JP2009041828A - 抜け落ち、不発が防止された玩具煙火用導火線 - Google Patents
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Abstract
【課題】玩具煙火用導火線において、導火線の抜け落ちや不発を防止するとともに、花火への点火時に噴出口を覗き込むことなく、安全に点火できる玩具煙火用導火線を提供する。
【解決手段】玩具煙火用導火線1は、火薬2が塗布され、保護キャップ3が装着されている。黒色火薬の芯を糸、紙などで被覆して紐状にした導火線1に、さらに泥薬などの火薬2を塗布し、その上に樹脂などで製作した保護キャップ3を装着して、玩具煙火用導火線として用いる。そして、玩具煙火の側面に設けた孔などにこの玩具煙火用導火線1を保護キャップ3ごと挿入して、玩具煙火本体に取り付ける。
【選択図】図2
【解決手段】玩具煙火用導火線1は、火薬2が塗布され、保護キャップ3が装着されている。黒色火薬の芯を糸、紙などで被覆して紐状にした導火線1に、さらに泥薬などの火薬2を塗布し、その上に樹脂などで製作した保護キャップ3を装着して、玩具煙火用導火線として用いる。そして、玩具煙火の側面に設けた孔などにこの玩具煙火用導火線1を保護キャップ3ごと挿入して、玩具煙火本体に取り付ける。
【選択図】図2
Description
本発明は、玩具煙火用導火線に関するものである。
玩具煙火には打ち上げ、噴出、連発式など種々のタイプがあるが、何れも煙火に用いられている火薬を燃焼させることにより星薬を発射させたり、燃焼火花を噴出させたり、音を発生させたりして楽しむものである。この場合、人の手で点火した後、確実に煙火の火薬に着火し、かつ煙火から安全のため避難するする時間を確保するために導火線が用いられる。したがって、玩具煙火用導火線は玩具煙火を楽しむに当たり、安全を確保するために重要な役割をするものである。
玩具煙火用導火線は通常、黒色火薬の芯を糸、紙などで被覆して紐状にしたものでできており、この導火線を煙火の本体に差し込み、一方の端を外部に出し、他方の端を煙火本体の火薬に届くようにしたものである。この導火線は外部の一端に点火した後、燃焼を続け確実に煙火本体の火薬にまで到達し、本体の火薬を着火、燃焼させる必要があり、途中で燃焼が止まると不発となり、その後の処置に危険が伴ってしまう。
このように、玩具煙火用導火線は重要なものではあるが、揚げ薬や星薬などの本体の火薬に比べ、これまであまり改良の提案はなく、導火線への点火装置(特許文献1)や導火線自体の燃焼時に炎色や発音が発生するようにした提案(特許文献2)が散見されるのみである。
そして、従来の打ち揚げ式玩具煙火用導火線は、図3に示すように紙管5の側面の穴に導火線1を差し込むだけのものであり、導火線が抜け落ち易く、且つ、導火線のみの点火によるため点火力が弱く不発が生じ易く、不発花火の噴出し口を覗き込むなどの行為の際に、不発花火が発射され負傷するなどの事故が、花火事故における最も多く発生する事例となっている。
また、従来の噴出玩具煙火用導火線は、図5に示すように導火線1が噴出口の上部に噴出方向に向けて取り付けられたものであり、点火時に噴出口を覗き込み、また、手をかざす状態になり、大変危険を伴うものである。さらに従来の連発式玩具煙火用導火線は、図7に示すように紙管5の内部で導火線1を束ねるだけであり、点火時に上部を覗き込むため危険を伴うのみならず、不発を生じる場合もある。
特開2005−61813号公報
特開2002−173390号公報
本願発明が解決しようとする課題は、従来の玩具煙火用導火線の問題点であった導火線の抜け落ちや不発を防止するとともに、花火への点火時に噴出口を覗き込むことなく、安全に点火できる玩具煙火用導火線を提供し、玩具煙火による事故発生を防ぐことにある。
本願発明の玩具煙火用導火線は、火薬が塗布され、保護キャップが装着された玩具煙火用導火線である。そして、打ち揚げ式煙火においては、この火薬が塗布され、保護キャップが装着された玩具煙火用導火線が取り付けられていることを特徴とし、噴出玩具煙火においては、この火薬が塗布され、保護キャップが装着された玩具煙火用導火線が側面に取り付けられていることを特徴とし、連発式玩具煙火においては、この火薬が塗布され、保護キャップが装着された玩具煙火用導火線が側面に取り付けられていることを特徴とする。
すなわち本願発明においては、黒色火薬の芯を糸、紙などで被覆して紐状にした導火線に、さらに泥薬などの火薬を塗布し、その上に樹脂などで製作した保護キャップを装着して、玩具煙火用導火線として用いる。そして、玩具煙火の側面に設けた孔などにこの玩具煙火用導火線を保護キャップごと挿入して、玩具煙火本体に取り付ける。
