JP2009041950A - 磁気式加速度センサ - Google Patents

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尚信 大川
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Abstract

【課題】複数軸方向の加速度を一つの素子で測定することができる小型化に適した磁気式加速度センサを提供すること。
【解決手段】本発明の磁気式加速度センサは、主面を有する第1基板11と、前記第1基板11に形成されたGMR素子111と、前記第1基板11との間でキャビティ13を形成するように前記第1基板11の主面上に接合されており、前記GMR素子111と対向するようにハード磁性層を有する錘122及びこの錘122を揺動可能に支持する梁123を持つ第2基板12と、を具備し、前記錘122は、被測定軸方向である第1及び第2軸方向毎にそれぞれ2つ設けられており、力が加わることにより、前記梁123を軸とする前記錘122の揺動に応じた前記GMR素子111の磁気抵抗の変化で加速度を測定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁力を用いて加速度を検知する磁気式加速度センサに関する。
加速度を検出するセンサとして、例えば磁気式加速度センサがある。この磁気式加速度センサにおいては、錘に磁気抵抗効果素子が配設され、その錘に対向する基板にハード磁性層を用いて形成した磁石が配設されており、錘に力が加わると錘が揺動し、これにより基板上の磁石と錘上の磁気抵抗効果素子との間隔が変わる。この間隔の変化により磁気抵抗効果素子に印加される磁界が変化し、この磁界の変化に基づく磁気抵抗効果素子の磁気抵抗の変化を利用して加速度の変化を検出する。
このような磁気式加速度センサとしては、錘を片持ち梁で支持する構成のものがある。このような構成は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開平9−203748号公報
しかしながら、上述した磁気式加速度センサにおいては、錘を片持ち梁で支持する構成であるために、1軸方向の加速度しか測定することができない。このため、複数軸方向の加速度を測定するためには、同じ構成のセンサを被測定方向分だけ準備する必要があり、小型化に不向きな構成である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、複数軸方向の加速度を一つの加速度センサで測定することができる小型化に適した磁気式加速度センサを提供することを目的とする。
本発明の磁気式加速度センサは、主面を有する第1基板と、前記第1基板に形成された磁気抵抗効果素子と、前記第1基板との間でキャビティを形成するように前記第1基板の主面上に接合されており、前記磁気抵抗効果素子と対向するようにハード磁性層を有する錘及びこの錘を揺動可能に支持する梁を持つ第2基板と、を具備し、前記錘は、被測定軸方向である第1及び第2軸方向毎にそれぞれ2つ設けられており、力が加わることにより、前記梁を軸とする前記錘の揺動に応じた前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗の変化で加速度を測定することを特徴とする。
この構成によれば、梁に対して揺動可能であり、2つの軸方向の測定をするための錘を有して、2つの軸方向の力に対して変位可能な構成となっているので、2軸方向の加速度を測定することができる。このため、本発明の磁気式加速度センサは、一つのセンサにより、複数軸方向の加速度を測定することができるので、小型化に適した構成である。
本発明の磁気式加速度センサにおいては、被測定軸方向毎に設けられたそれぞれの錘のハード磁性層に対向する磁気抵抗効果素子と、固定抵抗素子とでブリッジ回路を構成することが好ましい。
本発明の磁気式加速度センサにおいては、前記第1及び第2軸方向における前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗の変化から被測定軸方向である第3軸方向の磁気抵抗変化を求めることが好ましい。
本発明の磁気式加速度センサにおいては、前記梁は、幅10μm〜100μm、長さ350μm〜900μm、厚さ2μm〜10μmを有することが好ましい。
