とを一体化構成することでプロセスカートリッジ100は得られる。
図1中のプロセスカートリッジ100は、クリーニング装置7、現像装置6、帯電装置2及び感光体1を一体化構成にして脱着可能な構造体した例である。他のプロセスカートリッジ100の例としては感光体1とクリーニング装置7及び帯電装置2を一体化して磨耗損傷部品の少ない現像装置6を分離して構成にしても良い。
また、本実施形態では、ひとつのプロセスカートリッジを備えたモノクロ画像形成装置に本発明のクリーニング装置7を適応しているが、これに限られない。例えば、図14に示すような、マゼンタ・シアン・イエロー・ブラックの4つのプロセスカートリッジ100Y、C、M、Kを横に並べて配置してタンデム画像形成部を構成するカラー画像形成装置に適応できる。
また、図14の例ではトナーはマゼンタ、シアン、イエローそしてブラックと示しているが、他に、中間色を出す為にライトブラック、ライトシアン、ライトマゼンタなど更に増やしてプロセスカートリッジを装着しても良い。
また、感光体1上のトナー像を中間転写体としての中間転写ベルトに転写し、その中間転写ベルト上のトナー像を転写紙に転写する中間転写方式の画像形成装置にも適応することができる。このとき、本発明のクリーニング装置は、感光体上に付着した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置のみならず、中間転写ベルト上に付着した転写残トナーをクリーニングする中間転写体クリーニング装置としても適用できる。中間転写体としては、ベルト状の中間転写ベルトのほか、ドラム状の中間転写ドラム等を用いることができる。中間転写体の電気的特性(体積抵抗率、表面抵抗率など)、厚さ、構造(単層、二層、それ以上の複層)、材料、材質等は、作像条件などにより適切なものを種々選択して採用することができる。
また、本発明のクリーニング装置は、感光体や中間転写体などの像担持体をクリーニングするものに限らず、トナーが付着し得る表面移動体をクリーニングするクリーニング装置であれば適用可能である。例えば、紙搬送ベルト12をクリーニングするベルトクリーニング装置15にクリーニング装置7と同様の構成のクリーン装置を用いてもよい。これにより、紙搬送ベルト12が良好にクリーニングされ、転写紙Pの裏汚れの発生を防止することができる。
以上、本実施形態によれば、クリーニング装置7は、被清掃体である感光体1の表面に接触するように表面移動して、感光体1の表面上に付着する所定の極性に帯電したトナーを静電的に除去するブラシローラ71を有する。また、ブラシローラ71に接触するように表面移動し、ブラシローラ71に付着したトナーを回収する回収部材である回収ローラ72を有する。また、回収ローラ72の表面に接触して、回収ローラ72の表面に付着したトナーを回収ローラ72の表面から剥離させる剥離部材であるスクレーパ部材73とを有する。また、クリーニング装置7は、回収ローラ72に潤滑剤を供給する回収部材潤滑剤供給手段を構成する第二潤滑剤塗布装置32を有する。第二潤滑剤塗布装置32を有することにより、ブラシローラ71を介して、回収ローラ72の表面に潤滑剤を供給することができ、回収ローラ72の表面とスクレーパ部材73との接触部で摩擦力が増加することを防止することができる。このため、回収ローラ72やスクレーパ部材73が磨耗することを防止し、各部材の長寿命化を図ることができる
また、クリーニング装置7が有する剥離部材であるスクレーパ部材73は、ブレード状で、回収部材である回収ローラ72の表面移動方向に対してカウンター方向で接触する剥離ブレードである。スクレーパ部材73が、回収ローラ72にカウンター方向で接触する剥離ブレードであることにより、回収ローラ72上のトナーを確実に除去することができるが、回収ローラ72に巻き込まれるおそれがある。しかし、回収ローラ72に潤滑剤を供給するため、スクレーパ部材73が巻き込まれることを防止しつつ、回収ローラ72上のトナーを良好に剥離し、除去することができる。
また、クリーニング装置7は、剥離ブレードであるスクレーパ部材73の回収部材である回収ローラ72の表面に接触する先端部の接触部73aは鈍角形状である。これにより、スクレーパ部材73と回収ローラ72との間に高摩擦力が加わって巻き込み回転力が生じても、スクレーパ部材73の先端面73bが回収ローラ72の表面に接触して先端部の回転が阻止され、巻き込みを防止できる。
また、クリーニング装置7は、剥離ブレードであるスクレーパ部材73は、回収部材である回収ローラ72に接触する先端部、または、表面全体が導電性コート剤で被膜されている。これにより、スクレーパ部材73の回収ローラ72との接触部での摩擦係数を下げることができ、回収ローラ72にスクレーパ部材73が巻き込まれることを、より確実に防止することができる。
また、クリーニング装置7は、回収部材が、ローラ形状の回収ローラ72であることにより、無端ベルトを用いた構成よりも簡易な構成で、良好なクリーニング性を実現することができる。
また、クリーニング装置7では、被清掃体である感光体1表面上のトナーの帯電極性を所定の極性となるように制御するトナー極性制御ブレード75を備える。また、トナー極性制御ブレード75は、ブラシローラ71が感光体1と接触する位置に対して感光体1の表面移動方向上流側で感光体1の表面に接触する。トナー極性制御ブレード75と感光体1との接触部を通過するトナーの帯電極性を負極性に揃えることにより、その下流側のブラシローラ71による静電クリーニングをより確実に行うことができる。さらに、感光体1上のトナーをトナー極性制御ブレード75の摺擦によって除去することにより、ブラシローラ71と感光体1との接触部にブラシローラ71で除去できる量を超えるトナー量が入力されることを防止できる。これにより、感光体1上のトナーをより確実に除去することができる。
また、クリーニング装置7は、剥離部材であるスクレーパ部材73に所定の極性とは逆極性の正極性の電圧を印加する剥離部材電圧印加電源である不図示の電源を有し、スクレーパ部材73は導電性の部材である。これにより、スクレーパ部材73から回収ローラ72の表面にトナーの極性とは逆極性の電荷を付与することができる。これにより、回収ローラ72からトナーを剥離するときの剥離放電に起因する回収ローラ72の表面の電位が低下することを防止することができる。
