JPH1031057A - 反射型光磁界センサヘッド - Google Patents

反射型光磁界センサヘッド

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JPH1031057A
JPH1031057A JP8184868A JP18486896A JPH1031057A JP H1031057 A JPH1031057 A JP H1031057A JP 8184868 A JP8184868 A JP 8184868A JP 18486896 A JP18486896 A JP 18486896A JP H1031057 A JPH1031057 A JP H1031057A
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JP
Japan
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magnetic field
optical
crystal film
sensor head
field sensor
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JP8184868A
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Inventor
Kazushi Shirai
一志 白井
Norio Takeda
憲夫 武田
Kenji Ishigura
賢二 石蔵
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビスマス置換希土類鉄ガーネット膜を利用し
た、小型軽量、低価格での量産が可能な、反射型光磁界
センサヘッドを提供する。 【解決手段】 一つの光入出力端に、偏光子、 (111)ビ
スマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜、ミラーをこの
順序で配列してなる反射型光磁界センサヘッドにおい
て、該ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜の (11
1)軸が光信号の光路に対して 5度以上、20度以下の範囲
で傾き、該偏光子および基板付きの該ビスマス置換希土
類鉄ガーネット単結晶膜をテーパ形状とする。 【効果】 小型軽量で安価な光磁界センサヘッドを製造
できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビスマス置換希土類鉄
ガーネット膜のファラデー効果を利用した光磁界センサ
ヘッドに関する。更に詳しく云えば、本発明は、部品点
数を極力少なくして、小型軽量で信頼性が高く、容易に
量産が可能な反射型光磁界センサヘッドに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】現在、一般に汎用されている工業装置や
民生機器などには、モーターや歯車などの回転装置や回
転部分を有しているものが多い。科学技術の進歩と地球
環境保護・省エネルギーに対する社会的要請の高まりか
ら、産業装置、例えば、航空機や船舶などや民生機器、
例えば、乗用車などの制御をより高度・高精度に実施し
て対応しようとの試みがなされるようになってきた。回
転機器・回転装置のより高度・高精度な制御を実現する
ためには、その回転速度 (数) を連続的に、しかも正確
に測定しなければならない。そのためには、先ず、より
正確に回転速度を計測することのできる簡便で、より小
型軽量な測定装置を開発して、より安価に、しかも、大
量に提供して、社会的要請に答える必要がある。
【0003】回転速度を測定する方法として、既に、電
磁誘導を利用する方法 (センサ技術、1986年、12月号、
68頁) や磁気光学材料のファラデー効果を利用した光磁
界センサを用いる方法 (アプライド オプテイックス(A
pplied Optics)第28巻、第11号、1992頁(1989 年))が提
案されている。
【0004】電磁誘導を利用する方法は、既に、航空機
や自動車用エンジンなどの回転速度(数) の計測・測定
に用いられている。しかし、電磁誘導を利用した回転速
度計には、計測端子と機器本体との間の伝送線路 (ケー
ブル) で電磁気的雑音を受け易いと言った重大な欠点が