本発明の磁気式加速度センサによれば、主面を有する第1基板と、前記第1基板に形成された磁気抵抗効果素子と、前記第1基板との間でキャビティを形成するように前記第1基板の主面上に接合されており、前記磁気抵抗効果素子と対向するようにハード磁性層を有する錘及びこの錘を揺動可能に支持する梁を持つ第2基板と、を具備し、前記錘は、被測定軸方向である第1及び第2軸方向毎にそれぞれ2つ設けられており、力が加わることにより、前記梁を軸とする前記錘の揺動に応じた前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗の変化で加速度を測定するので、複数軸方向の加速度を一つの素子で測定することができる小型化に適した磁気式加速度センサを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る磁気式加速度センサの側面図である。図1に示す磁気式加速度センサ1は、GMR素子111及び固定抵抗素子112を有する第1基板11と、GMR素子111と対向するようにハード磁性層で構成された磁石121を有し、力が加わることにより揺動する錘122を有する第2基板12とから主に構成されている。第1基板11と第2基板12とは接合されており、両基板11,12間でキャビティ13が形成されている。
第1基板11は、互いに対向する一対の主面を有しており、一方の主面には凹部が形成されてIC113が搭載されている。そして、このIC113上に磁気抵抗効果素子であるGMR(Giant MagnetoResistance)素子111及び固定抵抗素子112が実装されている。また、GMR素子111及び固定抵抗素子112は、配線114により電気的に接続されており、この配線114がキャビティ13外に引き出されて、第1基板11上の電極パッド115に電気的に接続されている。
第2基板12は、複数(ここでは4つ)の錘122と、この錘122を揺動可能に支持する梁123を有する。第2基板12においては、一方の主面(図1において上面)側に梁123が設けられている。この梁123は結合部124を有しており、この結合部124に4つの錘122がそれぞれ揺動可能に連結されている。この4つの錘122は、被測定軸方向である第1及び第2軸方向(X軸及びY軸方向)毎にそれぞれ2つ割り当てられている。すなわち、錘122b,122dがX軸方向の測定をするための錘を構成し、錘122a,122cがY軸方向の測定をするための錘を構成する。
図2(a)に示すように、平面視において、梁123の結合部124は第2基板12のほぼ中央に配置されており、結合部124から4方向に延在するようになっている。このように4つの錘122が梁123の結合部124に揺動可能に連結されているので、力が加わることにより、梁123を軸として錘122が揺動するようになっている。
図3は、本発明の実施の形態に係る磁気式加速度センサにおける第2基板を示す斜視図であり、(a)は第2基板全体を示す図であり、(b)は第2基板の錘と梁を示す図であり、(c)は梁を示す拡大図である。
第2基板12は、図3(a)に示すように、錘部収容領域を有する外枠12aを有する。この錘部収容領域には、4つの錘122が配置されている。この錘122は、図3(b)に示すように、梁123に結合されている。具体的には、梁123の中央部に配される結合部124に錘122の上端部が部分的に結合されている。また、梁123の端部125が外枠12aと結合されて図3(a)に示すように構成される。
梁123の幅Wは、錘の変位量及びGMR素子の感度などを考慮して、10μm〜100μmであることが好ましい。梁123の長さLは、錘の変位量及びGMR素子の感度などを考慮して、350μm〜900μmであることが好ましい。梁123の厚さTは、錘の変位量及びGMR素子の感度などを考慮して、2μm〜10μmであることが好ましい。
第1基板におけるGMR素子111及び固定抵抗素子112の配置は、例えば図2(b)に示すようになる。すなわち、X軸方向に感度を持つGMR素子111b,111dは、第1基板11の錘122の投影された領域においてX軸方向で離して配置される。図2(b)においては、GMR素子111bを第1基板11の錘122bの投影された領域における右端に配置し、GMR素子111dを第1基板11の錘122dの投影された領域における左端に配置する。また、Y軸方向に感度を持つGMR素子111a,111cは、第1基板11の錘122の投影された領域においてY軸方向で離して配置される。図2(b)においては、GMR素子111aを第1基板11の錘122aの投影された領域における上端に配置し、GMR素子111cを第1基板11の錘122cの投影された領域における下端に配置する。