本願発明の構成の玩具煙火用導火線を用いる場合には、保護キャップにより導火線が煙火本体にしっかりと固定でき、さらに導火線に塗布した火薬により点火力が強まり、不発を防止することができる。さらには、噴出玩具煙火や連発式玩具煙火においても、本願発明の導火線を用いる事により、不発が防止でき、また導火線が側面に取り付けられていることから、点火時に噴出口を覗き込む必要がなくなるため、安全に点火できるものである。
本発明の実施の態様をさらに、図を参照にしながら詳細に説明をするがこれらは好ましい態様であって、本発明はその趣旨を満たす限り、これらの態様に限定されるものではない。
図1は本願発明の構成の玩具煙火用導火線を示し、Aは説明斜視図でBは説明断面図である。図に示すように、黒色火薬の芯を糸、紙などで被覆して紐状にした導火線1の外側に泥薬などの火薬2を塗布し、さらにその上に樹脂製の保護キャップ3を装着したものである。火薬2は泥薬のほか、黒色火薬なども用いることができる。保護キャップ3は導火線1およびその上に塗布された火薬2を覆うように装着され、キャップの一方の端からは少なくとも導火線1の端が出ており、煙火本体の外側に向けられ、他方の煙火本体の内側に向けられる端からは火薬が塗布された部分が出ていることが好ましい。保護キャップ3の材質は樹脂製である事が好ましく、熱可塑性合成樹脂や熱硬化性合成樹脂が用いられる。形状はスリーブ上であってもよいし、一方ないしは両方の端部は導火線を引き出せるような孔以外は、図4や図6に示すように閉じられていてもよい。保護キャップ3の外側に向けた端を閉じておくことは、点火時の安全性をより増すことができる好ましい態様である。
図2は本願発明の構成の玩具煙火用導火線を打ち揚げ式玩具煙火に取り付けたものを示す。導火線1、火薬2および保護キャップ3からなる本願発明の構成の玩具煙火用導火線を玩具煙火本体の紙管5に開けられた導火線差込口に差込み、必要により接着剤4を用いて固定し、取り付けられる。この取り付けられた玩具煙火用導火線の紙管5の外側にある導火線1に点火すると、塗布してある火薬2の働きもあり、スムーズに燃焼を続け途中で立ち消えることもなく、揚げ薬8に着火することができ、揚げ薬8の燃焼力で星薬7を打ち上げることができる。保護キャップ2は確実に煙火本体の紙管5取り付けられているので、導火線の脱落もない。
図3は従来の打ち揚げ式玩具煙火と導火線1を示すものであり、前にも述べたように紙管5の側面の穴に導火線1を差し込んだだけのものであり、導火線が抜け落ち易く、且つ、導火線のみの点火によるため点火力が弱く、揚げ薬8に導火線1がきちんと接触していないと不発を生じることとなる。
図4は本願発明の構成の玩具煙火用導火線を噴出玩具煙火にとりつけたものを示す。導火線1、火薬2および保護キャップ3からなる本願発明の構成の玩具煙火用導火線を玩具煙火本体の紙管5の側面に開けられた導火線差込口に差込み、必要により接着剤4を用いて固定し、取り付けられる。図4に示すように保護キャップ3の煙火本体外側となる端を球形として閉じて、導火線を引き出しておくことは、保護キャップ内の燃焼時の圧力を分散させるのに好ましい形である。保護キャップ3の煙火本体内側となる端から引き出された、火薬2が塗布された導火線1は泥薬11で噴出口にて塗り固めてある。この取り付けられた玩具煙火用導火線の紙管5の外側にある導火線1に点火すると、塗布してある火薬2の働きもあり、スムーズに燃焼を続け途中で立ち消えることもなく、泥薬11に着火することができ、泥薬の燃焼に引き続き、噴出火薬12の着火、燃焼を引き起こすことができ、噴出火花を観賞できる。
図5は従来の噴出玩具煙火と導火線1を示すものであり、噴出口上部で噴出方向に向けて、導火線1を泥薬11で取り付けたものであり、点火時に噴出口を覗き込み、また、手をかざす状態になり、大変危険を伴うものである。本願発明では図4に示すように、紙管5の側面に保護キャップを介して取り付けられているので、噴出口上部を覗き込むこともないし手をかざすこともなく、安全に点火できる。さらに本発明の構成では、保護キャップ3を介して紙管に取り付けられており、導火線の脱落もなく、導火線1に塗布した火薬2の働きにより、途中で火が立ち消えて不発となることもない。
