JP2009039606A - オイルミストトラップ及び回転機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルミスト含有ガスからオイルを捕獲可能なフィルタを有するオイルミストトラップ、及びこのようなオイルミストトラップを内部に有する回転機器において、フィルタの目詰まりを抑制し、フィルタの劣化速度を低下させる。
【解決手段】オイルミスト含有ガスを導入するための導入口A1xと、この導入口A1xから導入したオイルミスト含有ガス中のオイルミストを捕獲するフィルタA2とを具備するオイルミストトラップTに、前記フィルタを加熱する熱源たる加熱装置A3をさらに具備させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、オイルミスト含有ガスからオイルを捕獲可能なフィルタを有するオイルミストトラップ、及びこのようなオイルミストトラップを内部に有する回転機器に関する。
従来、回転機器の軸受室内を真空ポンプにより低圧とするとともに、軸受室内を潤滑油のミストで充満させることにより潤滑を行うことが考えられている。
その場合に、潤滑油のミストが真空ポンプにより吸引されて、真空ポンプから外部への流出することを抑制すべく、軸受室内、あるいは軸受室と真空ポンプとの間にオイルミストトラップを設けることが考えられてきている。(特許文献1、2及び3参照)。
特開2003−328987号公報 特開2004−183620号公報 特開2006−177281号公報
ところで、前記特許文献1〜3記載の構成は、いずれも、軸受室内、あるいは軸受室と真空ポンプとの間にフィルタのみを設けるものである。
しかして、時間が経過すると、フィルタ内にオイルミストが捕獲され、フィルタ内の気体の流れが確保しにくくなる不具合が存在する。特に、断続的に運転される装置にオイルミストトラップを設けると、運転休止中にオイルの温度が低下することに伴いオイル粘度が上昇し、目詰まりを引き起こす不具合が存在する。
本発明は、以上に述べた課題を解決すべく構成するものである。
すなわち、本発明に係るオイルミストトラップは、オイルミスト含有ガスを導入するための導入口と、この導入口から導入したオイルミスト含有ガス中のオイルミストを捕獲するフィルタとを具備するとともに、このフィルタを加熱する熱源をさらに具備することを特徴とする。
このようなものであれば、フィルタの目を細かくしてオイルミストの捕獲性能の向上を図りつつ、フィルタを加熱してフィルタに捕獲されたオイルの粘度を当該部で一時的に低下させてフィルタの下方に向けて流すようにすることによりフィルタの目詰まりを抑制することができる。すなわち、フィルタの劣化速度を大幅に低下させることができ、従ってメンテナンスの手間の軽減を図ることができる。
特に、前記熱源をフィルタの下方に添接するようにしているものであれば、加熱されてフィルタの下方に移動したオイルを高温のままハウジング内でさらに下方に移動させるようにできるので、フィルタ下部でオイルが固化して該部分の目詰まりを引き起こす不具合の発生を防げる。
一方、前記フィルタの少なくとも一部に金属部分を設けているとともに、この金属部分が、該金属部分に電圧を印加した際にフィルタを加熱する熱源として機能するものであれば、フィルタ近傍に熱源として特別な部材を配することなくフィルタを加熱することができる。なお、「フィルタの少なくとも一部に金属部分を設けている」とは、フィルタの全体を金属により構成することを含む概念である。
さらに、前記フィルタと、このフィルタを収納してなるフィルタハウジングとが、前記フィルタの厚さ寸法の一部のみにおいて接しているものであれば、フィルタの厚さ寸法全体がフィルタハウジングに接する場合と比較してフィルタハウジングへの熱の伝達を抑制できるので、フィルタを高温に保つことができる。
