JP2009041409A - 廃熱回収装置及び経路内圧維持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの廃熱を回収した蒸気の流通する蒸気経路内の圧力を維持し、蒸気経路の損傷を抑制することを課題とする。
【解決手段】廃熱回収装置(1)は、エンジン(2)の内部から発生する蒸気を介してエンジン(2)の廃熱を回収する動力回収機(9)と、蒸気が流通する蒸気経路(7)と、この蒸気経路(7)内へ不活性ガスを供給するとともに、この不活性ガスを回収するガス経路(13)、ガスタンク(14)、バルブ(15)と、を備えたことにより、蒸気経路(7)内の圧力を維持して、蒸気経路(7)の損傷を防ぐことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンにおける廃熱を蒸気を介して回収する廃熱回収装置、及び、蒸気経路の内圧を維持する経路内圧維持装置に関する。
従来、内燃機関(エンジン)の駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。このような廃熱回収装置には、例えば、エンジンの水冷冷却系統を密閉構造とし、エンジンを冷却する際に、エンジンと熱交換をして蒸発した冷媒、すなわち、エンジンにおける廃熱を吸収して蒸発した冷媒を、さらに、エンジンから排出される排気により過熱して高温化するものがある。このような廃熱回収手段は、高温化した気相冷媒により膨張機を駆動して、気相冷媒の持つエネルギーを電気エネルギー等に変換して、エンジンで発生する廃熱のエネルギーを回収することができる。こうしてエネルギーが回収された気相冷媒は、凝縮器において液化される。凝縮器で液化された冷媒は、エンジン内へ導入され、再度、廃熱を得て蒸発し、廃熱の回収に寄与することとなる。このような廃熱回収装置を改良したものが、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2000−345835号公報
このような廃熱回収装置は、蒸発部における蒸気の発生量よりも凝縮部における蒸気の凝縮量が増加すると、蒸気が流通する蒸気経路内の蒸気量が減少するため、蒸気経路内の圧力が低下する。さらに、内燃機関の運転停止状態などでは、蒸気経路内の温度が低下し、蒸気経路内で蒸気が凝縮するため、蒸気経路内の圧力が低下する。このように蒸気経路内の圧力が低下し、その圧力が大気圧より低下すると、経路を構成する管が負圧によって変形を生じることが考えられる。さらに、蒸気経路内の圧力低下により、冷媒を貯留するタンクから液体状態の冷媒を吸引し、液体状態の冷媒が蒸気経路に浸入することが考えられる。このように、液体状態の冷媒が蒸気の経路内に残留すると、次回の運転において発生する蒸気により、ウォータハンマー現象が生じ、経路を損傷させてしまうことが考えられる。
そこで、本発明は、蒸気経路内の圧力を維持し、蒸気経路の損傷を抑制することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明の廃熱回収装置は、エンジン内部から発生する蒸気を介してエンジンの廃熱を回収する動力回収機と、前記蒸気が流通する蒸気経路と、当該蒸気経路内の圧力を維持する内圧維持手段と、を備えたことを特徴とする(請求項1)。このような構成とすることにより、蒸気経路内の圧力が維持できるので、蒸気経路の損傷を防ぐことができる。
このような廃熱回収装置において、前記内圧維持手段は、前記蒸気経路内の蒸気の体積が減少する状態となると、前記蒸気経路内へ不活性ガスを供給する構成とすることができる(請求項2)。このような構成とすることにより、蒸気経路の内圧が低下すると、蒸気経路内へ不活性ガスが供給され、内圧の低下を抑制することができる。なお、このような不活性ガスは、気体状態の窒素、二酸化炭素、アルゴン等の種々のガスから適宜選択することができる。このような不活性ガスは、酸素を含まないため、装置内の酸化を防止することができる。