また、実施例2のクリーニング装置7は、回収部材潤滑剤供給手段である第二潤滑剤塗布装置32は、ブラシローラ71が回収部材である回収ローラ72に接触する位置に対して回収ローラ72の表面移動方向下流側、且つ、剥離部材であるスクレーパ部材73が回収ローラ72に接触する位置に対して回収ローラ72の表面移動方向上流側で、回収ローラ72の表面に潤滑剤を供給する。これにより、第二固形潤滑剤32aから消費される潤滑剤は全て回収ローラ72に供給されるため、実施例2のクリーニング装置7の回収部材潤滑剤供給手段は、経済性の点で優れている。
また、実施例1のクリーニング装置7の回収部材潤滑剤供給手段を構成する第二潤滑剤塗布装置32は、ブラシローラ71を介して回収部材である回収ローラ72に潤滑剤を供給する。ブラシローラ71で回収ローラ72上に潤滑剤を引き伸ばすことができ、引き伸ばされた潤滑剤は回収ローラ72上に潤滑層を形成するため、回収ローラ72の表面とスクレーパ部材73との摩擦力を確実に低下させることができる。
また、実施例3のクリーニング装置7は、回収部材潤滑剤供給手段である潤滑剤塗布装置30を備え、潤滑剤塗布装置30は潤滑剤を供給する対象に固形潤滑剤30aを接触させて潤滑剤を供給するものである。そして、一つの固形潤滑剤30aがブラシローラ71と回収ローラ72とに接触することにより、一つの潤滑剤塗布装置30で、感光体1と回収ローラ72との両方に潤滑剤を塗布することができる。
また、本実施形態の画像形成装置であるプリンタ500は、潜像担持体である感光体1と、感光体1を帯電せしめる帯電手段である帯電装置2と、感光体1上に静電潜像を形成する潜像形成手段である露光装置とを有する。また、感光体1上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段である現像装置6と、感光体1上のトナー像を被転写材に転写する転写手段である転写装置5を有する。そして、転写後の感光体1を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段として、クリーニング装置7を用いる。このため、良好にクリーニングが成された感光体1を用いて画像形成を行うことができるので、良好な画像形成を行うことができる。
また、図11に示すプリンタ500は、現像手段として複数の現像装置6と、複数の現像装置6と同数の潜像担持体である感光体1と、複数の感光体1と同数のクリーニング装置7とを有し、感光体1の1つに対して現像装置6の一つと、クリーニング装置7の一つとが対向する。すなわち、図11のプリンタ500は、図1に示すプロセスカートリッジ100を複数個、具備した画像形成装置である。少なくとも感光体1とクリーニング装置7とを備えるプロセスカートリッジ100をプリンタ500本体から着脱可能とすることにより、各色毎に消耗品を交換することができ、操作性が向上する。
また、像担持体である感光体1の保護層、または、電荷輸送部位の構造中のバインダー樹脂が、架橋型構造を有することで高剛性のブラシでクリーニングしても感光体層の摩耗劣化を抑制することができるため、感光体1の高寿命化を図ることができる。
また、画像形成装置であるプリンタ500としては、中間転写体としての中間転写ベルトを備えるものであっても良い。このプリンタ500は、像担持体である感光体1と、感光体1上にトナー像を形成するトナー像形成手段としての作像部(帯電装置2、露光装置、現像装置6、クリーニング装置7など)を有する。また、感光体1上に形成されたトナー像を中間転写ベルトに一次転写する一次転写手段と、中間転写ベルト上のトナー像を被転写材である転写紙Pに転写する二次転写手段を有する。さらに、二次転写後の中間転写ベルトを被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する中間転写体クリーニング手段とクリーニング装置7と同様の構成のクリーニング装置を用いる。これにより、良好にクリーニングが成された中間転写ベルトで画像形成を行うことができるので、良好な画像形成を実現することができる。
また、トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150の範囲にあるものを用いることで、これまでのクリーニング方式では適用できなかったトナーを使用することが可能となって、転写効率が上がり廃棄トナーが減少することで省エネルギー化及び省資源化を図ることができる。
また、被清掃体である感光体1と少なくとも感光体1表面をクリーニングするクリーニング手段であるクリーニング装置7とを一体に支持し、画像形成装置であるプリンタ500本体に対して着脱自在なユニット装置であるプロセスカートリッジ100を構成することにより、消耗品の着脱交換の操作性が向上する。
本実施形態に係るプリンタ全体の概略構成を示す説明図。 クリーニング装置の概略構成を示す説明図。 転写残トナーの帯電分布を示すグラフ、(a)は、ブレード接触部を通過する前の帯電分布、(b)は、ブレード接触部を通過した後の帯電分布。 静電クリーニングの概念図。 電位差による移動モデル、(a)は、各部材の電位差が良好な状態、(b)は、二次クリーニングでの電位差が不足した状態。 スクレーパ部材に印加する電圧と、回収ローラ表面電位との関係を示すグラフ。 実施例1のクリーニング装置を備えたプリンタの作像部の概略説明図。 比較例のクリーニング装置を備えたプリンタの作像部の概略説明図。 実施例2のクリーニング装置の概略説明図。 実施例3のクリーニング装置の概略説明図。 回収ローラに巻き込まれにくい形状のスクレーパ部材が回収ローラ72に接触している状態の模式図。 形状係数SF1を求めるための説明図。 形状係数SF2を求めるための説明図。 タンデム式のカラー画像形成装置の概略構成図。
符号の説明
1 感光体
2 帯電装置
2a 帯電ローラ
3 給紙カセット
3a 給紙ローラ
5 転写装置
6 現像装置
7 クリーニング装置
8 除電ランプ
