JP2009041974A - 磁界センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を極力少なくして小型軽量で製造が容易になると共に、反射戻り光を防止した磁界センサの提供。
【解決手段】光入出射部と、偏光分離素子と、レンズと、ガーネットと、ミラーとを備えて磁界センサを構成し、ガーネットの片面の光学面に、ガーネットの屈折率と同一の屈折率を有する屈折率整合素子を1つ設けると共に、ガーネットのもう一方の光学面上にミラーを設ける。屈折率整合素子とガーネットとミラーを、光入出射部の光入出射端部から順に、屈折率整合素子、ガーネット、ミラーの順に配置し、ガーネットと接しない屈折率整合素子の光学面を、ガーネットの光学面に対して傾いて形成することで、屈折率整合素子の形状を楔型に形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、膜状のビスマス置換希土類鉄ガーネットのファラデー効果を利用した反射型の磁界センサに関する。更に詳しく云えば、本発明は部品点数を極力少なくして小型軽量で製造が容易になると共に、反射戻り光を抑制した磁界センサに関するものである。
現在、一般に利用されている工業装置や民生機器などには、モーターや歯車などの回転装置や回転部分を有しているものが多い。科学技術の進歩と地球環境保護・省エネルギーに対する社会的要請の高まりから、産業装置、例えば航空機や船舶、又は乗用車などといった民生機器の制御をより高度・高精度に実施して対応しようとの試みがなされるようになってきた。回転機器・回転装置のより高度・高精度な制御を実現するためには、その回転速度や回転数を連続的に、しかも正確に測定しなければならない。そのためには、先ず、より正確に回転速度を計測することができる、簡便で小型軽量な測定装置を安価にしかも大量に提供して社会的要請に答える必要がある。
前記回転速度や回転数を測定する方法として、既に、電磁誘導を利用する方法や、磁気光学材料のファラデー効果を利用した光学式の磁界センサを用いる方法が提案されている。
電磁誘導を利用する方法として、既に航空機や自動車用エンジンなどの回転速度や回転数を計測・測定する回転速度計が実用化されている。しかし、電磁誘導を利用した回転速度計には、計測端子と機器本体との間の伝送線路 (ケーブル) で電磁気的雑音を受け易いと言った重大な欠点がある。又、電磁誘導を利用した回転速度計では電気回路を用いるため、有機溶剤などの可燃性物質を取り扱う危険物製造所や危険物取扱所といった危険物取扱施設では、防爆対策を実施しなければならないと言う重大な問題点がある。
これに対して光信号による回転速度計測、例えば、前記のような磁気光学材料のファラデー効果を利用した光学式の磁界センサは、電磁気的雑音の影響がほとんど無い。従って、有機溶剤などの可燃性物質を扱う場所でも防爆対策が不要になるなどの特長が有る。磁気光学材料を利用した磁界センサは、磁気光学材料が外部磁界の影響によって磁区構造が変化するという現象を利用するものである。即ち、前記磁界センサは、磁気光学材料を透過する光の偏光面が磁気光学材料の磁区構造の変化に伴って変化し、その偏光面を光強度の変化に変換して検知・計数して、回転速度や回転数を測定しようとするものである。
前記磁界センサには透過型と反射型がある。透過型は、信号光の入射、及び、透過の方向が一直線上に並ぶように構成部品を配置・配列する必要がある。従って、磁界セン
サ全体が信号光の伝搬方向に長大化するため設置場所に制約が発生し、使用目的と設置場所によっては、設置・採用することが出来なかった。
このような透過型磁界センサの欠点を改善する構成として、反射型の磁界センサが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1の反射型磁界センサは、センサヘッドへの入力光と、反射して戻ってくる出力光とを、1本の光ファイバで伝搬することにより、センサヘッドを小型化するという特徴を有する。しかしながら光の入出力を1本の光ファイバで行うため、特許文献1のセンサヘッドでは反射戻り光の防止対策が必要であった。前記反射戻り光を防止するために特許文献1の磁界センサでは、2個の直角プリズムの長辺面(斜面)の間にビスマス置換希土類鉄ガーネット膜(以下、ガーネット膜と表記)を挟むことで、ガーネット膜を光路に対して傾けて配置していた。従って、2個のプリズムが必要であるため部品点数が多くなり、磁界センサの大型化と製造コストの高騰という製造上の欠点があった。