また、本発明に係る回転機器の一つは、内部に軸受室を有するハウジングと、この軸受室内に設けられる作動軸と、前記軸受室から外部に気体を排出する流路と、この流路中に設けられるオイルミストトラップと、前記軸受室内にオイルミストとして供給すべき潤滑油を滞留させるとともにこのオイルミストトラップに捕獲された潤滑油を受けるオイルだめ部とを具備する回転機器であって、前記オイルミストトラップが、オイルミスト含有ガス中のオイルミストを捕獲するフィルタを備え、このフィルタが前記回転機器内の熱源から熱の伝達を受けるようにしていることを特徴とする。
このようなものであれば、回転機器内のオイルミストトラップにおいて、前述したようなオイルミストトラップと同様に、フィルタを加熱しておくことによりオイルを加熱してオイルの粘性を当該部において一時的に低下させることができ、フィルタの目詰まり速度を低下させることができる。すなわち、フィルタの劣化速度を大幅に低下させることができ、従ってメンテナンスの手間の軽減を図ることができる。また、フィルタに捕獲されたオイルミストは、フィルタから下方に流れて回転機器内のオイルだめ部に戻るため、回転機器外への流出を防止することができる。
また、このような回転機器において、少ない部品点数かつ小さなスペースでこのようなオイルミストトラップを実現するための態様として、前記軸受室内に前記作動軸を駆動するモータを設けているとともに、前記軸受室外に前記モータを冷却すべくこのモータの軸心方向位置と略一致させて冷却液通路を設け、これらモータと冷却液通路との間に前記フィルタを収納するフィルタ収納室を設け、このフィルタ収納室と前記冷却液通路との間にフィルタから冷却液通路への熱伝導を抑制する断熱部を設けているものが挙げられる。このようなものであれば、冷却液通路内に冷却液を導入してモータ等の冷却を行えるようにしつつ、前記断熱部を設けているので、オイルミストトラップ近傍においてはモータからオイルミストトラップのフィルタに伝達された熱が冷却液に伝達されることが抑制され、モータの回転により発生する熱により効率よくフィルタを加熱することができるからである。
このような断熱部を簡単な構成により実現するための態様として、前記断熱部が、前記オイルミストトラップの外方に設けられ前記オイルミストトラップの高さ寸法全域にわたる溝部であるものが挙げられる。
さらに、本発明に係る回転機器の他の一つは、内部に軸受室を有するハウジングと、この軸受室内に設けられる作動軸と、前記軸受室から外部に気体を排出する流路と、この流路中に設けられるオイルミストトラップと、前記軸受室内にオイルミストとして供給すべき潤滑油を滞留させるとともにこのオイルミストトラップに捕獲された潤滑油を受けるオイルだめ部とを具備する回転機器であって、前記オイルミストトラップが、オイルミスト含有ガス中のオイルミストを捕獲するフィルタを備え、前記フィルタの少なくとも一部に金属部分を設けているとともに、この金属部分が、該金属部分に電圧を印加した際に発熱することによりフィルタを加熱する熱源として機能することを特徴とする。
このようなものであっても、回転機器内のオイルミストトラップにおいて、前述したようなオイルミストトラップと同様に、フィルタを加熱しておくことによりオイルを加熱してオイルの粘性を当該部において一時的に低下させることができ、フィルタの目詰まり速度を低下させることができる。すなわち、フィルタの劣化速度を大幅に低下させることができ、従ってメンテナンスの手間の軽減を図ることができる。さらに、この態様を採用しても、フィルタに捕獲されたオイルミストは、フィルタから下方に流れて回転機器内のオイルだめ部に戻るため、回転機器外への流出を防止することができる。
また、このような回転機器において、少ない部品点数かつ小さなスペースでこのようなオイルミストトラップを実現するための態様として、前記フィルタに電極を設けているとともに、この電極を前記モータの駆動電源に直結しているものが挙げられる。このようなものであれば、フィルタに電圧を印加するための特別な電源を別に設ける必要がなく、また前記モータ駆動中すなわち回転機器運転中のオイルミスト発生時にのみ、フィルタに電圧が印加されることで、フィルタへの印加のon/offのスイッチングが兼用できる。
