JP2009038150A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スリーブの変形や割れの発生を低減してスリーブを半導体装置の電極本体に確実に装着する。
【解決手段】半導体装置の電極本体(11)は、台座部(12)又は環状突出(14)を有し、スリーブ(18)は、突出する複数の突起(19)を備える。スリーブ(18)の突起(19)の内径は、台座部(12)又は環状突出(14)の外径より小さく形成される。スリーブ(18)の一端を台座部(12)又は環状突出(14)の外径に圧入すると、電極本体(11)に接触する突起(19)の当接部(19a)が潰れ、台座部(12)又は環状突出(14)の側壁と突起(19)の当接部(19a)との摩擦力により、電極本体(11)上にスリーブ(18)を確実に保持できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、放熱体に取付けられる電極本体に固定したスリーブ内に樹脂被覆体を配置した半導体装置に関する。
半導体素子を固着した支持電極を放熱フィン等の放熱体の装着孔に圧入して固定する半導体装置は、従来から自動車用交流発電機(オルタネータ)の出力整流ダイオード等に広く使用されている。例えば、下記の特許文献1の図8にプレスフィット型ダイオード装置が開示される。
また、本願の図9に示す従来の他の半導体装置(100)は、電極本体(11)と、電極本体(11)上に配置される半導体素子(2)と、半導体素子(2)上に配置されるリード電極(3)と、高さ方向に突出して中心部に形成される台座部(12)と、高さ方向に突出して中心部の周囲に形成される環状突出(14)と、電極本体(11)上に半導体素子(2)を囲んで配置される環状のスリーブ(18)とを備える。
スリーブ(18)の内径を、台座部(12)の外径と同じ大きさに形成し、スリーブ(18)を台座部(12)の外周側面に圧入して嵌合する。或いは、スリーブ(18)の外径を台座部(12)の内径よりも大きく形成し、接着剤等によりスリーブ(18)を電極本体(11)上に接着する。
特開2001−68592公報
しかしながら、図9に示すプレスフィット型ダイオード装置では、製造時のスリーブ(18)を支持板(10)に圧入する際に、スリーブ(18)と台座部(12)又は環状突出(14)との製造誤差のため、台座部(12)又は環状突出(14)にスリーブ(18)をきちんと嵌合することができない難点があった。
即ち、スリーブ(18)の内径が微細な加工誤差によって、台座部(12)の外径よりも小さくなった場合、スリーブ(18)の全周を拡径して台座部(12)に圧入しなければならず、図9に示すように、スリーブ(18)を台座部(12)に嵌合できない場合があった。また、無理に圧入すると、スリーブ(18)に利用不可能な変形又は割れを生じる問題があった。
逆に、台座部(12)の外径に対してスリーブ(18)の内径が大き過ぎると、嵌合部分に隙間が生じ、スリーブ(18)が電極本体(11)から脱落する危険がある。これは、スリーブ(18)を環状突出(14)に嵌合する場合も同様である。
また、接着剤によりスリーブ(18)を固定する場合には、接着剤の取扱工程が煩雑となり、接着工程の材料等によりコストの増加を招来する欠陥があった。
そこで、本発明は、スリーブの変形又は割れの発生を低減し且つスリーブを電極本体に確実に装着できる半導体装置を提供する事を目的とする。
本発明による半導体装置は、高さ方向に突出して中心部に形成される台座部(12)又は高さ方向に突出して中心部の周囲に形成される環状突出(14)のうち少なくとも1つを有する電極本体(11)と、電極本体(11)上に固定される一方の主面を有する半導体素子(2)と、半導体素子(2)の他方の主面に固定されるリード電極(3)と、電極本体(11)上に半導体素子(2)を包囲して配置される環状のスリーブ(18)と、スリーブ(18)内に配置されて半導体素子(2)及びリード電極(3)の一部を被覆する樹脂被覆体(4)とを備える。スリーブ(18)は、スリーブ(18)の内壁面(18c)から径方向内側に突出する複数の突起(19)を備える。突起(19)は、台座部(12)又は環状突出(14)の外径より小さい内径に形成され、スリーブ(18)の一端(18a)を台座部(12)又は環状突出(14)の外径に圧入すると、電極本体(11)に接触する突起(19)の当接部(19a)が潰れて、突起(19)の当接部(19a)が台座部(12)又は環状突出(14)の外側面(12b)に接触する。このため、突起(19)の当接部(19a)と台座部(12)又は環状突出(14)の外側面(12b)との摩擦力により、電極本体(11)上にスリーブ(18)を確実に保持できる。