さらに、このような内圧維持手段は、不活性ガスを貯留するガスタンクと、前記蒸気の温度が、当該蒸気が凝縮する温度以下となると開弁するバルブと、を備え、前記バルブが開弁すると、前記蒸気経路と前記ガスタンクとが連通し、前記蒸気経路内と前記ガスタンク内の差圧に基づいて、不活性ガスが流通する構成とすることができる(請求項3)。このような構成とすることにより、蒸気の温度が、蒸気が凝縮する温度まで低下すると、蒸気経路内へ不活性ガスが供給され、蒸気経路内の圧力を維持することができる。蒸気が凝縮する場合、気体から液体への相変化に伴う体積変化が生じることにより、蒸気経路内の圧力が低下する。このような蒸気の凝縮による蒸気経路内の圧力低下を不活性ガスの供給により抑制し、蒸気経路内の圧力を維持することができる。一方、蒸気経路内の温度が上昇し、蒸気が気体状態を維持できる温度に達すると、蒸気経路から不活性ガスを回収する。このように、蒸気の状態に応じて変化する蒸気経路内の圧力を維持し、蒸気経路の損傷を防止する。
上述のとおり、廃熱回収装置は、ガスタンク内に封入された不活性ガスが蒸気経路内へ流入することにより、蒸気経路内の圧力を維持することができる。このような不活性ガスが不足すると、蒸気経路内の圧力を維持することが困難となる。このため、前記ガスタンクに封入される不活性ガスの体積が、系内の経路の総容積よりも大きくなるように設定することができる(請求項4)。また、このような廃熱回収装置は、当該ガスタンクから前記蒸気経路へ不活性ガスが供給される場合、常に前記ガスタンクに不活性ガスが残存するように前記ガスタンクに不活性ガスを封入するようにすることができる(請求項5)。
また、このような廃熱回収装置におけるガスタンクは、前記蒸気経路の末端に接続された構成とすることができる(請求項6)。このような構成とすることにより、蒸気経路内に不活性ガスが残留することを抑制することができる。不活性ガスが蒸気経路に供給されると、不活性ガスは、蒸気経路内のガスタンクに近い側を占める。このため、不活性ガスの回収時に、蒸気経路の反対側で発生する蒸気が、蒸気経路のガスタンクに近い側を占めている不活性ガスを押し出し、ガスタンクへ戻す。このように、蒸気経路内の不活性ガスの残留を抑制することができる。これにより、蒸気経路内は蒸気で満たされ、廃熱の回収効率の低下を抑制することができる。
さらに、廃熱回収装置におけるガスタンクは、前記蒸気経路の末端に配置された冷媒タンクに接続された構成とすることができる(請求項7)。このような構成とすることにより、冷媒タンクの内部を蒸気の流通する経路の一部として、蒸気経路内の不活性ガスの残留を抑制することができる。冷媒タンクは内部に、凝縮された冷媒と蒸気とを貯留するため、冷媒タンク内部に蒸気と凝縮された冷媒との境界が形成される。すなわち、冷媒タンク内に蒸気経路の末端に相当する空間を形成することができる。
また、本発明の内圧維持装置は、液体状態の流体に熱を付与して蒸気を発生させる蒸発部と、前記蒸発部で発生した蒸気が流通する蒸気経路と、当該蒸気経路内の圧力を維持する内圧維持手段と、を備えた構成とすることができる(請求項8)。このような構成とすることにより、蒸気経路内の圧力が維持できるので、蒸気経路の損傷を防ぐことができる。
本発明の廃熱回収装置は、エンジン内部から発生する蒸気を介してエンジンの廃熱を回収する動力回収機と、蒸気が流通する蒸気経路と、この蒸気経路内の圧力を維持する内圧維持手段と、を備えたことにより、蒸気経路内の圧力を維持して、蒸気経路の損傷を防ぐことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例の廃熱回収装置1の概略構成を示した説明図である。廃熱回収装置1は、エンジン2に組み込まれており、エンジン2は、ピストン3、シリンダブロック4、シリンダヘッド5を備えている。シリンダブロック4及びシリンダヘッド5には冷媒が通じるウォータジャケット6が形成されている。ウォータジャケット6の内部を流通する冷媒は、エンジン2の廃熱により蒸発し、シリンダブロック4及びシリンダヘッド5を冷却する。
廃熱回収装置1は、蒸気経路7、過熱器8、動力回収機9、凝縮器10、冷媒タンク11を備えている。
蒸気経路7は、ウォータジャケット6で発生した蒸気が流通する経路である。蒸気経路7の一端は、ウォータジャケット6に接続されており、エンジン2の内部、すなわち、ウォータジャケット6において発生する蒸気が流入する。この蒸気経路7には、ウォータジャケット6に近い側から順に、過熱器8、動力回収機9、凝縮器10、冷媒タンク11が配置されている。