本発明に係るオイルミストトラップの構成によれば、フィルタの目を細かくしてオイルミストの捕獲性能の向上を図りつつ、フィルタを加熱してフィルタに捕獲されたオイルの粘度を低下させてフィルタの下方に向けて流すようにすることによりフィルタの目詰まりを防ぎ、フィルタの劣化速度を大幅に低下させることができ、従ってメンテナンスの手間の軽減を図ることができる。
また、作動油が常時高温に曝されると、作動油の劣化が促進することとなるが、本考案によれば、軸受室内の作動油全体を高温に曝すものではなく、またミスト状の作動油はフィルタにトラップされた後に、下方に向けて流れることで、フィルタ内での滞留を防ぐことができる。
以上のことから、作動油の劣化を促進することなく、捕獲性能が優れ、またメンテナンスの手間を軽減した、ミストトラップ機構が実現できる。
以下、本発明の第一実施形態に係るオイルミストトラップを、中央縦断面図である図1を参照しつつ説明する。
本実施形態に係るオイルミストトラップTは、例えば回転機器の軸受室と、この軸受室を低圧に保つべく設けられる真空ポンプとの間に設けられ、オイルミスト含有ガスを導入させてなる導入口A1x及びオイルミスト除去後のガスを排出させてなる排出口A1yを有するフィルタハウジングA1と、このフィルタハウジングA1内に設けられ前記導入口A1xから導入したガスからオイルミストを分離するフィルタA2と、このフィルタA2を加熱する熱源たる加熱装置A3とを具備する。
前記フィルタハウジングA1は、このフィルタハウジングA1の上面を形成する頂壁A11と、この頂壁A11に対向する底壁A12と、これら頂壁A11及び底壁A12の外側縁部間を接続する外側壁A13を具備するとともに、これら頂壁A11、底壁A12、及び外側壁A13により区成され前記フィルタA2及び前記加熱装置A3を内部に収納してなる内部空間Sを有する。
このフィルタハウジングA1の内部空間Sには、底壁A12から所定距離離間させて前記加熱装置A3を配置するようにしているとともに、フィルタA2の上端と頂壁A11との間には天板から垂下させて内側壁A14を設けている。そして、この内部空間Sのうち、内側壁A14、フィルタA2、頂壁A11、及び加熱装置A3により区成される領域をガス導入領域SSとし、このガス導入領域SSとフィルタハウジングA1外部とを連通させるべく、外側壁A13に導入口1xを設けているとともに、この導入口A1xとガス導入領域SSとを接続するガス導入路A15を設けている。一方、前記外側壁A13には、フィルタ2を通過したガスを排出する排出口A1yを設けている。
前記フィルタA2は、本実施形態では全体を焼結金属により円筒状に形成している。そして、このフィルタA2の内空部が前記ガス導入領域SSの一部であり、このガス導入領域SSに導入されたガスがこのフィルタA2を通過してガス導入領域SS外に達する際に、オイルミストがこのフィルタA2に捕獲されることによりオイルミストを除去するようにしている。また、このフィルタA2は、その厚さ寸法の一部のみが前記内側壁14に接している。
前記加熱装置A3は、本実施形態では、前述したようにフィルタハウジングA1の内部空間Sの底面を形成する底壁A12から所定距離離間しているとともに、その上面がフィルタA2の下面に添接するようにしている。また、この加熱装置A3の下面から垂下させて、この加熱装置A3と前記底壁A12とを接続しこの加熱装置A3をフィルタハウジングA1に固定するための加熱装置支持部A4を設けている。前記加熱装置支持部A4の平断面直径は、前記加熱装置A3の平断面直径よりも大幅に小さくしている。すなわち、加熱装置A3は、その底面の面積よりも大幅に小さな面積の部分のみが前記加熱装置支持部A4を介してフィルタハウジング1に接している。また、本実施形態では、この加熱装置A3は、内部に電熱線A31を埋設していて、この電熱線A31に電圧を印加することにより電熱線A31を発熱させ、この熱を加熱装置A3全体に伝達するとともに、この加熱装置A3の上面からフィルタA2の下部に熱をさらに伝達させるようにしている。なお、このフィルタA2が捕獲したオイルは、このフィルタA2の下方から加熱装置支持部A4を経てフィルタハウジングA1の内部空間Sの下部に流れ落ちる。そして、流れ落ちたオイルは、底壁A12に開閉可能に設けたオイル回収孔A12xを開放することにより回収可能にしている。