ある。また、電気回路を用いるため、有機溶剤などの可
燃性物質、即ち、危険物を取り扱う施設、換言すれば、
危険物製造所や危険物取扱所では、防爆対策を実施しな
ければならないと言う重大な問題点がある。
【0005】これに対して光信号による回転速度計測、
例えば、磁気光学材料が示すファラデー効果を利用した
光磁界方式では、電磁気的雑音の影響がほとんど無いと
か、有機溶剤などの可燃性物質を扱う場所でも防爆対策
が不要になるなどの特徴を有する。磁気光学材料を利用
した光磁界センサの基本原理は、磁気光学材料が外部磁
界の影響によって磁区構造が変化するという現象を利用
するものである。即ち、磁気光学材料を透過する光のみ
かけの偏波面が磁気光学材料の磁区構造の変化に伴って
変化し、その見かけの偏波面を、光強度の変化に変換し
て検知・計数して回転速度 (数) を測定しようとするも
のである。
【0006】光磁界センサには、透過型と反射型とがあ
る。透過型は、その構成部品の性質から、信号光の入
射、および、透過の方向が一直線上に並ぶように配置・
配列しなければならないため、その設置場所に制約があ
り、その使用目的と設置場所によっては、設置・採用す
ることができない。
【0007】透過型光磁界センサの欠点を改善する構成
として、本発明者らはすでにファラデー回転子としてフ
ァラデー効果が非常に大きいビスマス置換希土類鉄ガー
ネット単結晶膜を用いた小型高性能の反射型光磁界セン
サを提案した(特開平6-222120号)。ここに提案した反
射型の光磁界センサは、センサヘッドへの入力光と反射
して戻ってくる出力光とを1本の光ファイバで伝達でき
るため、センサヘッドが非常に小型化されるという特徴
を有する。しかしながら光の入出力を1本のファイバで
行うためこのセンサヘッドでは、ビスマス置換希土類鉄
ガーネット単結晶膜を光路に対して傾けて配置するた
め、2個のプリズムを使用する必要があった。その結果
ため、部品点数が多いため製造コストが高くなるという
製造上の欠点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述したように、本発明
者らは、光の入出力を1本のファイバで行う反射型光磁
界センサにおける部品点数を削減するため鋭意検討した
結果、本発明を完成した。すなわち、本発明は、一つの
光信号入出力路(4) 端に、偏光子(3) 、 (111)ビスマス
置換希土類鉄ガーネット単結晶膜(2) 、ミラー(1) をこ
の順序で配置した反射型光磁界センサヘッドにおいて、
該 (111)ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜(2)
が基板付きの (111)ビスマス置換希土類鉄ガーネット単
結晶膜(2)であり、該光信号の光路と該(2) の (111)軸
とが 5度以上、20度以下の範囲で傾き、該偏光子(3) お
よび基板付きの該(2) をテーパ形状としてなるものであ
ることを特徴とする反射型光磁界センサヘッドである。
【0009】そして、本発明においては、該光信号の光
路と基板付きの該(2) の (111)軸との傾きが10度以上、
15度以下の範囲とすることがより好ましく、また、該ミ
ラーが、基板付きの該(2) の基板側の表面に形成された
光学薄膜であることが好ましい。
【0010】本発明を実施するに際し、光源の波長は、
ファラデー回転子の感度、光透過率、光源の性能と価
格、および、検知器の感度などを総合的に考慮して選択
されるべきである。このためには、例えば、下記1)〜4)
を考慮すべきである。 1) ビスマス置換希土類鉄ガーネット(以下、適宜「B
IG」と記す) には、ウインドと呼ばれる光吸収係数の
比較的小さい領域があり、当該波長域を選択すべきであ
る。 2) BIGは、膜厚が 30 乃至 100μmの範囲で製造が
容易であるので、この厚み範囲で使用できるファラデー
回転係数が大きい領域がより好ましい。 3) 高出力の短波長半導体レーザや発光ダイオードが安
価に市販されている。 4) 光検出器の感度が高く、しかも、安価に入手でき
る。
【0011】従って、波長は 780nm乃至 850nmの近赤外
光を選ぶのが好ましい。また、次善の策として、光ファ
イバ通信で実用化されている 1300nm と 1550nm の波長
帯の光を選ぶことが好ましい。光源の波長が、上記の範