過熱器8は、エンジン2の燃焼によって発生する排気ガスを外部へ排出する排気管12と接触するように配置されている。過熱器8は、排気管12を通じる排気ガスから、ウォータジャケット6で発生し、蒸気経路7に流入した蒸気へ熱を伝達し、蒸気を高温にする。
動力回収機9は、ウォータジャケット6において発生し、過熱器8においてさらに熱エネルギーを付与された蒸気を介してエンジン2の廃熱を回収する。動力回収機9は、高温の蒸気によって駆動され、蒸気の有するエネルギーを動力に変換して、エンジン2の廃熱からエネルギーを回収する。
凝縮器10は、動力回収機9を通過した冷媒を冷却して凝縮し、液状へ戻す。凝縮器10で液状となった冷媒は、冷媒タンク11に送られる。また、蒸気も冷媒タンク11へ送られる。
冷媒タンク11は、蒸気経路7の末端に配置されている。すなわち、蒸気経路7の一端は、ウォータジャケット6と接続され、他端が冷媒タンク11と接続されている。この冷媒タンク11は、凝縮されて液状となった冷媒と蒸気の冷媒とを貯留する。
また、廃熱回収装置1は、ガス経路13、ガスタンク14、バルブ15を備えている。このガス経路13、ガスタンク14、バルブ15は、本発明の内圧維持手段に相当する。
ガス経路13の一端は、冷媒タンク11の上部に接続され、他端はガスタンク14に接続されている。さらに、ガス経路13にバルブ15が配置された構成となっている。
ガスタンク14には、不活性ガスが大気圧より高い圧力で封入されている。本実施例では、気体状態である窒素ガスを不活性ガスとして採用している。さらに、ガスタンク14に封入される不活性ガスの体積は、廃熱回収装置1内の経路の総容積よりも大きく設定されている。また、後述するように、ガスタンク14から蒸気経路7へ不活性ガスが供給された場合でも、常にガスタンク14に残存する量の不活性ガスがガスタンク14に封入されている。
バルブ15は、冷媒タンク11内の蒸気が設定温度T1以下となると開弁する温度感知式弁である。この設定温度T1は、予め設定した圧力における冷媒の飽和蒸気温度、すなわち、蒸気が凝縮する温度である。本実施例では、大気圧における冷媒の飽和蒸気温度に設定されている。
バルブ15が開弁すると、ガス経路13の流路が開通し、冷媒タンク11とガスタンク13とが連通する。このとき、冷媒タンク11内とガスタンク13内の差圧に基づいて、不活性ガスが流通する。蒸気経路7内の蒸気が凝縮することにより、蒸気経路7内の圧力が低下する。これにより、冷媒タンク11内の圧力がガスタンク13内の圧力よりも低くなる。このように冷媒タンク11内の圧力がガスタンク13内の圧力よりも低くなる場合、ガスタンク13内の不活性ガスが、冷媒タンク11、ひいては蒸気経路7へ流入し、蒸気経路7内の圧力の低下を抑制する。
一方、蒸気経路7及び冷媒タンク11内の圧力がガスタンク13内の圧力よりも高い場合、すなわち、蒸気が発生することにより、蒸気経路7内の圧力が上昇すると、発生した蒸気により、冷媒タンク11及び蒸気経路7へ流入した不活性ガスがガスタンク13内へ押し戻される。
次に、バルブ15の構成を詳細に説明する。図2はバルブ15の概略構成を示した説明図であって、図2(a)は、設定温度T1よりも低い温度における状態を示し、図2(b)は、設定温度T2よりも高い温度における状態を示している。バルブ15は、弁座15a、弁体15b、ワックス15c、支持部15d、流路管15eから構成されている。図2(a)に示すように、蒸気の温度が設定されている所定温度よりも低い場合には、ワックス15cの体積が縮小している。このため、弁座15aと弁体15bとの間に流路が形成され、ガスが流通する。次に図2(b)に示すように、蒸気の温度が設定されている所定温度よりも高い場合には、ワックス15cの体積が膨張する。これにより、弁体15bが弁座15aに着座し、流路が遮断されるため、不活性ガスの流通が抑制される。
さらに、廃熱回収装置1は、図1に示すように、冷媒供給路16を備えている。冷媒供給路16の一端は、冷媒タンク11の底部に接続され、他端はウォータジャケット6に接続されている。また、冷媒供給路16には、ウォータポンプ17が配置されており、このウォータポンプ17に吸引されて、冷媒タンク11内の凝縮した冷媒が、ウォータジャケット6内へ供給され、系内を循環する。