本実施形態に係るオイルミストトラップTは、以上に述べたように、フィルタA2を加熱する加熱装置A3を具備するので、フィルタA2を加熱することによりフィルタA2が捕獲したオイルを加熱し、オイルの粘性を低下させフィルタA2の下方に流すようにできるので、フィルタA2の目詰まりを抑えることができる。従って、メンテナンスの手間を軽減できる。また、作動油が常時高温に曝されると、作動油の劣化が促進することとなるが、本考案によれば、作動油が高温に曝されるのはフィルタA2近傍のみにおいてであり、またミスト状の作動油はフィルタA2にトラップされた後に、下方に向けて流れることで、フィルタA2内での滞留を防ぐことができる。以上のことから、作動油の劣化を促進することなく、捕獲性能が優れ、またメンテナンスの手間を軽減した、ミストトラップ機構が実現できる。
また、本実施形態では、加熱装置A3をフィルタA2の下方に添接させているので、フィルタA2の全体を効率よく加熱することができ、前段で述べた効果をより有効に得ることができる。
さらに、フィルタA2の厚さ寸法の一部のみが前記内側壁A14に接するようにしているので、フィルタの上面のうち内側壁A14に接しない部位は熱伝導率が低い気体に接することとなり、従って、加熱装置A3からフィルタA2に伝達された熱がフィルタハウジングA1やその外部に逃げにくく、前段で述べた効果をさらに有効に得ることができる。
なお、前記第一実施形態では、フィルタA2の下方に加熱装置A3を添接させるようにしたが、フィルタA2の円筒部分に円筒状の金属部分を埋設するとともに、このフィルタA2の所定2箇所に電極を設け、この電極に電圧を印加してフィルタA2の金属部分に通電することにより、フィルタA2の金属部分自体の電気抵抗を利用してフィルタA2の温度を上昇させる態様も考えられる。また、フィルタ全体を焼結金属を利用するなどして全体に通気性を有する金属製の有底筒状に形成し、このフィルタの所定2箇所に電極を設け、この電極に電圧を印加してフィルタに通電することにより、フィルタ自体の電気抵抗を利用してフィルタの温度を上昇させる態様も考えられる。
また、上述した第一実施形態において、フィルタを焼結金属を利用するなどして全体に通気性を有する金属製の中空の箱状や球状等に形成し、このフィルタを内側壁のみにより支持する態様を採用してもよい。
加えて、このようにフィルタを加熱可能なオイルミストトラップを、回転機器に内蔵させる態様も考えられる、以下、このような回転機器の一例たる本発明の第二実施形態について、図2〜図4を参照しつつ述べる。
本実施形態に係る回転機器たるターボブロワTBは、図示しないCO2ガスレーザ等のレーザ発振部にガスを供給するためのものであり、ガス循環経路上にレーザ発振部と直列して設けられている。
具体的にこのターボブロワTBは、概略断面図を図2に示すように、隔壁53により翼車室たるターボ翼室51及び軸受室たるモータ室52に区画された内部空間を有するハウジング5と、このハウジング5の内部空間に収納させた作動軸2と、この作動軸2に取り付けたターボ翼1と、このターボ翼1を回転駆動すべく前記モータ室52内に設けられ前記作動軸2を回転駆動するモータ4とを具備する遠心式のものである。なお、本実施例のものは作動軸2を起立させて使用する。