固定抵抗素子112は、それぞれのGMR素子111の近傍に配置される。したがって、図2(b)に示すように、第1基板11の錘122の投影された領域にそれぞれGMR素子111と固定抵抗素子112とが設けられている。なお、GMR素子111と固定抵抗素子112との間の位置関係については、GMR素子111と磁石121とが対向する位置に配置されていれば特に制限はない。
第2基板12において錘122には、GMR素子111と対向するように、ハード磁性層で構成された磁石121が形成されている。すなわち、GMR素子111a〜111dに対向する錘122における位置にそれぞれ磁石121a〜121dが形成されている。なお、ハード磁性層を構成する材料としては、CoPt合金、CoCrPt合金などを挙げることができる。
このような磁気式加速度センサ1においては、磁石121b,GMR素子111bで構成される磁気検知部と、磁石121d,GMR素子111dで構成される磁気検知部とでX軸方向の加速度を検知し、磁石121a,GMR素子111aで構成される磁気検知部と、磁石121c,GMR素子111cで構成される磁気検知部とでY軸方向の加速度を検知するようになっている。
GMR素子111a〜111dは、図4に示すように、第1基板11上に下から順に、IrMnやPtMnなどで形成された反強磁性層1111、NiFeやCoFeなどの強磁性材料で形成された固定磁性層1112、Cuなどで形成された非磁性材料層1113及びNiFeやCoFeなどの強磁性材料で形成されたフリー磁性層1114の積層構造を有する。図4に示す形態においては、反強磁性層1111の下に結晶配向を整えるためにNiFeCrあるいはCrで形成されたシード層1115が設けられているが、シード層1115は必須ではない。
また、フリー磁性層1114の上には、Taなどで形成された保護層1116が形成されている。GMR素子111a〜111dでは、反強磁性層1111と固定磁性層1112とが接して形成されているため、磁場中で熱処理を施すことにより反強磁性層1111と固定磁性層1112との間の界面に交換結合磁界(Hex)が生じ、固定磁性層1112の磁化方向1112aは一方向に固定される。図4では、磁化方向1112aは図示X1方向に固定される。
一方、フリー磁性層1114の磁化方向1114aは、例えば、図4の形態では、固定磁性層1112の磁化方向1112aと反平行に揃えられている。すなわち、磁化方向1114aは図示X2方向に向けられる。フリー磁性層1114は、固定磁性層1112のように磁化固定されておらず外部磁場により磁化方向は変動する。
ハード磁性層から発せられる外部磁場のうち、磁気抵抗効果素子を構成する各層の膜面と平行な方向に向く水平磁場Hが図4に示すように図示X1方向に作用すると、フリー磁性層1114の磁化方向1114aが変動し、固定磁性層1112の磁化方向1112aとフリー磁性層1114の磁化方向1114aの関係で電気抵抗が変化する。これはスピンバルブ型の巨大磁気抵抗(Giant MagnetoResistance)効果と呼ばれ、巨大磁気抵抗効果を発現させるには、上記のような反強磁性層1111、固定磁性層1112、非磁性材料層1113及びフリー磁性層1114の4層基本構造が必要となる。また、磁気抵抗効果素子として、GMR素子111a〜111dでなく、トンネル磁気抵抗効果を有するトンネル磁気抵抗(Tunnel MagnetoResistance:TMR)素子を用いても良い。TMR素子の場合には、非磁性材料層1113がトンネル障壁の材料である酸化アルミニウムや酸化マグネシウムなどの非磁性絶縁材料に置き換えられる。
ハード磁性層で構成された磁石121は、その中心を含む領域でプラトー領域を含む磁場強度分布を持つために十分な着磁方向の幅を有することが好ましい。ここで、磁石121の着磁方向の幅による磁場強度分布についてのシミュレーションを行った。シミュレーションは、磁石121として、長さ25μm、厚さ200nmのCoPt磁石を用い、着磁方向の幅を変えて、さらにそれぞれの幅に対してGMR素子111と磁石121との間の最短距離(Z軸方向の距離)を変えて行った。シミュレーション結果を図5(a)〜(e)に示す。図5(a)は幅が5μmである場合を示し、図5(b)は幅が10μmである場合を示し、図5(c)は幅が15μmである場合を示し、図5(d)は幅が50μmである場合を示し、図5(e)は幅が80μmである場合を示す。