9 定着装置
10 排紙ローラ対
12 紙搬送ベルト
12a 転写ローラ
12b 駆動ローラ
13 搬送ローラ対
14 レジストローラ対
15 ベルトクリーニング装置
30 潤滑剤塗布装置
30a 固形潤滑剤
31 第一潤滑剤塗布装置
31a 第一固形潤滑剤
32 第二潤滑剤塗布装置
32a 第二固形潤滑剤
71 ブラシローラ
71a コア部材
71b ブラシ繊維
72 回収ローラ
73 スクレーパ部材
73a 接触部
73b 先端面
75 トナー極性制御ブレード
100 プロセスカートリッジ
500 プリンタ
701 ブラシ電源
702 回収電源
706 ブレード電源

Claims (16)

  1. 被清掃体の表面に接触するように表面移動して、該被清掃体の表面上に付着する所定の極性に帯電したトナーを静電的に除去するブラシローラと、
    該ブラシローラに接触するように表面移動し、該ブラシローラに付着したトナーを回収する回収部材と、
    該回収部材の表面に接触して、該回収部材の表面に付着したトナーを該回収部材の表面から剥離させる剥離部材とを有するクリーニング装置において、
    該回収部材に潤滑剤を供給する回収部材潤滑剤供給手段を有することを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1のクリーニング装置において、
    上記剥離部材はブレード状で、該回収部材の表面移動方向に対してカウンター方向で接触する剥離ブレードであることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項2のクリーニング装置において、
    上記剥離ブレードの上記回収部材に接触する先端部は鈍角形状であることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項2または3のクリーニング装置において、
    上記剥離ブレードは、上記回収部材に接触する先端部、または、表面全体が導電性コート剤で被膜されていることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項1、2、3または4のクリーニング装置において、
    上記回収部材は、ローラ形状の回収ローラであることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5のクリーニング装置において、
    上記ブラシローラが上記被清掃体と接触する位置に対して該被清掃体の表面移動方向上流側で該被清掃体の表面に接触し、該被清掃体表面上のトナーの帯電極性を上記所定の極性となるように制御するトナー極性制御ブレードを備えることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6のクリーニング装置において、
    上記剥離部材に上記所定の極性とは逆極性の電圧を印加する剥離部材電圧印加電源を有し、
    該剥離部材は導電性の部材であることを特徴とするクリーニング装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置において、
    上記回収部材潤滑剤供給手段は、上記ブラシローラが上記回収部材に接触する位置に対して該回収部材の表面移動方向下流側、且つ、該剥離部材が該回収部材に接触する位置に対して該回収部材の表面移動方向上流側で、該回収部材の表面に該潤滑剤を供給することを特徴とするクリーニング装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置において、
    上記回収部材潤滑剤供給手段は、上記ブラシローラを介して上記回収部材に上記潤滑剤を供給することを特徴とするクリーニング装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置において、
    上記回収部材潤滑剤供給手段は上記潤滑剤を供給する対象に固形潤滑剤を接触させて潤滑剤を供給するものであり、
    一つの該固形潤滑剤が上記ブラシローラと上記回収部材とに接触していることを特徴とするクリーニング装置。
  11. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、
    該潜像担持体上のトナー像を被転写材に転写する転写手段と、
    転写後の該潜像担持体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    該潜像担持体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11の画像形成装置において、
    上記現像手段として複数の現像装置と、
    複数の該現像装置と同数の上記潜像担持体と、
    複数の該潜像担持体と同数の上記クリーニング装置とを有し、
    該潜像担持体1つに対して複数の該現像装置の一つと、複数の該クリーニング装置の一つとが対向することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項11または12の画像形成装置において、
    上記像担持体の保護層、または、電荷輸送部位の構造中のバインダー樹脂が、架橋型構造を有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 像担持体と、
    該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    該像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写する一次転写手段と、
    該中間転写体上のトナー像を被転写材に転写する二次転写手段と、
    二次転写後の該中間転写体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する中間転写体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    該中間転写体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項11、12、13または14の画像形成装置において、