前記ハウジング5のターボ翼室51内には前記ターボ翼1、モータ室52内には前記モータ4を収納するようにしている。前記隔壁53には前記作動軸2を挿通可能なシャフト挿通孔5xを設けていて、このシャフト挿通孔5xを介して前記ターボ翼室51及び前記モータ室52を連通させている。さらに詳述すると、前記ターボ翼室51は、各ターボ翼1の頂部方向に開口するガス導入ポート54と、ターボ翼1の側方に開口するガス導出ポート55とを備えている。一方、前記モータ室52は、その中央近傍に設けられ後述するモータ4を配設するためのモータ配設部56と、このモータ配設部56の上下に設けられ作動軸2を支持する転がり軸受3を配設するための上下の軸受配設部57a、57bと、下端部に設けられ軸受潤滑用の潤滑液である潤滑油OILを滞留させておくオイルだめ部58と備えている。そして本実施形態では、ガスが前記シャフト挿通孔5xと前記作動軸2との間の隙間を前記モータ室52内に向かう方向に流れるようにすべく、前記モータ保持室52内のガスを排気手段である真空ポンプ9により排気して前記モータ室52内を前記ターボ翼室51内よりも低圧に保つようにしている。また、前記モータ室52と真空ポンプ9との間は、ガス挿通路8を介して連通している。
本実施例では、これら転がり軸受3、3としてアンギュラタイプのものを採用し、ジャーナル方向、スラスト方向に作用する両荷重を支持しうるようにしている。そして、これら転がり軸受3、3は、作動軸2内に設けたオイル供給路2aを介して潤滑材、具体的には潤滑油OILの供給を受ける流体潤滑式の軸受である。
前記作動軸2は、前記モータ室52内に配した前記転がり軸受3に回転可能に支持させてなるとともに、内部にオイル供給路2aを有する基部と、基部から延伸し前記シャフト挿通孔5xを通過させてなる中間部と、この中間部から延伸して前記ターボ翼室51内に配設される翼車取付部たるターボ翼取付部とを具備する。前記オイル供給路2aはこの作動軸2の下端面に開口し、その開口がオイルだめ部58内の潤滑油OILに浸かっている状態にしてある。また、各転がり軸受3の上側における作動軸2の外周面にもそれぞれ開口するように構成されている。オイル供給路21aの下端部は、遠心ポンプ部として機能するように構成されている。具体的には下方に向かって断面積が減少するテーパ状のものとなっている。すなわち、作動軸2の回転による遠心力でオイルだめ部58から潤滑油OILをテーパ面に沿って上昇させ、吸い上げたオイルを作動軸2の外周面にそれぞれ設けた開口から噴射して各転がり軸受3に供給できるように構成されている。なお、この潤滑油OILは、作動軸2の回転によって、モータ室52内では噴霧状態としても存在している。すなわち、作動軸2の回転動作中、モータ室52内にはオイルミストが充満しているが、前記の通り、モータ保持室52内のガスを真空ポンプ9により排気することで、前記ターボ翼室51側へのオイルミストの侵入を防いでいる。
ターボ翼1は、切頭円錐状の基体の斜面部に螺旋状に複数の翼体を立設した一般に知られているもので、前記作動軸2のターボ翼取付部に取り付けている。
モータ4は、ロータを作動軸2に外嵌させて固着するとともに、ロータの周囲にハウジング5に支持させてステータを配設した例えばDCブラシレス式のものであって、作動軸2と一体的に設け、直接的に作動軸2を回転駆動させるものである。本実施例では作動軸2及びモータ4の駆動源としてインバータ6を用いている。そして、ハウジング5内において、このモータ4を収納してなるモータ室52の外方に、軸心方向位置すなわち高さ位置を略一致させて、このモータ4を冷却するための冷却水を導入してなる冷却水通路5yを設けている。
しかして本実施形態では、モータ保持室52と真空ポンプ9との間に、オイルミストトラップ部7を設けている。このオイルミストトラップ部7は、ハウジング5内に設けたオイルミスト収納空間内に配置してなる。前記図2におけるこのオイルミストトラップ部7近傍の拡大図を図3に示す。また、この図3におけるx−x断面図を図4に示す。このオイルミストトラップ部7は、オイルミスト含有ガス中のオイルミストを捕獲するフィルタ71と、このフィルタ71を下方から支持するフィルタ保持具72とを備えている。このオイルミストトラップ部7は、前記モータ保持室52と導入口7xを介して連通していて、この導入口7xからオイルミスト含有ガスを導入するようにしている。そして、オイルミストトラップ部7は、前記ガス挿通路8とは排出口7yを介して連通していて、このオイルミストトラップ部7の排出口7yからオイルミスト除去済みガスを前記ガス挿通路8を経て真空ポンプ9に導入するようにしている。