特開平6−222120(第5−7頁、第4図)
そこで、更に部品点数が削減可能な反射型の磁界センサが考案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2の磁界センサは図6に示すように、一つの光入出力光ファイバ100の端部に、偏光子101、基板付きガーネット膜102、ミラー103をこの順序で配列してなる反射型光磁界センサである。更にガーネット膜102の (111)軸が、光信号の光路に対して 5度以上20度以下の範囲で傾き、前記偏光子101及び基板付きガーネット膜102を図7に示すように楔型に成形する。
特開平10−31057(第2−4頁、第1−2図)
図7に示す通り、ガーネット102の基板102aを楔型に成形すると共に、偏光子101も楔型に成形することにより、光ファイバ100への反射戻り光の結合を防止し、本来検出したい信号光の検出精度が向上する。センサヘッドの作製は、先ず基板付きガーネット膜102のガーネット膜側と偏光子101とをエポキシ系接着剤で固定し、その後、基板102a側と偏光子101をそれぞれ角度θ1(13.2度)傾くように研磨することで行われる。更に、基板102a側に金の薄膜を堆積させてミラー103を形成し、その後、所定の寸法(1.2mm四方) の大きさに切断した。このような構成により、偏光子101表面での反射光と、ミラー103からの反射光が逆方向に向かうため、光ファイバ100への反射戻り光が低減される。更に、特許文献1の磁界センサで備えていた2個のプリズムを使用することなく反射戻り光が低減可能となったため、部品点数の削減も可能となった。
しかしながら、特許文献2の磁界センサの構成でも、楔形状の光学部品が2個(偏光子101と基板102a)必要となるため、成形加工を施す部品点数が増加してしまい、製造コストの高騰を招いていた。
更に、ガーネット膜102側と偏光子101とを接着固定する光学接着剤(エポキシ系接着剤)に於いて、屈折率がガーネットの屈折率(約2.3)と整合する光学接着剤が従来は存在しなかったため、止むを得ず特許文献2では、ガーネット膜102と偏光子101との間に、比較的屈折率が近いSGGG基板(屈折率1.9)を屈折率整合部材として使用していた。従って、ガーネット膜102とSGGG基板との屈折率差による界面反射によって、反射戻り光が発生してしまい、反射戻り光を防止できるレベルまでは達していなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を極力少なくして小型軽量で製造が容易になると共に、反射戻り光を防止した磁界センサを提供することである。
本発明の請求項1に記載の磁界センサは、光入出射部と、偏光分離素子と、レンズと、ガーネットと、ミラーとを備え、
ガーネットの片面の光学面に、ガーネットの屈折率と同一の屈折率を有する屈折率整合素子が1つ設けられると共に、ガーネットのもう一方の光学面上にミラーが設けられ、
屈折率整合素子とガーネットとミラーは、光入出射部の光入出射端部から順に、屈折率整合素子、ガーネット、ミラーの順に配置され、
ガーネットと接しない屈折率整合素子の光学面が、ガーネットの光学面に対して傾いて形成されることで、屈折率整合素子の形状が楔型に形成されることを特徴とする磁界センサである。
更に、請求項2に記載の磁界センサは、
屈折率整合素子、ガーネット、及びミラーが、磁界センサ内部を伝搬する光の光路に対して傾けて配置されることにより、
ガーネットの光学面とミラーの反射面に対して光が垂直に入射されることを特徴とする請求項1記載の磁界センサである。
本発明の請求項1記載の磁界センサに依れば、ガーネットとミラーとを一体化することで、磁界センサの小型化が図られるため、ガーネットと被測定対象との測定距離を短縮することが可能となる。従って、被測定対象の磁界をより正確に計測することが出来る。
更に、屈折率整合素子にガーネットと同一の屈折率を有する光学材料を使用することにより、屈折率整合素子とガーネットとの界面に於けるフレネル反射を防止して、光ファイバへの反射戻り光を防止することが可能となる。
更に、楔形状の光学部品を屈折率整合素子の1個に抑えて磁気センサを構成することにより、成形加工を施す部品点数を削減して製造の容易化が図られると共に、磁界センサの小型軽量化も達成される。