次に、このように構成された廃熱回収装置1の動作について、エンジン2の運転状態の変化に沿って説明する。まず、エンジン2の暖機後の運転時における廃熱回収装置1について説明する。図3はエンジン2の暖機後の蒸気経路7とガス経路13との経路の流通状態を示した説明図である。破線で示した経路は流体の流通が遮断されている経路を示している。このような運転状態では、バルブ15は閉弁状態となっており、ガス経路13には不活性ガスが流通していない。
エンジン2の暖機後では、シリンダブロック4及びシリンダヘッド5が加熱されており、ウォータジャケット6内で蒸気が発生する。このような蒸気は、蒸気経路7へ流入する。この蒸気は、過熱器8で高温化され、動力回収機9を駆動する。これにより、蒸気のもつエネルギーを回収する。動力回収機9を通過した蒸気は、凝縮器10へ流入して凝縮冷媒タンク11へ流入し貯留される。このように、エンジン2の暖機後の運転時には、蒸気経路7を蒸気が流通し、蒸気経路7内の圧力が大気圧以上に維持されている。このとき、冷媒タンク11内に流入する蒸気の温度が冷媒の大気圧における飽和蒸気温度、すなわち、設定温度T1よりも高くなると、バルブ15のワックス15cの体積が膨張し、バルブ15が閉弁状態となり、ガス経路13は遮断される。
次に、このようなエンジン2の運転状態を経て、エンジン2が停止した場合の廃熱回収装置1について説明する。図4はエンジン2の運転停止時の蒸気経路7とガス経路13との経路の流通状態を示した説明図である。このようなエンジン2の状態では、バルブ15が開弁し、不活性ガスがガス経路13をガスタンク14から冷媒タンク11へ向かって流通する。
エンジン2が停止すると、各部の温度は次第に低下する。これにより、シリンダブロック4及びシリンダヘッド5の温度が低下し、ウォータジャケット6内で発生する蒸気の発生量は次第に減少する。これにより、蒸気経路7内に流通する蒸気量が減少するので、経路内の圧力が低下する。また、エンジン2の発熱量の減少により、蒸気の温度が低下する。さらに、過熱器8において付与される熱量が減少するので、蒸気の温度が低下する。これにより、蒸気経路7内の蒸気の圧力は、次第に、大気圧まで低下する。また、蒸気経路7内の蒸気の温度は、次第に、大気圧における飽和蒸気温度まで低下する。
このように、蒸気経路7内の蒸気の圧力が低下すると、蒸気経路7内と冷媒タンク11は連通しているので、冷媒タンク11内の蒸気の圧力も大気圧まで低下する。また、蒸気経路7内の温度が低下すると、冷媒タンク11内の蒸気の温度も大気圧における飽和蒸気温度、すなわち、設定温度T1まで低下する。これにより、バルブ15のワックス15cの体積が縮小して、バルブ15が開弁する。さらに、バルブ15の開弁前におけるガスタンク14内の圧力は、大気圧以上に維持されているので、ガスタンク14内の圧力が冷媒タンク11内の圧力よりも高くなっている。これにより、ガスタンク14内の不活性ガスが冷媒タンク11側へ供給される。このように不活性ガスが供給されることで、凝縮タンク11内の圧力が蒸気経路7内の圧力よりも上昇し、凝縮タンク11内に供給された不活性ガスが蒸気経路7へ向かって流入する。このような不活性ガスの流入によって、蒸気経路7内とガスタンク14内との圧力差がなくなると、不活性ガスの供給が停止する。
このように供給された不活性ガスは気体状態であるため、エンジンの停止状態で凝縮することがなく、経路内の圧力を大気圧以上に維持することができる。これにより、経路を構成する管が負圧によって変形を生じてしまうことが抑制される。また、液体状態の冷媒の逆流によるウォータハンマー現象の発生を抑制し、経路の損傷を防止する。
次に、このようなエンジン2の冷間始動時における廃熱回収装置1について説明する。図5はエンジン2の冷間始動時の蒸気経路7とガス経路13との経路の流通状態を示した説明図である。このとき、バルブ15は開弁状態となっており、不活性ガスがガス経路13を冷媒タンク11からガスタンク14へ流通する。