前記フィルタ71は、本実施形態では有底筒状をなし気体が通過可能であるとともにオイルミストを捕獲可能な程度の大きさの孔を多数有する。また、このフィルタ71は、モータ4の外方に位置し、モータ4の回転に伴い発生する熱の伝達を受けている。すなわち、前記モータ4は、請求項中の熱源として機能する。
一方、前記フィルタ保持具72は、前記フィルタ71の下端から垂下する棒状の接続部721と、前記オイルミスト収納空間の下端近傍に配され前記接続部721の下端に接するとともにオイルミスト含有ガスを通過可能な例えば網状の支持板722とを具備する。
そして、このオイルミストトラップ部7の外方であって該オイルミストトラップ部7と冷却水通路5yとの間に位置する部位に、オイルミストトラップ部7から冷却液通路5yへの熱伝導を抑制させるべく、断熱部たる溝部5mを設けている。この溝部5mは、このオイルミストトラップ部7の高さ寸法全域にわたって設けている。そして、前記フィルタ71に捕獲されたオイルは、フィルタ71から下方に流れてオイルだめ部58に戻る。
本実施形態に係るターボブロワTBのオイルミストトラップ部7は、以上に述べたように構成しているので、第一実施形態に係るオイルミストトラップと同様に、フィルタ71を加熱することによりフィルタ71が捕獲したオイルを加熱し、当該部においてオイルの粘性を低下させフィルタ71の下方に流すようにできる。従って、フィルタ2の目詰まりを抑えることができ、さらにメンテナンスの手間を軽減できる。また、作動油が常時高温に曝されると、作動油の劣化が促進することとなるが、本考案によれば、作動油がオイルミストトラップ部7内において高温に曝されるのはフィルタ71近傍のみにおいてである。以上のことから、作動油の劣化を促進することなく、捕獲性能が優れ、またメンテナンスの手間を軽減した、ミストトラップ機構が実現できる。
さらに、前記フィルタ71に熱を伝達する熱源が前記モータ4であるので、熱源として特別な部材を用意する必要がなく、部品点数を削減できるとともに熱源のための設置スペースを省略できる。
加えて、モータ保持室52外方に冷却液通路を設けているとともに、この冷却液通路と前記オイルミストトラップ部7との間に、オイルミストトラップ部7から冷却液通路への熱伝導を阻害する断熱部として、前記オイルミストトラップ部7の外方に前記オイルミストトラップ部7の高さ寸法全域にわたって溝部5mを設けているので、オイルミストトラップ部7に前記モータ4から伝達された熱が冷却液通路中の冷却液に奪われることを抑制でき、フィルタ71及び当該部にて捕獲されたオイルの加熱をより効率よく行うことができる。
なお、各部の具体的な構成は、以上に述べたような実施形態に限定されるものではない。例えば、前記第二実施形態において、フィルタの一部又は全部を金属製とするとともに金属製の部位たる金属部の2箇所に電極を設け、これら電極間に電圧を印加した際の金属部の電気抵抗による発熱を利用してフィルタを加熱するようにしてももちろんよい。この場合、電極を前記モータの駆動電源に直結すれば、特別な電源を必要としないのでなおよい。また、前記第二実施形態において、ガス導出ポート55近傍とフィルタ71との間に、ターボ翼室内51で圧縮された気体から熱を取りだしてフィルタに伝達させるべく熱伝達手段を設けてもよい。この場合、ターボ翼室内51で圧縮された気体が熱源となる。
さらに、フィルタの形状は、円筒形でなく中空角柱状等に形成してももちろんよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