また、本発明による他の半導体装置は、高さ方向に突出して中心部の周囲に形成される環状突出(14)を有する電極本体(11)と、電極本体(11)上に固定される一方の主面を有する半導体素子(2)と、半導体素子(2)の他方の主面に固定されるリード電極(3)と、電極本体(11)上に半導体素子(2)を包囲して配置される環状のスリーブ(18)と、スリーブ(18)内に配置されて半導体素子(2)及びリード電極(3)の一部を被覆する樹脂被覆体(4)とを備える。スリーブ(18)は、スリーブ(18)の外壁面(18d)から径方向外側に突出する複数の突起(19)を備える。突起(19)は、環状突出(14)の内径より大きい外径に形成され、スリーブ(18)の一端(18a)を環状突出(14)の内径に圧入すると、突起(19)の当接部(19a)が潰れて、突起(19)の内部(19c)が環状突出(14)の内側面(14)に接触する。このため、突起(19)の当接部(19a)と環状突出(14)の内側面(14b)との摩擦力により、電極本体(11)上にスリーブ(18)を確実に保持できる。
突起を有するスリーブの一端を電極本体に圧入するので、スリーブ全体の変形又は割れの発生を低減し且つスリーブを半導体装置の電極本体に確実に装着できる。
以下、本発明による半導体装置の実施の形態を図1〜図8について説明する。但し、図7及び図8では、図1及び図2に示す箇所と実質的に同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図1は、本発明による第1の実施の形態の半導体装置(50)の断面図を示す。本発明による第1の実施の形態の半導体装置(50)は、高さ方向に突出して中心部に形成される台座部(12)及び高さ方向に突出して中心部の周囲に形成される環状突出(14)を有する電極本体(11)と、電極本体(11)上に固定される一方の主面を有する半導体素子(2)と、半導体素子(2)の他方の主面に固定されるリード電極(3)と、電極本体(11)上に半導体素子(2)を包囲して配置される環状のスリーブ(18)と、スリーブ(18)内に配置されて半導体素子(2)及びリード電極(3)の一部を被覆する樹脂被覆体(4)とを備える。電極本体(11)及びリード電極(3)は、例えば、銅等の金属で形成されるが、スリーブ(18)は、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂若しくはポリイミド樹脂又はエステル系若しくはアミド系エラストマ等の合成樹脂から成る。樹脂被覆体(4)は、例えば、シリコーン樹脂が使用される。
本実施の形態では、電極本体(11)は、中心部で高さ方向に突出し半導体素子(2)を配置する台座部(12)及び外周側で高さ方向に突出する環状突出(14)の両方を有する。台座部(12)及び環状突出(14)を有する電極本体(11)をプレス成形で形成できるが、平坦な電極本体(11)の上面に環状の溝(13)を形成し、相対的に高さ方向へ突出する台座部(12)及び環状突出(14)を形成する切削加工又は鍛造加工により形成しても良い。本実施の形態では、環状突出(14)を必ずしも設けなくても良い。
本実施の形態による電極本体(11)に装着するスリーブ(18)は、図5に示すように、軸方向の一端(18a)と他端(18b)とに互いに対称な形状を付与して、スリーブ(18)の両端(18a,18b)の何れからでも電極本体(11)の台座部(12)の外周に装着できることが好ましい。また、スリーブ(18)の内壁面(18c)から径方向内側へ突出する4つの突起(19)が90度の角度間隔で設けられる。