更に本発明の請求項2記載の磁界センサに依れば、ガーネットの光学面とミラーの反射面に伝搬光を垂直に入射させることにより、ミラーの反射面での光ファイバへの反射戻り光を防止することが可能となる。
以下、本発明に係る磁界センサの最良の実施形態を、図1乃至図5に基づいて詳細に説明する。なお、各図に示してあるx軸乃至z軸は、それぞれの図で一対一に対応している。図1(a)及び(b)に、光の伝搬方向をz軸、z軸に直交する面内のそれぞれ水平方向をx軸、垂直方向をy軸としたときの、磁界センサ1の光入出射部2からミラー7までの各光学部品の構成と配置を示す。なお、伝搬光が各光学部品内部を透過する際の光路は破線で表し、それ以外の光路は実線で表すものとする。
本発明の磁界センサ1は、図1に示すように、偏光子としての偏光分離素子3、レンズ4、被測定対象の磁界を測定するファラデー回転子として機能するガーネット6、ガーネット6の屈折率と同一の屈折率を有する屈折率整合素子5の各光学部品を備える。更に、これら光学部品の一端側に光入出射部2が配置されると共に、前記各光学部品を挟んで光入出射部2の反対側には、ミラー7が備えられている。
各光学部品は、光入出射部2の光入出射端部からz軸方向に順に、偏光分離素子3,レンズ4,屈折率整合素子5,ガーネット6と配置されている。各光学部品のそれぞれの光学面には、SiO2/TiO2等の反射防止コートを施すことが望ましい。
光入出射部2は、導波路として用いられる単芯の光ファイバで構成されている(以下、必要に応じて、光ファイバ2と表記する)。光ファイバ2はシングルモード光ファイバ(Single Mode Fiber:SMF)である。光ファイバ2は光を発振する図示しないレーザーダイオード(Laser Diode:LD)に光学的に接続されており、LDから出射された光を伝搬して前記光学部品に出射すると共に、ミラー7によって反射された反射光を受光して、図示しない受光器へと反射光を伝搬させる。
偏光分離素子3は、光ファイバ2から出射された光を常光線と異常光線に分離すると共に、ミラー7で反射して戻ってくる前記常光線と異常光線との合成を行う、複屈折性の光学部品であり、光ファイバ2の入出射端部と対向するように配置される。複屈折性の光学部品としては、例えば、ルチル(TiO2),方解石(CaCO3),イットリウム・オソバナデート(YVO4),アルファバリウム・ボーデート(αBaB2O4)等の複屈折単結晶が使用される。又、図1及び図4より、光学面の法線に対する結晶軸X1方向は、x軸に対して約42〜50度前後(最も好ましくは47.8度)に設定されるが、光学面上における結晶軸X2の方向は、x軸方向に平行に設定される。更に、光学面の面方向が、伝搬光の光路に対して垂直となるように偏光分離素子3は配置される。
レンズ4は、入射した光の収束を行うもので、非球面レンズ,ボールレンズ,平凸レンズ或いは分布屈折率レンズ等を使用することが出来る。
ガーネット6は、偏光分離素子3及びレンズ4を透過した光を入射して、その光の偏光面を回転させる非相反性の偏光面回転素子であり、被測定対象(例えば電力線)の近傍に設置され、その被測定対象からの磁界が印加されることで、その磁界の強度に比例した回転角を発生する。ガーネット6には、使用波長帯域で磁気飽和時の回転角が22.5度である出来るだけ薄い物を使用する。ガーネット6としては、強磁性のビスマス置換型ガーネットが最適である。更に偏光面の回転方向は、図4及び図5に示すように偏光分離素子3からz軸方向に見たときに、反時計方向に設定される。また、ガーネット6の外形は平板状に形成される。
ガーネット6の片面の光学面には、ガーネット6の屈折率と同一の屈折率を有する1つの屈折率整合素子5が設けられる。前記のビスマス置換型テルビウム−鉄−ガーネットの屈折率は約2.3なので、屈折率整合素子5にはSrTiO3が最適である。なお、屈折率整合素子5はガーネット6と同一の屈折率を有する光学材料が最も望ましいが、磁界センサ1の要求特性により、屈折率整合素子5とガーネット6の界面でのリターンロスが25dB以上必要な場合は、屈折率整合素子5の屈折率は2.1〜2.5の範囲と設定することが出来る。