囲を逸脱すると、光吸収が大きくなったり、或いは、B
IGのファラデー回転係数が小さくなるなどの障害が現
れるため、信号光の検出が困難になったり、ファラデー
回転子の膜厚を厚くしなければならなくなるなどの種々
の問題点が生じるので好ましくない。
【0012】本発明は、特開平6-222120号の光ファイバ
等からなる一つの光入出力路、レンズ、偏光子、直角プ
リズム、 (111)BIG単結晶膜(ファラデー回転子)、
直角プリズム、ミラーの順に配置された光磁界センサヘ
ッドの代わりに、光ファイバ等からなる一つの光入出力
路、テーパ形状の偏光子、同じくテーパ形状の基板付き
の (111)BIG単結晶膜及びミラーで構成される。
【0013】本発明では、光出射端とミラーとの間の距
離が短くなるため、結合損失(光入出路から出射された
光のパワーと、ミラーで反射され再び光入出路に戻って
来る光のパワーとの差)が従来製品よりも小さく、その
ため光入出力路と偏光子との間に必要とされた集光用の
レンズを省略可能とできる。センサヘッドの構成上、結
合損失が大きく、そのためセンサとして十分機能しない
場合は、集光機能を有するレンズなどを設置する必要が
ある。この場合、従来のレンズ、例えば屈折率分布レン
ズを設置することで対応することができるが、その他
に、部品点数を増加させずに集光機能を賦与するのが好
ましく、光入出力路端を先球レンズとすること、テーパ
形状の基板付きの (111)BIG単結晶膜の基板をテーパ
形状に加工するにあたって、凹面ミラーまたはその近似
形状を賦与し、ミラーを形成することなどが例示され
る。
【0014】光入出力路は、特に特殊なものである必要
はなく、通常一般に市販されている光ファイバや、或い
は、ガラスや高分子フィルム母材内にパターニングされ
ている光導波路、および、空中伝搬路などの中から所望
によって適宜に選べば良い。通常一般には、その量産性
や小型化の観点から、特に、光ファイバを選ぶのが好ま
しい。光入出力路を光ファイバで形成するとき、使用す
る光ファイバの種類等には、特に制限はない。しかし、
ここに使用する光ファイバのコア直径を 50μm以下に
選ぶと、BIG の磁区幅の影響が現れて感度が不安定にな
ったり、或いは、光の結合効率が低下することがある。
従って、通常一般的には、市販のコア径 50 μm以上の
光ファイバから適宜に選択すれば、十分にその目的を達
成することができる。
【0015】光フィイバの例としては、ステップインデ
ックス光ファイバ (SI光ファイバ;200/230(コア 200μ
m、クラッド 230μm) 、ポリマークラッド光ファイ
バ、250/300)、グレーデッドインデックス光ファイバ
(GI光ファイバ;50/125)、QI光ファイバ (屈折率分布がS
I光ファイバとGI光ファイバとの中間; 100/140)などが
例示され、適宜、その目的に応じて選択できる。また、
中心側から、コア/コア/クラッドのダブルコアとして
出射を中心側、入射を主にその外側として利用するも
の、またはクラッドでも信号電送を可能としたもの(ク
ラッドモードの積極的利用)など入手できれば適宜使用
できる。
【0016】本発明に使用されるテーパ形状の偏光子と
しては、テーパ形状を賦与したときの性能が 20dB 以上
のものであれば特に制限は無く、ルチルや方解石からな
る複屈折性偏光子あるいは二色性のガラス偏光子(コー
ニング社製ポーラコア)が使用できる。
【0017】ファラデー回転子に用いる (111)ビスマス
置換希土類鉄ガーネット単結晶膜の組成には、特に制限
はないが、一般式: R3-XBiX Fe5-ZAZ O12 〔但
し、Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、
Ho、Er、Tm、Yb、Luの群から選ばれる少なくとも一種で
あり、Aは、Ga、Sc、Al、Inの群から選ばれる少なくと
も一種であり、 0.3≦x≦ 2.0、0≦z≦1.0 である〕
で示される希土類鉄ガーネット単結晶の中から適宜に選
ぶのが好ましい。
【0018】本発明のBIG単結晶は、公知の方法によ
って製造できる。とりわけ操作が容易で、しかも量産性
に優れた液相エピタキシャル(LPE) 法が好ましい。ま
た、液相エピタキシャル法を実施するとき、その基板と
しては、公知の何れの基板も使用し得るが、通常一般に