図6は本願発明の構成の玩具煙火用導火線を連発式玩具煙火に取り付けたものを示す。導火線1、火薬2および保護キャップ3からなる本願発明の構成の玩具煙火用導火線を玩具煙火本体の紙管5の側面に開けられた導火線差込口に差込み、必要により接着剤4を用いて固定し、取り付けられる。連発式玩具煙火本体の内部にて、保護キャップ3より引き出された火薬2が塗布された導火線1は、各連発打ち揚げ筒からの導火線を束ねたものと一緒に泥薬11で塗り固めてある。この場合も、塗布してある火薬2の働きもあり、スムーズに燃焼を続け途中で立ち消えることもなく、泥薬11に着火することができ、泥薬の燃焼に引き続き、各連発打ち揚げ筒への導火線への燃焼を続けることができ、連発打ち上げを観賞できる。
図7は従来の連発式玩具煙火と導火線1を示すものであり、噴出口上部で各連発打ち揚げ筒からの導火線1を泥薬11で束ねたものであり、点火時に噴出口を覗き込み、また、手をかざす状態になり、大変危険を伴うものである。本願発明では図6に示すように、紙管5の側面に保護キャップを介して取り付けられているので、噴出口上部を覗き込むこともないし手をかざすこともなく、安全に点火できる。さらに本発明の構成では、保護キャップ3を介して紙管に取り付けられており、導火線の脱落もなく、導火線1に塗布した火薬2の働きにより、途中で火が立ち消えて不発となることもない。
本発明の導火線は、玩具煙火として必要な安全を確実に確保するものであり、玩具煙火業界で広く利用される可能性を持っている。
1 導火線
2 導火線に塗布された火薬
3 保護キャップ
4 接着剤
5 紙管
6 上止め
7 星薬
8 揚げ薬
9 底止め
10 台座
11 泥薬
12 噴出火薬
2 導火線に塗布された火薬
3 保護キャップ
4 接着剤
5 紙管
6 上止め
7 星薬
8 揚げ薬
9 底止め
10 台座
11 泥薬
12 噴出火薬
Claims (4)
- 火薬が塗布され、保護キャップが装着された玩具煙火用導火線。
- 火薬が塗布され、保護キャップが装着された玩具煙火用導火線が取り付けられていることを特徴とする打ち揚げ式玩具煙火。
- 火薬が塗布され、保護キャップが装着された玩具煙火用導火線が側面に取り付けられていることを特徴とする噴出玩具煙火。
- 火薬が塗布され、保護キャップが装着された玩具煙火用導火線が側面に取り付けられていることを特徴とする連発式玩具煙火。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007206498A JP2009041828A (ja) | 2007-08-08 | 2007-08-08 | 抜け落ち、不発が防止された玩具煙火用導火線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007206498A JP2009041828A (ja) | 2007-08-08 | 2007-08-08 | 抜け落ち、不発が防止された玩具煙火用導火線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009041828A true JP2009041828A (ja) | 2009-02-26 |
Family
ID=40442749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007206498A Pending JP2009041828A (ja) | 2007-08-08 | 2007-08-08 | 抜け落ち、不発が防止された玩具煙火用導火線 |
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JP (1) | JP2009041828A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017083024A (ja) * | 2015-10-22 | 2017-05-18 | 有限会社太田紙工 | 打上げ花火の飛翔体部品及びその玉皮の製造方法 |
CN109297368A (zh) * | 2018-12-12 | 2019-02-01 | 常德鼎工烟花爆竹科技发展有限公司 | 一种稳固式烟花内筒外筒组装机构 |
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2007
- 2007-08-08 JP JP2007206498A patent/JP2009041828A/ja active Pending
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