一方、ガーネット6と接しない屈折率整合素子5の光学面は、研磨によりガーネット6の光学面に対して斜め成形角φだけ傾いて形成される(図2参照)。斜め成形角φはリターンロスを25dB以上とすると、0.85度以上と設定される。従って、屈折率整合素子5の外形形状は楔型に形成される。ガーネット6と屈折率整合素子5の一体化は、屈折率整合素子5の片面の光学面上に、エアロゾルデポジッション法によりガーネット6を成膜することで行うことが望ましい。
更に、ガーネット6のもう一方の光学面上にはミラー7が設けられる。ミラー7は、ガーネット6を透過した光を反射する反射鏡であり、本実施の形態では一例として、ガーネット6の表面にSiO2/TiO2をコーティングした全反射膜が用いられる。
屈折率整合素子5とガーネット6とミラー7は、光ファイバ2の光入出射端部から順に、屈折率整合素子5、ガーネット6、及びミラー7の順に配置される。屈折率整合素子5、ガーネット6、及びミラー7は、エアロゾルデポジッション法及び屈折率2.3を有する光学接着剤にて一体化されており、磁界センサ1内を伝搬する伝搬光の光路(z軸方向)に対して、図2に示すように傾斜設置角α分だけ傾けて配置される。傾斜設置角αは前記斜め成形角φの2倍に設定し、1.7度以上とする。
次に、磁界センサ1の動作について図3乃至図5を参照して説明する。図5の(A)〜(E)は、磁界センサ1に於いて、光ファイバ2からミラー7へと伝搬されて反射され、再び光ファイバ2に入射される伝搬光の偏光面の状態を示す図であり、それぞれ図3中の符号(A)〜(E)で示す各光路断面での偏光面の状態に対応している。なお図5では、横方向がx軸、縦方向がy軸、紙面に向かう方向がz軸であり、説明の便宜上、縦,横方向共に4分割し、横方向には1から4で、縦方向にはa〜dで、各光路断面での偏光成分の伝搬位置を示す。
前記LDから光ファイバ2に光が入射されると、その光は光ファイバ2を伝搬して、その光入出射端部から偏光分離素子3へと出射される。出射の際に光は一定の広がり角でビーム径が広がりながら、偏光分離素子3の光学面に入射される。
光ファイバ2から偏光分離素子3へと入射する光の入射位置は、マトリクスで見ると図5(A)に示すように、横方向では1と2の間で、縦方向ではbとcの間である。本実施の形態ではこのような位置を(1-2, b-c)と表す。
偏光分離素子3に入射された光は、図4(a)及び図5(B)に示すように、偏光分離素子3で結晶軸X2に直交した常光線と、平行な異常光線との、2つの偏光成分に分離される。異常光線となる偏光成分8bは結晶軸X2に平行な方向にシフトされ、偏光分離素子3から出射する際の伝搬位置は、図5(B)より(3-4,b-c)となる。一方、偏光成分8aは結晶軸X2の方向に対して直交するので偏光分離素子3内部ではシフトされず、常光線として伝搬位置が変更されないまま透過される。従って偏光分離素子3から出射する光の伝搬位置は、図5(B)より(1-2, b-c)のままである。
偏光分離素子3を透過した光は、次にレンズ4の光軸に対し平行に、レンズ4に入射され、収束光に変換される。更に収束光の光線軸がz軸に対し平行となるようにレンズ4から出射される。このとき、レンズ4の前後で偏光状態は変化しない。
レンズ4を透過した光は、次に屈折率整合素子5の斜めに成形された光学面に入射され、その光学面でスネルの法則により屈折される。屈折された光がガーネット6の光学面に対して垂直に入射するように、斜め成形角φと傾斜設置角αを設定する。
ガーネット6は被測定対象からの磁界を受けているので、光がガーネット6に入射、透過する際に、光の偏光面は被測定対象からの磁界の強度に比例した角度θだけ回転する(図4(a)及び図5(C)参照)。本実施の形態ではその回転角度θは、反時計方向(左回り)に22.5度とした。
22.5度だけ回転してガーネット6から出射した光は、ミラー7の反射面上の反射点で一点反射される。前記傾斜設置角αの設定により、ミラー7の反射面に対しても光が垂直に入射される。ミラー7で反射された光は、再びガーネット6に入射され、反時計方向に更に22.5度だけ偏光面が回転される。従って、偏光面はガーネット6によって合計2θ(即ち45度)の角度で反時計方向に回転される。
次にガーネット6を透過した光は、レンズ4の光軸に対して平行に、レンズ4に広がりながら入射され、平行光に変換される。更にその光線軸がz軸に対し平行となるようにレンズ4から出射される。このとき、レンズ4の前後で偏光状態は変化しない。レンズ4から出射された光の偏光状態は、図4(b)及び図5(D)に示す通りであり、この偏光状態は前記角度2θで回転された状態と同一である。