は、既に、SGGG基板と称して市販されている格子定数が
1.2490nm 乃至 1.2515nm 非磁性ガーネット[(GdCa)3(Ga
MgZr)5O12] の中から適宜に選べば良い。
【0019】本発明を実施するとき、BIG薄膜形成用
の非磁性基板は、通常、そのまま残して、基板側を斜め
に所定形状に研削加工して用いる。波長が 0.8μm帯で
はBIG単結晶膜の厚さが 100μm以下と薄いので、基
板を研磨する。また、波長 1.33 又は1.55μm帯では、
厚みを薄くする場合、光入出力路端部分の中心における
厚みが所定厚みとなるように、適宜、BIG単結晶膜の
一部も研磨されるように基板側から研磨する。
【0020】本発明を実施するとき、BIG単結晶膜の
(111)軸方向と光信号の光路とは 5度以上の傾き角を持
たせる必要がある。その理由はすでに、特開平6-102331
号で明らかにされているが、以下簡単に説明する。BI
G単結晶膜が外部磁界の有無によって、磁気的に飽和さ
れた状態と未飽和状態になるが、この状態変化を光の強
度で置き換えるのが光磁界センサの信号検出原理であ
る。
【0021】BIG単結晶膜の磁気的な飽和状態と未飽
和状態の差は、磁区構造の変化となって現れる。すなわ
ち、飽和状態が単一磁区構造(シングルドメイン)で、
未飽和状態が多磁区構造(マルチドメイン)となる。し
たがって、光がBIG単結晶膜を透過し、さらに反射さ
れ戻って来る際、シングルドメインであるかマルチドメ
インであるかによって、光の偏波面が異なっている結
果、戻ってきた光が偏光子を透過した後、光の強度が変
化する。
【0022】しかるに光路に対してBIG単結晶膜の
(111)軸が平行な配置をとると、BIG単結晶膜が磁気
的に飽和された状態(シングルドメイン)と未飽和状態
(マルチドメイン)のどちらでも、戻ってきた光の偏波
面に変化が見られなくなる。他方、光路に対して (111)
BIG単結晶膜の (111)軸にある傾き角を持たせると、
シングルドメイン状態にある場合と、マルチドメイン状
態にある場合とで、戻ってきた光の偏波面に変化が見ら
れるようになる。
【0023】これを個々のドメインと1つの微細な光路
の関係で見るとより理解が容易である。今、マルチドメ
イン状態にあるBIG単結晶膜に対して、光が垂直入射
すると、ミクロに見た場合、光が一つのドメインを通過
し、さらに反射して戻って来るときも同じドメインを通
過することとなる。この場合、BIG単結晶膜を通過し
た光の偏波面は、シングルドメイン状態にあるBIG単
結晶膜を通過した場合と同じ結果になる。すなわち、B
IG単結晶膜が外部磁場により飽和した状態と外部磁場
がない場合との識別が困難となる。
【0024】これに対して、光がBIG単結晶膜の法線
に対してある程度以上斜め入射すると、光が隣接する2
つ以上のドメインを通過することとなる。隣あった2つ
のドメインは逆向きのファラデー回転能を有するので、
通過長さに応じてファラデー回転を打ち消し合うことと
なる。この結果、シングルドメイン状態にあるBIG単
結晶膜を通過した場合とは、異なったものとなる。すな
わち、BIG単結晶膜が外部磁場により飽和した状態と
外部磁場がない場合との識別が可能となる。
【0025】したがって、BIG単結晶膜の (111)軸方
向(法線)に対する光の入射角の選択は非常に重要であ
る。本発明では、BIG単結晶膜の法線に対する光の角
度は5度以上が必要であり、好ましくは10度以上であ
る。BIG単結晶膜の法線に対する光の角度が大きくな
るにつれて、センサとしてのSN比が大きくなる(SNとし
ては 3dB以上が必要である)。しかし、角度が大きくな
るにつれて、光入出力端からミラーまでの距離が大きく
なる、換言すればセンサヘッドの長さが長くなり、結合
損失が大きくなり好ましくない。したがって、BIG単
結晶膜の法線に対する光の角度は20度以下が好ましく、
特に、15度以下が好ましい。
【0026】ミラーには特に制限はない。通常一般に市
販されているガラス等に金属を蒸着した金属薄膜鏡・ミ
ラー、または、BIG膜やその非磁性基板の表面に直
接、金、或いは、アルミニウム等を蒸着した金属薄膜ミ
ラー、若しくは、SiO2やTiO2等の酸化物の多層膜からな
る誘電体多層膜ミラーなどの中から所望によって適宜に
選べば良い。
【0027】本発明は、上記したミラーからの反射戻り
光の強度の差に基づいて、信号識別を行う。従って、本