図5から分かるように、磁石121の幅が大きくなるにつれて磁場強度が小さくなっている。これは、磁化方向の幅は全体的な磁気モーメント(磁場強度分布の規模)には影響するが、磁化を持つ断面積は一定であり、電気力線の絶対数は変わらないままに、より遠距離へ分布を広げようとするために部分的な磁束密度が小さくなるためであると考えられる。また、図5から分かるように、磁石121の幅が大きくなると、磁場強度分布に落ち込み領域Aが広くなる。このような落ち込み領域Aが広く存在すると、感度良く磁気抵抗を検出できる中央領域で検出ができなくなってしまうので好ましくない。このため、磁場強度分布において、図5(a)〜(c)に示すようなプラトー領域(略平坦領域)Pを有するように幅やGMR素子111と磁石121との間の最短距離(Z軸方向の距離)を設定する。例えば、磁石121の着磁方向の幅は、5μm〜15μmであることが好ましい。なお、本発明において、プラトー領域とは、略平坦な領域をいい、完全に平坦でなくても、実質的に加速度検出を行うことができる範囲において略平坦な領域を含むものとする。
このように、本発明においては、磁石121の着磁方向の幅を最適にすることにより、磁石121直下の磁場強度を大きくして、GMR素子111の抵抗変化を大きくとることができる。これにより、加速度検出感度を高くすることができ、精度の高い加速度検出を行うことが可能となる。
次に、GMR素子111と磁石121との間の距離による抵抗についての原理実験を行った。原理実験は、磁石121の着磁方向の幅を20μmとし、GMR素子111の幅を6μmとして行った。まず、図6(a)に示すGMR素子111と磁石121との間の位置関係において、両者の中心を合わせた状態で両者間の距離を広くしていくと、図6(b)に示すように、抵抗Rは、距離1.0μmあたりから上昇し、距離7.0μmあたりから飽和する。このような結果から、GMR素子111と磁石121との間の距離に最適な範囲があることが分かる。したがって、GMR素子111と磁石121との間の距離(Z軸方向の距離)は、1μm〜7μmであることが好ましい。
また、図6(a)に示すGMR素子111と磁石121との間の位置関係において、X軸方向に両者の位置をずらしていくと、図6(c)に示すような抵抗変化を示す。したがって、図6(c)に示すように、磁石121によるGMR素子111の磁気抵抗変化曲線におけるプラトー領域Qの幅と略等しくGMR素子の幅Lを設定することが好ましい。このように設定することにより、GMR素子111と磁石121との間の位置ずれのマージンを向上することが可能となる。
このように、本発明においては、磁石121の着磁方向の幅が5μm〜15μmであり、磁石121とGMR素子111との間の距離が1μm〜7μmであることが好ましい。
本発明の磁気式加速度センサ1においては、被測定軸方向毎に設けられたそれぞれの錘122のハード磁性層で構成された磁石121に対向するGMR素子111と固定抵抗素子112とでブリッジ回路を構成する。ここでは、図7に示すように、X軸方向の磁気検知部の2つのGMR素子111b,111d及び2つの固定抵抗素子112b,112dでブリッジ回路を構成し、Y軸方向の磁気検知部の2つのGMR素子111a,111c及び2つの固定抵抗素子112a,112cでブリッジ回路を構成する。このような構成においては、磁気式加速度センサ1に力が加わることにより、錘122が梁123を軸として互いに直交する2軸(X軸、Y軸)方向に変位することに応じたGMR素子111a〜111dの磁気抵抗の変化で加速度を測定することができる。すなわち、各軸方向用の2つのGMR素子及び2つの固定抵抗素子をブリッジ回路に構成することにより、錘122が変位すると、GMR素子の磁気抵抗の変化で出力電圧が変化する。このため、その出力電圧から錘122の位置、すなわち錘122の変位量を検出する(例えば、△x、△y)ことができる。