本発明の第一実施形態に係るオイルミストトラップの中央縦断面図。 本発明の第二実施形態に係る回転機器の概略図。 図2の要部を拡大して示す図。 図3におけるx−x断面図。
符号の説明
T…オイルミストトラップ
A1…フィルタハウジング
A1x…導入口
A2…フィルタ
A3…加熱装置(熱源)
TB…ターボブロワ
1…ハウジング
2…作動軸
4…モータ
5…ハウジング
52…モータ室(軸受室)
7…オイルミストトラップ部
71…フィルタ
9…真空ポンプ

Claims (9)

  1. オイルミスト含有ガスを導入するための導入口と、この導入口から導入したオイルミスト含有ガス中のオイルミストを捕獲するフィルタとを具備するとともに、このフィルタを加熱する熱源をさらに具備することを特徴とするオイルミストトラップ。
  2. 前記熱源をフィルタの下方に添接するようにしていることを特徴とする請求項1記載のオイルミストトラップ。
  3. 前記フィルタの少なくとも一部に金属部分を設けているとともに、この金属部分が、該金属部分に電圧を印加した際に発熱することによりフィルタを加熱する熱源として機能することを特徴とする請求項1又は2記載のオイルミストトラップ。
  4. 前記フィルタと、このフィルタを収納してなるフィルタハウジングとが、前記フィルタの厚さ寸法の一部のみにおいて接していることを特徴とする請求項1、2又は3記載のオイルミストトラップ。
  5. 内部に軸受室を有するハウジングと、この軸受室内に設けられる作動軸と、前記軸受室から外部に気体を排出する流路と、この流路中に設けられるオイルミストトラップと、前記軸受室内にオイルミストとして供給すべき潤滑油を滞留させるとともにこのオイルミストトラップに捕獲された潤滑油を受けるオイルだめ部とを具備する回転機器であって、前記オイルミストトラップが、オイルミスト含有ガス中のオイルミストを捕獲するフィルタを備え、このフィルタを加熱する熱源を機器内部に設けていることを特徴とする回転機器。
  6. 前記軸受室内に前記作動軸を駆動するモータを設けているとともに、前記軸受室外に前記モータを冷却すべくこのモータの軸心方向位置と略一致させて冷却液通路を設け、これらモータと冷却液通路との間に前記フィルタを収納するフィルタ収納室を設け、このフィルタ収納室と前記冷却液通路との間にフィルタから冷却液通路への熱伝導を抑制する断熱部を設けていることを特徴とする請求項5記載の回転機器。
  7. 前記断熱部が、前記オイルミストトラップの外方に設けられ前記オイルミストトラップの高さ寸法全域にわたる溝部であることを特徴とする請求項6記載の回転機器。
  8. 内部に軸受室を有するハウジングと、この軸受室内に設けられる作動軸と、前記軸受室から外部に気体を排出する流路と、この流路中に設けられるオイルミストトラップと、前記軸受室内にオイルミストとして供給すべき潤滑油を滞留させるとともにこのオイルミストトラップに捕獲された潤滑油を受けるオイルだめ部とを具備する回転機器であって、前記オイルミストトラップが、オイルミスト含有ガス中のオイルミストを捕獲するフィルタを備え、前記フィルタの少なくとも一部に金属部分を設けているとともに、この金属部分が、該金属部分に電圧を印加した際に発熱することによりフィルタを加熱する熱源として機能することを特徴とする回転機器。
  9. 前記軸受室内に前記作動軸を駆動するモータを設けているとともに、前記フィルタに電極を設け、この電極を前記モータの駆動電源に直結していることを特徴とする請求項8記載の回転機器。
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JP2013116449A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Ulvac Japan Ltd ミストトラップ装置

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