突起(19)は、スリーブ(18)の一端(18a)から他端(18b)まで直線的に連続して形成され、突起(19)の内径、即ち、突起(19)の先端を結ぶ仮想円の内径は、台座部(12)の外径より小さく形成される。また、スリーブ(18)自体の厚みは、0.4mmに形成され、突起(19)の厚みは、0.03mm〜0.1mmに形成される。更に、スリーブ(18)の内壁面(18c)が形成するスリーブ(18)の内径は、本実施の形態では台座部(12)の外径と略同一に形成する。
図3の断面拡大図に示すように、半導体素子(2)及びリード電極(3)が固着された台座部(12)の外周にスリーブ(18)の一端(18a)を接近させ、台座部(12)の上面(12a)へ突起(19)の当接部(19a)を当接する。その後、図示しない押圧治具等により、スリーブ(18)の他端(18b)を電極本体(11)側へ押圧することで、突起(19)の当接部(19a)を押し潰しつつ、スリーブ(18)が電極本体(11)に嵌合される。突起(19)の当接部(19a)は、台座部(12)の外周壁(12b)によって押し潰される。
スリーブ(18)を圧入する過程は、図4に示すように、スリーブ(18)の一端(18a)が電極本体(11)の溝内底面(11a)に接触して終了する。その後、スリーブ(18)内に半導体素子(2)及びリード電極(3)の一部を被覆する樹脂被覆体(4)を配置して、図1に示す第1の実施の形態の半導体装置(50)が完成する。
本発明による第1の実施の形態の半導体装置(50)は、スリーブ(18)の内壁面(18c)に突起(19)を設け、突起(19)の当接部(19a)のみを台座部(12)に押し潰して嵌合するので、スリーブ(18)全体の応力が各当接部(19a)へ集中する。このため、突起(19)の当接部(19a)と台座部(12)の外壁(12b)との摩擦力が増加し、スリーブ(18)の内径を台座部(12)の外径と略同一に形成しても、スリーブ(18)を電極本体(11)へ強固に固定できる利点がある。また、スリーブ(18)の内径と台座部(12)の外径とを略同一に形成できるので、スリーブ(18)の割れ又は変形を防止する。
次に、図2及び図6に示す本発明による第2の実施の形態を説明する。
図6に示すように、本発明による第2の実施の形態のスリーブ(18)は、第1の実施の形態と異なり、スリーブ(18)の外壁面(18d)から径方向外側に突出する複数の突起(19)を備える。突起(19)は、スリーブ(18)の一端(18a)から他端(18b)まで直線的に連続して形成され、突起(19)の外径は、環状突出(14)の内径より小さく形成する。図2に示すように、スリーブ(18)は、電極本体(11)の環状突出(14)の内周に嵌合される。環状突出(14)の内周にスリーブ(18)の当接部(18a)を接近させ、環状突出(14)の上面へ突起(19)の当接部(19a)を当接する。その後、図示しない押圧治具等により、スリーブ(18)の他端(18b)を電極本体(11)側へ押圧することで、突起(19)の当接部(19a)を押し潰しつつ、スリーブ(18)が電極本体(11)に嵌合される。突起(19)の当接部(19a)は、環状突出(14)の内周壁(14b)によって押し潰される。スリーブ(18)の一端(18a)が電極本体(11)の平坦部(11a)に接触したとき、スリーブ(18)の押圧が終了する。その後、スリーブ(18)内に半導体素子(2)及びリード電極(3)の一部を被覆する樹脂被覆体(4)を配置して、図2に示す第2の実施の形態の半導体装置(50)が完成する。
図8に示すような他の半導体装置(50)も、本発明の技術的範囲に包含される。図8の半導体装置(50)の台座部(12)は、電極本体(11)の上面よりも突出せず凹状に抉って形成され、突起(19)の外径は、環状突出(14)の内径より大きく、電極本体(11)に接触する突起(19)の当接部(19a)は、潰れている。
次に、図7に示す本発明による第3の実施の形態の半導体装置(50)の電極本体(11)には、スリーブ(18)の厚みと略同一な幅を有する環状溝(13)が形成される。電極本体(11)の上面に形成される環状の溝(13)により、相対的に高さ方向へ突出する台座部(12)及び環状突出(14)が形成される。