上記のようにして2軸方向(X軸方向、Y軸方向)の加速度を検出する。また、もう一つの軸方向(Z軸方向)の加速度については、2軸方向用のGMR素子111a〜111dの磁気抵抗の変化から求めることができる。すなわち、図1に示すような構成においては、鉛直方向(Z軸方向)に力が加わると、X軸方向用の錘122b,122dと、Y軸方向用の錘122a,122cとは同じ方向に揺動することになる。これにより、GMR素子111a〜111dにおける抵抗変化が同じ挙動を示すことになるので、この原理を利用してZ軸方向の加速度を検出することが可能となる。このようにして、Z軸方向用の出力は、X軸方向用の出力とY軸方向用の出力とに基づいて求める。
なお、X軸方向及びY軸方向の感度と、Z軸方向の感度とは、ほぼ同じにすることが好ましい。これにより、ほぼ同じ感度を持つ3軸用の磁気式加速度センサを実現することができる。この場合、錘のZ軸方向の変位や磁石設置位置におけるあおり動作の変位量など考慮して、各構成部材のサイズを決定する。例えば、錘の重心位置を考慮して、錘の大きさを決定し、梁のサイズで変位量を調整することが望ましい。具体的には、錘の各辺が50μmの立方体の場合、梁は幅50μm、長さ650μm、厚さ5μmとすると、X軸、Y軸及びZ軸で同じ感度となる。
錘122の移動方向については、例えば、図8に示すようなシステムにより判別することができる。すなわち、中央演算処理装置22と、メモリ23と、外部記憶装置24と、出力装置25と、インターフェイスとを有する加速度検知システムに、本発明に係る加速度センサ1を接続し、錘が±X軸方向及び±Y軸方向に移動したときの初期データを外部記憶装置24に取り込んで、中央演算処理装置22で演算処理することにより移動方向を判別することができる。なお、図8において、参照符号21a,21bは、それぞれGMR素子からのアナログ信号の出力をディジタル信号に変換するA/D変換器を示す。
このような構成を有する磁気式加速度センサ1においては、磁石121a〜121dによりGMR素子111a〜111dに磁界が印加されている。磁気式加速度センサ1に力が加わると、錘122が力に応じて変位する。これにより、磁石121a〜121dとGMR素子111a〜111dとの間隔が変わる。このとき、GMR素子111a〜111dに印加される磁界が変化する。したがって、この磁界の変化に基づくGMR素子111a〜111dの磁気抵抗の変化をパラメータとして、その変化を加速度変化とすることができる。
すなわち、GMR素子111a〜111dの各両端の一端を固定抵抗素子112a〜112dと同抵抗の測定用抵抗(図示せず)の一端と直列接続し、その測定用抵抗他端と、GMR素子111a〜111dの各両端の他端との抵抗変化△RGMR素子111a〜111dを測定する。測定値は、中央演算処理装置22において△Zを△Z=平均値(△GMR素子111a+△GMR素子111b+△GMR素子111c+△GMR素子111d)と算出する。この算出値をメモリ23又は外部記憶装置24に保持しておく。X方向の磁気抵抗出力△Xは、図7に示すハーフブリッジの出力△xとの関係を考慮して、△X=△x−2×△Zを中央演算処理装置22で算出する。同様に、Y方向の磁気抵抗出力△Yは、図7に示すハーフブリッジの出力△yとの関係を考慮して、△Y=△y−2×△Zとなる。したがって、本実施の形態では、中央演算処理装置22において、△X、△Y及び△Zを3軸方向の磁気抵抗変化とする値を算出して出力装置25へ出力する。もしくは、所定のテーブルに基づいて、△X、△Y及び△Zを3軸方向の磁気抵抗変化を加速度として中央演算処理装置22で変換演算し、出力装置25へ出力する。
この磁気式加速度センサにおいては、梁123に対して揺動可能であり、2つの軸方向に感度を持つように設けられた錘122を有して、2つの軸方向の力に対して変位可能な構成となっているので、2軸方向の加速度を測定することができる。さらに、2軸方向の出力を用いてもう一つの軸方向の加速度を求めることができる。このため、本発明の磁気式加速度センサは、一つのセンサにより、複数軸方向の加速度を測定することができるので、小型化に適した構成である。
上記構成の磁気式加速度センサを製造する場合、まず、第1基板11上に凹部を形成し、その凹部にIC113を搭載する。そして、そのIC113上にGMR素子111及び固定抵抗素子112を実装する。さらに、GMR素子111及び固定抵抗素子112を図7に示すような回路構成になるように配線114及び電極パッド115を形成する。GMR素子111及び固定抵抗素子112は、例えばスパッタリング、リフトオフにより形成する。配線114及び電極パッド115は、スパッタリング、フォトリソグラフィ、エッチングにより形成する。