エンジン2の運転開始前は、運転停止時に供給された不活性ガスが蒸気経路7内に滞留している。エンジン2の運転が開始されると、次第に暖機が進行し、ウォータジャケット6内で蒸気が発生するようになる。このように発生した蒸気は蒸気経路7に流入して、蒸気経路7内の圧力を上昇させる。このように蒸気経路7内の圧力が上昇すると、蒸気経路7内に滞留する不活性ガスは、冷媒タンク11へ向かって押し戻される。これにより、冷媒タンク11内も圧力が上昇するので、冷媒タンク11内の不活性ガスは、ガスタンク14内部へ向かって流通する。このように、暖機進行とともに発生する蒸気によって、不活性ガスが押し戻されて、ガスタンクに回収される。
このように、蒸気経路7内及び冷媒タンク11内へ流入していたすべての不活性ガスがガスタンク14に押し戻されると、冷媒タンク11内は蒸気で満たされる。このような蒸気の温度が大気圧における冷媒の飽和蒸気温度、すなわち、設定温度T1に達すると、バルブ15のワックス15cの体積が膨張して、バルブ15は閉弁状態となる。このとき、廃熱回収装置1の経路の流通状態は、図3に示した暖機後の状態となる。このようなバルブ15の閉弁時には、ガスタンク14内は大気圧より高い圧力に維持され、次回のバルブ15の開弁時に、冷媒タンク11内へ不活性ガスを流入させる。また、このように不活性ガスを回収することにより、不活性ガスが蒸気経路7内に残留することによる廃熱回収装置1の暖機遅延や動力回収機9における機械効率低下を抑制することができる。
次に、本発明の実施例2について図面を参照しつつ説明する。図6は本実施例の経路内圧維持装置21を組み込んだエンジン22の概略構成を示した説明図である。経路内圧維持装置21は、実施例1の廃熱回収装置1と類似した構成をしている。廃熱回収装置1は過熱器8、動力回収機9を備えていたのに対し、経路内圧維持装置21は、過熱器8、動力回収機9を備えていない点で相違している。なお、経路内圧維持装置21は、シリンダブロック4及びシリンダヘッド5に第一噴射ノズル23a乃至第三噴射ノズル23cを備え、これらの噴射ノズルから、ウォータジャケット6内へ冷媒を吹き付ける構成となっている。但し、経路内圧維持装置21は、ウォータジャケット6内で蒸気が発生する構成であれば、冷媒を噴射する各噴射ノズルを備えた構成でなくとも良い。また、その他の構成は廃熱回収装置1と同一であるため、廃熱回収装置1と同一の構成要素については、図面中、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
第一噴射ノズル23a乃至第三噴射ノズル23cは、ウォータジャケット6内のそれぞれ異なる冷却部位へ冷媒を噴射する。この冷媒の吹き付けられる冷却部位は、本発明の蒸発部に相当し、冷媒に熱を付与して蒸気を発生させる。これらの各噴射ノズルから噴射された冷媒は、各冷却部位において熱を付与されて蒸発し、ウォータジャケット6内に充満する。
ウォータジャケット6内に充満した蒸気は、蒸気経路7へ流通し、凝縮器10で凝縮する。凝縮した冷媒は、冷媒タンク11へ流入し、冷媒タンク11に貯留される。このとき、凝縮した冷媒とともに、蒸気も冷媒タンク11へ流入する。冷媒タンク11内の冷媒は、ウォータポンプ17によって、各噴射ノズルへ圧送され、再び、系内を循環する。
経路内圧維持装置21が備えているガス経路13、ガスタンク14、バルブ15は、本発明の内圧維持手段に相当し、これらは、実施例1の廃熱回収装置1が備えている内圧維持手段と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
このように構成された経路内圧維持装置21は、蒸気経路7内の圧力が低下する場合に、ガスタンク14内に貯留しておいた不活性ガスの流入によって、蒸気経路7内の圧力を大気圧以上に維持する。これにより、経路を構成する管が負圧によって変形を生じてしまうことが抑制される。また、液体状態の冷媒の逆流によるウォータハンマー現象の発生を抑制し、経路の損傷を防止する。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
実施例1の廃熱回収装置の概略構成を示した説明図である。 バルブの概略構成を示した説明図であって、(a)は、所定温度よりも低い温度における状態を示し、(b)は、所定温度よりも高い温度における状態を示した説明図である。 エンジンの暖機後の蒸気経路とガス経路との経路の流通状態を示した説明図である。 エンジンの運転停止時の蒸気経路とガス経路との経路の流通状態を示した説明図である。 エンジンの運転開始時の蒸気経路とガス経路との経路の流通状態を示した説明図である。 実施例2の経路内圧維持装置を組み込んだエンジンの概略構成を示した説明図である。