    上記トナー像を形成するトナーは、形状係数SF−1が、100〜150であることを特徴とする画像形成装置。
  16. 少なくとも被清掃体と該被清掃体表面をクリーニングするクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なユニット装置において、
    該クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のクリーニング装置を用いたことを特徴とするユニット装置。
JP2007204606A 2007-08-06 2007-08-06 クリーニング装置、ユニット装置及び画像形成装置 Withdrawn JP2009042308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007204606A JP2009042308A (ja) 2007-08-06 2007-08-06 クリーニング装置、ユニット装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007204606A JP2009042308A (ja) 2007-08-06 2007-08-06 クリーニング装置、ユニット装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009042308A true JP2009042308A (ja) 2009-02-26

Family

ID=40443135

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007204606A Withdrawn JP2009042308A (ja) 2007-08-06 2007-08-06 クリーニング装置、ユニット装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009042308A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012088669A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Ricoh Co Ltd クリーニング装置および画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012088669A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Ricoh Co Ltd クリーニング装置および画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4756548B2 (ja) 潤滑剤供給装置、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2008309902A (ja) クリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP4947938B2 (ja) クリーニング装置、プロセスユニット、及び画像形成装置
US8107872B2 (en) Image forming apparatus and process cartridge
JP5493406B2 (ja) クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2009300860A (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP4704081B2 (ja) クリーニング装置、プロセスユニット、及び画像形成装置
JP2006259031A (ja) プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法
JP2011102958A (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP4874733B2 (ja) 画像形成装置
JP5578395B2 (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP5062984B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP5574220B2 (ja) クリーニング装置、ベルト装置および画像形成装置
JP4576224B2 (ja) プロセスユニット及び画像形成装置
JP2009042308A (ja) クリーニング装置、ユニット装置及び画像形成装置
JP2007147708A (ja) クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2009025471A (ja) クリーニング装置、ユニット装置及び画像形成装置
JP5233533B2 (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP2001005358A (ja) 湿式電子写真装置のクリーニング装置
JPH07325527A (ja) 画像形成装置
JP2011053613A (ja) クリーニング装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4834414B2 (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP2009092939A (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP2005195681A (ja) 画像形成装置
JP2008276141A (ja) クリーニング装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20101102