発明を実施するに際し、各光部品の結合端面からの反射
戻り光が強いため、オン・オフ信号(オフ信号で戻り光
強度が最低となる)のうち、オフ信号と戻り光との区別
が困難となり、センサとしての機能が十分に果たせなく
なる場合は、各部品の端面には反射防止膜を施すことが
必要である。
【0028】本発明を実施するとき、偏光子とビスマス
置換希土類鉄ガーネット単結晶膜をテーパ形状にする手
段に特に制限はないが、両者を接着剤で張り合わせ斜め
に研磨する方法がコスト面で有効である。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、その実施態
様と効果を具体的に、かつ詳細に説明するが、以下の例
は、具体的に説明するためのものであって、本発明の実
施態様や発明の範囲を限定するものとしては意図されて
いない。
【0030】実施例1 図1に示す構造の反射型光磁界センサヘッドを作製し
た。図1において、符号1は金の薄膜からなるミラー、
符号2は、 1.2mm×1.2mmの基板付きのBIG単結晶膜
(三菱ガス化学社製、0.78μm用)のファラデー回転子
であり、BIGの厚さ 48μm、中心部分の基板の厚さ
は 390μmであり、BIGの飽和磁界は 1050 Oe、ファ
ラデー回転角は0.78μmで46.4度である。また、BIG
単結晶膜表面には波長0.78μmを中心波長とし、対接着
剤用の反射防止膜が施されている。符号3は 1.2mm×1.
2mm で、中心部分の厚さが 0.4mmのコーニング社製 0.8
μm帯用ガラス偏光子(商品名ポーラコア)である。符
号4は100/140 μm(コアの直径 100μm、クラッドの
直径 140μm)の石英光ファイバである。符号5は外径
1.0mmφのガラスキャピラリー、符号6は外径 2.9mm
φ、内径 1.9mmφのステンレス製の金属ジグである。
【0031】センサヘッドの作製は以下のように行っ
た。まず、ファラデー回転子2のBIG単結晶膜側と、
偏光子3とをエポキシ系接着剤で固定し、その後、ファ
ラデー回転子の基板側と偏光子をそれぞれ13.2度傾くよ
うに研磨した(図2参照)。その後ファラデー回転子2
の基板側に金の薄膜を堆積させ、ミラー1とした。そし
て 1.2mm×1.2mm の大きさに切断した。一方、光ファイ
バ4をガラスキャピラリー5の中心に埋め込み、同じく
エポキシ系接着剤で固定した。このファラデー回転子2
と偏光子3の一体化品の偏光子3側に、光ファイバ4と
ガラスキャピラリー5の一体化品をエポキシ系接着剤で
固定した。しかる後、これら一体化品のミラー側と金属
ジグ6をエポキシ系接着剤で接着固定し、反射型光磁界
センサヘッドとした。
【0032】次に、図3の評価装置に上記で製造した反
射型光磁界センサヘッドを供し、性能評価を行った。図
3において、符号7はシャープ社製 0.786μmの半導体
レーザ(LT024MD/PD型)光源、符号8はレンズ、符号9
は安藤電気社製のパワーメータ(AQ-1111型)、符号10は
100/140μm光ファイバ対応の三菱ガス化学社製の二分
岐光カプラ(分岐部分は光導波路からなり、この導波路
に光ファイバが接続されている)、符号11は光ファイバ
を結合させるためのコネクタ、符号12は 100/140μmの
光ファイバ(図1 における符号4 の光ファイバと同
じ)、符号13は本発明からなる光センサヘッドである。
【0033】評価手順を以下に示す。まず、光磁界セン
サヘッド13を磁界印加装置(マグネテイック社製、商品
名 MAGNET)の所定の位置に設置した。一方、光源7から
波長 0.786μmの信号光をレンズ8を介して光カプラ11
に導入し、反射型磁界センサヘッド13から反射し戻って
くる信号光をパワーメータ9で受けた。但し、パワーメ
ータで受光する光は、センサヘッドから戻って来る光の
他に、光カプラ10の未結合端子の端面からの戻り光もあ
る。そこで光カプラ10の未結合端面にはマッチッグオイ
ルを塗り、この部分での反射戻り光を極力小さくする、
という処理を行った。その結果、反射型磁界センサヘッ
ド10に磁界強度 1100 Oe の磁界を印加した状態と、磁
界をまったく加えない状態との光強度差は 5.3dBであっ
た。
【0034】比較例1 図1における偏光子の片面を4度に研磨し、かつファラ
デー回転子の基板面を4度に研磨した他は実施例1 とま