符号の説明
1 廃熱回収装置
2、22 エンジン
6 ウォータジャケット
7 蒸気経路
9 動力回収機
11 冷媒タンク
13 ガス経路
14 ガスタンク
15 バルブ
15a 弁座
15b 弁体
15c ワックス
15d 支持部
15e 流路管
21 経路内圧維持装置
23a 第一噴射ノズル
23b 第二噴射ノズル
23c 第三噴射ノズル

Claims (8)

  1. エンジン内部で発生する蒸気を介してエンジンの廃熱を回収する動力回収機と、
    前記蒸気が流通する蒸気経路と、
    当該蒸気経路内の圧力を維持する内圧維持手段と、
    を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  2. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記内圧維持手段は、前記蒸気経路内の蒸気の体積が減少する状態となると、前記蒸気経路内へ不活性ガスを供給することを特徴とする廃熱回収装置。
  3. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記内圧維持手段は、不活性ガスを貯留するガスタンクと、前記蒸気の温度が、当該蒸気が凝縮する温度以下となると開弁するバルブと、
    を備え、前記バルブが開弁すると、前記蒸気経路と前記ガスタンクとが連通し、前記蒸気経路内と前記ガスタンク内の差圧に基づいて、不活性ガスが流通することを特徴とする廃熱回収装置。
  4. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記内圧維持手段は、不活性ガスを貯留するガスタンクを備え、
    当該ガスタンクに封入される不活性ガスの体積が、前記蒸気経路の総容積よりも大きいことを特徴とする廃熱回収装置。
  5. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記内圧維持手段は、不活性ガスを貯留するガスタンクを備え、
    当該ガスタンクから前記蒸気経路へ不活性ガスが供給される場合、常に前記ガスタンクに不活性ガスが残存するように前記ガスタンクに不活性ガスを封入することを特徴とする廃熱回収装置。
  6. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記内圧維持手段は、不活性ガスを貯留するガスタンクを備え、
    当該ガスタンクは、前記蒸気経路の末端に接続されたことを特徴とする廃熱回収装置。
  7. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記内圧維持手段は、不活性ガスを貯留するガスタンクを備え、
    当該ガスタンクは、前記蒸気経路の末端に配置された冷媒タンクに接続されたことを特徴とする廃熱回収装置。
  8. 液体状態の冷媒に熱を付与して蒸気を発生させる蒸発部と、
    前記蒸発部で発生した蒸気が流通する蒸気経路と、
    当該蒸気経路内の圧力を維持する内圧維持手段と、
    を備えたことを特徴とする経路内圧維持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015203417A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 イエフペ エネルジ ヌヴェルIfp Energies Nouvelles ランキンサイクルに従って作動する閉ループを制御する装置およびそれを使用する方法

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JP2015203417A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 イエフペ エネルジ ヌヴェルIfp Energies Nouvelles ランキンサイクルに従って作動する閉ループを制御する装置およびそれを使用する方法

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