次いで、第2基板12に錘122及び梁123を形成する。例えば、シリコンのエッチングによりこれらの錘122及び梁123を一体に形成することができる。次いで、錘122におけるGMR素子111と対向する位置に、ハード磁性層で構成された磁石121を形成する。ハード磁性層は、錘122上にハード磁性材料を被着し、フォトリソグラフィ及びエッチングを行うことにより形成する。
次いで、第2基板12の錘122に形成された磁石121が第1基板11に形成されたGMR素子111と所定の間隔をおいて位置するようにして、第1基板11と第2基板12とを接合する。両基板11,12の接合については、GMR素子111の耐熱性を考慮して、できるだけ低温、例えば常温で行うことが好ましい。このようにして図1に示す構成の磁気式加速度センサを作製することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態で説明した数値、寸法、部材の位置関係、材質については特に制限はない。また、上記実施の形態で説明したプロセスについてはこれに限定されず、工程間の適宜順序を変えて実施しても良い。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
本発明の実施の形態に係る磁気式加速度センサを示す側面図である。 (a)は図1に示す磁気式加速度センサの第2基板を示す平面図であり、(b)は図1に示す磁気式加速度センサの第1基板を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る磁気式加速度センサにおける第2基板を示す斜視図であり、(a)は第2基板全体を示す図であり、(b)は第2基板の錘と梁を示す図であり、(c)は梁を示す拡大図である。 GMR素子を説明するための図である。 (a)〜(e)は、磁石の着磁方向の幅を変えたときの磁場強度分布を示す図である。 (a)〜(c)は、GMR素子と磁石との間の距離を変えたときの抵抗変化を説明するための図である。 GMR素子を用いたブリッジ回路を示す図である。 加速度の大きさと方向とを求める際のシステム構成を示す概略ブロック図である。
符号の説明
1 磁気式加速度センサ
11 第1基板
12 第2基板
13 キャビティ
21a,21b A/D変換器
22 中央演算処理装置
23 メモリ
24 外部記憶装置
25 出力装置
111,111a〜111d GMR素子
112,112a〜112d 固定抵抗素子
113 IC
114 配線
115 電極パッド
121a〜121d 磁石
122a〜122d 錘
123 梁
124 結合部
1111 反強磁性層
1112 固定磁性層
1113 非磁性材料層
1114 フリー磁性層
1115 シード層
1116 保護層

Claims (4)

  1. 主面を有する第1基板と、前記第1基板に形成された磁気抵抗効果素子と、前記第1基板との間でキャビティを形成するように前記第1基板の主面上に接合されており、前記磁気抵抗効果素子と対向するようにハード磁性層を有する錘及びこの錘を揺動可能に支持する梁を持つ第2基板と、を具備し、前記錘は、被測定軸方向である第1及び第2軸方向毎にそれぞれ2つ設けられており、力が加わることにより、前記梁を軸とする前記錘の揺動に応じた前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗の変化で加速度を測定することを特徴とする磁気式加速度センサ。
  2. 被測定軸方向毎に設けられたそれぞれの錘のハード磁性層に対向する磁気抵抗効果素子と、固定抵抗素子とでブリッジ回路を構成することを特徴とする請求項1記載の磁気式加速度センサ。
  3. 前記第1及び第2軸方向における前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗の変化から被測定軸方向である第3軸方向の磁気抵抗変化を求めることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の磁気式加速度センサ。
  4. 前記梁は、幅10μm〜100μm、長さ350μm〜900μm、厚さ2μm〜10μmを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の磁気式加速度センサ。
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