ったく同様にして反射型磁界センサヘッドを作製し、こ
れを評価した。その結果、反射型磁界センサヘッド13に
磁界強度 1100 Oe の磁界を印加した状態と、磁界をま
ったく加えない状態との光強度差は 1.6dBであった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ビスマス置換希土類鉄
ガーネット単結晶膜を用いて、小型軽量の反射型光磁界
センサヘッドを、工業的に、極めて容易に製造して提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明からなる反射型光磁界センサヘッドの構
成を示した模式図である。
【図2】本発明からなる反射型光磁界センサヘッドを構
成するに際し、ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶
膜からなるファラデー回転子と偏光子を一体化した後、
両者を傾けて研磨する方法を示した模式図である。
【図3】本発明からなる反射型光磁界センサヘッドの評
価方法を示した模式図である。
【符号の説明】
1 ・・・金薄膜からなるミラー 2 ・・・ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜
(基板付き)からなるファラデー回転子 3 ・・・偏光子 4 ・・・コア径 100μm、クラッド外径 140μmの
石英光ファイバ 5 ・・・ガラスキャピラリー 6 ・・・金属ジグ 7 ・・・半導体レーザー光源 8 ・・・レンズ 9 ・・・光検出器(パワーメータ) 6 ・・・金属ジグ 7 ・・・半導体レーザー光源 8 ・・・レンズ 9 ・・・光検出器(パワーメータ) 10 ・・・二分岐光カプラ 11 ・・・光コネクタ 12 ・・・100/140 μmの石英光ファイバ 13 ・・・光磁界センサヘッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの光信号入出力路(4) 端に、偏光子
    (3) 、 (111)ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜
    (2) 、ミラー(1) をこの順序で配置した反射型光磁界セ
    ンサヘッドにおいて、該 (111)ビスマス置換希土類鉄ガ
    ーネット単結晶膜(2) が基板付きの (111)ビスマス置換
    希土類鉄ガーネット単結晶膜(2) であり、該光信号の光
    路と該(2) の (111)軸とが 5度以上、20度以下の範囲で
    傾き、該偏光子(3) および基板付きの該(2) をテーパ形
    状としてなるものであることを特徴とする反射型光磁界
    センサヘッド。
  2. 【請求項2】 該光信号の光路と該(2) の (111)軸との
    傾きが10度以上、15度以下の範囲である請求項1記載の
    反射型光磁界センサヘッド
  3. 【請求項3】 該ミラーが、基板付き該(2) の基板側の
    表面に形成された光学薄膜である請求項1記載反射型光
    磁界センサヘッド。
JP8184868A 1996-07-15 1996-07-15 反射型光磁界センサヘッド Pending JPH1031057A (ja)

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JP (1) JPH1031057A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6128423A (en) * 1997-07-29 2000-10-03 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc Reflection type magneto-optic sensor
JP2007171804A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Kyocera Corp ファラデー回転ミラー
WO2024090561A1 (ja) * 2022-10-28 2024-05-02 シチズンファインデバイス株式会社 磁性膜及び磁界センサヘッド

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