また、本実施の形態のスリーブ(18)は、内壁面(18c)及び外壁面(18d)にそれぞれ突起(19)を有し、スリーブ(18)の厚みと略同一な幅を有する電極本体(11)の環状の溝(13)へ押圧される。突起(19)の各当接部(19a)は、他の実施の形態同様に電極本体(11)の環状の溝(13)内部で潰れ、溝(13)の側壁がスリーブ(18)の両面(18c,18d)を狭持するので、実施の形態1及び2に比べより強固にスリーブ(18)を電極本体(11)に保持できる。
本発明の半導体装置(50)は更なる変更が可能である。例えば、図示しないが、環状突出(14)の外周にスリーブ(18)を圧入する他の実施例では、突出する台座部(12)を必ずしも必要としない。また、突起(19)は、スリーブ(18)の表面に直線状に連続して形成しなくても良く、突起(19)の当接部(19a)のみ形成して、電極本体(11)へ嵌合しても良い。90度の角度間隔に限定されず、120度、180度等の他の角度間隔で突起(19)を設けてもよい。
本発明は、自動車用交流発電機に使用される出力整流ダイオード等の高い放熱性及び耐振動性が要求される半導体装置に良好に適用することができる。
本発明による第1の実施の形態による半導体装置の断面図 本発明による第2の実施の形態による半導体装置の断面図 本発明による第1の実施の形態による半導体装置の嵌合過程を示す拡大断面図 本発明による第1の実施の形態による半導体装置の嵌合過程を示す拡大断面図 本発明による第1の実施の形態によるスリーブの斜視図 本発明による第2の実施の形態によるスリーブの斜視図 本発明による第3の実施の形態による半導体装置の断面図 本発明の他の実施の形態による半導体装置の断面図 従来の半導体装置の断面図
符号の説明
(2)・・半導体素子、 (3)・・リード電極、 (4)・・樹脂被覆体、 (11)・・電極本体、 (12)・・台座部、 (12a)・・、 (13)・・溝、 (14)・・環状突出、 (18)・・スリーブ、 (19)・・突起、 (50)・・半導体装置、 (100)・・従来の半導体装置、

Claims (3)

  1. 高さ方向に突出して中心部に形成される台座部又は高さ方向に突出して前記中心部の周囲に形成される環状突出のうち少なくとも1つを有する電極本体と、
    該電極本体上に固定される一方の主面を有する半導体素子と、
    該半導体素子の他方の主面に固定されるリード電極と、
    前記電極本体上に前記半導体素子を包囲して配置される環状のスリーブと、
    該スリーブ内に配置されて前記半導体素子及び前記リード電極の一部を被覆する樹脂被覆体とを備え、
    前記スリーブは、該スリーブの内壁面から径方向内側に突出する複数の突起を備え、
    該突起は、前記台座部又は前記環状突出の外径より小さい内径に形成され、
    前記突起の当接部が潰れて、前記突起が前記台座部又は前記環状突出の外側面に接触することを特徴とする半導体装置。
  2. 高さ方向に突出して中心部の周囲に形成される環状突出を有する電極本体と、
    該電極本体上に固定される一方の主面を有する半導体素子と、
    該半導体素子の他方の主面に固定されるリード電極と、
    前記電極本体上に前記半導体素子を包囲して配置される環状のスリーブと、
    該スリーブ内に配置されて前記半導体素子及び前記リード電極の一部を被覆する樹脂被覆体とを備え、
    前記スリーブは、該スリーブの外壁面から径方向外側に突出する複数の突起を備え、
    該突起は、前記環状突出の内径より大きい外径に形成され、
    前記突起の当接部が潰れて、前記突起が前記環状突出の内側面に接触することを特徴とする半導体装置。
  3. 環状の前記スリーブは、軸方向の一端及び他端が何れでも前記電極本体に嵌合できる形状を有する請求項1又は2に記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10031416B2 (en) 2013-08-07 2018-07-24 Toyo Gosei Co., Ltd. Reagent for enhancing generation of chemical species

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