レンズ4を透過した光は、次に偏光分離素子3に再び入射される。2θ度回転された偏光成分8a,8bは、偏光分離素子3によって相互に直交する常光線と異常光線とにそれぞれ分離される。これによって、光源から光ファイバ2を伝搬して磁界センサ1に入射された入射光は、4つの偏光成分に分離されることになる。
偏光分離素子3で分離されたそれぞれの常光線と異常光線は、偏光面の合計回転角2θが45度であったため、強度比は1:1となる。しかしながら、被測定対象からの磁界の強度に比例した角度分だけ回転するため、実際には合計回転角が45度とはならない場合もある。その場合は常光線と異常光線の強度比は1:1に対応せずバラツキが発生する。
偏光分離素子3透過時に、偏光成分8a,8bのそれぞれの異常光線は結晶軸X2方向へとシフトされ、伝搬位置が変換される(図4(b)及び図5(E)参照)。これにより、偏光成分8aの異常光線と、偏光成分8bの常光線とが合成されて偏光分離素子3から出射され、光ファイバ2に入射される。
光ファイバ2から図示しない受光器へと伝搬された光は、その強度が磁界強度として検出される。光の強度は、ガーネット6での偏光面の回転角度2θに比例し、更に回転角度2θは被測定対象からの磁界の強度に比例している。従って、受光器で光の強度を検出することにより、被測定対象からの磁界の強度の測定が可能となる。
磁界センサ1に依れば、ガーネット6とミラー7とを一体化しているので、磁界センサ1の小型化が図られて、ガーネット6と被測定対象との測定距離を短縮することが可能となる。これにより、被測定対象の磁界をより正確に計測することが出来る。
更に屈折率整合素子5に、ガーネット6と同一の屈折率を有する光学材料を使用することにより、屈折率整合素子5とガーネット6との界面に於けるフレネル反射を防止されて、光ファイバ2への反射戻り光を防止することが可能となる。
更に、本発明に係る磁界センサ1は、楔形状の光学部品を屈折率整合素子5の1個に抑えて構成されているため、成形加工を施す部品点数が削減されて製造の容易化が図られると共に、磁界センサ1の小型軽量化も達成される。
又、ガーネット6の光学面とミラー7の反射面に光を垂直に入射させることにより、ミラー7の反射面での光ファイバ2への反射戻り光を防止することが可能となる。
本発明の磁界センサは、モーター等の回転装置或いは歯車などの回転部分を有する航空機や船舶などの産業用装置、或いは乗用車などの民生機器の制御用に利用可能である。
(a)本発明に係る磁界センサの構成を示す平面図。(b)本発明に係る磁界センサの構成を示す側面図。 図1の磁界センサの屈折率整合素子とガーネットとミラーのみを抜粋した拡大図。 (a)図1の磁界センサの光の伝搬状態を示す平面図。(b)図1の磁界センサの光の伝搬状態を示す側面図。 (a)図1の磁界センサの、光ファイバからミラーへの光の伝搬状態を示す斜視図。(b)図1の磁界センサの、ミラーから光ファイバへの光の伝搬状態を示す斜視図。 図3に示す磁界センサを伝搬する光の偏光面状態を示す模式図。 従来の反射型磁界センサの構成を示す模式図。 図6の反射型磁界センサのセンサヘッドの作製工程を示す模式図。
符号の説明
1 磁界センサ
2 光入出射部(光ファイバ)
3 偏光分離素子
4 レンズ
5 屈折率整合素子
6 ガーネット
7 ミラー
8a,8b 偏光成分

Claims (2)

  1. 磁界センサは、光入出射部と、偏光分離素子と、レンズと、ガーネットと、ミラーとを備え、
    ガーネットの片面の光学面に、ガーネットの屈折率と同一の屈折率を有する屈折率整合素子が1つ設けられると共に、ガーネットのもう一方の光学面上にミラーが設けられ、
    屈折率整合素子とガーネットとミラーは、光入出射部の光入出射端部から順に、屈折率整合素子、ガーネット、ミラーの順に配置され、
    ガーネットと接しない屈折率整合素子の光学面が、ガーネットの光学面に対して傾いて形成されることで、屈折率整合素子の形状が楔型に形成されることを特徴とする磁界センサ。
  2. 屈折率整合素子、ガーネット、及びミラーが、磁界センサ内部を伝搬する光の光路に対して傾けて配置されることにより、
    ガーネットの光学面とミラーの反射面に対して光が垂直に入射されることを特徴とする請求項1記載の磁界センサ。
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